JP2832400B2 - トンネル掘進機におけるセグメント壁の組立装置 - Google Patents

トンネル掘進機におけるセグメント壁の組立装置

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JP2832400B2
JP2832400B2 JP3042493A JP4249391A JP2832400B2 JP 2832400 B2 JP2832400 B2 JP 2832400B2 JP 3042493 A JP3042493 A JP 3042493A JP 4249391 A JP4249391 A JP 4249391A JP 2832400 B2 JP2832400 B2 JP 2832400B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シールド掘進機など
のトンネル掘進機により掘削されたトンネル内で複数の
セグメントピースをトンネルの軸線方向に沿って順次リ
ング状に連接して組み立てるためのセグメント壁の組立
装置に関し、詳しくは既設のセグメント壁との芯合わせ
が容易なセグメント壁の組立装置するものである。
【0002】
【従来の技術】上記シールド掘進機は、周知のように、
掘進機本体の前端部に配備されたカッターディスクを回
転させてトンネルを掘削した後、本体の後方にセグメン
ト壁(トンネル壁ともいう)を構築して一定距離ずつ前
進し、トンネルを掘削するものである。
【0003】シールド掘進機をはじめ各種トンネル掘進
機には、セグメント壁の組立装置が装備されるが、この
種の組立装置は、従来、図5および図6に示すように、
シールド掘進機のシールドテール91に固設されたエレク
ター支持ローラ93によって回動自在に支持されたエレク
タードラム94に対し、一対のシリンダ装置95を介してセ
グメントピースA1〜Kを1つずつ把持するエレクター92
が半径方向に伸縮自在に配設された構造からなるものが
一般的である。
【0004】上記した組立装置によるセグメント壁の組
立は、円周方向に複数に分割された円弧状のセグメント
ピースを用いて次のように行われていた。すなわち、
シールド掘進機のシールドテール91内に配備されたエレ
クター92で、図5のようにセグメントピースA1を1つ把
持し、掘削されたトンネルの円周方向において、その下
部中心位置にセグメントピースA1を配置して既設のセグ
メント壁に締結具で締結する。この後、別のセグメン
トピースA2をエレクター92で把持して、下部中央のセグ
メントピースA1の一側(図の例えば右側)に隣接させて
配置し、締結具でセグメントピースA1・A2同士を締結す
るとともに、既設のセグメント壁にも締結具で締結す
る。続いて、下部中央のセグメントピースA1の他側
に、さらに別のセグメントピースA3をエレクター92で配
置し、締結具で同様に締結する。以下、上記手順を繰
り返し、左右交互にセグメントピースA4、A5を配置・締
結し、最後にトンネルの半径方向の内方に向けて円弧長
が漸次拡大したテーパー面をもつセグメントピースK
を、上部中央に配置して締結し、リング状のセグメント
壁に組み立てるというものである。
【0005】なお、先行技術文献としては、例えば土木
学会発行(発行日:昭和61年6月30日)の「トンネル標
準示方書(シールド編)・同解説」がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来のセグメン
ト壁の組立装置では、次のような不都合な点があった。 (a) セグメントピースを1つずつ所定の位置に配置(移
動)し、既設のセグメント壁との間およびセグメントピ
ース間を順次締結することによってリングに組み立てる
ので、作業効率が悪く、組立時間が長くかかる。
【0007】(b) 1つのセグメントリングを組み立てる
のに、セグメントピースの分割数に等しい回数だけ、エ
レクター本体の回転、半径方向への伸縮、トンネル軸線
