JP2825564B2 - カルボン酸無水物の精製法 - Google Patents
カルボン酸無水物の精製法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、色素の中間体であるジカルボン酸無水物の
精製法に関する。
精製法に関する。
下記一般式(I) (式(I)中、Xはアルキル基、ハロゲン原子、または
水素原子を表わす。) で示される化合物は、液晶用染料又は分散染料の中間体
として重要な化合物である。
水素原子を表わす。) で示される化合物は、液晶用染料又は分散染料の中間体
として重要な化合物である。
しかしながら、式(I)の化合物は、溶媒溶解性が皆
無に近く、精製することが出来なかった。
無に近く、精製することが出来なかった。
そのため、これらの純度の低い中間体より誘導される
染料は、不純物を多く含み、品質が不安定であった。
染料は、不純物を多く含み、品質が不安定であった。
本発明者らは、一般式(I) (式(I)中、Xはアルキル基、ハロゲン原子、または
水素原子を表わす。) で示される酸無水物を溶媒中、下記一般式(II) (式(II)中、R1及びR2は各々独立に炭素数1〜10のア
ルキル基、アルコキシアルキル基、又はヒドロキシアル
キル基を表わす。) で示される2級アミンにてアミック酸として溶媒可溶化
し、これを精製して高純度アミック酸とした後、酸処理
をすることにより高純度の酸無水物(I)を得る方法を
提案した。
水素原子を表わす。) で示される酸無水物を溶媒中、下記一般式(II) (式(II)中、R1及びR2は各々独立に炭素数1〜10のア
ルキル基、アルコキシアルキル基、又はヒドロキシアル
キル基を表わす。) で示される2級アミンにてアミック酸として溶媒可溶化
し、これを精製して高純度アミック酸とした後、酸処理
をすることにより高純度の酸無水物(I)を得る方法を
提案した。
しかしこの方法では、アミック酸を一度単離し、酸で
加水分解を行なっているため、溶媒留去工程を必要と
し、工業的に利用する一般的合成法としては問題があっ
た。そのため、より高収率で簡便な新しい方法を検討す
る必要があった。
加水分解を行なっているため、溶媒留去工程を必要と
し、工業的に利用する一般的合成法としては問題があっ
た。そのため、より高収率で簡便な新しい方法を検討す
る必要があった。
本発明者らは、一般式(I) (式(I)中、Xはアルキル基、ハロゲン原子、または
水素原子を表わす。) で示される酸無水物を溶媒中、下記一般式(II) (式(II)中、R1及びR2は各々独立に炭素数1〜10のア
ルキル基、アルコキシアルキル基、又はヒドロキシアル
キル基を表わす。) で示される2級アミンと反応して製造される下記一般式
(III) (式(III)中、R1及びR2は式(II)のR1、R2と同一で
あり、Xは式(I)のXと同一である。) で示される化合物として溶媒可溶化し、原料(I)中に
含まれる下記式〔IV〕の化合物 等の不純物を濾別し、続いて濾液から溶媒を留去するこ
となく、同溶媒中で酸にて加水分解処理することにより
高純度の酸無水物(I)が得られることを見出した。
水素原子を表わす。) で示される酸無水物を溶媒中、下記一般式(II) (式(II)中、R1及びR2は各々独立に炭素数1〜10のア
ルキル基、アルコキシアルキル基、又はヒドロキシアル
キル基を表わす。) で示される2級アミンと反応して製造される下記一般式
(III) (式(III)中、R1及びR2は式(II)のR1、R2と同一で
あり、Xは式(I)のXと同一である。) で示される化合物として溶媒可溶化し、原料(I)中に
含まれる下記式〔IV〕の化合物 等の不純物を濾別し、続いて濾液から溶媒を留去するこ
となく、同溶媒中で酸にて加水分解処理することにより
高純度の酸無水物(I)が得られることを見出した。
式(I)で示される化合物の置換基Xで示されるアル
キル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基など炭素数1〜10の炭化水素及びそ
のハロゲン、アシルアルコキシ又はヒドロキシ置換体を
意味し、ハロゲン原子としてはフッ素、塩素、臭素、沃
素を意味する。
キル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基など炭素数1〜10の炭化水素及びそ
のハロゲン、アシルアルコキシ又はヒドロキシ置換体を
意味し、ハロゲン原子としてはフッ素、塩素、臭素、沃
素を意味する。
式(II)で示される2級アミンの例としては、ジメチ
ルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジオクチ
ルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジエタノールアミ
ン、N−ヒドロキシエチル−N−エチルアミン、N−メ
トキシエチル−N−エチルアミンなどが挙げられる。
ルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジオクチ
ルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジエタノールアミ
ン、N−ヒドロキシエチル−N−エチルアミン、N−メ
トキシエチル−N−エチルアミンなどが挙げられる。
式(II)で示される2級アミンの使用量は、式(I)
で示される酸無水物の1.0〜6.0倍モルである。
で示される酸無水物の1.0〜6.0倍モルである。
又、溶媒としては、反応系中で生成するアミック酸を
溶解し、式〔IV〕の化合物を溶解しない溶媒ならば何で
もよいが、好ましくはメタノール、エタノール、プロパ
ノール、ブタノールなどのアルコール類、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロ
ソルブ類が特に好ましく、その使用量は式(I)の粗製
物の10〜30倍、好ましくは15〜25倍量である。
溶解し、式〔IV〕の化合物を溶解しない溶媒ならば何で
もよいが、好ましくはメタノール、エタノール、プロパ
ノール、ブタノールなどのアルコール類、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロ
ソルブ類が特に好ましく、その使用量は式(I)の粗製
