JP2827850B2 - プレキャストコンクリート壁の接合構造 - Google Patents
プレキャストコンクリート壁の接合構造Info
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- JP2827850B2 JP2827850B2 JP5282329A JP28232993A JP2827850B2 JP 2827850 B2 JP2827850 B2 JP 2827850B2 JP 5282329 A JP5282329 A JP 5282329A JP 28232993 A JP28232993 A JP 28232993A JP 2827850 B2 JP2827850 B2 JP 2827850B2
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- Japan
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- precast wall
- precast
- wall
- joint structure
- reinforcing bar
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- Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】プレキャスト壁と水平スラブとの
接合や、プレキャスト壁と柱或いはプレキャスト壁同志
の鉛直接合部等、プレキャスト壁と構造物の接合部の構
造に関する。
接合や、プレキャスト壁と柱或いはプレキャスト壁同志
の鉛直接合部等、プレキャスト壁と構造物の接合部の構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】プレキャスト壁と水平スラブの接合部の
構造は、従来例えば図4に示すように、上階に伸びる鉄
骨にプレキャスト壁を固定し床スラブとの接合部にコッ
タを設け、該コッタ部にスタッドシヤーコネクタを埋設
し、差し筋を通してスラブコンクリートを打設する方法
が用いられた。
構造は、従来例えば図4に示すように、上階に伸びる鉄
骨にプレキャスト壁を固定し床スラブとの接合部にコッ
タを設け、該コッタ部にスタッドシヤーコネクタを埋設
し、差し筋を通してスラブコンクリートを打設する方法
が用いられた。
【0003】また鉄筋コンクリート造では図5に示すよ
うにプレキャスト壁にスプライススリーブを埋設し、プ
レキャスト壁の両端に太径鉄筋を数本配置し、敷モルタ
ルの上にプレキャスト壁を載せ、上記太径鉄筋をスプラ
イススリーブに挿入し、無収縮性高強度グラウト剤を注
入してプレキャスト壁と床スラブを接合する方法もよく
用いられる。
うにプレキャスト壁にスプライススリーブを埋設し、プ
レキャスト壁の両端に太径鉄筋を数本配置し、敷モルタ
ルの上にプレキャスト壁を載せ、上記太径鉄筋をスプラ
イススリーブに挿入し、無収縮性高強度グラウト剤を注
入してプレキャスト壁と床スラブを接合する方法もよく
用いられる。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】上述の図4に示すよう
な、プレキャスト壁にコッタを設け、スタッドシヤーコ
ネクタと差し筋を用いて床スラブを接合する構造では、
鉄骨鉄筋コンクリート構造で上階に鉄骨柱が伸びている
時は、プレキャスト壁を、該鉄骨柱に固定して床スラブ
を打設することが出来るが、柱が鉄筋コンクリート造の
場合は、床スラブ打設前にプレキャスト壁を取着する躯
体がなく、鉄筋コンクリート造ではこの方法は適用出来
ない。そこで図5に示すようなスプライススリーブ構造
が用いられる。この場合は鉄筋コンクリート造にも適用
可能であるが、敷モルタル施工が煩雑な工事であるの
と、一般配筋の他に太径鉄筋が必要となり不経済である
ばかりか、スプライススリーブジョイントはコスト高と
なる。また太径鉄筋がスプライススリーブジョイントに
挿入されるため、その埋設精度が要求され施工管理が面
倒である。
な、プレキャスト壁にコッタを設け、スタッドシヤーコ
ネクタと差し筋を用いて床スラブを接合する構造では、
鉄骨鉄筋コンクリート構造で上階に鉄骨柱が伸びている
時は、プレキャスト壁を、該鉄骨柱に固定して床スラブ
を打設することが出来るが、柱が鉄筋コンクリート造の
場合は、床スラブ打設前にプレキャスト壁を取着する躯
体がなく、鉄筋コンクリート造ではこの方法は適用出来
ない。そこで図5に示すようなスプライススリーブ構造
が用いられる。この場合は鉄筋コンクリート造にも適用
可能であるが、敷モルタル施工が煩雑な工事であるの
と、一般配筋の他に太径鉄筋が必要となり不経済である
ばかりか、スプライススリーブジョイントはコスト高と
なる。また太径鉄筋がスプライススリーブジョイントに
挿入されるため、その埋設精度が要求され施工管理が面
倒である。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1は、プレキャス
ト壁の下部に該プレキャスト壁に沿って縦方向の切欠き
を設け、前記プレキャスト壁の縦筋は伸ばしておき、下
