JP2822830B2 - シート状印刷物の欠陥検出方法 - Google Patents

シート状印刷物の欠陥検出方法

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JP2822830B2
JP2822830B2 JP5017951A JP1795193A JP2822830B2 JP 2822830 B2 JP2822830 B2 JP 2822830B2 JP 5017951 A JP5017951 A JP 5017951A JP 1795193 A JP1795193 A JP 1795193A JP 2822830 B2 JP2822830 B2 JP 2822830B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は連続するシート状印刷物
に存在する印刷ズレや印刷抜け、すじ、汚れ、更には異
物混入等を高精度に検出することができるシート状印刷
物の欠陥検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】製造工程においてシート状印刷物の形態
で供給されるものは多くある。例えば包装袋等は、透明
フィルム上に同じ図柄を幅方向に並列印刷するととも
に、この並列印刷したものを、フィルムの長手方向にわ
たって所定周期で繰返し印刷した形態で供給されてお
り、この連続透明フィルムを最終工程で所定寸法で切断
することにより所定寸法の包装袋用シート体を作製して
いる。そして従来よりこのようなシート状印刷物の欠陥
箇所をシート状印刷物の巻き取り工程で検出することが
行われており、この作業は検反作業と呼ばれている。
【0003】巻き取り工程で行われるシート状印刷物の
検反の最も古典的な手法としては作業員による目視検査
があった。これは印刷の図柄周期に対応させて間欠送給
されるシート状印刷物の送給路の途上適所に光源を配置
し、この光源により透過照明されたシート表面を作業員
が目視により検査するものであり、欠陥発見箇所のシー
ト体側縁に欠陥箇所指摘ラベルを貼り付けるものであっ
た。この方法の欠点は、肉眼による検査であることから
処理スピードに限界がある上に、作業員の疲労が著しい
ことである。反面、その利点としては肉眼による検査で
あることから、印刷面に存在する欠陥箇所の評価を柔軟
に行うことができることである。即ち、最終製品を手に
する消費者の視覚感性にほぼ一致した評価がなし得るこ
とであり、欠陥箇所に対してその欠陥箇所が製品化した
ときに消費者の「クレーム対象となる欠陥」(重欠陥)
か、あるいは「クレーム対象とならない欠陥」(軽欠
陥)であるかを的確に区別できるので廃棄対象となる部
分を最小限に止めることができることである。
【0004】次いで、このような人手による欠陥検出方
法に代えて、検査工程の自動化をはかったものがあり、
この最も古典的なものとしては単色無地のシート体の欠
陥を検出する装置がある。これは作業員の目視に代えて
撮像装置により被検査面を撮像し、当該撮像装置から得
られる信号を分析し、信号中に既定レベルを超える電圧
が存在した場合に、この部分を欠陥箇所と判定する方法
である。そして、既定レベル以下の電圧はノイズとして
処理する。この装置は、比較的単純な構成で且つ検査精
度も高く有効である反面、検査対象が単色無地のシート
体に限定され、多色印刷したものや図柄印刷したものに
対しては対応できない問題がある。
【0005】次いで、この課題を解決すべく提案されて
いる最新技術として、例えば以下の技術が存在する。こ
の技術は次の如くである。即ち線状のCCDラインセン
サを用いて走行するシート状印刷物を撮像するととも
に、撮像によって得られた画像信号を微分して印刷面の
濃度変化を検出し、この微分波形のうち既定レベルを超
えた部分を検出することによってシート状印刷物表面に
おける図柄の境界を検出し、更に被検査画像における微
分波形を二値化処理して得られる信号パターンを、前記
境界位置を考慮したうえで、予め作製しておいたマスタ
ーパターンと、記憶手段内で比較対照することで、シー
ト状印刷物の欠陥箇所を検出する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この技術によれば、多
色印刷したものや図柄印刷したものも検査対象とするこ
とができるものの、被検査面の印刷濃度の変化を二値化
レベルで判定しているために、二値化レベルの設定が微
妙であり、このレベル設定の適、不適によって欠陥検出
精度が大きく左右される問題があった。また、この技術
では微分波形によって得られる濃度変化を検出している
が、この方法では欠陥部分の地色が濃色である場合と薄
色である場合とでは検出精度が異なる問題があり、更に
重要なことは、このような濃度変化のみによって検出さ
れた欠陥部分は必ずしも人間の視覚による欠陥認識と一
致しない問題があった。例えば、被検査面における汚損
範囲が極めて狭い範囲であって、汚染範囲内外での濃度
差が大きい場合は、人間の視覚では「目立つ汚損」とし
て認識されるのに対して、汚損範囲が広範囲にわたる場
合であっても、汚損範囲内外での濃度差が小さい場合
は、その汚損は人間の視覚では「目立たない汚損」とし
て認識される。そして、「目立つ汚損」は製品から確実
