JP2821940B2 - ノンスリップシート及び当該シートを用いたタイルカーペットの敷き込み方法 - Google Patents

ノンスリップシート及び当該シートを用いたタイルカーペットの敷き込み方法

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JP2821940B2
JP2821940B2 JP18691590A JP18691590A JP2821940B2 JP 2821940 B2 JP2821940 B2 JP 2821940B2 JP 18691590 A JP18691590 A JP 18691590A JP 18691590 A JP18691590 A JP 18691590A JP 2821940 B2 JP2821940 B2 JP 2821940B2
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slip
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彰彦 酒井
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、床面とタイルカーペット間に介在させて用
いることにより、タイルカーペットを直接床面上に接着
剤等を用いて固着又は仮着することなく、タイルカーペ
ット同士の継ぎ目における目地隙や跳上を防止すること
が出来るノンスリップシート、及び当該シートを用いた
タイルカーペットの敷き込み方法に関するものである。
[従来の技術] 従来、タイルカーペットの構造は、上層にポリエステ
ル,ナイロン,アクリル,ポリプロピレン,獣毛,レー
ヨンの繊維100%の構成材による糸、或いはこれら繊維
材を混ぜ合わせた混紡糸によるパイル部と、下層に塩化
ビニルとガラス繊維との混成材による前記パイル部を支
持するバッキング部との二層構造を呈し(或いは、ビチ
ューメンと不織布シートの裏打ちにより構成された前記
パイル部を支持するバッキング部との二層構造を呈
し)、パイル長やバッキング部の肉厚を相違した様々な
タイルカーペットか提供されているが、通常、バッキン
グ部の肉厚が3mm、パイル長が5mmで全厚8mm程度となっ
ている。また、全く特殊なものとして、両面パイルタイ
ルカーペットがあるが、これは上記のタイルカーペット
とは構成が異なるものであり、タイルカーペットの表面
も裏面もカーペットの機能を果たすパイルとなっている
ものである。尚、夫々のタイルカーペットの寸法は、通
常457〜500mm×457〜500mmの正方形を1片とするもので
ある。
また、上記タイルカーペットの内、特殊な両面パイル
カーペットや後記するタイルカーペットと周囲に凹凸部
を設けたものを除いて、その敷き込み施工法として一般
的に普及しているのは、床面上又はタイルカーペットの
バッキング部の裏面に、合成ゴムラテックス系の接着
剤、アクリルエマルジョン系のピールアップタイプの接
着剤又は粘着性を塗布し、床面上にタイルカーペットを
相互に接合状態で固着又は仮着せしめることでタイルカ
ーペットを敷設する方法である。また、これと同様な方
法として、カーペット用やクッションフロア用の両面粘
着テープ或いはピールアップタイプの両面粘着テープを
介在させることで床面上にタイルカーペットを粘着状態
で敷設する方法も知られている。
これらのタイルカーペットの施工法において、タイル
カーペットを床面上へ直接に固着又は仮着せしめるのは
以下の理由による。
即ち、床面上に、単にタイルカーペットを順番に接着
等せずに載置して敷設した場合において、例えば重量の
重いローラー等を走行させて当該タイルカーペット上面
より荷重をかけると、外圧によりタイルカーペットに撓
が生じ、タイルカーペットの接合部(継ぎ目)に目地隙
や跳上が生じ、当該部位が凹凸となって見た目の美感を
損なうと共に、タイルカーペットがその敷設されている
場所から外れて遊んだ状態になってしまうものとなる。
しかし乍ら、前記したタイルカーペットの敷き込み施工
法によれば、タイルカーペットは床面上に固着又は仮着
状態にあり、タイルカーペットの上面より荷重を受けて
も撓を生じることがないので目地隙や跳上或いは外れて
しまうといった不都合を生じることがない利点を有する
からである。
更に、タイルカーペットを直接床面上に接着等するこ
