JP2831529B2 - ウォータージェット切断加工用ゴム組成物 - Google Patents
ウォータージェット切断加工用ゴム組成物Info
- Publication number
- JP2831529B2 JP2831529B2 JP11467493A JP11467493A JP2831529B2 JP 2831529 B2 JP2831529 B2 JP 2831529B2 JP 11467493 A JP11467493 A JP 11467493A JP 11467493 A JP11467493 A JP 11467493A JP 2831529 B2 JP2831529 B2 JP 2831529B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rubber
- water jet
- rubber composition
- jet cutting
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、工業用ゴムパッキンや
敷物等に使用されるゴムシートとして好適なゴム組成
物、さらに詳しくは圧縮永久歪みおよびウォータージェ
ット切断加工性の改良されたウォータージェット切断加
工用ゴム組成物に関するものである。
敷物等に使用されるゴムシートとして好適なゴム組成
物、さらに詳しくは圧縮永久歪みおよびウォータージェ
ット切断加工性の改良されたウォータージェット切断加
工用ゴム組成物に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来加硫成形したゴムシートを切断加工
するにはカッターでカットしていたが、近年になり、超
高圧水流の衝撃力でカットするいわゆるウォータージェ
ットによる切断加工技術が採用されるようになってきて
いる。ウォータージェットによる切断加工は、コンピュ
ータにより水圧等を制御することができるため、ゴムシ
ートの切断加工工程の自動化と省力化に極めて有効であ
る。
するにはカッターでカットしていたが、近年になり、超
高圧水流の衝撃力でカットするいわゆるウォータージェ
ットによる切断加工技術が採用されるようになってきて
いる。ウォータージェットによる切断加工は、コンピュ
ータにより水圧等を制御することができるため、ゴムシ
ートの切断加工工程の自動化と省力化に極めて有効であ
る。
【０００３】しかし、３０〜５０ｍｍ程度の厚みのゴム
シートをウォータージェットにより切断加工すると、切
断面が波打ち状となり、切断後そのままでは製品にでき
ないとういう欠点があった。また、当然ではあるが、ゴ
ムシートの厚さが増せば重量が増し、製造および使用に
際して取扱が不便になるという欠点もあった。
シートをウォータージェットにより切断加工すると、切
断面が波打ち状となり、切断後そのままでは製品にでき
ないとういう欠点があった。また、当然ではあるが、ゴ
ムシートの厚さが増せば重量が増し、製造および使用に
際して取扱が不便になるという欠点もあった。
【０００４】さらに汎用ゴムは弾性材料として各種の用
途に広く用いられているが、パッキンや敷物等に使用さ
れるゴムシートに求められる特性のひとつとして、圧縮
永久歪みが小さいことが挙げられる。圧縮永久歪みと
は、ゴムの圧縮方向の永久歪みであり、この値が小さい
ほど、へたりのないゴムであり、ゴムシートとして好ま
しいものである。
途に広く用いられているが、パッキンや敷物等に使用さ
れるゴムシートに求められる特性のひとつとして、圧縮
永久歪みが小さいことが挙げられる。圧縮永久歪みと
は、ゴムの圧縮方向の永久歪みであり、この値が小さい
ほど、へたりのないゴムであり、ゴムシートとして好ま
しいものである。
【０００５】従来、汎用ゴムの圧縮永久歪みを改善する
方法としては、加硫時間の適正化、加硫系の選択あるい
は充填剤の形状や品種の選択で対応していたが、満足の
いく技術は知られていなかった。
方法としては、加硫時間の適正化、加硫系の選択あるい
は充填剤の形状や品種の選択で対応していたが、満足の
いく技術は知られていなかった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術の欠点を解消すべくなされたものであって、本発明
の目的は圧縮永久歪みが改良され、かつウォータージェ
ットにより切断しても断面が波打ち状とならないウォー
タージェット切断加工用ゴム組成物を提供することにあ
る。
技術の欠点を解消すべくなされたものであって、本発明
の目的は圧縮永久歪みが改良され、かつウォータージェ
