JP2817746B2 - ラミナリビオースの製造方法 - Google Patents
ラミナリビオースの製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラミナリビオースの製
造方法に関する。ラミナリビオースは、グルコース2分
子がβ−1,3結合した二糖類であり、ラミナラン,カ
ードラン,パキマン等のβ−1,3グルカンの最低構成
単位として知られている。これらβ−1,3グルカンの
中には、制癌活性のあるものも知られており、その最低
構成単位であるラミナリビオースにも生理活性物質とし
ての用途が期待される。
造方法に関する。ラミナリビオースは、グルコース2分
子がβ−1,3結合した二糖類であり、ラミナラン,カ
ードラン,パキマン等のβ−1,3グルカンの最低構成
単位として知られている。これらβ−1,3グルカンの
中には、制癌活性のあるものも知られており、その最低
構成単位であるラミナリビオースにも生理活性物質とし
ての用途が期待される。
【0002】
【従来の技術】ラミナリビオースの製造方法としては、
β−1,3グルカンの限定酸加水分解による方法[Whela
n,M.J.:Methods in Carbohydrate Chemistry,1,330(196
2)] が知られており、また本発明者らは、ラミナリビオ
ースホスホリラーゼ及び/又はβ−1,3オリゴグルカ
ンホスホリラーゼによりグルコース−1−リン酸とグル
コースからラミナリビオースを製造する方法を確立し、
特許出願した(特願平2−175259)。
β−1,3グルカンの限定酸加水分解による方法[Whela
n,M.J.:Methods in Carbohydrate Chemistry,1,330(196
2)] が知られており、また本発明者らは、ラミナリビオ
ースホスホリラーゼ及び/又はβ−1,3オリゴグルカ
ンホスホリラーゼによりグルコース−1−リン酸とグル
コースからラミナリビオースを製造する方法を確立し、
特許出願した(特願平2−175259)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の方法で
は、原料のβ−1,3グルカンが比較的高価であり、し
かも反応自体の収率が良くない、副産物として各種重合
度のオリゴ糖が生成する等の欠点がある。また、反応を
行うにあたり酸を用いるため、製造されるラミナリビオ
ースの用途に著しい制限を受けることになる。一方、後
者の方法においても、原料のグルコース−1−リン酸が
比較的高価である上に、やはり副産物として各種重合度
のオリゴ糖が生成するという欠点がある。
は、原料のβ−1,3グルカンが比較的高価であり、し
かも反応自体の収率が良くない、副産物として各種重合
度のオリゴ糖が生成する等の欠点がある。また、反応を
行うにあたり酸を用いるため、製造されるラミナリビオ
ースの用途に著しい制限を受けることになる。一方、後
者の方法においても、原料のグルコース−1−リン酸が
比較的高価である上に、やはり副産物として各種重合度
のオリゴ糖が生成するという欠点がある。
【0004】このような理由から、ラミナリビオースを
低コストで、しかも大量に製造する方法が確立していな
いのが現状である。したがって、本発明の目的は、上記
のような欠点がなく、安価に、かつ高収率で大量にラミ
ナリビオースを製造する新規な方法を提供することであ
る。
低コストで、しかも大量に製造する方法が確立していな
いのが現状である。したがって、本発明の目的は、上記
のような欠点がなく、安価に、かつ高収率で大量にラミ
ナリビオースを製造する新規な方法を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ラミナリビオース
の製造における原料コストの低減と収率の向上を図るた
めに、シュクロースを原料とし、リン酸の存在下にシュ
クロースホスホリラーゼとグルコースイソメラーゼ並び