となく上記の利点を奏し得る様に、タイルカーペットの
周囲に凹部又は凸部を形成し、隣接する各タイルカーペ
ットの周囲の凹凸部で嵌合させて互いに係合状態とした
もの、又両面パイルタイルカーペットにおいては、ベル
ベット式ファスナーの雄部を立設したシートを床面に接
着させておき、当該タイルカーペットの裏面のループパ
イルをベルベット式ファスナーの雌部の代りとして用い
て上記雄部と係合させるようにして、タイルカーペット
を敷設するようにした工法も知られている。
一方、床面とピース物絨緞や置き敷きカーペット,マ
ットとの間に介在させて、滑止とするノンスリップシー
トは以下の如く種々提案されているが、何れもある程度
の肉厚とクッション性を有している。
ポリエステル系合成繊維によるネットの表面に、ポリ
ウレタン樹脂の単体又はポリビニールクロライド(PV
C)系の滑止油剤等を含ませたポリウレタン樹脂を部分
的に載せ、この樹脂が弾力性のある直径2〜5mm程度の
発泡層にして成るシート。
天然ゴム又は合成ゴムを網目上に成型した厚さ1〜10
mm程度のシート。
天然ゴム,合成ゴム又は発泡ウレタンを構成材とする
厚さ1〜15mm程度の扁平なシート又は当該扁平シートを
波形に変形してクッション性を高めたシート。
上記の各ノンスリップシートが何れもある程度の肉厚
とクッション性を有しているのは、荷重が上方又は斜め
から加わった場合、少しでも全体に荷重による応力を分
散して滑止め効果を向上させるためであり、又踏み心地
を良くするためでもある。従って、従来置き敷きだけの
ノンスリップシートの場合、ある程度のクッション性が
不可欠となり、そのために1〜15mm程度の肉厚を必然的
に必要とするものであった。
そこで、前記したタイルカーペットの敷き込み方法の
内、床面上に直接にタイルカーペットを接着又は仮着す
る施設方法を廃し、床面上とタイルカーペット間に上記
の従来技術に係るノンスリップシートを介在させた場合
に生じる弊害について、第1図を参照しつつ以下に説明
する。
第1に示す如く、建築物の床面上にノンスリップシー
ト(前記に記載のシート)を敷設し、その上面にタイ
ルカーペットの敷き込むと、当該ノンスリップシートの
介在によってタイルカーペットの滑止としての効果を発
揮する反面、クッション性に富むことから、例えば、タ
イルカーペットの上面に重量の重いローラー(キャスタ
ー)を走行させた場合に、第1図(イ)乃至(ハ)に図
示した如く敷設状態にあるタイルカーペットの継ぎ目
に、跳上や目地隙が生じるものとなり、過度になるとそ
の場所から完全に外れ遊んだ状態になってしまう。
従って、従来技術に係るノンスリップシートを、タイ
ルカーペットの滑止シートとして使用することには重大
な問題点を有するものであり、タイルカーペットの下敷
き材として使用に供することが出来ないものであった。
[発明が解決しようとする課題] 今日、インテリジェントビルの出現により、高度情報
社会化やデジタル化に対応する音声、映像等を伝送する
情報通信が高度化されたハイテクビルにおいて、情報の
伝送路であるオフィス内床面配線で、従来の各種フロア
ダクト配線方式に代り、フレキシブルな機能性と優れた
オフィス環境性を具有した平面状ケーブルによるアンダ
ーカーペット方式及びフリーアクセスフロア方式が普及
しつつある。
前者の方式は、床面上に1mm厚程度の絶縁された平面
状のケーブルを配設し、その上からタイルカーペットを
敷設する方法であり、タイルカーペットの剥ぎ取り、平
面状のケーブルの施行、タイルカーペットの復元が容易
である利点を有する。また、後者の方式は、床を二重床
として(床面上に支持脚を含むフロアパネルを配設す
る)、上下の床間に生じる隙間にケーブルを配設する方
法であり、既存の配線ケーブル(一般用丸ケーブル)が
そのまま使用可能となる利点があり、タイルカーペット
をフロアパネルの上面に敷設するようにしたものであ
る。
一方、床面上に敷設されたタイルカーペットの洗浄法
としては種々あるものの、優れた洗浄効果を期待するこ
とが出来る洗浄法は以下に限定される。
シャンピングポリッシャーとリンスエクストラクター
の組み合わせで洗剤と水(湯)を使って行なうクリーニ
ング法。
リンスエクストラクターとパワーワンドを用いて無発
泡洗剤とお湯を使って行なうクリーニング法。
床面上より敷設状態にあるタイルカーペットを一枚一
