JP2819139B2 - 易開封性ヒートシール用樹脂組成物 - Google Patents

易開封性ヒートシール用樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、密封包装体のヒートシールに用いる樹脂組
成物に関し、特に、容器と蓋材とを強固にヒートシール
すると共に、開封が容易で、開封した際に容器のヒート
シール面にヒートシール樹脂層が残らないようなヒート
シール用樹脂組成物に関するものである。
〔従来の技術〕
従来から、ポリプロピレン容器あるいはポリプロピレ
ン複合体容器等に対して蓋材がヒートシールされている
が、このようなヒートシール用樹脂組成物の例として
は、ポリプロピレンと高密度ポリエチレンを混合した樹
脂組成物(特開昭53−59596号公報、実開昭55−99840号
公報)、ポリプロピレンを主体として、これにスチレン
樹脂、中高密度ポリエチレンおよび変性ポリオレフィン
樹脂の少なくとも一種を混合した組成物(実開昭55−99
841号公報)、低密度ポリエチレン、または低密度ポリ
エチレンと非結晶性ポリプロピレンを混合した樹脂組成
物(実開昭63−139925号公報)などを挙げることができ
る。
一方、上記ヒートシール用樹脂組成物では、蓋材を容
器から剥がして開封する際に、凝集破壊によって樹脂層
自体が破壊し、樹脂層の一部が容器上に残留するので、
容器と樹脂層との間で界面剥離が生ずるようにしたタイ
プのヒートシール用樹脂組成物も提案されている。この
ような界面剥離性のヒートシール用樹脂組成物の例とし
ては、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分として、
これに粘着付与剤や線状低密度ポリエチレンを配合した
ものを挙げることができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ヒートシール樹脂層の凝集破壊によって蓋材を容器か
ら剥がすようにしたタイプの樹脂組成物、例えばポリプ
ロピレンと高密度ポリエチレンの混合組成物は、ヒート
シール性、耐熱性が比較的優れているため、実用に供さ
れているが、ヒートシール樹脂層の凝集破壊によって蓋
材を容器から剥離するものであるから、蓋材を剥がした
後、どうしてもヒートシール樹脂層の一部が容器のヒー
トシール面に残ってしまう。このように、ヒートシール
樹脂層の一部が容器に残ると、外観が汚く、不潔に見え
て、特に食品の密封包装体では嫌われる。また、最近
は、包装体容器を黒色等に着色することが流行している
が、このような着色容器では付着残存樹脂が目立ち、美
観が著しく害される。
一方、容器との界面で剥離するタイプの樹脂組成物で
は、蓋体を剥がした後、容器のヒートシール面に樹脂層
の一部が残るようなことはないものの、ヒートシール部
の剥離強度が相対的に低く、また、耐熱性に劣り、ブロ
ッキングしやすいため、ボイル処理やレトルト処理のよ
うな熱処理をともなう用途には不適当である。
従って本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消
し、ヒートシール性(剥離強度)、耐熱性に優れ、しか
も容器から界面剥離して、容器のヒートシール面に樹脂
層の一部が付着残存するようなことのない易開封性ヒー
トシール用樹脂組成物を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、上記目的を達成すべく種々検討を重ねた
結果、エチレン−αオレフィン共重合体、プロピレン−
エチレン共重合体及び低密度ポリエチレンからなる3種
類の樹脂を特定量ずつ配合した樹脂組成物を使用すれば
よいことを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の易開封性ヒートシール用樹脂組成
物は、容器と蓋材との間に介在し、かつ、ヒートシール
により上記の容器と蓋材とを密閉し、更に、その開封に
際し、易開封性を有し、かつ、容器のヒートシール面に
被膜として残留しない構成からなり、更に、密度0.920
以上のエチレン−αオレフィン共重合体40〜90重量%、
