JP2858879B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JP2858879B2 JP2151522A JP15152290A JP2858879B2 JP 2858879 B2 JP2858879 B2 JP 2858879B2 JP 2151522 A JP2151522 A JP 2151522A JP 15152290 A JP15152290 A JP 15152290A JP 2858879 B2 JP2858879 B2 JP 2858879B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真法、静電記録法、静電写真法等に
適用される静電荷像現像用トナーに関する。
〔従来の技術〕
電子写真法の一例においては、光導電性感光体からな
る像担持体上に、帯電、露光により静電荷像が形成さ
れ、この静電荷像はトナーを含む現像剤によって現像さ
れてトナー像が形成され、次いでこのトナー像が転写材
に転写され、定着されて可視画像が形成される。一方、
転写材に転写されずに感光体上に残留したトナーは、ブ
レード等のクリーニング手段によりクリーニングされ
る。
しかるに、良好な画像を多数回にわたり安定に形成す
るためには、トナーが良好にクリーニングされ、感光体
の表面にトナーの付着物が残留しないようにトナーに好
適な研磨力を付与することが重要である。
従来においては、感光体の表面より高い硬度の無機微
粒子をトナーの外添剤として用い、この無機微粒子によ
って感光体の表面を研磨することが一般的に行われてい
る。すなわち、無機微粒子を外添剤として用いると、ク
リーニング工程において、無機微粒子がブレード等のク
リーニング手段に付着し、これがブレード等の押圧力に
よって感光体の表面を研磨してトナーの付着物が除去さ
れる。
しかして、無機微粒子の研磨力が不十分である場合
は、ブレード等のクリーニング手段の感光体の表面に対
する押圧力を大きくしなければ十分なクリーニングが達
成できず、その結果クリーニング手段の変形等が生じて
その耐久性が低下し、さらには、ブレードの腹ずり、ブ
レード鳴き等の問題が発生する。
このような事情から、トナーの研磨力を高めるため
に、次に掲げる技術が提案されている。
平均粒子径5〜30μmの核粒子に、平均一次粒子径
1〜30nmのシリカと、平均粒子径150nm〜5μmの無機
酸化物とを混合してトナーを構成する技術(特開昭57−
179866号公報)。
核粒子に、窒素吸着法によるBET比表面積が0.5〜30
m2/gの無機微粉体と、同じくBET比表面積が40〜400m2/g
の無機微粉体とを混合してトナーを構成する技術(特開
昭60−32060号公報)。
核粒子に、焼結法によって生成された窒素吸着法に
よるBET比表面積が0.2〜30m2/gの無機微粉体を混合して
トナーを構成する技術(特開昭60−136752号公報) 〔発明が解決しようとする課題〕 しかし、上記の技術では、核粒子に混合される無機
酸化物が粉砕法または造粒法で製造されていて、平均粒
子径は大きいが比表面積は小さいものであるため、この
無機酸化物の感光体の表面に対する研磨力はいまだ不十
分である。従って、ブレード等のクリーニング手段の感
光体の表面に対する押圧力を高くしなければ良好なクリ
ーニングを達成することができず、そのためクリーニン
グ手段の変形等を招来し、その耐久性が著しく低下する
問題がある。
また、上記の技術では、比表面積の異なる2種の無
機微粉体を併用しているが、比表面積の大きい方の無機
微粉体は平均粒子径が小さい結果、感光体の表面に対す
る研磨力がいまだ不十分であり、上記の技術と同様の
問題がある。
そして、上記の技術では、核粒子に混合される無機
微粉体が焼結法によって形成されていて表面に角がなく
丸みを帯びているため、感光体の表面に対する研磨力が
不十分であり、上記の技術と同様の問題がある。
本発明は以上の事情に基づいてなされたものであっ
て、その目的は、クリーニング手段の感光体の表面に対
する押圧力を高くせずにトナーを十分にクリーニングす
ることができる静電荷像現像用トナーを提供することに
ある。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上の目的を達成するため、本発明者らが鋭意研究を
重ねた結果、無機微粒子として、有機金属化合物を気化
させてこれを酸化することにより得られる、窒素吸着法
によるBET比表面積が40〜200m2/gで、かつ、平均粒子径
が0.2〜2μmの範囲にあるものは、その粒子表面が多
