JP2833242B2 - Ntcサーミスタ素子 - Google Patents

Ntcサーミスタ素子

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JP2833242B2
JP2833242B2 JP3046400A JP4640091A JP2833242B2 JP 2833242 B2 JP2833242 B2 JP 2833242B2 JP 3046400 A JP3046400 A JP 3046400A JP 4640091 A JP4640091 A JP 4640091A JP 2833242 B2 JP2833242 B2 JP 2833242B2
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ntc thermistor
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ntc
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政彦 川瀬
俊春 広田
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Murata Manufacturing Co Ltd
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    • HELECTRICITY
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    • H01C1/00Details
    • H01C1/14Terminals or tapping points or electrodes specially adapted for resistors; Arrangements of terminals or tapping points or electrodes on resistors
    • H01C1/1406Terminals or electrodes formed on resistive elements having positive temperature coefficient
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01C1/14Terminals or tapping points or electrodes specially adapted for resistors; Arrangements of terminals or tapping points or electrodes on resistors
    • H01C1/1413Terminals or electrodes formed on resistive elements having negative temperature coefficient

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、NTCサーミスタ素子
に関し、特に、面実装型チップ部品として好適に用いら
れ、かつ抵抗値及びB定数のばらつきの小さいNTCサ
ーミスタ素子を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】面実装型のチップ部品として従来より用
いられているNTCサーミスタ素子の一例を図2に示
す。NTCサーミスタ素子1は、単板型のサーミスタ素
体2の両端面に電極3,4を形成した構造を有する。サ
ーミスタ素体2としては、セラミック焼結体ブロックを
スライシングして得られたセラミック・ウエーハを所定
の大きさに切断することにより得られたセラミック焼結
体が用いられている。
【0003】上記NTCサーミスタ素子1は、従来、以
下のようにして製造されていた。すなわち、まずサーミ
スタ素体2を形成するためのセラミック粉末を仮焼し、
仮焼原料を得る。次に、仮焼原料にバインダを混合し、
造粒する。造粒された原料を所定の大きさに成形して成
形体を得、該成形体を焼成し、厚み方向にスライシング
することにより、素子厚みに相当した厚みのセラミック
・ウエーハを得る。このセラミック・ウエーハを900
〜1100℃の温度でアニールした後、ダイシング・ソ
ーにより所定の大きさに切断し、バレル研磨を行った
後、両端面に外部電極3,4を形成する。外部電極3,
4の形成は、Agペーストのような導電ペーストを塗布
し、所定の温度で10分程度焼き付けることにより行わ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにして得ら
れている従来のチップ型NTCサーミスタ素子は、現在
のところ十分に普及しているとは言えない。これは、下
記の表1に示すように、得られたNTCサーミスタ素子
1の抵抗値のばらつきが10数%と大きく、かつB定数
のばらつきも1.0〜2.0%程度と非常に大きいこと
によるものである。従って、抵抗値のばらつきやB定数
