JP2820402B2 - 補体成分C5aに対するモノクローナル抗体 - Google Patents

補体成分C5aに対するモノクローナル抗体

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JP2820402B2 JP9225488A JP22548897A JP2820402B2 JP 2820402 B2 JP2820402 B2 JP 2820402B2 JP 9225488 A JP9225488 A JP 9225488A JP 22548897 A JP22548897 A JP 22548897A JP 2820402 B2 JP2820402 B2 JP 2820402B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野)この発明は、ヒトC5a糖蛋白質
又はそのdes−arg誘導体に特異的に結合しそして
ヒトC5a及びそのdes−arg誘導体の不都合な生
物学的効果をブロックすることが見出されたモノクロー
ナル抗体に関する。この発明はまた、この様な抗体を使
用する免疫学的及び免疫診断的方法に関する。 (従来の技術)ヒトC5aは11,300ダルトンの分
子量を有する糖蛋白質であり、この分子量の内8,28
5ダルトンはポリペプチドであり、そして残りは炭水化
物である〔Hugli及びMuller−Eberha
rd,Adv.Immunol.,26:1(197
8)〕。C5aは古典的な補体活性化方法及びこれに代
る補体活性化方法の両者における補体蛋白質C5の開裂
生成物として生成する。ヒトC5aはアナフィラトキシ
ン活性、走化性活性、収縮性活性及び浸透性増強活性を
有する(Hugli及びMuller−Eberhar
d,前掲)。ヒトC5aのアナフィラトキシン活性は広
範に研究されており、そしてC5aは肥満細胞及び好塩
基球から最大量のヒスタミンを放出することが示されて
いる。C5aは血清中のカルボキシペプチダーゼにより
生体内で急速にdes−arg74−C5aに転換され
る〔Bokisch等,J.Exp.Med.12
:1109(1969)〕。このC5a誘導体は非常
に低下したアナフィラトキシン活性、収縮性活性及び浸
透性増強活性を有するが、高い走化性活性を維持してい
る。アスパラギン−64の側鎖に結合しているヒトC5
aの炭水化物成分はまた、そのアナフィラトキシン活
性、収縮性活性、及び浸透性活性を調節するものと考え
られる〔Gerard及びHugli,PNAS(US
A),78:1833(1981)〕。特異的C5aレ
セプターがヒト好中球上に同定されている。精製された
ヒトC5aに対するヒト好中球の走化性応答が0.4〜
17nMの濃度において観察されている(Chenow
eth及びHugli,Mol.Immunol.
:151(1980))。この応答は一層高い濃度に
おいて低下する。熱傷患者から単離された好中球におい
て、走化性応答の一時的特異的喪失は熱傷4日後の免疫
反応性C5aの上昇と関連している。血管内皮細胞への
好中球の付着は、炎症の組識部位に局在化するための血
管壁を通過しての好中球の移行における最初の事象であ
る。細胞への又は蛋白質がコートされたプラスチックへ
のC5aにより又はdes−arg74−C5aにより
刺激された好中球の付着は急速に起こり、そして好中球
はC5a自己凝集体に暴露される。C5aは補体により
誘導される顆粒球集塊の原因物質であることが示されて
いる〔Craddock等,J.Clin.Inves
t.60:260(1977)〕。この様なインビボ
集塊は、血液透析患者における肺機能不全及びロイコス
タシス(leukostasis)、外傷又は膵炎の後
の網膜の炎症を伴う突然の失明、心筋硬塞、心肺バイパ
ス手術後のポストパンプ(postpump)症候群、
全身性紅斑性狼瘡(SLE)、成人呼吸苦痛症候群(A
RDS)、熱傷、並びに肺損傷のごとき臨床状態におけ
る組織損傷の機構と予想されている。C5aと好中球と
の間の相互作用をブロックする方策には高投与量のコル
チコステロイドによる処置が含まれる〔O′Flahe
rty等,Proc.Soc.Exp.Biol.Me
d.154:206(1977)〕。最近、Bump
ers及びBaum,J.Lab.Clin.Me
d.102:421(1983)は培養されたウォル
カー(Walker)肉腫癌細胞のための走化性因子の
形成のブロックにおいて効果的な新規なC5阻害物質を
開示している。しかしながら、補体の活性化後のこの物
質の添加は腫瘍細胞の走化性に対して効果を有しないか
ら、この様な物質はC5aの中和のために効果的でない
であろう。Stevems等,“Effect of
anti−C5aAntibodies on the
Adult RespiratoryDistres
s Syndrome in Septic Prim
ates”,プレプリント1985は白血球凝集試験
(aggregometry)を用いて、エンドトキシ
ンで活性化された血漿へのポリクローナルラビット抗−
ヒトdes−arg 74−C5aの添加がインビトロ
での白血球凝集を防止することを示した。さらに、ヒト
C5aに対するポリクローナル抗体を含むアップジョン
