JP2825615B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JP2825615B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真法、静電記録法、静電写真法等に
用いられる静電荷像現像用トナーに関する。
〔従来の技術〕
電子写真法の一例においては、像担持体上に、帯電、
露光により静電荷像が形成され、この静電荷像はトナー
を含む現像剤によって現像されてトナー像が形成され、
次いでこのトナー像が転写材に転写され、定着されて可
視画像が形成される。一方、転写材に転写されずに像担
持体上に残留したトナーは、クリーニング手段によりク
リーニングされる。
このような電子写真法に使用される現像剤を構成する
トナーにおいては、その摩擦帯電性をコントロールする
ために、通常荷電制御剤がトナー成分として用いられて
いる。
しかるに従来においては、荷電制御剤はバインダー樹
脂と共に溶融混練されてトナー粒子の内部に含有される
のが一般的であった。
しかし、トナー粒子の内部に荷電制御剤を含有させる
技術では、トナー粒子の表面における荷電制御剤の存在
状態は、トナーの製造工程における混練条件や粉砕条件
等によって大きく変動するため、トナーの摩擦帯電性を
適正にコントロールすることが困難である。
このような事情から、荷電制御剤をトナーのバインダ
ー樹脂と共に溶融混練せずに、バインダー樹脂と着色剤
等とを溶融混練して得られる核粒子の表面に荷電制御剤
を固着させることにより、トナーの摩擦帯電性の向上を
図る技術が提案されている(特開昭62−209541号,同63
−301964号,同特開昭64−68764号,同63−244056号,
同63−318570号,同63−131148号,同62−246043号,同
63−2075号公報参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記各公報の技術においては、荷電制御剤が核粒子の
表面に確実に存在するため、トナーの摩擦帯電の立上が
りが良好となり、かつ摩擦帯電の均一性が高くなる利点
はある。
しかし、上記公報のいずれの技術においても、荷電制
御剤は核粒子の表面のみに固着されるに過ぎないため、
トナーの摩擦帯電性が、温度、湿度等の環境条件の影響
を受けやすく不安定となる問題がある。すなわち、トナ
ーが摩擦帯電によって一旦は適正な範囲で帯電したとし
ても、温度、湿度等の環境条件の影響により、トナーの
帯電電荷が経時的にリークし、その結果、画像濃度の低
下、トナー飛散を招来する問題がある。
本発明は以上の事情に基づいてなされたものであっ
て、その目的は、摩擦帯電性の立上がりが良好で、かつ
摩擦帯電性の安定性の高い静電荷像現像用トナーを提供
することにある。
〔課題を解決するための手段〕
以上の目的を達成するため、本発明者らが鋭意研究を
重ねた結果、トナー粒子の表面に存在する荷電制御剤は
主として摩擦帯電の立上がりの向上に大きく貢献するの
に対して、トナー粒子の内部に存在する荷電制御剤は摩
擦帯電性の安定性に大きく貢献することを見出して本発
明を完成したものである。
そこで、本発明の静電荷像現像用トナーは、少なくと
も樹脂と着色剤と荷電制御剤とを含有する静電荷像現像
用トナーにおいて、トナー粒子の表面層に存在する荷電
制御剤の量(以下「表面存在量という」)(x)と、ト
ナー粒子の全体に存在する荷電制御剤の量(以下「全体
存在量」という)(y)が下記式およびを満足する
ことを特徴とする。
式;40≧(x)/(y)≧1 式;5≧(y)≧0.1 (ただし、(x)は荷電制御剤の個数%を表し、(y)
は荷電制御剤の重量%を表す。) すなわち、本発明は、トナー粒子の表面層に荷電制御
剤を存在させるのみならず、トナー粒子の内部にも荷電
制御剤を強制的に存在させ、かつ荷電制御剤の表面存在
量(x)と全体存在量(y)を特定の関係式を満足する
ように規定した点において、従来とは全く異なる技術思
想に基づいて完成されたものであり、斯かる構成を採用
することによって、トナーの摩擦帯電性の立上がりのみ
ならずその安定性をも格段に向上させることができたも
のである。
本発明において、トナー粒子の「表面層」とは、トナ
ー粒子の表面より深さ5nm以内の表層部分をいうものと