のばらつきの低減が望まれている。
【0005】
【表1】
【0006】他方、図2のNTCサーミスタ素子1で
は、抵抗値の調整はセラミック素体2の厚みを変化させ
ることにより行っていた。すなわち、抵抗値が所望の抵
抗値からずれている場合は、サーミスタ素体2の厚み、
具体的には上記セラミック・ウエーハの厚みを研磨によ
り減らすことにより、あるいは、スライス厚みでウエハ
ーハ厚みを変えることにより、抵抗値の調整を図ってい
た。そのため、製造ロット間において素子厚みの変動が
かなり大きく、同じ抵抗値のNTCサーミスタ素子1で
ありながら、素子厚みの変動が大きくならざるを得なか
った。その結果、素子厚みが薄いNTCサーミスタ素子
1では、実際に使用する際に、チッピングや割れ等が発
生するという問題があった。
【0007】また、一連の抵抗値のNTCサーミスタ素
子は、複数種類の材料を用いて構成されている。従っ
て、一連の抵抗値のNTCサーミスタ素子厚みを一定に
しようとすると、一の材料から一種類の抵抗値のNTC
サーミスタ素子しかとれず、原料種類は大幅に多くな
る。これを避けるために、素子厚みを変更することによ
り、一の材料から複数種の抵抗値のNTCサーミスタ素
子をとっているが、これでは、同一シリーズでありなが
ら素子厚みは大きく変化し、0.5〜1.3mmに至
る。
【0008】さらに、NTCサーミスタ素子1では、外
部電極3,4が表面に露出しているため、経時により特
性が変化し易く、ライフ特性が充分でないという問題も
あった。また、従来のNTCサーミスタ素子の抵抗値ば
らつきは、構造上、サーミスタ素体2の寸法ばらつきや
外部電極間の寸法ばらつきにより大きく影響されるた
め、所望の抵抗値のNTCサーミスタ素子を得るために
は、かなりの精度が必要であった。
【0009】よって、本発明の目的は、抵抗値及びB定
数のばらつきが小さく、かつ素子厚みの変動が生じ難
く、かつライフ特性優れ、抵抗値設計が容易なNTC
サーミスタ素子を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のNTCサーミス
タ素子は、サーミスタ素体の対向している外表面に第
1,第2の外部電極が形成されており、第1の外部電極
及び第2の外部電極にそれぞれ接続された第1,第2の
内部電極とを備える。第1,第2の内部電極は、サーミ
スタ素体内に延ばされており、かつサーミスタ素体内の
同一平面上に形成されており、さらに互いの先端が所定
距離を隔てて対向するように配置されている。また、第
1,第2の内部電極の先端には、凹部が形成されてい
る。
【0011】好ましくは、第1,第2の内部電極は、第
1または第2の外部電極と接続されている端縁以外の残
りの端縁がサーミスタ素体内に配置され、それによって
内部電極周囲が密閉されるため、耐環境特性、ひいては
ライフ特性が高められる。また、さらに好ましくは、上
記サーミスタ素体は、複数枚のセラミックグリーンシー
トを第1,第2の内部電極材料と共に積層し、一体焼成
して得られた積層型の焼結体を用いて構成される。
【0012】
【作用】本発明では、第1,第2の内部電極がサーミス
タ素体内に延ばされており、第1,第2の内部電極の先
端の対向距離を調整することにより、素子抵抗値を調整
することが可能とされている。従って、素子の厚みを変
更することなく、素子の抵抗を調整することができる。
【0013】また、第1,第2の内部電極間の距離を変
更することにより抵抗値を調整するものであるため、抵
抗値を高精度に調整することができる。加えて、第1,
第2の内部電極の先端には凹部が形成されており、該凹
部の形状や寸法を制御することによっても、抵抗値を調
整することができる。さらに、上記凹部が形成されてい
る分だけ第1,第2の内部電極の上下のサーミスタ素体
層の密着強度が高められる。さらに、第1,第2の内部
電極の外部電極との接続されている端縁以外の端縁をサ
ーミスタ素体内に配置した構造では、内部電極が密閉さ
れるため、耐環境特性、ひいてはライフ特性が高められ
る。
【0014】さらに、サーミスタ素体として、複数枚の
セラミックグリーンシートを第1,第2の内部電極材料
と共に積層し、一体焼成して得られた焼結体を用いる場
合には、セラミック粒子の粒径やポアの分布のばらつき
を低減することができ、かつ焼結体中のポアの面積を低
減することができる。すなわち、薄いセラミックグリー
ンシートを積層し、得られた積層体を焼成して素子厚み
の焼結体を得た場合には、厚い焼結体ブロックをスライ
シングしてセラミック・ウエーハを得る場合に比べて、
セラミック粒子の粒径及びポアの分布のばらつきを低減
することができ、かつ緻密な焼結体を得ることができ
る。また、本発明では、内部電極の間隔で抵抗値の設計
制御を行うので、サーミスタ素体の寸法ばらつきや外部
電極間の寸法ばらつきによる抵抗値への影響を小さくで
きる。従って、得られたNTCサーミスタ素子の抵抗ば
らつきやB定数のばらつきを低減することができる。
【0015】
【実施例の説明】図1、図3及び図4を参照して、本発
