JP2831233B2 - 建築用無機質複合板材の製造方法 - Google Patents

建築用無機質複合板材の製造方法

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JP2831233B2 JP10296693A JP10296693A JP2831233B2 JP 2831233 B2 JP2831233 B2 JP 2831233B2 JP 10296693 A JP10296693 A JP 10296693A JP 10296693 A JP10296693 A JP 10296693A JP 2831233 B2 JP2831233 B2 JP 2831233B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築用無機質複合板
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建築用ボードの製造方法として巻
取り方式の製造法がある。この方法は、一定方向に進行
するフェルトに抄造等によってスラリーを薄く付着さ
せ、この薄肉のスラリーをメイキングロールに所定の層
数になるまで層状に巻き付けた後、その層状のスラリー
を幅方向に切断してメイキングロールから剥離させるこ
とによって生板を形成し、この生板を所定寸法に切断し
た後これを養生して一定形状の板材を得るものである
(例えば、特開平4−47905号公報参照)。
【0003】しかし、メイキングロールにスラリーを層
状に巻き付けると、この層間で剥離が生じやすく、しか
も、巻き取り時の内外径の差のため製板可能な板厚に限
界がある。そこで、メイキングロールを用いないで生板
を製造するフローオン方式の製造法として、強化繊維を
含有する固形分濃度が25%程度の高濃度のスラリー
を、一定方向に循環する透水性を有するシート上に単層
でかつ所望の厚さで一気に供給し、このスラリーをシー
トの下面に設けたサクション手段で減圧脱水する方法が
提案されている(例えば、特開平4−153004号公
報参照、従来例の1)。
【0004】また、フローオン方式の他の製造方法とし
て、透水性を有するシート(ベルト)上に高含水率のス
ラリーを供給し、この上に低含水率の無機質混練物を供
給し、さらにこの上に高含水率のスラリーを供給して製
板する方法が提案されている(特公平1−32047号
公報参照、従来例の2)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記製
法において使用されるスラリーは、例えば押出成形法や
乾式法に比べ水分含有量が多く、従って成形過程での余
剰水分の吸引脱水工程が不可欠となる。ところで、この
セメントスラリーの吸引脱水は、スラリー層が例えば1
0mmあるいはそれ以上の厚い層となると、マトリック
ス中の水分の流動性も悪くなるので目的の含水率まで吸
引脱水するには、吸引脱水装置の吸引力を強くすると共
に成形ベルトの移送速度も遅くする必要が生じ、生産性
を向上するのが困難となる問題があった。
【0006】さらに、製品の厚さが厚くなるほど吸引脱
水時セメント層中に水の通り道ができ、これが製品組織
の中に残って製品が吸水し易くなるといった問題があっ
た。また、吸引脱水の際、アルカリ性の排水が生じる
が、スラリーが薄くあるいは層厚が厚くなるほど排水量
が多くなり排水処理設備を大掛かりとしなければならな
くなるといった問題があった。
【0007】さらに、フローオン方式の従来例の2で
は、高含水率スラリー上に供給する低含水率の無機質混
練物は、脱水ボックスよりも下流側で供給されているの
で、スラリー層との層間接合力が弱く、また、この混練
物(コアー層)の上に、高含水率スラリーを供給してい
るものの、この表層スラリーについて脱水していないこ
とから、乾燥するには相当の時間が必要であった。
【0008】そこで本発明は、層間剥離がなく強度発現
にすぐれた建築用無機質複合板材の製法において、排水
量が少なくかつ成形ベルト裏面よりの吸引脱水負荷が小
さくて済む方法を提供することが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明は、次の技術的手段を講じている。すなわ
ち、請求項1に係る本発明の製造方法は、無機質材料と
軽量骨材との配合材料に水を添加してなるスラリーを、
一定速度で移動する脱水成形ベルト上に層状に供給して
成層する方法において、前記脱水成形ベルトの脱水ゾー
ンよりも上流側で前記スラリー中の水分を吸水して硬化
する無機質混練材料を層状に散布して成層し、該成層上
に、前記スラリーを脱水ゾーンにおいて層状に供給して
該スラリー中の水分を成層された無機質混練材料の層厚
さ方向に吸引脱水して製板することを特徴とすることを
特徴とするものである。
【0010】また、請求項2に係る本発明の製造方法
