JP2828746B2 - シート材搬送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は、複写機，レーザビームプリンター等の画像
形成装置に適用されるシート材搬送装置に関するもので
ある。

＜従来の技術＞ 従来、複写機，レーザービームプリンター等の画像形
成装置として、片面に画像形成後のシート材を画像形成
手段に再搬送して両面若しくは多重記録可能な装置が多
数開発され実用化されている。

例えば、第５図に示すプリンター装置について説明す
ると、装置本体50の右側面には、シート材51を給送可能
に積載したカセット52,53が上下に装着されており、各
々対応する給送ローラー54a,54bによりシート材51はレ
ジストローラー対55に給送される。

上記シート材51は、レジストローラー対55により感光
ドラム56の回転と同期させて搬送されて、第１面に画面
を転写され、次いで加熱式定着器57により定着される。
そしてフラッパー58が図示した状態より上方に回転した
状態では、シート材51は再搬送路（図面下方）に導か
れ、湾曲したガイド部材59を経て搬送ローラー対60、61
に導かれる。

上記シート材51は、定着器57によって加熱された直後
に、フラッパー58及びガイド部材59を介して下方に湾曲
した再搬送路に導かれるため、カールが生じ易く、搬送
ローラー対60、61としては、公知のカール取りローラー
対が用いられている。

上記搬送ローラー対60と搬送ローラー対61と間には、
第６図に示すように、シート材51が通過する搬送路とし
てガイド板62a,62bが隙間Ａ（通常2mm程度）を設けて対
向するように配置されている。

上記ガイド板62a,62b間を通過したシート材51は搬送
ローラー対61により更にシート搬送方向下流側（以下
『下流側』という）の搬送路に導かれる。

第５図において、フラッパー63が図の状態より上方に
回転した状態においては、シート材51は反転ガイド部材
64a,64b間に搬送され、半月状の反転ローラー65の正転
（左回転）動作により図面右側に搬送される。その後、
上記反転ローラー65の逆転（右回転）動作と、フラッパ
ー63の切り換えとにより、シート材51が逆方向（図面左
側）に搬送され、上方の再搬送ローラー対66により再び
レジストローラー対55に搬送される。そして、前記レジ
ストローラー対55により感光ドラム56の回転と同期させ
て搬送され、その感光ドラム56よりシート材51の第２面
に画像が転写され、定着器57により転写画像が定着され
る。その後フラッパー58が回転して第５図に示す状態で
上側の搬送路に導かれ、排出ローラー67によって装置全
体50の上面に設けられた排出トレイ68に排出される。

＜発明が解決しようとする課題＞ しかしながら、前記構成にあっては、シート材51が搬
送ローラー対60から搬送ローラー対61に至るまでの間、
ガイド板62a,62bによりガイドしながら搬送するが、上
記ガイド板62a,62b間の隙間Ａが狭いため以下に述べる
課題があった。

上記ガイド板62a,62b間の隙間Ａが狭いため、異物が
入ったり付着した場合には、発見しずらく、ジャム（紙
づまり）を生じ易い。

またジャムを生じたシート材51を取り除く場合に、ガ
イト板62a,62b間に手が入らず、ジャム処理が困難であ
り、シート材５を取り出そうとするとちぎれて再度ジャ
ムの原因となるおそれがあった。

これに対し、上記ガイド板62a,62b間で生じたジャム
処理を行う場合、例えば第７図に示すように、二点鎖線
で示す上側ガイド板62aをヒンジ62a₁を中心に回転させ
て、実線の位置まで持ち上げて取り出す方法ある。

しかし、ジャム処理する間、上側ガイド板62aを持ち
上げていなければならないため、作業者は煩わしく、装
置が複雑化してコスト高になるおそれがあった。

本発明は従来の前記課題を解決するものであり、その
目的とするところは、第一搬送手段に隣接したシート材
搬送方向下流側近傍ではガイド部材がシート材の一方の
面を案内し、該シート材の他方の面側はジャムが発生し
た場合にシート材が取り除けるように開放されているよ
うに構成したシート材搬送装置を提供することにある。

