JP2831276B2 - 回転式粉末圧縮成型機 - Google Patents

回転式粉末圧縮成型機

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JP2831276B2
JP2831276B2 JP6172741A JP17274194A JP2831276B2 JP 2831276 B2 JP2831276 B2 JP 2831276B2 JP 6172741 A JP6172741 A JP 6172741A JP 17274194 A JP17274194 A JP 17274194A JP 2831276 B2 JP2831276 B2 JP 2831276B2
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hole
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信雄 田村
稔 上村
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HATA TETSUKOSHO KK
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    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
    • B30B11/02Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses using a ram exerting pressure on the material in a moulding space
    • B30B11/08Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses using a ram exerting pressure on the material in a moulding space co-operating with moulds carried by a turntable
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/26Programme control arrangements

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転盤に装着された臼
内で粉末材料を圧縮して錠剤等を成型する回転式粉末圧
縮成型機に関する。
【0002】
【従来の技術】回転式粉末圧縮成型機は、複数の臼が装
着された回転盤の回転に伴い、この回転盤に各臼ごとに
対応して上下方向に摺動自在に取付けられた上杵と下杵
とを、これらに対するカム手段により昇降させて、以下
の動作を営む。
【0003】まず、臼内に挿入された下杵の下降により
臼内に粉末供給器から粉末が取込まれる。次に、この取
込まれた粉末が下杵の上昇により秤量された後、上杵と
下杵とが粉末圧縮成型位置において互いに近付く方向に
移動されることにより、臼内に取込んだ粉末材料が圧縮
成型される。この後に、上杵が上昇されて成型品から分
離される。最後に、下杵により成型品が臼内から押出さ
れ、この後に、成型品がスクレーパに当てられて下杵か
ら分離されるとともに回転盤外に取出されてから、下杵
が下降されて前述の臼内への粉末の取込み動作に移行さ
れる。そして、このような成型サイクルが回転盤の回転
により繰り返されるものである。
【0004】ところで、この種成型機に使用される杵に
は、図10の上杵で代表して示される胴上げタイプと、
図12の上杵で代表して示される頭上げタイプとがあ
る。なお、この他に杵の側部にローラと回り止めキーと
が取付けられたいわゆるキーロール形の杵も知られてい
る。しかし、このタイプの杵は、ロール、ロール軸、こ
れらの間に介装される軸受、および回り止めキーを、杵
本体の他に必要とする。そのため、部品点数が多く、構
造および杵本体に対する機械加工が複雑であるという問
題がある。この他にも、杵本体の径が小さい程ロール軸
が小径となって、その軸強度が小さくなるので、大きな
成型圧力に耐えることが困難になる。したがって、キー
ロール形杵を小さな成型品を圧縮成型する杵として使用
することは不適当であるという問題がある。
【0005】これに対して、前記胴上げタイプと頭上げ
タイプに係る杵は、1本の金属丸棒から削り出して形成
され、キーやロール等の付属物を備えないる構成である
ため、キーロールタイプの杵のような問題がない。
【0006】図10に示される胴上げタイプの杵1は、
胴部2の一端にこの胴部2よりも細い杵先部3を一体に
連ね、胴部2の他端にこの胴部2よりも細い首部4を介
してカム摺動ヘッド部5を一体に連ねて形成されてい
る。カム摺動ヘッド部5は、胴部2よりも大径に形成さ
れているとともに、首部4に連なるテーパ状のカム摺動
面5aを有している。
【0007】このような胴上げタイプの杵1を上杵およ
び下杵として備える回転式粉末圧縮成形機は、図10お
よび図11に示されるように回転盤6と、この近傍に配
置されるカム手段7とを備え、回転盤6の杵取付け部6
aには杵ホルダ孔8が設けられている。
【0008】図10および図11に代表して示された杵
取付け部6aは、上杵用のものであって、底壁6a1とこ
れから立ち上がる環状周壁6a2とで形成されている。杵
ホルダ孔8は、環状周壁6a2の上端から底壁6a1に向け
て穿たれるとともに環状周壁6a2の内周面に開放される
第1孔部8aと、この下端に同軸状に連なって底壁6a1