・ラボラトリーズの市販ラジオイムノアッセイキット、
及びKunkel等,J.Imm.Methods
:305(1983)はポリクローナル抗体を用いる
C5aのための特異的ELISAを開示している。C5
(これはC5aより大きく、そして血清中に一層高濃度
で存在する)に対するポリクローナル抗体は幾つかの販
売元から市販されている。さらにC5に対するモノクロ
ーナル抗体も市販されている。しかしながら、阻害され
るべきものはC5ではなくむしろC5aである。なぜな
ら、C5aのみが走化性及び好中球凝集を惹起するから
である。最後に、Chenoweth等,J.Bio
l.Chem.,260:10339−10345(1
985年8月)は、C5a中のC5aチロシル残基との
み交差反応するネズミ抗−ヒトC5aモノクローナル抗
体が使用されたと述べている。C5aは既知の酵素活性
を有しないから、それに対する特異的結合及びその直接
中和はC5aメディエーターの毒性に対抗するための最
良のアプローチのようである。 (本発明の概要)従って、本発明はヒト補体成分C5a
又はdes−arg74−C5aに特異的に結合する
(これらと反応する)モノクロー抗体を提供する。この
発明の抗体はヒト顆粒球への前記C5a又はdes−a
rg74−C5aの結合をブロックし、且つC5a又は
des−arg74−C5aの効果をインビボでブロッ
クする。好ましくは、この抗体はヒトC5a又はヒトd
es−arg74−C5aに対して10リットル/モ
ルの以上の親和性を有する。他の観点において、この発
明は上記の抗体を生産する安定な永久ハイブリドセルラ
インを提供する。他の観点において、有害な血管内補体
活性化と関連する(又はこれにより惹起される)状態の
処置のための組成物を提供し、この組成物は療法的有効
量の上記抗体を医薬として許容されるビヒクルと共に含
んで成る。1又は複数の前記抗体、又は上記組成物を有
効量において投与して哺乳類患者を処置することができ
る。さらに他の観点において、この発明はグラム陰性敗
血症を処置するための組成物に関し、この組成物は少な
くとも1種類の上記抗体及びグラム陰性細菌のエンドト
キシンと反応する抗体の少なくとも1種類の混合物の療
法的有効量を医薬として許容されるビヒクルと共に含ん
で成る。グラム陰性敗血症の処置のためこの組成物を有
効量において哺乳類患者に投与することができる。最後
に、この発明はヒトC5a又はヒトdes−arg74
−C5aに対する上記抗体の少なくとも1種類を使用し
て流体中のヒトC5a又はヒトdes−arg74−C
5aを検出するための改良された免疫学的又は免疫診断
的方法及び組成物に関する。 (発明の効果)この発明のモノクローナル抗体は既存の
ポリクローナル又はモノクローナル抗体技法によっては
満されない多くの要須要件を満たす。C5aに対するポ
リクローナル抗体と同様に、これらのモノクローナル抗
体は理想的には色々な種からのC5aの間で交差反応し
ヒト以外の哺乳類を処置するための潜在的用途を有す
る。しかしながら、これらのモノクローナル抗体は、そ
れらのユニークな特異性及び親和性のために、免疫予防
剤、治療剤及び診断剤としてポリクローナル抗体より有
用であろう。特異性はまた、これらのモノクローナル抗
体を、ヒトC5a及びそのdes−arg誘導体の免疫
学的及び生化学的研究のため、C5a又はdes−ar
g74−C5aのアフィニティー精製のため、並びにC
5a又はdes−arg74−C5aが存在するかも知
れない任意の試薬からのC5a又はdes−arg74
−C5aの中和及び/又は除去のために一層有用なもの
とする。さらに、従来のポリクローナル抗体とは異り、
C5a又はdes−arg74−C5aと反応するモノ
クローナル抗体は潜在的に無限の且つ均一な供給として
製造することができ、均一質で一貫性ある結果が達成さ
れる。最後に、この発明のモノクローナル抗体はヒト顆
粒球へのC5a又はdes−arg74−C5aの結合
をブロックし、そしてあるモル過剰の補体成分C5の存
在下でC5a又はdes−arg74−C5aと結合す
る。これに対して、C5aに対するポリクローナル抗体
は典型的には100倍以上のモル過剰のC5を含有する
血清中のC5a成分と結合することができない。 (具体的な説明)この明細書において使用する場合、
“流体”なる語は生物学的流体、例えば血清、尿、唾
液、涙、喀痰、汗等、又は工程流体、例えば培地、発酵
液等に関し、これらはヒトC5a又はdes−arg7
4−C5aを含有することが知られているもの又はその
ことが疑われているものである。この明細書において使
用する場合、“有害な血管内補体の活性化”なる語は、
メディエーターであるヒトC5a又はdes−arg7
4−C5aが放出されこれが放出された固体の健康のた
めに有害であるような補体系におけるすべての過程に関
する。この活性化に関連する状態には病的状態、例えば
炎症性疾患、グラム−陰性感染、自己免疫疾患等、及び
外傷又は損傷が含まれる。この明細書において使用する
場合、“抗体の生産をコードしそして特定する遺伝子を
含有する自己複製キャリヤー細胞”なる語は、抗体を生
産することができる任意の自己複製セルラインに関し、
これには微生物、ウイルスにより形質転換されたセルラ