＜課題を解決するための手段＞ 前記課題を解決するための本発明に係る代表的な手段
は、画像形成手段にシート材を再搬送するためのシート
搬送手段を有するシート材搬送装置において、シート材
を挟持して該シート材の巻きぐせを修正するための第一
搬送手段と、前記第一搬送手段により搬送されたシート
材をガイドするために該シート材の一方の面を案内する
ガイド部材を有するガイド手段と、前記第一搬送手段よ
りもシート材搬送方向下流側に配置され、前記ガイド手
段にガイドされて搬送されたシート材を搬送するための
第二搬送手段とを有し、前記第一搬送手段はシート材が
前記ガイド手段のガイド部材に沿うように該シート材の
先端が前記ガイド部材に当接する方向に搬送し、前記ガ
イド手段はシート材を前記第一搬送手段から第二搬送手
段に導くと共に前記第一搬送手段に隣接したシート材搬
送方向下流側近傍では前記ガイド部材がシート材の一方
の面を案内し、該シート材の他方の面側はジャムが発生
した場合にシート材が取り除けるように開放されている
ように構成したことを特徴とする。

＜作用＞ 前記手段によれば、第一搬送手段に隣接したシート材
搬送方向下流側近傍ではガイド部材がシート材の一方の
面を案内し、該シート材の他方の面側はジャムが発生し
た場合にシート材が取り除けるように開放されているよ
うに構成したことで、前記ガイド手段に異物が入り込ん
でも容易に発見することができ、かつジャムが生じても
開放部分に手を挿入して容易にシート材を取り出せるの
で、ジャム処理を容易化することができる。

またシート材は第一搬送手段により巻きぐせ（カー
ル）が修正されているので、両面記録を行う場合に、画
像品位を維持することができ、排出後の積載性を向上さ
せることができる。

＜実施例＞ 以下、図面を参照して本発明を適用したシート材搬送
装置の一実施例について説明する。尚、本実施例では、
上記シート材搬送装置をレーザービームプリンターに適
用した場合について説明する。

第１図はレーザービームプリンターの概略構成を示す
断面説明図、第２図はシート材搬送装置の断面説明図で
ある。

先ず第１図を参照してレーザービームプリンタの概略
構成について説明する。

１はシート材２に両面記録可能なレーザービームプリ
ンタである。そのレーザービームプリンタ１内には、記
録情報に応じてレーザー光を照射及び走査するスキャナ
ユニット3,プロセスカートリッジ４等が装備されてい
る。上記プロセスカートリッジ４内には、像担持体であ
る感光ドラム5,コロナ放電器である一次帯電器（図示せ
ず），トナーを収納した現像器6,クリーナー７等の画像
形成手段を内蔵している。

また上記スキャナユニット３から発射されたレーザー
光は折り返しミラー８を介してプロセスカートリッジ４
内の感光ドラム５上に照射される。上記感光ドラム５
は、予め一次帯電器により帯電されており、レーザー光
を照射されることにより静電潜像が形成され、次いで現
像器６によりトナー像を形成して顕画像化される。

前記プリンター１の右側面には、シート材２を積載し
たカセット9,10が上下に装着されている。上記カセット
9,10から、対応する給送ローラー11,12により給送され
たシート材２は、一時的に停止しているレジストローラ
ー対13に搬送されて斜行を補正される。次いで、上記レ
ジストローラー対13によりシート材２を前記感光ドラム
５上に形成されたトナー像の先端と同期させて搬送し、
シート材２の第１面に画像が転写され、定着器14により
未定着転写画像が定着される。

そして、フラッパー15により搬送経路を選択され、シ
ート材２の片面のみに記録する場合には、第１図に示す
ように上側の搬送路に導かれて、排出ローラー16によ
り、装置上面に設けられた排出トレイ17に排出される。