を貫通して穿たれた第2孔部8bとで形成されている。
【0009】第2孔部8bは第1孔部8aより小径であ
る。杵1は、その胴部2を第2孔部8bに挿通させると
ともに、カム摺動ヘッド部5を第1孔部8aに挿入し
て、これら両孔部8a、8bに沿って上下方向に摺動自
在に設けられる。
【0010】図10および図11に代表して示された前
記カム手段7は、前記上杵用のものであって、環状周壁
6a2の内側に配置されている。このカム手段7は上カム
と通称され、全周にわたるカム部7aを有している。カ
ム部7aは下降領域部および上昇領域部を有しており、
このカム部7aに対する杵1のカム摺動面5aの摺動に
伴い、杵1が昇降される。
【0011】図12に示される頭上げタイプの杵11
も、前記杵1と同様に胴部12の一端にこの胴部12よ
りも細い杵先部13を一体に連ね、胴部12の他端にこ
の胴部12よりも細い首部14を介してカム摺動ヘッド
部15を一体に連ねて形成されている。カム摺動ヘッド
部15は、胴部12よりも大径に形成されているととも
に、首部14に連なるテーパ状のカム摺動面15aを有
している。
【0012】このような頭上げタイプの杵11を上杵お
よび下杵として備える回転式粉末圧縮成形機は、図12
および図13に示されるように回転盤16と、この近傍
に配置されるカム手段17とを備え、回転盤16の杵取
付け部16aには杵ホルダ孔18が設けられている。
【0013】図12および図13に代表して示された杵
取付け部16aは、上杵用のものであって、これを厚み
方向に貫通して杵ホルダ孔18が穿たれている。杵11
は、その胴部12を杵ホルダ孔18に貫通させて上下方
向に摺動自在に設けられている。
【0014】図12および図13に代表して示された前
記カム手段17は、前記上杵用のものであって、回転盤
16の真上に配置されている。このカム手段17は上カ
ムと通称され、全周にわたるカム部17aを有してい
る。カム部17aは下降領域部および上昇領域部を有し
ており、このカム部17a対する杵11のカム摺動面1
5aの摺動に伴い、杵11が昇降される。
【0015】
【0016】
【0017】
【発明が解決しようとする課題】胴上げタイプの杵1を
用いる場合には、これが通される回転盤6の杵ホルダ孔
8を、杵1に対応して第1孔部8aと第2孔部8bとか
らなる段付き孔とする必要があるから、夫々の孔部8
a、8bを個々に芯出しして穿孔加工をしなければなら
ない。そのため、杵ホルダ孔8の加工に手間がかかると
いう問題がある。
【0018】また、前記胴上げタイプの杵1を備える回
転式粉末圧縮成形機では、杵ホルダ孔8の長さ範囲内に
カム摺動面5aとこれが摺動されるカム部7aとが配置
される。それにより、前記摺動に伴いこの摺動箇所を作
用点として杵1に与えられる負荷を、前記作用点の上下
両側(胴部2と第1孔部8aとの接触部およびカム摺動
ヘッド部5と第2孔部8bとの接触部)で支持できる。
そのため、芯ずれがないとしても杵1の倒れやこじりが
抑制され、カム手段7に対し杵1が焼付けられたりかじ
ったりする恐れが少ない。
【0019】しかし、既述のように杵ホルダ孔8が段付
き構造であるとともに、杵1の胴部2とカム摺動ヘッド
部5とが異径であるから、これらの寸法公差により、胴
部2を第1孔部8aに、またカム摺動ヘッド部5を第2
孔部8bに夫々理想的に接触させることができない傾向
があり、杵1の摺動性がよくない場合がある。
【0020】さらに、杵ホルダ孔8が段付き構造である
から、その段差に汚物が溜まってしまい、この汚物を除
去する清掃作業が面倒であるという問題がある。また、
頭上げタイプの杵11を備える回転式粉末圧縮成形機で
は、杵ホルダ孔18が段差がないストレートな通孔であ
るので、その孔加工および掃除を容易にできる。その反
面で、杵ホルダ孔18の上端から上方に離れた位置でカ
ム摺動面15aをカム手段17に摺動させているので、
前記摺動に伴いこの摺動箇所を作用点として杵11の上
端に与えられる負荷によって、杵11に倒れやこじりを
与え易い。そのため、カム手段7に対し杵11が焼付け
られたりかじったりする恐れが高いという問題がある。
【0021】
【0022】本発明の目的は、上杵用カム手段に対して
上杵が焼付いたりかじったりする恐れを少なくできると
ともに、杵ホルダ孔を設ける穿孔加工とこの杵ホルダ孔
の掃除を容易にできる回転式粉末圧縮成形機を得ること
にある。
【0023】
【0024】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に請求項1の発明は、回転盤に設けられた複数の杵ホル
ダ孔に摺動自在に貫通して取付けられるとともに前記回
転盤の回転により上杵用および下杵用の各カム手段に夫
々別々に接して上下動される複数の上杵および下杵を、
互いに近付く方向に移動させて、前記回転盤に装着され
た臼内に取り込まれた粉末材料を圧縮成型する回転式粉
末圧縮成型機において、前記上杵および前記下杵の夫々
を、前記杵ホルダ孔に通される胴部の一端にこの胴部よ
りも細い杵先部を設け、かつ、前記胴部と同一径であっ
て前記カム手段に摺接するカム摺動ヘッド部を前記胴部
の他端に前記胴部よりも細い首部を介して設けるととも
に、前記ヘッド部にテーパ状のカム摺動面を設けて形成
し、前記各杵ホルダ孔を前記杵の胴部およびカム摺動ヘ
ッド部が摺動自在に嵌合されるストレートな通孔で形成
し、前記回転盤の近傍に配置された前記上杵用カム手段
が前記テーパ状カム摺動面に接するカム部を備え、この
カム部を前記上杵が通される前記上杵用杵ホルダ孔の長
さ範囲内に配置される高さ位置に設けたものである。