方向への移動という動作を行う必要があり、各種の動作
およびそのための操作が複雑である。
【0008】そこで、本出願人は上記した従来の組立装
置の不都合な点を解消するために、セグメント壁の組立
が効率良く行え、組立時間を大幅に短縮できるセグメン
ト壁の組立装置を開発し、特許出願(特願平2-287543
号)している。しかし,先の出願にかかる組立装置(以
下、先願装置という)には、次のような点で改良の余地
がある。
【0009】(A) 先願装置は、エレクター支持装置がト
ンネル掘進機の軸心部に実質的に固定されているので、
エレクターにより複数のセグメントピースをリング状に
組み付けたセグメントリングを、トンネルの半径方向へ
移動させたり、向きを変えたりすることがほとんどでき
ない。
【0010】(B) 同様の理由により、既設のセグメント
壁に対してセグメントリングの芯合わせ可能な範囲が制
限される。したがって、曲線状(とくに曲率半径の小さ
い)のトンネルにおけるセグメント壁の組立が困難であ
る。
【0011】(C) セグメントピースの幅(トンネルの円
周方向)が広くなってくると、いいかえればセグメント
リングを構成するために必要なセグメントピースの個数
を少なくすると、他の機器類との干渉を避けるために、
トンネル掘進機のできるだけ軸心部の近くでセグメント
ピースを受け渡しする必要がある。このような場合、先
願装置では、セグメントピースの把持部の伸縮ストロー
ク(トンネルの半径方向)を極めて大きくして対応する
必要があるが、構造的に限界がある。
【0012】この発明は上述の点に鑑みなされたもの
で、セグメント壁の組立が効率良く行え、組立時間を大
幅に短縮でき、しかも先願装置の上記した問題点も解消
できるセグメント壁の組立装置を提供することを目的と
している。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めにこの発明のセグメント壁の組立装置は、a)トンネル
掘進機内の軸心部においてエレクター支持装置をその一
部を後方に張出させて配置するとともに、該支持装置の
前部および後部をそれぞれ昇降装置を介して上下動自在
に支持し、b)セグメントピースを円周方向に間隔をあけ
て把持し、かつ半径方向に伸縮可能な複数の把持部を備
えた後部エレクターと、セグメントピースを円周方向に
間隔をあけて把持し、かつ半径方向に伸縮可能な複数の
把持部を備えた前部エレクターとを、前記支持装置の周
囲に前後部のエレクターの把持部が交互に円周方向に等
間隔になるように配置するとともに、該前後部エレクタ
ーの円周方向の位置関係を保って前部エレクターおよび
後部エレクターを前記支持装置に対しそれぞれ回動自在
にかつ前後方向に移動自在に構成している。
【0014】請求項2に記載のように、c)前記支持装置
の周囲に、支持スリーブをトンネル掘進機の左右方向へ
の移動を許容するように配設するとともに、支持スリー
ブの前後部と支持装置の間に左右移動装置をそれぞれ介
設し、d)支持スリーブの周囲に、回転ドラムを回動自在
に配設するとともに、回転ドラムと支持スリーブの間に
回転ドラムの回転駆動装置を介設し、e)前記前部エレク
ターおよび後部エレクターを、前記回転ドラムの周囲に
それぞれ前後方向に移動自在に配設するとともに、回転
ドラムと前後部エレクターの間にそれぞれ前後移動装置
を介設することが好ましい。
【0015】請求項3に記載のように、f)前記回転ドラ
ム上に一対の球面リング体をそれぞれ前後方向に移動自
在に配設し、g)該リング体の球面上にこれと対応する球
面受け座を介して前部エレクターおよび後部エレクター
をそれぞれ前後方向に傾転自在に配設するともに、前後
各リング体と前後部エレクターの間にそれぞれ傾転装置
を介設することが一層好ましい。
【0016】
【作用】上記構成を有する本発明の組立装置によれば、
前部エレクターが所定角度ずつ回転して各把持部にセグ
メントピースの供給源から複数のセグメントピースが順