明の未だ公知ではない本発明の前提となったNTCサー
ミスタ素子を説明する。NTCサーミスタ素子11は、
サーミスタ素体12の両端面12a,12bに第1,第
2の外部電極13,14を形成した構造を有する。サー
ミスタ素体12内には、同一高さ位置に、すなわち同一
平面内に位置するように第1の内部電極15及び第2の
内部電極16が形成されている。第1の内部電極15
は、第1の外部電極13に接続されており、他方、第2
の内部電極16は第2の外部電極14に接続されてい
る。さらに、第1,第2の内部電極15,16は、その
先端15a,16aが一定の距離を隔てて対向するよう
に配置されている。
【0016】第1,第2の内部電極15,16が上記の
ように設けられているので、第1,第2の内部電極1
5,16の先端15a,16a間の距離を変更すること
により、NTCサーミスタ素子11の抵抗値が変更され
得る。すなわち、この第1,第2の内部電極15,16
の先端15a,16a間の距離を変更させることによ
り、抵抗値を調整することができるため、素子厚みを変
化させることなく、NTCサーミスタ素子11の抵抗値
を調整することができる。よって、十分な強度を持たせ
て抵抗値設計できるので、バレル研磨時や実装時に、サ
ーミスタ素体12が割れたり、チッピングが発生したり
する事故を防止することができる。
【0017】また、第1,第2の内部電極15,16の
先端15a,16a間の距離を変更することにより抵抗
値を変更することができるため、従来例に比べて、同一
抵抗値でありながら素子厚みを厚くすることができ、逆
に素子厚みを一定のままで広い抵抗値シリーズを作るこ
とができる。なお、第1,第2の内部電極15,16が
設けられたサーミスタ素体12は、好ましくは、後述の
具体的な実験例のように複数枚のセラミックグリーンシ
ートを第1,第2の内部電極形成材料と共に積層して一
体焼成することにより得られる。この場合、複数枚のセ
ラミックグリーンシートを積層し、一体焼成して得られ
た焼結体では、従来の焼結体ブロックをスライシングし
てセラミック・ウエーハを得る方法に比べて、セラミッ
ク粒子の粒径及びポアの分布のばらつきが少なく、かつ
緻密なサーミスタ素体12を得ることができる。従っ
て、抵抗ばらつきやB定数のばらつきを低減することが
できる。
【0018】もっとも、サーミスタ素体12を得るにあ
たっては、複数枚のセラミックグリーンシートを第1,
第2の内部電極材料と共に積層する必要は必ずしもな
く、2枚のセラミック焼結体を、第1,第2の内部電極
15,16を介して貼り合わせることにより構成しても
よい。また、図4から明らかなように、第1,第2の内
部電極15,16は、外部電極13,14と接続されて
いる端縁以外の端縁が、サーミスタ素体12内に配置さ
れている。従って、第1,第2の内部電極15,16が
外部に露出していないため、耐環境特性、ひいてはライ
フ特性が高められる。もっとも、耐環境特性がそれほど
要求されない場合には、第1,第2の内部電極15,1
6の外部電極と接続されている端縁以外の端縁がサーミ
スタ素体12の外部に露出していてもよい。
【0019】次に、具体的な実験例につき説明する。M
34 、NiO及びCo34 を、重量比で45:2
5:30の割合で混合したものを原料として用意した。
この原料を1000℃で2時間仮焼し、しかる後仮焼さ
れた原料をパルベライザーで粉砕した。次に、粉砕され
た仮焼原料に対して、有機バインダとしてポリビニルア
ルコールを10〜20重量%、可塑剤としてグリセリン
を0.5重量%及びポリビニル系の分散剤を1.0重量
%加え、16時間混合した。得られた混合材料を、25
0メッシュを通過させることにより粗粒を除去し、シー
ト成形用スラリーとした。得られたスラリーをドクター
ブレード法により成形し、厚み50μmのセラミックグ
リーンシートを作製した。このセラミックグリーンシー
トを、所定のサイズに打ち抜き、1枚の打ち抜かれたセ
ラミックグリーンシートの表面に図4に示した内部電極
15,16を形成するための導電ペーストを印刷した。
導電ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートを
中心に、上下に、複数枚の上記セラミックグリーンシー
トを積層し、全体の厚みが1550μmの積層体を得
た。次に、得られた積層体を厚み方向に圧着し、平面形
状が2.4mm×1.5mmの矩形のチップサイズとな
るように切断した。得られた多数の積層チップを、12
00℃の温度で2時間焼成し、しかる後バレル研磨し、
2.0×1.25×厚み1.0mmの寸法の図1に示し
たサーミスタ素体12を得た。
【0020】得られたサーミスタ素体12の両端面にA
gペーストを塗布し、850℃の温度で10分間焼き付
け、それによって第1,第2の外部電極13,14を形
成し、NTCサーミスタ素子11を得た。なお、上述し
たNTCサーミスタ素子11として、第1,第2の内部
電極15,16の先端15a,16a間の距離が焼成後
において、0.3mm、0.4mm、0.5mm、1.