ットにより切断しても断面が波打ち状とならないウォー
タージェット切断加工用ゴム組成物を提供することにあ
る。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明者らは鋭意研究を行った結果、特定の瀝青質充填剤
を配合することにより、圧縮永久歪みが改善され、かつ
ウォータージェットによる切断加工に好適なゴム組成物
が得られることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
発明者らは鋭意研究を行った結果、特定の瀝青質充填剤
を配合することにより、圧縮永久歪みが改善され、かつ
ウォータージェットによる切断加工に好適なゴム組成物
が得られることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【０００８】すなわち、本発明は天然ゴムおよび／また
は合成ゴム１００重量部に、特定の粒子分布と比重を有
する瀝青質充填剤を１０〜１００重量部配合したことを
特徴とする永久歪みおよびウォータージェット切断加工
性の改良されたウォータージェット切断加工用ゴム組成
物に関するものである。
は合成ゴム１００重量部に、特定の粒子分布と比重を有
する瀝青質充填剤を１０〜１００重量部配合したことを
特徴とする永久歪みおよびウォータージェット切断加工
性の改良されたウォータージェット切断加工用ゴム組成
物に関するものである。
【０００９】本発明において、充填剤として用いられる
瀝青質充填剤とは、粒子径が５ミクロン以下の粒子が４
０重量％以上の粒度分布を有しかつ比重が１．１〜１．
３の範囲にある微粉末状ものである。
瀝青質充填剤とは、粒子径が５ミクロン以下の粒子が４
０重量％以上の粒度分布を有しかつ比重が１．１〜１．
３の範囲にある微粉末状ものである。
【００１０】このような瀝青質充填剤が１０重量部未満
では、圧縮永久歪みおよびウォータージェット切断加工
性の改良効果が現れず、１００重量部を超えて配合して
も、改良効果の増大が見られず製造コストの増加になり
好ましくない。
では、圧縮永久歪みおよびウォータージェット切断加工
性の改良効果が現れず、１００重量部を超えて配合して
も、改良効果の増大が見られず製造コストの増加になり
好ましくない。
【００１１】本発明のゴム組成物の基材として用いられ
るゴム材料は、天然ゴムおよび／または合成ゴムであ
る。本発明のゴム組成物に使用される合成ゴムとして
は、たとえばスチレン・ブタジエンゴム、ニトリル・ブ
タジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エ
チレンプロピレン・ターポリマー、ブチルゴム、アクリ
ルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム及びそれらの変性ポ
リマー等が挙げられる。
るゴム材料は、天然ゴムおよび／または合成ゴムであ
る。本発明のゴム組成物に使用される合成ゴムとして
は、たとえばスチレン・ブタジエンゴム、ニトリル・ブ
タジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エ
チレンプロピレン・ターポリマー、ブチルゴム、アクリ
ルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム及びそれらの変性ポ
リマー等が挙げられる。
【００１２】また、本発明のゴム組成物には、本発明の
目的を損なわない範囲で、通常用いられる各種添加剤を
適宜加えてゴム組成物とすることができる。添加剤とし
ては、例えば加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、軟化
剤、可塑剤、カーボンブラックやホワイトカーボン等の
補強剤、軽質炭酸カルシウムや重質炭酸カルシウムもし
くはそれらを表面改質したものやクレー等の充填剤等が
挙げられる。
目的を損なわない範囲で、通常用いられる各種添加剤を
適宜加えてゴム組成物とすることができる。添加剤とし
ては、例えば加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、軟化
剤、可塑剤、カーボンブラックやホワイトカーボン等の
補強剤、軽質炭酸カルシウムや重質炭酸カルシウムもし
くはそれらを表面改質したものやクレー等の充填剤等が
挙げられる。
【００１３】本発明に使用される瀝青質充填剤は、比重
が小さいため、従来用いられていた重質炭酸カルシウム