た、同様の課題を解決するための請求項2の発明は、前
記上杵用カム手段が、その周部に上面および周面から凹
んだ凹部を有するとともに、前記カム部の一部をなすカ
ム凸条を持って前記凹部にボルト止めされるカム片を有
し、このカム片を、前記カム凸条が前記上杵の円形移動
軌跡の内側に外れる位置と前記移動軌跡内に挿入される
位置とにわたって前記移動軌跡の内側から前記移動軌跡
内に出し入れされるように前記上杵用カム手段の径方向
に移動可能に設けたものである。
【0025】
【0026】
【作用】前記構成の回転式粉末圧縮成型機においては、
既述の杵の構成に基づき杵ホルダ孔がストレートな通孔
で形成されるため、この孔内に汚物が溜まる段差がな
い。したがって、杵ホルダ孔の加工精度が向上される
他、この孔の掃除性が向上される。
【0027】さらに、前記構成の回転式粉末圧縮成型機
においては、上杵が通される杵ホルダ孔の長さ範囲内に
配置される高さ位置に、上杵のテーパ状カム摺動面に接
する上杵用カム手段のカム部を設けたから、このカム部
へのカム摺動面の摺動に伴いこの摺動箇所を作用点とし
て上杵に与えられる負荷を、前記作用点の上下両側に位
置される胴部と杵ホルダ孔との接触部およびカム摺動ヘ
ッド部と杵ホルダ孔との接触部で支持できる。したがっ
て、上杵の倒れやこじりを抑制できる。また、請求項2
の回転式粉末圧縮成型機においては、カム片をそのカム
凸条が上杵の円形移動軌跡の内側に配置される位置に移
動させることにより、カム片が上杵用ホルダ孔への上杵
の挿入の邪魔とならないように配置して、上杵用ホルダ
孔に対する上杵の取付け・取外しを可能とする。そし
て、カム片をそのカム凸条が上杵の円形移動軌跡の内側
に配置される位置に移動させてボルト止めすることによ
り、カム凸条は、上杵用カム手段のカム部をなして上杵
用ホルダ孔に取付けられた上杵の抜け止めをして、上杵
を従動させる。
【0028】
【実施例】以下、図1〜図5を参照して本発明の第1実
施例を説明する。図1は回転式粉末圧縮成形機の一例と
して錠剤を製造する回転式打錠機の主要部の構成を概略
的に示す断面図である。この図1中21に示される固定
の本体フレームは、下部フレーム22と、この上方に配
置された上部フレーム23と、これら上下両フレーム2
2、23の四隅を夫々連結した4本のフレーム柱24と
を備えている。
【0029】下部フレーム22には隔壁25が設けられ
て、この隔壁25により出力室26が仕切られている。
出力室26は下部フレーム22の中央部上面に開放され
ている。隔壁25には出力室26を水平方向に貫通する
ウォーム軸27が図示しない軸受を介して回転自在に支
持され、この軸27の中間部には出力室26内に位置さ
れるウォーム28が設けられている。
【0030】ウォーム軸27の一端には電磁クラッチ2
9を介して入力用回転体として例えばVベルト車30が
取付けられている。Vベルト車30には、下部フレーム
22に内蔵された図示しないモータを備える駆動装置が
発生する回転動力が図示しないVベルト等の伝動手段を
介して供給される。ウォーム軸27の他端には無励磁作
動形の電磁ブレーキ32が取付けられ、このブレーキ3
2によりウォーム28等の回転を制動するようになって
いる。
【0031】下部フレーム22の中央部には、このフレ
ーム22上に突出される略円筒状のサポート体33が、
その下端部を出力室26に挿入してボルト止めされてい
る。下部フレーム22上にはサポート体33の回りに位
置して各種の下杵用カム手段と下杵加圧ローラ34とが
配置されている。
【0032】下杵用カム手段としては、図1および図3
に示される低下器35の他、図示しない重量調節レー
ル、受け渡しレール、および突き上げレール等が用いら
れている。粉末供給位置に設けられる低下器35は後述
の下杵を下降させる。この低下器35に隣接する秤量位
置に配置されて高さ位置が適宜変更される重量調節レー
ルは、後述の臼に対する下杵の高さ位置を変える。それ
により、臼内に取込まれた粉末の充填量、言い換えれ
ば、成型品の重量が所定値に設定される。受け渡しレー
ルは重量レールに隣接して配置される。突き上げレール
は成型品の取出し位置に配置されて下杵を上昇させる。
この突き上げレールに隣接して前記低下器35が配設さ
れている。
【0033】下杵加圧ローラ34は、前記受け渡しレー
ルと突き上げレールとの間の圧縮成型位置に設けられて
いる。なお、図1中36は下杵加圧ローラ34の高さ位
置を調節するための加圧力調節手段、37は下杵用カム
手段を支えるカムホルダである。
【0034】前記サポート体33にはこれを軸方向に貫
通して主軸38が配置され、これは、隔壁25に設けた
軸受39、およびサポート体33の内側に設けた一対の
軸受40により、回転自在に支持されている。主軸38
には出力室26に収容されるウォーム歯車41が取付け
られ、この歯車41は前記ウォーム28に噛み合わされ
ている。
【0035】したがって、前記電磁クラッチ29がウォ
ーム軸27とVベルト車30とを連結すると、Vベルト
車30に供給される前記駆動装置の動力によってウォー
ム軸27およびウォーム28が回転されるとともに、ウ
ォーム歯車41が減速回転されるから、この歯車41と
ともに主軸38が回転される。なお、このとき、電磁ブ
レーキ32は動作しない。
【0036】前記上部フレーム23の前記下杵加圧ロー
ラ34と対応する位置には上杵加圧ローラ50が取付け
られている。上部フレーム23の下面には上杵用のカム
手段としての上カム42がボルト止めされている。上カ
ム42の平面形状は円形であり、その外周部に全周に渡
って連続するカム部43を有している。カム部43は図