階のプレキャスト壁を取着しようとする位置に、予め差
し筋を施工しておき、該差し筋を施工した位置に前記プ
レキャスト壁を建込み、前記プレキャスト壁の下方に伸
ばした縦筋と前記差し筋とでラップ継手を形成し、前記
プレキャスト壁の切欠き部にコンクリート或いはモルタ
ルを吹きつけてなる構造を要旨とする。 請求項2は、請
求項1の差し筋の代わりに下階の鉄筋を伸ばす請求項1
記載の構造を要旨とする。 請求項3は、直線状差し筋の
代わりにU字型差し筋を用いる請求項1記載のプレキャ
スト壁の接合構造を要旨とする。 請求項4は、プレキャ
スト壁の下部切欠きに、コッタを設ける請求項1、請求
項2又は請求項3記載のプレキャスト壁の接合構造を要
旨とする。
ト壁の下部に該プレキャスト壁に沿って縦方向の切欠き
を設け、前記プレキャスト壁の縦筋は伸ばしておき、下
階のプレキャスト壁を取着しようとする位置に、予め差
し筋を施工しておき、該差し筋を施工した位置に前記プ
レキャスト壁を建込み、前記プレキャスト壁の下方に伸
ばした縦筋と前記差し筋とでラップ継手を形成し、前記
プレキャスト壁の切欠き部にコンクリート或いはモルタ
ルを吹きつけてなる構造を要旨とする。 請求項2は、請
求項1の差し筋の代わりに下階の鉄筋を伸ばす請求項1
記載の構造を要旨とする。 請求項3は、直線状差し筋の
代わりにU字型差し筋を用いる請求項1記載のプレキャ
スト壁の接合構造を要旨とする。 請求項4は、プレキャ
スト壁の下部切欠きに、コッタを設ける請求項1、請求
項2又は請求項3記載のプレキャスト壁の接合構造を要
旨とする。
【0006】
【実施例】図1に示すように、下部に縦方向の切欠き2
を持ち、該切欠き部には縦筋3を残したプレキャスト壁
1を製作する。この場合、切欠き部2に残した縦筋3に
横筋4はあってもなくてもよい。切欠き部2の縦方向の
長さLはラップ継手の長さによっで決まる。下階のスラ
ブ5打設前に、プレキャスト壁1のコンクリートや鉄筋
3と干渉しない位置に差し筋6を設置する。該差し筋6
はプレキャストコンクリート壁1の配筋と同径同間隔で
もよく又やや太径のもので本数は少な目でもよい。また
スラブ5からの差し筋6は図2に示すようにU字型差し
筋7を用いることもある。次いで差し筋6にプレキャス
ト壁1を建込む。この際スラブ5とプレキャスト壁1の
空隙に敷モルタルは必要ない。さらに横筋がない場合
は、横筋を施工しプレキャスト壁1の下部切欠き部にモ
ルタル類を吹きつけて最後に表面をこて仕上げで平滑に
する。上記プレキャスト壁1と吹きつけモルタルとの一
体性を高めるために、プレキャスト壁1の下部にコッタ
8を設けると更に有効である。またモルタル吹きつけ部
表面近くにメッシュ筋を配筋することも有効である。以
上実施例はプレキャスト壁1下部の水平接合について説
明したが、プレキャスト壁1と柱或いはプレキャスト壁
同志の鉛直接合部にも適用出来る。
を持ち、該切欠き部には縦筋3を残したプレキャスト壁
1を製作する。この場合、切欠き部2に残した縦筋3に
横筋4はあってもなくてもよい。切欠き部2の縦方向の
長さLはラップ継手の長さによっで決まる。下階のスラ
ブ5打設前に、プレキャスト壁1のコンクリートや鉄筋
3と干渉しない位置に差し筋6を設置する。該差し筋6
はプレキャストコンクリート壁1の配筋と同径同間隔で
もよく又やや太径のもので本数は少な目でもよい。また
スラブ5からの差し筋6は図2に示すようにU字型差し
筋7を用いることもある。次いで差し筋6にプレキャス
ト壁1を建込む。この際スラブ5とプレキャスト壁1の
空隙に敷モルタルは必要ない。さらに横筋がない場合
は、横筋を施工しプレキャスト壁1の下部切欠き部にモ
ルタル類を吹きつけて最後に表面をこて仕上げで平滑に
する。上記プレキャスト壁1と吹きつけモルタルとの一
体性を高めるために、プレキャスト壁1の下部にコッタ
8を設けると更に有効である。またモルタル吹きつけ部
表面近くにメッシュ筋を配筋することも有効である。以
上実施例はプレキャスト壁1下部の水平接合について説
明したが、プレキャスト壁1と柱或いはプレキャスト壁
同志の鉛直接合部にも適用出来る。
【0007】
【発明の効果】本発明の効果は次の通りである。
【0008】(イ)コンクリートをの打設方法を変えた
だけなので、現場一体打設の鉄筋コンクリートと同等の
強度が得られる。
だけなので、現場一体打設の鉄筋コンクリートと同等の
強度が得られる。
【0009】(ロ)スプライススリーブ構造に見るよう
なスプライススリーブの埋め込みが必要なくプレキャス
ト壁の製作が容易である。またスプライススリーブ構造
にみるような位置精度を要求しないので施工管理が容易
である。
なスプライススリーブの埋め込みが必要なくプレキャス
ト壁の製作が容易である。またスプライススリーブ構造
にみるような位置精度を要求しないので施工管理が容易
である。
【0010】(ハ)吹きつけ工法以外だと、プレキャス
ト壁の切欠き部にコンクリートまたはモルタルを充填す
るには、圧入しかないが圧入だと大掛かりな設備装置と
強固な型枠を必要とするが、本発明では必要ないので経
済的である。またこて仕上げを行うので目違い等が発生
しない利点がある。
ト壁の切欠き部にコンクリートまたはモルタルを充填す
