JPH0735217B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、電子写真プロセスにより画像形成を行う複写
機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に係り、
特に画像定着後の記録紙や樹脂フィルム等の記録媒体等
を反転させながら所定位置まで搬送させ、両面コピーを
行う中間トレー部に収納させたり、又フェースダウン状
態で機体外に排紙させる構成を採る画像形成装置に関す
る。

「従来の技術」 従来より、連続して多数枚の記録紙に印字を行うプリン
タやファクシミリ等においては、頁揃えの自動化や装置
の小設置面積化を図る為に、電子写真プロセスにより転
写形成されたトナー像を画像定着させた後、その下流側
に配した搬送経路上を通過させながら反転させ、フェー
スダウン状態で順次機体外に排紙させる装置が提案され
ている。（特願昭60−119402号他） 又、一方の面に複写された記録紙を定着器下流側に配し
た搬送経路上を通過させながら反転させて中間トレー部
に収納した後、再度記録部に給送して他方の面の複写を
行う、両面自動複写装置も公知である。（特開昭59−21
1058号） 「発明が解決しようとする問題点」 かかる画像形成装置に用いる記録紙搬送手段は一般に、
駆動ローラと従動ローラからなる複数のローラ対を搬送
ガイドに沿って所定間隔存して配置して搬送経路を形成
すると共に、その途中を駆動ローラや従動ローラを支持
する枠体又は機体等により囲設して構成されているが、
このような搬送手段においては、入口側と出口側の開口
部を除いてほぼ隠蔽状態にある為に、該搬送経路中で記
録紙のジャムが生じた場合はこれを取り出すのが面倒で
ある。

特に定着器通過後の記録紙は、定着ローラ通過の際の加
熱によりカールしている場合があり、前記ジャムの発生
する度合いは高い。

又装置小型化を図る為に、定着器と記録紙搬送手段を連
接して配置する構成を採ると、定着器側に発生したジャ
ム紙も前記搬送内に入り込み、これを除去するのは更に
困難になる。

更に、前記定着器通過後の記録紙には定着ローラ周面上
に塗布されたシリコンオイル等の油分やトナーが付着し
ている為に、搬送経路中に配設してあるローラ対の周面
上に油分やトナーが転移し易くこれらを定期的に清掃す
る必要があるが、前述したように搬送経路はほぼ隠蔽状
態にある為にこれらの清掃は極めて面倒である。

本発明が解決しようとする技術的課題は、かかる従来技
術の欠点を解消する為に、前記搬送経路が容易に分割開
放するよう構成した画像形成装置を提供する事にある。

「本発明の概要」 本発明は、記録媒体上に転写されたトナー像の定着を行
う一対のローラ対からなる定着手段の下流側に、記録媒
体搬送手段を配設し、該搬送手段内に形成される搬送経
路を通過しながら記録媒体の反転を行う画像形成装置に
おいて、 前記記録媒体搬送手段の搬送経路入口側又は出口側に
回動支点を設け、該回動支点を中心に前記搬送経路が分
割開放するよう構成したカバー体を具えた点、 前記カバー体に定着手段を構成する一のローラを連設
した点、 前記カバー体の分割開放角度を複数段階、具体的には
二段階の開放角度規制がなされるように、開放角度規制
手段を付設した点、 を必須構成要件とする。

尚、フェースダウン方式により記録紙の排紙を行う装置
にあっては、排紙部が機体上面側に配設されている場合
が多い為に、前記回動支点を搬送経路入口側に設け、排
紙側の上方空間が大きく開放するよう構成するのがよ
く、又両面複写装置においては片面記録済の記録紙を一
時保管する中間トレーが定着器又は記録部の下方に配設
されている場合が多い為に、前記回動支点を搬送経路出
口側に設け、定着器側の上方空間を大きく開放するよう
構成するのがよい。

又、本発明は、前記搬送経路の分割開放時の事故を防ぐ
為に、分割開放角度を規制する手段を付設する。

この場合、ジャム処理の場合は前記搬送経路の分割開放
角度を小さくした方が、小設置面積及び安全の面からも
好ましく、一方前記搬送経路上に配設されたローラその
他の各種部材の清掃や交換を行う場合、更には定着手段
にジャムが生じた場合分割開放角度を大きくした方が好
ましい。

この為、本発明では、通常段階では前記分割開放角度を
小さくし、角度規制片を取外す等の特殊な手段を講じる
事により更に大きく分割開放されるように２段階の開放
角度規制がなされるように構成する。

