JP2820120B2 - 半導体基板の製造方法 - Google Patents
半導体基板の製造方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置に使用す
る半導体基板およびその製造方法に関し、特に直径の大
なる単結晶基板に関するものである。
る半導体基板およびその製造方法に関し、特に直径の大
なる単結晶基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の半導体装置に使用する半
導体基板には、シリコン(Si)単結晶のインゴットを
スライスしたウエハが用いられ、半導体装置の製造過程
において複数回の熱処理工程が加えられる。この熱処理
工程は、高温処理炉で行われるが、その際基板と、基板
を収容するボートとの接触部分において熱応力が発生す
る。この熱応力は基板とボートとの熱膨張係数が異なる
ために接触箇所において基板の自重により発生するもの
であって、半導体基板の直径が大きくなるにつれて大と
なっている。
導体基板には、シリコン(Si)単結晶のインゴットを
スライスしたウエハが用いられ、半導体装置の製造過程
において複数回の熱処理工程が加えられる。この熱処理
工程は、高温処理炉で行われるが、その際基板と、基板
を収容するボートとの接触部分において熱応力が発生す
る。この熱応力は基板とボートとの熱膨張係数が異なる
ために接触箇所において基板の自重により発生するもの
であって、半導体基板の直径が大きくなるにつれて大と
なっている。
【0003】この熱応力のために、基板にはボートとの
接触部分に転位が発生してスリップと呼ばれる結晶欠陥
やウエハの反りが生じる。一枚の基板において結晶軸が
一定方向の単結晶であるため、スリップはデバイス作成
領域の基板表面にまで伝播し易い。また半導体基板から
製造される半導体装置が微小化するにつれて、僅かのス
リップが発生しても半導体装置の製造歩留まりが低下す
る。
接触部分に転位が発生してスリップと呼ばれる結晶欠陥
やウエハの反りが生じる。一枚の基板において結晶軸が
一定方向の単結晶であるため、スリップはデバイス作成
領域の基板表面にまで伝播し易い。また半導体基板から
製造される半導体装置が微小化するにつれて、僅かのス
リップが発生しても半導体装置の製造歩留まりが低下す
る。
【0004】またスループットの向上のために、半導体
基板の最外周部にまでデバイス作製領域を拡大する必要
があるが、外周部ほどスリップが発生し易い傾向がある
ために、外周部領域の利用には限度がある。
基板の最外周部にまでデバイス作製領域を拡大する必要
があるが、外周部ほどスリップが発生し易い傾向がある
ために、外周部領域の利用には限度がある。
【0005】スリップ防止対策として従来行われている
方法に、熱処理工程における温度上昇下降時のサイクル
すなわち熱履歴を遅くして、熱応力の発生を減少させる
方法がとられているが、スループットが低下するという
欠点がある。
方法に、熱処理工程における温度上昇下降時のサイクル
すなわち熱履歴を遅くして、熱応力の発生を減少させる
方法がとられているが、スループットが低下するという
欠点がある。
【0006】これらの問題を解決するために、特開平5
−62867号公報において、図7に示すように、2枚
の平坦なウエハ32,33のうちの一方のウエハ32の
周辺に、エッチングによって溝36を設け、2枚のウエ
ハ32,33を真空中で貼り合わせた後熱処理を行って
半導体基板37を形成し、基板の内部に真空の空所36
を設け、この空所36によってウエハで発生する歪を緩
和し応力を減少させて、転位や結晶欠陥の発生を防止す
る方法が開示されている。
−62867号公報において、図7に示すように、2枚
の平坦なウエハ32,33のうちの一方のウエハ32の
周辺に、エッチングによって溝36を設け、2枚のウエ
ハ32,33を真空中で貼り合わせた後熱処理を行って
半導体基板37を形成し、基板の内部に真空の空所36
を設け、この空所36によってウエハで発生する歪を緩
和し応力を減少させて、転位や結晶欠陥の発生を防止す
る方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平5−6