定義する。
また、本発明において、荷電制御剤の「表面存在量
(x)」とは、ESCA(XPS)によって、トナー粒子の表
面層に存在する元素個数比率を求め、次にトナー成分で
あるバインダー樹脂、着色剤、荷電制御剤等の各構成化
合物の存在元素比率ESCA(XPS)によってを求め、さら
にトナー粒子の表面層に存在する元素個数比率から表面
層に存在する荷電制御剤の量(x)を個数比率で算出し
て得られた値をいうものと定義する。
また、本発明において、荷電制御剤の「全体存在量
(y)」とは、トナー粒子の全体に対する荷電制御剤の
存在割合を重量%で表したものであり、その測定方法は
特に限定されず、例えば荷電制御剤の配合比率から算出
する方法、トナーから荷電制御剤を抽出してその量を定
量する方法等の種々の方法を使用することができる。
以上のように、本発明においては、荷電制御剤の表面
存在量(x)と全体存在量(y)とが上記式および
を満足していることが必要であるが、表面存在量(x)
と全体存在量(y)の比(x)/(y)の値が1未満の
場合は、トナー粒子の表面における荷電制御剤の存在量
が不足するため十分な摩擦帯電電荷が得られず、現像性
の低下により画像濃度の低下を招来し、またトナー飛散
の発生も多くなる。
一方、比(x)/(y)の値が40を超える場合は、ト
ナー粒子の内部における荷電制御剤の存在量が不足する
ため、摩擦帯電によって生じた電荷がリークしやすく、
トナーの摩擦帯電性が不安定となり、その結果、画像の
形成を繰り返すに従って画質が劣化する。
また、荷電制御剤の全体存在量(y)が0.1重量%未
満の場合は、トナー粒子における荷電制御剤の全体量が
不足するため、十分な摩擦帯電電荷が得られず、画像濃
度の低下を招来し、トナー飛散の発生も多くなる。一
方、全体存在量(y)が5重量%を超える場合は、トナ
ー粒子における荷電制御剤の全体量が過剰となるため、
トナーの絶縁性の低下を招来し、特に高湿環境条件下に
おいて画像濃度が低下する。
また、本発明においては、荷電制御剤の表面存在量
(x)は、特に限定されるものではないが、好ましくは
5〜40個数%の範囲である。表面存在量(x)が5個数
%未満になるとトナー粒子の表面における荷電制御剤の
存在量が不足して、摩擦帯電性が低下し、画像濃度の低
下を招来しやすい。一方、表面存在量(x)が40個数%
を超えるとトナー粒子の表面における荷電制御剤の存在
量が過剰となり、トナーの表面抵抗が減少し、摩擦帯電
電荷のリークが生じやす、特に高湿環境条件下において
画像濃度の低下を招来しやすい。
次に、本発明のトナーを製造する方法について説明す
る。
本発明のトナーにおいては、既述のように、トナーの
表面のみならず内部にも荷電制御剤を含有させることが
必要であるため、まず、内部に荷電制御剤、バインダー
樹脂、着色剤が必須成分として含有された核粒子を製造
する。
核粒子を製造する方法としては、粉砕造粒法、重合造
粒法等を適用することができる。
粉砕造粒法は、バインダー樹脂と、着色剤と、荷電制
御剤と、必要に応じて用いられるその他のトナー成分と
を混合し、溶融混練し、粉砕し、分級して、所定の体積
平均粒径(1〜30μm程度)の核粒子を製造する方法で
ある。
重合造粒法は、バインダー樹脂を構成するモノマー中
に、着色剤、荷電制御剤、必要に応じて用いられるその
他のトナー成分を存在させて、懸濁重合法、乳化重合法
等により重合反応させ、所定の体積平均粒径(1〜30μ
m程度)の核粒子を製造する方法である。
次に、核粒子の表面に荷電制御剤を固着させてトナー
粒子の表面層に荷電制御剤を含有させる。具体的には、
次の方法を採用することができる。
(1)機械的処理法 体積平均粒径が1〜30μm程度の核粒子と、荷電制御
剤の粒子とを、V型ブレンダー等の混合撹拌装置により
混合、撹拌し、荷電制御剤の粒子を核粒子の表面に静電
気力により付着させる。
次いで得られた混合物をハイブリダイザー、自由ミ
ル、オングミル等の粉砕機を改良した衝撃式表面処理装
置に投入して、当該混合物に機械的衝撃力を繰り返して
付与することにより核粒子の表面に荷電制御剤を固着さ
せる。
また、ハイブリダイザー等の衝撃式表面処理装置を用
いて、撹拌力を弱めた状態で、核粒子と荷電制御剤の粒
子とを混合撹拌して核粒子の表面に荷電制御剤の粒子を
