JP3729791B2 - 回転式粉末圧縮成型機及び上杵 - Google Patents

回転式粉末圧縮成型機及び上杵 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上カムに転がり接触するカム従動用ころを有した上杵を備えて錠剤等を圧縮成型する回転式粉末圧縮成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】
昇降ストロークが長いこと等に伴い上杵の上昇角度が急な場合等には、上杵を昇降させる上カムとこの上カムに直接接し従動して昇降される上杵との間でいわゆるかじりを生じ易くなる。これを改善するために、上杵本体の上部にころ軸を上カムに向けて突設するとともに、このころ軸にカム従動用ころを取付けた上杵を採用し、そのカム従動用ころを上カムに転がり接触させながら、上杵を昇降させる回転式粉末圧縮成型機が知られている。
【0003】
回転盤の上杵取付け部には、上杵本体が摺動自在に挿通される多数(通常数十)の上杵ガイド孔が設けられているとともに、この孔と連通して上カムと対向するころ軸通し溝が上下方向に延びて形成されている。ころ軸通し溝の上端は開放されている。そして、従来、上杵のころ軸の径はころ軸通し溝の溝幅より小さく形成され、したがって、ころ軸はころ軸通し溝を遊挿して設けられている。
【0004】
ところで、上杵には、これを軸まわりに回転させようとする力が、上カムとの接触は基より、特に圧縮成型位置での上部加圧ロールとの接触により作用する。この力で上杵が回転することは、上カムに対するカム従動用ころの位置が変化し、ころと上カムの正常な接触が損なわれて本来の機能が発揮できなくなり、特に異形錠剤(真円以外の形状の錠剤)を成型する場合に、臼に上方から出し入れされる上杵の臼に対する位置が正しく合わなくなる等の問題を生じるので、従来はキーを用いて上杵の回り止めをしている。
【0005】
具体的には、上杵本体にその軸方向に延びる本体側キー溝をエンドミルを用いて形成し、この本体側キー溝に回り止めキーを取付けるとともに、回転盤の上杵取付け部にこれを上下方向に貫通する回転盤側キー溝をスロッターを用いて形成し、この回転盤側キー溝内に回り止めキーを嵌合させている。回転盤側キー溝は、その上端をころ軸通し溝の下端に開放させて設けられているか、又は、ころ軸通し溝とは異なった位置に設けられる。したがって、上杵取付け部の回転盤側キー溝と上杵本体の回り止めキーとの嵌合により、上杵を回り止めできる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、既述のように回転盤の上杵取付け部に回転盤側キー溝が多数設けられた構成では、これらのキー溝にごみや成型用粉末などが入り込んで溜り易い。そのため、定期的に行なわれる回転盤の清掃では、その回転盤側キー溝の清掃に多くの手間を要している。
【0007】
又、既述のように多数本の上杵の夫々に本体側キー溝を個別にエンドミルを用いて加工する必要があるとともに、回転盤の上杵取付け部に多数の回転盤側キー溝をスロッター加工する必要があり、しかも、数十の回り止めキーを各上杵本体に個々に固定する加工も必要である。特に、スロッター加工は、回り止めキーの横断面と同形状のバイトで、上杵ガイド孔の内側から切削する加工であるので、加工が難しい。このように従来のものは、加工数が非常に多く、コスト高である。
【0008】
更に、前記スロッター加工により形成される回転盤側キー溝は、上杵ガイド孔の内周面に対する位置及び溝幅寸法を精密に出すには限界がある。そのため、上杵本体に取付けられたキーと回転盤側キー溝との嵌合不良が起こったり、がたついたりすることが多々ある。前者の場合にはキーと回転盤側キー溝との間でかじりを生じ、後者の場合には臼に対する上杵の位置決め精度が下がるという問題がある。