JP2764893B2 - サイロにおけるホッパ躯体の構築方法 - Google Patents
サイロにおけるホッパ躯体の構築方法Info
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Description
大型のサイロで複数のホッパ口を形成する際に用いるに
好適な、サイロにおけるホッパ躯体の構築方法に関す
る。
におけるホッパ躯体は、上からかかる荷重が非常に大き
いので、該ホッパ躯体の内部に多量の配筋を施した形
で、現場打設コンクリートを、ホッパ形状に対応するよ
う打設形成して、構築されていた。また、こうしたホッ
パ躯体は、石炭等の粉粒体貯留物を切り出し棚に案内す
る必要があるところから、該現場打設コンクリートによ
り構築されたホッパ躯体の上部の表面を斜面に形成し、
該斜面に、耐腐食性、耐摩耗性に優れ、滑りの良いライ
ニング材を貼付していた。
ッパ躯体を構築するためには、配筋量が大量で、また、
ホッパ躯体の斜面にライニング材をいちいち貼付する必
要があるため、配筋作業、型枠作業、コンクリート打設
作業、ライニング材貼付作業、と、いずれも煩雑な作業
が何段階にも重なる形で、施工能率が低く、この結果、
ホッパ躯体の構築だけで何ヶ月間もかかってしまう、と
いう欠点があった。そこで、こうしたホッパを、ピース
に分割したプレキャスト部材を用い、これを順次建て込
み接続していく形で構築することが考えられたが、この
場合は、大量の配筋によって1ピースの重量が非常に大
きくなるので、超大型のクレーンが必要になってしま
う。このような超大型クレーンは、サイロの筒体内部ま
で入り込むことが出来ないので、ホッパ空間を複数列に
形成したいような場合には、真中列部分の施工が出来な
くなる、という不都合が生じる。そこで本発明は、上記
事情に鑑み、ホッパ空間を複数形成する場合において
も、能率良く、短い工期で、また小型のクレーンで施工
することが出来る、サイロにおけるホッパ躯体の構築方
法を提供するものである。
項1記載の発明は、上部に複数のホッパ空間(8)が貯
留物滑動面(7e)により形成され、下部に複数の払出
空間(7c)が該複数のホッパ空間(8)に対応する形
で形成されるホッパ躯体(5)を構築するに際し、前記
ホッパ躯体(5)の上部形状に対応したプレキャストコ
ンクリート製の複数の単位上部部材(71)を、各々の
表面側に前記貯留物滑動面(7e)を形成した形で予め
準備し、前記単位上部部材(71)を設置すべき場所に
支持部材(6)を順次設置し、前記設置された支持部材
(6)上に前記複数の単位上部部材(71)を、該複数
の単位上部部材(71)の貯留物滑動面(7e)により
前記ホッパ空間(8)を形成する形で、且つ前記支持部
材(6)の設置工程と同期させる形で順次搭載し、前記
ホッパ躯体(5)の下部を、前記払出空間(7c)を形
成する形で、且つ前記支持部材(6)に搭載支持された
単位上部部材(71)の下側に接続する形で構築するよ
うにして、構成される。また、本発明のうち請求項2記
載の発明は、請求項1記載の発明において、前記複数の
ホッパ空間(8)は、各々が直線状をなす形で平行に配
置されており、前記支持部材(6)を、前記各ホッパ空
間(8)の配置方向(矢印A、B方向)と直交する方向
(矢印C、D方向)に複数個、前記単位上部部材(7
1)の搭載よりも先行させる形で、現場打設コンクリー
ト(42)により順次打設設置するようにして、構成さ
れる。また、本発明のうち請求項3記載の発明は、請求
項1記載の発明において、前記貯留物滑動面(7e)は
ステンレス鋼板(44)からなり、前記単位上部部材
(71)は、前記ステンレス鋼板(44)を打込型枠と
して製造されるようにして、構成される。なお、( )
内の番号等は、図面における対応する要素を示す、便宜