エチレン含有量が4〜15重量%のプロピレン−エチレン
共重合体5〜20重量%、および低密度ポリエチレン5〜
40重量%からなることを特徴とする。
本発明を以下詳細に説明する。
本発明において使用する密度0.920以上のエチレン−
αオレフィン共重合体は、エチレンとαオレフィンと
を、立体規則性重合触媒の存在下で比較的低圧の条件下
にて共重合させたもので、耐熱性に優れている。この共
重合体のαオレフィンとしては、ブテン−1、ペンテン
−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、4
−メチルペンテン−1等が好適である。この共重合体に
おけるαオレフィンの割合は、3〜15重量%程度が適当
である。またエチレン−αオレフィン共重合体の密度
は、0.920以上であることが必要であり、密度が0.920未
満では樹脂組成物の軟化点が低くなり、耐熱性が劣った
ものとなってしまう。さらに、このエチレン−αオレフ
ィン共重合体の樹脂組成物への配合割合は、40〜90重量
%であることが必要であり、40重量%未満では、樹脂組
成物をヒートシールしようとする基材に適用する際の成
膜加工性が悪化する。逆に90重量%を越えると、他の配
合成分が少なくなる結果、ヒートシール性が低下し、さ
らに容器のヒートシール面からの界面剥離性が悪くな
り、蓋材を剥がすとき、ヒートシール樹脂層の凝集破壊
が起り、樹脂の一部が容器のヒートシール面に残るの
で、不適当である。
また、本発明において使用するプロピレン−エチレン
共重合体は、エチレン含有量が4〜15重量%のプロピレ
ンとエチレンとのランダムまたはブロック共重合体であ
る。エチレン含有量が4重量%未満では、ヒートシール
後の剥離強度が大きくなりすぎて蓋材の開封が困難にな
り、15重量%を越えると、樹脂組成物の製膜加工性が悪
化する。このプロピレン−エチレン共重合体の樹脂組成
物への配合割合は、5〜20重量%であることが必要であ
り、5重量%未満では、剥離強度が小さ過ぎるという問
題が生ずる。逆に、20〜40重量%を越えると、剥離強度
が大きいため不適当である。
さらに、本発明で用いられる低密度ポリエチレンは、
塩基性触媒の存在下で高圧の条件下にてエチレンを重合
させたもので、その密度は0.930未満であることが望ま
しい。この低密度ポリエチレンの樹脂組成物への配合割
合は、5〜40重量%であることが必要であり、5重量%
未満では、容器のヒートシール面からの界面剥離性が悪
くなり、蓋材を開封するとき、ヒートシール樹脂層の凝
集破壊が起り、樹脂の一部が容器のヒートシール面に残
るので適当でない。逆に、40重量%を越えると、ヒート
シール性(ヒートシール後の剥離強度)が低下するので
不適当である。
なお、所望されるヒートシール部の剥離強度は、用途
によって異なり、例えばレトルト食品用容器では2.3kg/
15mm以上であるが、通常のプリンなどの容器では約1.0
〜1.5kg/15mmとなるように、樹脂成分の配合割合を本発
明の範囲内で変更すればよい。
前記エチレン−αオレフィン共重合体、プロピレン−
エチレン共重合体および低密度ポリエチレンを混合し
て、本発明の易開封性ヒートシール用樹脂組成物を得る
には、前記所定の配合割合で樹脂ペレット成分を事前に
混合した後、単軸または二軸押出機、バンバリーミキサ
ー、ミキシングロール等で溶融混練し、ペレット化すれ
ばよい。この樹脂組成物には、酸化防止剤、滑剤、帯電
防止剤、核剤、充填剤、顔料、ブロッキング防止剤等を
必要に応じて適宜添加することができる。
かくして得られた本発明の易開封性ヒートシール用樹
脂組成物は、Tダイ法またはインフレーション法により
製膜した後、蓋材となる基材とドライラミネーションま
たはサンドラミネーションするか、あるいは基材に直接
エクストルージョンラミネーションしてヒートシール樹
脂層を形成させる。勿論、本発明の樹脂組成物を構成す
る各樹脂ペレット成分を、あらかじめ溶融混練してペレ
ット化することなく、加工用押出機に直接混合投入して
製膜、積層させてもよいことは云うまでもない。ヒート
シール樹脂層は、単層あるいは接着剤層を介して蓋材な