2867号公報に開示された方法において、2枚の基板
のうちの1枚の表面に溝を設けて、溝を有する面と他の
基板とを貼り合わせ、基板内部に空所を設けることによ
って、ウエハに発生する歪を緩和して応力を減少させ、
転位や欠陥の発生を防止する方法は、基板裏面から発生
するスリップは止められるが、基板内部の空所により、
重ね合わせた基板の表面に凹凸が発生するために、微小
な半導体素子を形成することが困難になるという欠点が
ある。
2867号公報に開示された方法において、2枚の基板
のうちの1枚の表面に溝を設けて、溝を有する面と他の
基板とを貼り合わせ、基板内部に空所を設けることによ
って、ウエハに発生する歪を緩和して応力を減少させ、
転位や欠陥の発生を防止する方法は、基板裏面から発生
するスリップは止められるが、基板内部の空所により、
重ね合わせた基板の表面に凹凸が発生するために、微小
な半導体素子を形成することが困難になるという欠点が
ある。
【0008】本発明の目的は、複数回の熱処理を行う大
口径の基板において、基板裏面から発生したスリップが
基板表面にまで伝播することのない半導体基板を提供し
て、その基板を使用する半導体装置の品質、歩留まりお
よびスループットの向上を図ることにある。
口径の基板において、基板裏面から発生したスリップが
基板表面にまで伝播することのない半導体基板を提供し
て、その基板を使用する半導体装置の品質、歩留まりお
よびスループットの向上を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の半導体基
板の製造方法は、同一の面方位を有する、第1の単結晶
基板および第2の単結晶基板の各々の主表面を互いに対
向させ、主表面の結晶軸方位が互いに一致しない位置で
貼り合わせて形成する半導体基板の製造方法において、
第1と第2の少なくとも一方の単結晶基板の貼り合わせ
る面に、イオン注入処理、サンドブラスト処理、又は転
位、歪等を形成する処理のうちのいずれか一つの結晶欠
陥をつくり込むための処理を施し、第1と第2の単結晶
基板の主表面に、酸化膜を意図的に形成する処理を施さ
ずに、主表面を対向させて貼り合わせ、貼り合わせた面
の接着力を増すための熱処理を行い、所定の厚さまで研
削・研磨することを特徴とする。
板の製造方法は、同一の面方位を有する、第1の単結晶
基板および第2の単結晶基板の各々の主表面を互いに対
向させ、主表面の結晶軸方位が互いに一致しない位置で
貼り合わせて形成する半導体基板の製造方法において、
第1と第2の少なくとも一方の単結晶基板の貼り合わせ
る面に、イオン注入処理、サンドブラスト処理、又は転
位、歪等を形成する処理のうちのいずれか一つの結晶欠
陥をつくり込むための処理を施し、第1と第2の単結晶
基板の主表面に、酸化膜を意図的に形成する処理を施さ
ずに、主表面を対向させて貼り合わせ、貼り合わせた面
の接着力を増すための熱処理を行い、所定の厚さまで研
削・研磨することを特徴とする。
【0010】このように2枚の単結晶基板の主面上の結
晶軸方位が一致しないように重ねて貼り合わせて半導体
基板を形成すれば、熱処理工程において基板裏面のボー
トとの接触部分から発生したスリップと呼ばれる結晶欠
陥が、2枚の単結晶基板の貼り合わせ面において、結晶
軸方位の異なる上側の単結晶基板の面でストップし、デ
バイス活性領域である上側の単結晶基板の上面側に伝播
することを防ぐことができる。
晶軸方位が一致しないように重ねて貼り合わせて半導体
基板を形成すれば、熱処理工程において基板裏面のボー
トとの接触部分から発生したスリップと呼ばれる結晶欠
陥が、2枚の単結晶基板の貼り合わせ面において、結晶
軸方位の異なる上側の単結晶基板の面でストップし、デ
バイス活性領域である上側の単結晶基板の上面側に伝播
することを防ぐことができる。
【0011】本発明の第2の半導体基板の製造方法は、
第1の単結晶基板を形成し、第1の単結晶基板の主面方
位に対して異なる主面方位を有する、第2の単結晶基板
を形成し、各々の主表面を互いに対向させて貼り合わせ
て形成する半導体基板の製造方法において、第1と第2
の単結晶基板の、少なくとも一方の基板の貼り合わせる
面に、イオン注入処理、サンドブラスト処理、又は転