にラミナリビオースホスホリラーゼ及び/又はβ−1,
3オリゴグルカンホスホリラーゼの3種あるいは4種の
酵素を組合せて作用させることにより容易に、かつ高収
率でラミナリビオースを製造できることを見出し、かか
る知見に基づいて本発明を完成した。
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ラミナリビオース
の製造における原料コストの低減と収率の向上を図るた
めに、シュクロースを原料とし、リン酸の存在下にシュ
クロースホスホリラーゼとグルコースイソメラーゼ並び
にラミナリビオースホスホリラーゼ及び/又はβ−1,
3オリゴグルカンホスホリラーゼの3種あるいは4種の
酵素を組合せて作用させることにより容易に、かつ高収
率でラミナリビオースを製造できることを見出し、かか
る知見に基づいて本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明はシュクロースを、リン
酸の存在下に(1)シュクロースホスホリラーゼ,
(2)グルコースイソメラーゼ並びに(3)ラミナリビ
オースホスホリラーゼ及び/又はβ−1,3オリゴグル
カンホスホリラーゼで処理することを特徴とするラミナ
リビオースの製造方法を提供するものである。
酸の存在下に(1)シュクロースホスホリラーゼ,
(2)グルコースイソメラーゼ並びに(3)ラミナリビ
オースホスホリラーゼ及び/又はβ−1,3オリゴグル
カンホスホリラーゼで処理することを特徴とするラミナ
リビオースの製造方法を提供するものである。
【0007】本発明に使用する酵素としては、シュクロ
ースホスホリラーゼとグルコースイソメラーゼの2種の
酵素を併用し、これに加えてさらにラミナリビオースホ
スホリラーゼ,β−1,3オリゴグルカンホスホリラー
ゼ又はこれらの混合物を組合せ、3種あるいは4種の酵
素を原料のシュクロースに作用させる。
ースホスホリラーゼとグルコースイソメラーゼの2種の
酵素を併用し、これに加えてさらにラミナリビオースホ
スホリラーゼ,β−1,3オリゴグルカンホスホリラー
ゼ又はこれらの混合物を組合せ、3種あるいは4種の酵
素を原料のシュクロースに作用させる。
【0008】本発明で原料として使用するシュクロース
は、グルコース1分子とフルクトース1分子がα−1,
β−2結合した二糖類であり、如何なる起源のものでも
用いることができる。また、本発明ではシュクロースと
して糖蜜をそのまま使用することもできる。
は、グルコース1分子とフルクトース1分子がα−1,
β−2結合した二糖類であり、如何なる起源のものでも
用いることができる。また、本発明ではシュクロースと
して糖蜜をそのまま使用することもできる。
【0009】本発明では、上記したように、リン酸の存
在下でシュクロースに3種あるいは4種の酵素を作用さ
せてラミナリビオースを製造するが、この酵素処理は、
例えばイミダゾール塩酸緩衝液,リン酸緩衝液等の適当
な水溶液中で行うことが望ましい。
在下でシュクロースに3種あるいは4種の酵素を作用さ
せてラミナリビオースを製造するが、この酵素処理は、
例えばイミダゾール塩酸緩衝液,リン酸緩衝液等の適当
な水溶液中で行うことが望ましい。
【0010】本発明で使用する上記酵素は、いずれも公
知のものであり、市販品を用いる他、これら酵素を生産
する微生物等を培養して得たものを使用してもよい。ま
た、酵素は精製品,未精製品,公知の固定化法により固
定化された固定化酵素あるいは該酵素を含む微生物菌体
等いずれの形態のものでも差し支えない。
知のものであり、市販品を用いる他、これら酵素を生産
する微生物等を培養して得たものを使用してもよい。ま
た、酵素は精製品,未精製品,公知の固定化法により固
定化された固定化酵素あるいは該酵素を含む微生物菌体
等いずれの形態のものでも差し支えない。
【0011】ところで、ラミナリビオースホスホリラー
ゼとβ−1,3オリゴグルカンホスホリラーゼは、国際
生化学連合酵素委員会報告により、それぞれEC2.4.1.