枚剥がし、これを別途クリーニング機により水と洗剤と
を使って洗浄する、いわゆるピックアップクリーニング
法。
しかし乍ら、前記した平面状ケーブルによるアンダー
カーペット方式又はフリーアクセスフロア方式におい
て、前記したタイルカーペット同士の継ぎ目における目
地隙や跳上を最も防止し得る床面上にタイルカーペット
を直接に固着又は仮着せしめるタイルカーペットの敷き
込み工法を採用すると、以下の問題点が露呈するものと
なる。
即ち、上記及びに係る洗浄方法を適用すると、先
ず、平面状ケーブルのためのアンダーカーペット方式に
おいては、洗浄作業者が必要以上に多くの水(湯)や洗
剤を用いるこによって、敷設状態にあるタイルカーペッ
トの継ぎ目より侵入し、タイルカーペットの裏方にまわ
ってリンスエクストラクター等によっても吸引されずに
残ってしまい、これがタイルカーペット裏側に配設した
平面状ケーブルに付着,滞溜して、或いは平面状ケーブ
ルとタイルカーペットとの隙間を伝わった浸水状態とな
り、経時変化によりケーブル絶縁部やコネクター部の腐
食を誘発するものとなる。また、フリーアクセスフロア
方式においては、上記と同様に過剰な水(湯)や洗剤が
タイルカーペットの継ぎ目より浸入し、更に、配設した
フロアパネルの継ぎ目より浸入してい床面上に滞溜し、
リンスエクストラクター等によっても吸引されることな
く、この様に床面上に滞溜した水分により床面とフロア
パネル間に配設されたケーブルの絶縁部やコネクター部
の腐食を誘発するものとなる。以上の弊害は、OA機器の
導入が著しい今日のオフィス環境においては、入力デー
タの消去等の突発事故の原因ともなり、多大な損害が発
生するものとなる。更に、のピックアップクリーニン
グ法に係る洗浄法を適用すると、アンダーカーペット方
式においてはタイルカーペットが床面上に、又フリーア
クセスフロア方式においてはフロアパネル上に夫々タイ
ルカーペットが直接に固着又は仮着しており、当該タイ
ルカーペットの剥離作業に手間取り、タイルカーペット
の裏面を傷めたりゴミ等が付着してしまったり、又タイ
ルカーペットを重ねて運搬するのでパイル部分に接着剤
が転移してしまうものとなり、タイルカーペットの洗浄
に係るコストの上昇原因となっていた。また、床面上又
はフロアパネル上にタイルカーペットを接着剤等で直接
に固着又は仮着して、洗浄の度にタイルカーペットを剥
がすことにより、床等の表面に汚れが付着し又傷が発生
するものとなり、特に、賃貸借ビル等の借間の明け渡し
時において原状復帰義務がある場合に、床材としてホモ
ジニアスタイル材を使用しているときには、当該タイル
を全部貼り替えなくてはならなく、退去時に係る費用負
担が増大する不都合があった。
本発明は上記した従来技術の欠点を解消するものであ
り、タイルカーペットを直接床面上に接着剤等を用いて
固着又は仮着することなく、タイルカーペット同士の継
ぎ目における目地隙や跳上を防止することが出来、又、
今日普及しつつある平面状ケーブルのためのアンダーカ
ーペット方式又はフリーアクセスフロア方式を採用して
タイルカーペットを敷き込んだ場合に、敷設したタイル
カーペットの洗浄方法の一つであり、最も洗浄力に優れ
た効果を期待し得るピックアップクリーニング法を極め
て容易で且つ床面等のタイルカーペットの接地面を損汚
することなく行ない得るものとなる、床面とタイルカー
ペット間に介在させて用いるノンスリップシート及び当
該シートを用いたタイルカーペットの敷き込み方法を提
供するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、前記目的を達成するためのノンスリップシ
ート及び当該シートを用いたタイルカーペットの敷き込
み方法に関するものであり、請求項1に記載の発明は、
ノンスリップシート(1)に係り、その構成は、ポリエ
ステル,アクリル,ナイロン,ポリプロピレン等の構成
材による合成繊維を用いてメッシュ地に編成し、該メッ
シュ地を構成する繊維材の周囲全体にポリウレタン樹脂
等の滑止剤を発泡させることなく塗着すると共に、一部
のメッシュ孔(2)内に該メッシュ孔(2)を構成する
囲繞部材(4)より肉厚の小なる薄い滑止剤による塗膜
(3)を設け、最大肉厚1mm以下のシート(1)を形成
した成り、該シート(1)上面からの荷重による外圧の