次把持されるとともに、後部エレクターが所定角度ずつ
回転して各把持部にセグメントピースの供給源から複数
のセグメントピースが順次把持される。こうしたセグメ
ントピースの各把持部への受け渡しは、前記支持装置を
昇降装置を介して例えば全体的に下降させることによ
り、各エレクターの上方にセグメントピースの供給スペ
ースを十分に確保して行うことができる。なお、セグメ
ントピースの受け渡し終了後は、通常、支持装置をトン
ネル掘進機の軸心位置(元の位置)に上昇させる。
【0017】そして、後部エレクターにおける複数のセ
グメントピースの把持部をトンネルの半径方向に伸長さ
せるとともに、前部エレクターにおける複数のセグメン
トピースの把持部もトンネルの半径方向に伸長させた
後、前部エレクターを後方に移動して、後部エレクター
に接近させる。これにより、後部エレクターの把持する
複数のセグメントピースの間に、前部エレクターの把持
する複数のセグメントピースが嵌入されてリング状に配
置される。ここで、各セグメントピース間が締結具で締
結されることにより、セグメントリングが組み立てられ
る。
【0018】この後、前後部のエレクターを同時に既設
のセグメントリング側に移動させ、エレクター側のセグ
メントリングの後端面と既設のセグメントリングの前端
面とが芯合わせされ、締結具で締結される。とくに、セ
グメントリングと既設のセグメントリングとの上下方向
の芯合わせは、支持装置を昇降装置を介して僅かに上下
動させることにより確実に行うことができる。続いて、
各把持部によるセグメントピースの把持を解除して半径
方向に収縮し、前後部エレクターを所定位置へ移動させ
る。以後、上記作業の繰り返しにより、トンネル掘進機
がトンネルを掘削しながら前進するのに伴い、後方にセ
グメント壁が順次連接して構築される。
【0019】請求項2記載の組立装置によれば、とくに
曲線状のトンネルの掘削工事において、セグメントリン
グと既設のセグメントリングとの左右方向の芯ずれや、
セグメントリングの端面間の左右方向の向きのずれなど
を、左右移動装置によって支持装置に対し支持スリーブ
をトンネルの左右方向に移動させたり、傾斜させたりす
ることにより、確実に修正できる。
【0020】請求項3記載の組立装置によれば、前部エ
レクターが把持するセグメントピースと後部エレクター
が把持するセグメントピース間における前後方向の傾き
のずれや、セグメントリングと既設のセグメントリング
との前後方向の芯ずれや向きのずれなどを、傾転装置に
よって球面リング体に対し前後部のエレクターを前後に
傾転させることにより、確実に修正できる。
【0021】
【実施例】以下、この発明のセグメント壁の組立装置の
実施例を図1〜図4に基づいて説明する。図1はシール
ド掘進機の後部に配備されたセグメント壁組立装置の実
施例を示す側面視断面図、図2は図1の組立装置の一部
を断面で表した平面図、図3の右半分は図1のC−C線
断面図、同図の左半分は図1のD−D線断面図、図4の
右半分は図1のA−A線矢視図、同図の左半分は図1の
B−B線断面図である。
【0022】図1において、1はシールド掘進機のシー
ルドテールで、このシールドテール1内に配設された半
径方向の支持フレーム2の中心部に対し、エレクター支
持装置3の前端部がスライド機構31を介して上下動自在
に配設され、昇降装置としての油圧シリンダ32により支
持されている。支持装置3の外周面の前端部に、球面リ
ング体33が固設され、このリング体33上にリング状の球
面受け座34が前後方向に傾転自在に装着されている。そ
して、前記スライド機構31の内径側および油圧シリンダ
装置32の上端が、球面受け座34に支持されている。
【0023】支持装置3の後部は、シールドテール1か
ら後方に張出し、既設のセグメント(リング)壁Xの内
部に位置する後退防止装置4の中心部に配設されてい
る。後退防止装置4の下方には、走行脚41が上下動自在
に配備され、この走行脚41内に転動自在に装着された車