に排除する必要があるが、他方、「目立たない汚損」は
排除する必要がない場合が多い。従来の手法ではこのよ
うな人間の視覚感性を考慮した欠陥判定が極めて困難で
あった。また、汚損程度の評価は検査対象であるシート
体の種類によっても異なり、例えばあるシート状印刷物
では不良品として処理すべき欠陥も他の種類のシート状
印刷物では良品として許容できる場合もあり、このよう
なシート状印刷物の種類の相違が判定基準に与える影響
をどのように調整するかという課題が残されてい た。
【0007】また、検査装置が如何なるものであって
も、発見された欠陥箇所が真に製品から排除すべき欠陥
箇所であるか否かを最終的に判定しようとすれば、検査
員による目視判定が必要となり、このためには被検査面
のエリア画像をモニタ等に映し出す必要がある。従来装
置ではこのエリア画像を映し出すに際して、欠陥検出用
のCCDラインセンサとは別に、被検査面を広範囲に撮
像できるTVカメラ等のエリアセンサが必要となり、し
かも被検査面の欠陥箇所を高倍率で撮像しようとすれば
シート体の幅方向に沿って高価なTVカメラを複数台設
置する必要があり、装置コストが高くつく問題があっ
た。しかも、この場合、被検査面の静止エリア画像を撮
像するためには、シート状印刷物の間欠移送が不可欠で
あり、シート状印刷物の送給機構が複雑化する問題もあ
った。
【0008】また、従来手法では、シート状印刷物の長
手方向における隣接周期間の印刷濃度の変化は、その変
化が比較的大きい場合は検出できるものの、印刷濃度が
漸次的に変化している場合は検出することができない問
題もあった。
【0009】本発明はかかる現況に鑑みてなされたもの
であり、被検査面の地色の濃淡に関わらず欠陥箇所を高
精度に検出できるとともに、シート状印刷物の長手方向
において各周期間における印刷濃度の漸次的変化も的確
に検出でき、加えて欠陥箇所の判定に際して人間の視覚
感性に近い判断ができ、且つ検査対象であるシート体の
種類に応じた欠陥評価が可能で、しかも検査員の肉眼に
よる最終判定が必要な場合には、別途エリアセンサを設
けることなく、目視検査用のエリア画像を容易に得るこ
とができるように工夫したシート状印刷物の欠陥検出方
法を提供せんとするものである。
【0010】
【課題を解決する為の手段】前記課題を解決した発明は
次の構成を有している。即ち、撮像装置としてシート状
印刷物の幅方向に沿って長くされた単数又は複数のライ
ンセンサを用い、シート状印刷物の走行によって前記ラ
インセンサから次々と出力される多階調のライン画像を
記憶手段に順次記憶させて記憶手段内部に被検査面の多
階調エリア画像を作製し、同時に当該被検査面の多階調
エリア画像の各部の濃度レベルを、マスタ画像の多階調
エリア画像の対応する各部の濃度レベルと比較し、両画
像の該当部分相互の濃度レベル差が許容値を超える部分
があれば、当該部分を欠陥箇所として判定するものであ
る。そして前記濃度レベルの許容範囲は、前記マスタ画
像の多階調ライン画像を基準として、これに明側の許容
濃度レベルを加算して作製した許容範囲の上限値として
の明欠陥多階調ライン画像と、暗側の許容濃度レベルを
減算して作製した許容範囲の下限値としての暗欠陥多階
調ライン画像とによって区画される領域によって規定さ
れる。またこのような構成を備えると同時に、記憶手段
内部に作製された被検査面の多階調エリア画像をモニタ
画面に映し出すようにし、必要があれば検査員の目視に
よる最終検査を行えるように構成している。
【0011】記憶手段内に作製する被検査面の多階調エ
リア画像は、シート状印刷物の1周期分の画像を1単位
として取り扱うことが好ましく、また被検査面の多階調
エリア画像とマスタの多階調エリア画像との濃度パター
ンのマッチングは、両多階調エリア画像の一方又は双方
を、記憶手段内部で移動させることにより行うことがで
きる。
【0012】また、マスタ画像としては、最初の1周期
をマスタ画像とすることも可能であるが、当該被検査面
の1周期前の多階調エリア画像を利用することもでき、
このようにすれば画像移動することなく被検査画像とマ
スタ画像を直接比較対照することができる。
【0013】本発明では、記憶手段内部に作製した被検
査面の多階調エリア画像は濃度パターンのマッチングに
用いると同時にモニタ画面にも映し出して検査員による
目視検査用の映像としても用いる。目視検査に用いる映
像と濃度パターンのマッチングに用いる映像とが一致し
ていることにより、検査の整合性がはかれるとともに
目視検査専用の撮像手段が不要となるので、装置配置の
自由度の向上及び目視検査併用に伴うコストアップも最
低限にとどめることができる。また明側の許容濃度レベ
ルと暗側の許容濃度レベルをそれぞれ調整する際に、検
査装置が判定用に用いた実際の映像をモニタ画面で確認
できるので、許容濃度レベルをより的確に設定できる。
【0014】
【0015】また、明欠陥多階調ライン画像と暗欠陥多
階調ライン画像とによって規定される画像の上限値及び
下限値の範囲内から逸脱している箇所を検出するだけで
なく、当該逸脱部分の形状及び面積を解析することで、
当該部分を欠陥箇所と特定するか否かを最終判定するこ
とも好ましい。
【0016】また、シート状印刷物の側縁には欠陥箇所
指摘ラベルを貼着する必要があるが、この具体的手段と