的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定
拘束されるものではない。以下の作用の欄についても同
様である。
載の発明は、支持部材(6)の設置を順次行いながら、
該設置された支持部材(6)上に単位上部部材(71)
を順次搭載し、これにより、ホッパ躯体(5)の上部を
順次構築進行させるように作用する。また、本発明のう
ち請求項2記載の発明は、現在構築中の支持部材(6)
よりホッパ空間(8)の配置方向と直交する方向に複数
個分だけずれた位置にある支持部材(6)は、既に所定
の養生期間を経て、単位上部部材(71)の搭載に適し
た状態を呈するように作用する。また、本発明のうち請
求項3記載の発明は、単位上部部材(71)の製造時に
打込型枠として機能したステンレス鋼板(44)が、該
単位上部部材(71)の設置後にはライニング材として
貯留物滑動面(7e)を形成するように作用する。
す断側面図、図2は図1に示すサイロの内部平面図、図
3は図1に示すサイロにおけるホッパ部分の一部拡大
図、図4は、図1に示すサイロにおけるホッパ躯体の構
築手順の一例を示す平面図、図5は図4に示すホッパの
構築手順の側面図、図6乃至図8は図4に示すホッパの
躯体列構築手順の一例を示す一連の図である。
ート製の底盤躯体2を有しており、底盤躯体2は地面G
Lから所定深さに掘り下げ形成された地盤39の窪み中
に円盤状に設けられている。底盤躯体2上には、鉄骨や
鉄筋等により補強されたコンクリート製の筒体3が、円
筒状に立設されており、筒体3の内部には石炭や石灰石
等の粉粒体38を貯留するための貯留空間30が、円柱
状に形成されている。筒体3の上側には、鉄骨31aを
トラスに組んで仕上げ葺をしてなる屋根31が、コンベ
アピット32のみを開口させて貯留空間30を閉塞した
形で設けられており、また貯留空間30の上端部近傍に
はスタッカー33及び受入コンベア35が、屋根31の
鉄骨材31aに支持された形で設けられている。
すように、粉粒体38を排出するためのコンクリート製
のホッパ躯体5が、該ホッパ躯体5の周囲の前記筒体3
と一体的に構築されて、前記サイロ1を形成する形で設
けられており、ホッパ躯体5には、図1及び図2に示す
ように、前記筒体3の内側において矢印C、D方向両端
に位置する端部躯体列5a、5aと、該端部躯体列5
a、5a間に位置する3ヶの中央躯体列5b、5b、5
bが、それぞれ矢印A、B方向(図1紙面と交差方向)
に伸延する形で設けられている。また、ホッパ躯体5の
上部には、2ヶの端部躯体列5a、5aと3ヶの中央躯
体列5b、5b、5bによって、4条のホッパ空間8
が、その各々が下窄まり状の断面をなし、矢印A、B方
向に伸延する形で各々直線状をなすよう形成されてお
り、4条のホッパ空間8は、矢印C、D方向に並んで平
行に配置されている。
れは、図3又は図5に示すように、矢印A、B方向(図
3紙面と交差方向)に所定の間隔をもって並ぶ複数の支
持部材である仕切り壁6と、該複数の仕切り壁6の表面
を覆う形で該仕切り壁6と一体に設けられた外装部7に
よって構成されている。各仕切り壁6は、図3紙面と交
差方向に示す矢印A、B方向に所定の幅をなす形で、壁
状に形成されており、仕切り壁6は、図3に示すよう
に、四角形状の下部6aと、該下部6a上に接続された
三角形状の上部6bによって、形成されている。
図5に示すように、屋根状に形成されたプレキャストコ
ンクリート製の単位上部部材であり、矢印A、B方向に
接続された複数のPC屋根71を有しており、各PC屋
根71は、頂部7dが尖った形をなす形で、ホッパ躯体
5の上部形状に対応して形成されている。頂部7dを挟
んだ矢印C、D方向両側には、図3に示すように、斜面
7e、7eが屋根面をなす形で一対に形成されており、
各斜面7eは粉粒体38等の貯留物が滑動し得る貯留物
滑動面になっている。また、外装部7には、PC屋根7
