JP2825183B2 - 電子写真装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、記録紙を搬送路上に沿って搬送させながら
所定の画像形成動作を行う電子写真装置に係り、特に給
紙位置から排紙位置に至る記録紙搬送路の少なくとも一
部が開放可能に構成された電子写真装置に関する。

「従来の技術」 電子写真装置において、記録紙給紙部より排出部に至
る記録紙搬送路にほぼ沿って上部本体と下部本体を分割
開放可能に構成する事は、前記搬送路上に発生するジャ
ム処理又は装置内の各種部品のメインテナンス作業の容
易化を図る為に、実用上極めて有利であり、この為小型
の電子写真装置の多くが前記本体分割型構成を採用して
いる。

一方、いわゆるフェースダウン方式の電子写真装置に
おいては頁揃えの自動化と装置の小設置面積化を図る為
に、定着位置まで水平方向に搬送されてきた記録紙を、
変向位置において、装置側壁に沿って垂直方向に変向さ
せながら反転させて装置上面側に形成したトイレ部に排
紙する。いわゆる略横Ｊ字状の搬送路を形成するものが
多いが、かかる構成を採用すると前記変向位置近傍の、
定着手段下流側又は反転排紙路入口側でジャムが多く発
生し易い。

この為前記上部本体開放に追従して前記変向位置近傍
が開放される事が好ましいが、例えば第３図に示すよう
に、用紙供給側に回動支点を有する上部本体Ａと下部本
体Ｂに分割すると、反転排紙路Ｃのガイド体となす装置
側壁2A−2B全てを上部本体Ａ側に一体的に連接して開放
する事は出来ず結果として前記変向位置近傍の反転排紙
路Ｃの入口側が実質的に開放されず、一方前記と逆に定
着器下流側に回動支点を設けた場合においても分割開放
角度を相当大にしなければ前記変向位置近傍を開放し得
ず、この事は安全性の面より又回動スペースが大になる
等の理由で採用しにくい。

この為、本出願人は先に、前記反転排紙路Ｃを形成す
る為に凹弧状内壁面を有する装置側壁2A−2B、又は該凹
弧状内壁面25−26と対面して配置された凸弧状搬送用ガ
イド体21の全部又は一部を下部本体Ｂ又は上部本体Ａ側
に位置せしめ、本体分割構造と別個に前記反転排紙路Ｃ
を形成するガイド体21を装置本体A,Bに揺動自在に軸支
させ、該ガイド体21の揺動により前記反転排紙路Ｃの入
口側を分割開放可能に構成した装置を提案している。
（特開昭62−187866号、特願昭62−244170号） 又、前記のように本体分割構造を採らない装置にあっ
てもジャム等の発生し易い反転排紙路Ｃの入口側その他
の記録紙搬送路の一部を分割開放可能に構成した装置も
存在する。

「発明が解決しようとする課題」 さて、前記のように反転排紙路Ｃを分割開放する為に
装置側壁2A−2B又は搬送用ガイド体21を単に装置本体に
揺動自在に軸支させるのみならず、これらのガイド体を
係合解除可能に装置本体に固定される係合部材を付設す
る必要がある。

そしてかかる係合部材は一般に記録紙の挿通を阻害し
ない排紙路Ｃから外れた区域に付設されるのが一般的で
あるが、前記反転排紙路Ｃは定着手段と装置側壁間の極
めて狭小なスペースに且つ該反転排紙路Ｃはドラム軸方
向全域に亙って形成されている為に、該記録紙搬送路を
除く他の部位が極めて限定され、その部分に係合部材を
付設する為の余裕スペースを採る事は中々困難であり、
必然的にその分装置が大型化してしまう。

又例え前記余裕スペースが確保された場合においても
反転排紙路Ｃから外れた区域には定着ローラ等の発熱体
や基板又は伝導系歯車が存在する為に、これらに接触す
る恐れがなく前記係合部材を操作可能に構成するのも中
々困難である。

本発明はかかる従来技術の欠点を解消する事を目的と
し、特に装置の小型化と前記係合部材の操作容易化を達
成させつつ、前記反転排紙路Ｃ中の、特に画像定着位置
より反転排紙路Ｃの入口付近に発生する記録紙のジャム
処理の容易化を図った電子写真装置を提供する事を目的
とする。