付加又は解除における収縮巾及び復元巾が共に0.25mm以
下に調製されていることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のノ
ンスリップシートの改良に係り、接触部材との摩擦力を
高めるために、滑止剤としてポリビニールクロライド
(PVC)系の滑止油剤等を含ませたポリウレタン樹脂等
を用いたものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のノ
ンスリップシート(1)を用いたタイルカーペットの敷
き込み方法に係り、床面上に、請求項1に記載のノンス
リップシート(1)を敷設し、次いで、ノンスリップシ
ート(1)の上面にタイルカーペットを敷き込み、床面
上にタイルカーペットを直接に接着剤等で固着又は仮着
することなく、両者間にノンスリップシート(1)を介
在させたことを特徴とするものである。
[作用] 本発明は前記の手段により、先ず、請求項1に記載の
ノンスリップシート(1)において、ポリエステル等の
構成材による合成繊維を用いてメッシュ地に編成し、該
メッシュ地を構成する繊維材の周囲全体にポリウレタン
樹脂等の滑止材を発泡させることなく塗着していること
から、当該メッシュ地にはメッシュ孔(2)が多数存在
して裏側が透視可能となり、又メッシュ地はその表面の
滑止剤の塗着によって、他の部材との摩擦力が高まるも
のとなる。
また、ノンスリップシート(1)は、最大肉厚1mm以
下で、当該シート(1)上面からの荷重による外圧の付
加又は解除における収縮巾及び復元巾が共に0.25mm以下
に調製されているものであり、殆どクッション性を有さ
ないものとなる。
また、請求項2に記載のノンスリップシート(1)に
おいては、滑止剤として、ポリビニールクロライド(PV
C)系の滑止油剤等を含ませたポリウレタン樹脂等を用
いていることから、ノンスリップシート(1)に於ける
他の接触部材との摩擦力が高まるものとなる。
請求項3に記載のノンスリップシート(1)を用いた
タイルカーペットの敷き込み方法においては、床面上
に、請求項1又は請求項2に記載のノンスリップシート
(1)を敷設し、次いで、当該ノンスリップシート
(1)の上面にタイルカーペットを敷き込むものであ
り、床面上に敷設されたノンスリップシート(1)の上
面にタイルカーペットの裏面が当接し,密着し、又ノン
スリップシート(1)の裏面は床面上に当接,密着する
ものとなる。この場合において、ノンスリップシート
(1)の外周には滑止剤をコーティングしていることか
ら、タイルカーペットに掛かる外力によるタイルカーペ
ット自体の滑りが防止される。
また、床面上とタイルカーペット間に介在させた場合
に、タイルカーペットの構成部材である下層のバッキン
グ材の裏面の微細な凹凸部の内の凸部がメッシュ孔
(2)部に落し込まれた状態となり、タイルカーペット
とノンスリップシート(1)との当接状態が良好とな
り、両者の当接面積が増大することで、以下説明するタ
イルカーペットに掛かる荷重による変形の防止しが行な
い易くなる。
前記した如く、ノンスリップシート(1)はその上面
からの荷重による外圧の付加又は解除における収縮巾及
び復元巾が共に0.25mm以下に調整されており殆どクッシ
ョン性を有さず、タイルカーペットの上面に荷重が掛か
った場合には次の様に作用するものとなる。第2図
(イ)に示す如く、床面上にタイルカーペットを固着又
は仮着するこなくそのまま敷設した状態において、タイ
ルカーペットの上面に重量の重いローラーを載せて荷重
を与え、中央部を中心にして左右に走行させる。この場
合、タイルカーペットのバッキング部の裏面と床面との
摩擦力は低く、荷重によるバッキング部に分散して発生
した応力によってタイルカーペットの左右側部から発生
する撓を防止するが出来ず、タイルカーペット同時の継
ぎ目における目地隙や目地部の跳上を発生させるものと
なる。これに対し、第2図(ロ)に示す如く、請求項3
に記載の発明によれば、床面とタイルカーペットの間に
ノンスリップシート(1)が介在している状態におい
て、同様にタイルカーペット上面にローラーを載せて荷
重を掛けて左右に走行させると、タイルカーペットのバ
ッキング部で分散した応力は、当該バッキング部の裏面
に密着したノンスリップシート(1)に掛かるものの、
ノンスリップシート(1)の裏面が床面上に摩擦力をも