位、歪等を形成する処理のうちのいずれか一つの結晶欠
陥をつくり込むための処理を施し、第1と第2の単結晶
基板の主表面に、酸化膜を意図的に形成する処理を施さ
ずに、主表面を対向させて貼り合わせ、貼り合わせた面
の接着力を増すための熱処理を行い、所定の厚さまで研
削・研磨することを特徴とする。
第1の単結晶基板を形成し、第1の単結晶基板の主面方
位に対して異なる主面方位を有する、第2の単結晶基板
を形成し、各々の主表面を互いに対向させて貼り合わせ
て形成する半導体基板の製造方法において、第1と第2
の単結晶基板の、少なくとも一方の基板の貼り合わせる
面に、イオン注入処理、サンドブラスト処理、又は転
位、歪等を形成する処理のうちのいずれか一つの結晶欠
陥をつくり込むための処理を施し、第1と第2の単結晶
基板の主表面に、酸化膜を意図的に形成する処理を施さ
ずに、主表面を対向させて貼り合わせ、貼り合わせた面
の接着力を増すための熱処理を行い、所定の厚さまで研
削・研磨することを特徴とする。
【0012】このように異なる主面方位を有する第1と
第2の単結晶基板は、それぞれのスリップ転位面の角度
が一致しないために、熱処理時ボートに接触する下側の
単結晶基板にスリップ転位面が発生しても、貼り合わせ
面において上側の単結晶基板に影響を及ぼすことはな
い。
第2の単結晶基板は、それぞれのスリップ転位面の角度
が一致しないために、熱処理時ボートに接触する下側の
単結晶基板にスリップ転位面が発生しても、貼り合わせ
面において上側の単結晶基板に影響を及ぼすことはな
い。
【0013】本発明の上述した第1と第2の半導体基板
の製造方法においては、第1と第2の単結晶基板の少な
くとも一方の基板の接合される側の面に、結晶欠陥の伝
播を防止する手段として、イオン注入処理、サンドブラ
スト処理、又は転位、歪等を形成する処理のなかの何れ
か一つの結晶欠陥を作り込むための処置が施される。
の製造方法においては、第1と第2の単結晶基板の少な
くとも一方の基板の接合される側の面に、結晶欠陥の伝
播を防止する手段として、イオン注入処理、サンドブラ
スト処理、又は転位、歪等を形成する処理のなかの何れ
か一つの結晶欠陥を作り込むための処置が施される。
【0014】
【0015】これらの処理を加えることによって、前述
の本発明の第1と第2の製造方法によって作られた半導
体基板は、半導体基板のボートとの接触面に発生したス
リップの伝播を二つの単結晶基板の合わせ目において阻
止する効果が向上する。
の本発明の第1と第2の製造方法によって作られた半導
体基板は、半導体基板のボートとの接触面に発生したス
リップの伝播を二つの単結晶基板の合わせ目において阻
止する効果が向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面を参照して説明する。図1は本発明の半導体基板の
第1の実施の形態を示す図であって、図1(a)は側面
略図、図1(b)は2枚のウエハの展開斜視図であり、
図2はウエハの平面図である。
図面を参照して説明する。図1は本発明の半導体基板の
第1の実施の形態を示す図であって、図1(a)は側面
略図、図1(b)は2枚のウエハの展開斜視図であり、
図2はウエハの平面図である。
【0017】図1(a)において、半導体基板11は同
一の面方位を有する、第1のウエハ1と、第2のウエハ
2とを重ね合わせて形成されている。2枚のウエハを重
ね合わせるとき、X線回折法などで測定された、2枚の
ウエハの主面上のそれぞれの結晶軸方位が一致しないよ
うに、図1(b)に示すように、ウエハの主面上の結晶
軸方位{011}が互いに一致しないように角θだけず
らせる。θの大きさは0<θ<90である。
一の面方位を有する、第1のウエハ1と、第2のウエハ
2とを重ね合わせて形成されている。2枚のウエハを重
ね合わせるとき、X線回折法などで測定された、2枚の
ウエハの主面上のそれぞれの結晶軸方位が一致しないよ
うに、図1(b)に示すように、ウエハの主面上の結晶
軸方位{011}が互いに一致しないように角θだけず
らせる。θの大きさは0<θ<90である。
【0018】この理由は、図2に示すような面方位が
(100)面であるウエハの場合、図5に示すように、