輪42が既設のセグメント壁Xの内面に接地する。走行脚
41と後退防止装置4の下端との間に、昇降装置としての
油圧シリンダ43が介設されている。これにより、走行脚
41の車輪42をセグメント壁Xの内面に接地した状態で、
油圧シリンダ43を伸縮することにより、支持装置3の後
端部を上下動させることができる。
【0024】支持装置3の外周面の後端部にも、球面リ
ング体35が固設され、このリング体35上にリング状の球
面受け座36が前後方向に傾転自在に装着されている。そ
して前記後端防止装置4の内径側が、球面受け座36に支
持されている。
【0025】上記の構成により、支持装置3はトンネル
(シールド掘進機)の軸心位置を基準にして、油圧シリ
ンダ32・43によりその前端部と後端部の上下方向の位置
(高さ)の変更が可能になる。また、支持装置3の前端
部と後端部との上下方向の位置を変えることにより、支
持装置3は、球面リング体33・35および球面受け座32・
34を介してスムーズに上下方向に傾斜する。
【0026】前記支持装置3は、図3および図4に示す
ように円筒体からなるが、これは円筒体の中空部を通し
て土砂を搬送するためである。したがって、支持装置3
の後方にも、図1のように支持装置3の後端との間に僅
かな間隔をあけて、円筒状の土砂輸送管70が掘削作業の
進行に伴って順次延設される。なお、図1中の符号10
は、シールドジャッキである。
【0027】前記支持装置3の周囲には、同装置3の外
径よりもやや大きい内径を有する支持スリーブ5が、前
後方向に間隔をあけて上下に配した4つの摺動部51を介
して左右方向への移動を許容して、外装されている。す
なわち、支持スリーブ5の内周面と支持装置3の外周面
との間には、図2のように左右方向において一定の間隙
が設けられている。
【0028】図2に示すように、支持装置3上には、支
持スリーブ5の左右の前後端に摺接可能な4つのL形ガ
イド52が固設され、支持スリーブ5の前後方向の移動を
規制している。また、L形ガイド52(支持装置3)と支
持スリーブ5の左右の前後端部の間に、左右移動装置と
しての二対の油圧シリンダ53が介設されている。
【0029】支持スリーブ5の外周に、回転ドラム6の
両側端部がベアリング61で回動自在に支持され、回転駆
動装置としての油圧モータ55が支持スリーブ5の前端に
配設され、モータ55の回転が駆動ギヤ56およびリングギ
ヤ62を介して回転ドラム6に伝達され、回転ドラム6が
回転する。
【0030】11は後部エレクター、21は前部エレクター
で、図3に示すように、後部エレクター11は、後拡テー
パーのセグメントピース101を本実施例では吸引して把
持する3つの円弧状の把持部12を、円周方向に等間隔
(120°)に備え、また前部エレクター21も、前拡テー
パーのセグメントピース102を吸引して把持する3つの
円弧状の把持部22を、円周方向に等間隔(120°)に備
えている。
【0031】後部エレクター11側の各把持部12は、中心
寄りの球面リング体13上に前後方向に傾転自在に装着さ
れた球面受け座14に対し、一対のテレスコピック式支持
部材15で半径方向に伸縮自在に支持され、その中央の油
圧シリンダ16により移動される。前部エレクター21側の
各把持部22も、中心寄りの球面リング体23に前後方向に
傾転自在に装着された球面受け座24に対し、一対のテレ
スコピック式支持部材25で半径方向に伸縮自在に支持さ
れ、その中央の油圧シリンダ26により移動される。前記
回転ドラム6上における後部エレクター11と前部エレク
ター21の円周方向での位置関係は、図3のように6つの
把持部12、22が交互にかつ等間隔(60°)になるように
設定されている。
【0032】後部エレクター11の支持部材15と球面リン
グ体13との間に傾転装置としての油圧シリンダ17が、ま
た前部エレクター21の支持部材25と球面リング体23との
間に傾転装置としての油圧シリンダ27が、それぞれ介設