孔性であって、表面に細かい凹凸があり、感光体の表面
に対する研磨力が格段に優れていることを見出して、本
発明を完成するに至ったものである。
そこで、本発明の静電荷像現像用トナーは、少なくと
もバインダー樹脂と着色剤とからなる核粒子と、有機金
属化合物を気化させてこれを酸化することにより得られ
る、窒素吸着法によるBET比表面積(以下単に「BET比表
面積」という。)が40〜200m2/gであり、かつ、平均粒
子径が0.2〜2μmである無機微粒子とを含有してなる
ことを特徴とする。
〔作用〕
本発明では、無機微粒子として、特定の方法によって
得られる、比表面積および平均粒子径が共に大きいいわ
ば多孔性の表面形状を有する無機微粒子を用いることに
より、無機微粒子による感光体の表面に対する研磨力を
格段に高めることができ、その結果、感光体の表面にト
ナーの付着物を残留させることなく十分なクリーニング
を達成することができたものである。
詳しく説明すると、本発明に用いる無機微粒子は、有
機金属化合物を気化させてこれを酸化することにより得
られる、BET比表面積が比較的大きく、しかも平均粒子
径も大きいものであって、その製造方法に特有の状態に
形成された多孔性の表面形状を有するものである。従っ
て、この無機微粒子の多孔性の表面形状によって感光体
の表面に対する研磨力が格段に向上する。その結果、ブ
レード等のクリーニング手段の感光体の表面に対する押
圧力をあまり高くすることなくトナーを良好にクリーニ
ングすることができる。
従って、ブレード等のクリーニング手段の変形等を生
ずるおそれがなく、その耐久性を高めることができる。
〔発明の具体的構成〕
以下、本発明の構成を具体的に説明する。
本発明のトナーは、少なくともバインダー樹脂と着色
剤とからなる核粒子と、有機金属化合物を気化させてこ
れを酸化することにより得られる、BET比表面積が40〜2
00m2/gであり、平均粒子径が0.2〜2μmである無機微
粒子(以下「特営の無機微粒子」という。)とを含有し
てなる。
上記特定の無機微粒子を得るための有機金属化合物と
しては、アルミニウムカップリング剤、チタンカップリ
ング剤等として知られている材料を好適に用いることが
できる。
アルミニウムカップリング剤として知られている材料
としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピ
レート、メチルアセテートアルミニウムジイソプロピレ
ート、プロピルアセテートアルミニウムジイソプロピレ
ート等を挙げることができる。
チタンカップリング剤として知られている材料として
は、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イ
ソプロピルトリドデシルベンゼンスルフォニルチタネー
ト、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェー
ト)チタネート、ットライソプロピルビス(ジオクチル
ホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジト
リデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジ
アリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシ
ル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロ
ホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジ
オクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イ
ソプロピルトリオクタイノルチタネート、イソプロピル
ジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピ
ルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピ
ルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプ
ロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルト
リ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、ジ
クミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソス
テアロイルエチレンチタネート、テトラブチルチタネー