5に示されるように例えば凸条で形成されているととも
に、このカム部43は図示しない上昇領域部および下降
領域部等を有している。
【0037】図2および図5に示されるように上カム4
2はカム片44を備えている。すなわち、上カム42の
周部にはその上面および周面から凹んだ凹部45が設け
られ、この凹部45に、カム片44がボルト46で取付
けられている。カム片44にはカム部43の一部をなす
カム凸条43aが突設されている。
【0038】カム片44はその厚み方向に貫通するとと
もに上カム42の径方向に延びる長孔47を有し、この
長孔47にボルト46が通されている。それにより、カ
ム片44はボルト46を緩めた際に長孔47に沿って上
カム42の径方向に移動できる。この移動により、カム
凸条43aが後述の上杵の円形移動軌跡(その一部を図
4中2点鎖線で示すハッチング状の斜線を付して表し、
符号Cで示す。)の内側から前記移動軌跡C内に出し入
れ可能になっている。
【0039】このカム片44のカム凸条43aが設けら
れた先端面と反対側の背面と、この背面に対向する凹部
45の奥の面には夫々ばね受け穴が形成され、これらの
穴間にコイルばね48が挟設されている。このばね48
は、上カム42の中心方向に逃げないようにカム片44
を常に図2中矢印A方向に付勢している。
【0040】図1に示されるように上カム42の中央部
には前記主軸38の上端部が挿入されているとともに、
この主軸38を回転自在に支持する軸受49が内蔵され
ている。
【0041】上下両フレーム22、23間において主軸
38には、これと一緒に回転される回転盤61がボルト
止めされている。回転盤61は、その軸方向中間部に臼
取付け部62を一体に備え、この上面に対向する上杵取
付け部63を一体に備え、かつ、臼取付け部62の下面
に対向する下杵取付け部64を一体に備えている。これ
ら各取付け部62〜64は、いずれも回転盤61の外側
に張出すとともに、回転盤61の周方向に連続して設け
られている。
【0042】臼取付け部62には複数の臼65が主軸3
8を中心として描かれる同一円上に位置して装着され、
これらの臼65は前記同一円上において互いに所定間隔
離されている。
【0043】上杵取付け部63は、図2に示されるよう
に底壁63aとこれから立ち上がる環状周壁63bとで
形成されている。環状周壁63bは前記上カム42の周
囲を囲んでいる。上杵取付け部63にはこれを貫通する
複数の上部杵ホルダ孔66が臼65に夫々対応して設け
られている。これら杵ホルダ孔66は、その途中に段差
がないストレートな丸孔で形成されているとともに、そ
の上端は底壁63aの下面に開口され、上端は環状周壁
63bの上端に開放され、かつ、上部は環状周壁63b
の内周面に開放されている。
【0044】各上部杵ホルダ孔66には夫々上杵67が
上下方向に摺動自在に貫通されている。各上杵67は、
金属丸棒を機械加工により削り出して製造され、その各
部の軸直角方向の断面はいずれも円形をなすものであっ
て、図2に示されるように胴部68と、杵先部69と、
首部70と、カム摺動ヘッド部71とから形成されてい
る。
【0045】胴部68よりも細く形成された杵先部69
は胴部68の下端に一体に連なっている。同じく胴部6
8よりも細く形成された首部70は胴部68の上端に一
体に連なり、この首部70の上端にはカム摺動ヘッド部
71が一体に連なっている。胴部68は、その下端部に
杵先部69に向けて先細となるテーパ面68aを有して
いるとともに、上端部に首部70に向けて先細となるテ
ーパ面68bを有している。テーパ面68a、68b
は、上杵67の周方向に連続して設けられているととも
に、後述のようにカム摺動ヘッド部71と胴部68とが
同一径であることにより、首部70の深さに応じてテー
パ面68a、68bに対する上カム42の係合深さを深
く確保できる。
【0046】杵先部69は前記臼65の臼孔内にその上
方から挿脱されるものであって、この杵先部69の根元
には図示しない防塵キャップ取付け用の環状溝69aが
形成されている。カム摺動ヘッド部71はその下端部に
首部70に向けて先細となるテーパ状のカム摺動面71
aを有している。この摺動面71aは、上杵67の周方
向に連続して設けられていて、前記カム部43に摺動さ
れる。カム摺動ヘッド部71と胴部68の各上下両端部
を除く部分の直径は同一であり、これらは上杵67の最
大径となっている。
【0047】上杵67は次のようにして上杵取付け部6
4に取付けられる。まず、ボルト46を緩め、カム片4
4を、コイルばね48の付勢力に抗して上カム42の中
心側に押込んだ後、その位置にボルト46の締付けによ
り保持する。そうすると、カム片44のカム凸条43a
が、上杵67の移動軌跡Cの内側に配置される。言い換
えば、カム片44が上部杵ホルダ孔66への上杵67の
挿入の邪魔とならないように配置される。
【0048】次に、前記駆動装置を手回し操作して回転
盤61を回し、その上部杵ホルダ孔66をカム片44に
位置合わせする。この後、上杵67をその杵先部69を
先頭に上部杵ホルダ孔66に上方から挿入する。そし
て、首部70の長さ範囲内にカム部43が位置されるよ
うな高さ位置に達した状態で、再び回転盤61を手回し
操作することにより、カム部43にカム摺動ヘッド部7
1のカム摺動面71aを上方から引っ掛かけて、前記上
杵67を取付ける。
【0049】この後、前記手順を繰り返して他の上部杵
ホルダ孔66に対する上杵67の取付けが次々に実施さ
れる。そして、最後の上杵67が最後の上部杵ホルダ孔
66に取付けられた後に、前記ボルト46を緩める。そ
れにより、コイルばね48のばね力でカム片44が上杵