静電気力により付着させ、次いで同じ装置により、撹拌
力を強めた状態で、上記混合物をさらに混合撹拌して、
当該混合物に機械的衝撃力を繰り返して付与することに
より核粒子の表面に荷電制御剤を固着させてもよい。
なお、荷電制御剤の粒子は、荷電制御剤のみからなる
粒子、またはバインダー樹脂中に荷電制御剤が5〜50重
量%の割合で分散含有された粒子のいずれであってもよ
い。また、荷電制御剤の粒子は、固着性を向上させる観
点から、核粒子の粒径の1/5以下の小径であることが好
ましい。
(2)表面修飾法 この方法は、荷電制御剤を溶媒に溶解しまたは分散媒
に分散させて得られる溶液または分散液を、核粒子に噴
霧し乾燥して核粒子の表面に荷電制御剤を固着させる方
法である。
なお、溶液または分散液には、荷電制御剤の固着を確
実にするために、バインダー樹脂を適量含有させてもよ
い。
(3)スプレードライ法 この方法は、核粒子と荷電制御剤粒子とを乾式法で混
合撹拌した後、これに熱を加えて核粒子の表面に荷電制
御剤を熱的に固着させる方法である。
以上のようにして核粒子の表面に荷電制御剤が固着さ
れたものをそのままトナーとして用いてもよいし、必要
に応じてさらに分級してもよい。
本発明においては、トナーの摩擦帯電性のコントロー
ルを容易にする観点から、トナー粒子の内部に存在させ
る荷電制御剤と、表面層に存在させる荷電制御剤とは同
種のものであることが好ましい。
次に、本発明のトナーを構成する成分について説明す
る。
本発明においては、バインダー樹脂と、着色剤と、荷
電制御剤とを必須の成分として用いるが、必要に応じて
その他のトナー成分を併用してもよい。
バインダー樹脂としては、例えばポリスチレン系樹
脂、スチレンと、アクリル酸エステル、アクリロニトリ
ル、マレイン酸エステル等とのスチレンを含む共重合体
樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリメタクリル
酸エステル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ
ール系樹脂、炭化水素系樹脂、石油系樹脂、塩素化パラ
フィン等を用いることができる。
着色剤としては、例えば亜鉛黄、黄色酸化鉄、ファス
トイエロー、ジスアゾイエロー、キノリンイエロー、パ
ーマネントイエロー、ベンガラ、パーマネントレッド、
リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチャンレッ
ドCa塩、ウオッチャンレッドMn塩、レーキレッドC、レ
ーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、ブリリアント
カーミン3B、紺青、フタロシアニンブルー、無金属フタ
ロシアニン、このほかに必要に応じて、橙色、紫色、緑
色等の有色顔料、酸化チタン、オイルブラックのような
白色、黒色の顔料もしくは染料等を用いることができ
る。着色剤の配合量は、バインダー樹脂100重量部に対
して0〜10重量部の範囲である。
荷電制御剤としては、例えばフェットシュバルツHB
N、ニグロシンベース、ブリリアントスピリット、ザボ
ンシュバルツX、セレスシュバルツRG、銅フタロシアニ
ン染料等の染料、含金染料、C.I.ソルベントブラック1,
2,3,5,7、C.I.アシッドブラック123,22,23,28,42,43、
オイルブラック(C.I.No.26150)、スピロンブラック等
の染料、第4級アンモニウム塩、ナフテン酸金属塩、脂
肪酸もしくは脂肪酸の金属石ケン、コロイダルシリカ等
がある。また、荷電制御剤の市販品としては、ボントロ
ンS−34、E−81、E−82、E−87(以上、オリエント
化学工業社製)、スピロンブラックTRH(保土ヶ谷化学
工業社製)、CCA−7(ICI社製)等がある。
必要に応じて用いられるその他のトナー成分として
は、ワックス等の滑剤、コロイダルシリカ等の流動性付
与剤、低分子量ポリプロピレン等のオフセット防止剤等
がある。
また、本発明において、磁性トナーを得る場合には、
磁性体がトナー成分として用いられる。斯かる磁性体と
しては、各種のフェライト、マグネタイト、ヘマタイト
等の鉄、亜鉛、コバルト、ニッケル、マンガン等の合金
もしくは化合物を用いることができる。磁性体の平均粒
