JP2817844B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2817844B2 JP62290647A JP29064787A JP2817844B2 JP 2817844 B2 JP2817844 B2 JP 2817844B2 JP 62290647 A JP62290647 A JP 62290647A JP 29064787 A JP29064787 A JP 29064787A JP 2817844 B2 JP2817844 B2 JP 2817844B2
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勝一 大田
康夫 鈴木
潔 増田
弘文 山南
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は電子写真感光体に関し、詳しくは繰り返しの
使用において帯電安定性の優れた感光体に関する。 [従来の技術] 一般に電子写真感光体はくり返して使用すると、帯電
性が低下する傾向にある。特に有機光導電体を用いた感
光体においては、近年増々その耐久性向上が要求される
ようになり、帯電安定性が無視できない問題となってき
た。これらを解決するために導電性基板と感光層との間
に中間層を設ける事が提案されている。しかしながら、
中間層は帯電性を安定させるためにバリアー性の高い高
抵抗材料を用いた場合帯電性は向上するものの、光感度
が低下し、残留電位が上昇するという欠点がある。また
残留電位が上昇しないような比較的抵抗の低い材料を用
いた場合は帯電安定性が不十分となる。従って中間層を
設けるのみでは感光体の感度、残留電位及び帯電安定性
の全てを満足し、耐久性の優れた電子写真感光体は得ら
れていない。 [目 的] 本発明は、こうした事情に鑑み、繰返し使用しても帯
電性が低下することがない帯電安定性のすぐれた感光体
を提供することを目的とするものである。 [構 成] 本発明者は、従来より上記課題を解決するため研究を
重ねてきたが、電荷発生材料としてトリスアゾ顔料を選
択し、これにハイドロキノンまたはハイドロキノン誘導
体を併用することが有効であることを見出し、本発明に
至った。 すなわち、本発明は導電性支持体上の光導電層が一般
式[I] [但しAは (ここでXはベンゼン環、ナフタレン環などの芳香族
環、インドール環、カルバゾール環、ベンゾフラン環な
どのヘテロ環、又はそれらの置換体、Ar1はベンゼン
環、ナフタレン環などの芳香族環、ジベンゾフラン環な
どのヘテロ環又はそれらの置換体、Ar2及びAr3はベンゼ
ン環、ナフタレン環などの芳香族環又はそれらの置換
体、R1及びR3は水素、低級アルキル基、フェニル基又は
その置換体、R2は低級アルキル基、カルボキシル基又は
そのエステル)を表わす。] で示されるトリスアゾ顔料とハイドロキノン又はその誘
導体とを含むことを特徴とする電子写真感光体である。 本発明の感光体をつくるには導電性支持体上に一般式
[I]で示したトリスアゾ顔料とハイドロキノン誘導体
を含む光導電層を設ければ良い。また必要に応じて導電
性支持体と光導電層の間に接着性の改良、帯電性の向上
等の目的で中間層を設けてもよい。 導電性基体としてはアルミニウム、ニッケル、ステン
レスなどの金属;カーボン等の導電性顔料を分散したプ
ラスチック;絶縁性支持体(プラスチック又はプラスチ
ックフィルムのごときもの)上に金属を蒸着したり又は
導電性塗料を塗工したもの等が例示できる。 必要に応じて設ける中間層としては、一般には樹脂を
主成分とするが、これらの樹脂はその上に光導電層を溶
剤で塗布することを考えると一般の有機溶剤に対して耐
溶剤性の高い樹脂が望ましい。このような樹脂として
は、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸
ナトリウム等の水溶性樹脂;共重合ナイロン、メトキシ
メチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂;ポリウレ
タン、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の三次元網目構造
を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。また中間層に
はモアレ防止、残留電位の低減等の為に酸化チタン、シ
リカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化イ
ンジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加え
てもよい。 光導電層としては、 (1)正孔、又は電子活性マトリックス中にトリスアゾ
顔料を分散したもの、 (2)トリスアゾ顔料を用いる電荷発生層(CGL)と電
荷輸送層(CTL)に機能分離したものがある。 (1)の場合に用いる材料としてはヒドラゾン化合
物、カルバゾール化合物、α−フェニルスチルベン化合
物等の電荷輸送性物質の成膜性のある樹脂、(例えばポ
リエステル、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリス
チレン、ポリメタクリル酸エステル)と供に溶剤に溶解
し、更にトリスアゾ顔料を加えて分散した溶液を塗布、
乾燥すれば良い。膜厚は5〜50μm程度が良い。 (2)の場合の材料としてCGLはトリスアゾ顔料単
独、又はポリエステル、ポリビニルブチラール、ポリカ
ーボネート等の樹脂を加え、更に必要に応じて電荷輸送
物を加えた分散液を塗布乾燥すれば良い。CTLは(1)
で述べた電荷輸送物質を成膜性のある樹脂[(1)の所
で例示したもの]と供に溶解し、塗布乾燥すれば良い。
CTLの膜厚は5〜50μm程度が良い。またCGLとCTLの積
層順はCGLの上にCTLを塗布してもその逆でも良い。 以下に本発明の光導電層で使用される前記一般式
[I]の化合物の具体例を構造式で示す。なお式中 については、以後 と略記する。 光導電層に添加するハイドロキノン誘導体は、(1)
の光導電層では層全体に添加するが、(2)の光導電層
の場合はCGL、又はCTLのうち少なくともどちらか一方に
添加すればよい。 ハイドロキノン誘導体としてはハイドロキノン、メチ
ルハイドロキノン、2,5−ジメチルハイドロキノン、2,6
−ジメチルハイドロキノン、2,3−ジメチルハイドロキ
ノン、トリメチルハイドロキノン、テトラメチルハイド
ロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−ter
t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジアミルハイドロキノ
ン、1,4−ジオールナフタレン、オクチルハイドロキノ
ン、ドデシルハイドロキノン等を例示できる。 ハイドロキノン誘導対の添加量は(1)のタイプの光
導電層の場合、トリスアゾ顔料に対し、0.1〜15重量%
が良い。(2)のタイプの光導電層の場合、CGL添加で
はトリスアゾ顔料に対し0.1〜20重量%が良く、CTL添加
では電荷輸送物質に対し0.01〜5重量%が良い。 実施例1〜3 アルコール可溶性ポリアミド[アミランCM−8000(東
レ製)]1重量部をメタノール8重量部、n−ブタノー
ル5重量部の混合溶媒に溶解した。これに酸化チタン粉
末[タイペークA−100(石原産業製)]3重量部を加
えボールミルで12時間分散し、中間層用塗布液を作成し
た。これを直径40mmφ、長さ255mmのアルミニウムドラ
ムに浸漬塗工法で塗布乾燥し、厚さ2μmの中間層を形
成した。 次にブチラール樹脂[エスレックBL−S(積水化学工
業製)]5重量部をシクロヘキサノン150重量部に溶解
し、これに例示No.67のトリスアゾ顔料10重量部を加え
ボールミルで48時間分散し、更にシクロヘキサノン210
重量部を加え3時間分散を行った。これを容器に取り出
し、固型分が1.5重量%になるようにシクロヘキサノン
で希釈した。こうして得られた電荷発生層用塗布液を前
記中間層上に浸漬塗工法で塗布乾燥し、厚さ0.2μmの
電荷発生層を形成した。 更に下記構造式の電荷輸送物質 を塩化メチレン85重量部に溶解し、電荷輸送層を作成し
た。これを前記電荷発生層上に浸漬塗工法で塗布乾燥
し、厚さ20μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体
を作成した。 比較例1〜3 実施例1〜3の電荷輸送層に添加したハイドロキノン
誘導体のかわりに下表に示した化合物を添加した以外は
実施例1〜3と全く同様に感光体を作製した。 実施例4 実施例1の電荷発生層にメチルハイドロキノンを電荷
発生物質に対し3重量%添加し、電荷輸送層からメチル
ハイドロキノンを除去した以外は、実施例1と全く同様
に感光体を作製し評価した。 以上得られた感光体をレーザープリンター[PC−LASE
R−6000(リコー製)]を用いて2万枚の画像出しを行
い、かつ、現像器を取り除き、そこに表面電位計を装着
し、感光体表面の電位を初期と2万枚プリント後に測定
した結果は以下に示した。 以上のようにハイドロキノン誘導体を添加したもの