発生するスリップが(111)転位面10に沿って、へ
き開面<110>方向に発生するから、貼り合わせた2
枚のウエハのへき開面が一致しないようにするためであ
る。つまり面方位(100)面のウエハの場合、へき開
面が{110}であり、それぞれが90°の角度をもっ
ているためである。
(100)面であるウエハの場合、図5に示すように、
発生するスリップが(111)転位面10に沿って、へ
き開面<110>方向に発生するから、貼り合わせた2
枚のウエハのへき開面が一致しないようにするためであ
る。つまり面方位(100)面のウエハの場合、へき開
面が{110}であり、それぞれが90°の角度をもっ
ているためである。
【0019】面方位が(110)、(111)面を有す
るウエハを貼り合わせる場合も、上述と同様にそれぞれ
へき開面が一致しないように貼り合わせればよい。ただ
し何れの場合もウエハの厚さは同じにすることが好まし
い。その理由は熱処理による基板の反りを防止するため
である。
るウエハを貼り合わせる場合も、上述と同様にそれぞれ
へき開面が一致しないように貼り合わせればよい。ただ
し何れの場合もウエハの厚さは同じにすることが好まし
い。その理由は熱処理による基板の反りを防止するため
である。
【0020】上述の第1と第2のウエハを貼り合わせる
工程を説明すれば、スライスされた状態のシリコンウエ
ハは、図3(a)の原理説明図に示すように、薬品処理
により親水化処理され、次に2枚のウエハを真空中で機
械的に貼り合わせ、貼り合わせた面の密着度を強化する
ため真空中で500℃〜1000℃に加熱して、図3
(b)の原理説明図に示すように、脱水縮合させる。
工程を説明すれば、スライスされた状態のシリコンウエ
ハは、図3(a)の原理説明図に示すように、薬品処理
により親水化処理され、次に2枚のウエハを真空中で機
械的に貼り合わせ、貼り合わせた面の密着度を強化する
ため真空中で500℃〜1000℃に加熱して、図3
(b)の原理説明図に示すように、脱水縮合させる。
【0021】このようにして2枚のウエハを貼り合わせ
た後、研削・研磨処理を行い半導体装置を製造する工程
で使用する所定の厚さに仕上げて、半導体基板11が形
成される。
た後、研削・研磨処理を行い半導体装置を製造する工程
で使用する所定の厚さに仕上げて、半導体基板11が形
成される。
【0022】このように2枚のウエハの主面上の結晶軸
方位が一致しないように重ねて貼り合わせて半導体基板
を形成すれば、熱処理工程において基板裏面のボートと
の接触部分から発生したスリップと呼ばれる結晶欠陥
が、2枚のウエハの貼り合わせ面において、結晶軸方位
の異なる上側のウエハの貼り合わせ面でストップし、デ
バイス活性領域である上側のウエハの上面側に伝播する
ことを防ぐことができる。上側のウエハの裏面は、下側
のウエハと貼り合わされているので、ボートとの接触部
分がなくスリップが発生する原因は除去される。
方位が一致しないように重ねて貼り合わせて半導体基板
を形成すれば、熱処理工程において基板裏面のボートと
の接触部分から発生したスリップと呼ばれる結晶欠陥
が、2枚のウエハの貼り合わせ面において、結晶軸方位
の異なる上側のウエハの貼り合わせ面でストップし、デ
バイス活性領域である上側のウエハの上面側に伝播する
ことを防ぐことができる。上側のウエハの裏面は、下側
のウエハと貼り合わされているので、ボートとの接触部
分がなくスリップが発生する原因は除去される。
【0023】次に本発明の第2の実施の形態について説
明する。図4は第1のウエハ11 と第2のウエハ21 の
主表面の切り出しの方向を示す模式的断面図、図5はシ
リコン単結晶におけるスリップ転位面と成長面との角度
の関係を説明する断面図である。
明する。図4は第1のウエハ11 と第2のウエハ21 の
主表面の切り出しの方向を示す模式的断面図、図5はシ
リコン単結晶におけるスリップ転位面と成長面との角度
の関係を説明する断面図である。
【0024】この場合、第1と第2のウエハの主面方位
を互いに異なるように形成する。すなわち、第1の単結
晶基板11 の主面方位を<100>とすれば、第2の単
結晶基板21 の主面方位を図4に示すように<100>
からφ°だけ傾斜させて形成する。