等の無機充填剤に置き換えて配合することにより、ゴム
組成物の比重を軽くすることができ、ゴムシートの軽量
化に寄与することができる。本発明のゴム組成物を得る
には、ゴム材料、瀝青質充填剤および加硫剤等のその他
の添加剤を配合し、バンバリーやニーダー等のミキサー
で混練し、成形加硫すればよい。
が小さいため、従来用いられていた重質炭酸カルシウム
等の無機充填剤に置き換えて配合することにより、ゴム
組成物の比重を軽くすることができ、ゴムシートの軽量
化に寄与することができる。本発明のゴム組成物を得る
には、ゴム材料、瀝青質充填剤および加硫剤等のその他
の添加剤を配合し、バンバリーやニーダー等のミキサー
で混練し、成形加硫すればよい。
【００１４】
【実施例】以下に、実施例により本発明を詳細に説明す
る。
る。
【００１５】実施例１、比較例１ 表１に示すような、天然ゴム系のゴム組成物を調製し
た。このゴム組成物を成形後１５０℃で加硫し、ゴムシ
ートを製造した。得られたゴムシートのウォータージェ
ット加工性、圧縮永久歪み等の物性を測定した。測定結
果を表１に示す。なお、圧縮永久歪みおよびウォーター
ジェット切断加工性は、以下のようにして測定した。
た。このゴム組成物を成形後１５０℃で加硫し、ゴムシ
ートを製造した。得られたゴムシートのウォータージェ
ット加工性、圧縮永久歪み等の物性を測定した。測定結
果を表１に示す。なお、圧縮永久歪みおよびウォーター
ジェット切断加工性は、以下のようにして測定した。
【００１６】［ウォータージェット切断加工性］長さ２
０００ｍｍ×幅１０００ｍｍ×厚さ５０ｍｍのゴムシー
トを、ウォータージェット（ダイキン（株）製）で切断
し、その断面の形状を観察し、以下の評価基準により切
断加工性を判定した。
０００ｍｍ×幅１０００ｍｍ×厚さ５０ｍｍのゴムシー
トを、ウォータージェット（ダイキン（株）製）で切断
し、その断面の形状を観察し、以下の評価基準により切
断加工性を判定した。
【００１７】・評価基準 ○…切断面の波打ち状がほとんどなく、後加工せずに製
品化できる。
品化できる。
【００１８】×…切断面の波打ち状が激しく、後加工し
なければ製品化できない。
なければ製品化できない。
【００１９】
【表１】
【００２０】表１の結果から明らかなように、特定の瀝
青質充填剤を配合したゴム組成物から加硫成形したゴム
成形品は、瀝青質充填剤を配合しないゴム成形品と比較
してウォータージェット切断加工性にすぐれ、しかも圧
縮永久歪みが大幅に改善されていた。また、本発明のゴ
ム組成物は、従来の充填剤と置き換えて配合できるた
め、得られるゴム成形品の比重を軽くすることができ
た。なお、ウォータージェットで切断したゴムシートの
断面の形状を図１に示した。
青質充填剤を配合したゴム組成物から加硫成形したゴム
成形品は、瀝青質充填剤を配合しないゴム成形品と比較
してウォータージェット切断加工性にすぐれ、しかも圧
縮永久歪みが大幅に改善されていた。また、本発明のゴ
ム組成物は、従来の充填剤と置き換えて配合できるた
め、得られるゴム成形品の比重を軽くすることができ
た。なお、ウォータージェットで切断したゴムシートの
断面の形状を図１に示した。
【００２１】
【発明の効果】本発明のウォータージェット切断加工用
ゴム組成物は、圧縮永久歪みとウォータージェット切断
加工性が改良され、従来の無機質充填剤と置き換えて瀝
青質充填剤を配合することによりゴム組成物の軽量化を
図ることができる。
ゴム組成物は、圧縮永久歪みとウォータージェット切断
加工性が改良され、従来の無機質充填剤と置き換えて瀝
青質充填剤を配合することによりゴム組成物の軽量化を
図ることができる。
【図１】（ａ）は、実施例１のゴムシートをウォーター
ジェットで切断したときの切断面、（ｂ）は、比較例１
のゴムシートをウォータージェットで切断したときの切
断面を示す写真である。
ジェットで切断したときの切断面、（ｂ）は、比較例１
のゴムシートをウォータージェットで切断したときの切
断面を示す写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) C08L 7/00 - 21/02 C08L 95/00
Claims (1)
- 【請求項１】 天然ゴムおよび／または合成ゴム１００
重量部に、粒子径が５ミクロン以下の粒子が４０重量％
以上の粒度分布を有しかつ比重が１．１〜１．３の範囲
にある瀝青質充填剤を１０〜１００重量部配合したこと
を特徴とする圧縮永久歪みおよびウォータージェット切
断加工性の改良されたウォータージェット切断加工用ゴ
