JP2821069B2 - 段ボール製商品装着用緩衝体 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、箱詰めする商品を保護
する緩衝体に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来では発泡スチロール等のプラスチッ
ク製によって商品の外周部を保護していたが、焼却に際
して廃棄物としての環境問題上に難点があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、段ボ
ール製によって廃棄物として問題がなく、しかも二重構
造として緩衝層を設けることで緩衝作用に優れる緩衝体
を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】このため本発明は、長手
方向と巾方向の外胴片を折目を介して連設し、長手方向
の外胴片の下に折目を介して底片を連設すると共に、巾
方向の外胴片の下に折目を介して底フラップを連設し、
底片は外側を長く突出した段片を折目を介して底片の両
側下に対向連設し、底フラップには中央に係合溝を切欠
すると共に、窓孔を有し中央の折目で二つ折りできる補
強片を折目を介して底フラップの下に連設し、長手方向
の外胴片の上に折目を介して蓋片を連設し、一方の蓋片
の上に両側部を除いて先端に舌片を突出した内胴片を折
目を介して連設し、他方の蓋片の上に両側部を除いて内
胴片を折目を介して連設し、該内胴片には先端に凹部を
切欠した内蓋片を折目を介して連設し、外胴片の上に折
目を介して連設された蓋フラップには、折目で折曲でき
る支持片が折目を介して連設してあり、支持片には中央
開放側からその折目を超えて逃げ孔が切欠された段ボー
ル製の展開状態と成り、開放側の外胴片を連結し、補強
片を二つ折りして底フラップの係合溝に段片を外側から
挿通して内側に突出させて底部を形成し、支持片を折曲
してその逃げ孔に段片を配置して蓋フラップを段片の隅
高部上端に当接し、蓋片及び内胴片を折曲して蓋片を二
つ折りした補強片の隅高部上端に当接させると共に、内
蓋片を二つ折りした補強片の低い中高部上端に当接配置
させ、蓋片を折曲して補強片の隅高部上端に当接させる
と共に内胴片を折曲してその舌片を内胴片の凹部に挿入
係止して組み立てる構成としている。

【０００５】

【作用】開放側の外胴片を連結し、補強片を二つ折りし
て底フラップを中に折曲し、ついで底片を折曲して底フ
ラップの係合溝に段片を外側から挿通することで内側に
補強片と段片が突出した内底部が形成され、支持片を折
曲してその逃げ孔に段片を配置することで蓋フラップが
段片の隅高部上端に当接し、蓋片及び内胴片を折曲する
ことで蓋片が補強片の隅高部上端に当接すると共に、内
蓋片が補強片の低い中高部上端に当接配置し、蓋片を折
曲することで補強片が隅高部上端に当接すると共に内胴
片を折曲することでその舌片を内胴片の凹部に挿入係止
して組立て状態とするのである。

【０００６】これにより、二つ折りした補強片の低い中
高部上端に接合配置した内蓋片が凹部状態となって商品
の外周を収容する部位となり、内蓋片の周囲はその長手
方向において内胴片と外胴片との二重構造となると共
に、その巾方向において支持片と外胴片との二重構造と
なるのである。しかもその間には補強片と段片の夫々隅
高部が介在されて補強されるのである。また内蓋片は、
底部との間に補強片の低い中高部が介在されて支持され
る構造となっている。このため、内蓋片の周囲は補強片
又は段片とによる間隙層を有する二重構造となるのであ
る。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の図示実施例を説明する。図１
に示す本例は、図２のようにワープロ機器の両側を装着
して箱詰めされる段ボール製の緩衝体であり、図３のよ
うな展開状態をしている。その展開状態は、長手方向と
巾方向の外胴片１，２，３，４を折目１１，２１，４１
を介して連設し、長手方向の外胴片１，３の下に折目１
４，３１を介して底片５，７を連設すると共に、巾方向
の外胴片２，４の下に折目２２，４２を介して底フラッ
プ６，８を連設している。

【０００８】その底片５，７は巾方向の外胴片２，４の
長さの半分の巾とし、外側を長く突出した段片５１，５
２，７１，７２を折目５３，７３を介して底片５，７の
両側下に対向連設すると共に、該段片５１，５２，７
１，７２間に折目５３，７３を介して折曲片５４，７４
を底片５，７に連設している。なお、折曲片５４，７４
は折目５５，７５で折曲できるようになっている。ま
た、底フラップ６，８には中央に係合溝６１，８１を切
欠すると共に、補強片６４，８４を折目６５，８５を介
して底フラップ６，８の下に連設している。補強片６
４，８４は、夫々窓孔６３，８３を有して中央の折目６
２，８２で二つ折りできるようになっている。