る基材に積層され、その厚さは、通常2〜100μm、好
ましくは5〜70μmである。
本発明のヒートシール用樹脂組成物が易開封性を発揮
する容器としては、プロピレンを主成分とする重合体
(ブロックまたはランダム共重合体を含む)を射出成形
するか、あるいは、その単層または多層シートを熱成形
することによって得たものがある。このようなポリプロ
ピレン容器は、本発明の樹脂組成物との界面剥離性が特
に良好である。
また蓋材としては、通常、二軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフィルム、二軸延伸ナイロンフィルムなどの
プラスチックフィルムや、アルミニウム箔などの金属箔
が、単体又は積層体として用いられる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1〜5、比較例1〜8 第1表に示した樹脂からなる各種樹脂組成物をインフ
レーション製膜機により、厚さ50μmのフィルムとし、
厚さ25μmの二軸延伸ナイロンフィルムと、2液硬化型
ウレタン接着剤を介してドライラミネートした。
得られた積層体を、水を充填した口径60mmのポリプロ
ピレン射出成形容器に180℃でヒートシールして、該容
器の開口部を密封した後、120℃で30分間のレトルト処
理を施した。この際、ヒートシール後の剥離強度を測定
するとともに、レトルト処理時のヒートシール部の軟化
状態および蓋材を剥がした時の容器のヒートシール面と
ヒートシール樹脂層との界面剥離性(容器のヒートシー
ル面に樹脂層の一部が残るかどうか)を調べた。その結
果を第2表に示す。
なお、第2表において○及び×は以下の通りである。
「レトルト処理状況」 ○:ヒートシールブロックの軟化によるトラブルが発生
しない。
×:軟化によるトラブルが発生する。
「界面剥離性」 ○:容器のヒートシール面からヒートシール樹脂層が容
易に剥離し、容器のヒートシール面に樹脂層の一部が残
らない。
×:界面剥離性が不良で、容器のヒートシール面に樹脂
層の一部が残る。
「総合評価」 ○:良好。
×:不良。
〔発明の効果〕 本発明の易開封性ヒートシール用樹脂組成物によれ
ば、耐熱性に優れていると共に、180〜220℃のヒートシ
ール温度で、ほぼ均等で十分な剥離強度が得られ、しか
も容器からの界面剥離性が良好であるため、開封後、容
器のヒートシール面に樹脂層の一部が残って、容器の外
観を害するようなことがない。
従って、レトルト処理などの熱処理をうけ、しかも清
潔感が要求されるような食品包装体をはじめ、各種の包
装容器のヒートシール用に、特に好適に用いることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 23/00 - 23/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器と蓋材との間に介在し、かつ、ヒート
    シールにより上記の容器と蓋材とを密閉し、更に、その
    開封に際し、易開封性を有し、かつ、容器のヒートシー
    ル面に被膜として残留しない易開封性ヒートシール用樹
    脂組成物であり、更に該易開封性ヒートシール用樹脂組
    成物が、密度0.920以上のエチレン−αオレフィン共重
    合体40〜90重量%、エチレン含有量が4〜15重量%のプ
    ロピレン−エチレン共重合体5〜20重量%、および低密
    度ポリエチレン5〜40重量%からなることを特徴とする
    易開封性ヒートシール用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の易開封性ヒートシール用
    樹脂組成物において、前記エチレン−αオレフィン共重
    合体のαオレフィンが、ブテン−1、ペンテン−1、ヘ
    キセン−1、ヘプテン−1、オクタン−1および4−メ
    チルペンテン−1からなる群より選ばれたものであるこ
    とを特徴とする易開封性ヒートシール用樹脂組成物。
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