0mm及び1.4mmになるように比抵抗ρ25 =50
0Ωcmの材料を導電ペーストに印刷することにより、
5種類のNTCサーミスタ素子を作製した。
【0021】上記のようにして得られた2.0×1.2
5×1.0mmの寸法の5種類のNTCサーミスタ素子
の25℃における抵抗値及びB定数を測定した。結果
を、表2に、抵抗値及びB定数のばらつきと共に示す。
また、表2の結果を図5にグラフで示す。
【0022】
【表2】
【0023】表2及び図5の結果から、第1,第2の内
部電極15,16の先端15a,16a間の距離が大き
くなる程抵抗値が増大するが、B定数はさほど変化せ
ず、かつ抵抗値のばらつき及びB定数のばらつきも小さ
くかつ安定していることがわかる。従って、内部電極1
5,16の間の距離を変化させることにより、外径寸法
を変更することなく、種々の抵抗値のNTCサーミスタ
素子の得られることがわかる。
【0024】次に、第1,第2の内部電極15,16の
先端15a,16a間の距離を0.3mmとし、外部電
極13,14のサーミスタ素体12の側面へのかぶり深
さ(図1の距離a)を変化させた種々のNTCサーミス
タ素子を作製し、その抵抗値を測定した。結果を図6及
び表3に示す。なお.比較のために、表1の2.0×
1.25×1.0mmの寸法の従来のNTCサーミスタ
素子1を用意し、同様に外部電極のかぶり深さを変化さ
せ、抵抗値変化を調べた。結果を図6に併せて示す。
【0025】
【表3】
【0026】図6及び表3から明らかなように、NTC
サーミスタ素子11では、外部電極のかぶり深さaが変
化しても、抵抗値がほとんど変化しないことがわかる。
これに対して、従来例では、外部電極のかぶり深さaが
変化すると、抵抗値が大きく変化することがわかる。従
って、図6に示したように、このNTCサーミスタ素子
11では、抵抗値のばらつきの要因である外部電極のか
ぶり深さaを考慮せずとも、所望通りの抵抗値を有する
NTCサーミスタ素子を得ることができる。
【0027】次に、図1に示したNTCサーミスタ素子
11についてライフテストを行った。ライフテストとし
ては、120℃の温度でNTCサーミスタ素子を放置す
る高温放置試験と、80℃・相対湿度65%の環境に長
時間放置する湿中放置試験とを採用し、素子の抵抗の変
化率を測定することによりライフ特性を評価した。ま
た、図2に示した従来のNTCサーミスタ素子について
も、同様にライフ特性を評価した。結果を図7に示す。
【0028】図7から明らかなように、図1に示した
TCサーミスタ素子11では、高温放置試験及び湿中放
置試験の何れにおいても、1000時間を経過しても抵
抗変化率が非常に小さく、かつそのばらつきも小さく、
安定していることがわかる。これに比べて、従来例のN
TCサーミスタ素子では、時間の経過と共に抵抗値の変
化率がかなり大きくなり、しかもばらつきも大きいこと
がわかる。
【0029】次に、第1,第2の内部電極15,16を
構成する導電性材料を、下記の表4に示すように、変更
し、第1,第2の内部電極間の距離を0.3mmとし
た、上記と同一寸法のNTCサーミスタ素子を作製し
た。得られた各NTCサーミスタ素子の25℃における
抵抗値、B定数及びこれらのばらつきを下記の表4に併
せて示す。
【0030】
【表4】
【0031】表4から明らかなように、内部電極を構成
する材料を変更したとしても、表2に示した結果と同様
に、抵抗値のばらつきが小さく、かつB定数のばらつき
も小さい信頼性に優れたNTCサーミスタ素子を提供し
得ることがわかる。内部電極数を変更した場合の特性
8(a)及び(b)に示すように、第1,第2の内部電
極が複数形成されたNTCサーミスタ素子21,31
を、図1に示したNTCサーミスタ素子と同一材料を用
いて作製した。第1,第2の内部電極間の距離は0.5
mmとし、図1に示した実施例のNTCサーミスタ素子
