JP3659997B2 - 金型芯ずれの補正方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、板材加工機に備えた上部金型と下部金型との芯ずれを補正する金型芯ずれの補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、板材加工機として例えばタレットパンチプレスに備えた上部金型と下部金型との軸芯のずれを補正する金型の芯出しは、作業者が手で修正して金型の芯出しを行なっているのが一般的である。また、芯出し治具を用いて行なわれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の金型の芯出し手段では、手動で芯ずれを補正しているので、作業性の向上が図られず、芯出し治具を用いた場合は、治具と使用する金型では加工誤差があり、クリアランスに片寄りがでて正確な芯出しができないという問題があった。更に、温度変化により金型の芯ずれの補正は従来行なわれていなかった。
【0004】
この発明の目的は、使用する金型を用いて機械的に芯出しを行ない、温度変化による金型の芯ずれにも対応でき、製品打抜き穴の切断面精度の向上を図った金型芯ずれの補正方法およびその装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1によるこの発明の金型芯ずれの補正装置は、板材加工機に備えた上部金型と下部金型との芯ずれを補正する補正装置にして、下部支持部材上に載置された前記下部金型を前記下部支持部材に固定あるいは開放する複数個の押え装置を下部金型の外周に設け、前記下部金型内へ挿入した上部金型の外周に当接、離隔自在な複数の爪部材を放射状に備え、かつ前記上部金型を前記複数の爪部材にてチャックするために前記各爪部材を前後進自在となすスクロールチャック形式の芯出し装置を、前記下部金型内に設けてなることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】
以上のような金型芯ずれの補正装置とすることにより、下部金型内へ上部金型を挿入し、この上部金型の外周をスクロールチャック形式の芯出し装置に備えた複数の爪部材にてチャックする。このため、上部金型の軸芯に芯出し装置を介して下部金型の軸芯は補正されて同一軸芯上に位置決めができ、従来のごとく人手を要することも芯出し治具を用いることも必要なく、実際に使用する金型で芯出しをするので軸芯の片寄りがない。また、温度によって芯ずれが発生しても常に運転前に調整できるため芯ずれがない。
【0008】
【実施例】
以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、板材加工機としてタレットパンチプレスを採用したが、この機種に限定するものではなく、タレットパンチプレスは公知の構成のものであるため、詳細な図示と説明を省略する。
【0009】
図1および図2を参照するに、タレットパンチプレス1は、門型フレーム(図示省略)の内部に上部タレット3が回転軸によって回転自在に装着され、この上部タレット3の下部に相対して下部タレット5(下部支持部材)が回転軸によって同期して回転自在に装着されている。前記上部タレット3には多数の上部金型7が装着され、この上部金型7と対向して多数の下部金型9が前記下部タレット5に装着されている。なお、門型フレームの上部にはラム(図示省略)が設けられ、このラムの上下動により上部金型7を打撃し、上部金型7と下部金型9との協働でワークにパンチング加工が施される。
【0010】
前記下部タレット5の上面に載置された下部金型9を下部タレット5上に押圧固定するための押え装置11が、下部金型9の外周に複数個配設されている。より詳細には、押え装置11は、ブロック形状の押え部材13の下面が下部タレット5に形成した溝15に嵌入され、この押え部材13は締結部材17である例えばボルトにより下部タレット5に取り付けられている。なお、締結部材17と押え部材13との間に弾機19として例えばコイルスプリングが介装されていて、この弾機19の弾撥力により常時押え部材13は下部金型9を押圧固定する方向へ付勢されている。
【0011】
また、前記押え部材13の下部金型9と接する部分には押圧面13Aと位置決め用傾斜面13Bが形成されていて、押圧面13Aは下部金型9に形成した当接面9Aと、位置決め用傾斜面13Bは下部金型9に形成した傾斜面9Bとに当接し、下部金型9は位置決めされ下部タレット5に固定される。
【0012】
更に、前記押え部材13を押し上げる突き上げロッド21が下部タレット5に上下方向へ移動自在に装着されていて、この突き上げロッド21の下面に当接するピストンロッド23を備えた流体圧作動のシリンダ25が下部タレット5の下方向に設けられている。なお、前記シリンダ25は複数設けた押え部材13に対してそれぞれ設けられている。
【0013】
上記構成により、常時は押え部材13に設けた弾機19に弾撥力により押え部材13は下部タレット5側へ押圧され、押え部材13に形成した押圧面13Aで下部金型9に形成した当接面9Aを押圧すると共に、押え部材13に形成した位置決め用傾斜面13Bと下部金型9に形成した傾斜面9Bとが摺接し下部金型9は位置決めと固定がなされる。
【0014】
下部金型9の芯出しを行なう時は、流体圧作動のシリンダ25を作動せしめピストンロッド23を突出すると、ピストンロッド23の先端で突き上げロッド21を上方向へ押し上げ、突き上げロッド21の先端は押え部材13の下面に当接し、弾機19の弾撥力に抗して押え部材13を浮上させる。このため、押え部材13にて押圧していた押圧面13Aと位置決め用傾斜面13Bは下部金型9より離隔し、下部金型9はフリーな状態となる。
【0015】
次に、下部金型9に内蔵されたスクロールチャック形式の芯出し装置について説明する。
【0016】
芯出し装置27は、公知の構成である旋盤に用いられているスクロールチャック装置の構成を採用したものである。すなわち、複数(本実施例では4箇所)放射状に設けた爪部材29が同時に放射状に進退する構成で、複数の爪部材29を連動させる機構にスクロール(渦巻き状の溝)を用いている。
【0017】