イン又はハイブリドーマが含まれる。ハイブリドーマ
は、マウス×ヒトハイブリドとエプスタイン−バールウ
イルスで形質転換された末梢血リンパ球又は脾細胞との
融合に由来するトリオーマ、及び骨髄腫セルラインと脾
細胞とのハイブリドを含む意味に用いられる。この明細
書において使用する場合、“セルライン”は、言及され
るセルラインの細胞に由来する限わ個々の細胞、収得さ
れた細胞、及び細胞含有培養物に関する。ハイブリドー
マセルラインに関してこの明細書において使用する場
合、“子孫”なる語は、カリオタイプの同一性の発生に
関連なく細胞のすべての派生物、子及び子孫を含むこと
が意図される。所与の抗体についてこの明細書において
使用する場合、“機能的同等物”なる語は、言及される
抗体と同じ決定基を認識し、そしてそれを交差ブロック
する抗体を意味する。同一の又は異る免疫グロブリンク
ラスの抗体及び該抗体の抗原結合性断片(例えば、Fa
b、F(ab′)z、Fv)を包含することが意図され
る。患者に抗体及びその接合体を投与することに関して
この明細書において使用する場合、“処置”なる語は治
療及び/又は予防を意味する。この明細書において使用
する場合、“モノクローナル抗体”なる語は、その集団
が実質的に均一である、すなわち抗体集団の個々の抗体
が、自然に生ずる変異を除き同一である抗体群から選択
された抗体に関する。ハイブリドセルラインに関してこ
の明細書において使用する場合、“永久的”及び“安定
な”なる語は、このセルラインが長期間にわたって、典
型的には約6ケ月間にわたって生存し続け、そして50
世代以上にわたって特異的モノクローナル抗体を製造す
る能力を維持することを意味する。この発明の機能的且
つ好ましい規準(C5a又はdes−arg誘導体への
特異的結合、ブロック及び親和性)に合致するモノクロ
ーナル抗体は、マウス、ラット、ラビット、ブタ、霊長
類及びヒトを含む種々の哺乳類起原の細胞を用いて製造
することができる。抗体は、この明細書において特に例
示するIgG及びIgMを包含する任意のアイソタイプ
のものでよい。この発明の抗体のヒトの具体例は、マウ
ス×ヒト親ハイブリドセルラインと、エプスタイン−バ
ールウイルス(EBV)により形質転換されたヒト末端
血リンパ球又は免疫感作されていない志願者もしくは入
手可能なC5aもしくはそのdes−arg誘導体によ
り免疫感作された志願者からの脾細胞とを用いる体畑胞
ハイブリダイゼーションにより合成されたトリオーマの
生産物である。所望によシ新鮮なPLL又は脾細胞(形
質転換されていない)を使用することができる。好まし
くは、ヒトC5aは免疫感作の前に精製される。マウス
の抗体の具体例は、Kohler及びMilistei
n,Eur.J.Immunol.,6:511−51
9(1976)により最初に記載された体細胞ハイブリ
ダイガーション法を用いて、マウス骨髄腫セルラインと
C5a又はそのdes−arg誘導体により免疫感作さ
れたマウスからの脾細胞とをポリエチレングリコールの
ごとき融合剤の存在下で融合せしめることによりハイブ
リドーマを形成せしめることによって製造することがで
きる。抗体は標準的方法〔例えば、Oi及びHerze
nberg,Selected Methods in
Cellulor Immunology,B.Mi
shell等編,W.J.フリーマン社,サンフランシ
スコ,351−375頁(1980)〕により生じさ
せ、そしてハイブリドーマは適切な選択培地中で標準的
技法、例えばFoung,S.K.H.等(198
3)、Proc.Natl.Acad.Sci.
:7484−7488により選択する。選択された陽
性ハイブリドを、C5a又はdes−arg74−C5
aと反応する(これらに特異的に結合する)その能力に
ついて特微付ける。これは、125IラベルされたC5
a又はdes−arg74−C5aを免疫沈澱せしめる
抗体の能力、固相EIAにおいてC5a又はdes−a
rg74−C5aに結合する抗体の能力、及びC5a又
はdes−arg74−C5aのペプチド断片を認識す
る抗体の能力を確認することにより決定される。陽性の
ハイブリドを、固相ラジオイムノアッセイのごとき標準
的方法によりC5a又はdes−arg74−C5aに
対するそれらの親和性について試験する。最良の効果を
得るためには10リットル/モル以上の親和定数が好
ましい。さらに、抗体をそのエピトープ及びアイソタイ
プについて特徴付ける。これらはまた、イヌ、ブタ、モ
ルモット及びモンキーのごときヒト以外の動物種におい
て生産されたC5aとの交差反応性についても特徴付け
られる。抗体はまた、ヒトC5a又はdes−arg7
4−C5aを中和するそれらの能力、すなわち関与する
特定の機構には関係なくヒト顆粒球へのヒトC5a又は
des−arg74−C5aの結合をブロックするそれ
らの能力についても試験する。前記の機能は、抗体がヒ
トC5a又はdes−arg74−C5aに結合するこ
とによりその生物学的活性に影響を与える機構、C5a
又はdes−arg74−C5aの分解を生じさせる機
構、C5a又はdes−arg74−C5aのクリアラ
ンスの動態及び/又は部位を変化せしめることによりそ
の活性に影響を与える機構を含むがこれらに限定されな
い。中和活性は例えば多形核白血球に結合する125