67側に突出され、そのカム凸条43aが上杵67の移
動軌跡C内に挿入してカム部43が組立てられる。した
がって、カム凸条43aにより前記最後の上杵67の抜
け止めがなされる。
【0050】以上の手順により上杵67の取付けが完了
されるとともに、前記上杵67はテーパ面68aを有し
ているから、上部杵ホルダ孔66への挿入を容易に実施
できる。なお、上杵67の取外しは、前記取付け手順と
逆の手順で行える。
【0051】前記取付けにより、各上杵67の胴部68
が、上部杵ホルダ孔66における底壁63aを貫通した
部分に摺動自在に貫通され、カム摺動ヘッド部71が、
上部杵ホルダ孔66における環状周壁63aを貫通した
部分に摺動自在に挿入される。また、カム摺動ヘッド部
71のカム摺動面71aがカム部43にその上側から摺
動自在に係合される。したがって、カム部43は上部杵
ホルダ孔66の長さ範囲内に位置される高さ位置に設け
られている。
【0052】図1に示されるように下杵取付け部64に
は、これを貫通する複数の下部杵ホルダ孔81が臼65
に夫々対応して設けられている。これら杵ホルダ孔81
は、図3に示されるように途中に段差がないストレート
な丸孔で形成されているとともに、その下部は下部杵ホ
ルダ孔81の小径部周面に開放されている。
【0053】各下部杵ホルダ孔81には夫々下杵82が
上下方向に摺動自在に貫通されている。これら下杵82
は下杵ホルダ孔81に対してその下方から上向きに挿入
して取付けられる。各下杵82は、金属丸棒を機械加工
により削り出して製造され、その各部の軸直角方向の断
面はいずれも円形をなすものであって、図3に示される
ように胴部83と、杵先部84と、首部85と、カム摺
動ヘッド部86とから形成されている。
【0054】胴部83よりも細く形成された杵先部84
は胴部83の上端に一体に連なっている。同じく胴部8
3よりも細く形成された首部85は胴部83の下端に一
体に連なり、この首部85の下端にはカム摺動ヘッド部
86が一体に連なっている。胴部83は、その下端部に
首部85に向けて先細となるテーパ面83bを有してい
る。テーパ面83bは下杵82の周方向に連続して設け
られている。
【0055】杵先部84は前記臼65の臼孔内にその臼
底をなして下方から挿入される。カム摺動ヘッド部86
はその上端部に首部85に向けて先細となるテーパ状の
カム摺動面86aを有している。この摺動面86aは下
杵82の周方向に連続して設けられている。カム摺動ヘ
ッド部86と胴部83の各上下両端部を除く部分の直径
は同一であり、これらは下杵82の最大径となってい
る。この最大径は前記上杵67の最大径と同じである。
【0056】前記下杵82のカム摺動ヘッド部86の下
面またはカム摺動面86aは前記下杵用カム手段に摺動
される。特に、低下器35においてはその下杵降下用カ
ム部35a(図3参照)にカム摺動面86aが摺動され
る。このカム部35aは下部杵ホルダ孔81の長さ範囲
内に位置される高さ位置に設けられている。
【0057】図1中89は下面が開口された粉末供給器
で、これは前記下面を臼取付け部62の上面に接して配
置されている。この供給器89の内部には臼65内に供
給される粉末が収容される。また、この打錠機は臼取付
け部62の上面に接するようにして設けられる図示しな
いスクレーパを備えている。なお、前記上部フレーム2
3または上カム42には図示しないが上杵降下用のガイ
ドが必要に応じて設けられ、このガイドへの上杵67の
摺動により上杵67が所定位置において強制的に降下さ
れるようにしてある。
【0058】前記構成を備える回転式打錠機は、その回
転盤61が回転されることにより錠剤を製造する。すな
わち、臼65が粉末供給位置に運ばれた際に、下杵82
が低下器35で下降されるに伴い、粉末供給器89内の
粉末が臼65内に吸い込まれる。引き続いて秤量位置に
運ばれた下杵82が重量調節レールにより上昇されるに
伴い、臼65内の余剰粉末が粉末供給器89内に吐き出
して戻され、所定量の粉末が臼65内に残される。次
に、以上の秤量後に臼26が圧縮成型位置に運ばれる
と、上杵67および下杵82が上下の杵加圧ローラ5
0、34により互いに近付く方向に移動されて、臼65
内の粉末材料を圧縮成型する。
【0059】この後、臼65は突き上げ位置に運ばれる
から、まず、上杵67が、上カム42のカム部43にお
ける上昇領域部により上昇され、臼65外に抜き出され
る。次に、突き上げレールにより下杵82が上昇される
に伴い、臼65内の成型品(錠剤)が臼65上に押し出
される。最後に、臼65が取出し位置に運ばれることに
より、押し出された成型品が前記スクレーパに当たって
下杵82から分離されて回転盤61の外部に取出され
る。
【0060】以上のようにして臼65が回転盤61によ
り1回転されるごとに1成型サイクルが終了される。以
下、この成型サイクルが繰り返されて、次々に錠剤が製
造される。
【0061】ところで、前記構成の回転式打錠機が備え
る上杵67および下杵82は、その最大径をなす部分が
胴部68、83とカム摺動ヘッド部71、86であり、
これらは同一外径である。そのため、これら上杵67お
よび下杵82を金属丸棒から切削または研削により削り
出して作る場合に、胴部68、83とカム摺動ヘッド部
71、86とを別々に加工する手間を要することなく、
一度に削って形成できる。しかも、その際の芯出しも一
度でよい。したがって、上杵67および下杵82を製造
する手間が減って、容易に製造できる。
【0062】しかも、既述のように胴部68、83とカ
ム摺動ヘッド部71、86とを個々に芯出ししする必要