1の一対の斜面7e、7eの下側に位置する形で、それ
ぞれ切り出し棚7bが、該斜面7eの下端から突出する
形で設けられており、各切り出し棚7bの下側にはホッ
パ下部壁7aが、前記底部躯体2上に所定の高さをなす
よう立設された形で、図3紙面と交差方向(矢印A、B
方向)に連続的に伸延するよう設けられている。従っ
て、ホッパ躯体5には、上部に前記複数のホッパ空間8
が、矢印C、D方向に対向する斜面7e、7eにより形
成されており、また躯体5の下部には、矢印C、D方向
に対向するホッパ下部壁7a、7aによって、払出空間
7cが、該複数のホッパ空間8と対応する形で各ホッパ
空間8の下側に形成されている。なお、払出空間7c
は、図3紙面と交差方向に同一断面をもって連通する空
間として配設されており、払出空間7cは、図3左右方
向に対向する切り出し棚7b、7b間の間隙を介して、
前記ホッパ空間8と連通した形になっている。
いる各PC屋根71の表面には、図3に示すように、ス
テンレス鋼板からなるステンレスライニング44が、該
PC屋根71のプレキャストコンクリート製造時に予め
打ち込み敷設された形で設けられており、従って、前記
斜面7eは、ステンレスライニング44により形成され
ている。また、ホッパ躯体5には、図1に示すように、
ハウジング10が、前記ホッパ空間8に対応して該ホッ
パ空間8の伸延方向に沿って配置する形で実施例におい
て4条設けられており、さらに、ホッパ躯体5には、複
数の吊り下げ梁9が、各ホッパ空間8を横断して端部躯
体列5a及び中央躯体列5bを矢印C、D方向にそれぞ
れ接続する形で、図2に示すように矢印A、B方向に所
定ピッチで設けられている。
紙面と交差方向に所定厚さをなす形でホッパ躯体5の上
部に配置されており、吊り下げ梁9は、複数の仕切り壁
6及び該仕切り壁6の表層側に設けられた外装部7を、
図3左右方向に接続する形になっている。従って、吊り
下げ梁9は、図2に示すように、筒体3を図2左右方向
に接続する形の横梁として、図2上下方向に所定の間隔
をなすよう(即ち図3紙面と交差方向に所定ピッチで並
ぶ形で)設けられており、また、吊り下げ梁9は、図4
に示すように、頂部9aが尖って三角屋根状をなす断面
形状に形成されて、差し筋等を介して前記筒体3に接続
支持されている。
に、前記切り出し棚7b、7bの上方に配置する形にな
っており、ハウジング10は、先に述べたように図3紙
面と交差方向に並ぶ複数の吊り下げ梁9を介して、図3
紙面と交差方向に伸延する形で、門型に形成された下部
10aと、尖った頂部10cと、該下部10a及び頂部
10cを接続する形の中間部10bにより構成されてい
る。ハウジング10の下側には、下部10aの内側から
その下側に連続した形の台車走行空間11が、前記ホッ
パ空間8の一部としてこれに対応する形で連続的に形成
されており、台車走行空間11は、前記切り出し棚7
b、7b間の間隙を介して前記払出空間7cと連通した
形で、自走式の粉粒体払出装置(図示せず)の台車部分
が走行するための空間になっている。
るので、該サイロ1を構築する際には、まず、サイロ1
の底盤躯体2を打設構築すべき位置まで地盤39を、該
底盤躯体2の形状に沿って窪みをなすよう掘削し、底盤
躯体2の形状に沿って、コンクリートを現場打設する形
で行う。こうして、底盤躯体2を構築したところで、次
に、ホッパ躯体5を構築する作業を行う。なお、本実施
例においては、ホッパ躯体5の中央躯体列5bを先行構
築するものとし、該中央躯体列5bの構築方法を以下に
述べる。そこでまず、図6に示すように、後にステンレ
スライニング44になるステンレス鋼板を打込型枠とし
て、コンクリート42を工場で打設する形で、PC屋根
71を、ホッパ躯体5の上部形状に対応させた形で予め
所定数量準備しておく。なお、各PC屋根71の製造時