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、回転盤の清掃性を向上できるともに、上杵を回り止めするための加工コストを大幅に低減できる回転式粉末圧縮成形機を得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1、2に係る発明は、回転盤の上杵取付け部に設けられた上杵ガイド孔を摺動自在に挿通して、前記回転盤の臼取付け部に取付けられた臼に上方から出し入れされる上杵が、上杵本体と、この上杵本体の上部にカム部を有した上カムに向けて突設され、かつ、前記上杵取付け部に上向きに突設されて前記上カムの外周を囲んだ上部周壁にこの周壁の上面及び内周面に夫々開放されるとともに前記上杵ガイド孔と連通し前記上カムと対向して形成されたころ軸通し溝を横切るころ軸と、このころ軸に取付けられた転がり軸受からなるカム従動用ころとを有し、このころを前記上カムに転がり接触させて前記上杵を昇降させる回転式粉末圧縮成型機を前提とする。
【0011】
そして、前記課題を解決するために、請求項1の発明は、前記ころ軸通し溝の相対向する溝側面を互いに平行でかつ平坦面で形成するとともに、これら溝側面に前記ころ軸を摺動自在に接触させたことを特徴としている。
同様に、前記課題を解決するために、請求項2の発明は、前記ころ軸通し溝の相対向する溝側面を互いに平行でかつ平坦面で形成するとともに、前記ころ軸に前記カム従動用ころとは別に取付けられた他の転がり軸受からなる他のころの外輪を、前記ころ軸通し溝の相対向する溝側面に転がり接触させ、若しくは前記カム従動用ころの外径を前記ころ軸通し溝の溝幅と等しくして、このカム従動用ころの一部を前記ころ軸通し溝の相対向する溝側面に夫々転がり接触させたことを特徴としている。
【0012】
本発明は、杵先部の横断面が真円の上杵、又は前記真円以外の横断面をなしたいわゆる異形断面の杵先部を有した上杵を、多数本備える回転式粉末圧縮成型機に適用できる。又、本発明に係る回転式粉末圧縮成型機は、例えば錠剤を好適に圧縮成型できる他、錠剤以外の圧粉体を圧縮成型できる。更に、本発明及び以下の発明において、上杵の上杵本体は、上杵ガイド孔を摺動する本体主部(上杵胴部とも称される)に対して、上杵ガイド孔より下方に突出しその突出下端部が臼に出し入れされる杵先部が、一体に形成されていても、或いは本体主部に着脱可能に接続されるように別体に形成されていてもよい。
【0013】
又、本発明及び以下の発明において、カム従動用ころ又はこれとは別のころとして、玉軸受及びころ軸受を使用できる。そして、本発明及び以下の発明が、ころ軸通し溝の溝側面にころ軸を夫々接触させて実施される場合、ころ軸は、軸の長手方向中間部の円形な軸外面を溝側面に接触させてもよく、或いは軸の長手方向中間部外面に垂直な平面を一対設けて、これらの平面を溝側面に接触させてもよい。更に、本発明及び以下の発明が、カム従動用ころとは別のころを用いて、この別のころを溝側面に接触させて実施される場合、カム従動用ころと、これとは別のころは、同じ大きさでも異なる大きさであってもよい。又、本発明及び以下の発明において、溝側面又はころ軸の溝側面への接触部分の耐摩耗性を向上させるための手段、例えば表面改質や耐摩耗層の被着などを必要により行なうことは妨げない。
【0014】
請求項1の発明においては、ころ軸を、ころ軸通し溝の相対向する溝側面に夫々摺動自在に接触させたので、ころ軸通し溝を利用して、上カム等に対する上杵の回り止めができる。そのため、各上杵ガイド孔及び各上杵にキー溝を加工する必要がなくなるとともに、キーを省略できる。
【0017】
請求項2の発明においては、上杵のころ軸にカム従動用ころとは別に取付けた他のころをころ軸通し溝の相対向する溝側面に夫々転がり接触させ、或いは、カム従動用ころの一部をころ軸通し溝の前記溝側面に夫々転がり接触させている。そのため、この発明では、上杵を、上杵取付け部のころ軸通し溝を利用して上カム等に対して回り止めできる
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図4を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
【0019】
図1中符号1で示す回転式粉末圧縮成型機例えば回転式打錠機Aの回転盤を示している。この回転盤1は、例えば円環状の回転盤上部1aと、これに図示しない複数のボルトを介して連結された円環状の回転盤下部1bとを備えて形成されている。回転盤上部1a及び回転盤下部1bは、鋳物、鉄、ステンレス鋼などで作られている。なお、回転盤1が小型である場合等には以上のように上下に分割されたものではなく一体に形成することもできる。回転盤1は、その中央部に同心的に配置された図示しない回転軸に連結されていて、この回転軸に与えられる駆動力により回転軸と一体に回転される。
