JPH06148098A - 表面欠陥検査装置 - Google Patents

表面欠陥検査装置

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JPH06148098A
JPH06148098A JP13055193A JP13055193A JPH06148098A JP H06148098 A JPH06148098 A JP H06148098A JP 13055193 A JP13055193 A JP 13055193A JP 13055193 A JP13055193 A JP 13055193A JP H06148098 A JPH06148098 A JP H06148098A
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image pickup
image
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pickup signal
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Application number
JP13055193A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Uchida
洋之 内田
Osamu Sonobe
治 園部
Satoshi Maruyama
智 丸山
Riyouichi Danki
亮一 段木
Susumu Moriya
進 守屋
Masakazu Yokoo
雅一 横尾
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】欠陥の識別、等級判定を従来よりも一層高速で
高精度にできる表面欠陥検査装置を提供する。 【構成】被検査材10の表面の異常部の大きさと位置を
表す信号を異常検出部32で検出し、この異常部に対応
する撮像信号のみを画像メモリ30から抽出し、画像伝
送部34を介して画像処理部36に伝送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動している被検査材
の表面を撮像して、この被検査材の表面欠陥の検出、識
別を行なう表面欠陥検査装置に関し、例えば、高速で移
動している熱延鋼板の表面を検査するのに好適な表面欠
陥検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延ラインの鋼板、アルミ板等のシート
状の被検査材の表面欠陥を自動的に検出し、この表面欠
陥の大きさや種類等を判定する表面欠陥検査装置が従来
から知られている。圧延ラインでは、例えば熱延鋼板の
製造ラインのように、熱延鋼板が高速で移動するだけで
なく熱延鋼板が大きくばたつき、しかも周囲温度が高く
蒸気も存在するなどの悪環境が多い。このため、このよ
うな悪環境下でも高精度で表面の欠陥検査ができる表面
欠陥検査装置が要求されている。
【0003】表面欠陥検査装置としては、(1)レーザ
光を被検査材の表面に照射し、その反射光の変化を検出
して表面欠陥を検出する装置、(2)カメラを用いて被
検査材の表面を撮像して撮像信号を得、この撮像信号を
画像処理することにより欠陥検出を行なう装置、などが
知られており、実用化された例も多い。
【0004】上記の装置のうち、レーザ光を利用する装
置は、表面欠陥の高速検出という点では優れているが、
上記のような悪環境の圧延ラインにおいてはレーザ反射
光分布に含まれる表面因子の解明が十分になされていな
いため、検出欠陥の識別や等級判定を行なう能力、検出
精度に限界がある。一方、カメラを用いて被検査材の表
面を撮像する装置は、鋼板等の表面の欠陥検出を高速、
連続的に行なうためには、膨大なデータを記録する画像
メモリが要求され、また複雑な処理を行なうほど処理時
間が長くなる。このため、インプロセスで高速、連続的
に欠陥検出を行なうことは事実上不可能である。しか
し、カメラを用いる装置は、人間の目視像とほぼ同じ情
報が得られるため、欠陥の種類、有害な欠陥であるか否
かなどを判定するには有効な検査装置である。また、カ
メラと熱延鋼板表面との間の距離を大きくすることがで
きるため、蒸気、周囲温度による悪影響を抑えることが
でき、しかも、焦点深度の大きなレンズをカメラに用い
ることで熱延鋼板のばたつきがあっても明瞭な画像が得
られる。このような理由のため、カメラを用いる表面欠
陥検査装置は、実用化に向けて多くの改良が行われてい
る。
【0005】この改良の例としては、工業用テレビジョ
ンカメラ等を用いて被検査体の表面欠陥を検出する表面
欠陥検出装置が提案されている(特開昭60−5270
7号公報参照)。この表面欠陥検出装置には、被検査材
の表面を撮像して得られた撮像信号を、被検査材表面の
複数の区分けされた検査領域ごとに処理し欠陥検出を行
なう検出部と、この検出部からの信号に基づいて、欠陥
が検出された検査領域における撮像信号を詳細に演算す
る演算処理部とが備えられており、このため効率よく高
精度の欠陥判定が行なわれる。
【0006】また、撮像信号を画像処理する際の画像分
解能よりも高い分解能を有する処理回路によりフラグを
発生し、フラグ発生部のみを画像処理することにより、
画像データの大幅な増大を招くことなく、欠陥の種類を
高精度で認識する表面欠陥検出装置が提案されている
(特開平2−210211号公報参照)。また、走行し
ている被検査材の幅方向に光線を走査し、被検査材から
の反射光の変化から表面欠陥を検査する装置が提案され
ている(特公昭63−21857号公報参照)。この装
置では、被検査材表面の反射光を表す信号が処理されて
代表欠陥が選定され、この代表欠陥を重み付けすること
によって欠陥の等級が決定される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】欠陥の種類、等級判