には、差し筋40が後に下方に向けて突出した形になる
よう、予め埋設配筋しておく。また、その他必要な配筋
も施しておく。すると、ステンレスライニング44が打
込型枠となって、該ステンレスライニング44が工場で
打設されたコンクリート42と堅固に付着一体化された
形で、さらに該ステンレスライニング44により、表面
側に斜面7eが形成された形で、PC屋根71が製造準
備される。
2上では、図7に示すように、PC屋根71を設置すべ
き場所に、仕切り壁6の下部6aと上部6bを、例えば
現場打設コンクリート42により打設する形で、順次設
置する。この際、仕切り壁6は、図4に示すように、矢
印A、B方向に示すホッパ空間8の配置方向と直交する
方向である矢印C、D方向に複数個、後述するPC屋根
71の搭載よりも先行させる形で、構築設置する。こう
して、仕切り壁6を先行設置していく一方で、該仕切り
壁6の構築作業箇所より矢印C、D方向に複数個分後方
側の施工箇所(矢印C、D方向に複数の仕切り壁6分ず
れた施工箇所)では、ここにある仕切り壁6上に先に述
べたように製造準備された複数のPC屋根71を、図5
に示すように、クレーン車36により搭載していく。
印C又はD方向に向けて施工する形で、現場打設コンク
リート42により順次構築していくと、いま施工中の仕
切り壁6より矢印C又はD方向に、複数個分だけずれた
位置にある仕切り壁6は、該施工中の仕切り壁6より所
定時間だけ以前に先行して構築されたことになる。故
に、該所定時間だけ先に構築された仕切り壁6は、所定
の養生時間を経て、該仕切り壁6上にPC屋根71を搭
載することが出来るようになっている。そこで、仕切り
壁6をいくつかだけ先行して打設構築したところで、図
4乃至図5に示すように、PC屋根71を仕切り壁6上
に搭載設置するためのクレーン車36を、底盤躯体2上
に進入配置させる。この際、底盤躯体2上には、未だ全
ての仕切り壁6が構築設置されているわけではなく、し
かも、仕切り壁6の構築は矢印C、D方向に沿って進行
されているので、図5に示すように、PC屋根71を搭
載設置すべき位置の極近くまでクレーン車36が進入出
来る。
キャスト製造されたPC屋根71を、図5に示すよう
に、既に設置済のPC屋根71の図5矢印B方向側に接
続する形で、且つ該仕切り壁6の前述した設置工程と同
期させる形で、仕切り壁6上に搭載設置していく。する
と、矢印C、D方向に隣接するPC屋根71、71の対
向する斜面7e、7eにより、ホッパ空間8が、直線状
に形成される形になり、従って、複数のホッパ空間8
が、その配置方向を矢印A、B方向に向けた形で平行に
形成されていく。この際、PC屋根71は、ホッパ躯体
5の上部を形成する屋根状の部材であることにより、軽
量ですみ、よって、小型のクレーン車36での搬入が可
能である。従って、サイロ1の真中に位置する部分にも
クレーン車36が入り込んで、PC屋根71の搭載作業
を行うことが出来る。このように、プレキャストのPC
屋根71を用いることにより、大型のクレーン車を準備
する必要なく、また、面倒な斜面部分の型枠組みやステ
ンレスライニング44の貼付作業を行う必要なく、能率
的にホッパ躯体5の上部を構築することが出来る。ま
た、コンクリート42を現場打設する形での仕切り壁6
の構築作業と、PC屋根71の搭載設置作業は、同期す
る形で、施工位置がずれているので、同時施工が可能で
ある。よって、施工工期が短くてすむ。
搭載設置する作業を行うと、該PC屋根71には、図8
に示すように、差し筋40が埋込準備されている。そこ
で、該差し筋40を利用して、ホッパ躯体5の下部の切
り出し棚7b、ホッパ下部壁7aを、先に仕切り壁6上
に搭載されたPC屋根71の下側に接続する形で構築す
る。この際、切り出し棚7b、ホッパ下部壁7a等のホ
ッパ躯体5の下部部分は、図3に示すように、前記吊り