−C5aをブロックし、スーパオキシド陰イオンを生じ
させ、好中球の走化性を誘導し、そしてニトロブルーテ
トラゾリウム色素(NBT)の好中球還元を刺激する抗
体の能力により示すことができる。最後に、この発明の
抗体は、あるモル過剰の補体成分C5の存在下でヒトC
5a又はdes−arg74−C5aに結合するその能
力について次の様にして試験される。C5のC5a及び
/又はdes−arg74−C5aへの開裂を促進する
酵母細胞壁断片を添加することによりヒト又は他の動物
の血清を活性化する。次に、活性化された血清及び活性
化されていない血清の存在での125I−C5aの免疫
沈澱の阻害を抗体上清について種々の濃度において測定
する。この発明の抗体を生産するハイブリドーマは適当
な培地、例えばイスコベ(Iscove)の培地もしく
はRPMI−1640培地、又はインビトロで実験動物
中で増殖せしめることができる。所望により、場合に応
じて常用の技法、例えば硫酸アンモニウム沈澱、ヒドロ
キシルアパタイトクロマトグラフィー、イオン交換クロ
マトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、
電気泳動、マイクロフィルトレーション、及び超遠心に
より培地又は体液から分離することができる。この発明
の抗体は、有害な血管内補体の活性化と関連する状態を
有するヒトの個体(又は他の哺乳類種)又はこの状態に
関して危険な状態にある個体、例えば免疫抑制療法を受
けた患者及び深刻な熱傷又は他の深刻な傷害を有する患
者を受動的に免疫感作するために使用することができ
る。血管内補体の活性化と関連する状態の例にはグラム
陰性敗血症、ARDS、熱傷、肺の炎傷又は損傷、深刻
な外傷、膵臓炎、心筋硬塞、多量輸血、血液凝固、心臓
血管疾患、医療器機への暴露(血液透析膜及び体外血液
循環装置を含むがこれらに限らない)、及び/又は慢性
自己免疫疾患(全身性紅斑性狼瘡及びリウマチ性関節炎
を含むがこれらに限定されない)が含まれるがこれらに
限定されない。さらに、抗生物質及び抗炎症剤、例えば
コルチコステロイド(例えば、メチルプレドニソロン)
と1又は複数の上記抗体との組合わせを用いることがで
きる。グラム陰性細菌エンドトキシンに対する1又は複
数種類のモノクローナル抗体との組合わせにおいて1又
は複数の上記抗体を用いてグラム陰性敗血症を処置する
ことができる。これらグラム陰性細菌エンドトキシンに
対するモノクローなる抗体は1984年11月22日に
公開されたPCT W084/04458、及び198
5年4月25日に公開されたPCT W084/016
43に記載されている様にして得ることができる。エン
ドトキシン特異的抗体がC5aを中和し又はC5aクリ
アランス促進し、他方C5a特異的抗体がトキシンを中
和する点において、これらの抗体は相乗的に作用するこ
とができる。この発明の抗体をまた免疫学的又は免疫診
断的に使用して、血液、尿等のごとき流体中のヒトC5
a又はヒトdes−arg74−C5aの存在又は不存
在を検出するために使用することができる。流体を少な
くとも1種類の上記の抗体の存在下でインキュベートす
る。反応の存在もしくは不存在及び/又は程度は、抗体
/抗原相互作用を決定又は定量するために使用される種
々の方法(例えば赤血球凝集、ラテックス凝集、補体固
定、ラジオイムノアッセイ、酵素イムノアッセイ、螢光
イムノアッセイ、サンドイッチアッセイ、螢光顕微鏡観
察等)のいずれかにより決定することができる。例え
ば、サンドイッチイムノアッセイを使用することがで
き、この方法においては、試験サンプルを、プラスチッ
クチューブ又はポリスチレンビーズのごとき固体支持体
上に固定化された、抗原の1つのエピトープに向けられ
た第一モノクローナル抗体と共にインキュベートし、そ
して試験サンプルを、例えば免疫的に、酵素的に、ペプ
チドにより、又は分光光度法的、化学的もしくは放射能
的手段により検出され得る検出可能な成分によりラベル
された、抗原の異るエピトープに対して向けられた第二
モノクローナル抗体と共にインキュベートする。固定化
された抗体とのインキュベーションは、ラベルされた抗
体とのインキュベーションの前、その間又はその後に行
うことができる。抗体は、検出可能な成分によりラベル
された他のリガンド(典型的には、それに対して特異的
なモノクローナル抗体)により間接的に検出することが
できる。抗体は皮下投与及び非経口投与を含む任意の適
当な技法、好ましくは非経口投与により哺乳類患者に投
与することができる。非経口投与の例には静脈内投与、
動脈内投与、筋肉内投与及び腹腔内投与が含まれ、静脈
内投与が好ましい。投与量及び投与方法は主として抗体
が治療目的で投与されるか予防目的で投与されるか、患
者、及び患者の病歴に依存するであろう。1投与当り投
与される抗体の合計有効量は典型的には患者の体重Kg
当り約0.2〜20mgの範囲であろう。非経口投与の
ため、抗体は一般に医薬として許容される非経口ビヒク
ルと共に単位投与注射形(溶液、懸濁液、乳剤)に製剤
化される。この様なビヒクルは本質的に非毒性で且つ非
療法的である。この様なビヒクルの例には水、塩溶液、
リンゲル溶液、デキストロース溶液、及び5%ヒト血清