別、周期性を詳細に判定するためには、被検査材の表面
の画像を表す撮像信号を何ら加工せずに直接高度なアル
ゴリズムを用いて画像処理する必要があるが、上記した
特開平2−210211号公報、特公昭63−2185
7号公報で提案された装置では、欠陥の有無、欠陥の
幅、欠陥の長さを判定するために種々の信号処理が施さ
れ加工された信号に対して、欠陥の等級判定、画像処理
が行なわれている。このため、加工されていない撮像信
号や反射信号が有する濃度のような情報を用いて欠陥の
識別を行うことができず、欠陥識別の高度化に限界があ
る。
【0008】また、特開昭60−52707号公報で提
案された装置では、検出した欠陥の大きさに拘わらず、
予め区分けされた検査領域毎に画像処理を行うため、例
えば複数の検査領域に亘って形成された欠陥に対して
は、誤検査を行う可能性がある。しかも、欠陥の大きさ
を事前に判定することができないため、画像処理を行う
アルゴリズムが複雑であり、高速で欠陥検出ができな
い。
【0009】本発明は、上記事情に鑑み、欠陥の識別、
等級判定等を従来よりも一層高速で高精度にできる表面
欠陥検出装置を提供することを第1の目的とする。とこ
ろで、例えば熱延鋼板の幅は製品の規格によって異な
り、このため、同一の生産ラインにおいても検査すべき
熱延鋼板の幅が異なることがある。また、圧延から巻取
りまでの間には、わずかながらも熱延鋼板が蛇行するた
め、熱延鋼板のエッジ位置も若干ずれる。さらに、熱延
鋼板のエッジ近傍には欠陥が比較的多く発生し、この欠
陥が微細な亀裂であっても、熱延鋼板を破断させる可能
性がある。このために、エッジ近傍の欠陥を正確に検出
することが必要である。従って、例えば熱延鋼板を被検
査材とする場合は、熱延鋼板の表面の中央部のみならず
エッジ近傍も検査範囲にしなければならず、製品規格に
よる幅の長短や移動中の熱延鋼板の蛇行を考えると、カ
メラの撮像範囲は熱延鋼板の幅よりも広くする必要があ
る。しかし、上記した従来の表面欠陥検出装置では、カ
メラの撮像範囲を熱延鋼板の幅よりも広くすると、エッ
ジも欠陥と判断されて欠陥が誤検出されるだけでなく、
エッジ近傍の欠陥を正確に検出することができないとい
う問題がある。
【0010】本発明は、上記事情に鑑み、欠陥の誤検出
を防止し、エッジ近傍の欠陥も正確に検出できる表面検
査装置を提供することを第2の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るための本発明の第1の表面欠陥検査装置は、 (1)被検査材の移動速度に同期して、該被検査材の移
動方向に対して直交する方向に区分された該被検査材の
表面の複数の領域の撮像信号を生成する撮像手段 (2)前記撮像信号のうち、前記被検査材の移動方向の
所定長さ分の表面を表す撮像信号を記憶しておく画像デ
ータ記憶手段 (3)複数の前記領域毎に、複数の前記領域に対応する
複数の前記撮像信号それぞれを前記被検査材の移動方向
の所定長さ分加算して所定のしきい値と比較することに
より、前記被検査材の表面に発生した異常部を検出する
異常部検出手段 (4)該異常部検出手段で検出された異常部を表す信号
に基づいて、前記画像データ記憶手段に記憶されている
撮像信号のうち、前記異常部の画像を表す撮像信号のみ
を伝送する画像伝送手段 (5)該画像伝送手段から伝送された撮像信号に画像処
理を施すことにより、被検査材の表面欠陥を検査する画
像処理手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0012】ここで、撮像手段としては、被検査材の表
面を走査するラインセンサカメラを用いることが好まし
い。また、前記異常部検出手段が、 (6)前記撮像手段で生成された撮像信号からノイズ成
分を除去するフィルタ処理部 (7)該フィルタ処理部でノイズ成分が除去された撮像
信号を微分処理して、異常部を表す撮像信号が強調され
た微分撮像信号を生成する微分処理部 (8)前記微分撮像信号を所定のしきい値と比較し、該
微分撮像信号を二値化して二値信号を生成する二値化処
理部 (9)前記二値信号を複数の前記領域毎に、移動方向の
所定長さ分加算して積和信号を生成する積和処理部 (10)該積和処理部で生成された積和信号それぞれを
所定のしきい値と比較し、前記異常部の位置と大きさを
判別する判別処理部とを備えることが好ましい。
【0013】また、異常部検出手段に、撮像信号の明暗
輝度を反転する反転処理部を備え、撮像信号を反転処理
させ、正常部よりも暗く見える異常部と明るく見える異
常部を検出することが好ましい。また、上記第2の目的
を達成するための本発明の第2の表面欠陥検査装置は、
被検査材の移動速度に同期して、該被検査材の移動方向
に対して直交する方向に区分された複数の領域の一次元
状の撮像信号を生成し、該撮像信号から生成された二次
元画像に画像処理を施し該被検査材の表面の欠陥検査を
行う表面欠陥検査装置において、 (11)複数の前記領域毎に、複数の前記領域に対応す
る複数の前記撮像信号それぞれを前記被検査材の移動方
向の所定長さ分加算して所定のしきい値と比較すること
により、前記被検査材のエッジの位置を表すエッジ位置
信号を生成する信号前処理部 (12)該信号前処理部で生成されたエッジ位置信号と
前記撮像信号に基づいて、前記被検査材の表面に対応す
る撮像信号のみに画像処理を施すことにより、前記被検
査材の表面欠陥を検査する信号後処理部とを備えたこと
を特徴とするものである。
【0014】ここで、前記信号前処理部が、 (13)複数の前記領域のそれぞれに対応する撮像信号
のうち、互いに隣接する領域に対応する撮像信号同士を
差分することにより、互いに隣接する各2つの前記領域
毎に差分撮像信号を生成する差分回路 (14)前記差分撮像信号それぞれを、前記被検査材の