下げ梁9、ハウジング10等の配置と無関係に、図3紙
面と交差方向に示す矢印A、B方向に同一断面をもって
連続した形になっていることによって、コンクリート4
2を、1ヶ1ヶのPC屋根71の搭載作業と同期させる
必要なく、矢印A、B方向に何ピッチ分かづつ一括して
打設することが出来る。このため、施工効率が良い。こ
うして、該切り出し棚7b、ホッパ下部壁7aの構築に
より、前記払出空間7cが、ホッパ空間8の下方に対応
配置した形で形成される。以上のように、仕切り壁6を
矢印C、D方向に沿って順次施工しながら、PC屋根7
1と切り出し棚7b、ホッパ下部壁7aを順次矢印A、
B方向に沿って接続していく工程を行っていくことによ
り、中央躯体列5bのホッパ躯体5が構築完了される。
従って、ホッパ躯体5の構築作業当時には、前記筒体3
を構築完了させていないので、後に筒体3となるホッパ
躯体5構築作業現場の周囲が開放された形になってい
る。このため、ホッパ躯体5の構築作業は、作業空間に
限定されることなく、自由にクレーン車36が出入りし
ての作業が可能で、効率的に行われる。
して、端部躯体列5aのホッパ躯体5の構築を行う。ま
た、該端部躯体列5a及び中央躯体列5bの構築と並行
させて、或いは、その後、吊り下げ梁9とハウジング1
0を、例えば、PC部材を打込型枠として、これにコン
クリート42を現場打設する形で、所定の形状に構築す
る。すると、ホッパ空間8及び払出空間7cが複数形成
されたホッパ躯体5の全体が構築完了される。こうして
ホッパ躯体5を構築し、さらに、該ホッパ躯体5の周囲
に筒体3を、下から上に立ち上げていく形で構築する。
すると、ホッパ空間8を複数形成する場合においても、
ホッパ躯体5の上部をプレキャスト製のPC屋根71を
用い、また、先行構築する仕切り壁6と同期させて構築
することにより、施工の面倒な部分を短期間で構築完了
させることが出来るので、この結果として、能率良く短
い工期で、サイロ1を施工出来る。
1のホッパ躯体5には、4条のホッパ空間8と、4条の
払出空間7cが、図1に示すようにそれぞれ左右対称を
なす形で形成されている例を述べたが、ホッパ躯体5に
設けられるホッパ空間8及び払出空間7cの数量及び形
状は、任意である。従って、各中央躯体列5bの左右両
側が斜面7eになっている必要はなく、片面のみが斜面
7eになっていても構わない。また、上述した実施例に
おいては、単位上部部材が、外装部7を形成する形で屋
根状に形成されたPC屋根71である例を述べたが、ホ
ッパ躯体5の上部を構築するに際して特に面倒なのは斜
面7eの形成とライニング材の貼付であるところから、
該単位上部部材には、図7に示す仕切り壁6の上部6b
部分が一体に取り付けられているものが用いられても差
し支えない。なお、実施例においては、ホッパ躯体5の
貯留物滑動面である斜面7eがステンレスライニング4
4によって形成されている例を述べたが、ここに貼付さ
れるライニング材は、ステンレス鋼板以外の鋼材や樹脂
コーティング材であっても差し支えない。さらに、実施
例においては、ホッパ躯体5の支持部材は、現場打設さ
れたコンクリート42による仕切り壁6である例を述べ
たが、支持部材を鉄骨材で構成する場合があっても構わ
ない。
1記載の発明によれば、上部に複数のホッパ空間8が斜
面7e等の貯留物滑動面により形成され、下部に複数の
払出空間7cが該複数のホッパ空間8に対応する形で形
成されるホッパ躯体5を構築するに際し、前記ホッパ躯
体5の上部形状に対応したプレキャストコンクリート製
の複数のPC屋根71等の単位上部部材を、各々の表面
側に前記貯留物滑動面を形成した形で予め準備し、前記
単位上部部材を設置すべき場所に仕切り壁6等の支持部
材を順次設置し、前記設置された支持部材上に前記複数
の単位上部部材を、該複数の単位上部部材の貯留物滑動
面により前記ホッパ空間8を形成する形で、且つ前記支
