JP2832560B2 - 電気的接続部材及びその製造方法 - Google Patents
電気的接続部材及びその製造方法Info
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Description
気的に接続する際に用いられる電気的接続部材及びその
製造方法に関する。
法としては、ワイヤボンディング法、TAB(Tape Aut
omated Bonding)法等が従来より知られている。ところ
がこれらの方法にあっては、両電気回路部品間の接続点
数の増加に対応できない、コスト高である等の難点があ
った。このような難点を解決すべく、絶縁性の保持体中
に複数の導電部材を互いに絶縁して備えた構成をなす電
気的接続部材を用いて、電気回路部品同士を電気的に接
続することが公知である(特開昭63―222437号公報, 特
開昭63―224235号公報等)。
れを用いた電気回路部品間の電気的接続を示す模式図で
あり、図中31は電気的接続部材、32, 33は接続すべき電
気回路部品を示す。電気的接続部材31は、金属または合
金からなる複数の導電部材34を、夫々の導電部材34同士
を、電気的に絶縁して電気的絶縁材料からなる保持体35
中に備えて構成されており、導電部材34の一端部38を一
方の電気回路部品32側に突出させ、導電部材34の他端部
39を他方の電気回路部品33側に突出させている(図5
(a))。そして、一方の電気回路部品32の接続部36に
導電部材34の突出する一端部38を熱圧着,圧着等により
変形させて接合させ、他方の電気回路部品33の接続部37
に導電部材34の突出する他端部39を熱圧着,圧着等によ
り変形させて接合させる(図5(b))。このようにし
て電気回路部品32, 33の対応する接続部36, 37同士を接
続する。
下に示すような利点がある。 導電部材の大きさを微
細にすることにより、電気回路部品の接続部を小型化
し、またそのため接続点数を増加させることができ、よ
って電気回路部品同士のより高密度な接続が可能であ
る。 厚みが異なる電気回路部品であっても、電気的
接続部材の厚みを変更することにより電気回路部品の高
さを常に一定にすることが可能となり、多層接続が容易
に行え、より高密度な実装が可能である。 電気回路
部品の接続部と接続される導電部材の突出高さを高くす
ることにより、電気回路部品の接続部が表面から落ち込
んだものであっても安定した接続を行うことが可能とな
り、複雑な形状をなす電気回路部品同士であっても容易
に接続することが可能である。
方法としては、特開平2─49385 号公報に提案されたも
のがある。以下、この製造方法についてその工程を模式
的に示す図6に基づき簡単に説明する。
上にスピンコータによりネガ型感光性樹脂52を塗布し
て、 100℃前後の温度にてプリベイクを行う(図6
(a))。所定パターンをなしたフォトマスク(図示せ
ず)を介して光を感光性樹脂52に照射した(露光した)
後、現像を行う。露光された部分には感光性樹脂52が残
存し、露光されない部分は現像処理により感光性樹脂52
が除去されて複数の穴53が形成される(図6(b))。
200〜400 ℃まで温度を上げて感光性樹脂52の硬化を行
った後、エッチング液中に基体51を浸漬させてエッチン
グを行い、穴53に連通する凹部54を基体51に形成する
(図6(c))。次いで、基体51を共通電極として金メ
ッキを施して、穴53, 凹部54に金55を充填し、バンプが
形成されるまで金メッキを続ける(図6(d))。最後
に基体51をエッチングにより除去して、電気的接続部材
31を製造する(図6(e))。
31にあっては、金55が導電部材34を構成し、感光性樹脂
52が保持体35を構成する。導電部材34は、保持体35内に
埋設されている部分34a(以下柱状部34a という)と保持
体35の両面から突出している部分34b(図5における端部
38, 39、以下バンプ部34bという)とから構成されてい
る。なお電気的接続部材31における各部分の寸法は、保
持体35(感光性樹脂52)の厚さが約10μm、導電部材34
(柱状部34a)の直径が約15μm, ピッチが約40μm、導
電部材34の突出量が表裏とも数μm程度である。
電気的接続部材の導電部材を電気回路部品の接続部に熱
圧着, 圧着により接合させる際には、高荷重を印加する
必要がある。この結果、圧接されたバンプ部34b は幅方
向に 1.3倍程度拡がるので、各導電部材34においてバン
プ部34b の高さにばらつきがあると、相隣する導電部材
34同士が接合し、短絡してしまうことになる。ところ
が、各導電部材34におけるバンプ部34b の高さが均一で
ある電気的接続部材31を製造することは容易ではなく、
少しの高さのばらつきは生じる。この結果、このばらつ
きを考慮して接合ピッチを設定する必要があるので、接
合の高密度化に限界があり、更なる改良の余地がある。
であり、各導電部材内の一部または全部に複数の空孔が
存在する構造とすることにより、バンプ部の高さにばら
つきがあっても、熱圧着, 圧着の際における低荷重化、
バンプ部の拡がりの防止、及びこれに伴う電気回路部品