って密着していることから、ノンスリップシート(1)
がタイルカーペットと共に変形するのが阻止されるもの
となり、結果として、ノンスリップシート(1)上面に
バッキングの裏面が摩擦力をもって密着していることか
ら、タイルカーペット自体の撓の発生を阻止し得るもの
となる。この場合において、前記した如く、ノンスリッ
プシート(1)自体には殆どクッション性(タイルカー
ペットのバッキング部においても殆どクッション性を有
さない)がなく、荷重によるタイルカーペットのバッキ
ング部の落ち込みも殆どないため、隣接するタイルカー
ペット同士の継ぎ目に目地隙や跳上が生じることがなく
なる。
[実施例] 以下、図面に基いて本発明の一実施例を説明する。
第3図は、請求項1に記載のノンスリップシート
(1)の平面図である。
編材としては、ポリエステル,アクリル,ナイロン,
ポリプロピレン等の構成材による合成繊維が適し、本実
施例においては太さ0.1mm程度のポリエステル係合成繊
維による縦,横糸を用いて四つ目の籠編み形状のメッシ
ュ地に編成し、一辺を3mm程度とする菱形のメッシュ孔
(2)を多数形成する。この場合、合成繊維糸として
は、本実施例の如く単体のフィラメント糸,極細のフィ
ラメント糸を何本か撚り合わせたもの、又ステープル糸
等が適する。
次に、上記メッシュ地を構成する繊維材の周囲全体に
ポリウレタン樹脂の滑止剤を発泡させることなく塗着す
る。そして、メッシュ地内に多数ある内の一部のメッシ
ュ孔(2)内に滑止剤による薄い塗膜(3)を設ける。
当該塗膜(3)は第4図の部分拡大断面図から明らかな
如く、当該塗膜(3)を囲繞する囲繞部材(4)(合成
繊維の周囲に滑止剤をコーティングした部材)より小な
る肉厚をもって形成されいる。これは、塗膜(3)を囲
繞する囲繞部材(4)より盛り上がると、ノンスリップ
シート(1)自体にクッション性が付与されてしまい、
本発明の目的を達成し得ないものとなるからである。当
該塗膜(3)の形成により、ノンスリップシート(1)
自体に張りをもたせると同時に、床面上とタイルカーペ
ット間に介在させたときに、当該タイルカーペットのバ
ッキング部裏面の微細な凹凸部の内、凸部がメッシュ孔
(2)内に入り込んで塗膜(3)部と密着し、更に当該
密着部の裏側における塗膜(3)が床面上に密着するも
のとなり、ノンスリップシート(1)との接触面積を増
加させて、クッション性を生じせしめずしてノンスリッ
プシート(1)の良好な介在状態を実現することが出来
るものとなる。但し、後記する理由によりノンスリップ
シート(1)自体にシースルー性をもたせるために、塗
膜(3)部の形成は全メッシュ孔(2)の4分の1程度
に抑える。尚、滑止剤をコーティングする厚みは0.15mm
程度が最適であり、メッシュ地の構成繊維の太さにより
コーティングの厚みは適宜に調節され、又、本実施例に
於いては、滑止剤として、ポリウレタン樹脂を単体で用
いるか又はポリウレタン樹脂を主体としてこれにポリビ
ニールクロライド(PVC)系の滑止油剤等を含ませ摩擦
力を強化したものを用いているが、これに限定されもの
ではなく塩化ビニール樹脂等の塗着後に比較的に摩擦力
のある他の樹脂剤を単体で若しくは滑止油剤等を含ませ
て用いることも出来るものである。
以上の如く構成されたノンスリップシート(1)は、
最大肉厚(第3図上において、メッシュ地を構成する
縦,横のフィラメント糸が交差する部位;図面上のa
点)が0.5mm程度となり、該シート上面からの荷重によ
る外圧の付加(50kgf/cm2)又は解除における収縮巾及
び復元巾が共に0.25mm以下に調製されるものとなる。
第5図乃至第7図は、請求項3に記載のノンスリップ
シート(1)を用いたタイルカーペットの敷き込み方法
を示す説明図である。
第5図(イ)に示す如く、タイルカーペットを敷き込
もうとする床面上に、基準線を墨出しする。基準線は、
壁際や出入口のタイルの大きさを考えて、部屋の略中央
部に、正確に直交させる。
次に、基準線を墨出した床面上に請求項1又は請求項
2記載のノンスリップシート(1)を敷設する。この場
合、基準線上にノンスリップシート(1)を載置し、該
シート(1)のメッシュ孔(2)を通して基準線を確認
することが出来る場合には、床全面に重ならない様にし
てノンスリップシート(1)を敷設する。また、メッシ
ュ孔(2)が極小であって該メッシュ孔(2)を通して