は、無機質材料と軽量骨材との配合材料に水を添加して
なるスラリーを、一定速度で移動する脱水成形ベルト上
に層状に供給して成層する方法において、前記脱水成形
ベルトの脱水ゾーンよりも上流側で前記スラリー中の水
分を吸水して硬化する無機質混練材料を層状に散布して
成層し、該成層上に、前記スラリーを脱水ゾーンにおい
て層状に供給して該スラリー中の水分を成層された無機
質混練材料の層厚さ方向に吸引脱水するとともに、更
に、前記脱水ゾーンにおいて前記スラリー層の上に、該
スラリー中の水分を吸水して硬化する無機質混練材料を
層状に散布して成層し、前記両成層でスラリー層をサン
ドイッチした状態で押圧しつつ吸引脱水して製板するこ
とを特徴とするものである。
【0011】
【作用】本発明は、脱水装置を裏面に配置した成形ベル
ト上にスラリーおよび無機質混練材料を各別に層状に供
給し、吸引脱水により成層していく製造法を前提とし、
その製造法におけるスラリーおよび混練材料の配合、即
ちセメント、珪砂、フライアッシュ等の無機材料、及び
パーライト等の無機軽量骨材、補強繊維などは従来周知
のものと同じであり、これら配合材料の種類そのものに
は特に記する点はない。
【0012】本発明においては、脱水成形ベルトにおけ
る脱水ゾーンよりも上流側(流れ方向を下流とする)に
おいて、前記無機質混練材料を層状に散布して成層し、
該成層上に、前記スラリーを脱水ゾーンの上流側で層状
に供給して吸引脱水装置により層厚さ方向に吸引脱水す
るとともに表面より押圧する。この吸引脱水された水分
は、無機質混練材料を通るとき、この配合物により水分
が吸収されて該混練材料を硬化させることになる。
【0013】従って、排水は少なくなり、かつ成形ベル
ト裏面よりの吸引脱水装置に対する負荷がそれだけ減少
されることになる。また、スラリー中の水分が混練材料
に吸収されることにより、スラリー層と硬化層との層間
剥離をなくした状態で一体化される。更に、本発明で
は、脱水ゾーンにおいて、スラリー層の上に、無機質混
練材料を層状に散布することにより、スラリー層をコア
ー層としてサンドイッチ構造の複合板材を製板すること
もできる。
【0014】このスラリー層をコアー層としたときは、
スラリー中の水分はその両面から吸収されることから、
排水がより一層少なくなる。
【0015】
【実施例】以下、図を参照して本発明の実施例を説明す
ると、本発明の方法に直接使用する製造装置を示した図
1(A)において、成形ベルト1はフエルト、織布等の
透水性を有する長尺帯体よりなり、プーリー1A等に無
端状に巻掛けられて矢示方向に循環回走するようになっ
ている。
【0016】成形ベルト1の環状ループ内には、一対の
スプロケット2,3に巻掛けられた無端チェーン4に脱
水ボックス5をチェーン長手方向に並設した脱水装置6
が設けられ、該脱水装置6における脱水ボックス5は前
記成形ベルト1の裏面に密着し、かつ同調して矢示方向
に循環回走される。成形ベルト1と脱水装置6における
脱水ボックス5との重合部のうち、上流側の一部は非脱
水ゾーンとされ、残りの大部分が脱水ゾーン(L)とさ
れている。
【0017】脱水ゾーン(L)の上流側における非脱水
ゾーンにおいて、ホッパー形材料供給装置7が備えられ
ていて、この装置7から無機質混練材料8が脱水成形ベ
ルト1上に層状に供給され、その後、プレスロール9で
押圧されて成層されている。この混練材料8の配合とし
ては、セメント47重量%、シリカ分として珪砂47重
量%、パルプ繊維5重量%、発泡ポリスチレン粒子1重
量%からなる材料を乾燥状態又は含水率が4%以下とし
て成形ベルト1上に層状に供給され、成層される。
【0018】脱水ゾーン(L)の上流側にはホッパ形材
料供給装置11が設けられていて、前記成層10上にス
ラリー12が層状に供給される。このスラリー12は、
セメント47重量%、シリカ分として珪砂47重量%、
パルプ繊維5重量%、発泡ポリスチレン粒子1重量%か
らなる配合とし、これらに水を添加して段階的に水分濃
度50%〜70%に調整して成層10上に供給され、脱
水ゾーン(L)において脱水作用を受けつつプレスロー
ル13によって押圧されて製板される。
【0019】脱水ゾーン(L)においてスラリー12中
の水分はこれが層厚さ方向に吸引脱水されることから成
層10中を通過するとき、該成層10中の配合物に吸収
され水和作用を受け、該成層10を硬化させることにな
り、このことは、スラリー12中の水分は、脱水量が抑
制され、層間剥離のない状態で接合一体化した生板14
とされる。
【0020】この帯状生板14は所定寸法に裁断され、
成形プレス、養生等されることにより、図1(B)で示
す如くスラリーを脱水して硬化した無機質層15の片面
上に、前記スラリー中の水分を吸水して硬化する無機質
混練材よりなる硬化層16を一体化した複合板材17が
製造できた。上記において、両層15,16の層厚が1
対1でその比重が1.50とされた板材17は、曲げ強