を互いに異なるように形成する。すなわち、第1の単結
晶基板11 の主面方位を<100>とすれば、第2の単
結晶基板21 の主面方位を図4に示すように<100>
からφ°だけ傾斜させて形成する。
【0025】その理由は、図5の断面図に示すように、
面方位が(100)面の成長面を有するシリコンウエハ
9の場合には、スリップ転位面10は(111)面で表
わされ、(100)面との間に54.74°の角度をな
している。したがって第1のシリコンウエハ11 の主面
方位を(100)面とした場合に、第2のシリコンウエ
ハ21 の主面方位の傾斜角φを0<φ<54.74°の
範囲とすれば、二つのウエハのスリップ転位面が一致せ
ず、したがってウエハ21 に生じたスリップ転位面が、
ウエハ11 との貼り合わせ面においてウエハ11 に影響
を与えないからである。
面方位が(100)面の成長面を有するシリコンウエハ
9の場合には、スリップ転位面10は(111)面で表
わされ、(100)面との間に54.74°の角度をな
している。したがって第1のシリコンウエハ11 の主面
方位を(100)面とした場合に、第2のシリコンウエ
ハ21 の主面方位の傾斜角φを0<φ<54.74°の
範囲とすれば、二つのウエハのスリップ転位面が一致せ
ず、したがってウエハ21 に生じたスリップ転位面が、
ウエハ11 との貼り合わせ面においてウエハ11 に影響
を与えないからである。
【0026】一方の面方位が(110)、(111)面
を有するウエハと貼り合わせる場合、上述と同様に、他
方のウエハの面方位をφ°だけ傾斜させて切り出し、お
互いにスリップ転位面が一致しないように貼り合わせる
とよい。
を有するウエハと貼り合わせる場合、上述と同様に、他
方のウエハの面方位をφ°だけ傾斜させて切り出し、お
互いにスリップ転位面が一致しないように貼り合わせる
とよい。
【0027】このように形成した2枚のウエハを貼り合
わせ、熱処理を行い、研磨処理を行って半導体基板を形
成する工程は、上述の第1の実施の形態で述べた工程と
同様である。
わせ、熱処理を行い、研磨処理を行って半導体基板を形
成する工程は、上述の第1の実施の形態で述べた工程と
同様である。
【0028】上述した本発明の製造方法の第1及び第2
の実施の形態においては、図6に示すように第1のウエ
ハ12 と第2のウエハ22 の少なくとも何れか一方の貼
り合わされる面に、結晶欠陥の伝播を防止する手段とし
て、イオン注入処理、サンドブラスト処理、又は転位、
歪等を形成する処理の中の何れか一つの結晶欠陥を作り
込むための処理を施した後、2枚のウエハを貼り合わせ
半導体基板12を形成するものである。したがってこの
方法においては、酸化膜を意図的に形成する工程を含ま
ないため、熱処理時に発生しやすい酸化膜とシリコンと
の間のスリップとは無関係であり、かつ半導体基板の裏
面に発生したスリップの伝播を合わせ面において防止す
ることができるという効果がある。
の実施の形態においては、図6に示すように第1のウエ
ハ12 と第2のウエハ22 の少なくとも何れか一方の貼
り合わされる面に、結晶欠陥の伝播を防止する手段とし
て、イオン注入処理、サンドブラスト処理、又は転位、
歪等を形成する処理の中の何れか一つの結晶欠陥を作り
込むための処理を施した後、2枚のウエハを貼り合わせ
半導体基板12を形成するものである。したがってこの
方法においては、酸化膜を意図的に形成する工程を含ま
ないため、熱処理時に発生しやすい酸化膜とシリコンと
の間のスリップとは無関係であり、かつ半導体基板の裏
面に発生したスリップの伝播を合わせ面において防止す
ることができるという効果がある。
【0029】
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明の半導体基板
の製造方法によれば、同一面方位の2枚の単結晶基板を
重ねて、結晶軸方位を互いにずらせるか、または互いに
異なる主面方位を有する2枚の単結晶基板を重ね合わ
せ、接合される面に結晶欠陥の伝播を防止するための結
晶欠陥を作り込むための処理を行なった後、酸化膜を意
図的に形成する処理を施さずに張り合わせたため、熱処
理によって基板の裏面のボートとの接触部に発生するス