は、安定した帯電特性を示し、その他のものは非露光部
の表面電位が大巾に低下していた。本レーザープリンタ
ーは反転現像方式のため比較例のように帯電電位が低下
した非露光部(地肌部)は地肌汚れとなった。 実施例5 実施例2の電荷輸送層を実施例2と同様の中間層上に
塗布乾燥し20μmの電荷輸送層を作成した。 次にブチラール樹脂[エスレックBL−S(積水化学工
業製)]10重量部をシクロヘキサノン150重量部に溶解
し、これに例示No.67のトリスアゾ顔料10重量部を加
え、ボールミルで48時間分散し、更にシクロヘキサノン
210重量部を加え3時間分散を行った。これを容器に取
り出し、固型分が1.0重量%になるようにシクロヘキサ
ノンで希釈した。こうして得られた電荷発生層塗布液を
スプレー塗工装置を用いて前記電荷輸送層上に塗布乾燥
し、厚さ1.5μmの電荷発生層を設け、電子写真感光体
を作成した。 比較例4 実施例5の電荷輸送層から2.5−ジ−tert−ブチルハ
イドロキノンを除いた以外は実施例5とまったく同様に
電子写真感光体を作成した。 実施例6 例示No.1のトリスアゾ顔料1重量部と19重量部のシク
ロヘキサノンとをボールミルで48時間分散し、更にシク
ロヘキサノン10重量部を加え、3時間分散しトリスアゾ
顔料の分散液を作成した。 次にテトラヒドロフラン52重量部にポリカーボネート
し樹脂(パンライトK−1300)10重量部と右記構造式の
電荷移動物質8重量部を溶解し、これを前記トリスアゾ
顔料分散液に加え、更に2,5−ジアミルハイドロキノン
0.02重量部を加え、よく撹拌し感光層塗布液を作成し
た。この液を実施例1と同じ中間層上に浸漬塗工法で塗
布乾燥し、厚さ16μmの感光層を設け電子写真感光体を
作成した。 比較例5 実施例6から2,5−ジ−アミルハイドロキノンを除い
た以外は実施例6と同様にサンプルを作成した。 実施例5、6、比較例4、5で得られた感光体をレザ
ープリンター(PC−RASER−6000)を改造したものを用
いて評価した。 改造内容は帯電器及び各種バイアスの極性を逆にし、
かつ通紙しなくても、帯電器、クエンチングランプ、レ
ーザー書込み光学系が作動するようにした。更に現像器
を取り除きそこに表面電位系を装着した。 以上の改造レーザープリンターで初期と感光体10000
回転後の感光体表面電位を測定した。結果は以下に示し
た。 [効 果] 以上説明したように本発明の感光体は、繰返し使用に
よっても帯電性が低下せず、この感光体によって得られ
た画像には地肌汚れ等の発生もなく、すぐれた品質を保
持することができる。
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 康夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 増田 潔 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 山南 弘文 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭57−122444(JP,A) 特開 昭53−132347(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.導電性支持体上の光導電層が一般式[I] [但しAは (ここでXはベンゼン環、ナフタレン環などの芳香族
    環、インドール環、カルバゾール環、ベンゾフラン環な
    どのヘテロ環、又はそれらの置換体、Ar1はベンゼン
    環、ナフタレン環などの芳香族環、ジベンゾフラン環な
    どのヘテロ環又はそれらの置換体、Ar2及びAr3はベンゼ
    ン環、ナフタレン環などの芳香族環又はそれらの置換
    体、R1及びR3は水素、低級アルキル基、フェニル基又は
    その置換体、R2は低級アルキル基、カルボキシル基又は
    そのエステル)を表わす。] で示されるトリスアゾ顔料とハイドロキノン又はその誘
    導体を含むことを特徴とする電子写真感光体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6027013B2 (ja) * 1977-04-25 1985-06-26 株式会社リコー 電子写真用感光体
JPS57122444A (en) * 1981-01-23 1982-07-30 Canon Inc Electrophotographic receptor

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