持部材の設置工程と同期させる形で順次搭載し、前記ホ
ッパ躯体5のホッパ下部壁7a、切り出し棚7b等の下
部を、前記払出空間7cを形成する形で、且つ前記支持
部材に搭載支持された単位上部部材の下側に接続する形
で構築するようにして、構成したので、支持部材の設置
を順次行いながら、該設置された支持部材上に単位上部
部材を順次搭載し、これにより、ホッパ躯体5の上部を
順次構築進行させることが出来る。この際、支持部材に
搭載される単位上部部材は、ホッパ躯体5の上部形状に
対応して形成されているため、軽量であり、小型のクレ
ーンを用いた搭載設置作業が可能である。また、支持部
材の設置は、単位上部部材の設置工程と同期して順次に
行われるので、単位上部部材を搬送するクレーンが通行
及び配置する場所が、構築済みの支持部材により塞がれ
ていることはない。よって、小型のクレーンを用い、こ
れが単位上部部材の設置場所の極近くまで入り込んで、
該単位上部部材の搭載設置作業を行うことが出来る。ま
た、単位上部部材の設置を行うだけで、ホッパ空間8の
形成と共に、貯留物滑動面の形成が同時に行われること
になるので、該貯留物滑動面形成のための煩雑な型枠組
作業やライニング材の貼付手間が省略される。また、単
位上部部材はプレキャストコンクリート製であるため、
現場における配筋作業も省力化される。このため、施工
能率が良い。さらに、支持部材の設置作業と単位上部部
材の設置作業は、両者が同期するように施工していく形
で、同時進行される。このため、工期が短くてすむ。
よれば、請求項1記載の発明において、前記複数のホッ
パ空間8は、各々が直線状をなす形で平行に配置されて
おり、前記支持部材を、前記各ホッパ空間8の配置方向
(矢印A、B方向)と直交する方向(矢印C、D方向)
に複数個、前記単位上部部材の搭載よりも先行させる形
で、コンクリート42等の現場打設コンクリートにより
順次打設設置するようにして、構成したので、現在構築
中の支持部材よりホッパ空間8の配置方向(矢印A、B
方向)と直交する方向(矢印C、D方向)に複数個分だ
けずれた位置にある支持部材は、既に所定の養生期間を
経て、単位上部部材の搭載に適した状態を呈することが
出来る。従って、支持部材の構築先頭位置で、該支持部
材構築作業を行っているとき、これより後方側(矢印C
又はD方向にずれた箇所)には、既に所定の養生期間を
経て、所定強度に到達した支持部材が配置しているの
で、ここに直ちに単位上部部材を搭載することが出来
る。このため、支持部材を現場打設コンクリートで構築
する場合でも、確実且つ効率的に、単位上部部材を支持
部材に搭載支持させて、ホッパ躯体5を構築することが
出来る。また、ホッパ躯体5は複数のホッパ空間8が形
成された形になっていて、一方、支持部材の施工方向は
該ホッパ空間8の配置方向(矢印A、B方向)と交差す
る方向(矢印C、D方向)になるところから、単位上部
部材を搭載設置すべき支持部材の、ホッパ空間8の配置
方向(矢印A、B方向)に沿った方向の先方側は、未だ
支持部材が設置されておらず、常に開放された形になっ
ている。このため、クレーン車を用いての、単位上部部
材の搬入及び搭載設置作業が自在に行えるので、一層能
率的に、ホッパ躯体5の構築作業を行うことが出来る。
よれば、請求項1記載の発明において、前記貯留物滑動
面はステンレスライニング44等のステンレス鋼板から
なり、前記単位上部部材は、前記ステンレス鋼板を打込
型枠として製造されるようにして、構成したので、単位
上部部材の製造時に打込型枠として機能したステンレス
鋼板が、該単位上部部材の設置後にはライニング材とし
て貯留物滑動面を形成することが出来る。従って、通
常、ホッパ躯体の斜面状になった貯留物滑動面にライニ
ング材を貼付する作業は非常に面倒であるが、本発明に
よれば、工場で単位上部部材を製造するときに、該単位