また、シート材２の両面に記録する場合には、上記フ
ラッパー15を回転させて、下側の再搬送路に導かれて、
搬送ガイド18を介して下流側のシート材搬送装置に搬送
される。

19はシート材の巻きぐせ（カール）を修正するための
第一搬送手段であるカール取りローラー対であり、20は
第二搬送手段である搬送ローラー対である。また上記カ
ール取りローラー対19と搬送ローラー対20との間には、
ガイド手段であるガイド部材21a,21bが上下方向に設け
られている。

前記シート材２は、カール取りローラー対19、ガイド
部材21a,21b、搬送ローラー対20、及びフラッパー22を
経て反転ガイド部材23a,23b間に搬送され、半月状の反
転ローラー24の正転（左回転）動作により図面右側に搬
送される。その後、上記反転ローラー24の逆転（右回
転）動作とフラッパー22の切り換え動作により、シート
材２は上方に搬送され、再搬送ローラー25により再度レ
ジストローラー対13に搬送される。

上記レジストローラー対13によりシート材２を前記感
光ドラム５上に形成されたドナー像の先端と同期させて
搬送し、シート材２の第２面に画像が転写され、定着器
14により未定着転写画像が定着される。

そして、フラッパー15により第１図に示す上方の搬送
路に導かれて、排出ローラー16により、装置上面に設け
られた排出トレイ17に排出される。

次に上述のように構成されたプリンター１の再搬送路
に適用されるシート材搬送装置について第２図を参照し
て説明する。

第２図において、カール取りローラー対19の下流側近
傍には、下側ガイド部材21bのみが設けられており、そ
の上方には空間部Ｂが形成されている。上記下側ガイド
部材21bの下流側であって、搬送ローラー対20の近傍に
は、上側ガイド部材21aが対向して設けられている。

上記カール取りローラー対19によりカールを修正され
たシート材２は、第２図の矢印Ｃに示すように、下側ガ
イド部材21bに沿って下流側に搬送される。そして、搬
送ローラー対20の近傍で、上下方向にガイド部材21a,21
b間にガイドされて搬送ローラー対20に導かれるように
構成されている。

上記構成によれば、カール取りローラー対19の下流側
近傍のシート材２の搬送路には、下側ガイド部材21bの
みが設けられて、上側に空間部Ｂが形成されているの
で、カール取りローラー対19と搬送ローラー対20との間
に異物が入り込んだり，付着したとしても、上記空間部
Ｂより容易に発見することができ、しかも手を入れて簡
単に除去することができる。同様に、上記搬送路でジャ
ムが生じても、ジャム処理を容易化することができる。

また上記カール取りローラー対19及び搬送ローラー対
20により、片面印字後のカールを修正することができる
ので、画面印字する再の画像品位を向上させて、かつ排
出後の積載性も向上させることができる。

尚、本実施例は、シート材搬送装置をレーザービーム
プリンターに適用した場合について説明したが、これに
限定されるものではなく、他の装置、例えば複写機等に
も適用することが可能である。

＜他の実施例＞ 次に前記実施例におけるシート材搬送装置の他の実施
例について第３図及び第４図を参照して説明する。

第３図において、本実施例は搬送ローラー対20′の径
を大きくしてニップ部を広く形成し、カール取りローラ
ー対19と搬送ローラー対20′との間の搬送路に、シート
材２を支持する下側ガイド部材21bのみを設けたもので
ある。

上記構成によっても、前記実施例と同様の効果を得る
ことができる。

また第４図において、本実施例は前記カール取りロー
ラー対19の下流側近傍に、シート材２に巻きぐせ（カー
ル）を付与するための補助搬送手段である補助搬送ロー
ラー対26が設けられている。また上記補助搬送ローラー
対26と搬送ローラー対20との間に設けられるガイド部材
を、補助搬送ローラー対26の下流側近傍には、上側ガイ
ド部材21aのみを設けて下側に空間部Ｄを形成し、その
下流側の搬送ローラー20の近傍に下側ガイド部材21bを
対向させて設けたものである。