この結果通常段階では分割開放角度を小さくしてあるた
めに、搬送経路に生じたジャムを除去する際に誤って定
着手段の高熱部に触れないように安全性を配慮する事が
出来、又定着手段にジャムが生じた場合分割開放角度を
大きくしてその除去の容易化を図っている。

又、前記記録媒体搬送手段として、駆動ローラと従動ロ
ーラからなる複数のローラ対を搬送ガイドに沿って所定
間隔存して配置して搬送経路を形成した場合には、該搬
送手段の分割開放側に前記従動ローラが、又機体側に駆
動ローラが夫々位置するように構成する事により、分割
開放側には何等駆動力伝達機構を付設する必要がなく、
機構の簡素化と分割開放時の重量負担が軽減される。

「実施例」 以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に
詳しく説明する。ただしこの実施例に記載されている構
成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特
定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみに
限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。

第１図乃至第３図はいずれも本発明の実施例に係るレー
ザプリンタを示す。

第１図において、１は感光体ドラム、２は変調されたレ
ーザビームを感光体ドラム上に結像させ入力情報に対応
し静電潜像を形成する光走査ユニットで、前記感光体ド
ラム１の上方空間に配設されている。

又感光体ドラム１周囲には回転方向に沿って現像器３、
転写器４、クリーニング部材５、除電ランプ６、帯電器
７等が配置され、公知の電子写真プロセスに基づき、前
記感光体ドラム１上に形成された潜像を繰り返し可視像
化する。

一方記録紙搬送路上には、給紙カセット８、給紙ローラ
９、転写器４、搬送ベルト10、定着ユニット11、搬送ユ
ニット12が配置され、前記ドラム１の回転に同期させて
カセット８より給紙された記録紙に、感光体ドラム１上
に担持された未定着トナー像を転写器４で転写した後、
定着ユニット11内に送り、ここで画像定着を行った後、
搬送ユニット12内に形成された搬送経路を通過しながら
反転させ、フェースダウンの状態で装置上面側に排紙さ
れる。

次に本発明の要部構成について第２図及び第３図に基づ
いて説明する。

搬送ユニット12は、機体側壁13側に固設された搬送ガイ
ド部20と、該ガイド部20を隠蔽するカバー体30との組み
合わせにより構成され、両者20,30間の対面位置に記録
紙の搬送経路Ａが形成される。

搬送ガイド部20は、定着ユニット11下流側より機体側壁
13に沿って弓形状に腕曲しながら機体上側の排紙位置ま
で達するガイド面21と、該ガイド面21の出口端の機体上
面14に垂直に立設する支持体22と、カバー体30側に対面
して配置された複数の駆動ローラ23,24からなり、該駆
動ローラ23,24の配置間隔、即ち、排紙ローラ対15と駆
動ローラ23、及び駆動ローラ23−24間の間隔を印字され
る紙の最小長さより小になるよう設定する。

前記支持体22の上部にはカバー体30と対面させて、後記
する係止レバー31と係合可能なＬ字状の係止部25が取り
付けられており、係止レバー31の係合動作によりカバー
体30を搬送ガイド部20に係合固定、及び分割開放させる
事が出来る。

又ガイド面21入口端は定着ユニット11側に近接させる事
なく所定距離離間させ、定着ユニット11下流側の光走査
ユニット２を隠蔽する隔壁16下方に所定空間を形成し、
該空間内をカバー体30の舌片37部位が回動可能に構成す
る。

一方、カバー体30は、搬送ガイド部20のガイド面21に対
面させて搬送経路Ａを形成する搬送面32と、前記駆動ロ
ーラ23,24と対面する位置に配置された複数の従動ロー
ラ33,34と、前記係止部25の係合方向に弾性力が付勢さ
れた係止レバー31と、これら一体的に組付ける回動枠3
5,35′とよりなる。

回動枠35,35′は機体の前後壁側に沿って平行に配置さ
れ、定着ユニット11出口側下方に設けた回動支点36を中
心に回動可能に構成する。

そして該回動枠35,35′は回動支点36上方に定着ローラ
側に水平方向に延伸する舌片37を設け、該舌片37に定着
ユニット11の記録紙搬送路上方に位置する部材、即ち加
熱ローラ41、シリコンオイル塗布部42、分離爪43、該分
離爪43を支持する支持枠44及び該ユニット11の出口側に
位置する排紙ローラ対15を軸支又は固設している。