されており、油圧シリンダ17の伸縮動により前部エレク
ター11が前後に傾転し、油圧シリンダ27の伸縮動により
後部エレクター21が前後に傾転する。さらに、各把持部
22の両側端部には、セグメントピース間締結用のコッタ
打込装置などの締結装置(以下、締結装置という)29が
装着されている。
【0033】前部および後部エレクター21、11は、前記
回転ドラム6の外周面に対し前後方向に移動自在に、そ
れぞれ配置されている。すなわち、前記球面リング体13
・23は、回転ドラム6上の軸(前後)方向に形成したガ
イド溝65に沿ってそれぞれ移動自在に配備されている。
このため、後部エレクター11および前部エレクター21
は、回転ドラム6上で前後方向に移動できるが回転はで
きない。
【0034】そして、回転ドラム6の後端部と後部エレ
クター11との間には前後移動装置としての油圧シリンダ
18が、また回転ドラム6の後端部と前部エレクター21と
の間には前後移動装置としての油圧シリンダ28が、それ
ぞれ介設されており、各油圧シリンダ18・28の伸縮動に
より、前後部エレクター21・11は独立して前後方向に移
動する。
【0035】前記後退防止装置4は、図4のように左右
にそれぞれ一対ずつ半径方向へ伸縮自在なグリッパー45
が配設され、各グリッパー45の先端にセグメント壁Xの
内面に対する当接部材46が装着されている。なお、各グ
リッパー45には、油圧シリンダ47が内蔵されている。
【0036】トンネル掘進機1の後方には、セグメント
ピース101、102の供給装置7が配備されている。この供
給装置7は、図1および図4のように、既設のセグメン
ト壁Xの内側に順次敷設される軌道72に沿って走行可能
なセグメントピース搬送台車71を備えている。搬送台車
71の上面には、前方へ張出する搬送レール76が設けら
れ、そのレール76上の長手方向に多数の搬送用ローラ73
が回転可能に配備され、それらのローラ73上をセグメン
トピース101、102が順送りされるようになっている。ま
た、搬送レール76の先端部に、ローラ73で送られてきた
セグメントピース101、102の昇降装置74が配設されてい
る。なお、符号75は昇降用の油圧シリンダである。
【0037】さらに、搬送台車71の上面には、セグメン
トピース101、102を把持して前方へ送り出すためのアー
チ状の把持装置77が、ローラ78(図4)を介して前方へ
張出自在に配備されている。把持装置77の後端と搬送台
車71との間に、テレスコピック式シリンダ装置(図示せ
ず)が介設され、このシリンダ装置の伸縮動により把持
装置77が前後方向に移動する。そして、昇降装置74によ
り上昇されたセグメントピース101又は102が、把持装置
77の下面に本実施例では吸引されて把持され、この状態
で前記シリンダ装置79が伸長して、セグメントピース10
1又は102が前方の前部エレクター21又は後部エレクター
11に供給される。
【0038】一方、待機しているエレクター11又は21
は、油圧シリンダ16又は26により把持部12又は22を半径
方向へ収縮した状態で、モータ55により支持装置3とと
もに回転し、前記把持装置77のセグメントピース101又
は102の直下に把持部12又は22の1つが移動し、把持装
置77で把持されていたセグメントピース101又は102が解
放され、把持部12又は22に把持される。
【0039】搬送台車71の前端面から前方および上方へ
支持アーム81が延設され、支持アーム81の先端から支持
杆82が前方へ延設されている。そして、支持杆82に沿っ
て前後方向に移動自在に支持部材83を介して真円保持装
置8が配設され、搬送台車71の前端上端部の両側から前
方に伸縮可能な一対の油圧シリンダ84により、真円保持
装置8を移動させるようになっている。真円保持装置8
は、図4のように複数に分割された円弧状部材85を油圧
シリンダ86で連結してリング状に構成されており、各油
圧シリンダ86の伸縮により、半径方向に拡縮される。