径は1μm以下が好ましく、特に0.5μm以下が好まし
い。磁性の配合量は、トナー全体の20〜60重量%の範囲
である。
また、本発明においては、以上のようにして得られる
トナーに、さらに疎水性シリカ等の流動性向上剤を外部
から添加混合してトナーを構成してもよい。
本発明のトナーは、キャリアと混合されて二成分現像
剤を構成する二成分トナーであってもよく、またキャリ
アを用いずにトナーのみからなる一成分現像剤を構成す
る一成分トナーであってもよい。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を比較例と共に説明するが、本
発明の実施の態様はこれらに限定されるものではない。
なお、以下において「部」は「重量部」を表す。
<実施例1> ポリエステル樹脂 ……56部 磁性粉 ……44部 (EPT−1000,戸田工業社製) 荷電制御剤 ……0.5部 (S−34,オリエント化学工業社製) 以上の材料を混合し、練肉、粉砕、分級を行い、体積
平均粒径が11μmの核粒子Aを得た。
この核粒子Aの100部に対して、上記と同様の荷電制
御剤(S−34)を微粉砕して得られた平均粒径が約1〜
2μmの粒子を0.1部添加し、これらをヘンシェルミキ
サーにより10分間にわたり混合した。
ここで、得られた混合物をSEMにより観察したとこ
ろ、核粒子Aの表面に荷電制御剤の粒子が均一に付着し
ていることが確認された。
次いで、この混合物をハイブリダイザーシステムに投
入し、周速80m/sec、処理温度40〜60℃の条件で、10分
間にわたり機械的処理を行い、処理粒子Aを得た。
ここで、得られた処理粒子Aの表面をSEMにより観察
したところ、核粒子Aの表面に荷電制御剤が確実に固着
していることが確認された。
また、得られた処理粒子Aを超音波洗浄器に投入して
10分間にわたり洗浄処理を行ったところ、荷電制御剤の
遊離は観察されなかった。
以上の処理粒子Aについて、ESCA(XPS)により分析
を行った。すなわち、Perkin−Elmer社製の「PHI Model
560 ESCA/SAM」を用いて、X線出力を15kV,26.7mAと
し、処理粒子Aを両面テープ上に散布してこれを試料台
に固定して、ESCA(XPS)により、荷電制御剤の表面存
在量(x)を測定した。
なお、定量計算には、 炭素=C 1s,酸素=O 1s,鉄=Fe 1s の元素ピークを使用し、そのピーク面積強度を求め、
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(Perkin−Elmer社製)による感度係数から感度補正を
行って元素比率を算出した。
また、荷電制御剤の全体存在量(y)は抽出法によっ
て測定した。
その結果、処理粒子Aの荷電制御剤の表面存在量
(x)は16(個数%)、荷電制御剤の全体存在量(y)
は0.56重量%、比(x)/(y)の値は28.6であった。
次いで、上記処理粒子Aに対して、疎水性シリカ(R
−972,アエロジル社製)を0.4重量%となる割合で外部
から添加して、これをヘンシェルミキサーにより混合し
て本発明のトナー1を得た。
<実施例2> ポリエステル樹脂 ……56部 磁性粉 ……44部 (EPT−1000,戸田工業社製) 荷電制御剤 ……0.5部 (CCA−7,ICI社製) 以上の材料を混合し、練肉、粉砕、分級を行い、体積
平均粒径が11μmの核粒子Bを得た。
この核粒子Bの100部に対して、上記と同様の荷電制
御剤(CCA−7)の粒子を0.2部添加し、ヘンシェルミキ
サーにより10分間にわたり混合した。
得られた混合物をSEMにより観察したところ、核粒子
Bの表面に荷電制御剤の粒子が均一に付着していること
が確認された。
次いで、この混合物をクリプトロン(川崎重工社製)
に投入し、150℃の熱風下、周速50m/secの条件で固着処
理を行い、処理粒子Bを得た。
処理粒子Bの表面をSEMにより観察したところ、核粒
子Bの表面に荷電制御剤が確実に固着していることが確
認された。
また、処理粒子Bを超音波洗浄器に投入して10分間に
わたり洗浄処理を行ったところ、荷電制御剤の遊離は観
察されなかった。
以上の処理粒子Bについて、実施例1と同様にして荷
電制御剤の表面存在量(x)および全体存在量(y)を
測定したところ、(x)=22個数%、(y)=0.61重量