31及びEC2.4.1.30と異なった酵素番号が与えられている
が、両酵素とも本質的にラミナリオリゴ糖を加リン酸分
解して重合度の1つ少ないラミナリオリゴ糖とグルコー
ス−1−リン酸を生成する可逆反応を触媒するものであ
る。また、両酵素ともラミナリビオースにも作用し、リ
ン酸の存在下に可逆的にグルコースとグルコース−1−
リン酸を生成する。このように、両酵素は触媒する反応
が同一であるため、本発明においてはいずれか一方の酵
素が存在すればよいが、勿論両方が存在してもよい。後
者の場合、両者の配合割合は任意である。よって、本明
細書では特に断わらない限り、ラミナリビオースホスホ
リラーゼの記載は両酵素を含むものとする。
ゼとβ−1,3オリゴグルカンホスホリラーゼは、国際
生化学連合酵素委員会報告により、それぞれEC2.4.1.
31及びEC2.4.1.30と異なった酵素番号が与えられている
が、両酵素とも本質的にラミナリオリゴ糖を加リン酸分
解して重合度の1つ少ないラミナリオリゴ糖とグルコー
ス−1−リン酸を生成する可逆反応を触媒するものであ
る。また、両酵素ともラミナリビオースにも作用し、リ
ン酸の存在下に可逆的にグルコースとグルコース−1−
リン酸を生成する。このように、両酵素は触媒する反応
が同一であるため、本発明においてはいずれか一方の酵
素が存在すればよいが、勿論両方が存在してもよい。後
者の場合、両者の配合割合は任意である。よって、本明
細書では特に断わらない限り、ラミナリビオースホスホ
リラーゼの記載は両酵素を含むものとする。
【0012】次に、本発明で用いる上記3種あるいは4
種の酵素の使用量については、特に制限されず、使用目
的等を考慮して適宜決定すればよいが、通常は原料のシ
ュクロース1モルに対してそれぞれ0.1単位以上、好ま
しくは200単位以上とするのがよい。なお、これら酵
素量を表す単位は、後記する製造例に記載の方法によっ
て規定されるものである。
種の酵素の使用量については、特に制限されず、使用目
的等を考慮して適宜決定すればよいが、通常は原料のシ
ュクロース1モルに対してそれぞれ0.1単位以上、好ま
しくは200単位以上とするのがよい。なお、これら酵
素量を表す単位は、後記する製造例に記載の方法によっ
て規定されるものである。
【0013】また、本発明に用いるリン酸は、通常の無
機リン酸の他、リン酸2水素ナトリウム,リン酸2水素
カリウム,リン酸3カリウム等のリン酸塩の形態で反応
系に供給することができる。さらに、リン酸緩衝液とし
てのリン酸など各種のものを使用でき、要するにリン酸
を解離する限りいずれの形態のものでも用いることがで
きる。
機リン酸の他、リン酸2水素ナトリウム,リン酸2水素
カリウム,リン酸3カリウム等のリン酸塩の形態で反応
系に供給することができる。さらに、リン酸緩衝液とし
てのリン酸など各種のものを使用でき、要するにリン酸
を解離する限りいずれの形態のものでも用いることがで
きる。
【0014】リン酸の使用割合については、特に限定さ
れないが、通常は原料のシュクロース1モルに対してリ
ン酸換算で0.001モル以上、好ましくは0.01モル以
上1.5モル以下とするのがよい。
れないが、通常は原料のシュクロース1モルに対してリ
ン酸換算で0.001モル以上、好ましくは0.01モル以
上1.5モル以下とするのがよい。
【0015】また、シュクロースの濃度は、反応系にお
いて0.1%以上、好ましくは1%以上とする。シュクロ
ースの濃度の上限は特に限定されず、シュクロースの溶
解度以下であればよい。
いて0.1%以上、好ましくは1%以上とする。シュクロ
ースの濃度の上限は特に限定されず、シュクロースの溶
解度以下であればよい。
【0016】次に、酵素処理のための反応温度について
は、酵素が失活しない温度範囲であればよく、通常は約
20〜60℃の範囲が適当である。反応系のpHについ
ては、用いる各酵素がいずれも失活しない範囲であれば
よく、通常は約5〜8の範囲、好ましくは約6〜7.5の
範囲とすればよい。反応温度やpHの範囲が上記範囲を
外れると、酵素の失活等が起こり、好ましくない。
は、酵素が失活しない温度範囲であればよく、通常は約
20〜60℃の範囲が適当である。反応系のpHについ