【０００９】さらに、長手方向の外胴片１，３の上には
折目１５，３２を介して蓋片１６，３３を連設し、一方
の蓋片１６の上には両側部を除いて先端に舌片１８を突
出した内胴片１９を折目１７を介して連設している。ま
た、他方の蓋片３３の上には両側部を除いて内胴片３４
を折目３５を介して連設し、該内胴片３４には先端に凹
部３６を切欠した内蓋片３７を折目３８を介して連設し
ている。

【００１０】なお、内蓋片３７の巾は外胴片２，４の長
さから蓋片１６，３３の両方の巾を引いた長さであり、
外胴片２，４の上に折目２３，４３を介して連設された
蓋フラップ２４，４４には、折目２６，４６で折曲でき
る支持片２７，４７が折目２５，４５を介して連設して
ある。該支持片２７，４７には中央開放側から折目２
６，４６を超えて逃げ孔２８，４８が切欠されている。
１３は外胴片１に連設された糊代片、６６は底フラップ
６に透設された配置空孔、３９は内蓋片３７に透設され
た配置空孔である。

【００１１】次にその組立てを説明する。まず、糊代片
１３を外胴片４に糊付けし、図４のように、底フラップ
６，８を内側に折曲すると共に、補強片６４，８４を二
つ折りして起立させる。ついで、底片５，７を折曲し、
図５のように、その段片５１，５２，７１，７２を底フ
ラップ６，８の係合溝６１，８１に外側から挿通して内
側に突出させて底片５，７と底フラップ６，８を接合さ
せる。なお、折曲片５４，７４も相互に接合して内側に
配置させ、折目５５，７５で折曲する。

【００１２】そして、図６のように、蓋フラップ２４，
４４を折曲すると共に、支持片２７，４７を折曲してそ
の逃げ孔２８，４８に段片５１，７１，５２，７２を配
置して蓋フラップ２４，４４を段片５１，７１，５２，
７２の隅高部５１１，７１１，５２１，７２１の上端に
当接する。また、図７のように、蓋片３３及び内胴片３
４を折曲して蓋片３３を補強片６４，８４の隅高部６４
１，８４１の上端に接合させると共に、内蓋片３７を補
強片６４，８４の低い中高部６４２，８４２の上端に接
合配置させる。

【００１３】ついで、図１のように、蓋片１６を折曲し
て補強片６４，８４の他方の隅高部６４１，８４１の上
端に当接させると共に内胴片１９を折曲してその舌片１
８を内蓋片３７の凹部３６に挿入係止して組み立てるの
である。そして、このようにした本例と対称的に形成さ
れた一対の緩衝体とで図１のようにワープロ機器の両側
部を装着するのである。

【００１４】このように本例によると、二つ折りした補
強片６４，８４の低い中高部上端６４２，８４２に当接
配置した内蓋片３７が凹部状態に形成され、ワープロ機
器の側部を収容する部位となり、内蓋片３７の周囲はそ
の長手方向においては内胴片１９，３４と外胴片１，３
との二重構造となると共に、その巾方向においては支持
片２７，４７と外胴片２，４との二重構造となるのであ
る。

【００１５】しかも、それらの二重構造の間には、図８
及び図９のように、補強片６４，８４又は段片５１，５
２，７１，７２の夫々隅高部６４１，８４１，５１１，
５２１，７１１，７２１が介在されて補強されているの
である。該補強片６４，８４は窓孔６３，８３での折曲
によって二重接合状態で強固になると共に、安定配置す
るのである。

【００１６】また内蓋片３７は、図８及び図９のよう
に、底片５，７との間に補強片６４，８４の低い中高部
６４２，８４２が介在されて支持される構造となってい
る。このため、内蓋片３７の周囲は補強片６４，８４又
は段片５１，５２，７１，７２とにより間隙層を付与さ
れた二重構造となるのである。したがって、強い衝撃に
も耐え得る緩衝体となるのである。なお、配置空孔６
６，３９にはワープロ機器の突出摘み部を挿着するので
ある。

【００１７】本例は上記のように構成したが、本発明に
おいてはこれに限定されない。例えば、外形は四角形で
あればその大きさは問わない。また、商品に突出部がな
ければ本例の配置空孔６６，３９は設けなくてもよい。
その使用位置も適宜であり、両側の他、上下での使用で
もよい。