「課題を解決する為の手段」 本発明は記録処理搬送面を有するガイド体を装置本体
に対し揺動可能に構成した電子写真装置に係り、特に該
ガイド体を係合解除可能に装置本体に固定する為の係合
部材の配置構成に関するものである。

この場合前記ガイド体とは、反転排紙路Ｃを構成する
前記装置側壁又は搬送用ガイド体（以下これらを総称し
てガイド体という）、並びに記録紙搬送路の一部を分割
開放させる為のガイド体全てを含む意味とする。

そして請求項１）に記載した発明においては、前記係
合部材をガイド体の搬送面に設けた点を第１の特徴と
し、そして第２の特徴とする所は前記係合部材の表面部
位にガイド面を形成し、該ガイド面が前記搬送面の一部
をなすように構成した点にある。

「作用」 かかる技術手段によれば、本発明は、前記係合部材を
記録紙搬送域から外れた限定された挟小スペースに配置
する事なく、該ガイド体の記録紙搬送域に直接取付ける
為に、該係合部材を付設する為のスペースを特別に確保
する必要がなく、結果として装置の小型化が可能とな
る。

又ガイド体の記録紙搬送面という広域部分に、係合部
材を配置する事は操作性の向上につながるとともに、該
搬送域から外れた区域に存在する定着ローラ等の発熱体
や基板又は伝導系歯車等に接触する恐れがなくなり、操
作上の安全性も向上する。

更に、係合部材を記録紙の挿通の障害とならないよう
に配置したために、ガイド体の記録紙搬送機能を何等阻
害する事がないとともに、特に、係合部材の表面部位に
ガイド面を形成し、該ガイド面が前記搬送面の一部をな
すように構成した為に、挿通時の摩擦抵抗が不均一化せ
ずに、斜行その他を防止出来好ましい。

「実施例」 以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的
に詳しく説明する。ただしこの実施例に記載されている
構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に
特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。

先ず本発明が適用されるレーザプリンタの要部概略構
成を第３図の断面図に基づいて説明するに、給紙側の本
体に設けた不図示の回動支点を中心としてほぼ記録紙搬
送上に沿って分割開放可能な上部本体Ａと下部本体Ｂか
らなり、上部本体Ａは、後述する各種部材を固設又は着
脱自在に支持する上部フレーム体１と該フレーム体１の
上方空間を実質的に隠蔽する上部カバー体２よりなり、
前記フレーム体１には光走査手段、現像ユニット（いず
れも不図示）とともに、感光体ドラム5a、クリーニング
部材5b、帯電器5cが収納されているドラムユニット５を
着脱自在に装着し、該ユニット５とフレーム体１間に介
在させたコイルバネ６の付勢力により、上部本体Ａ分割
開放時前記感光体ドラム5aと現像ローラ（不図示）間が
離間し、又上部本体Ａ閉塞時に、下部本体Ｂに設けたＵ
溝状支持体31にドラム軸5dが嵌合し、前記コイルバネ６
の付勢力によって所定位置に位置決め可能に構成されて
いる。

又上部カバー体２は、その側壁2A内面側に後記する排
紙ユニット20の一部をなす凹弧状の上部排紙ガイド面25
を形成するとともに、該排紙ガイド面25の出口側に凹状
傾斜させて形成した排紙トレー部2aを設ける。

一方下部本体Ｂには、記録紙搬送路上に沿って、給紙
ローラ、レジストローラ（いずれも不図示）、ドラム5a
周面と対面する位置に配置された転写器11、下部フレー
ム1b上面側に形成された搬送ガイド12、未定着トナー像
を熱定着させる定着ローラ対、及び該定着器13の下流側
に排紙ユニット20の一部をなす排紙ローラ対22が組込ま
れている。

そして前記排紙ユニット20は、上部本体Ａの排紙側壁
2Aに形成された凹弧状の上部排紙ガイド面25、下部本体
Ｂの側壁2Bと定着器13下流側に形成された下部排紙ガイ
ド面26、これらのガイド面25,26と対面して形成され、
下部本体Ｂのフレーム壁３に回動自在に軸支された弓形
状の排紙ガイド体21、及び前記両ガイド面25,26と排紙
ガイド体21に夫々回転可能に軸支させた排紙ローラ対2
2,23から構成される。