【0020】
図2及び図3に示すように回転盤上部1aには外側に張出す上杵取付け部2が一体に設けられている。上杵取付け部2は円環状をなして上向きに一体に突出する上部周壁2aを有している。上杵取付け部2には、その周方向に等間隔毎に多数の上杵ガイド孔3(一つのみ図示する。)が設けられている。上杵ガイド孔3は、丸孔からなり、その上端を上杵取付け部2の上面(つまり、上部周壁2aの上面)に開放し、かつ、下端を上杵取付け部2の下面に開放して、垂直に開けられている。
【0021】
上杵取付け部2の上部周壁2aの内周部には上杵ガイド孔3と同数のころ軸通し溝4(一つのみ図示する。)が設けられている。これらのころ軸通し溝4は、上部周壁2aの上面及び上部周壁2aの内周面に夫々に開放されて、各上杵ガイド孔3に個別に連通して垂直に形成されている。各ころ軸通し溝4はエンドミルによって所定の溝幅に加工され、その溝幅は上杵ガイド孔3の孔径より狭い。この溝幅を規定するころ軸通し溝4の相対向する溝側面4a(図3参照)は、互いに平行で、かつ、平坦面で形成されている。
【0022】
回転盤下部1bの上部には外側に張出す臼取付け部5が一体に設けられ、回転盤下部1bの下部には外側に張出す下杵取付け部6が一体に設けられている。臼取付け部5には上杵ガイド孔3の軸線延長上に位置して多数の臼7(1個のみ図示)が取付けられている。下杵取付け部6には、同じく上杵ガイド孔3の軸線延長上に位置して多数の下杵ガイド孔8(1つのみ図示)が開けられている。下杵ガイド孔8は丸孔からなり、その両端は下杵取付け部6の上下両端に開放されている。
【0023】
下杵取付け部6には、その下杵ガイド孔8を摺動自在に貫通して多数の下杵9(1本のみ図示)が取付けられている。各下杵9の杵先部9aは対応する臼7の臼孔7aに摺動可能に挿入保持されて、この臼孔7aの底をなしている。各下杵9の下端をなす下杵ヘッド9bは、回転盤1の回転に伴って各種の下カム10や図示しない下部加圧ローラ等の下杵駆動体に接離し、それにより下杵9が昇降される。
【0024】
下杵9の昇降により、粉末供給位置では、図示しない粉末供給器内の原料粉末の臼孔7aへの吸込み、及びこの後の余剰粉末の粉末供給器内への吐出しによる原料粉末の秤量が行なわれる。この後に秤量された原料粉末の臼孔7a内での高さ位置が下げられる。次の圧縮位置(予備圧縮及び本圧縮の内、少なくとも後者を含む。)では、後述の上杵とともに原料粉末の圧縮成型を行うために臼孔内の原料粉末が押上げられる。更に、この後の取出し位置では、スクレーパでの製品取出しに適するように圧縮成型された臼7内の製品(錠剤等の圧粉体)を臼孔7aから上方に押出される。
【0025】
図1中符号11は回転盤1の上方に位置する上部フレーム20に固定された円環状の上カムを示している。この上カム11の中心部には前記図示しない回転軸の上端部が図示しない軸受を介して回転自在に支持されている。上カム11はその外周部に後述の上杵を昇降させるためのカム部11aを有している。このカム部11aの一部には逃げ部が設けられ、そこには前記下部加圧ローラと対応して上部フレーム20に支持された上部加圧ローラ(図示しない)が配置されている。カム部11aの外周は回転盤1の上部周壁2aで囲まれている。上カム11及び上部加圧ローラは各上杵12を昇降させる上杵駆動体として機能する。
【0026】
上杵取付け部2には臼7と同数の上杵12(1本のみ図示)が取付けられている。図2及び図4に示すように各上杵12は、上杵本体13と、ころ軸14と、カム従動用ころ15とを備えている。
【0027】
上杵本体13は、円柱形状をなす胴部の下端部に杵先部13aを設けて形成されている。この上杵本体13の胴部は、杵先部13aを上杵取付け部2の下面から突出させて上杵ガイド孔3を摺動自在に挿通している。杵先部13aは上カム11及び図示しない上杵加圧ローラによって昇降されて、対向する臼7の臼孔7aにその上方から出し入れされる。なお、上杵加圧ローラには上杵本体13の上端部が接離するようになっている。