物の10〜30倍、好ましくは15〜25倍量である。
酸処理に用いる酸としては、無機系の酸ならばいずれ
でもよいが、好ましくは塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝
酸、リン酸などである。
でもよいが、好ましくは塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝
酸、リン酸などである。
反応に用いられる酸の割合は特に限定されるものでは
なく、通常は、一般式(III)の化合物1モルに対し、
1モル程度用いるのが好ましい。
なく、通常は、一般式(III)の化合物1モルに対し、
1モル程度用いるのが好ましい。
式(I)と式(II)で示される化合物の反応温度は、
10〜300℃であるが、好ましくは室温から200℃である。
反応時間は、0.5〜30時間、好ましくは1〜10時間であ
る。
10〜300℃であるが、好ましくは室温から200℃である。
反応時間は、0.5〜30時間、好ましくは1〜10時間であ
る。
また、式(III)の化合物を加水分解する反応温度
は、10〜300℃、好ましくは室温から100℃である。反応
時間は0.5〜30時間、好ましくは1〜5時間である。
は、10〜300℃、好ましくは室温から100℃である。反応
時間は0.5〜30時間、好ましくは1〜5時間である。
以下、実施例により、本発明を詳しく説明する。
実施例1 で表される化合物の粗製物(純度60%;薄層クロマトグ
ラフによる。以下同様)100g及びn−ジブチルアミン72
gをエチルセロソルブ1中、120℃で14時間反応した。
室温まで冷却した後、反応液を濾過し、濾液に10%塩酸
水溶液を61g加え、90℃に昇温し、3時間加水分解した
のち、析出した結晶を濾過し、水洗した後、乾燥し、精
キノフタロン(a)57gを得た。純度は96%であった。
ラフによる。以下同様)100g及びn−ジブチルアミン72
gをエチルセロソルブ1中、120℃で14時間反応した。
室温まで冷却した後、反応液を濾過し、濾液に10%塩酸
水溶液を61g加え、90℃に昇温し、3時間加水分解した
のち、析出した結晶を濾過し、水洗した後、乾燥し、精
キノフタロン(a)57gを得た。純度は96%であった。
実施例2 で表される化合物の粗製物(純度55%)100g及びジ−
(メトキシエチル)アミン90gをアミルアルコール1
中、150℃で15時間反応した。室温まで冷却後、反応液
を濾過し、濾液に10%塩酸水溶液を46g加え、90℃に昇
温し、3時間加水分解した後、析出した結晶を濾過し、
水洗した後、乾燥し、精キノフタロン(b)52gを得
た。純度は95%であった。
(メトキシエチル)アミン90gをアミルアルコール1
中、150℃で15時間反応した。室温まで冷却後、反応液
を濾過し、濾液に10%塩酸水溶液を46g加え、90℃に昇
温し、3時間加水分解した後、析出した結晶を濾過し、
水洗した後、乾燥し、精キノフタロン(b)52gを得
た。純度は95%であった。
実施例3 で表される化合物の粗製物(純度65%)100g、ジエタノ
ールアミン80gをエチレングリコール1中、180℃で15
時間反応した。室温まで冷却した後、反応液を濾過し、
濾液に10%臭化水素酸水溶液141gを加え90℃に昇温し、
3時間加水分解した後、析出した結晶を濾過し、水洗し
た後、乾燥し、精キノフタロン(c)62gを得た。純度
は99%であった。
ールアミン80gをエチレングリコール1中、180℃で15
時間反応した。室温まで冷却した後、反応液を濾過し、
濾液に10%臭化水素酸水溶液141gを加え90℃に昇温し、
3時間加水分解した後、析出した結晶を濾過し、水洗し
た後、乾燥し、精キノフタロン(c)62gを得た。純度
は99%であった。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式(I) (式(I)中、Xはアルキル基、ハロゲン原子、または
水素原子を表わす。) で示される酸無水物を溶媒中、下記一般式(II) (式(II)中、R1及びR2は各々独立に炭素数1〜10のア
ルキル基、アルコキシアルキル基、又はヒドロキシアル
キル基を表わす。) で示される2級アミンと反応させて、下記一般式(II
I) (式(III)中、R1及びR2は式(II)のR1、R2と同一で
あり、Xは式(I)とXと同一である。) で表される化合物とし、反応液を濾過して不純物を除
き、濾液に酸を加えて加水分解することを特徴とする式
(I)で示される酸無水物の精製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30640489A JP2825564B2 (ja) | 1989-11-28 | 1989-11-28 | カルボン酸無水物の精製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30640489A JP2825564B2 (ja) | 1989-11-28 | 1989-11-28 | カルボン酸無水物の精製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03167182A JPH03167182A (ja) | 1991-07-19 |
JP2825564B2 true JP2825564B2 (ja) | 1998-11-18 |
Family
ID=17956611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30640489A Expired - Lifetime JP2825564B2 (ja) | 1989-11-28 | 1989-11-28 | カルボン酸無水物の精製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2825564B2 (ja) |
-
1989
- 1989-11-28 JP JP30640489A patent/JP2825564B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03167182A (ja) | 1991-07-19 |
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