かかる構成によれば、記録紙搬送路上に沿って記録紙
を搬送させながら、感光体ドラム5a上に担持させたトナ
ー像を転写器11により転写した後、搬送ガイド12を介し
て定着器13に挿通し未定着トナー像の定着を行い、そし
て更に該定着器13により画像定着された記録紙を、前記
両排紙ガイド面25,26と排紙ガイド体21との間に形成さ
れる反転排紙路Ｃ上に挿通させながら、その任意個所に
設けられた排紙ローラ対22,23の回転により、装置上面
側に排紙され、上部カバー体２上に形成したトレー部2a
に排紙させる事が出来る。

次に本発明の要旨たる排紙ガイド体21の構成について
第１図及び第２図に基づいて詳細に説明する。

前記排紙ガイド体21は、前記両排紙ガイド面25,26と
対面する左右の凸弧状面211,211の上下両端部に夫々駆
動ローラ22,23を回転可能に軸支させるとともに、該駆
動ローラ22,23に挟まれる周面212上に搬送方向に沿って
平行に複数のリブ212aを形成し、周面212、リブ212aと
により搬送面として機能させる。

そして該搬送面中央の、下部本体Ｂと上部本体Ａ間の
境界面より上方に位置する周面部から下端側に向け断面
矩形状に凹設し、該凹設部213に下部本体Ｂのフレーム
壁３に係合可能な係合部材24を配設する。

係合部材24は、前記搬送面と同一な弧状ガイド面241
と、該ガイド面241の下端側より逆Ｌ字状に折曲して形
成される係合部材242からなり、そして前記ガイド面241
には、搬送面と同様位置にリブ241aを形成し記録紙の斜
行を極力防止している。

係合部位242は、その逆Ｌ字部角隅部に側法に向けて
突設した回転軸243を介して、ガイド体21の凹壁に回動
自在に軸支させ、該係合部位242下端に設けた係合突起2
44が、フレーム壁３端部に設けた鍵型端3aに係合及び解
除可能に構成するとともに、前記回転軸243に係合させ
たバネ部材245の付勢力により、該係合部材24が係合突
起244を介してフレーム壁３側に位置決め固定可能に構
成している。

かかる実施例によれば反転排紙路Ｃ上に記録紙が詰ま
った場合は、上部本体Ａを開放する事により前記ガイド
体21の搬送面が露出し、容易にジャム処理を行う事が出
来、一方反転排出路Ｃ入口側や定着器13に記録紙が詰ま
った場合は、前記バネ部材245の弾性力に抗して係合部
材24を押圧する事により、該係合部材24を介してガイド
体21とフレーム壁３側の係合が解除され、ガイド体21を
上方に回動する事が出来、これにより排紙路Ｃ入口側や
定着器13下流側が開放され容易にジャム処理を行う事が
出来る。

この場合、上部本体Ａの開放により露出したガイド体
21の搬送面に係合部材24の操作部（ガイド面241）が位
置している為に、操作が容易である。

「発明の効果」 以上記載した如く本発明によれば、係合部材を付設す
る為のスペースを特別に確保する必要がなく、結果とし
て装置の小型化が可能となるとともに安全性が向上す
る。

又ガイド体の記録紙搬送面という広域部分に、係合部
材を配置する事は操作性の向上につながるとともに、該
ガイド体の記録紙搬送機能を何等阻害する事がない。

特に本発明においては係合部材の表面部位にガイド面
を形成し、該ガイド面が前記搬送面の一部をなすように
構成した為に、挿通時の摩擦抵抗が不均一化せずに、斜
行その他を防止出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本発明の実施例に係るレーザプリン
タを示し、 第３図はその要部断面図、第１図及び第２図は排紙ユニ
ットの要部構成を示す断面図と斜視図である。 21……排紙ガイド体（ガイド体）、24……係合部材、 241……排弧状ガイド面（ガイド面）

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】記録紙搬送面を有するガイド体を装置本体
   に対し揺動可能に構成した電子写真装置において、 前記ガイド体を係合解除可能に装置本体に固定する為の
   係合部材を前記ガイド体の搬送面に設けるとともに、該
   係合部材の表面部位にガイド面を形成し、該ガイド面が
   前記搬送面の一部をなすように構成した事を特徴とする
   電子写真装置。
2. 【請求項２】前記ガイド体が、画像定着後の記録材を反
   転させながら装置上面側に導く反転用ガイド体である請
   求項１）記載の電子写真装置。