ては、用いる各酵素がいずれも失活しない範囲であれば
よく、通常は約5〜8の範囲、好ましくは約6〜7.5の
範囲とすればよい。反応温度やpHの範囲が上記範囲を
外れると、酵素の失活等が起こり、好ましくない。
【0017】本発明の酵素反応の時間については、特に
制限はないが、通常は数時間から数百時間の範囲でラミ
ナリビオースの生成量が最大となったところで反応を終
了させればよい。酵素反応終了後、既知の方法により適
宜反応液からラミナリビオースを分離、精製する。
制限はないが、通常は数時間から数百時間の範囲でラミ
ナリビオースの生成量が最大となったところで反応を終
了させればよい。酵素反応終了後、既知の方法により適
宜反応液からラミナリビオースを分離、精製する。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例を示して詳しく説明す
るが、各実施例において用いた酵素は下記の方法により
製造したものである。
るが、各実施例において用いた酵素は下記の方法により
製造したものである。
【0019】製造例1 シュクロースホスホリラーゼの調製 シグマ社より市販のロイコノストック・メセンテロイデ
ス(Leuconostoc mesenteroides) 起源のシュクロースホ
スホリラーゼ15mgを10mlの50mMイミダゾー
ル−塩酸緩衝液(pH7.0)に溶解した。このときの酵
素活性は23.5単位であった。なお、シュクロースホス
ホリラーゼにおける酵素活性の単位は、37℃において
10mMシュクロース,10mMリン酸存在下pH7.0
において1分間に1μmolのグルコース−1−リン酸
及び等モルのフルクトースを生成する酵素量を1単位と
して定義した。
ス(Leuconostoc mesenteroides) 起源のシュクロースホ
スホリラーゼ15mgを10mlの50mMイミダゾー
ル−塩酸緩衝液(pH7.0)に溶解した。このときの酵
素活性は23.5単位であった。なお、シュクロースホス
ホリラーゼにおける酵素活性の単位は、37℃において
10mMシュクロース,10mMリン酸存在下pH7.0
において1分間に1μmolのグルコース−1−リン酸
及び等モルのフルクトースを生成する酵素量を1単位と
して定義した。
【0020】製造例2 グルコースイソメラーゼの調製 関東化学(株)より市販の長瀬生化学工業(株)製のス
トレプトマイセス(Streptomyces)起源のグルコースイソ
メラーゼ粗製酵素1gを20mlの50mMイミダゾー
ル−塩酸緩衝液(pH7.0)に懸濁して超音波破砕処理
を行った。該処理液を遠心分離し、上清に対して80%
飽和になるまで硫安を加えた。さらに、該溶液を遠心分
離し、沈澱を上記緩衝液5mlに溶解した。このときの
酵素活性は1.8単位であった。なお、グルコースイソメ
ラーゼにおける酵素活性の単位は、37℃において10
mMフルクトースからpH7.0において1分間に1μm
olのグルコースを生成する酵素量を1単位として定義
した。
トレプトマイセス(Streptomyces)起源のグルコースイソ
メラーゼ粗製酵素1gを20mlの50mMイミダゾー
ル−塩酸緩衝液(pH7.0)に懸濁して超音波破砕処理
を行った。該処理液を遠心分離し、上清に対して80%
飽和になるまで硫安を加えた。さらに、該溶液を遠心分
離し、沈澱を上記緩衝液5mlに溶解した。このときの
酵素活性は1.8単位であった。なお、グルコースイソメ
ラーゼにおける酵素活性の単位は、37℃において10
mMフルクトースからpH7.0において1分間に1μm
olのグルコースを生成する酵素量を1単位として定義
した。
【0021】製造例3 ラミナリビオースホスホリラーゼの調製 ユーグレナ・グラチリス・z(Euglena gracilis z)株の
培養菌体10gを20mlの50mMイミダゾール−塩
酸緩衝液(pH7.0)に懸濁して超音波破砕処理を行っ
た。該処理液を遠心分離し、上清に対して30%飽和に
なるまで硫安を加えた後、さらに遠心分離を行い上清を
得た。該上清を、20%飽和濃度硫安を含んだ同緩衝液
で平衡化したブチル−トヨパールカラム(ゲル体積5m
l)に通して酵素を吸着させた。同カラムを20%飽和