しては、次の形態が採用できる。即ち、ラインセンサの
配置位置よりシート状印刷物の送給方向下流側にラベリ
ング装置を配置し、且つラインセンサとラベリング装置
との間のシート状印刷物の送給量を測定する手段を設置
してなり、ラインセンサが欠陥箇所を検出した時点、即
ち欠陥箇所が検出部を通過した時点からシート状印刷物
の送給量を計測することにより、欠陥箇所がラベリング
装置の直下に到達した時点を検出してラベルを貼着する
方法である。
【0017】上述したものは、包装袋用シート体に代表
されるような連続送給されるシート状印刷物を被検査対
象としたものであったが、本発明は、枚葉印刷物やプリ
ント基板等のように所定大きさに切断されたシート状印
刷物に対しても適用できる。この場合、撮像装置として
は、シート状印刷物に対して横断的に配置された単数又
は複数のラインセンサを用いるとともに、シート状印刷
物を移動させるかあるいは撮像装置を移動させることに
よって、撮像対象部位を連続的に変化させ、この変化に
応じて前記ラインセンサから次々と出力される多階調の
ライン画像のデータを前記と同様、処理するものであ
る。
【0018】また、上述したものは、毎回検査する図柄
が同じであるか、あるいは周期的に同じ図柄が繰り返さ
れる場合について本願発明を適用した場合であったが、
本願発明は、毎回検査する図柄がその都度変わるシート
状印刷物を検査対象とすることもできる。この場合は、
撮像する図柄が変わる毎に当該図柄に対応するマスタ画
像の多階調エリア画像を記憶手段に新たに読み込むこと
によって対処するものである。
【0019】
【作用】本発明によれば、シート状印刷物の欠陥検出は
次のようにして行われる。先ず、シート状印刷物の表面
をラインセンサにより撮像して、当該ラインセンサから
得られる多階調のライン画像を記憶手段に順次格納し、
記憶手段内部に被検査画像の多階調エリア画像を作製す
る。多階調エリア画像の作製は、シート状印刷物が連続
送給されるものである場合は、シート状印刷物の移送に
伴って撮像対象部分が変化することによって自動的に得
られるものであり、これに対してシート状印刷物が停止
しているものである場合は、撮像装置をシート状印刷物
に対して移動させることによって得るものである。次い
でこの多階調エリア画像を、マスタ画像とパターンマッ
チングさせて、両画像の対応部分を特定し、これら対応
部分の多階調データ相互の濃度レベルを比較して濃度レ
ベル差が許容値を超える部分を検出する。そして、この
検出部分を自動的に欠陥箇所と判定したり、あるいは更
に別の判定処理を経ることにより、前記検出部分を欠陥
箇所と見做すか否かを最終判定するものである。マスタ
画像は予め作成しておいた同じ固定データを用いる場合
や、1周期前の最新の被検査画像の多階調エリア画像デ
ータをマスタ画像として用いる場合があり、更に、毎回
その都度、被検査面の図柄が変化する場合には、被検査
画像に対応するマスタ画像をその都度、リアルタイムに
読み込んで使用することもある。
【0020】
【実施例】次に本発明の詳細を図示した実施例に基づき
説明する。図1は本発明の欠陥検出方法を適用した欠陥
検出装置の一実施例の概要を示す説明図である。図中S
が被検査対象であるシート状印刷物であり、当該シート
状印刷物Sは図中右から左へ向かって連続的に送給され
ている。送給路の途上適所には、シート状印刷物Sの印
刷面側にCCDラインセンサ1が配置され、シート状印
刷物Sを間に挟んで前記CCDラインセンサ1に対向す
る位置には照明用光源2が配置されている。ここでは、
透過照明を採用しているがシート状印刷物Sの種類によ
っては反射照明又は反射照明と透過照明を併用してもよ
い。また、これら照明としては、可視光、赤外線、紫外
線やγ線などが使用できる。CCDラインセンサ1は1
024ビットの線状センサであり、当該センサはその長
手方向をシート状印刷物Sの幅方向に沿わせて配置して
いる。CCDラインセンサ1の長さには限界があるの
で、通常は図3に示すように複数個のCCDラインセン
サ1,1……を横一列に並設して、シート状印刷物Sの
全幅を撮像しうるように構成する。本実施例では6個の
CCDラインセンサ1,1……を使用している。CCD
ラインセンサ1の配置位置よりシート状印刷物Sの送給
方向下流側には、ロータリーエンコーダ3とラベリング
装置4が配置されている。ラベリング装置4は欠陥箇所
が存在する部分のシート体の側部位置に欠陥箇所指摘用
ラベルを貼着する装置である。またロータリーエンコー
ダ3はシート状印刷物Sの走行量を検出する装置であ
り、シート状印刷物Sが所定長移動する毎にパルスを発
生する。そして、このパルスは処理部5に入力されて、
CCDラインセンサ1より送出される多階調ライン画像
データを多階調エリア画像データに変換する際の改行信
号として用いるとともに、当該パルス数を計数すること
で、CCDラインセンサ1が撮像した欠陥箇所がラベリ
ング装置4直下に到達するタイミングを検出できるよう
に構成されており、欠陥箇所へのラベルの貼着を的確に
なしうるように構成されている。
【0021】処理部5によって得られたデータはパソコ
ンに送信され、当該パソコンによって統計処理されると
ともに履歴も記録するようにしている。また処理部5に
はモニタTV(CRT)が接続されており、当該処理部