より詳細には、下部金型9の前側(図1および図2において右側)に小傘歯車31を一体的に設けた駆動軸33が水平状態に設けられていて、駆動軸33はベアリング35を介して下部金型9に回転自在に支承されている。そして、駆動軸33の先端にはスプリング継手37を介して軸39が設けられ、この軸39の先端には回転用治具41と係合する係合部43が形成されている。
【0018】
前記小傘歯車31と噛合する大傘歯車45が下部金型9の上方向に水平状態に内蔵されている。より詳細には、下部金型9に形成された円筒穴47内に前記大傘歯車45は収納され、前記円筒穴47の側面に大傘歯車45の外周が摺動して回転自在となっている。そして、大傘歯車45の上面にはスクロール歯49が形成されていて、前記爪部材29の下面に形成した複数の溝51が前記スクロール歯49と噛合している。また、爪部材29の内側には上部金型7の円筒面に当接する押圧部53が突設されている。なお、下部金型9は、前記大傘歯車45および小傘歯車31を組込むために適宜位置にて分割され、締結部材等にて一体的に形成されている。
【0019】
更に、下部金型9の上部には上部金型7が挿入され、芯出しのために上部金型7の外径より若干量α大きな穴55が形成されている。
【0020】
上記構成により、回転用治具41を用いて小傘歯車31を回転せしめると、大傘歯車45が回転し、大傘歯車45に形成したスクロール歯49が回転することにより、スクロール歯49と噛合した爪部材29は同時に放射状に進退する。
【0021】
上述したごとき構成により、その作用としては、まず、運転前に上部金型7を図1の図中に実線で示したごとく下部金型9に挿入する。そして、押え装置11を流体圧作動のシリンダ25の作動によって上方向へ押し上げ、下部金型9との押圧を開放し下部金型9をフリーな状態とする。
【0022】
この状態より、芯出し装置27の小傘歯車31を回転用治具41により回転させ大傘歯車45を回す。大傘歯車45の回転によりスクロール歯49は回り、このスクロール歯49に噛合した爪部材29を前進せしめる。爪部材29が前進すると爪部材29に設けた押圧部53にて前記上部金型7を押圧することにより、下部金型9の軸芯は上部金型7の軸芯に合致しセンタリングを終了する。
【0023】
そして、シリンダ25を作動させて突き上げロッド21を下降させることにより、押え装置11である押え部材13にて下部金型9を固定する。その後、芯出し装置27に設けた爪部材29を小傘歯車31を前記と逆回転することにより後退させて、上部金型7より所定量離隔させてからパンチング加工が開始される。
【0024】
而して、スクロールチャック形式の芯出し装置27により、簡単に確実に上部金型7の軸芯に下部金型9の軸芯を合致させることができる。また、温度によって芯ずれが発生しても、常に運転前に調整することができ、芯ずれの発生を防ぐことができる。
【0025】
なお、この発明は前述した実施例に限定されることなく、適宜な変更を行なうことにより、その他の態様で実施し得るものである。
【0026】
【発明の効果】
以上のごとき実施例の説明より理解されるように、この発明によれば、スクロールチャック形式の芯出し装置を下部金型に内蔵せしめ、この芯出し装置に設けた複数の爪部材にて上部金型の外周をチャックすることにより、上部金型の軸芯に下部金型の軸芯を合致せしめることが可能となる。
【0027】
而して、従来のごとく芯出し治具で金型芯ずれを補正しても、治具と金型では加工誤差があり片寄りが出るが、本装置では実際に使用する金型で芯出しを行なうので片寄りが発生しない。また、温度によって芯ずれが発生しても常に運転前に芯出し調整ができるので芯ずれがない。このため、製品打抜き穴の切断面精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の主要部を示し、芯出し装置を内蔵した下部金型の断面説明図である。
【図2】図1におけるII−II線に沿った断面図である。
【符号の説明】
1 タレットパンチプレス(板材加工機)
5 下部タレット(下部支持部材)
7 上部金型
9 下部金型
11 押え装置
27 芯出し装置
29 爪部材
Claims (1)
- 板材加工機に備えた上部金型と下部金型との芯ずれを補正する補正装置にして、下部支持部材上に載置された前記下部金型を前記下部支持部材に固定あるいは開放する複数個の押え装置を下部金型の外周に設け、前記下部金型内へ挿入した上部金型の外周に当接、離隔自在な複数の爪部材を放射状に備え、かつ前記上部金型を前記複数の爪部材にてチャックするために前記各爪部材を前後進自在となすスクロールチャック形式の芯出し装置を、前記下部金型内に設けてなることを特徴とする金型芯ずれの補正装置。
Priority Applications (1)
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JP32460194A JP3659997B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 金型芯ずれの補正方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP32460194A JP3659997B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 金型芯ずれの補正方法およびその装置 |
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JPH08174095A JPH08174095A (ja) | 1996-07-09 |
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JP32460194A Expired - Fee Related JP3659997B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 金型芯ずれの補正方法およびその装置 |
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CN105728558B (zh) * | 2016-04-26 | 2017-11-21 | 无锡鹏德汽车配件有限公司 | 一种排气厚板法兰的精冲模具快换结构 |
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