【0040】また、前記支持部材83と円弧状部材85との
間には、油圧シリンダ80が介設されており、前記油圧シ
リンダ86の伸縮動作に連動して伸縮し、円弧状部材85を
拡縮する。
【0041】さらに、真円保持装置8の下部には、図1
のように移動用の車輪87が内蔵されている。真円保持装
置8の前面には、前後部エレクター11、21によってリン
グ状に締結されたセグメントリング100と既設のセグメ
ント壁X間の締結用コッタ打込装置などの締結装置(以
下、締結装置という)88が配設されている。また、その
締結装置88の前端には、リング状のガイド89が突設され
ている。このガイド89は、既設のセグメント壁Xに接続
する際にセグメントリング100(図1)を誘導する。
【0042】次に、上記実施例のセグメント組立装置に
ついて、図1に基づきその動作を説明する。
(1) 3個の前拡セグメントピース102および3個の後拡
セグメントピース101を、この順番に搬送台車71の上端
の搬送用ローラ73に沿って押し部材(図示せず)により
前方の昇降装置74に順送りする。(2) 昇降装置74が送ら
れてきた前拡セグメントピース102をリフトアップさせ
ると、その真上に位置する把持装置77が前拡セグメント
ピース102を吸引して把持する。 (3) 支持装置3は、前後の油圧シリンダ32・43の収縮に
より全体がトンネルの軸心位置から下降し、前後部エレ
クター21・11の上方にはセグメントピースの供給スペー
スがつくられている。 (4) 把持装置77が前方に張出し、支持装置3の後部へ移
動している前後部エレクターのうち前部エレクター21の
最上位置にある把持部22に、前拡セグメントピース102
が移載される。把持部22が前拡セグメントピース102を
把持した後、モータ55により回転ドラム6が一方向に12
0°回転して空の把持部22が最上位置に移動する。一
方、前記把持装置77は後方へ引っ込み、昇降装置74上の
次の前記前拡セグメントピース102を把持し、再び前方
へ張出する。 (5) こうして、前部エレクター21の3つの把持部22が、
それぞれ前拡セグメントピース102を把持する。 (6) 続いて、後部エレクター11の3つの把持部12が、上
記(3)および(4)と同様の手順により、後拡セグメントピ
ース101を把持する。 (7) 支持装置3は、前後の油圧シリンダ32・43の伸長に
より全体が上昇してトンネルの軸心位置に復帰する。 (8) 油圧シリンダ18・28の収縮により、回転ドラム6上
を前部エレクター21および後部エレクター11が既設セグ
メント壁Xの直前方まで移動する。 (9) 後部エレクター11の各把持部12が半径方向に一斉に
最大長伸長する。 (10) 前部エレクター21の各把持部22が半径方向に一斉
に最大長伸長する。 (11) 前部エレクター21が油圧シリンダ28の収縮により
後部エレクター11側へ移動する。これにより、後拡セグ
メントピース102の間に前拡セグメントピース101が嵌入
し、リング状になる。 (12) 前部エレクター21側の把持部22の両側の締結装置2
9により各セグメントピース101、102間が締結され、セ
グメントリング100が形成される。 (13) 前後部エレクター11、21の各把持部12、22によって
支持されたセグメントリング100が、モータ55による回
転ドラム6の回転によって旋回され、既設セグメント壁
Xに対し概ね位置合わせされる。ここで、支持装置3の
前後の油圧シリンダ32・43の伸縮によるセグメントリン
グ100の後端面の前後方向の向きの調整、支持スリーブ
5の前後左右の油圧シリンダ53の伸縮によるセグメント
リング100の後端面の左右方向でのずれの修正および向
きの調整、並びに前後部エレクター21・11の傾転用油圧
シリンダ17・27の伸縮によるセグメントリング100の後
端面の前後方向での向きの調整が行われることにより、
セグメントリング100の後端面が既設セグメント壁Xの
前端面に正確に位置決めされた後、締結装置88で、セグ