5で作製された欠陥箇所の多階調エリア画像データを映
し出すことで、必要に応じて当該欠陥箇所を切除すべき
か否かの最終判定を目視によって確認することができる
ように構成している。また当該画像をビデオテープやそ
の他記憶媒体に記憶しておくことで、巻き替え作業時に
前記欠陥箇所を再特定することが可能となり、切除作業
の迅速化をはかることができる。
【0022】本発明の装置構成の概略は以上の如くであ
るが、欠陥箇所検出のための処理の内容は次の如くであ
る。本発明における主要な特徴は、 ラインセンサによって、被検査面の多階調ライン画像
を得ること。 得られた多階調ライン画像を用いて多階調エリア画像
を作製すること。 被検査面の多階調エリア画像とマスタの多階調エリア
画像の対応する各部の濃度レベルを比較して欠陥箇所を
検出すること。被検査面の多階調エリア画像とマスタの多階調エリア
画像の濃度レベルの差が許容値を超える部分があれば、
当該部分を欠陥箇所として判定すること。 許容範囲の設定はマスタ画像の多階調ライン画像を基
準として、これに明側の許容濃度レベルを加算して作製
した明欠陥多階調ライン画像と、暗側の許容濃度レベル
を減算して作製した暗欠陥多階調ライン画像とによって
区画される領域によって規定すること。 記憶手段内部に作製された被検査面の多階調エリア画
像を目視検査用のモニタ画面に映し出すこと。 の6項目
である。
【0023】以下、それぞれの特徴について説明する。
図2は本願発明が検査対象とするシート状印刷物の一例
を示している。シート状印刷物Sはラミネートフィルム
や印刷等の透明フィルム、又は蒸着等を施した半透明あ
るいは不透明フィルムであり、その幅を500mm〜1
400mm程度に設定した連続体である。当該シート体
Sには、一定の周期長T単位で同じ図柄が繰り返し印刷
されている。図例のものは、A,B,C,Dのそれぞれ
の文字を同色系インクによって濃淡差を与えて印刷した
場合であり、各文字を塗り潰した斜線によって、それぞ
れの文字の濃度を便宜上表現している。ここではA,
B,C,Dは同色系で濃淡差を有するものを対象として
いるが、モノクロのラインセンサで撮像したときに、各
文字画像に濃淡差が得られるものであれば、各文字は異
色であってもよく、例えば、Aが黒色、Bが灰色、Cが
赤色、Dが黄色等であってもよい。また、以下の説明で
は、モノクロ画像を対象にして話を進めるが、ラインセ
ンサとしてカラーセンサを使用することにより、カラー
画像にも対応できることはいうまでもない。
【0024】図3は連続送給されるシート体Sの幅方向
にわたって6個のCCDラインセンサ1,1……が配置
された様子を示し、図4はこのCCDラインセンサ1,
1…が撮像している位置(X−X´)と当該部分を撮像
することにより得られるライン画像信号を示している。
ライン画像は256階調の濃度レベルを有する信号波形
の形態で提供され、この信号波形は256段階の階調デ
ータとしてメモリに格納される。
【0025】透過照明によって照明された被検査面を撮
像した場合、CCDラインセンサ1からの出力信号は光
の透過量によって規定されるため、一般に印刷の濃い部
分で低レベルとなり、他方、印刷の薄い部分で高レベル
となる。しかしながら、ここでの説明では、便宜上、印
刷面が濃色であれば高レベルの出力信号が得られ、薄色
であれば低レベルの出力信号が得られるものであるとの
前提に立って話を進める。
【0026】図4に示すように、濃色で印刷された
「A」を横切る部分では高レベルの映像信号が得られ、
他方、薄色で印刷された「B」を横切る部分では低レベ
ルの映像信号が得られ、それぞれ、印刷部分の濃度に対
応した映像信号が得られる。
【0027】図5として示すものは、欠陥部分を有する
印刷文字「A」、「B」を撮像して得られる多階調デー
タを示している。この例では、文字「A」には「欠損部
分6a」と「濃度の薄い部分6b」があり、また文字
「B」には「濃度の濃い部分6c」と「膨出部分6d」
が存在している。そして、多階調パルスにはこれら欠陥
部分がパルス形状の変化として現れる。即ち、「欠損部
分6a」では階調レベルが地色部分の階調レベルと等し
くなって結果的にパルス幅が狭くなり、「濃度の薄い部
分6b」では階調レベルが低くなる。また「濃度の濃い
部分6c」では階調レベルが他の文字部分より高くな
り、「膨出部分6d」では本来地色と同レベルである筈
の部分の階調レベルが文字部分と同じ階調レベルを示し
ており結果的にパルス幅が広がっている。
【0028】このように多階調ライン画像データに現れ
た各パルスの変形部分の検出は、当該変形部分を含む被
検査面の多階調ライン画像データを標準となるマスタ画
像の多階調ライン画像データと重ね合わし、マスタ画像
から逸脱する部分を検出することによって行われる。こ
の検出作業は実際には、メモリー上で行い、またメモリ
ーへの格納は、多階調データ相互の比較対照が可能なよ
うにデジタル濃淡画像として記憶される。以下、その基
本的な考え方を図に基づいて説明する。
【0029】図6として示したものは、前記図5で示し
た被検査面の多階調ライン画像データと、前記図4で示
したマスタの多階調ライン画像データを重ね合わせた様
子を示し、図中斜線で示した部分が欠陥部分7である。
最も基本的な欠陥検出方法は被検査面の多階調ライン画