アルブミンが含まれる。非水ビヒクル、例えば硬化油及
びオレイン酸エチルを使用することもできる。キャリヤ
ーとしてリポゾームを使用することができる。ビヒクル
は少量の添加剤、例えば等張性及び化学的安定性を増強
する物質、例えば緩衝剤及び防腐剤を含有することがで
きる。抗体は典型的にはこの様なビヒクル中に約0.1
mg/ml〜100mg/mlの濃度で製剤化される。
次に、例によりこの発明をさらに具体的に説明するが、
これによりこの発明の範囲を限定するものではない。こ
れらの例においては、特にことわらない限りすべての%
は固体については重量により液体については容量によ
り、そしてすべての温度は℃で表わす。例1. モノクローナル抗体の製造 Balb/cマウスに完全フロインドアジュバンド(市
販されている)中3〜10μgの精製されたヒトC5a
(アン・アーバー,MI,ミシガン大学Steven
Kunkel博士から)をまず腹腔内注射した。2週間
後、マウスに不完全フロインドアジュバンド中3〜10
μgの同じ精製されたC5aを腹腔内注射した。リン酸
緩衝化塩溶液(PBS)中C5aの毎週の腹腔内追加免
疫の後、最終注射としてPBS中4μgの精製されたC
5aを静脈内注射した。最後免疫感作の3日後、マウス
を殺し、そしてその脾臓を取り出した。脾臓をダルベコ
改変イーグル培地(DMEM)に懸濁し、そして分子量
1000のポリエチレングリコールを融合剤として用い
て、脾細胞対骨髄腫細胞の比率を5:1として、マウス
骨髄腫細胞SP2/0Ag14〔商業的に入手可能であ
り、そしてアメリカン・タイプ・カルチュア・コレクシ
ョン(ATCC),ロックビル,MDにATCC N
o.CRL 1581として寄託されている〕と融合せ
しめた。Larrick等によりKennett等編集
Nonoclonal Antibodies an
d Hybridomas:Progres and
Applications(ニューヨーク,プレナム,
1984)に記載されている様にして、ヒポキサンチン
及びアザセリンの溶液を収容するミクロタイタープレー
トウエル中に融合生成物をプレートした。次に、プレー
トウエル中の陽性クローンを多量の培地中又はネズミの
腹水中で増殖せしめた。多ウエル−免疫沈澱 次に、ハイブリドーマの上清を陽性クローンにつき免疫
沈澱によりスクリーニングした。96−ウエルポリ塩化
ビニル製ミクロタイタープレートのウエルをリン酸緩衝
化塩溶液(PBS)(pH7.2)中1%ウシ血清アル
ブミンにより37℃にて60分間ブロックした。次にプ
レートからブロック溶液を除去し、そして各ウエルに5
0μlの上清又は精製された抗体を加えた。次に10
0,000cpmの125I−ラベル化ヒトC5a(5
0μl)を各ウエルに加え、そしてこの混合物を室温に
て60分間インキュベートした。このインキュベーショ
ンに続き、プラスチックキャリヤービーズに固定化され
たラビット抗−マウス免疫グロブリン(イムノビーズ)
(商業的に入手)の1:5稀釈物50μを各ウエルに加
え、そして攪拌しながら室温にて60分間インキュベー
トした。次に、イムノビーズをPBS及び0.1%トウ
ィーン20の溶液(以後、“PBST”と称する)によ
り3回洗浄し、そしてプレートを切断した。各ウエルを
ガンマーカウンターでカウントした。カウントした後、
イムノビーズを30μlの同じ緩衝液〔0.06M T
ris−HCl(pH7.0),5%2−メルカプトエ
タノール、2%SDS、1.5%グリセリン〕中に再懸
濁した。この懸濁液を3分間煮沸し、そして次にLae
mmli,Nature(ロンドン)227:680−
685(1970)のスタッキングゲル法に従って上清
をSDS−PAGEにより分析した。ケルを乾燥し、そ
してBonner及びLaskey,Eur.J.Bi
ochem.46:83−88(1974)により記
載されている様にして、強化スクリーンを用いて−70
℃にてクロネックスX−線フィルムに暴露した。親和性の決定 抗体を含有する液体を2倍稀釈においてタイトレート
し、そして次に200μlのタイトレートされた抗体を
12×75mmのポリプロピレンチューブに入れた。次
に、合計100,000cpm(100μl)の12
I−ラベル化C5aをサンプルに加えた。次にサンプル
を混合し、そして室温にて2時間インキュベートした。
ラビット抗−マウス免疫グロブリンイムノビーズの1:
5稀釈物合計100μlを各チューブに加えそして室温
にて60分間インキュベートし、そして4mlのPBS
中で2回洗浄した。次に、混合物を2800rpm、4
℃にて10分間遠心し、チューブをガンマーカウンター
上でカウントした。結果を分析し、そして75%最大結
合を決定した。流体をPBS中5%BSAによりその適
切な濃度(75%最大結合)に稀釈した。ラベルされて
いないヒトC5aを2倍稀釈においてタイトレートし、
そして200μlのタイトレートされたラベルされてい
ないC5a+200μlのモノクローナル上清を12×
75mmのポリプロピレンチューブ中で室温にて2時間
混合した。次に合計100,000cpmの125I−
ラベル化C5a(100μl)を各サンプルに加え、混
合し、そして室温にて1時間インキーベートした。ラビ
ット抗−マウス免疫グロブリンの1:5稀釈物合計10