%、(x)/(y)=36であった。
次いで、上記処理粒子Bに対して、実施例1と同様に
して疎水性シリカを添加し混合して本発明のトナー2を
得た。
<実施例3> スチレン/アクリル樹脂 ……56部 磁性粉 ……44部 (EPT−305,戸田工業社製) 荷電制御剤 ……1部 (TRH,保土ヶ谷化学工業社製) 以上の材料を用いて、実施例1と同様にして核粒子C
を得た。
この核粒子Cの100部に対して、上記と同様の荷電制
御剤(TRH)の粒子を0.5部添加して、実施例1と同様に
して処理粒子Cを得た。
以上の処理粒子Cについて、実施例1と同様にして荷
電制御剤の表面存在量(x)および全体存在量(y)を
測定したところ、(x)=32個数%、(y)=1.39重量
%、(x)/(y)=23であった。
次いで、上記処理粒子Cに対して、実施例1と同様に
して疎水性シリカを添加し混合して本発明のトナー3を
得た。
<実施例4> スチレン/アクリル樹脂 ……56部 磁性粉 ……44部 (EPT−305,戸田工業社製) 荷電制御剤 ……0.5部 (E−82,保土ヶ谷化学工業社製) 以上の材料を用いて、実施例1と同様にして核粒子D
を得た。
この核粒子Dの100部に対して、上記と同様の荷電制
御剤(E−82)の粒子を0.5部添加して、実施例1と同
様にして処理粒子Dを得た。
以上の処理粒子Dについて、実施例1と同様にして荷
電制御剤の表面存在量(x)および全体存在量(y)を
測定したところ、(x)=33個数%、(y)=0.85重量
%、(x)/(y)=38.8であった。
次いで、上記処理粒子Dに対して、実施例1と同様に
して疎水性シリカを添加し混合して本発明のトナー4を
得た。
<実施例5> ポリエステル樹脂 ……56部 磁性粉 ……44部 (EPT−305,戸田工業社製) 荷電制御剤 ……1.5部 (E−82,保土ヶ谷化学工業社製) 以上の材料を用いて、実施例1と同様にして核粒子E
を得た。
この核粒子Eの100部に対して、上記と同様の荷電制
御剤(E−82)の粒子を0.5部添加して、実施例1と同
様にして処理粒子Eを得た。
以上の処理粒子Eについて、実施例1と同様にして荷
電制御剤の表面存在量(x)および全体存在量(y)を
測定したところ、(x)=34個数%、(y)=1.85重量
%、(x)/(y)=18.4であった。
次いで、上記処理粒子Eに対して、実施例1と同様に
して疎水性シリカを添加し混合して本発明のトナー5を
得た。
<実施例6> ポリエステル樹脂 ……56部 磁性粉 ……44部 (EPT−305,戸田工業社製) 荷電制御剤 ……1.0部 (E−82,保土ヶ谷化学工業社製) 以上の材料を用いて、実施例1と同様にして核粒子F
を得た。
この核粒子Fの100部に対して、上記と同様の荷電制
御剤(E−82)の粒子を1.0部添加して、実施例2と同
様にして処理粒子Fを得た。
以上の処理粒子Fについて、実施例1と同様にして荷
電制御剤の表面存在量(x)および全体存在量(y)を
測定したところ、(x)=45個数%、(y)=1.85重量
%、(x)/(y)=24.3であった。
次いで、上記処理粒子Fに対して、実施例1と同様に
して疎水性シリカを添加し混合して本発明のトナー6を
得た。
<実施例7> ポリエステル樹脂 ……56部 磁性粉 ……44部 (EPT−305,戸田工業社製) 荷電制御剤 ……1.0部 (E−82,保土ヶ谷化学工業社製) 以上の材料を用いて、実施例1と同様にして核粒子G
を得た。
この核粒子Gの100部に対して、上記と同様の荷電制
御剤(E−82)の粒子を0.1部添加して、実施例2と同
様にして処理粒子Gを得た。
以上の処理粒子Gについて、実施例1と同様にして荷
電制御剤の表面存在量(x)および全体存在量(y)を
測定したところ、(x)=15個数%、(y)=1.85重量
%、(x)/(y)=8.1であった。
次いで、上記処理粒子Gに対して、実施例1と同様に
して疎水性シリカを添加し混合して本発明のトナー7を
得た。
<実施例8> ポリエステル樹脂 ……94部 カーボンブラック ……6部 (モーガルL,キャボット社製) 荷電制御剤 ……1.0部 (E−82,保土ヶ谷化学工業社製) 以上の材料を用いて、実施例1と同様にして核粒子H
を得た。
この核粒子Hの100部に対して、上記と同様の荷電制