11、図8(a),(b)に示した各NTCサーミスタ
素子の25℃における抵抗値及びそのばらつきを測定し
た。結果を表5に示す。
【0032】
【表5】
【0033】表5から明らかなように、厚み方向に複数
の内部電極を形成したとしても、抵抗値のばらつきは非
常に小さいことがわかる。(実施例) 図4に示したように、NTCサーミスタでは、第1,第
2の内部電極15,16は同一の矩形形状に形成されて
いた。 これに対して、本発明に係るNTCサーミスタ素
子は、第1,第2の内部電極15,16の先端に凹部が
設けられたことを特徴とする。 図9に、本発明の一実施
例に係るNTCサーミスタ素子の内部電極構造を平面断
面図で示す。なお、本実施例のNTCサーミスタ素子
は、内部電極の平面形状を除いては、図1に示したNT
Cサーミスタ素子と同様である。従って、異なる部分に
ついては、前述したNTCサーミスタ素子11について
の説明を援用することにより省略する。 本実施例のNT
Cサーミスタ素子では、図9に示すように、第1,第2
の内部電極15,16は、それぞれ、先端に形成された
凹部15b,16bを有する。なお、第1,第2の内部
電極15,16のそれぞれの全体形状については、略矩
形以外の形状としてもよい。 本実施例では、上記凹部1
5b,16bが形成されているため、該凹部15b,1
6bの形状や寸法を制御することにより、NTCサーミ
スタ素子の抵抗値をより一層高精度に制御することがで
きる。 加えて、この内部電極15,16をセラミックグ
リーンシートと共に積層し、一体焼成することにより得
られたセラミック焼結体を用いてNTCサーミスタ素子
を得る場合には、凹部15b,16bが設けられている
分だけ、内部電極15,16の上下のセラミックグリー
ンシート層の密着強度が高められ、耐湿性に優れたNT
Cサーミスタ素子を得ることができる。 図4に示したよ
うに、第1,第2の内部電極15,16は同一の矩形形
状に形成されていた。しかしながら、図9に示すよう
に、第1,第2の内部電極15,16は、それぞれ、凹
部15b,16bを形成し、矩形以外の形状としてもよ
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、サーミ
スタ素体内に第1,第2の内部電極が、それぞれの先端
が所定距離を隔てて対向するように配置されているた
め、該第1,第2の内部電極間の距離を変更することに
より素子抵抗を調整することができる。従って、素子厚
みを変えることなく、NTCサーミスタ素子の抵抗値を
変更することができ、よって同一形状の素子でありなが
ら種々の抵抗値のNTCサーミスタ素子を得ることがで
きるため、チップ部品として最適なNTCサーミスタ素
子を提供することができる。
【0035】従来、上記抵抗値の調整は、素子の厚みを
変更することにより行っていた。従って、従来、素子の
厚みは0.5〜1.25mmの範囲に渡っており、その
ため薄いNTCサーミスタ素子では基板に実装する際等
において割れが発生しがちであった。また、撓み試験に
おいて一定の強度に達しないこともあった。これに対し
て、本発明のNTCサーミスタ素子では、上記のように
厚みを一定にすることができるため、抗折強度を一定に
保つことができ、上記のような実装の際の割れ等の事故
を防止することができる。
【0036】さらに、抵抗値が、第1,第2の内部電極
間の距離を調整することにより決定することができるた
め、抵抗値の設計が容易である。加えて、第1,第2の
内部電極の先端にそれぞれ凹部が形成されているため、
該凹部の形状や寸法を制御することにより、所望とする
抵抗値のNTCサーミスタ素子を容易にかつ高精度に
造することができる。さらに、内部電極は、導電ペース
トの印刷により高精度に形成することができ、この内部
電極の印刷精度により抵抗値が決定されることによって
、所望の抵抗値のNTCサーミスタ素子を高精度に得