0μlを各サンプルに加え、そして室温にて60分間イ
ンキュベートした。次に、サンプルを2回4mlのPB
Sにより洗浄し、2800rpm、4℃にて10分間遠
心分離し、そしてガンマーカウンター上でカウントし
た。合計50%の結合阻害を決定し、そしてMuell
er,J.Immunol.Methods34:3
45−352(1980)の方法に従って親和定数を計
算した。上記の様にして決定された親和性を親和性(l
/mole)Aとして第1表に示す。上記と実質的に同
様にしてアフィニティーを再度決定した。但し、コール
ドC5aの濃度をPBS中5%BSAの溶液200μl
中8ng〜10μg/mlとした。モノクローナル抗体
の親和性をこの方法に従って決定し、そして親和性(l
/mole)Bとして第1表に示す。抗体の精製 テトラメチルペンタデカンによりプライムされたBal
b/cマウスに5×10個の選択されたハイブリドー
マ細胞を腹腔内注射した。14〜28日後に腹水を集
め、遠心分離し、そして使用するまで−76℃にて貯蔵
した。腹水液を▲ろ▼過し、そしてプロテインAモノク
ローナル抗体カラム精製系(MAPs)に適用した。活
性画分を集めそしてPBSに対して透析した。次に画分
を0.2μmフィルターを通して▲ろ▼過し、そして同
じ緩衝液中で4℃にて貯蔵した。エピトープ分析 抗体のエピトープは次の様にして決定することができ
る。96−ウエル−ポリ塩化ビニル製ミクロタイタープ
レートのウエルを50μl/ウエルの1μg/ml精製
ヒトC5aによりコートし、そして37℃にて60分間
インキュベートした。次にプレートを空にし、そしてウ
エルをPBS(pH7.2)中1%BSAにより37℃
にて60分間ブロックした。次に、プレートをPBST
により3回洗浄した。前記のようにして精製された種々
の濃度のモノクローナル抗体合計50μlをウエルに加
え、そして室温にて60分間インキュベートした。パー
オキシダーゼでラベルされたヒトC5aに対するモノク
ローナル抗体の1:1000稀釈物50μl/ウエルを
ウイルに直接加え、そして室温にて60分間インキュベ
ートした。このようなパーオキシダーゼラベルされたモ
ノクローナル抗体をNakane及びKawaoi,
J.Histochem.Cytochem.,22
1084(1974)の方法に従って接合せしめた。プ
レートをPBST中で3回洗浄した。合計0.1ml/
ウエルのo−フェニレンジアミンを発色剤として加え、
そして1ml/ウエルの1NHClを添加することによ
り反応を停止せしめた。プレートをマルチスキャン分光
光度計上で492nmにて読み取った。アイソタイプの決定 アイソタイプの決定を次の様にして行った。要約すれ
ば、96−ウエルのポリ塩化ビニル製プレートを精製さ
れたヒトC5aによりコートし、そして次にPBS(p
H7.2)中1%BSAでブロックした。次に、50μ
lの上記の培養上清をウエルに加え、そして室温にて6
0分間インキュベートした。プレートを洗浄し、そして
50μlの各サブクラス特異的ラビット抗−マウスIg
抗体を別々のウエルに加えた。室温にて60分間インキ
ュベートしそして3回洗浄した後、50μlのポーオキ
シダーゼラベル化ヤギ抗−ラビットIgGを各ウエルに
加え、そして室温にて60分間インキュベートした。プ
レートを3回洗浄し、そして0.1mlの2,2−アジ
ノービ(3−エチルベンズチアゾリンスルホン酸)を各
ウエルに加え、そして0.1mlの0.1NHClを添
加することにより反応を停止せしめた。結果をマルチス
キャン分光光度計により読み取った。好中球の調製及び分極 ヘパリン処理した血液を6%デキストリンにより稀釈す
る(血液:デキストラン=5:1)ことによりヒト多形
核白血球(PMN)を単離した。赤血球を室温にて40
分間沈降せしめた。白血球富化血漿を取り出し、そして
ハンク平衡塩溶液(HBSS)により1:2で稀釈し
た。これをフィコールーハイパーク上に重層し、そして
1600rpm、室温にて20分間遠心した。 ペレッ
ト以外のすべてを廃棄し、そして細胞をHBSS中に
1.25×10細胞/mlに稀釈した。これらを使用
するまで氷上に貯蔵した。合計0.1ml試験されるべ
き刺激剤(ストックは所望濃度の10倍)を12×75
mmのポリプロピレンチューブに加えた。これらは二連
で行った。陰性対照は0.1mlのHBSSのみを有
し、そして陽性対照は0.1mlのn−ホルムアルデヒ
ド−L−ロイシル−L−フェニルアラニン(10
−6M)を有した。合計0.9mlのPMNを各チュー
ブに加えた。 得られた混合物を37℃の水浴中で10
分間振とうした。氷冷した0.01Mリン酸緩衝化10
%ホルムアルデヒド(pH7.2)1.0mlより反応
を停止せしめた。各チューブの内容物を位相差顕微鏡に
より調べ、そして各チューブからの細胞を400倍で調
べた。細胞を計数し、そして分極しした細胞の全細胞に
対する%を決定した。円形の未刺激細胞に比べて、刺激
された細胞は非常に不規則な形状を有していた。第1表
に、前記の方法により得られた、抗体についてのデータ
を要約する。 モル過剰のC5中での結合の測定 96−ウエル丸底ビニルアッセイプレートを1%PBS
により37℃にて1時間ブロックした。一方、活性化さ
れた血清のため、補体を活性化することができるサッカ