御剤(E−82)の粒子を0.1部添加して、実施例2と同
様にして処理粒子Hを得た。
以上の処理粒子Hについて、実施例1と同様にして荷
電制御剤の表面存在量(x)および全体存在量(y)を
測定したところ、(x)=15個数%、(y)=1.85重量
%、(x)/(y)=8.1であった。
次いで、上記処理粒子Hに対して、実施例1と同様に
して疎水性シリカを添加し混合して本発明のトナー8を
得た。
<比較例1> ポリエステル樹脂 ……56部 磁性粉 ……44部 (EPT−305,戸田工業社製) 以上の材料を用いて、実施例1と同様にして比較用の
核粒子aを得た。
この比較用の核粒子aの100部に対して、荷電制御剤
(S−34,オリエント化学工業社製)の粒子を1.0部添加
して、実施例1と同様にして比較用の処理粒子aを得
た。
以上の処理粒子aについて、実施例1と同様にして荷
電制御剤の表面存在量(x)および全体存在量(y)を
測定したところ、(x)=46個数%、(y)=0.85重量
%、(x)/(y)=54.1であった。
次いで、上記処理粒子aに対して、実施例1と同様に
して疎水性シリカを添加し混合して比較用トナー1を得
た。
<比較例2> ポリエステル樹脂 ……94部 カーボンブラック ……6部 (モーガルL,キャボット社製) 以上の材料を用いて、実施例1と同様にして比較用の
核粒子bを得た。
この比較用の核粒子bの100部に対して、荷電制御剤
(S−82,保土ヶ谷化学工業社製)の粒子を1.0部添加し
て、実施例1と同様にして比較用の処理粒子bを得た。
以上の処理粒子bについて、実施例1と同様にして荷
電制御剤の表面存在量(x)および全体存在量(y)を
測定したところ、(x)=52個数%、(y)=0.86重量
%、(x)/(y)=60.5であった。
次いで、上記処理粒子bに対して、実施例1と同様に
して疎水性シリカを添加し混合して比較用トナー2を得
た。
<テスト1> 本発明のトナー1〜7および比較用トナー1のそれぞ
れを一成分系現像剤として用いて、コニカ(株)製のプ
リンター「LP−3015」により、温度10℃,相対湿度20
%、温度20℃,相対湿度55%、温度33℃,相対湿度
85%の各環境条件下において、コピー画像を5万枚にわ
たり連続して形成するテストを行った。
なお、上記プリンター「LP−3015」は、積層型の有機
感光体を搭載した一成分系現像剤用の画像形成装置であ
って、反転現像方式を採用した構造のものである。
このプリンターの要部の概略を第1図に示す。同図に
おいて、1は有機感光体、2は現像スリーブ、3はドク
ターブレード、4はトナーアジテーター、5はトナーホ
ッパー、6はトナーカートリッジである。
この装置においては、トナーホッパー5に存在するト
ナーがトナーアジテーター4により撹拌され、現像スリ
ーブ2へ搬送される。現像スリーブ2の表面に磁気力に
より担持されたトナーは、ドクターブレード3によって
厚さが規制されて薄層の現像剤層が形成され、現像スリ
ーブ2および/またはドクターブレード3等とによって
摩擦帯電される。この現像剤層が、有機感光体1と現像
スリーブ2とが対向する現像領域に供給されて現像が行
われる。
現像領域において有機感光体1と現像スリーブ2との
間隙の最小値すなわち現像ギャップDsdは0.15mmであ
り、ドクターブレード3によって厚さが規制された現像
剤層の厚さは0.20mmである。
また、現像スリーブ2には、DC成分が−300V、AC成分
が−400〜−200VP-Pの現像バイアスが印加されており、
有機感光体1の表面電位は、未露光部を−580V、露光部
を−80Vとした。
以上のテストの結果、本発明のトナー1〜7を用いた
場合は、いずれの環境条件下においても、5万枚に至る
まで反射濃度が1.2以上の高濃度の画像を安定に形成す
ることができた。
しかし、比較用トナー1を用いた場合は、特に温度33
℃,相対湿度85%の高湿環境条件下においては、3万枚
を超えた頃より画像濃度の低下が生じ、反射濃度が0.9
程度にまで低下した。
<テスト2> 本発明のトナー8および比較用トナー2については、
各トナーと、フェライト芯材の表面にスチレン/アクリ
ル樹脂を被覆してなるキャリアとを混合して、トナー濃
度が4重量%の二成分系現像剤を調製し、これらの二成
分系現像剤を用いて、コニカ(株)製のプリンター「LP