ることができる。
【0037】また、内部電極間の距離や凹部の形状・寸
を変更することにより、種々の抵抗値のNTCサーミ
スタ素子を得ることができるため、少ない種類の材料を
用いても、広い範囲の抵抗値を有するNTCサーミスタ
素子を設計することが可能となり、材料コストを低減す
ることも可能となる。また、第1,第2の内部電極の外
部電極と接続されていない端縁部分をサーミスタ素体内
に配置すれば、耐環境特性を高めることができ、それに
よって優れたライフ特性を示すNTCサーミスタ素子を
提供することができる。
【0038】さらに、第1,第2の内部電極に設けられ
たサーミスタ素体をセラミックグリーンシートを積層
し、第1,第2の内部電極材料と共に一体焼成してサー
ミスタ素体を構成すれば、従来の焼結体ブロックからス
ライシングしてセラミック・ウエーハを得る方法に比べ
て、セラミック粒子の粒径及びポアの分布のばらつきが
少なく、かつ緻密なセラミック・ウエーハを得ることが
できる。従って、抵抗値のばらつきやB定数のばらつき
の少ないNTCサーミスタ素子を得ることができる。
えて、第1,第2の内部電極に上記凹部が設けられてい
るため、第1,第2の内部電極の上下とセラミックグリ
ーンシートの密着強度が高められ、より一層耐湿性に優
れ、抵抗値のばらつきの少ないNTCサーミスタを製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前提となったNTCサーミスタ素子を
示す断面図である。
【図2】従来のNTCサーミスタ素子を示す斜視図であ
る。
【図3】本発明の前提となったNTCサーミスタ素子の
斜視図である。
【図4】本発明の前提となったNTCサーミスタ素子の
平面断面図である。
【図5】第1,第2の内部電極間の距離と抵抗値との関
係を示す図である。
【図6】外部電極のかぶり深さを変化させた場合の抵抗
値の変化を示す図である。
【図7】高温放置試験及び湿中放置試験の結果を示す図
である。
【図8】(a)及び(b)は、それぞれ、第1,第2の
内部電極を複数とした例を示すNTCサーミスタ素子の
各断面図である。
【図9】本発明の一実施例のNTCサーミスタ素子の
1,第2の内部電極を示す模式的平面図である。
【符号の説明】
11…NTCサーミスタ素子 12…サーミスタ素体 13…第1の外部電極 14…第2の外部電極 15…第1の内部電極 16…第2の内部電極 15a,16a…第1,第2の内部電極の先端15b,16b…凹部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーミスタ素体と、 前記サーミスタ素体の対向している外表面に形成された
    第1,第2の外部電極と、 第1,第2の外部電極にそれぞれ接続されており、かつ
    前記サーミスタ素体内に延ばされた第1,第2の内部電
    極とを備え、 第1,第2の内部電極が、サーミスタ素体内の同一平面
    上に形成されており、かつ互いの先端が所定距離を隔て
    て対向されているNTCサーミスタにおいて、 前記第1,第2の内部電極の先端に凹部が形成されてい
    ことを特徴とするNTCサーミスタ素子。
  2. 【請求項2】 前記第1,第2の内部電極の第1または
    第2の外部電極と接続されている端縁以外の残りの端縁
    がサーミスタ素体内に配置されている請求項1に記載の
    NTCサーミスタ素子。
  3. 【請求項3】 前記サーミスタ素体が、複数枚のセラミ
    ックグリーンシートを第1,第2の内部電極材料と共に
    積層し、第1,第2の内部電極材料と共に一体焼成する
    ことにより得られたセラミック焼結体を用いて構成され
    ている請求項1に記載のNTCサーミスタ素子。
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