リップが、貼り合わせ界面で阻止されて表側の基板のデ
バイスを作成する基板表層部分にまで伝播せず、かつ酸
化膜とシリコンとの間に発生するスリップとも無関係と
なるという効果がある。したがってこの製造方法による
半導体基板を使用して半導体装置を製造すれば、その品
質、歩留まりを向上させることができ、また熱処理工程
における熱履歴を遅くする必要もなくなってスループッ
トが向上するという効果を奏する。
の製造方法によれば、同一面方位の2枚の単結晶基板を
重ねて、結晶軸方位を互いにずらせるか、または互いに
異なる主面方位を有する2枚の単結晶基板を重ね合わ
せ、接合される面に結晶欠陥の伝播を防止するための結
晶欠陥を作り込むための処理を行なった後、酸化膜を意
図的に形成する処理を施さずに張り合わせたため、熱処
理によって基板の裏面のボートとの接触部に発生するス
リップが、貼り合わせ界面で阻止されて表側の基板のデ
バイスを作成する基板表層部分にまで伝播せず、かつ酸
化膜とシリコンとの間に発生するスリップとも無関係と
なるという効果がある。したがってこの製造方法による
半導体基板を使用して半導体装置を製造すれば、その品
質、歩留まりを向上させることができ、また熱処理工程
における熱履歴を遅くする必要もなくなってスループッ
トが向上するという効果を奏する。
【図1】本発明の半導体基板の第1の実施の形態を示す
図であって、図1(a)は半導体基板の側面略図、図1
(b)は2枚のウエハの展開斜視図である。
図であって、図1(a)は半導体基板の側面略図、図1
(b)は2枚のウエハの展開斜視図である。
【図2】ウエハのへき開面の方向を示す平面略図であ
る。
る。
【図3】ウエハの貼り合せの原理を説明する図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す図であって、
ウエハの主表面の方向を示す模式的断面図である。
ウエハの主表面の方向を示す模式的断面図である。
【図5】シリコン単結晶ウエハにおけるスリップ転位面
の角度を示す模式的断面図である。
の角度を示す模式的断面図である。
【図6】本発明の半導体基板の製造方法の実施の形態を
示す半導体基板の断面略図である。
示す半導体基板の断面略図である。
【図7】従来の技術による半導体基板の実施例の略図で
ある。
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 同一の面方位を有する、第1の単結晶基
板および第2の単結晶基板の各々の主表面を互いに対向
させ、 該主表面の結晶軸方位が互いに一致しない位置で貼り合
わせて形成する半導体基板の製造方法において、 前記第1と第2の単結晶基板の、少なくとも一方の基板
の前記貼り合わせる面に、イオン注入処理、サンドブラ
スト処理、又は転位、歪などを形成する処理のうちのい
ずれか一つを施し、 前記第1と第2の単結晶基板の前記主表面に、酸化膜を
形成する処理を施さずに、該主表面を対向させて貼り合
わせ、 該貼り合わせた面の接着力を増すための熱処理を行い、 所定の厚さまで研削・研磨することを特徴とする、半導
体装置の製造方法。 - 【請求項2】 第1の単結晶基板を形成し、 該第1の単結晶基板の主面方位に対して異なる主面方位
を有する、第2の単結晶基板を形成し、各々の主表面を
互いに対向させて貼り合わせて形成する半導体基板の製
造方法において、 前記第1と第2の単結晶基板の、少なくとも一方の基板
の前記貼り合わせる面に、イオン注入処理、サンドブラ
スト処理、又は転位、歪などを形成する処理のうちのい
ずれか一つを施し、 前記第1と第2の単結晶基板の前記主表面に、酸化膜を
形成する処理を施さずに、該主表面を対向させて貼り合
わせ、 該貼り合わせた面の接着力を増すための熱処理を行い、 所定の厚さまで研削・研磨することを特徴とする、半導
体基板の製造方法。
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JP8140398A JP2820120B2 (ja) | 1996-06-03 | 1996-06-03 | 半導体基板の製造方法 |
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