ロミセス・セレビシエー(Saccharomyces
cerevisiae)細胞壁抽出物(50mg抽出
物/ml蒸留水):血清(1:10)で各血清サンプル
をインキュベートした。次に混合物を撹拌し、そして3
7℃にて30分間インキュベートし、そして次にエッペ
ンドルフ遠心管中で30分間回転せしめる。ペレットを
廃棄し、そして活性化された血清を新たなチューブに取
り出した。各試験サンプルをブロックするために合計5
0μlの血清を稀釈しないで使用した。正常な未活性化
血清を使用する試験のため、50μlの未稀釈の血清
(活性化のために使用したのと同じ由来のもの)をブロ
ックのために使用した。 免疫沈澱のため、50μlの
モノクローナル抗体上清又は精製されたモノクローナル
抗体をPBS+1%BSA中に稀釈して最大結合の約7
5%にした。次に50μlの無稀釈の血清(活性化され
た血清又は活性化されていない血清のそれぞれ1つ)を
加え、そして室温にて1時間インキュベーションを行っ
た。次に1%BSAを含有するPBS中ヨード化C5a
の50μlを加えて試験当り約100,000カウント
とした。次にこの溶液を室温にて1時間インキュベート
した。合計50μlのヨード化C5aをインプットカウ
ントを読み取るために使用した。次に、合計50μlの
ラビット抗−マウスイムノビーズ(ストックビーズをP
BS中に1:5稀釈したもの)を加え、そして混合物を
室温にて1時間撹拌した。次に、プレートを2分間20
00rpmにて回転せしめ、複合体を沈降せしめた。上
清を8本1組のマニホールドにより吸引除去し、そして
1%のトウィーン20を含むPBS溶液(200μl)
により3回洗浄し、その都度注意深く吸引した。ウエル
を切断してチューブに入れ、そしてペレットをガンマー
カウンター上で読み取った。結合したカウントをインプ
ットカウントで除して100を乗ずることにより沈澱し
た%を決定した。使用した陽性対照は血清を伴わない抗
体260−114Gであり、陰性対照はPBS緩衝化塩
溶液並びに血清を伴う及び伴わないTNF(IgG
K)モノクローナル抗体であった。260−11−46
Gと称する抗体について、結合したカウントのインプッ
トカウントに対する%の血清の稀釈(1/稀釈)の関数
としてのグラフは、C5aへの抗体の実質的な結合が存
在し、これは抗体上清が1:2から1:128に稀釈さ
れるに従って減少することを示した。これに対して、T
NF対照の結合は、結合したカウントのインプットカウ
ントに対する%により決定する場合、取るに足りないも
のであった。抗体をブロックする動物細胞の試験におい
て、正常動物血清及び活性化された動物血清を用いるモ
ノクローナル抗体+125I−C5a(ヒト)の免疫沈
澱阻害により決定した場合、イヌ、モンキー、ブタ、又
はモルモットのC5又はC5aとの有意な交差反応は存
在しなかった。2種類の抗体260−114G及び26
0−7C9の試験結果を第2表に示す。 この結果は、モル過剰のC5を含有する未活性化血清に
ついて、インプットカウントに対する結合カウントの%
により示す場合、広範囲の動物種からのモル過剰のC5
の存在下で、抗体がヒトC5aに結合することを示す。
この結果はさらに、活性化血清(C5a)及び未活性化
血清(C5)についての、インプットカウントに対する
結合カウントの%の間の差異により示す場合、抗体はヒ
トからのC5aを阻害するが他の動物種からのC5aを
阻害しないことを示している。インビボ研究 260−91H−2G−10Dと称する抗−C5a抗
体、及びC5aに対するものでない対照抗体を2匹のラ
ビットに静脈内注射し、そして10分間平衡化した。各
ラビットから血清サンプルを時間0(各ラビットにC5
aを注射する前)に採取した。次に2.5μgのC5a
を各ラビットに静脈内注射し、そしてC5aの注射の1
分間後及び5分間後(それぞれ時間1及び5)に血清サ
ンプルを採取した。各血液サンプルを全ポリモノヌクレ
オサイト(PMN)及び全白血球(WBC)について分
析した。全WBCと白血球(leukocyte)との
差(PMN%)を計算した。結果を第3表に示す。 時間1及び5における、対照抗体と抗−C5a抗体との
間の全PMNの差は、この発明の抗体がインビボでC5
aの効果をブロックすることを示している。C5aに対
する他の7種類の抗体(68−203は他のものと同じ
方法で調製された)についてのラビットにおける結果を
第4表に示す。表中、00は抗体をiv注射する前であ
り、0は抗体の注射の1時間後であってC5aのiv注
射の前であり、1はC5a注射の1分間後であり、そし
て5はC5a注射の5分間後である。 例2.ヒトdes−arg74−C5aに対するヒト抗
体を次の方法により調製する。抗原の精製 ヒトdes−arg74−C5aを補体活性化血清から
精製して、ヒトモノクローナル抗体を生じさせるための
調製物中のヒトBリンパ球のインビトロ刺激及びスクリ
ーニングのために十分な量を製造する。まず、Fern
andez及びHugli,J.Immunol.
17:1688(1976)により記載されたC5aの
精製法の変法を用いる。精製されたdes−arg74
−C5aの一部を使用してラビットを免疫感作し、Ma
nderino等,J.Immunol.Meth.