上部部材と一体にライニング材を貼付することが、簡単
な製造工程にして確実に出来る。このため、本発明で
は、先に述べたようにサイロ1におけるホッパ躯体5の
施工時の能率が良くなったり、工期が短くてすむことに
加えて、大荷重に耐えるべきホッパ躯体5の信頼性、耐
久性等も向上する。
図である。
大図である。
順の一例を示す平面図である。
す一連の図のうちの1つである。
す一連の図のうちの1つである。
す一連の図のうちの1つである。
出し棚) 71……単位上部部材(PC屋根) 7e……貯留物滑動面 7c……払出空間 8……ホッパ空間 44……ステンレス鋼板(ステンレスライニング)
Claims (3)
- 【請求項1】上部に複数のホッパ空間が貯留物滑動面に
より形成され、下部に複数の払出空間が該複数のホッパ
空間に対応する形で形成されるホッパ躯体を構築するに
際し、 前記ホッパ躯体の上部形状に対応したプレキャストコン
クリート製の複数の単位上部部材を、各々の表面側に前
記貯留物滑動面を形成した形で予め準備し、 前記単位上部部材を設置すべき場所に支持部材を順次設
置し、 前記設置された支持部材上に前記複数の単位上部部材
を、該複数の単位上部部材の貯留物滑動面により前記ホ
ッパ空間を形成する形で、且つ前記支持部材の設置工程
と同期させる形で順次搭載し、 前記ホッパ躯体の下部を、前記払出空間を形成する形
で、且つ前記支持部材に搭載支持された単位上部部材の
下側に接続する形で構築するようにして構成した、サイ
ロにおけるホッパ躯体の構築方法。 - 【請求項2】前記複数のホッパ空間は、各々が直線状を
なす形で平行に配置されており、 前記支持部材を、前記各ホッパ空間の配置方向と直交す
る方向に複数個、前記単位上部部材の搭載よりも先行さ
せる形で、現場打設コンクリートにより順次打設設置し
て構成した、請求項1記載のサイロにおけるホッパ躯体
の構築方法。 - 【請求項3】前記貯留物滑動面はステンレス鋼板からな
り、 前記単位上部部材は、前記ステンレス鋼板を打込型枠と
して製造される、請求項1記載のサイロにおけるホッパ
躯体の構築方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30300894A JP2764893B2 (ja) | 1994-11-11 | 1994-11-11 | サイロにおけるホッパ躯体の構築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP30300894A JP2764893B2 (ja) | 1994-11-11 | 1994-11-11 | サイロにおけるホッパ躯体の構築方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08135244A JPH08135244A (ja) | 1996-05-28 |
JP2764893B2 true JP2764893B2 (ja) | 1998-06-11 |
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JP6865545B2 (ja) * | 2016-08-26 | 2021-04-28 | 大成建設株式会社 | サイロホッパ部の構築方法 |
KR101851280B1 (ko) * | 2017-09-06 | 2018-04-23 | 주식회사 넥스기술 | 프리캐스트 rdm 하우스 및 안내경사면이 구비된 사일로 및 상기 사일로의 시공방법 |
-
1994
- 1994-11-11 JP JP30300894A patent/JP2764893B2/ja not_active Expired - Lifetime
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