メントリング100とセグメント壁Xとの間が締結され
る。なお、前記傾転用油圧シリンダ17・27をフリーの状
態にして、セグメントリング100の後端面を既設セグメ
ント壁Xの前端面に摺い合わせしてもよい。 (14) 前後部エレクター11、21は、各把持部12、22を半径
方向の中心部側へ収縮した後、油圧シリンダ18・28の伸
長により、前部エレクター21および後部エレクター11が
回転ドラム6上を前方へ移動して元の位置に復帰する。
【0043】なお、前記(1)〜(8)および(14)の動作時に
は、シールド掘進機が掘削作業による前進中で、シール
ドジャッキ10の後端が既設セグメント壁Xの前端に当接
しており、後退防止装置4のグリッパー45および真円保
持装置8には負荷が作用していない。一方、前記(9)〜
(13)の動作時には、シールドジャッキ10は収縮して既設
セグメント壁Xの前端から離れており、シールド掘削機
は停止状態にあって後退防止装置4のグリッパー45およ
び真円保持装置8によって支持され、後退防止が図られ
ている。
【0044】ところで、上記実施例の組立装置で用いた
セグメントピースは、トンネルの軸線方向において後向
きに漸次拡大したテーパー面を両側面にもつセグメント
ピース101と、前向きに漸次拡大したテーパー面を両側
面にもつセグメントピース102の2種類である。これら
の後拡セグメントピース101と前拡セグメントピース102
とは、トンネルの軸線方向の一方に拡大したテーパー面
を両側面にもつ同一の台形状セグメントピースで、その
向きだけを逆にしたものである。しかし、本発明の組立
装置で使用するセグメントピースの形状等については、
上記実施例のセグメントピースにとくに限定するもので
はない。
【0045】図示は省略するが、上記実施例の組立装置
において、後部エレクター11に対する前部エレクター21
の移動範囲を最離間位置でも重なり合うように小さくし
て、支持スリーブ5および回転ドラム6の長さを短くす
ることもできる。また、油圧シリンダに代えて空圧シリ
ンダを使用できることは当然であるが、それ以外にもモ
ータとラック・ピニオンを用いた移動装置などを使用す
ることができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明にかかるセグメント壁の組立装置には、次のよう
な効果がある。 (1) 前部と後部のエレクターによって複数のセグメント
ピースをそれぞれ把持して、セグメントピースの所定位
置への移動や旋回などの動作を全てのセグメントピース
につき一斉に行うことができるので、セグメントピース
の1つずつに移動、旋回などの各動作を要する従来の装
置に比べて総動作数が極めて少なく、操作が簡単で、組
立時間の大幅な短縮が図られる。
【0047】(2) エレクター支持装置をトンネル掘進機
の軸心部に対し上下動できるので、セグメントピースの
供給時にスペースを十分に確保できるため、セグメント
ピースの幅を広げてリングを構成するセグメントピース
の個数を減少でき、またエレクターのセグメントピース
把持部の伸縮ストロークを短くできる。したがって、先
願装置に比べてもセグメント壁の組立作業の効率が向上
する。
【0048】(3) 既設のセグメント壁に対し、エレクタ
ー側のセグメントリングを組み付ける際に、エレクター
側のセグメントリングを上下方向に移動させたり、傾斜
させたりできるので、確実かつ容易に芯合わせができ
る。
【0049】(4) 請求項2記載の組立装置は、エレクタ
ー支持装置に対し支持スリーブとともにエレクターを左
右方向に移動させてセグメントリングを既設のセグメン
ト壁に対し芯合わせできるので、曲率半径の小さな曲線
施工のトンネルにも対応できる。
【0050】(5) 請求項3記載の組立装置は、エレクタ
ー支持装置に対し前後のエレクターをそれぞれ前後方向
に傾転させてセグメントリングを既設のセグメント壁に
対し芯合わせできるので、前後のエレクターが把持する