像データとマスタの多階調ライン画像データとの間にこ
のような斜線部分で表される領域が存在するか否かを検
査し、このような領域が存在したならば、当該部分を欠
陥箇所と判断する方法である。
【0030】上述した例では、被検査面の多階調ライン
画像データとマスタ画像の多階調ライン画像データとの
間に不一致部分があれば、これら部分は基本的に全て欠
陥箇所とみなしているが、このままではわずかなパター
ンずれや実質上問題とならない僅かな欠陥も欠陥箇所と
して認識してしまうおそれがあって現実的ではない。し
たがって実際の欠陥箇所の特定に際しては、マスタ画像
の多階調ライン画像データに一定の許容範囲を設けて仕
分けている。
【0031】図7として示したものが、マスタの多階調
ライン画像データに一定の許容幅を与えた場合である。
図中実線で示される多階調ライン画像データの真値に
側の一定の許容値を加算して得られる明欠陥ライン画像
データ8と、前記多階調ライン画像データの真値から
側の一定の許容値を減算して得られる暗欠陥ライン画像
データ9を作成した場合である。そしてこの明欠陥ライ
ン画像データ8と暗欠陥ライン画像データ9とによって
区画される領域内に被検査面の多階調ライン画像データ
が収まっている場合は、軽欠陥と判断して許容し、他
方、図8において斜線部分で示す如く、前記領域からの
逸脱部分10があれば、この部分は重欠陥であると判断
して検出するようにしている。
【0032】以上の手法によりある程度現実的な欠陥検
出が可能となるが、この手法だけでは不十分な場合もあ
る。例えば、汚損範囲が広範囲におよんでいる場合であ
っても、その汚損の色と地色との濃度差が小さいときに
は人間の視覚上では比較的目立たず、したがってこのよ
うな汚損は除去対象とする必要のない場合が多い。これ
に対して汚損範囲が狭くても、その汚損の色と地色との
濃度差が大きい場合には目立ちやすく、したがってこの
ような汚点は除去する必要がある。本発明ではこのよう
な問題に対処するために、次の手法を提案する。
【0033】即ち、図9(イ),(ロ)に示す如く、明
欠陥ライン画像データ8と暗欠陥ライン画像データ9と
によって区画される領域からの逸脱部分の面積がそれぞ
れS,S´であって、ほぼ同面積であっても、図9
(イ)に示す如く汚染範囲dが比較的広範囲である場合
は、その汚損状態は「ぼんやりした汚損」と判断できる
ため、このような欠陥は軽欠陥であると認識させて仕分
け、他方、図9(ロ)に示す如く汚染範囲d´が比較的
狭い場合には、その汚損状態は「はっきりした汚損」と
判断できるため、このような欠陥は重欠陥であると認識
させて仕分けるように工夫するものである。これは一般
的には、逸脱面積Sと汚染範囲dとの比率を監視するこ
とによって行うことが可能であるが、逸脱部分の形状認
識をさせることで判定することも可能である。
【0034】以上述べたものは被検査画像とマスタ画像
とのパターンマッチングを、両画像において該当するラ
イン画像相互間で行う場合について述べた。パターンマ
ッチングの基本原理はこのように対応するライン画像同
士を比較して行うものとして説明できるが、実際の処理
としては、被検査面のライン画像を順次読み込んでメモ
リー内に1周期分の多階調エリア画像を作製し、この被
検査面の多階調エリア画像と、同一メモリー内あるいは
別のメモリー内に予め読み込んで作製しておいたマスタ
の多階調エリア画像とを比較対照してパターンマッチン
グを行う。
【0035】図10では多階調エリア画像のメモリー内
への格納状態を模式的に3次元表現したものであり、縦
横に配置されたメモリーMの各番地にそれぞれ256階
調の多階調データを格納した状態を表現している。図1
1は多階調エリア画像のメモリーM内への格納状態を2
次元的に表現したものである。図は文字輪郭のみで表現
しているが、メモリー内の各番地には256階調の濃度
レベルを有する多階調データが格納されている。
【0036】エリア画像である被検査画像とマスタ画像
とのパターンマッチングを行う際には、被検査画像とマ
スタ画像とはメモリー内部に同姿勢、同配置で格納され
ていることが前提である。しかしながら、図12に示す
如くシート状印刷物Sは蛇行する場合があり、このよう
な場合には、被検査画像とマスタ画像とをそのままメモ
リー上で重ね合わしても両画像の対応部分を重ね合わし
たことにはならず無意味である。したがって、このよう
な蛇行に対する対策が必要となるが、本発明では「蛇行
対策」として、次の二つの手法を提案する。
【0037】第1番目の手法は、図13に示す如く被検
査画像若しくはマスタ画像のいずれか一方又は両方を、
記憶手段内部で移動させることにより被検査画像とマス
タ画像を重ね合わしたうえ、両画像を比較対照する方法
である。画像移動は水平方向、垂直方向への平行移動と
回転移動を組み合わして行う。画像移動方法としては公
知の手段が適宜採用でき、メモリー上でのソフトウェア
処理によるものや、専用論理回路を用いたハードウェア
処理のいずれを用いることも任意である。ソフトウェア
処理としては、例えば、画像の特徴点を認識させてこの
特徴点を基準にして画像を移動する手法や、概略抽出し
た画像輪郭を基準にして画像を移動させる手法が採用で
きる。
【0038】第2番目の手法は、被検査面の1周期前の
多階調エリア画像データをマスタ画像として利用し、マ