ト等を挙げることができる。
本発明に用いる特定の無機微粒子は、既述のようにそ
のBET比表面積が40〜200m2/gの範囲にあることが必要で
ある。このBET比表面積が斯かる範囲にあれば、無機微
粒子の研磨力を高めることが可能となる。しかし、BET
比表面積が小さすぎるときは無機微粒子の表面の凹凸の
程度が不十分となり、そのため無機微粒子によって感光
体の表面を十分に研磨することが困難となる。一方、BE
T比表面積が多きすぎるものは製造が困難となる。
本発明において、BET比表面積は、窒素吸着法により
測定されるもので、具体的には「フローソーブ2300形」
(島津製作所社製)を使用し、一点法により測定された
ものである。
さらに、本発明に用いる特定の無機微粒子は、既述の
ようにその平均粒子径が0.2〜2μmの範囲にあること
が必要である。この平均粒子径が斯かる範囲にあれば、
無機微粒子の研磨力を高めることが可能となる。しか
し、この平均粒子径が小さすぎるときは研磨力が不十分
となる。一方、平均粒子径が多きすぎるときは、感光体
に傷がつきやすく、異常画像を発生してしまう。
ここで、無機微粒子の平均粒子径は、SYMPATEC社製の
レーザー回折式粒度分布測定装置「HELOS−COMPETITION
/3」によって測定された体積基準の平均粒径である。
本発明において、特定の無機微粒子の使用量は、トナ
ーの全体の0.01〜2重量%の範囲が好ましい。斯かる範
囲にあれば、適性な研磨力が発揮され、クリーニング性
をさらに高めることができる。なお、この使用量が少な
すぎるときは十分な研磨力が発揮されないためクリーニ
ング性を高めることが困難となる。一方、この使用量が
多すぎるときは特定の無機微粒子が核粒子から遊離しや
すいため、帯電性が変化し、画像濃度が低下するなどの
問題を生ずる。
トナーのメインの粒子である核粒子は、少なくともバ
インダー樹脂と着色剤とからなる。また、必要に応じて
荷電制御剤、定着性改善剤等の内部添加剤が含有されて
いてもよい。
核粒子を構成するバインダー樹脂としては、特に限定
されず、トナーのバインダー樹脂として従来から用いら
れている樹脂を用いることができる。具体的には、スチ
レン樹脂、アクリル樹脂、スチレン・アクリル共重合体
樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル
樹脂等を挙げることができる。
核粒子を構成する着色剤としては、カーボンブラッ
ク、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブ
ルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポ
ンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルーク
ロライド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーン
オクサレート、ランプブラック、ローズベンガル、磁性
体、これらの混合物等を用いることができる。
荷電制御剤としては、例えばニグロシン系染料、含金
属錯体染料等を用いることができる。
定着性改良剤としては、例えば低分子量ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等のポリオレフィン等を用いることが
できる。
磁性トナーを得る場合は、核粒子中に、さらに磁性粉
が含有される。斯かる磁性粉としては、フェライト、マ
グネタイト、ヘマタイト等の鉄、亜鉛、コバルト、ニッ
ケル、マンガン等の合金もしくは化合物等を用いること
ができる。磁性粉の平均粒径は1μm以下が好ましく、
特に0.5μm以下が好ましい。また磁性粉の配合量は、
核粒子全体の20〜70重量%の範囲が好ましい。
核粒子を製造する方法としては、粉砕造粒法、重合造
粒法等を適用することができる。
粉砕造粒法は、バインダー樹脂と、着色剤と、必要に
応じて用いられるその他のトナー成分とを混合し、溶融
混練し、粉砕し、分級して、所定の平均粒径(1〜30μ
m程度)の核粒子を製造する方法である。
重合造粒法は、バインダー樹脂を構成するモノマー中
に、着色剤、必要に応じて用いられるその他のトナー成
分を存在させて、懸濁重合法、乳化重合法等により重合
反応を行って、所定の平均粒径(1〜30μm程度)の核
粒子を製造する方法である。
本発明のトナーは、通常は、核粒子に前記の特定の無
機微粒子を添加混合して、この特定の無機微粒子を核粒
子の表面に静電的に付着させて得られる。
本発明のトナーにおいては、特定の無機微粒子のほか