セグメントピース間における前後方向の傾きのずれや、
セグメントリングと既設のセグメントリングとの前後方
向の芯ずれや向きのずれなども、確実かつ容易に修正で
きる。したがって、曲線半径の小さな曲線施工のトンネ
ルへの対応が、請求項2記載の組立装置よりもさらに容
易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シールド掘進機の後部に配備された本発明のセ
グメント壁組立装置の実施例を示す側面視断面図であ
る。
【図2】図1のセグメント壁組立装置の一部を示す平面
図で、一部分を断面で表している。
【図3】同図の右半分は図1のC−C線断面図で、同図
の左半分は図1のD−D線断面図である。
【図4】同図の右半分は図1のA−A線矢視図で、同図
の左半分は図1のB−B線断面図である。
【図5】従来の一般的なセグメント壁組立装置の正面図
である。
【図6】図5の左側面図である。
【符号の説明】
1 シールドテール 2 支持フレーム 3 エレクター支持装置 4 後退防止装置 5 支持スリーブ 6 回転ドラム 7 セグメントピース供給装置 8 真円保持装置 10 シールドジャッキ 11 後部エレクター 12、22 把持部 13、23 球面リング体 21 前部エレクター 29、88 締結装置(コッタ打込装置など) 45 グリッパー 71 セグメントピース搬送台車 74 昇降装置 77 把持装置 100 セグメントリング 101 後拡テーパセグメントピース 102 前拡テーパセグメントピース X 既設セグメント壁

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル掘進機内の軸心部においてエレ
    クター支持装置をその一部を後方に張出させて配置する
    とともに、該支持装置の前部および後部をそれぞれ昇降
    装置を介して上下動自在に支持し、セグメントピースを
    円周方向に間隔をあけて把持し、かつ半径方向に伸縮可
    能な複数の把持部を備えた後部エレクターと、セグメン
    トピースを円周方向に間隔をあけて把持し、かつ半径方
    向に伸縮可能な複数の把持部を備えた前部エレクターと
    を、前記支持装置の周囲に前後部のエレクターの把持部
    が交互に円周方向に等間隔になるように配置するととも
    に、該前後部エレクターの円周方向の位置関係を保って
    前部エレクターおよび後部エレクターを前記支持装置に
    対しそれぞれ回動自在にかつ前後方向に移動自在に構成
    したことを特徴とするトンネル掘進機におけるセグメン
    ト壁の組立装置。
  2. 【請求項2】 前記支持装置の周囲に、支持スリーブを
    トンネル掘進機の左右方向への移動を許容するように配
    設するとともに、支持スリーブの前後部と支持装置の間
    に左右移動装置をそれぞれ介設し、支持スリーブの周囲
    に、回転ドラムを回動自在に配設するとともに、回転ド
    ラムと支持スリーブの間に回転ドラムの回転駆動装置を
    介設し、前記前部エレクターおよび後部エレクターを、
    前記回転ドラムの周囲にそれぞれ前後方向に移動自在に
    配設するとともに、回転ドラムと前後部エレクターの間
    にそれぞれ前後移動装置を介設した請求項1記載のトン
    ネル掘進機におけるセグメント壁の組立装置。
  3. 【請求項3】 前記回転ドラム上に一対の球面リング体
    をそれぞれ前後方向に移動自在に配設し、該リング体の
    球面上にこれと対応する球面受け座を介して前部エレク
    ターおよび後部エレクターをそれぞれ前後方向に傾転自
    在に配設するともに、前後各リング体と前後部エレクタ
    ーの間にそれぞれ傾転装置を介設した請求項1又は2記
    載のトンネル掘進機におけるセグメント壁の組立装置。
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