濃度硫安を含んだ同緩衝液で洗浄した後、10%飽和濃
度硫安を含んだ同緩衝液で酵素を溶出させ活性画分を集
めた。このときの酵素活性は18単位であった。なお、
ラミナリビオースホスホリラーゼにおける酵素活性の単
位は、37℃において10mMグルコース,10mMグ
ルコース−1−リン酸存在下pH7.0において1分間に
1μmolのリン酸及び等モルのラミナリビオースを生
成する酵素量を1単位として定義した。
培養菌体10gを20mlの50mMイミダゾール−塩
酸緩衝液(pH7.0)に懸濁して超音波破砕処理を行っ
た。該処理液を遠心分離し、上清に対して30%飽和に
なるまで硫安を加えた後、さらに遠心分離を行い上清を
得た。該上清を、20%飽和濃度硫安を含んだ同緩衝液
で平衡化したブチル−トヨパールカラム(ゲル体積5m
l)に通して酵素を吸着させた。同カラムを20%飽和
濃度硫安を含んだ同緩衝液で洗浄した後、10%飽和濃
度硫安を含んだ同緩衝液で酵素を溶出させ活性画分を集
めた。このときの酵素活性は18単位であった。なお、
ラミナリビオースホスホリラーゼにおける酵素活性の単
位は、37℃において10mMグルコース,10mMグ
ルコース−1−リン酸存在下pH7.0において1分間に
1μmolのリン酸及び等モルのラミナリビオースを生
成する酵素量を1単位として定義した。
【0022】実施例1 2mlの50mMイミダゾール−塩酸緩衝液(pH7.
0)中にシュクロース200mM,リン酸水素2ナトリ
ウム20mM,シュクロースホスホリラーゼ0.47単位
/ml,グルコースイソメラーゼ0.072単位/ml,
ラミナリビオースホスホリラーゼ0.37単位/mlにな
るように反応液を調製し、37℃において経時的にシュ
クロースとラミナリビオース及び重合度3以上のラミナ
リオリゴ糖の濃度を高速液体クロマトグラフィーにより
測定した。結果を図1に示す。
0)中にシュクロース200mM,リン酸水素2ナトリ
ウム20mM,シュクロースホスホリラーゼ0.47単位
/ml,グルコースイソメラーゼ0.072単位/ml,
ラミナリビオースホスホリラーゼ0.37単位/mlにな
るように反応液を調製し、37℃において経時的にシュ
クロースとラミナリビオース及び重合度3以上のラミナ
リオリゴ糖の濃度を高速液体クロマトグラフィーにより
測定した。結果を図1に示す。
【0023】図から明らかなように、シュクロースは反
応時間約48時間において殆ど観測されなくなり、収率
約55%でラミナリビオースに変換された。また、この
ときの副生成物であるラミナリオリゴ糖は重合度3のも
のが約17%の収率で生成する他は重合度4のものが僅
かに確認されるのみであり、高収率かつ高選択率でラミ
ナリビオースが生成していることが判る。
応時間約48時間において殆ど観測されなくなり、収率
約55%でラミナリビオースに変換された。また、この
ときの副生成物であるラミナリオリゴ糖は重合度3のも
のが約17%の収率で生成する他は重合度4のものが僅
かに確認されるのみであり、高収率かつ高選択率でラミ
ナリビオースが生成していることが判る。
【0024】実施例2 実施例1において、リン酸水素2ナトリウムの濃度を1
0mMに代えたこと以外は実施例1と同様に行った。そ
の結果、反応時間48時間でシュクロースは約6%しか
残存せず、収率約55%でラミナリビオースに変換され
た。また、このときの副生成物であるラミナリオリゴ糖
は重合度3のものが約13%の収率で生成する他は重合
度4のものが僅かに確認されるのみであり、高収率かつ
高選択率でラミナリビオースが生成していることが判明
した。
0mMに代えたこと以外は実施例1と同様に行った。そ
の結果、反応時間48時間でシュクロースは約6%しか
残存せず、収率約55%でラミナリビオースに変換され
た。また、このときの副生成物であるラミナリオリゴ糖
は重合度3のものが約13%の収率で生成する他は重合
度4のものが僅かに確認されるのみであり、高収率かつ
高選択率でラミナリビオースが生成していることが判明
した。
【0025】比較例1 2mlの50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)中に
グルコース−1−リン酸100mM,グルコース100
mM,ラミナリビオースホスホリラーゼ0.1単位/ml
になるように反応液を調製し、37℃において2時間反
応を行った。その結果、生成したラミナリビオースの収
率は僅か21%であり、副生成物として重合度3〜8の
ラミナリオリゴ糖がそれぞれ収率13%,8.5%,5.2
%,3.1%,1.7%,0.5%で生成した。
グルコース−1−リン酸100mM,グルコース100
mM,ラミナリビオースホスホリラーゼ0.1単位/ml
になるように反応液を調製し、37℃において2時間反
応を行った。その結果、生成したラミナリビオースの収
率は僅か21%であり、副生成物として重合度3〜8の
ラミナリオリゴ糖がそれぞれ収率13%,8.5%,5.2
%,3.1%,1.7%,0.5%で生成した。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、重合度3以上のラミナ
リオリゴ糖の副生が少なく、選択的に高収率で目的とす
るラミナリビオースを製造することができる。したがっ
て、反応物からのラミナリビオースの単離も容易であ
る。
リオリゴ糖の副生が少なく、選択的に高収率で目的とす
るラミナリビオースを製造することができる。したがっ
て、反応物からのラミナリビオースの単離も容易であ
る。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12P 19/14 C12P 19/24 CA(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】 シュクロースを、リン酸の存在下に
(1)シュクロースホスホリラーゼ,(2)グルコース
イソメラーゼ並びに(3)ラミナリビオースホスホリラ
ーゼ及び/又はβ−1,3オリゴグルカンホスホリラー
ゼで処理することを特徴とするラミナリビオースの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17187391A JP2817746B2 (ja) | 1991-06-18 | 1991-06-18 | ラミナリビオースの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17187391A JP2817746B2 (ja) | 1991-06-18 | 1991-06-18 | ラミナリビオースの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04370099A JPH04370099A (ja) | 1992-12-22 |
JP2817746B2 true JP2817746B2 (ja) | 1998-10-30 |
Family
ID=15931378
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17187391A Expired - Lifetime JP2817746B2 (ja) | 1991-06-18 | 1991-06-18 | ラミナリビオースの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2817746B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001299338A (ja) * | 2000-04-19 | 2001-10-30 | Showa Sangyo Co Ltd | ラミナリビオースホスホリラーゼ、その製造方法、並びに該酵素を用いるラミナリオリゴ糖の製造方法。 |
CN113493811B (zh) * | 2021-08-24 | 2023-09-22 | 山东大学 | 一种以纤维素为底物制备昆布二糖的方法 |
-
1991
- 1991-06-18 JP JP17187391A patent/JP2817746B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04370099A (ja) | 1992-12-22 |
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