上記カール取りローラー対19によりシート材２のカー
ルを修正した後、補助搬送ローラー対26により再び上に
凸になるようにシート材２にカールを付与して、シート
材２を上側ガイド部材21aに沿わせて搬送させる。

そして、搬送ローラー20の近傍で下側ガイド部材21b
によりシート材２の先端部をガイドすることにより、シ
ート材２を確実に搬送ローラー20のニップ部に導くもの
である。

上記構成によれば、補助搬送ローラー対26によりシー
ト材２にカールを付与して上側ガイド部材21aに確実に
沿わせて搬送することができる。

＜発明の効果＞ 本発明は前述したように、ガイド手段はシート材を第
一搬送手段から第二搬送手段に導くと共に、第一搬送手
段に隣接したシート材搬送方向下流側近傍ではガイド部
材がシート材の一方の面を案内し、該シート材の他方の
面側はジャムが発生した場合にシート材が取り除けるよ
うに開放されているように構成したことで、前記ガイド
手段に異物が入り込んでも容易に発見することができ、
かつジャムが生じても空間部分に手を挿入して容易にシ
ート材を取り出せるので、ジャム処理を容易化すること
ができる。

またシート材は第一搬送手段により巻きぐせが修正さ
れているので、両面記録を行う場合に、画像品位を維持
することができ、排出後の積載性を向上させることがで
きる。

特に、第一搬送手段の近傍に巻きぐせを付与するため
の補助搬送手段を設けた場合には、前記ガイド手段に沿
わせて、シート材をより確実に第二搬送手段に搬送する
ことができる。

また前記シート材を補助搬送手段によりガイド手段に
確実に沿わせて搬送することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はレーザービームプリンターの概略構成を示す断
面説明図、第２図はシート材搬送装置の断面説明図、第
３図及び第４図は上記シート材搬送装置の他例を示す説
明図、第５図乃至第７図は従来例の説明図である。 B,Dは空間部、１はレーザービームプリンター、２はシ
ート材、３はスキャナユニット、４はプロセスカートリ
ッジ、５は感光ドラム、６は現像器、７はクリーナー、
８は折り返しミラー、9,10はカセット、11,12は給送ロ
ーラー、13はレジストローラ対、14は定着器、15,22は
フラッパー、16は排出ローラー、17は排出トレイ、18は
搬送ガイド、19はカール取りローラー対、20,20′は搬
送ローラー対、21a,21bはガイド部材、23a,23bは反転ガ
イド部材、24は反転ローラー、25は再搬送ローラー、26
は補助搬送ローラー対である。

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】画像形成手段にシート材を再搬送するため
   のシート搬送手段を有するシート材搬送装置において、 シート材を挟持して該シート材の巻きぐせを修正するた
   めの第一搬送手段と、 前記第一搬送手段により搬送されたシート材をガイドす
   るために該シート材の一方の面を案内するガイド部材を
   有するガイド手段と、 前記第一搬送手段よりもシート材搬送方向下流側に配置
   され、前記ガイド手段にガイドされて搬送されたシート
   材を搬送するための第二搬送手段とを有し、 前記第一搬送手段はシート材が前記ガイド手段のガイド
   部材に沿うように該シート材の先端が前記ガイド部材に
   当接する方向に搬送し、前記ガイド手段はシート材を前
   記第一搬送手段から第二搬送手段に導くと共に前記第一
   搬送手段に隣接したシート材搬送方向下流側近傍では前
   記ガイド部材がシート材の一方の面を案内し、該シート
   材の他方の面側はジャムが発生した場合にシート材が取
   り除けるように開放されているように構成したことを特
   徴とするシート材搬送装置。
2. 【請求項２】前記ガイド手段は、シート材を支持するガ
   イド部材のみを有する請求項（１）記載のシート材搬送
   装置。
3. 【請求項３】前記第一搬送手段の近傍にシート材に巻き
   ぐせを付与するための補助搬送手段を設けた請求項
   （１）記載のシート材搬送装置。