がないので、これら胴部68、83とカム摺動ヘッド部
71、86との芯を一致させることができる。そのた
め、カム摺動ヘッド部71、86のカム摺動面71a、
86aが、上カム42のカム部43等のカム手段に強く
接する傾向を少なくできる。それにより、カム手段に対
して上杵67および下杵82が焼付いたりやかじったり
する恐れを少なくできる。
【0063】その上、以上のように上杵67および下杵
82の胴部68、83とカム摺動ヘッド部71、86と
が同一径であるから、これら上杵67および下杵82が
通される回転盤61の上下の杵ホルダ孔66、81は、
段差がないストレートな通孔とすればよい。そのため、
回転盤61に杵ホルダ孔66、68を穿つ加工も容易に
実施できる。
【0064】このようにしてストレートな通孔により形
成された上下の杵ホルダ孔66、81は、その上部と下
部に芯ずれがない。そして、これらに挿通して組み合わ
される上杵67および下杵82も、既述のように胴部6
8、83とカム摺動ヘッド部71、86とに芯ずれがな
いから、これら上下の杵ホルダ孔66、81と上杵67
および下杵82との関係において、夫々の寸法公差によ
る影響を少なくできる。したがって、胴部68、83と
カム摺動ヘッド部71、86の芯と、これらが摺接する
上下の杵ホルダ孔66、81の芯とを、互いにずれが極
めて少ない理想的な状態で接触させることができる。
【0065】これらの理由により、カム摺動ヘッド部7
1、86のカム摺動面71a、86aが、上カム42の
カム部43等のカム手段に強く接する傾向が少なくな
り、カム手段に対して上杵67および下杵82が焼付い
たりかじったりする恐れを少なくできる。
【0066】さらに、前記構成の回転式打錠機において
は、上杵67が通される上部杵ホルダ孔66の長さ範囲
内に位置される高さ位置に、上杵67のテーパ状カム摺
動面71aに接する上カム42のカム部43を設けてあ
る。それにより、カム部43へのカム摺動面71aの摺
動に伴いこの摺動箇所を作用点として上杵67に与えら
れる負荷を、前記作用点の上下両側に位置される胴部6
8と上部杵ホルダ孔66との接触部およびカム摺動ヘッ
ド部71と上部杵ホルダ孔66との接触部で支持でき
る。
【0067】このように上杵67にその側方から作用す
る力の作用点を上杵67の長手方向中間の高さ位置に設
けたから、前記力をその上下で支持して、上杵67の倒
れやこじりを抑制できる。それにより、上杵67が上カ
ム42に焼付いたりかじったりする恐れを少なくでき
る。
【0068】また、下杵82用の低下器35のカム部3
5aについても、下杵82が通される下部杵ホルダ孔8
1の長さ範囲内に位置される高さ位置に設けられてい
る。そのため、前記カム部43と上部杵ホルダ孔66と
の関係と同様に、カム部35aへのカム摺動面86aの
摺動に伴いこの摺動箇所を作用点として下杵82に与え
られる負荷を、前記作用点の上下両側に位置される胴部
68と下部杵ホルダ孔81との接触部およびカム摺動ヘ
ッド部86と下部杵ホルダ孔81との接触部で支持でき
る。したがって、このような両側からの支持により下杵
82が低下器35等に焼付いたりかじったりする恐れを
少なくできる。
【0069】また、既述のように回転盤61の上下の杵
ホルダ孔66、81がストレートな通孔で形成されてい
るため、これらの孔66、81内に汚物が溜まりずらい
とともに、これらの孔66、81の掃除性も向上でき
る。
【0070】図6〜図8は本発明の第2実施例の要部を
示している。この第2実施例は、上杵用カム手段として
の上カム142の構成のみが前記第1実施例とは異な
り、それ以外の構成は図6〜図8に図示されない部分を
含めて図1〜図5に示した前記第1実施例の回転式打錠
機と同じ構成であるので、図示されない構成については
図1〜図5をもって代用するとともに、図示される同一
構成部分には第1実施例と同一の符号を付して、それら
の構成の説明およびそれに基づく作用効果の説明につい
ては省略するが、これらの同一部分についても第2実施
例に係る杵および回転式打錠機の構成の一部をなすもの
である。
【0071】上カム142は、その平面形状が円形であ
って、外周部に全周に渡って連続するカム部143を有
している。このカム部143は、凸条で形成されている
とともに、図示しない上昇領域部および下降領域部の他
に水平に延びる軌道予圧領域部等を有している。
【0072】図8はこの第2実施例に係る回転式打錠機
の各動作位置を示し、角度θ1は低下器が配置される粉
末供給位置、θ2は重量調節レールが配置される秤量位
置、θ3は軌道予圧位置、θ4は圧縮成型位置、θ5は
突き上げレールが配置される製品取出し位置である。カ
ム部143の上昇領域部は突き上げ位置θ5に対応して
設けられるとともに、下降領域部は圧縮成型位置θ4の
軌道予圧領域θ3側の前段領域θ4aに対応して設けられ
ている。カム部143の軌道予圧領域部は軌道予圧位置
θ3に対応して設けられている。なお、図8中191は
スクレーパを示して。
【0073】カム部143には、上杵67のカム摺動面
71aが摺動される第1カム面143bと、上杵67の
テーパ面68bが摺動される第2カム面143cとが形
成されている。したがって、この第2実施例ではテーパ
面68bもカム摺動面として使用される。第1カム面1
43bは下杵67の上昇および所定高さ位置の保持を司
り、第2カム面143cは下杵67の下降および予圧高
さ位置への保持を司る。なお、これら上杵67の上下動
等の位置は上カム142の周方向に互いにずれて設けら
れているとともに、両カム面143b、143cのいず
れか一方が上杵67に接しているとき、他方は上杵67