移動方向の所定長さ分加算することにより積分撮像信号
を生成する積分回路 (15)前記積分撮像信号を所定の第一のしきい値と比
較し、該第一のしきい値以上の積分撮像信号に対応する
前記領域の位置を表す第一の位置信号を生成する第一の
位置信号発生回路 (16)前記積分撮像信号を所定の第二のしきい値と比
較し、該第二のしきい値以下の積分撮像信号に対応する
前記領域の位置を表す第二の位置信号を生成する第二の
位置信号発生回路 (17)前記第一の位置信号及び前記第二の位置信号の
うち、連続して生成される位置信号を検出し、前記被検
査材のエッジの位置を表すエッジ位置信号を生成するエ
ッジ判定部とを備えることが好ましい。
【0015】また、本発明の第2の表面欠陥検査装置
が、 (18)前記撮像信号のうち、前記被検査材の移動方向
の所定長さ分の表面の画像を表す撮像信号を記憶してお
く記憶手段 (19)前記エッジ判定部で生成されたエッジ位置信号
に基づいて、前記記憶手段に記憶された撮像信号のう
ち、前記被検査材の表面を表す撮像信号のみを選別する
選別手段を備えることが好ましい。
【0016】
【作用】本発明の第1の表面欠陥検査装置によれば、異
常部検出手段では、被検査材のの移動方向に対して直交
する方向に区分された領域毎に、各領域に対応する複数
の撮像信号が被検査材の移動方向の所定長さ分加算され
所定のしきい値と比較されるため、ノイズに起因する信
号が除去され、これによりノイズに起因する信号と異常
部に起因する信号とを区別でき、正確に被検査材の表面
の異常部の大きさと位置が検出できる。画像伝送手段で
は、異常部検出手段の異常を表す信号に基づいて、画像
データ記憶手段に記憶されている撮像信号のうちの異常
部の画像を表す撮像信号のみが画像処理手段へ伝送され
る。この結果、画像処理手段では、撮像手段で生成され
た撮像信号が表わす被検査材表面の画像を直接処理でき
るため、詳細に欠陥を識別できる。また、異常部の画像
を表す撮像信号のみが画像処理手段に伝送されてくるた
め、画像処理手段にかかる負荷が小さくなる。さらに、
画像伝送手段は、異常部の大きさや発生位置に応じて画
像データ記憶手段に記憶された撮像信号から、画像処理
に必要な部分のみを適切なサイズで切り出して伝送する
ことができるため、たとえ微細な欠陥であっても画像処
理手段が十分な分解能を確保して欠陥の種類、等級の判
定を行うことができる。異常部が大きいときは、画像伝
送手段が、画像データ記憶手段に記憶された撮像信号を
圧縮して画像処理手段に伝送すると、画像処理手段の処
理容量を越えることがない。ここで、撮像手段として被
検査材の表面を走査するラインセンサを用いた場合は、
微細な欠陥も検出できるような高い分解能を得ることが
できる。
【0017】ここで、撮像手段として、被検査材の表面
を走査するラインセンサカメラを用いた場合は、被検査
材の幅方向の分解能を上げることができ、例えば熱延鋼
板の製造ラインに適用するのに好適となる。また、画像
処理手段を、異常部検出手段の判断に応じて、異常部の
種類毎に所定の画像処理手順を選択するようにすると、
最小限の画像処理で、異常部の識別、等級判定、周期性
判定を行うことができる。
【0018】また、異常部検出手段を、上記(6)〜
(10)の構成にした場合は、フィルタ処理部により、
照明光強度の不均一性に起因する撮像信号のムラとノイ
ズ成分等が除去される。次に、微分処理部により、異常
部を表す撮像信号が強調される。また、フィルタ処理さ
れた撮像信号は撮像条件によって背景の輝度レベルが異
なるため、二値化処理を行うためのしきい値を一定にす
ることができないが、フィルタ処理された撮像信号を微
分処理することにより、正常部の信号強度はほぼ一定の
値になる。この結果、二値化処理部で用いられる二値化
のためのしきい値を一定レベルに設定できる。微分処理
部で生成された微分撮像信号は、二値化処理部で二値化
処理が施され、二値信号が生成される。積和処理部で
は、この二値信号が被検査材の移動方向に対して直交す
る方向に区分された複数の領域毎に、移動方向の所定長
さ分加算され積和信号が生成される。判別処理部では、
複数の領域毎の積和信号がしきい値と比較され、被検査
材の異常部の大きさと位置が求められる。
【0019】ここで、異常部検出手段に、撮像信号の明
暗輝度を反転する反転処理部を備えた場合は、撮像信号
が反転処理させ、正常部よりも暗く見える異常部と明る
く見える異常部を検出できる。また、判別処理部に複数
のしきい値を設定し、各々のしきい値毎に一定の大きさ
以上の異常部を判別するようにすれば、異常部の大きさ
が異なるものであっても検出することができる。
【0020】本発明の第2の表面欠陥検査装置によれ
ば、信号前処理部では、被検査材の移動方向に対して直
交する方向に区分された領域毎に、各領域に対応する複
数の撮像信号が被検査材の移動方向の所定長さ分加算さ
れて所定のしきい値と比較される。被検査材のエッジ部
では、加算された撮像信号の強度は連続してしきい値以
上の値となる。一方、ノイズや異常部に起因する撮像信
号の強度は連続してしきい値以上の値とはならない。こ
のため、加算された撮像信号の強度の連続性に着目する
ことによりエッジ部と異常部を識別でき、被検査材のエ
ッジの位置に対応する撮像信号が正確に検出される。こ
の結果、信号後処理部では、被検査材の表面に対応する
撮像信号のみに画像処理が施され、その他の部分に対応
する撮像信号には画像処理が施されない。これにより、
表面やエッジ近傍の異常部が正確に検出できる。
【0021】ここで、信号前処理部を、上記(13)〜
(17)の構成にした場合は、差分回路では、複数の領
域のそれぞれに対応する撮像信号のうち、互いに隣接す
る領域に対応する撮像信号同士が差分され、これにより
互いに隣接する各2つの領域毎に差分撮像信号が生成さ
れる。積分回路では、この差分撮像信号が被検査材の移