スタ画像を常時更新する手法である。例えば図12にお
いてT2番目の周期の被検査画像を検査する場合はT1
番目の被検査画像をマスタ画像として用い、次いでT3
番目の周期の被検査画像を検査する場合はT2番目の被
検査画像をマスタ画像として用いる手法である。この手
法はシート状印刷物上の周期的に繰り返す同じ図柄を1
周期毎にメモリーに記憶していく場合、最新の被検査面
の図柄の配置位置は、その直前の被検査面の図柄と最も
近似していることに着目したものである。この手法によ
れば、メモリー上における被検査画像の図柄の配置位置
と、マスタ画像の図柄の配置位置との間にほとんどズレ
はないので、画像を移動したりすることなく両画像を直
接比較対照することが可能となる。但し、マスタ画像と
して採用する前周期の画像には欠陥箇所が存在しないこ
とが前提である。したがって、前周期の画像に欠陥箇所
が存在する場合には、前周期の画像をマスタ画像として
採用せず、この場合は別途記憶しておいた欠陥箇所の存
在しない健全なマスタ画像を用い、前記第1の手法と同
様の手法を適用することなどが考慮される。
【0039】上述したものは、包装袋用シート体に代表
されるような連続送給されるシート状印刷物を被検査対
象としたものであったが、本発明は、枚葉印刷物やプリ
ント基板等のように所定大きさに切断されたシート状印
刷物に対しても適用できる。この場合、撮像装置として
は、シート状印刷物に対して横断的に配置された単数又
は複数のラインセンサを用いることに関しては前述した
ものと同様であるが、被検査画像の多階調エリア画像を
得るために、撮像装置を首振りさせる等して撮像対象部
位を連続的に変化させることが考慮される。勿論、コン
ベア上等に枚葉印刷物やプリント基板等のシート状印刷
物を載置することにより、シート状印刷物を撮像装置に
対して移動させてもよい。
【0040】また、上述したものは、毎回検査する図柄
が同じであるか、あるいは周期的に同じ図柄が繰り返さ
れる場合について本願発明を適用した場合であったが、
本願発明は、毎回検査する図柄がその都度変わるシート
状印刷物を検査対象とすることもできる。この場合は、
撮像する図柄が変わる毎に当該図柄に対応するマスタ画
像の多階調エリア画像を記憶手段からリアルタイムに新
たに読み込むことにすれば対処できる。
【0041】
【発明の効果】本発明のシート状印刷物の欠陥検出方法
は、シート状印刷物の幅方向に沿って長くされたライン
センサを用いて被検査面を撮像し、当該ラインセンサか
ら得られる多階調のライン画像を記憶手段に順次記憶さ
せて記憶手段内部に被検査面の多階調エリア画像を作製
したうえ、当該被検査面の多階調エリア画像と、予め作
製しておいたマスタ画像の多階調エリア画像とを比較対
照するものであるから、両画像間の微妙な濃度差も検出
でき、画像の欠けや汚れ、すじ等を的確に検出できると
ともに、印刷相互間の色濃度の漸次的変化も検出するこ
とができる。しかも欠陥箇所の検出は多階調検出された
濃度レベル差が許容範囲を逸脱しているか否かを判断す
るものであるから、従来の二値化レベルを基準にした欠
陥検出に比べて高精度な欠陥検出が可能であり許容値の
設定も比較的容易である。また、許容範囲はマスタ画像
の多階調ライン画像に明側の許容濃度レベルを加算して
作成される明欠陥多階調ライン画像と、マスタ画像の多
階調ライン画像に暗側の許容濃度レベルを減算して作成
される暗欠陥多階調ライン画像とで規定される範囲とな
し、明側と暗側に設ける許容濃度レベルをそれぞれ別々
に設定する構成としているので、シート体の種類や欠陥
の種類の相違に対応して判定基準を調整することがで
き、製品化されたのち市場で受ける実際の評価に対応し
た判定ができる。また記憶手段内部に作製された被検査
面の多階調エリア画像を目視検査用のモニタ画面に映し
出すようにしているため、目視検査に用いる映像と濃度
パターンのマッチングに用いる映像とが一致して、検査
の整合性がはかれるとともに、目視検査専用の撮像手段
が不要となるので、装置配置の自由度の向上及び目視検
査併用に伴うコストアップも最低限にとどめることがで
きる。また明側の許容濃度 レベルと暗側の許容濃度レベ
ルをそれぞれ調整する際に、検査装置が判定用に用いた
実際の映像をモニタ画面で確認できるので、許容濃度レ
ベルをより的確に設定できる。
【0042】また、被検査画像若しくはマスタ画像のい
ずれか一方又は両方を、記憶手段内部で移動させること
により被検査画像とマスタ画像を重ね合わしたうえ、両
画像を比較対照するようにした場合は、シート状印刷物
が蛇行した場合でも被検査画像とマスタ画像を正確に比
較できる。
【0043】また、被検査面の1周期前の多階調エリア
画像をマスタ画像として利用した場合は、仮にシート状
印刷物の蛇行が著しい場合であっても、最新の被検査画
像とマスタ画像とのメモリー上での位置ずれは極めて少
ないから、画像移動等の操作を行うことなく、そのまま
両画像を比較対照することができる。
【0044】
【0045】また明欠陥多階調ライン画像と暗欠陥多階
調ライン画像とによって区画される領域から逸脱してい
る被検査面の多階調ライン画像の特定部分を検出したう
え、当該逸脱部分の形状及び面積を解析することで、当
該部分が重欠陥であるか軽欠陥であるかの最終判定を行
った場合は、目視判定に近い判定結果を得ることができ
る。
【0046】更に、ラインセンサの配置位置よりシート
状印刷物の送給方向下流側に、ラベリング装置を配置
し、ラインセンサとラベリング装置との間のシート状印
刷物の送給量を測定する手段を設置した場合は、シート
状印刷物の移動速度に変化があった場合でも欠陥箇所の
側縁に正確に欠陥箇所指摘ラベルを貼ることができる。
【0047】そして、本発明は、連続送給されるシート
状印刷物の欠陥検査のみならず、一部構成を変更するこ
とで、枚葉印刷物やプリント基板等のように所定大きさ
に切断されたシート状印刷物の欠陥検査に適用すること
も可能であり、更に、検査対象となる図柄が毎回変化す
るシート状印刷物を検査対象とすることも可能で、極め
て応用範囲が広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の欠陥検出方法を適用した欠陥検出装
置の一実施例の概要を示す説明図
【図2】 本願発明が検査対象とするシート状印刷物の
一例を示す説明図
【図3】 シート状印刷物の幅方向にわたってCCDラ
インセンサを複数個配置した様子を示す説明図
【図4】 CCDラインセンサがシート状印刷物を走査
している様子と当該部分を撮像することにより得られる
多階調ライン画像データを示す説明図
【図5】 欠陥部分を有する印刷文字を走査している様
子と当該印刷文字を撮像して得られる多階調ライン画像
データを示す説明図
【図6】 被検査面の多階調ライン画像データと、マス
タ画像の多階調ライン画像データを重ね合わせて欠陥部
分を検出した様子を示す説明図
【図7】 マスタ画像の多階調ライン画像データに一定
の許容幅を与えて明欠陥ライン画像データと暗欠陥ライ
ン画像データを作製した状態を示す説明図
【図8】 明欠陥ライン画像データと暗欠陥ライン画像
データとによって区画される領域からの逸脱部分を検出
して、当該部分を欠陥部分と見做した状態を示す説明図
【図9】 (イ),(ロ)は明欠陥ライン画像データと
暗欠陥ライン画像データとによって区画された領域から
の逸脱部分が欠陥箇所であるか否かを判定する様子を示
す説明図
【図10】 多階調エリア画像データのメモリー内への
格納状態を模式的に3次元表現した説明図
【図11】 多階調エリア画像データのメモリー内への
格納状態を模式的に2次元表現した説明図
【図12】 シート状印刷物が蛇行している様子を示す
説明図
【図13】 被検査画像又はマスタ画像をメモリー内で
移動させる様子を示す説明図
【符号の説明】
S シート状印刷物 M メモリー 1 CCDラインセンサ 2 照明用光源 3 ロータリーエンコーダ 4 ラベリング装置 5 処理部 6a 欠損部分 6b 濃度の薄い部分 6c 濃度の濃い部分 6d 膨出部分 7 欠陥部分 8 明欠陥ライン画像データ 9 暗欠陥ライン画像データ 10 逸脱部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松井 真人 京都市南区上鳥羽大柳町1番5 ダック エンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−223170(JP,A) 特開 平1−157854(JP,A) 特開 昭62−11152(JP,A) 特開 昭61−12345(JP,A) 特開 平1−307875(JP,A) 特開 昭63−135252(JP,A) 特開 昭55−74409(JP,A) 特開 平4−166749(JP,A) 特開 平3−140849(JP,A) 特開 平3−130648(JP,A) 特開 昭62−235551(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 21/89 G01B 11/30

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方から他方へ向かって走行するシート
    状印刷物の被検査面を撮像装置で撮像し、当該撮像装置
    によって得られる画像に基づいて被検査面に存在する欠
    陥箇所を検出してなるシート状印刷物の欠陥検出方法に
    おいて、 撮像装置としてシート状印刷物の幅方向に沿って長くさ
    れた単数又は複数のラインセンサを用い、シート状印刷
    物の走行によって前記ラインセンサから次々と出力され
    る多階調のライン画像のデータを記憶手段に順次記憶さ
    せて記憶手段内部に被検査面の多階調エリア画像を作製
    し、同時に当該被検査面の多階調エリア画像の各部の濃
    度レベルを、マスタ画像の多階調エリア画像の対応する
    各部の濃度レベルと比較し、両画像の該当部分相互の濃
    度レベル差が許容値を超える部分があれば、当該部分を
    欠陥箇所として判定するシート状印刷物の欠陥検出方法
    であって、 前記濃度レベルの許容範囲を、前記マスタ画像の多階調
    ライン画像を基準として、これに明側の許容濃度レベル
    を加算して作製した明欠陥多階調ライン画像と、暗側の
    許容濃度レベルを減算して作製した暗欠陥多階調ライン
    画像とによって区画される領域によって規定し、且つ前
    記記憶手段内部に作製された被検査面の多階調エリア画