基準線を確認することが不可能であるか又は確認し難い
場合には、基準線の左右両側を各2.5mm、合わせて5mm程
度の間隔を設け、基準線が見える状態でノンスリップシ
ート(1)を重ならない様に敷設する。
以上の(イ)の施工工程において、順次敷設するノン
スリップシート(1)の端部をピールアップテープ等で
仮どめしておくと、床面上でのシート(1)の摺れ移動
を阻止することが出来るものとなり、敷設が行ない易く
なる。
次に、墨出しした基準線の直交部から順次タイルカー
ペットを敷き込み、これに合せて仮どめのテープを剥が
して取り除き、タイルカーペットの敷き込みを完了させ
る(第5図(ロ)参照)。
第6図(イ)は、フリーアクセスフロア方式におい
て、請求項3に記載の発明を実施した場合における状態
図を示すものであり、前記と同様に床面上に敷き並べた
多数のフロアパネルの中央適所に基準線を直交させて墨
出しを行ない、ノンスリップシート(1)をフロアパネ
ル上面に敷設し、次いで、タイルカーペットを基準線に
合せてノンスリップシート(1)上に順次敷き込む。タ
イルカーペットの敷き込み完了後において、フロアパネ
ルの裏側の配線ケーブルの修理交換や配置移動を行なう
必要がある場合には、適宜箇所のタイルカーペットを取
り除き、表出したノンスリップシート(1)をフロアパ
ネルの継ぎ目に沿って切り取り、フロアパネルを取り除
いて、配線ケーブルの修理交換等を行なう。その後に修
復するに際しては、フロアパネルを元に戻し、切り取っ
たノンスリップシート(1)を端縁が重ならない様にし
てフロアパネル上面に敷設し、取り除いたタイルカーペ
ットを嵌め込んで修復するものであり、切り取ったノン
スリップシート(1)は再使用が可能となる。
第6図(ロ)は平面状ケーブルによるアンダーカーペ
ット方式において、請求項3に記載の発明の実施した場
合における状態図を示すものであり、先ず、床面の中央
に前記と同様に直交する基準線の墨出しを行ない、ノン
スリップシート(1)を敷設し、次いで、ノンスリップ
シート(1)の上面に電話,データ,電力用の各平面状
ケーブルを配設し、その後、基準線に沿ってタイルカー
ペットを敷き込み、これを完了するものである。上記ア
ンダーカーペット方式に本発明を適用する場合は、ノン
スリップシート(1)の上面に平面状ケーブルを配設す
るものであることから、平面状ケーブルの交換,修理は
タイルカーペットを取り除くだけで行ない得るものとな
る。
第7図(イ)及び(ロ)は、請求項3に係るタイルカ
ーペットの敷き込み方式の他の実施例を示す実施状態図
である。
(イ)は、床面上の中央部に墨出しした基準線の直交
部からタイルカーペットを順次敷き込むに際し、予め床
面上における、隣接する各タイルカーペットの隅角部が
互いに接合する箇所と、各タイルカーペットの中心箇所
とに、寸法215mm×215mm程度のノンスリップシート
(1)を配設しておき、タイルカーペットを所定の順序
で敷き込むものである。
本実施例によれば、ノンスリップシート(1)を床面
全体に敷設しないことから、当該シート(1)の使用量
を抑えることが出来、経費の節減が可能となる。
また、(ロ)は、前記と同様に基準線を墨出しした床
面上に、横基準線に平行で且つ一定の間隔をもって、例
えば215mm巾のロール状のノンスリップシート(1)を
敷設し、次いで、基準線に沿って順次タイルカーペット
を敷き込むものであり、(イ)の実施例と同様にノンス
リップシート(1)の使用量並びに経費の節減が可能と
なるものである。
[発明の効果] 従来、床面上にタイルカーペットを敷き込むに際し、
タイルカーペットの上面に係る荷重を受けてタイルカー
ペット自体が変形(撓の発生)することによって、又は
下敷きしたクッション材等の弾性によって、タイルカー
ペット同士の継ぎ目に目地隙や跳上が生じることを防止
するため、タイルカーペットを床面上に接着又は仮着し
ており、これにより、タイルカーペットの洗浄法の内、
最も洗浄力の高いピックアップクリーニング法を事実上
採用し得ない欠点が本発明によって一挙に改善されるも
のとなる。
即ち、本発明によれば、請求項1又は2に係るノンス
トップシート(1)を床面とタイルカーペット間に介在
させるだけで、前記従来技術たるタイルカーペットを床
面に接着等させるのと同様な効果を得るものとなり、タ