間の高密度接続を実現できる電気的接続部材、及びその
製造方法を提供することを目的とする。
部材は、電気的絶縁材からなる保持体と、該保持体中に
互いに絶縁状態にて備えられた複数の導電部材とを有
し、前記各導電部材の一端が前記保持体の一方の面にお
いて露出しており、前記各導電部材の他端が前記保持体
の他方の面において露出している電気的接続部材におい
て、前記各導電部材がその内部に複数の空孔を有するこ
とを特徴とする。
は、電気的絶縁材からなる保持体と、該保持体中に互い
に絶縁状態にて備えられた複数の導電部材とを有し、前
記各導電部材の一端が前記保持体の一方の面において露
出しており、前記各導電部材の他端が前記保持体の他方
の面において露出している電気的接続部材を製造する方
法において、前記保持体となる絶縁層を基体上に設ける
工程と、複数の穴を前記絶縁層に形成し、前記基体を露
出させる工程と、露出された前記基体の一部をエッチン
グ除去して前記穴に連通する凹部を形成する工程と、前
記穴及び凹部に複数の導電材料をめっき充填する工程
と、前記複数の導電材料のうちの一部の導電材料を溶解
抽出する工程と、残存する前記基体を除去する工程とを
有することを特徴とする。
の導電部材が、夫々の内部に複数の空孔を有するので、
みかけの硬度は低く、接合時に印加すべき荷重は低荷重
で良く、横拡がりの程度は小さい。
ては、絶縁層に形成された多数の穴に複数種の導電材料
を含む複合材料をめっきして導電部材を形成した後、こ
の導電部材を構成する一部の導電材料を溶解抽出する。
そうすると、抽出された導電材料の専有部分の夫々が空
孔となり、各導電部材に複数の空孔を有する電気的接続
部材が製造される。
いて具体的に説明する。
の一実施例の断面図である。電気的接続部材1は、例え
ば金からなる複数の導電部材2と、夫々の導電部材2同
士が電気的絶縁状態になるように導電部材2を保持した
例えばポリイミド樹脂からなる保持体3とから構成され
ている。各導電部材2は、その両端部が保持体3の両面
から突出しており、保持体3内に埋設された柱状部2a
と、保持体3から突出した2つのバンプ部2b,2bとから
なる。各導電部材2内には、その全部(柱状部2a内及び
バンプ部2b,2b内)において多数の空孔4が存在してい
る。なお、電気的接続部材1における各部分の寸法は、
従来のものと略同様であって、保持体3の厚さが約10μ
m、導電部材2(柱状部2a)の直径が約15μm、導電部
材2の形成ピッチが約40μm、導電部材2の突出量(各
バンプ部2b,2bの高さ)は約5μmである。
の他の実施例の断面図であり、図1(a)と同番号を付
した部分は同一部分を示す。この例では、金からなる各
導電部材2のバンプ部2b,2b内には多数の空孔4が存在
しているが、柱状部2a内には空孔4が存在していない。
他の構成は図1(a)に示したものと同じである。
接続する例について説明する。図3はこの接続状態を示
す模式的断面図である。接続対象の一方の電気回路部品
の接続部5と他方の電気回路部品の接続部6とを、図1
(a)に示す電気的接続部材1の導電部材2を用いて接
続している。この際、導電部材2内に空孔が設けられて
いるので、バンプ部の横方向拡がりは少なく、各導電部
材2におけるバンプ部の高さのばらつきを吸収できる。
この結果、バンプ部に高さのばらつきがあっても、隣合
うバンプ部同士の短絡を防止でき、電気回路部品同士の
高密度接続が可能である。
続すべき接続部5,6に段差がある場合を示している。
導電部材2内に空孔が存在しているので、この段差の影
響を吸収して電気回路部品同士の高密度接続を実現でき
る。
おいても、対応する電気回路部品間の接続部に対して、
図1(a)の電気的接続部材と同様の作用、効果を呈す
る。なお、図1(b)において、両バンプ部2b,2b内に
空孔4が存在することとしたが、片方のバンプ部2b内に
のみ空孔4が存在する構成としてもよい。
材の製造方法(本発明に係る電気的接続部材の製造方
法)について説明する。本発明の製造方法では、合金め
っきを行った後、この合金に含まれる所定の金属のみを
選択的に溶解抽出することにより、空孔を形成する。
式的に示す断面図である。
に、ネガ型の感光性樹脂のポリイミド樹脂12をスピンコ
ータにより塗布して、 100℃前後の温度にてプリベイク
を行う(図2(a))。なお塗布するポリイミド樹脂12
の膜厚は、硬化収縮による減少を考慮して、製造される
電気的接続部材における保持体の所望の膜厚よりも厚く
しておく。
(図示せず)を介して光をポリイミド樹脂12に照射した
(露光した)後、現像を行う。本例では、露光された部
分にはポリイミド樹脂12が残存し、露光されない部分は
現像処理によりポリイミド樹脂12が除去されて、複数の
穴13がポリイミド樹脂12に形成される(図2(b))。
その後、温度を 200〜400 ℃まで上げてポリイミド樹脂
12の硬化を行う。
エッチング液中に浸漬させてエッチングを行う。穴13の
近傍の銅板11の一部をエッチング除去して、穴13に連通
する凹部14を銅板11に形成する(図2(c))。この
際、形成する凹部14の径は、穴13の径よりは大きく隣合
う穴13の外周までの距離の半分よりは小さいこととす