動方向の所定長さ分加算される。この加算結果は、第一
及び第二の位置信号発生回路で第一及び第二のしきい値
と比較され、ノイズに起因する撮像信号が除去され、第
一及び第二の位置信号が生成される。エッジ判定部で
は、第一及び第二の位置信号が連続して生成されたか否
かが判定され、連続して生成された第一及び第二の位置
信号を、被検査材のエッジに対応する撮像信号と判定す
る。これにより、被検査材のエッジに対応する撮像信号
が検出される。
【0022】また、本発明の第2の表面欠陥検査装置
が、上記(18)の記憶手段、及び(19)の選別手段
を備えた場合は、信号後処理部では、被検査材の表面を
表す撮像信号のみに画像処理が施される。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明の第1実施例の表面欠陥検査装置
の概略構成を示すブロック図であり、高速で移動する熱
延鋼板の表面を検査している状態を示す。矢印Aで示さ
れる方向に移動する熱延鋼板10の一部分10aが光源
12からの光14で照射され、この一部分10aからの
反射光16がレンズ18を経由してラインセンサカメラ
20に入射される。ラインセンサカメラ20では、入射
された反射光16に基づいて撮像信号が生成される。こ
の撮像信号に基づいて熱延鋼板10の表面の二次元画像
を生成するために、カメラ制御器24により、熱延鋼板
10の移動速度に応じて、ラインセンサカメラ20の走
査周期および信号増幅器26の増幅率が制御される。熱
延鋼板10の移動速度は速度計22で測定されており、
熱延鋼板10の移動速度が変化してもラインセンサカメ
ラ20で生成される撮像信号は常時安定した輝度レベル
を有する信号となり、欠陥識別などの画像処理を行う上
で好都合となる。画像生成器28では、信号増幅器26
で増幅された撮像信号が平面的に並べられ、熱延鋼板1
0の表面の二次元画像を表す画像データが生成される。
この画像データは画像メモリ30に送られ、ここで記憶
される。画像メモリ30は、所定時間内の画像データの
みが記憶されるようになっており、古い画像データは次
々と消去され新しい画像データに書き換えられる。
【0024】異常検出部32には、信号増幅器26で増
幅された撮像信号が入力され、ここでは、後述する一連
の処理(図2参照)が撮像信号に施され、熱延鋼板10
の表面の異常部を表す信号のみが撮像信号から抽出され
る。異常検出部32で異常部を表す信号が抽出されたと
きは、異常検出部32から画像伝送部34に、異常部の
大きさを表す信号、異常部の発生位置を表す信号、及び
トリガー信号が送信される。画像伝送部34は、送信さ
れてきたこれらの信号に基づいて、画像メモリ30に記
憶されている画像データのうち異常部を表す画像データ
のみを抽出する。抽出された画像データは画像処理部3
6に送信される。画像処理部36では、送信されてきた
画像データに基づいて、熱延鋼板10の表面の異常部が
欠陥(異常部のうちの有害なものを欠陥という)である
か否か、欠陥であればその種類と等級、同一の欠陥が連
続して周期的に検出されているかが判定される。この判
定結果は、CRT38に送られ表示される。本実施例で
は、画像処理部36の判定結果をCRT38に表示する
ようにしたが、記録紙等に記録するなどの方法で判定結
果を出力させてもよい。
【0025】次に、図2を参照して、図1に示された異
常検出部32について説明する。図2は、図1に示した
異常検出部32の構成を示すブロック図である。図2で
は、2048素子(m=1,2,…,2048)の一次
元CCDカメラを用いたラインセンサカメラ20が、熱
延鋼板10の移動速度に応じてこの熱延鋼板10の長手
方向の一定間隔△L毎に、熱延鋼板10の表面を撮像す
るように制御されている。ここで、撮像回数n=0回目
を基準とすると、n=−1回目は△L上流の熱延鋼板1
0の表面、n=2回目は2×△L上流の熱延鋼板10の
表面をそれぞれ表す。撮像信号は信号増幅器26を経て
画像メモリ30に記憶される。図2に示される画像メモ
リ30は、ラインセンサカメラ20の1024回分の走
査の撮像信号を記憶しておくものであり、1024回×
2048素子分の容量を有している。
【0026】信号増幅器26(図1参照)で生成された
撮像信号は、以下に示す2つの信号処理系に撮像信号を
送信するために信号複製送信器40に入力され、ここで
は、撮像信号が複製され、2つの信号処理系にそれぞれ
撮像信号が送信される。一方の信号処理系には、反転回
路42を経由した撮像信号が送信され、正常部よりも暗
く見える異常部が抽出される。他方の信号処理系では、
正常部よりも明るく見える異常部が抽出される。この2
つの処理系では同一の信号処理が行われるため、図2で
は同じ働きをする要素は同一の符号で示す。
【0027】撮像信号は、バンドパスフィルタ44に入
力され、ここでは、予め設定された範囲の周波数を有す
る撮像信号のみを通過させる。これにより、照明光強度
の不均一性に起因する走査信号のムラとノイズ成分が除
去される。ノイズの除去等が行われた撮像信号は微分回
路46に入力され、ここでは撮像信号が微分されて異常
部が強調される。異常部が強調された撮像信号は二値化
回路48に入力され、ここでは、入力された撮像信号の
レベルが予め定めておいた信号レベルと比較され、異常
部を表す撮像信号と正常部を表す撮像信号が区別され、
異常部か正常部かを表す二値信号が生成される。
【0028】二値化回路48で生成された二値信号は分
割回路52に連続して入力されるが、この分割回路52
はラインセンサカメラ20を構成する2048個の素子
毎に二値信号を分割するタイミングでパルスを発生する
クロック回路50に接続されており、クロック回路50
が発生するパルスと同期して作動する。分割回路52で
は、連続して入力された二値信号がラインセンサカメラ
20の素子毎に分割される。この分割された二値信号は