ム組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11467493A JP2831529B2 (ja) | 1993-05-17 | 1993-05-17 | ウォータージェット切断加工用ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11467493A JP2831529B2 (ja) | 1993-05-17 | 1993-05-17 | ウォータージェット切断加工用ゴム組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06322186A JPH06322186A (ja) | 1994-11-22 |
| JP2831529B2 true JP2831529B2 (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=14643780
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11467493A Expired - Fee Related JP2831529B2 (ja) | 1993-05-17 | 1993-05-17 | ウォータージェット切断加工用ゴム組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2831529B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5261995B2 (ja) * | 2007-06-26 | 2013-08-14 | Ｎｏｋ株式会社 | ゴム組成物 |
-
1993
- 1993-05-17 JP JP11467493A patent/JP2831529B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06322186A (ja) | 1994-11-22 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| DE69308224T2 (de) | Elastomerzusammensetzung aus Vinylchloridharz | |
| JP2007291295A (ja) | 耐水性ニトリルゴム組成物 | |
| JP2831529B2 (ja) | ウォータージェット切断加工用ゴム組成物 | |
| JP2018188532A (ja) | クロロプレンゴム組成物及びその加硫物 | |
| JP3686505B2 (ja) | 導電性粘着ゴム材料およびゴムロール | |
| JP2003183518A (ja) | 磁性ゴム組成物 | |
| JP3503249B2 (ja) | ガスケット用ニトリルゴム配合物 | |
| JP5347404B2 (ja) | 架橋剤マスターバッチ及びその製造方法並びにアクリルゴム組成物の製造方法 | |
| JPH07224188A (ja) | ゴム、プラスチック用薬品マスターバッチ | |
| JPH06279621A (ja) | クロロプレンゴム組成物 | |
| JP3438433B2 (ja) | 消しゴム | |
| JP2622693B2 (ja) | ゴム混合物 | |
| JPH0528258B2 (ja) | ||
| JP2549533B2 (ja) | プラスチッス字消 | |
| JP3479725B2 (ja) | Ｅｐｄｍ系ゴム組成物及び同組成物を用いたウエザーストリップ | |
| JPH107849A (ja) | ゴム組成物 | |
| JPH06256572A (ja) | Ｎｂｒ組成物 | |
| JP2001310973A (ja) | 振動減衰材料 | |
| JPH08208889A (ja) | 帯電防止性樹脂組成物 | |
| JP3325371B2 (ja) | ゴム組成物 | |
| JPH0337245A (ja) | 粒状のゴム化学品 | |
| JP3548939B2 (ja) | 軽量ゴム組成物及び軽量ゴムシ−ト | |
| JP2648252B2 (ja) | セメント製建材の押出成形法 | |
| JP2717323B2 (ja) | ポリプロピレン樹脂組成物 | |
| JPH07228746A (ja) | アクリルゴム組成物 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |