JP2824455B2 - 大型サイロの払出口構造及び施工方法 - Google Patents

大型サイロの払出口構造及び施工方法

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清光 高野
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石炭、スラグ、骨材等
を収納する鉄筋コンクリート造の大型サイロの下底部の
払出口構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、直径50m、高さ80m、貯蔵
容量7万トンというような大型の石炭サイロ等では、サ
イロ底部の払出口は、数十に及ぶ多数の角型ホッパを下
底部に碁盤目状に備えている。図4、5、6はこのよう
な大型サイロ1の例を示したものである。図4は平面図
で、角型の多数の払出口2が下底部に碁盤目状に配列さ
れている。図5はそのA−A矢視断面図で、大型サイロ
1の下底部に、ホッパの斜面を形成する斜面形成部材3
と、この斜面形成部材3の間に、払出フイーダを覆う払
出フイーダ覆い部材4が配設されている。この払出フイ
ーダ覆い部材4の中に配設されている払出フイーダがサ
イロ内の石炭等を払出し、その下方の搬出コンベヤトン
ネル5内に配設されているコンベヤに供給する。図6は
図4のB−B矢視断面図である。ホッパを形成している
碁盤目状の区画は、垂直仕切壁6によって区画されてお
り、その区画内にフイーダが配設されている。図1はこ
のホッパ部の部分斜視図である。
【0003】このような大型サイロでは、払出口近傍の
形状が複雑で大型のため、分割して部分的に型枠を組み
立て、分割してコンクリートを打設し、現場打RC(鉄
筋コンクリート)構造としていた。このような払出口の
造成は、現場打部分の施工が非常に複雑で、しかもコン
クリートの打設がむずかしい形状であり、また、サイロ
の本体施工と同時平行的な施工はできないので、全体の
施工工期の面においても、手間がかかり、思うように工
期短縮が図れなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来施工されている石
炭、セメント、スラグ等を収納する各種大型サイロにお
いて、払出口は形状が非常に複雑なために、配筋、型
枠、支保工等の作業に手間がかかり、コンクリートがう
まく充填できず、工期の短縮や高品質の施工が不可能
で、改善が望まれていた。
【0005】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、払出口部分に工場生産されたプレ
キャストコンクリート部材を適材適所に配置して、現場
打RC造部分との一体化により、複雑な形状の構造を短
期間に施工することができる構造と工法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、多数のホッパ
を下底部に碁盤目状に備えた大型サイロの払出口構造に
おいて、払出口の斜面形成部材及び払出フィーダ覆い部
材をプレキャストコンクリートブロックの組立構造とし
たことを特徴とする大型サイロの払出口構造である。こ
の場合、前記プレキャストコンクリートブロックを相互
にポストテンション方式のPC鋼材で一体に結合して多
数の払出口を形成することによって、さらに好適な構造
物を短期間に施工することができる。
【0007】本発明方法は、大型サイロの下底部に多数
の碁盤目状払出口を形成するに当たり、払出口ごとに三
角屋根状の払出口の斜面形成部材及び小屋組状の払出フ
ィーダ覆い部材をプレキャストコンクリートブロックで
製造し、これらの多数のブロックを前記サイロの下底部
のスラブコンクリート上に平行に並べ、これらに直交す
る各払出口の仕切り壁コンクリートを打設し、この仕切
り壁及び前記ブロックを通ってPC鋼材を挿通し、応力
を導入して、多数の払出口を一体の構造物とすることを
特徴とする大型サイロ払出口の施工方法である。
【0008】
【作用】本発明は、払出口の斜面形成部材及び払出フィ
ーダ覆い部材をプレキャストコンクリートブロックの組
立構造としたことを特徴とする。プレキャストコンクリ
ートブロックは、工場又は製造ヤードにおいて優れた品
質管理と、合理的な量産方式によって、力学的にもっと
も合理的な形状に分割し、運搬可能な大きさのブロック
として製造される。これを、サイロの建設位置に運搬し
て組み立てる。これらのプレキャストコンクリート部材
は、軽量で、運搬に必要なPC鋼材による補強も可能で
あるから、運搬、ハンドリング等が容易となる。また、
多数の部材をポストテンション方式の応力導入によって
一体に結合して、多数の払出口を力学的に一体化するこ
とができる。このことにより、構造物を短期間に施工す
ることができる。
【0009】RC造部分を、工場製作によるプレキャス
ト部材に替え、現場打RC造との組合せによる工法によ
り、現場作業での労務者不足に対する作業の省力化、単
純化を図る。またプレキャストコンクリート部材は各部
材の寸法精度がよく、耐久性も高く、経済効果も図れる
ため今後のサイロの払出口についてはプレキャスト部材
の採用が必須と考えられる。
【0010】プレキャストコンクリート部材は適材適所
に配置し、複雑な形状部分を適切に分割し、現場打RC
造部分との一体化により複雑な形状の構造を構成するこ
ともできる。また、工場製作、運搬を考慮して部材の軽
量化、分割化を目指すことにより高品質な施工寸法精度
が可能となり、工期の短縮、サイロ建設全般工程の安定
を図ることができる。
【0011】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例について
説明する。図4、5、6は、直径50m、高さ50m、
貯蔵容量5万トンの大型の石炭サイロの実施例である。
図4に示すようにサイロの下部には、角型の多数の払出
口2が下底部に碁盤目状に配列されている。
【0012】この碁盤目状の払出口2は、図5、6に示
すように、払出口2の斜面を形成する斜面形成部材3
と、これに直交する垂直仕切壁6によって1区画を形成
し、その中に払出フイーダを覆う払出フイーダ覆い部材
4が配設されている。この払出フイーダ覆い部材4は三
角屋根小屋状になっておりその中には図示省略した払出
フイーダが配設されている。サイロ1内の石炭は下降し
てこれらの多くの払出口2から払出される。払出された
石炭は、その下方の搬出コンベヤトンネル5内に配設さ
れているコンベヤに供給されて搬出される。
【0013】図1はこのホッパ部の部分斜視図、図2は
図5の部分拡大図、図3は図6の部分拡大図である。実
施例では、払出口2の斜面形成部材3及び払出フィーダ
覆い部材4をプレキャストコンクリートブロックの組立
構造とした。図2、3では、プレキャストコンクリート
ブロックを斜線を施して示し、現場打ちコンクリートは
斑点を付して示した。垂直の仕切壁6は支保工が不要で
あり、足場等も少なくても済み、構造も簡単で現場打ち
コンクリートの方が安価であり、適当である。これに比
べ、斜面形成部材3や払出フィーダ覆い部材4は、多く
の支保工、足場、複雑な型枠、複雑な配筋を要する。こ
れらは適切に分割し、規格化することによって、プレキ
ャストコンクリートブロックとする方が有利である。ま
た、払出口2の斜面形成部材3は、サイロ内面側にステ
ンレス鋼板を貼着する。このステンレス鋼板の貼着は従
来現場でコンクリート打設時に溶接接合し型枠の内面に
配設するか又は堰板としていたが、足場が悪く、加工が
面倒であり、歪を生じ易く、工程的にも長時間を要して
いた。この実施例では、プレキャストコンクリートブロ
ックの製造時に工場においてステンレス鋼板を型枠とし
てプレキャストコンクリートブロックを製造するので、
品質、寸法精度の高いステンレス鋼板貼りプレキャスト
コンクリートブロックを製造することができる。また、
現場のサイロ築造工程とは無関係に作業ができ、大幅に
工事工程を短縮することができる。
【0014】図7は斜面形成部材3を頂部三角断面部材
31と、台形アーチ部材32に分割した例を示した。図
8はその斜視図である。この頂部三角部材31と台形ア
ーチ部材32とは、接合面を接着剤で接合し、ポストテ
ンションのPC鋼材33によって一体に結合する。斜面
形成部材3は、外表面にステンレス鋼板を貼り付けてあ
る。また、図示省略したが搬送、組み立て、現場組込み
のためのクレーン吊上げ用のフック等を取付けてある。
この斜面形成部材3は、サイロに収納される内容物によ
って、斜面の傾斜を60度、70度等に形成する。例え
ば、敷幅6500mmで角度60度のとき、高さは56
00mm、角度70度のとき、高さは9000mmとな
る。
【0015】図9は払出フィーダ覆い部材4を屋根部材
41、壁部材42、梁部材43からなる断面形状に形成
したものである。図10は、前記プレキャストコンクリ
ート製の斜面形成部材3と垂直仕切壁6を、多数個連接
しそれらをすべてサイロの壁体12と一体に、ポストテ
ンション方式のPC鋼材8で結合して、多数の払出口及
びサイロ下部を一体に形成する例を示している。PC鋼
材8は図7、8に示すシース34、又は図9に示すシー
ス44に挿通されている。このようなプレストレスを導
入する構造とすると力学的に合理的となり、各部材をさ
らに一層軽量な部材とすることができ、好ましい。
【0016】図11は本発明方法によるサイロ構築全体
工事のフローチャートである。基礎部施工、払出口下部
現場打ちRC造部分施工は従来と同様である。PC部材
を工場又は製作ヤードにて製作し、現場に搬入する。現
場においてPC部材を架設し、必要なPCケーブルを通
線する。払出口現場打ちコンクリートを施工し、その強
度発現後、PCケーブルを緊張してプレストレスを導入
し、払出口及びサイロ下部を一体化する。PCケーブル
のシースにグラウトを施しこの部分の構築を完了する。
その後、従来と同様に、例えばスライデイング工法によ
りサイロ本体の筒体部を施工する。さらに、スライディ
ング工法と同時又はその後サイロの屋根も施工する。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、複雑な構造の大型サイ
ロの下底部構造を合理的に分割し、プレキャストコンク
リートとすることにより、寸法精度がよく耐久性が高い
構造とすることができると共に、全体工程の短縮、労務
者不足に対する現場施工の省力化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の部分斜視図である。
【図2】実施例の部分縦断面図である。
【図3】実施例の部分縦断面図である。
【図4】大型サイロの平面図である。
【図5】大型サイロの縦断面図である。
【図6】大型サイロの縦断面図である。
【図7】斜面形成部材の一部断面正面図である。
【図8】斜面形成部材の斜視図である。
【図9】フィーダー覆い部材の正面図である。
【図10】サイロ下底部のPC構造の説明図である。
【図11】サイロ築造全工程のフローシートである。
【符号の説明】
1 大型サイロ 2 払出口 3 斜面形成部材 4 覆い部材 5 コンベヤトンネル 6 仕切壁 7 仕切壁 8 PC鋼材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04H 7/26 B65D 88/26 - 88/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のホッパを下底部に碁盤目状に備え
    た大型サイロの払出口構造において、払出口の斜面形成
    部材及び払出フィーダ覆い部材をプレキャストコンクリ
    ートブロックの組立構造としたことを特徴とする大型サ
    イロの払出口構造。
  2. 【請求項2】 前記プレキャストコンクリートブロック
    を相互にポストテンション方式のPC鋼材で一体に結合
    して多数の払出口を一体に形成したことを特徴とする請
    求項1記載の大型サイロの払出口構造。
  3. 【請求項3】 大型サイロの下底部に多数の碁盤目状払
    出口を形成するに当たり、払出口ごとに三角屋根状の払
    出口の斜面形成部材及び小屋組状の払出フィーダ覆い部
    材をプレキャストコンクリートブロックで製造し、これ
    らの多数のブロックを前記サイロの下底部のスラブコン
    クリート上に平行に並べ、これらに直交する各払出口の
    仕切り壁コンクリートを打設し、該仕切り壁及び前記ブ
    ロックを通ってPC鋼材を挿通し、応力を導入して、多
    数の払出口を一体の構造物とすることを特徴とする大型
    サイロ払出口の施工方法。
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