シフトレジスタ53に入力され、ここでは、ラインセン
サカメラ20の対応する素子毎に一時的に記憶される。
シフトレジスタ53から出力された二値信号は、積和ア
ンプ54に入力され、ここでは、入力された二値信号が
ラインセンサカメラ20の素子毎に加算される。各積和
アンプ54a、54b、…は、熱延鋼板10の幅に対応
させて順番に並べられており、各積和アンプ54a、5
4b、…には、ラインセンサカメラ20のそれぞれの素
子(m=1,2,…,2048)に起因する二値信号が
入力される。このため、個々の積和アンプ54a、54
b、…のうちの例えば積和アンプ54bの出力が連続し
て一定値以上になると、積和アンプ54bに対応する熱
延鋼板10の表面には、熱延鋼板10の長手方向に延び
た異常部が形成されていることとなり、異常部の長さが
判断できる。また、個々の積和アンプ54a、54b、
…のうちの例えば隣接する積和アンプ54a、54bの
出力が同時に一定値以上になると、積和アンプ54a、
54bに対応する熱延鋼板10の表面には異常部が形成
されていることとなり、同時に一定値以上の出力が得ら
れる隣接した積和アンプの個数で、熱延鋼板10の幅方
向における異常部の大きさが判断できる。
【0029】積和アンプ54で加算された二値信号の加
算結果は比較回路56に入力され、ここでは、異常部の
有無を判定するために、積和アンプ54で得られた加算
結果と所定のしきい値が比較され、加算結果が所定のし
きい値を越えるとパルスが発生されると共にしきい値を
越える加算結果となった二値信号だけが判定回路58に
出力される。画像ノイズに起因する二値信号は突発的に
ランダムに発生し、異常部に起因する二値信号のように
連続性を有しない。このため画像ノイズに起因する二値
信号の信号強度は、個々の積和アンプ54a、54b、
…で積和されてもほとんどゼロであり、この結果、所定
のしきい値と比較されることにより、二値信号のうちノ
イズに起因する二値信号が除去される。判定回路58で
は、比較回路56がパルスを発生したときに、しきい値
を越える加算結果が得られた各積和アンプの位置、及び
しきい値を越える加算結果が得られた各積和アンプが連
続していくつあるかが判定され、これにより異常部の位
置及び大きさが判定される。ここで、前述したように、
異常検出部32では撮像信号が2つの信号処理系に送信
されるため、判定回路58では、正常部よりも明るく見
える異常部、正常部よりも暗く見える異常部のそれぞれ
について位置、大きさが判定される。異常部検出の結果
は、画像伝送部34に出力される。
【0030】次に、図3〜図6を参照して異常検出部3
2での信号処理の例を説明する。各図の縦軸は信号の電
圧の大きさ、横軸は熱延鋼板の幅方向の位置を示す。図
3に示されるように、信号増幅器26から異常検出部3
2の信号複製送信器40に入力された撮像信号には、異
常部を表す撮像信号60と、熱延鋼板10(図1参照)
の端部を示す信号62が含まれている。図3に示す撮像
信号がバンドパスフィルタ44で処理されて照明ムラの
補正と信号ノイズの除去が行われ、図4に示される信号
となる。この図4に示す信号が、更に微分回路で微分さ
れて異常部を表す信号が強調され、図5に示される信号
となる。この図5に示される信号が、二値化回路48等
を経由して判定回路58で処理されて、図6に示される
ように異常部の位置と大きさとを表す信号64(64a
は欠陥の幅を表す。)となる。
【0031】本実施例の異常検出部32によれば、信号
処理が全てシーケンシャルに行われるため、例えばアナ
ログ回路を用いて高速、リアルタイム処理が可能であ
る。また、ラインセンサカメラ20の各素子に対応する
撮像信号を各素子毎、ラインセンサカメラ20による走
査が所定回数終了する毎に加算し、所定のしきい値と比
較してこのしきい値よりも大きくなる値の撮像信号だけ
を異常部を表す信号として抽出しているため、高精度で
異常部を検出できる。
【0032】次に、図7を参照して、画像処理部36で
行われる欠陥識別方法、等級判定方法について説明す
る。画像処理部36による欠陥の識別、欠陥の等級判定
を行う方法として、抽出された画像データにn×nのマ
スクパターンを適用する方法を用いた。図7は5×5の
パターンのマスクを示すものであり、マスクの重み行列
nnは、例えばニューラルネットワークなどを用いて予
め設定しておき、異常検出部32の検出結果に応じてマ
スクが選択されるようにしてもよい。また、画像処理部
36は異常部の種類、等級に対応するだけの多種類のマ
スクを有している。異常検出部32から、上述のよう
に、異常部のおおよその大きさ、位置を示す信号が送信
されているため、画像伝送部34では、マスクの大きさ
(nの値)、適用するマスクの種類(Wnnの選定)が迅
速に判断される。このため実際には、画像伝送部34か
ら送られてくる信号に基づいて、数種類のマスクを適用
するだけでよい。この結果、画像処理時間は大幅に軽減
され、しかも多種多様な欠陥検査を行うことができる。
また、熱延鋼板の製造ラインにおいて、同レベルの異常
部が周期的に検出された場合は、例えば圧延ロールに起
因する欠陥であると分るため、不良品が大量に発生する
ことを防止できる。
【0033】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、例えば、撮像装置として二次元カメラを使用
し、その走査線信号を抽出して異常検出部に送信するよ
うにしてもよい。また、ビデオ信号の走査線を用いても
実現できる。次に、図8〜図12を参照して本発明の第
2実施例を説明する。図8は本発明の第2実施例の表面
欠陥検査装置の概略構成を示すブロック図であり、高速
で移動する熱延鋼板の表面を検査している状態を示し、
図1に示された第1実施例の表面欠陥検査装置の要素と
同じ要素は同じ符号で示す。
【0034】矢印B方向に移動する熱延鋼板10の一部
分10aが光源12からの光14で照射され、この一部
分10aからの反射光16がレンズ18を経由してn素
子の一次元ラインカメラ70に入射される。一次元ライ
ンカメラ70では、入射された反射光に基づいて撮像信
号が生成される。この撮像信号に基づいて熱延鋼板10
の表面の二次元画像を生成するために、カメラコントロ
ーラ72により、熱延鋼板10の移動速度に応じて、一
次元ラインカメラ70の走査周期及び信号増幅器(図示
せず)の信号増幅率が制御される。熱延鋼板10の移動
速度は速度計22で測定されており、熱延鋼板10の移
動速度が変化しても一次元ラインカメラ70で生成され
る撮像信号は常時安定した輝度レベルを有する画像信号
となり、欠陥識別などの画像処理を行う上で好都合とな
る。
【0035】一次元ラインカメラ70で生成される撮像
信号は、信号増幅器(図示せず)を経由して以下に示す
異常検出部32、差分回路76、積分回路78、第一の
位置信号発生回路80、第二の位置信号発生回路82、
エッジ判定部84から構成される信号前処理部で処理さ
れ、熱延鋼板10の表面の異常部の有無、エッジの検出
が行われる。
【0036】差分回路76では、エッジ、異常部を表す
パルス状の信号を得るために、n素子の一次元ラインカ
メラ70の一回の走査で生成されたn個の撮像信号それ
ぞれについて、隣接するi個目の撮像信号と(i−1)
個目の撮像信号の差分処理が行なわれ、差分撮像信号が
生成される。この差分撮像信号は、積分回路78に入力
される。この積分回路78には、以下に示す分割回路8
6、一次元ラインカメラ70のn素子に対応するn個の
シフトレジスタ88、及びn個のシフトレジスタ88に
対応するn個の積和アンプが備えられている。分割回路
86は、一次元ラインカメラ70を構成するn個の素子
毎に差分信号を分割するタイミングでパルスを発生する
クロック回路(図示せず)に接続されており、このクロ
ック回路が発生するパルスと同期して作動する。分割回
路86では、連続して入力された差分撮像信号が一次元
ラインカメラ70の素子毎に分割される。この分割され
た差分撮像信号はシフトレジスタ88に順次入力され、
ここでは、一次元ラインカメラ70の所定走査回数分の
差分撮像信号が、対応する素子毎に一時的に記憶され
る。シフトレジスタ88から出力された所定走査回数分
の差分撮像信号は、積和アンプ90に入力され、ここで
は、入力された上記所定走査回数分の差分撮像信号が一
次元ラインカメラ70の素子毎に加算される。n個の各
積和アンプ90それぞれは、一次元ラインカメラ70の
n個の素子に対応して順番に並べられており、各積和ア
ンプ90には、一次元ラインカメラ70のそれぞれの素
子に起因する差分撮像信号が入力される。
【0037】積和アンプ90で加算された差分撮像信号
は、第一の位置信号発生回路80を構成する第一のコン
パレータ80a、第二の位置信号発生回路82を構成す
る第二のコンパレータ82aに送信され、それぞれのコ
ンパレータ80a,82aでは、差分撮像信号が所定の
第1のしきい値以上であるか、所定の第2のしきい値以
下であるかの判定が行われ、所定の第1のしきい値以上
または所定の第2のしきい値以下のときはパルスを発生
する。ノイズに起因する差分撮像信号は散発的に発生す
るためこれらを加算しても、所定の第1のしきい値以上
または所定の第2のしきい値以下の値にはならず、パル
スを発生することはない。この結果、ノイズに起因する
差分撮像信号が除去される。また、各コンパレータは一
次元ラインカメラ70の素子位置に対応しているため、
どのコンパレータがパルスを発生しているかを調べるこ
とにより、熱延鋼板10のエッジ、異常部の位置を判定
することができる。
【0038】エッジ判定部84では、コンパレータ80
a,82aのパルス発生位置を調べ、エッジ部のみが判
定される。このエッジ判定部84には、例えばマルチプ
レクサのようなスイッチ回路92a,92b、スイッチ
回路92a,92bのゲートを選択するアドレス回路9
4、演算回路96から構成されている。演算回路96で
は、アドレス回路94のアドレス信号に応じて、スイッ
チ回路92a,92bのゲートが走査されてパルス位置
が検出される。エッジに対応する位置からは連続してパ
ルスが発生されるため、連続してパルスを発生する位置
のうち、例えば、パルス最左端、最右端をエッジと判定
する。又は、図示しないプロセス計算機から熱延鋼板1
0の幅信号を予め受信しておき、この幅とほぼ一致する
パルス間隔を検出するというようなロジックにより、異
常部を排除し、エッジの位置を正確に判定する。
【0039】以上のようにして得られた、エッジの位置
を表すエッジ位置信号は画像処理装置98に送信され
る。この画像処理装置98での画像処理は周知の方法で
行われるが、エッジ判定部84から送信されてきた信号
に基づいて、異常検出部32から送信されてくる信号の
うち熱延鋼板10の表面を表す信号のみが処理される。
これにより、熱延鋼板10の表面の異常部の種類、等
級、有害か無害かを自動的に判定することができる。
【0040】次に、図9〜図11を参照して、第2実施
例の表面欠陥検査装置での信号処理の例を説明する。各
図の縦軸は信号強度、横軸は一次元ラインカメラ70の
走査位置を示す。図9に示されるように、一次元ライン
カメラ70で生成された撮像信号には、左右のエッジを
表す信号、熱延鋼板10の表面の異常部を表す信号が含
まれている。この信号が差分回路76(図8参照)で上
述のように処理されて、図10に示されるように、エッ
ジや異常部を表すパルス状の差分撮像信号になる。ここ
で、正方向の差分撮像信号は、一次元ラインカメラ70
の走査方向(図9の左から右)に差分を行った場合に強
度が暗から明に変化した箇所を示している。また、負方
向の差分撮像信号は、信号強度が暗から明に変化した箇
所を示している。熱延鋼板10のエッジ部では、このパ
ルス状の差分撮像信号が連続して発生する。このため、
上述したように積分回路78(図8参照)で差分撮像信
号を一定時間積和することにより、図11に示される積
分信号が得られる。ここで、画像ノイズに起因する微小
な差分撮像信号は突発的にランダムに発生するため、エ
ッジや異常部のような連続性を有しない。このため、画
像ノイズに起因する積分信号の信号強度はほとんどゼロ
になり、画像ノイズに起因する積分信号はエッジや異常
部に起因する積分信号と区別される。エッジ判定部84
では、この積分信号と所定のしきい値が比較され、差分
撮像信号の正方向パルスと負方向パルスに対してそれぞ
れ二値化処理が施される。これにより、図12に示され
るように、エッジを表すエッジパルスが得られる。エッ
ジ判定部84では、さらに、2つの位置信号発生回路8
0,82から送信されてきた積分信号のうち、エッジパ
ルスの起因となった積分信号に相当する走査位置が検出
され、熱延鋼板10のエッジの位置が検出される。ここ
で、図11に示されるしきい値は、正方向、負方向に対
して絶対値が同じになるように設定してもよいが、本実
施例では、左側のエッジ、右側のエッジによって異なる
値を設定することもできるように、位置信号発生回路が
2つ備えられている。また、熱延鋼板10の移動方向に
長く引き伸ばされた異常部も存在するため、エッジ判定
部84では第一及び第二の位置信号発生回路80,82
の出力が演算され、エッジや異常部を表す信号が発生さ
れる走査位置の間隔が熱延鋼板10の幅とほぼ等しくな
る位置が熱延鋼板10のエッジと判定される。
【0041】以上のようにして信号前処理部で得られた
熱延鋼板10のエッジを表す信号を用いて、画像処理装
置98では、検出された異常部の位置とエッジの位置が
比較され、異常部とエッジの誤検出を防ぐことができ、
真に異常部又は異常部らしきものを表す信号のみを処理
することができる。しかも、本実施例の表面欠陥検査装
置は電気回路を用いて構成することができるため、瞬時
にしてエッジ検出を行うことができる。
【0042】次に、図13を参照して本発明の第3実施
例の表面欠陥検査装置を説明する。図13は、第3実施
例の表面欠陥検査装置の概略構成を示すブロック図であ
り、図8に示される第2実施例の表面欠陥検査装置と同
じ要素は同じ符号で示す。この表面欠陥検査装置では、
一次元ラインカメラ70で生成された撮像信号がメモリ
100に一時的に記憶される。エッジ判定部84からエ
ッジの位置を表す信号を受信した選別回路102が、メ
モリ100から熱延鋼板10の表面を表す撮像信号のみ
を切出し、画像処理装置98に送信する。これにより、
画像処理装置98で処理される撮像信号は、熱延鋼板1
0の全幅表面のみに限定することができる。
【0043】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、例えば、撮像信号からノイズを除去するた
めにフィルタ処理を施してもよい。また、差分信号に二
値化処理を施した信号を積分処理してもよい。また、被
検査材として、例えば冷延鋼板、アルミ製板などを対象
にすることも可能である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明の第1の表面
欠陥検査装置によれば、被検査材の表面を表す撮像信号
を連続的に処理して異常部を検出し、画像メモリから撮
像信号を選択して画像処理するようにしているため、画
像処理装置が撮像信号を直接処理することができる。そ
の結果、高度な欠陥識別が可能となり、かつ、画像処理
装置の処理容量、処理速度不足を解消することができ
る。また、画像処理装置に信号が入力される前に欠陥の
大きさ、発生位置が判明しているため、画像処理装置が
施すアルゴリズムを簡素化することができ、多種多様な
欠陥を高速で行うことができる。従って、製品の品質管
理の強化、歩留り向上、省力化などに有益であるだけで
なく、多種類の欠陥を効率よく検出できるため、欠陥発
生の原因を調査する上でも効果を発揮する。
【0045】また、本発明の第2の表面欠陥検査装置に
よれば、信号前処理部において被検査材のエッジ位置を
検出するため、信号前処理部によって被検査材の表面の
みを表す有意情報が検出され、信号後処理部によって画
像処理を施すことにより分解能が高い表面検査を被検査
材の全幅に渡って行うことができる。また、エッジ近辺
の欠陥も検出できるという効果がある。
【0046】従って、製品の品質管理の強化、不良品の
早期発見による歩留り向上、検査員の省略による省力化
などに効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の表面欠陥検査装置の概略
構成を示すブロック図であり、高速で移動する熱延鋼板
の表面を検査している状態を示す。
【図2】図1に示した異常検出部の概略構成を示すブロ
ック図である。
【図3】異常部を含む熱延鋼板の表面の撮像信号の一例
を示すグラフである。
【図4】図3に示す撮像信号が、バンドパスフィルタで
処理された結果を示すグラフである。
【図5】図4に示す撮像信号が、微分処理された結果を
示すグラフである。
【図6】図5に示す撮像信号に基づいて、判定回路で異
常部として検出されたグラフである。
【図7】画像処理に用いる画像マスクの一例を示す説明
図である。
【図8】本発明の第2実施例の表面欠陥検査装置の概略
構成を示すブロック図であり、高速で移動する熱延鋼板
の表面を検査している状態を示す。
【図9】異常部を含む熱延鋼板の表面の撮像信号の一例
を示すグラフである。
【図10】図9に示す撮像信号が、差分回路で処理され
た結果を示すグラフである。
【図11】図10に示す差分撮像信号が、積和アンプ9
0で処理された結果を示すグラフである。
【図12】エッジ判定部で処理された結果を示すグラフ
である。
【図13】本発明の第3実施例の表面欠陥検査装置の概
略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 熱延鋼板 12 光源 20 ラインセンサカメラ 22 速度計 26 信号増幅器 28 画像生成器 30 画像メモリ 32 異常検出部 34 画像伝送部 36 画像処理部 38 CRT 40 信号複製送信器 42 反転回路 44 バンドパスフィルタ 46 微分回路 48 二値化回路 50 クロック回路 52 分割回路 53 シフトレジスタ 54 積和アンプ 56 比較回路 58 判定回路 78 積分回路 80 第一の位置信号発生回路 82 第二の位置信号発生回路 84 エッジ判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 智 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 段木 亮一 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 守屋 進 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 横尾 雅一 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検査材の移動速度に同期して、該被検
    査材の移動方向に対して直交する方向に区分された該被
    検査材の表面の複数の領域の撮像信号を生成する撮像手
    段と、 前記撮像信号のうち、前記被検査材の移動方向の所定長
    さ分の表面を表す撮像信号を記憶しておく画像データ記
    憶手段と、 複数の前記領域毎に、複数の前記領域に対応する複数の
    前記撮像信号それぞれを前記被検査材の移動方向の所定
    長さ分加算して所定のしきい値と比較することにより、
    前記被検査材の表面に発生した異常部を検出する異常部
    検出手段と、 該異常部検出手段で検出された異常部を表す信号に基づ
    いて、前記画像データ記憶手段に記憶されている撮像信
    号のうち、前記異常部の画像を表す撮像信号のみを伝送
    する画像伝送手段と、 該画像伝送手段から伝送された撮像信号に画像処理を施
    すことにより、被検査材の表面欠陥を検査する画像処理
    手段とを備えたことを特徴とする表面欠陥検査装置。
  2. 【請求項2】 前記異常部検出手段が、 前記撮像手段で生成された撮像信号からノイズ成分を除
    去するフィルタ処理部と、 該フィルタ処理部でノイズ成分が除去された撮像信号を
    微分処理して、異常部を表す撮像信号が強調された微分
    撮像信号を生成する微分処理部と、 前記微分撮像信号を所定のしきい値と比較し、該微分撮
    像信号を二値化して二値信号を生成する二値化処理部
    と、 前記二値信号を複数の前記領域毎に、移動方向の所定長
    さ分加算して積和信号を生成する積和処理部と、 該積和処理部で生成された積和信号それぞれを所定のし
    きい値と比較し、前記異常部の位置と大きさを判別する
    判別処理部とを備えたことを特徴とする請求項1記載の
    表面欠陥検査装置。
  3. 【請求項3】 被検査材の移動速度に同期して、該被検
    査材の移動方向に対して直交する方向に区分された複数
    の領域の一次元状の撮像信号を生成し、該撮像信号から
    生成された二次元画像に画像処理を施し該被検査材の表
    面の欠陥検査を行う表面欠陥検査装置において、 複数の前記領域毎に、複数の前記領域に対応する複数の
    前記撮像信号それぞれを前記被検査材の移動方向の所定
    長さ分加算して所定のしきい値と比較することにより、
    前記被検査材のエッジの位置を表すエッジ位置信号を生
    成する信号前処理部と、 該信号前処理部で生成されたエッジ位置信号と前記撮像
    信号に基づいて、前記被検査材の表面に対応する撮像信
    号のみに画像処理を施すことにより、前記被検査材の表
    面欠陥を検査する信号後処理部とを備えたことを特徴と
    する表面欠陥検査装置。
  4. 【請求項4】 前記信号前処理部が、 複数の前記領域のそれぞれに対応する撮像信号のうち、
    互いに隣接する領域に対応する撮像信号同士を差分する
    ことにより、互いに隣接する各2つの前記領域毎に差分
    撮像信号を生成する差分回路と、 前記差分撮像信号それぞれを、前記被検査材の移動方向
    の所定長さ分加算することにより積分撮像信号を生成す
    る積分回路と、 前記積分撮像信号を所定の第一のしきい値と比較し、該
    第一のしきい値以上の積分撮像信号に対応する前記領域
    の位置を表す第一の位置信号を生成する第一の位置信号
    発生回路と、 前記積分撮像信号を所定の第二のしきい値と比較し、該
    第二のしきい値以下の積分撮像信号に対応する前記領域
    の位置を表す第二の位置信号を生成する第二の位置信号
    発生回路と、 前記第一の位置信号及び前記第二の位置信号のうち、連
    続して生成される位置信号を検出し、前記被検査材のエ
    ッジの位置を表すエッジ位置信号を生成するエッジ判定
    部とを備えたことを特徴とする請求項3記載の表面欠陥
    検査装置。
  5. 【請求項5】 前記撮像信号のうち、前記被検査材の移
    動方向の所定長さ分の表面の画像を表す撮像信号を記憶
    しておく記憶手段と、 前記エッジ判定部で生成されたエッジ位置信号に基づい
    て、前記記憶手段に記憶された撮像信号のうち、前記被
    検査材の表面を表す撮像信号のみを選別する選別手段と
    を備えたことを特徴とする請求項4記載の表面欠陥検査
    装置。
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