−3015」の改良機により、温度10℃,相対湿度20%、
温度20℃,相対湿度55%、温度33℃,相対湿度85%
の各環境条件下において、コピー画像を5万枚にわたり
連続して形成するテストを行った。
なお、上記プリンター「LP−3015」の改造機は、現像
器を二成分用現像器に改造したものであり、現像ギャッ
プDsdは0.35mm、現像剤層の厚さは0.20mmとしたほかは
実写テスト1と同様の条件である。
以上のテストの結果、本発明のトナー8を用いた場合
は、いずれの環境条件下においても、5万枚に至るまで
反射濃度が1.2以上の高濃度の画像を安定に形成するこ
とができた。
しかし、比較用トナー2を用いた場合は、特に温度33
℃,相対湿度85%の高湿環境条件下においては、3万枚
を超えた頃より画像濃度の低下が生じ、反射濃度が0.9
程度にまで低下した。
<テスト3> 本発明のトナー1〜8および比較用トナー1〜2のそ
れぞれに鉄粉キャリア(DSP−138,同和鉄粉社製)を加
えてトナー濃度が3重量%の現像剤を調製し、これらの
現像剤を振とう機「YS−2型」(ヤヨイ社製)により振
とうさせてトナーの帯電量をブローオフ装置により測定
するテストを行った。
帯電量の測定時点は、振とう時間が1分経過した時
(1分値)、10分経過した時(10分値)、20分経過した
時(20分値)の3点とし、帯電量の経時的な変化を調べ
た。
また、帯電量の測定時の環境条件は、温度10℃,相
対湿度20%、温度20℃,相対湿度55%、温度33℃,
相対湿度85%の3通りとし、帯電量の環境依存性を調べ
た。
以上の結果を後記第1表〜第3表に示す。
以上の第1表〜第3表から、本発明のトナーによれ
ば、トナーの摩擦帯電性の経時的な変化が少なく、しか
も環境依存性が少なく、極めて安定した摩擦帯電性を示
すことが明らかである。
これに対して、比較用トナーでは、特に温度33℃,相
対湿度85%の高湿環境条件下において、トナーの摩擦帯
電性の安定性が劣ることが明らかである。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明では、荷電制御剤をトナ
ー粒子の表面のみならず、内部にも強制的に存在させ、
しかも荷電制御剤の表面存在量(x)と全体存在量
(y)を特定の条件を満たすように規定したので、トナ
ーの摩擦帯電性の立上がりが良好であるうえ、トナーの
摩擦帯電性の安定性が格段に優れたものである。
従って、多数回にわたり画像を形成するときにも、画
像濃度の低下を伴わずに安定した画像を形成することが
できる。
また、トナーの摩擦帯電性の環境依存性が少ないため
に、特に高湿の環境条件下においても高濃度の画像を安
定に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例のテスト1に使用したプリンターの要
部の概略を示す説明図である。 1……有機感光体、2……現像スリーブ 3……ドクターブレード、4……トナーアジテーター 5……トナーホッパー、6……トナーカートリッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 雅文 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ 株式会社内 (72)発明者 中野 祥一 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ 株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/097

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも樹脂と着色剤と荷電制御剤とを
    含有する静電荷像現像用トナーにおいて、 トナー粒子の表面層に存在する荷電制御剤の量(x)
    と、トナー粒子の全体に存在する荷電制御剤の量(y)
    が下記式およびを満足することを特徴とする静電荷
    像現像用トナー。 式;40≧(x)/(y)≧1 式;5≧(y)≧0.1 (ただし、(x)は荷電制御剤の個数%を表し、(y)
    は荷電制御剤の重量%を表す。)
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