るには、圧入しかないが圧入だと大掛かりな設備装置と
強固な型枠を必要とするが、本発明では必要ないので経
済的である。またこて仕上げを行うので目違い等が発生
しない利点がある。
【図1】本発明のプレキャスト壁とスラブを接合する構
造を示す図である。
造を示す図である。
【図2】U字型差し筋の例を示す図である。
【図3】(a)プレキャスト壁下部にコッタを設けた図
である。 (b)は(a)A視図である。
である。 (b)は(a)A視図である。
【図4】プレキャスト壁下部にコッタとスタッドシヤコ
ネクタを設け差し筋でスラブと接合する従来の構造を示
す図である。
ネクタを設け差し筋でスラブと接合する従来の構造を示
す図である。
【図5】スプライススリーブを用いプレキャスト壁とス
ラブを接合する従来の構造を示す図である。
ラブを接合する従来の構造を示す図である。
1・・・プレキャスト壁、2・・・プレキャスト壁下部
の切欠き、3・・・縦筋、4・・・横筋、5・・・床ス
ラブ、6・・・差し筋、7・・・U字型差し筋、8・・
・プレキャスト壁下部のコッタ、9・・・スプライスス
リーブ、10・・・スタッドシヤコネクタ、11・・・
H形綱柱
の切欠き、3・・・縦筋、4・・・横筋、5・・・床ス
ラブ、6・・・差し筋、7・・・U字型差し筋、8・・
・プレキャスト壁下部のコッタ、9・・・スプライスス
リーブ、10・・・スタッドシヤコネクタ、11・・・
H形綱柱
Claims (4)
- 【請求項1】 プレキャスト壁の下部に該プレキャスト
壁に沿って縦方向の切欠きを設け、前記プレキャスト壁
の縦筋は伸ばしておき、下階のプレキャスト壁を取着し
ようとする位置に、予め差し筋を施工しておき、該差し
筋を施工した位置に前記プレキャスト壁を建込み、前記
プレキャスト壁の下方に伸ばした縦筋と前記差し筋とで
ラップ継手を形成し、前記プレキャスト壁の切欠き部に
コンクリート或いはモルタルを吹きつけてなることを特
徴とするプレキャスト壁の接合構造。 - 【請求項2】 差し筋の代わりに下階の鉄筋を伸ばした
ことを特徴とする請求項1記載のプレキャスト壁の接合
構造。 - 【請求項3】 直線状差し筋の代わりにU字型差し筋を
用いたことを特徴とする請求項1記載のプレキャスト壁
の接合構造。 - 【請求項4】 プレキャスト壁の下部切欠きに、コッタ
を設けたことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求
項3記載のプレキャスト壁の接合構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5282329A JP2827850B2 (ja) | 1993-11-11 | 1993-11-11 | プレキャストコンクリート壁の接合構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5282329A JP2827850B2 (ja) | 1993-11-11 | 1993-11-11 | プレキャストコンクリート壁の接合構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07139053A JPH07139053A (ja) | 1995-05-30 |
JP2827850B2 true JP2827850B2 (ja) | 1998-11-25 |
Family
ID=17651004
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5282329A Expired - Lifetime JP2827850B2 (ja) | 1993-11-11 | 1993-11-11 | プレキャストコンクリート壁の接合構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2827850B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4969152B2 (ja) * | 2006-05-23 | 2012-07-04 | 太平洋セメント株式会社 | コンクリート建築物の補強構造及び補強方法 |
CN116498153B (zh) * | 2023-06-28 | 2023-08-29 | 中铁城建集团第一工程有限公司 | 一种预制墙体预埋插筋精准定位的构件吊装导向装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4431009Y1 (ja) * | 1965-12-22 | 1969-12-20 | ||
JPS59188201U (ja) * | 1983-06-01 | 1984-12-13 | 西武建設株式会社 | Pc壁板の接合部構造 |
-
1993
- 1993-11-11 JP JP5282329A patent/JP2827850B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07139053A (ja) | 1995-05-30 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980818 |