る。このように、凹部14の大きさを制御しておくことに
より、隣合う導電部材同士が導通することなくしかも導
電部材の抜け落ちがない電気的接続部材を製造できる。
により、穴13,凹部14に複数の導電材料15を充填する
(図2(d))。具体例としては、金─銅合金型めっき
液(液組成:シアン化金カリウム 7.5g/リットル,シ
アン化銅カリウム 150g/リットル,シアン化カリウム
15g/リットル,亜硫酸ナトリウム15g/リットル)を
用いて、所定のめっき条件(PH: 7.0〜7.6, 温度:
60℃,電流密度: 0.4A/dm2 ,攪拌:なし)にて穴1
3,凹部14に金,銅を充填する。この際、充填される導
電材料は所定の析出物特性(銅含量:40%(不均質銅18
%),比密度:15,硬度: 250Hv)となる。
溶解除去すると共に、充填された偏在銅の一部または全
部を溶出する。具体的には、FES 5000(三菱斯欺化学
製)の銅エッチング液を使用し、エッチング条件を、温
度:35℃,超音波:40kHz,× 200W,2〜10分とす
る。このようにして、図1(a)に示すような電気的接
続部材1を製造する(図2(e))。
けるエッチング条件を調整することにすれば、図1
(b)に示すような構造の電気的接続部材1を製造する
ことができる。
料を充填し、銅を溶解抽出することとしたが、これは一
例であり、例えば金,タリウム,ニッケル,コバルトの
複合材料を充填した後、、金以外の金属を希硝酸にて溶
解抽出して、空孔が存在する金の導電部材を形成しても
よい。また、上述の実施例では基体(銅板11)と充填さ
れた導電材料(偏在銅)とを一括して除去しているが、
これとは異なり、基体の除去と特定の導電材料の溶解抽
出とを別々の工程にて行うこととしてもよい。
脂を用いたが、特に限定されない。更に、露光,現像処
理により穴を形成する場合には、感光性の樹脂である必
要はあるが、もし露光,現像処理ではなくて例えば高エ
ネルギビームの照射等により穴を形成する場合には、感
光性の樹脂である必要もない。
部材では、バンプ部の高さにばらつきまたは接合対象の
接続部に凹凸があっても、熱圧着, 圧着の際において接
合荷重を低減でき、バンプ部の拡がりを防止でき、電気
回路部品間の高密度接続を実現できる等、本発明は優れ
た効果を奏する。
図である。
断面図である。
示す断面図である。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 電気的絶縁材からなる保持体と、該保持
体中に互いに絶縁状態にて備えられた複数の導電部材と
を有し、前記各導電部材の一端が前記保持体の一方の面
において露出しており、前記各導電部材の他端が前記保
持体の他方の面において露出している電気的接続部材に
おいて、前記各導電部材がその内部に複数の空孔を有す
ることを特徴とする電気的接続部材。 - 【請求項2】 電気的絶縁材からなる保持体と、該保持
体中に互いに絶縁状態にて備えられた複数の導電部材と
を有し、前記各導電部材の一端が前記保持体の一方の面
において露出しており、前記各導電部材の他端が前記保
持体の他方の面において露出している電気的接続部材を
製造する方法において、前記保持体となる絶縁層を基体
上に設ける工程と、複数の穴を前記絶縁層に形成し、前
記基体を露出させる工程と、露出された前記基体の一部
をエッチング除去して前記穴に連通する凹部を形成する
工程と、前記穴及び凹部に複数の導電材料をめっき充填
する工程と、前記複数の導電材料のうちの一部の導電材
料を溶解抽出する工程と、残存する前記基体を除去する
工程とを有することを特徴とする電気的接続部材の製造
方法。
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DE69233684T DE69233684D1 (de) | 1991-02-22 | 1992-02-21 | Elektrischer Verbindungskörper und Herstellungsverfahren dafür |
US08/221,970 US5860818A (en) | 1991-02-22 | 1994-04-04 | Electrical connecting member |
US09/099,928 US6511607B1 (en) | 1991-02-22 | 1998-06-19 | Method of making an electrical connecting member |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH04298056A JPH04298056A (ja) | 1992-10-21 |
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-
1991
- 1991-03-26 JP JP3087596A patent/JP2832560B2/ja not_active Expired - Fee Related
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