【００１８】

【発明の効果】本発明によると、内蓋片が凹部状態に形
成されて商品の外周部の収容に適し、その周囲は補強片
と段片の介在によって間隙層を付与された二重構造とな
って良好な緩衝作用となる効果が大きく、段ボール製の
ため焼却や再利用できて環境保護上優れている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の斜視図である。

【図２】その使用例を示す斜視図である。

【図３】その展開状態図である。

【図４】底部の組み立て途中の要部斜視図である。

【図５】底部の斜視図である。

【図６】支持片及び蓋フラップを折曲した状態の斜視図
である。

【図７】内蓋片を折曲した状態の斜視図である。

【図８】組立て状態における縦断側面図である。

【図９】組立て状態における拡大した縦断正面図であ
る。

【符号の説明】

１，３ 長手方向の外胴片 ２，４ 巾方向の外胴片 １１，２１，４１ 折目 ５，７ 底片 １４，３１ 折目 ６，８ 底フラップ ６１，８１ 係合溝 ６４，８４ 補強片 ６５，８５ 折目 ６３，８３ 窓孔 ６２，８２ 折目 ２２，４２折目 ２，４ 外胴片 ５１，５２，７１，７２ 段片 ５３，７３ 折目 ５４，７４ 折曲片 ５５，７５ 折目 １６，３３蓋片 １８ 舌片 １９，３４ 内胴片 １７，３５，３８ 折目 ３３ 蓋片 ３６ 凹部 ３７ 内蓋片 ２３，４３ 折目 ２４，４４ 蓋フラップ ２６，４６ 折目 ２７，４７ 支持片 ２５，４５ 折目 ２６，４６ 折目 ２８，４８ 逃げ孔 １３ 糊代片 ３９，６６ 配置空孔 ５１１，７１１，５２１，７２１ 段片の隅高部 ６４１，８４１ 補強片の隅高部 ６４２，８４２ 補強片の低い中高部

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 長手方向と巾方向の外胴片１，２，３，
   ４を折目１１，２１，４１を介して連設し、長手方向の
   外胴片１，３の下に折目１４，３１を介して底片５，７
   を連設すると共に、巾方向の外胴片２，４の下に折目２
   ２，４２を介して底フラップ６，８を連設し、底片５，
   ７は外側を長く突出した段片５１，５２，７１，７２を
   折目５３，７３を介して底片５，７の両側下に対向連設
   し、底フラップ６，８には中央に係合溝６１，８１を切
   欠すると共に、窓孔６３，８３を有し中央の折目６２，
   ８２で二つ折りできる補強片６４，８４を折目６５，８
   ５を介して底フラップ６，８の下に連設し、長手方向の
   外胴片１，３の上に折目１５，３２を介して蓋片１６，
   ３３を連設し、一方の蓋片１６の上に両側部を除いて先
   端に舌片１８を突出した内胴片１９を折目１７を介して
   連設し、他方の蓋片３３の上に両側部を除いて内胴片３
   ４を折目３５を介して連設し、該内胴片３４には先端に
   凹部３６を切欠した内蓋片３７を折目３８を介して連設
   し、外胴片２，４の上に折目２３，４３を介して連設さ
   れた蓋フラップ２４，４４には、折目２６，４６で折曲
   できる支持片２７，４７が折目２５，４５を介して連設
   してあり、支持片２７，４７には中央開放側から折目２
   ６，４６を超えて逃げ孔２８，４８が切欠された段ボー
   ル製の展開状態と成り、開放側の外胴片を連結し、補強
   片６４，８４を二つ折りして底フラップ６，８の係合溝
   ６１，８１に段片５１，５２，７１，７２を外側から挿
   通して内側に突出させて底部を形成し、支持片２７，４
   ７を折曲してその逃げ孔２８，４８に段片５１，５２，
   ７１，７２を配置して蓋フラップ２４，４４を段片５
   １，５２，７１，７２の隅高部上端に当接し、蓋片３３
   及び内胴片３４を折曲して蓋片３３を二つ折りした補強
   片６４，８４の隅高部上端に当接させると共に、内蓋片
   ３７を二つ折りした補強片６４，８４の低い中高部上端
   に当接配置させ、蓋片１６を折曲して補強片６４，８４
   の隅高部上端に当接させると共に内胴片１９を折曲して
   その舌片１８を内胴片３４の凹部３６に挿入係止して組
   み立てることを特徴とする段ボール製商品装着用緩衝
   体。