に、コロイダルシリカ等の微粒子を併用することが好ま
しい。
コロイダルシリカ等の微粒子の使用量は、トナーの全
体の0.01〜2重量%の範囲が好ましい。斯かる範囲にあ
れば、当該微粒子の遊離を生ぜずにトナーの流動性を十
分に高めることができる。
そして、コロイダルシリカ等の微粒子は、疎水化処理
されているものが好ましい。すなわち、この微粒子は、
その表面に存在するOH基等の親水基を疎水化処理剤によ
って疎水基に変化させたものが好ましく、疎水化処理剤
としてはジクロロジメチルシラン、オクチルシラン等を
用いることができる。
本発明のトナーは、感光体の表面に対する研磨力が優
れているので、クリーニング手段として、特に感光体の
表面に圧接配置されたブレードを用いたときに著しく優
れた効果を発揮する。すなわち、ブレードの押圧力を高
くせずにトナーの十分なクリーニングが可能であるの
で、ブレードの耐久性が格段に向上する。
ブレードの構成材料としては、ウレタンゴム等の弾性
体を好ましく用いることができる。
ブレードの感光体の表面に対する押圧力(線圧)は、
10〜35g/cmの範囲にあることが好ましい。この押圧力が
大きすぎるとクリーニングブレードの耐久性が低下しや
すい。またクリーニングブレードの押圧力が小さすぎる
とトナーのクリーニングを十分に達成することが困難と
なる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を比較例と共に説明するが、本
発明の実施の態様はこれらに限定されるものではない。
なお、以下において「部」は「重量部」を表す。
<核粒子1> スチレン・アクリル共重合体樹脂 ……100部 カーボンブラック ……5部 (モーガルL,キャボット社製) ポリプロピレン ……3部 (ビスコール660P,三洋化成工業社製) 荷電制御剤 ……1部 (ボントロンS−34,オリエント化学工業社製) 以上の材料を混合し、練肉混合、粉砕、分級を行い、
体積平均粒径が11μmの核粒子1を得た。
<核粒子2> ポリエステル樹脂 ……100部 カーボンブラック ……5部 (モーガルL,キャボット社製) ポリプロピレン ……3部 (ビスコール550P,三洋化成工業社製) 以上の材料を、核粒子1と同様に処理して核粒子2を
得た。
<核粒子3> スチレン・アクリル共重合体樹脂 ……50部 磁性粉 ……50部 (EPT−1000,戸田工業社製) ポリプロピレン ……3部 (ビスコール660P,三洋化成工業社製) 荷電制御剤 ……1部 (ボントロンS−34,オリエント化学工業社製) 以上の材料を、核粒子1と同様に処理して核粒子3を
得た。
<核粒子4> ポリエステル樹脂 ……65部 磁性粉 ……35部 (EPT−1000,戸田工業社製) ポリプロピレン ……3部 (ビスコール660P,三洋化成工業社製) 荷電制御剤 ……1部 (ボントロンS−34,オリエント化学工業社製) 以上の材料を、核粒子1と同様に処理して核粒子4を
得た。
<無機微粒子A> テトラブチルチタネートを気化させ、次いで酸化し
て、BET比表面積が50m2/g、平均粒子径が1.0μmの無機
微粒子Aを得た。
<無機微粒子B> イソプロピルトリオクタノイルチタネートを気化さ
せ、次いで酸化して、BET比表面積が80m2/g、平均粒子
径が0.8μmの無機微粒子Bを得た。
<無機微粒子C> イソプロピルトリイソステアロイルチタネートを気化
させ、次いで酸化して、BET比表面積が150m2/g、平均粒
子径が0.5μmの無機微粒子Cを得た。
<無機微粒子D> メチルアセテートアルミニウムジイソプロピレートを
気化させ、次いで酸化して、BET比表面積が100m2/g、平
均粒子径が0.6μmの無機微粒子Dを得た。
<無機微粒子a> 焼結法によって得られた、BET比表面積が20m2/g、平
均粒子径が0.6μmの酸化チタンを比較用の無機微粒子
aとする。
<トナーの製造> 後記第1表に示す処方に従って、核粒子に外添剤を添
加し、これらをタービュラーミキサーにより混合して、
本発明のトナーA〜Eおよび比較用のトナーa,bを製造
した。
<テスト1> 本発明のトナーA,Bおよび比較用のトナーaの各5部
と、フェライトキャリア100部とを混合して二成分現像
剤を調製し、これらの二成分現像剤をそれぞれ用いて、
電子写真複写機「U−Bix3042」(コニカ(株)製)の
改造機を使用して、画像を形成するテストを行い、クリ
ーニング性、画像濃度、黒ポチについて評価した。結果
は後記第2表に示す。
なお、上記「U−Bix3042」の改造機においては、感
光体はアモルファスシリコン感光体を用い、感光体の帯