【0028】
図4に示すようにころ軸14は、削り出しにより一体に作られた、ころ軸主部16と、この主部16の軸方向両端面中央から夫々相反する方向に突出された第1、第2の軸部17、18とから形成されている。なお、第1、第2の軸部17、18を一体に連続する一本の軸とし、これとは別に形成された中心孔付きのころ軸主部16を、前記一本の軸に嵌着してころ軸14を形成することもできる。
【0029】
ころ軸主部16は、互いに平行な左右一対の垂直な摺動面16aを有している。これら摺動面16aはフライス加工によって形成される。一対の摺動面16a間の幅は第1、第2の軸部17、18の直径より大きい。この幅はころ軸通し溝4に隙間なく嵌り合うようにころ軸通し溝4の溝幅と等しく設定されている。ころ軸主部16の第1軸部17側の端部には、一対の摺動面16a間に位置して上下一対の例えば水平な位置決め面16bが形成されている。
【0030】
図2に示すようにころ軸14は、上杵本体13の上部にその軸線と直交して設けた取付け孔13bに第1軸部17を挿通させるとともに、この挿通端部に止め輪19を取付けることにより、上杵本体13に取付けられている。なお、図2中13cは、前記挿通端部及び止め輪19を収容するために上杵本体13に設けた凹みを示し、この凹み13cによって前記挿通端部及び止め輪19と上杵ガイド孔3の内周面との干渉を防止している。
【0031】
図4に示すように取付け孔13bの入り口部13biは、前記位置決め面16bを有したころ軸主部16の第1軸部17側の端部がちょうど嵌入する形状に加工されている。そのため、この入口部13biと位置決め面16bとの係合によって、摺動面16aが上杵本体13の軸線方向に沿って垂直となるように、上杵本体13に対してころ軸14を位置決めできる。なお、この位置決めの構成は省略してもよく、又、取付け孔13bをねじ孔とするとともに、第1軸部17をねじ軸として、上杵本体13に対してころ軸14をねじ込んで取付けるようにしてもよい。
【0032】
カム従動用ころ15は転がり軸受けからなり、その内輪はころ軸主部16の第2軸部18の外周に嵌めて固定されている。このころ15は前記カム部11aに転がり接触されている。したがって、回転盤1の回転に伴うカム部11aとの相対位置の変化に伴い、カム部11aの起伏にしたがってころ軸14を介して上杵本体13が、上杵ガイド孔8を摺動しつつ昇降されるようになっている。
【0033】
前記構成の上杵12は、その上杵本体13を上杵ガイド孔3に上方から挿通させるとともに、ころ軸14をころ軸通し溝4に横切らせて上方から挿入して、かつ、カム摺動用ころ15を上カム11のカム部11a上に載せて、回転盤1の上杵取付け部2に出し入れ可能に取付けられる。この取付け状態では、上杵本体13が上杵ガイド孔3に摺動自在に嵌合されているとともに、ころ軸主部16の摺動面16aがカム通し溝4の溝側面4aに摺動自在に接触している。
【0034】
回転盤1にセットされた各上杵12のカム従動用ころ15の上カム11に対する相対位置は、回転盤1の回転により変化し、カム従動用ころ15はカム部11aに転がり接触する。そのため、上カム11のカム部11aの起伏にしたがってカム従動用ころ15が昇降されると同時に、ころ軸14を介して上杵本体13が同様に昇降される。又、上杵12は図示しない上杵加圧ローラとの接触により下降される。こうして昇降される上杵12の杵先部13aは、その下方に対向している臼7の臼孔7aに上方から出し入れされるので、下杵9及び臼7との協働により臼孔7a内の粉末を圧縮成型できる。
【0035】
この成型動作において、カム部11a及び上杵加圧ローラ等は、上杵12をその軸まわりに回転させようとする。しかし、上杵12のころ軸14は、上杵取付け部2のころ軸通し溝4の溝側面4aに摺動自在に接触しているので、このころ軸通し溝4を有した上杵取付け部2で上杵12を、上カム11及び臼7に対して回り止めできる。特に、第1実施形態では、ころ軸通し溝4ところ軸14との接触を、ころ軸14に設けた平らな摺動面16aを溝側面4aに面接触させているので、ころ軸14等の磨耗が少なく、よって上杵12の回り止めを長期間にわたり持続できる。
【0036】