イルカーペットのピックアップクリーニングが容易に行
ない得るものとなる。
特に、フロア配線方式を多用するインテリジェントビ
ルにおいて、フロア配線方式の内で今日好んで採用され
るフリーアクセスフロア方式や平面状ケーブルによるア
ンダーカーペット方式が採用されている場所では水を持
ち込むことが極力禁止されている関係上、その場所でタ
イルカーペットをクリーニングするという場合、クリー
ニング時に汚れが良く落ち、洗剤の残留がほとんど無い
といってもそれが水を用いるクリーニング法であるなら
ば採用することが厳禁されており、従ってこの様な場所
でタイルカーペットをクリーニングする場合、洗剤が残
留蓄積するドライフォーム方式或いは洗剤パウダーをカ
ーペットパイル中に残留させてしまうパウダー方式とい
う問題点の多いクリーニング方式が採用されており、し
かし汚れを良く落すことが出来、洗剤をカーペットの内
部にほとんど残留させないクリーニングをしたいのな
ら、ピックアップクリーニング法に頼らざる得ないの
で、本発明を実施することによりタイルカーペットの取
り外し、取り付けが極めて容易に行ない得るものとなる
ことは重要である。
また、タイルカーペットの敷き込みに際して接着剤,
粘着剤を使用することがなく、タイルカーペットを除去
する場合に、床面上に傷を付けたり、汚れを付着させる
ことがないので、ビルの一室を借りている場合等におい
て退去時に床を原状に修復する費用が軽減されるものと
なる。また、接着剤等を使用しないことから、フリーア
クセスフロアのパネルの表面に接着剤による汚れの付着
がなく、このフロアパネルを新品同様にして他の場所に
移設して再使用することが出来るものとなり、同様にタ
イルカーペットそのものも汚れの少ないものは新品同様
として他の場所で再使用することが出来る利点がある。
また、請求項1又は2に係るノンスリップシート
(1)は、水洗いにより何度も再使用することが可能と
なり、経時使用に耐えるものとなり、タイルカーペット
の敷き込みに係るコストは、従来の接着剤等を用いる方
法に比し低減されるものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)乃至(ハ)は従来のノンスリップシート
(クッションシート)を下敷きにしてタイルカーペット
を敷き込んだ場合に発生する目地隙や跳上の状態を示す
断面図、第2図(イ)(ロ)はタイルカーペットに掛か
る荷重,応力,反応を示した断面図、第3図は請求項1
又は2に記載のノンスリップシートの平面図、第4図は
同部分拡大断面図、第5図乃至第7図は請求項3に記載
の発明の実施例を示す説明図である。 (1)……シート (2)……メッシュ孔 (3)……塗膜 (4)……囲繞部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47G 27/02,27/04 E04F 15/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル,アクリル,ナイロン,ポリ
    プロピレン等の構成材による合成繊維を用いてメッシュ
    地に編成し、該メッシュ地を構成する繊維材の周囲全体
    にポリウレタン樹脂等の滑止剤を発泡させることなく塗
    着すると共に、一部のメッシュ孔内に該メッシュ孔を構
    成する囲繞部材より肉厚の小なる薄い滑止剤による塗膜
    を設け、最大肉厚1mm以下のシートを形成して成り、該
    シート上面からの荷重による外圧の付加又は解除におけ
    る収縮巾及び復元巾が共に0.25mm以下に調製されたノン
    スリップシート。
  2. 【請求項2】滑止剤として、ポリビニールクロライド
    (PVC)系の滑止油剤等を含ませたポリウレタン樹脂等
    を用いた前記請求項1に記載のノンスリップシート。
  3. 【請求項3】床面上に、前記請求項1又は請求項2に記
    載のノンスリップシートを敷設し、次いで、ノンスリッ
    プシートの上面にタイルカーペットを敷き込み、床面上
    にタイルカーペットを直接に接着剤等で固着又は仮着す
    ることなく、両者間にノンスリップシートを介在させた
    ことを特徴とするタイルカーペットの敷き込み方法。
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