に接触しないようにしてある。
【0074】上カム142はカム片144を備えてい
る。すなわち、図6図および図7に示されるように上カ
ム142の周部には、上カム142の上面および周面か
ら凹んだ凹部145が設けられ、この凹部145に、カ
ム片144がこれを厚み方向に通るボルト146で取付
けられている。凹部145にはボルト146が挿脱可能
に螺合される第1螺孔147と第2螺孔148とが設け
られている。
【0075】カム片144にはカム部143の一部をな
すカム凸条143aが突設されている。この凸条143
aには、前記第1カム面143bに連続されるカム面1
43b1が設けられているとともに、第2カム面143c
に連続されるカム面143c1が設けられている。
【0076】カム片144は凹部145の奥行きよりも
短い。このカム片144は、ボルト146を第1螺孔1
47に螺合して凹部145に取付けられたときに、その
カム凸条143aがカム部143に連続されて、このカ
ム凸条143aが上杵67の円形移動軌跡内に挿入され
る。また、ボルト146を第2螺孔148に螺合して凹
部145にカム片144が取付けられたときに、そのカ
ム凸条143aは凹部145内に収められ、上部杵ホル
ダ孔66に対する上杵67の出し入れの邪魔とならない
ように前記移動軌跡の内側に設けられる。
【0077】なお、以上の点以外の構成は、前記第1実
施例の回転式打錠機の構成と同じである。したがって、
この第2実施例の構成においても、前記第1実施例と同
様な作用を得て、本発明の所期の目的を達成することが
できる。しかも、この第2実施例においては、上カム1
42のカム片144回りの構造においてコイルばねを必
要としないので、カム片144の取付け構造と組み立て
とを簡単にできる。
【0078】それだけではなく、上カム142のカム部
143の第2カム面143cを設けたから、これに上杵
67のテーパ面68bが摺動されて、臼65内の粉末が
取込まれた臼孔内に上杵67の杵先部69を挿入させた
状態を前記軌道予圧領域θ3の間保持できる。そのた
め、粉末の予圧時間を一瞬ではなく長く確保でき、この
ような軌道予圧領域θ3での予圧処理により、臼67内
の粉末に含まれる空気を良好に排出して少なくできる。
したがって、圧縮成型に伴うキャッピング他ラミネーシ
ョン等の発生を少なくでき、それ故、より高速で回転盤
61を回転させて錠剤(成型品)の製造性を向上させる
上で有効である。
【0079】また、この第2実施例においては、上カム
142の第2カム面143cへの上杵67のテーパ面6
8bの摺動を利用して、上カム142を適宜下降させる
ことが可能であるから、これを前段領域θ4aに適用して
強制的に下方へガイドすることもできる、このようにす
る場合には、上カム142の上杵降下用のガイドを設け
る必要がないから、部品点数が削減され打錠機の構成を
簡単にできる。
【0080】図9は本発明の第3実施例の要部を示して
いる。この第3実施例は、杵および杵ホルダ孔の構成の
みが前記第1実施例とは異なり、それ以外の構成は図9
に図示されない部分を含めて図1〜図5に示した前記第
1実施例の回転式打錠機と同じ構成であるので、図示さ
れない構成については図1〜図5をもって代用するとと
もに、図示される同一構成部分には第1実施例と同一の
符号を付して、それらの構成の説明およびそれに基づく
作用効果の説明については省略するが、これらの同一部
分についても第3実施例に係る杵および回転式打錠機の
構成の一部をなすものである。
【0081】第3実施例の杵(上杵および下杵)は、平
面形状が楕円形等の非円形、または円形であっても表面
に刻印が付される錠剤を成型するのに適する杵であり、
これら上下の杵は全長は異なっても上下を逆にして使用
される同様な構成であるので、上杵167とこれが摺動
する上部杵ホルダ孔166の構成について代表して説明
する。
【0082】図9に示されるように上杵167は、段差
がないストレートな上部杵ホルダ孔166に通される胴
部168の一端にこの胴部168よりも細い杵先部16
9を設け、かつ、胴部168と同一径であってカム手段
としての上カム42のカム部43(43a)に摺接する
カム摺動ヘッド部171を、胴部168の他端に胴部1
68よりも細い首部170を介して設けている。胴部1
68はその周方向に連続するテーパ面168bを有して
いる。
【0083】胴部178の周面にはその軸方向に延びる
キー172が取付けられている。このキー172は上部
杵ホルダ孔166にその軸線方向に延びて設けられたキ
ー溝166aに嵌合されて、上杵167を上記杵ホルダ
孔166に対して回り止めしている。
【0084】杵先部169は胴部168とは別体であ
る。この杵先部169は、胴部168の端部に形成され
たねじ部に螺合して締め付けられる締め付けキャップ1
73の締め付けにより、胴部169の下端に連続して同
芯的に取付けられている。杵先部169は締め付けキャ
ップ173を貫通しており、その貫通された軸部分の横
断面は非円形、または円形(ただし、この場合には杵先
面に刻印形成用の刻印凸部が設けられる。)である。締
め付けキャップ173の外径は胴部168と同径であ
る。
【0085】カム摺動ヘッド部171は胴部168とは
別体である。このヘッド部173はキャップ状をなして
おり、首部170にその軸回りに回転自在に嵌合して、
胴部168に対し同芯的に設けられている。カム摺動ヘ
ッド部171は、これを通って首部170に螺合される
取付けボルト174により外れ止めされている。取付け
ボルト174はカム摺動ヘッド部171に締め付け力を
与えないための段付き部174aを有し、それによりカ