又回動枠35,35′の回動支点36基端側には円周方向に沿
って弧状凹部38が形成されており、該凹部38に機体に固
設された螺子軸18を係合させ、カバー体30の分割開放角
度の規制を行う。

次に定着ユニット11の構成について説明する。

定着ユニット11は、前述したように加熱ローラ41、シリ
コンオイル塗布部42、分離爪43、該分離爪43を支持する
支持枠44が回動枠35,35′側に取付られ、又機体側に
は、加熱ローラ41の入口側に配置された記録紙挿通ガイ
ド45、加熱ローラ41周面に対峙して配置された加圧ロー
ラ46、加圧ローラ46の両軸46a端側に配置して該加圧ロ
ーラ46を支持する加圧レバー47、及び下側枠体48とが軸
支又は固設されている。

加圧レバー47は定着ユニット11入口側に設けた回動支点
36を中心として加熱ローラ41方向に揺動自在に構成する
と共に、上面中央部に加圧ローラ46を回転自在に載置す
る半円状凹部を形成し、更にユニット11出口側に位置す
る自由端側に圧縮バネ19の下端を係合させる。

圧縮バネ19はその上端を回動枠35,35′の舌片37基側に
係合させ、該加圧レバー47を回動枠35,35′に吊架させ
る。

この結果、加圧ローラ46はカバー体30閉塞位置において
加圧レバー47を介した圧縮バネ19の弾性力により加熱ロ
ーラ41周面方向に弾性力が付勢される事となり、又カバ
ー体30分割開放の際は、前記圧接力が解除されながら僅
かに下方に押し下げられる事となる。

次にかかる実施例の作用を説明する。

先ず第２図の要部断面図は、搬送経路Ａが閉塞されてい
る状態を示す。

この状態では圧縮バネ19の弾性力が上方に付勢されてい
る為に、加圧ローラ46が加熱ローラ41周面に圧縮され、
好適な画像定着を行う事が出来、画像定着後の記録紙は
搬送経路Ａを通過しながら反転させ、フェースダウンの
状態で装置上面側に排紙させる。

そして、前記搬送経路Ａ内でジャムが発生した場合は、
前記係止レバー31を押圧してカバー体30と搬送ガイド部
20との係合を解いた後、該カバー体30を回動させ、搬送
経路Ａを分割開放させる。

この状態では、カバー体30の回動支点36側の弧状凹部38
に螺子軸18が係合されている為に、第３図想像線で示す
位置までしかカバー体30が分割開放されず、小設置面積
及び安全の面からも好ましい。

又、前記搬送経路Ａ上に位置する従動ローラ33,34や駆
動ローラ23,24の清掃や交換を行う場合は、弧状凹部38
に係合している螺子軸18を取外す事により、前記カバー
体30を更に大きく分割開放する事が出来（第３図実線で
示す位置）、メインテナンス作業が楽になる。

又本実施例は前記カバー体30に加熱ローラ41を連接した
為に、前記カバー体30の分割開放に追従して加熱ローラ
41も回動し、外部に露出する為に、その交換が容易にな
る。

「発明の効果」 以上記載の如く本発明は、簡単な構成にて、画像定着後
の記録紙の反転を行う為の搬送経路が容易に分割開放す
る為に、フェースダウン方式を採用するプリンターや複
写機など容易に適用出来、その実用的効果は極めて大で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図はいずれも本発明の実施例に係るレー
ザプリンタを示し、第１図は本発明の全体概略図、第２
図及び第３図は、記録紙の搬送路が閉塞状態にある場合
と、開放状態にある場合を夫々示す要部断面図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】記録媒体上に転写されたトナー像の定着を
   行う一対のローラ対からなる定着手段の下流側に、記録
   媒体搬送手段を配設し、該搬送手段内に形成される搬送
   経路を通過しながら記録媒体の反転を行う画像形成装置
   において、 前記記録媒体搬送手段の搬送経路入口側又は出口側に回
   動支点を設け、該回動支点を中心に前記搬送経路が分割
   開放するよう構成したカバー体を具え、 前記カバー体に定着手段を構成する一のローラを連設す
   るとともに、該カバー体の分割開放角度を複数段階の開
   放角度規制がなされるように、開放角度規制手段を付設
   した事を特徴とする画像形成装置