53:41(1982)のイムノアドソルベント精製ス
キームにおいて使用するためのポリクローナル抗血清を
生じさせる。要約すれば、ヒト血清を煮沸した酵母細胞
(20g/l)と共に37℃にて60分間インキュベー
トして補体を活性化する。酵母を遠心分離により除去
し、そして血清を56℃にて30分間インキュベートす
ることにより補体を熱活性化する。活性化された血清を
100ml/時の流速(4℃)においてイムノアドゾル
ベントカラム(セファロース6B−抗−des−arg
74−C5a)に適用する。カラムをPBSで洗浄し、
そして吸着した物質を200mMグリシン−HCl緩衝
液(pH2.8)により溶出する。透析及び濃縮の後、
セファデックスG−75上でのゲル▲ろ▼過を行い、そ
して走化活性を有する10,000〜15,000ダル
トンの画分をプールし、そして濃縮する。抗体の生産 Kozbar等,Scan.J.Immunol.
,187−194(1979)及びSteinitz
J.Clin.Lab.Immun.,1−7
(1979)により記載されているようにして、末梢血
Bリンパ球及び/又はヒト脾細胞を精製されたdes−
arg74−C5a上におき、そしてFoung等,
J.Immun.Meth.70,83−90(19
84)により記載されている様にしてEBVにより形質
転換し、そしてIL−2又は他のアジュバントの存在下
で培養する。ヒト/マウス融合パートナーF3B6(A
TCC#HB8785)との融合を標準的技法を用いて
行う。ハイブリドーマ上清を精製されたdes−arg
74−C5aへの結合についてスクリーニングする。陽
性ハイブリドを限界稀釈法によりクローン化し、そして
標準的技法により選択されたハイブリドーマをスケール
アップのためにHL−1のごとき無血清培地に適合せし
める。 下記のハイブリドーマがアメリカン・タイプカ
ルチュア・コレクション(ATCC)、及びシタス・コ
ーポレイションのティッシュ・カルチュア・コレクショ
ン(CTCC)に寄託され、それぞれ下記の受託番号を
有する。 上記の寄託はATCCとシタス・コーポレイションとの
間の契約に基き、ブタペスト条約の規定に従って行われ
た。寄託者は、セルラインが適切な条件下で培養された
場合に死滅し、又は失われもしくは破壊された場合に、
通知の後、これらを迅速に同じセルラインの生存培養物
と置き代えることに同意する。以上の記載は、当業者が
本発明を実施するために十分であると考えられる。この
発明は寄託されたセルラインに限定されない。なぜな
ら、寄託された具体例はこの発明の1つの観点の単なる
例示に過ぎず、同等に機能する微生物は本発明の範囲内
であるからである。前記の種々の態様に加えて、この発
明の種々の変更が当業者にとって明らかであり、これら
は本発明の範囲内のものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:91) (72)発明者 トレーシー イー.デインハート アメリカ合衆国 カリフォルニア 95117,サンホセ,ブラックフォード コート 679 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 39/395 BIOTECHABS(STN) CA(STN) MEDLINE(STN)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.有害な血管内補体の活性化に関連する状態の処置の
    ための組成物であって、哺乳類の患者の症状を処置する
    ために用いられ、 過剰モルの補体成分C5の存在下又は非存在下で10
    リットル/モル以上の親和性をもってヒト補体成分C5
    a又はdes−arg74−C5aと結合しそしてヒト
    顆粒球へのヒトC5a又はヒトdes−arg74−C
    5aの結合をブロックするモノクローナル抗体の少なく
    とも1種の療法的有効量、又はヒトC5a又はヒトde
    s−arg74−C5aの異るエピトープに結合する少
    なくとも2種の該抗体の療法的有効量を医薬として許容
    されるビヒクル中に含んでなり、 該症状が、グラム陰性菌による敗血症、成人呼吸促進症
    候群、熱傷、肺の炎症または損傷、重篤な外傷、輸血、
    血液凝固、全身性紅斑性狼蒼、リウマチ性関節炎、膵臓
    炎、心筋梗塞、および医療機器への暴露である、 組成物。 2.前記親和性が10リットル/モル〜3.3×10
    リットル/モルの範囲にある請求項1に記載の組成
    物。 3.前記患者がヒトである請求項1に記載の組成物。 4.グラム陰性菌による敗血症を処置するための組成物
    であって;過剰モルの補体成分C5の存在下又は非存在
    下で10リットル/モル以上の親和性をもってヒト補
    体成分C5a又はdes−arg74−C5aと結合し
    そしてヒト顆粒球へのヒトC5a又はヒトdes−ar
    g74−C5aの結合をブロックするモノクローナル抗
    体の少なくとも1種、及びグラム陰性細菌エンドトキシ
    ンと反応する抗体の少なくとも1種の混合物の療法的有
    効量を含み;グラム陰性細菌エンドトキシンと反応する
    該抗体がグラム陰性細菌エンドトキシンの不都合な生物
    学的効果をブロックするモノクローナル抗体であり;該
    抗体混合物が医薬として許容されるビヒクル中に含有さ
    れる;組成物。 5.前記親和性が10リットル/モル〜3.3×10
    リットル/モルの範囲にある請求項4に記載の組成
    物。 6.哺乳類患者のグラム陰性菌による敗血症を処置する
    ために使用される請求項4に記載の組成物。 7.前記患者がヒトである請求項6に記載の組成物。
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