ム摺動ヘッド部171の回転を許容している。カム摺動
ヘッド部171の胴部側端部には首部170に連なるよ
うにテーパ状のカム摺動面171aが形成されている。
【0086】なお、以上の点以外の構成は、前記第1実
施例の回転式打錠機の構成と同じである。したがって、
この第3実施例の構成においても、前記第1実施例と同
様な作用を得て、本発明の所期の目的を達成することが
できる。
【0087】なお、この第3実施例では、上カム42等
との摺動に基づき上杵167に与えられる回転力でカム
摺動ヘッド部171は回転されるが、胴部168および
杵先部169が回転しないので、非円形の錠剤や刻印付
きの錠剤を製造できる。また、胴部168に対して杵先
部169およびカム摺動ヘッド部171が別体であり、
これらを任意に交換できるから、杵先部169の交換に
より種々の大きさの錠剤を成型でき、カム摺動ヘッド部
171の交換によりそのかじりや焼き付け等に対応でき
る。
【0088】
【0089】
【発明の効果】以上詳記したように構成される本発明に
係る回転式粉末圧縮成型機によれば、杵ホルダ孔がその
孔内に汚物が溜まる段差がないストレートな通孔で形成
されるため、回転盤に杵ホルダ孔を容易に加工できると
ともに、この孔の掃除性を向上できる。さらに、上杵用
カム手段のカム部へのカム摺動面の摺動に伴いこの摺動
箇所を作用点として上杵に与えられる負荷を、前記作用
点の上下両側に位置される胴部と杵ホルダ孔との接触部
およびカム摺動ヘッド部と杵ホルダ孔との接触部で支持
して、上杵の倒れやこじりを抑制できるので、上杵用の
カム手段に対して上杵が焼付いたりかじったりする恐れ
を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る回転式打錠機の主要
部の構成を概略的に示す断面図。
【図2】同第1実施例における上杵回りの構成を拡大し
て示す断面図。
【図3】同第1実施例における下杵回りの構成を拡大し
て示す断面図。
【図4】図2中Z−Z線に沿って示す断面図。
【図5】同第1実施例に係る回転式打錠機のカム片の取
付け構造を分解して示す斜視図。
【図6】本発明の第2実施例に係る回転式打錠機の上杵
回りの構成を示す断面図。
【図7】同第2実施例に係る回転式打錠機のカム片の取
付け構造を分解して示す斜視図。
【図8】同第2実施例に係る回転式打錠機の各動作位置
を説明する図。
【図9】本発明の第3実施例に係る回転式打錠機の上杵
回りの構成を示す断面図。
【図10】第1従来例に係る回転式粉末圧縮成形機の上
杵回りの構成を示す断面図。
【図11】上杵を取除いた状態で図10中Y方向から上
杵取付け部回り示す平面図。
【図12】第2従来例に係る回転式粉末圧縮成形機の上
杵回りの構成を示す断面図。
【図13】上杵を取除いた状態で図12中X方向から上
杵取付け部回り示す平面図。
【符号の説明】
35…低下器(下杵用カム手段)、 42、142…上カム(上杵用カム手段)、 43、143…カム部、43a、143a…カム凸条、 45、145…凹部、 46、146…ボルト、 C…上杵の円形移動軌跡、 61…回転盤、 63…上杵取付け部、 64…下杵取付け部、 65…臼、 66、166…上部杵ホルダ孔(上杵用杵ホルダ孔)、 67、167…上杵、 68、168…胴部、 69、169…杵先部、 70、170…首部、 71、171…カム摺動ヘッド部、 71a、171a…カム摺動面、 81…下部杵ホルダ孔(下杵用杵ホルダ孔)、 82…下杵、 83…胴部、 84…杵先部、 85…首部、 86…カム摺動ヘッド部、 86a…カム摺動面。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転盤に設けられた複数の杵ホルダ孔に摺
    動自在に貫通して取付けられるとともに前記回転盤の回
    転により上杵用および下杵用の各カム手段に夫々別々に
    接して昇降される複数の上杵および下杵を、互いに近付
    く方向に移動させて、前記回転盤に装着された臼内に取
    込まれた粉末材料を圧縮成型する回転式粉末圧縮成型機
    において、 前記上杵および前記下杵の夫々を、前記杵ホルダ孔に通
    される胴部の一端にこの胴部よりも細い杵先部を設け、
    かつ、前記胴部と同一径であって前記カム手段に摺接す
    るカム摺動ヘッド部を前記胴部の他端に前記胴部よりも
    細い首部を介して設けるとともに、前記ヘッド部にテー
    パ状のカム摺動面を設けて形成し、 前記各杵ホルダ孔を前記杵の胴部およびカム摺動ヘッド
    部が摺動自在に嵌合されるストレートな通孔で形成し、 前記回転盤の近傍に配置された前記上杵用カム手段が前
    記テーパ状カム摺動面に接するカム部を備え、このカム
    部を前記上杵が通される前記上杵用杵ホルダ孔の長さ範
    囲内に配置される高さ位置に設けたことを特徴とする回
    転式粉末圧縮成型機。
  2. 【請求項2】前記上杵用カム手段が、その周部に上面お
    よび周面から凹んだ凹部を有するとともに、前記カム部
    の一部をなすカム凸条を持って前記凹部にボルト止めさ
    れるカム片を有し、このカム片を、前記カム凸条が前記
    上杵の円形移動軌跡の内側に外れる位置と前記移動軌跡
    内に挿入される位置とにわたって前記移動軌跡の内側か
    ら前記移動軌跡内に出し入れされるように前記上杵用カ
    ム手段の径方向に移動可能に設けたことを特徴とする請
    求項1に記載の回転式粉末圧縮成型機。
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