度が194〜239kg/cm2 で、5.9mm程度の
たわみを有するものとなった。
【0021】図2は本発明の第2実施例であり、前記無
機質層15をコアー層としてこの表・裏両面に前記硬化
層16を一体化した3層構造の複合板材17である。す
なわち、脱水ゾーン(L)内でスラリー供給部よりもや
や下流側にホッパー形材料供給装置18とプレスロール
19を配置し、供給装置18から前述と同じ配合の混練
材料20をスラリー層上に散布し、その後、ロール19
で押圧して成層して生板14とされる。
【0022】この生板14はスラリー層をコアー層とし
てその表裏両面に硬化層があり、スラリー中の水分は表
裏両面から吸収されることから、排水量はより少量とな
り、乾燥もそれだけ早くなる。なお、前述例と共通する
部分は共通符号で示しており、この第2実施例によって
製板された複合板材は、125〜179kg/cm2
曲げ強度、4.0mmのたわみ性を有し、比重1.50
であった。
【0023】前記第1・2実施例において、スラリー層
と混練材料層との厚さはスラリー層に対して混練材料層
を薄くすることもできる。また、混練材料層に、発泡ス
チレン、発泡パーライト等の断熱粉末、又は、着色顔
料、無機顔料等を混合することもでき、これによれば、
断熱建材又は化粧建材と利用することもできる。
【0024】更に、スラリー層をコアー層とした3層構
造のときは、表・裏両層において配合例を変え、曲げ強
度、たわみ強度を表・裏両層で変化させることもでき
る。また、スラリー層と表・裏のいずれか一方又は双方
に接着エマルジョンを介在させることによって、層間剥
離をより確実に阻止できる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る複合
板材の製造方法によれば、バッチ式でなく連続的な生産
が可能であるし、スラリー中の水分を層厚さ方向に吸収
(吸引)して硬化するものであるから、層間剥離がな
く、接合一体化が確実となるし、その分吸引脱水される
水分量が減少し、排水量が少なくなり、同時に吸引脱水
装置の負荷も減少されて排水浄化装置、成形装置等の装
置の軽減化が可能となる。
【0026】さらに、成層される無機質層の厚さが厚く
ても少ない負荷で充分な吸引脱水性が可能であり、マト
リックスが細密充填の状態とすることができ強度に優れ
た断熱建材が生産性よく成形できるなどの効果をも有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は本発明第1実施例の方法に使用す
る装置一例の側面図であり、図1(B)は本発明に係る
複合板材の断面図である。
【図2】図2(A)は第2実施例の側面図であり、図2
(B)は同じく複合板材の断面図である。
【符号の説明】
1 成形ベルト 5 吸引ボックス 8 混練材料 12 スラリー 15 スラリーによる無機質層 16 混練材料による無機質層 17 複合板材
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B28B 1/30 B28B 3/12 B28B 5/02 E04C 2/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質材料と軽量骨材との配合材料に水
    を添加してなるスラリーを、一定速度で移動する脱水成
    形ベルト上に層状に供給して成層する方法において、 前記脱水成形ベルトの脱水ゾーンよりも上流側で前記ス
    ラリー中の水分を吸水して硬化する無機質混練材料を層
    状に散布して成層し、該成層上に、前記スラリーを脱水
    ゾーンにおいて層状に供給して該スラリー中の水分を成
    層された無機質混練材料の層厚さ方向に吸引脱水して製
    板することを特徴とすることを特徴とする建築用無機質
    複合板材の製造方法。
  2. 【請求項2】 無機質材料と軽量骨材との配合材料に水
    を添加してなるスラリーを、一定速度で移動する脱水成
    形ベルト上に層状に供給して成層する方法において、 前記脱水成形ベルトの脱水ゾーンよりも上流側で前記ス
    ラリー中の水分を吸水して硬化する無機質混練材料を層
    状に散布して成層し、該成層上に、前記スラリーを脱水
    ゾーンにおいて層状に供給して該スラリー中の水分を成
    層された無機質混練材料の層厚さ方向に吸引脱水すると
    ともに、更に、前記脱水ゾーンにおいて前記スラリー層
    の上に、該スラリー中の水分を吸水して硬化する無機質
    混練材料を層状に散布して成層し、前記両成層でスラリ
    ー層をサンドイッチした状態で押圧しつつ吸引脱水して
    製板することを特徴とする建築用無機質複合板材の製造
    方法。
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