この回り止めをなすころ軸通し溝4はエンドミルを用いて加工され、その溝側面4aに接するころ軸14の摺動面16はフライスを用いて加工されるので、それらの加工精度はスロッター加工に比較して格段に高い。そのため、上杵12の位置決め精度が高いので、臼7の臼孔7aに対する杵先部13aの嵌め合い精度も高くなり、それに応じて臼孔7aと杵先部13aとの間のクリアランスを小さくできる。したがって、圧縮成型に伴いバリが発生することが少なくなり、高品質な製品を圧縮成型できる。しかも、前記回り止めにより、いわゆる異形錠剤を成型する場合にも、臼7の異形臼孔7aに対しその上方から異形断面の杵先部13aを円滑かつ確実に出し入れして、異形錠剤等を成型できる。
【0037】
前記のようにころ軸通し溝4を利用した回り止めのため、上杵ガイド孔3の内面に、面倒で手間がかかるスロッター加工に依存して回り止め用のキー溝を加工する必要がなくなるとともに、上杵12にもエンドミルを用いて回り止め用のキー溝を加工する必要がなくなり、又、回り止め用のキーを上杵12に取付けることも省略できる。したがって、回転盤1の上杵取付け部2に対する加工数を大幅に削減できる。なお、上杵取付け部2に対する上杵ガイド孔3及びころ軸通し溝4の加工は、従来と同じく容易にでき、第1実施形態でころ軸14に形成した摺動面16aの加工もフライス加工であるので容易にできる。そのため、回転盤1の上杵取付け部2に対する加工コスを低減でき、それに応じて回転式打錠機Aのコストダウンが可能である。
【0038】
そして、既述のように上杵ガイド孔3の内面には上杵取付け部2を垂直に貫通するキー溝がない。言い換えれば、上杵ガイド孔3の内面にごみや成型用粉末などが入り込んでも、それらが溜る隅部がない。そのため、定期的に行なわれる回転盤1の清掃を容易にできる。
【0039】
又、キーを用いて上杵を回り止めをしている従来の構成では、上杵が上杵加圧ローラ等で回されようとする力によって、上杵ガイド孔の内周面とこの面から凹むキー溝の側面との境界なす角部に、上杵に取付けられたキーの突出基部が当たり、前記角部に集中荷重が作用するので、前記角部が摩耗し易く、油膜が切れるおそれが考えられる。しかし、前記のようにキーを用いないで上杵9を回り止めできるので、特定部位への荷重の集中がなくなり、上杵本体13と上杵ガイド孔3の内周面との間の油膜の圧力分布が正規分布曲線を描くようにできる。よって、摩耗が局部的に促進したり、油膜が切れたりするおそれがない点で優れている。
【0040】
図5は本発明の第2実施形態を示している。この実施形態は基本的には第1実施形態と同様な構成であるので、同様構成部分には第1実施形態と同じ符号を付して、その構成および作用の説明を省略し、以下異なる部分について説明する。
【0041】
この第2実施形態では、カム従動用ころ15とは別の上杵位置決め用ころ21を、ころ軸14に前記摺動面に代えて取付けている。ころ21は例えばカム従動用ころ15と同一外径の転がり軸受で形成されており、その外輪はころ軸通し溝4の相対向している溝側面4aに転がり接触されている。又、図5中符号22はスリーブを示している。なお、以上説明した点以外の構成は図5に示されない構成を含めて第1実施形態と同じである。
【0042】
この第2実施形態においては、上杵位置決め用ころ21をころ軸通し溝4の溝側面4aに転がり接触させて上杵12の回り止めをし、キーによる回り止めの構成を省略しているので、第1実施形態と同様の作用により本発明の課題を解決できる。しかも、上杵12の位置決め(回り止め)をなすころ軸通し溝4の溝側面4aに対してころ21が転がり接触するので、回り止め部の摩耗を有効に抑制できる点で優れている。
【0043】
図6は本発明の第3実施形態を示している。この実施形態は基本的には第1実施形態と同様な構成であるので、同様構成部分には第1実施形態と同じ符号を付して、その構成および作用の説明を省略し、以下異なる部分について説明する。
【0044】
この第3実施形態では、カム従動用ころ15の幅をカム部11aところ軸通し溝4とに渡る大きさとし、かつ、このころ15の外径をころ軸通し溝4の相対向している溝側面4a間の溝幅と等しくし、更に、このカム従動用ころ15の一部15aを、前記摺動面に代えてころ軸通し溝4の相対向している溝側面4aに転がり接触させている。なお、以上説明した点以外の構成は図6に示されない構成を含めて第1実施形態と同じである。