電極性は正とした。また、この改造機のクリーニング部
には、ウレタンゴムからなるクリーニングブレードが感
光体の表面に圧接配置されている。
以上のテストにおいて、クリーニング性は、クリーニ
ングブレードの感光体に対する押圧力(線圧)を変更し
ながら画像の形成を行い、十分なクリーニングが達成さ
れるときの最小の押圧力を測定して評価した。
画像濃度は、反射濃度を測定して評価した。
黒ポチは、コピー画像を目視により観察して評価し
た。
<テスト2> 本発明のトナーC,D,Eおよび比較用のトナーbのそれ
ぞれを一成分現像剤として用いて、半導体レーザープリ
ンター「LP−3015」(コニカ(株)製)を使用して、画
像を形成するテストを行い、テスト1と同様にしてクリ
ーニング性、画像濃度、黒ポチについて評価した。結果
は後記第3表に示す。
なお、上記の「LP−3015」は、積層型の有機感光体を
搭載した一成分現像剤用のプリンターであって、反転現
像方式を採用した構造のものである。このプリンターの
要部の概略を第1図に示す。同図において、1は有機感
光体、2は現像スリーブ、3は薄層形成部材、4はトナ
ーアジテーター、5はトナーホッパー、6はトナーカー
トリッジである。薄層形成部材3は、例えばステンレス
等の弾性体からなり、現像スリーブ2にわずかな間隙を
介して対向配置されている。このプリンターにおいて
は、トナーホッパー5に存在するトナーがトナーアジテ
ーター4により撹拌され、現像スリーブ2に搬送され
る。現像スリーブ2の表面に磁気力により担持されたト
ナーは、薄層形成部材3によって厚さが規制されて薄層
のトナー層が形成され、現像スリーブ2および/または
薄層形成部材3等とによって摩擦帯電される。このトナ
ー層が、有機感光体1と現像スリーブ2とが対向する現
像領域に供給されて現像が行われる。
現像領域において有機感光体1と現像スリーブ2との
間隙の最小値すなわち現像ギャップDsdは80〜110μm程
度であり、薄層形成部材3によって厚さが規制されたト
ナー層の厚さは約150μm程度以下である。
また、このプリンターは、反転現像方式を採用した構
造であり、現像スリーブには、DC成分が300V、AC成分が
−400〜−200VP-Pの現像バイアスが印加されている。そ
して、有機感光体の表面電位は、未露光部が−580V、露
光部が−80Vである。
そして、このプリンターのクリーニング部には、ウレ
タンゴムからなるクリーニングブレードが有機感光体の
表面に圧接配置されている。
以上のテストの結果、本発明のトナーA〜Eを用いた
場合には、クリーニングブレードの押圧力を小さくした
状態で十分なクリーニングを達成することができ、しか
も画像濃度が十分に高く、かつ、黒ポチのない良好な画
像が得られることが明らかである。
これに対して、比較用のトナーaを用いた場合は、無
機微粒子のBET比表面積が小さすぎるために、10,000回
で黒ポチが発生し、本発明のトナーよりも劣っているこ
とが明らかである。
また、比較用のトナーbを用いた場合は、無機微粒子
が添加されていないために、5,000回で黒ポチが発生
し、本発明のトナーよりも劣っていることが明らかであ
る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明においては、無機微粒子
として、有機金属化合物を気化させてこれを酸化するこ
とにより得られる、BET比表面積および平均粒子径が特
定範囲にある無機微粒子を用いるので、無機微粒子によ
る研磨力が十分に発揮され、トナーのクリーニング性が
格段に向上する。
従って、クリーニング手段の感光体に対する押圧力を
高くしないで、十分なクリーニングを達成することがで
き、高濃度で黒ポチのない画像を形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例のテスト2で用いたプリンターの要部の
概略図である。 1……有機感光体、2……現像スリーブ 3……薄層形成部材、4……トナーアジテーター 5……トナーホッパー、6……トナーカートリッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともバインダー樹脂と着色剤とから
    なる核粒子と、 有機金属化合物を気化させてこれを酸化することにより
    得られる、窒素吸着法によるBET比表面積が40〜200m2/g
    であり、かつ、平均粒子径が0.2〜2μmである無機微
    粒子と を含有してなることを特徴とする静電荷像現像用トナ
    ー。
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