    像を目視検査用のモニタ画面に映し出すようにしたこと
    を特徴とするシート状印刷物の欠陥検出方法。
  2. 【請求項2】 同じ図柄が周期的に繰り返されるシート
    状印刷物の1周期分の画像を1単位とした被検査面の多
    階調エリア画像を記憶手段内部に作製するとともに、当
    該被検査面の多階調エリア画像と予め前記記憶手段と同
    一又は別の記憶手段に予め格納しておいたマスタの多階
    調エリア画像の一方又は双方を、記憶手段内部で移動さ
    せて両画像の配置状態を合致させたうえ、両画像のパタ
    ーンマッチングを行ってなる請求項1記載のシート状印
    刷物の欠陥検出方法。
  3. 【請求項3】 同じ図柄が周期的に繰り返されるシート
    状印刷物の1周期分の画像を1単位とした被検査面の多
    階調エリア画像を記憶手段内部に作製するとともに、被
    検査面の1周期前の多階調エリア画像をマスタ画像とし
    て利用してなる請求項1又は2記載のシート状印刷物の
    欠陥検出方法。
  4. 【請求項4】 明欠陥ライン画像と暗欠陥ライン画像と
    によって区画された多階調ライン画像の存在許容領域か
    ら逸脱している被検査面の多階調ライン画像の特定部分
    を検出するとともに、当該逸脱部分の形状及び面積を解
    析することで、当該部分が重欠陥であるか軽欠陥である
    かの最終判定を行ってなる請求項1〜3のいずれか1項
    に記載のシート状印刷物の欠陥検出方法。
  5. 【請求項5】 ラインセンサの配置位置よりシート状印
    刷物の送給方向下流側に、シート状印刷物の側縁に欠陥
    箇所指摘ラベルを貼着するラベリング装置を配置し、且
    つラインセンサとラベリング装置との間にシート状印刷
    物の送給量を測定する手段を設置してなり、ラインセン
    サが欠陥箇所を検出した時点からシート状印刷物の送給
    量を計測することにより、欠陥箇所がラベリング装置の
    直下に到達した時点を検出してラベルを貼着してなる請
    求項1〜4のいずれか1項に記載のシート状印刷物の欠
    陥検出方法。
  6. 【請求項6】 所定大きさに切断されたシート状印刷物
    の被検査面を撮像装置で撮像し、当該撮像装置によって
    得られる画像に基づいて被検査面に存在する欠陥箇所を
    検出してなるシート状印刷物の欠陥検出方法において、 撮像装置としてシート状印刷物に対して横断的に配置さ
    れた単数又は複数のラインセンサを用い、シート状印刷
    物又は撮像装置の移動による撮像対象部位の連続的変化
    によって、前記ラインセンサから次々と出力される多階
    調のライン画像のデータを記憶手段に順次記憶させて記
    憶手段内部に被検査面の多階調エリア画像を作製し、同
    時に当該被検査面の多階調エリア画像の各部の濃度レベ
    ルを、マスタ画像の多階調エリア画像の対応する各部の
    濃度レベルと比較し、両画像の該当部分相互の濃度レベ
    ル差が許容値を超える部分があれば、当該部分を欠陥箇
    所として判定するシート状印刷物の欠陥検出方法であっ
    て、 前記濃度レベルの許容範囲を、前記マスタ画像の多階調
    ライン画像を基準として、これに明側の許容濃度レベル
    を加算して作製した明欠陥多階調ライン画像と、暗側の
    許容濃度レベルを減算して作製した暗欠陥多階調ライン
    画像とによって区画される領域によって規定し、且つ前
    記記憶手段内部に作製された被検査面の多階調エリア画
    像を目視検査用のモニタ画面に映し出すようにしたこと
    を特徴と するシート状印刷物の欠陥検出方法。
  7. 【請求項7】 図柄がその都度変わるシート状印刷物の
    被検査面を撮像装置で撮像し、当該撮像装置によって得
    られる画像に基づいて被検査面に存在する欠陥箇所を検
    出してなるシート状印刷物の欠陥検出方法において、 図柄がその都度変わるシート状印刷物の所定範囲の画像
    を1単位とした被検査面の多階調エリア画像を記憶手段
    内部に作製するとともに、撮像する図柄が変わる毎に当
    該図柄に対応するマスタ画像の多階調エリア画像を記憶
    手段に新たに読み込み、次いで前記被検査面の多階調エ
    リア画像の各部の濃度レベルを、前記マスタ画像の多階
    調エリア画像の対応する各部の濃度レベルと比較し、両
    画像の該当部分相互の濃度レベル差が許容値を超える部
    分があれば、当該部分を欠陥箇所として判定するシート
    状印刷物の欠陥検出方法であって、 前記濃度レベルの許容範囲を、前記マスタ画像の多階調
    ライン画像を基準として、これに明側の許容濃度レベル
    を加算して作製した明欠陥多階調ライン画像と、暗側の
    許容濃度レベルを減算して作製した暗欠陥多階調ライン
    画像とによって区画される領域によって規定し、且つ前
    記記憶手段内部に作製された被検査面の多階調エリア画
    像を目視検査用のモニタ画面に映し出すようにしたこと
    を特徴とするシート状印刷物の欠陥検出方法。
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