【0045】
この第3実施形態においては、カム従動用ころ15の一部15aをころ軸通し溝4の溝側面4aに転がり接触させて上杵12の回り止めをして、キーによる回り止めの構成を省略しているので、第1実施形態と同様の作用により本発明の課題を解決できる。しかも、上杵12の位置決め(回り止め)をなすころ軸通し溝4の溝側面4aに対してころ15の一部15aが転がり接触するので、回り止め部の摩耗を有効に抑制できる点で優れている。
【0046】
【発明の効果】
請求項1、2の発明によれば、回転盤の上杵取付け部のころ軸通し溝を利用して上カム等に対する上杵の回り止めをし、各上杵ガイド孔及び各上杵に対するキー溝加工、並びにキーを省略したので、回転盤の清掃性を向上できるともに、上杵を回り止めするための加工コストを大幅に低減できる回転式粉末圧縮成形機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る回転式打錠機の一部を示す断面図。
【図2】 図1の回転式打錠機が備える上杵取付け部回りを拡大して示す断面図。
【図3】 図1の回転式打錠機が備える上杵取付け部の上部を示す斜視図。
【図4】 図1の回転式打錠機が備える上杵を分解して示す斜視図。
【図5】 本発明の第2実施形態に係る回転式打錠機が備える上杵取付け部回りを示す断面図。
【図6】 本発明の第3実施形態に係る回転式打錠機が備える上杵取付け部回りを示す断面図。
【符号の説明】
A…打錠機(回転式粉末圧縮成型機)
1…回転盤
2…上杵取り付け部
3…上杵ガイド孔
4…ころ軸通し溝
4a…ころ軸通し溝の溝側面
5…臼取付け部
7…臼
11…上カム
11a…上カムのカム部
12…上杵
13…上杵本体
14…ころ軸
15…カム従動用ころ
15a…ころ軸通し溝に接するころの一部
16a…ころ軸通し溝に接するころ軸の摺動面
21…上杵位置決め用ころ

Claims (2)

  1. 回転盤の上杵取付け部に設けられた上杵ガイド孔を摺動自在に挿通して、前記回転盤の臼取付け部に取付けられた臼に上方から出し入れされる上杵が、上杵本体と、この上杵本体の上部にカム部を有した上カムに向けて突設され、かつ、前記上杵取付け部に上向きに突設されて前記上カムの外周を囲んだ上部周壁にこの周壁の上面及び内周面に夫々開放されるとともに前記上杵ガイド孔と連通し前記上カムと対向して形成されたころ軸通し溝を横切るころ軸と、このころ軸に取付けられた転がり軸受からなるカム従動用ころとを有し、このころを前記上カムに転がり接触させて前記上杵を昇降させる回転式粉末圧縮成型機において、
    前記ころ軸通し溝の相対向する溝側面を互いに平行でかつ平坦面で形成するとともに、これら溝側面に前記ころ軸を摺動自在に接触させたことを特徴とする回転式粉末圧縮成型機。
  2. 回転盤の上杵取付け部に設けられた上杵ガイド孔を摺動自在に挿通して、前記回転盤の臼取付け部に取付けられた臼に上方から出し入れされる上杵が、上杵本体と、この上杵本体の上部にカム部を有した上カムに向けて突設され、かつ、前記上杵取付け部に上向きに突設されて前記上カムの外周を囲んだ上部周壁にこの周壁の上面及び内周面に夫々開放されるとともに前記上杵ガイド孔と連通し前記上カムと対向して形成されたころ軸通し溝を横切るころ軸と、このころ軸に取付けられた転がり軸受からなるカム従動用ころとを有し、このころを前記上カムに転がり接触させて前記上杵を昇降させる回転式粉末圧縮成型機において、
    前記ころ軸通し溝の相対向する溝側面を互いに平行でかつ平坦面で形成するとともに、
    前記ころ軸に前記カム従動用ころとは別に取付けられた他の転がり軸受からなる他のころの外輪を、前記ころ軸通し溝の相対向する溝側面に転がり接触させ、若しくは前記カム従動用ころの外径を前記ころ軸通し溝の溝幅と等しくして、このカム従動用ころの一部を前記ころ軸通し溝の相対向する溝側面に夫々転がり接触させたことを特徴とする回転式粉末圧縮成型機。
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