JP2817179B2 - デジタルストレージ・オシロスコープ - Google Patents

デジタルストレージ・オシロスコープ

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JP2817179B2
JP2817179B2 JP8836389A JP8836389A JP2817179B2 JP 2817179 B2 JP2817179 B2 JP 2817179B2 JP 8836389 A JP8836389 A JP 8836389A JP 8836389 A JP8836389 A JP 8836389A JP 2817179 B2 JP2817179 B2 JP 2817179B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は、デジタルストレージ・オシロスコープに
関し、特に観測信号の高周波ノイズの低減に関する。
【従来の技術】
デジタルストレージ・オシロスコープの高帯域化や高
感度化に伴い、測定器自身のノイズがデジタルストレー
ジ・オシロスコープの分解能を越えてしまうことがあ
る。第12図は、無信号入力時にデジタルストレージ・オ
シロスコープ自身によって発生したノイズ(以下測定器
ノイズと称する)を表示したものである。本来ならば、
無信号であるから表示画は一直線になるはずであるが、
実際には測定器ノイズにより波形が見にくくなってい
る。 このような場合に、波形からノイズを取り除く方法と
しては、繰り返し現象の波形信号の場合には平均化を行
う方法があり、単発現象を波形信号の場合にはフィルタ
を通して必要な周波数成分のみを取り出す方法がある。 すなわち、繰り返し現象の観測では、平均化でノイズ
減少、また、ノイズに埋もれた信号を抽出できるが、単
発現象の場合には、ノイズと信号とを分離することは不
可能である。しかし、平滑化処理(ローパスフィルタ)
によって、見掛上、高周波ノイズを減らすことができ
る。この場合に、フィルタは、アナログ的、あるいはデ
ジタル的に実現できるが、デジタルストレージ・オシロ
スコープでは、一般にデジタルフィルタ処理が用いられ
る。 このデジタルフィルタ処理は、アナログ信号を適当な
サンプリング周波数でサンプリングしてデジタル値に変
換し、そのデジタル値に対してある数値演算を施してア
ナログ回路のフィルタと同様の結果を得るものである。 従来、この種のデジタル平滑化処理として、例えば5
標本点平滑化(Smoothing by 5s)が良く用いられる。 すなわち、入力波形データが記憶された入力メモリ、
あるアドレスADnのデータXnに対し、その前の2標本点
及びその後の2標本点の合計5標本点のデータを用いて なる平滑化演算を行って平滑化データYnを得る。そし
て、この平滑化処理を入力メモリの全てのデータについ
て行い、その結果をデータXnに代えて表示メモリに記憶
し、この表示メモリの内容により波形表示を行う。 この平滑化処理のフィルタ特性は、第13図に示すよう
になる。図中の点数は標本点数を示している。 以上のような複数標本点平滑化処理を行うことによ
り、信号やデジタルストレージ・オシロスコープ自身の
ノイズを減少させ、見やすい波形を表示させることがで
きる。例えば、第14図に示すようなグリッチのある方形
波は5標本点平滑化処理を施せば、第15図に示すように
ノイズが減少した見やすい波形となる。
【発明が解決しようとする課題】
ところが、第14図及び第15図から明らかなように、全
てのデータについて5標本点平滑化処理を施した場合、
グリッチの振幅がかなり小さくなってしまうとともに、
信号波形の立ち上がり及び立ち下がり部がゆるやかにな
ってしまう。 また、第16図に示すような高周波繰り返し信号は、第
17図に示すように減衰してしまう。 これは、第13図の平滑化処理のフィルタ特性に示すよ
うに、高周波成分が減衰するためである。 なお、この場合、デジタル信号に対してデジタル処理
を施すことについて論じているので、高周波とはサンプ
リング周波数に対する相対的な意味として取り扱うこと
とする。 この発明は、以上の点に鑑み、測定器ノイズを減ら
し、かつ、高周波特性を劣化させずに観測しやすい表示
波形を得るデジタルストレージ・オシロスコープを提供
することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
請求項(1)の発明は、 入力アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換
器と、 このA/D変換器からのデジタル信号を記憶する入力メ
モリ手段と、 この入力メモリ手段から記憶内容を読み出して表示に
適した処理を施す波形処理手段と、 この波形処理手段の処理結果を記憶する表示メモリ手
段と、 表示メモリ手段の記憶内容を読み出して波形表示を行
う表示手段とを有するデジタルストレージ・オシロスコ
ープにおいて、 上記波形処理手段が、 設定されたノイズ量を記憶するノイズ量記憶手段と、 隣り合うデジタルデータの差を検出する差分検出手段
と、 上記差分検出手段の出力が上記ノイズ量記憶手段の出
力の値を越える上記入力メモリのアドレスを境界として
各データについての平滑化標本点数を検出する標本点数
算出手段と、 上記入力メモリからの各データについて、上記算出手
段で検出された平滑化標本点数で平滑化処理を行う平滑
化処理手段とを有し、 上記平滑化処理の結果を上記各データに代えて上記表
示メモリ手段に書き込むようにしたデジタルストレージ
・オシロスコープである。 また、請求項(2)の発明は、波形処理手段が 設定されたノイズ量を記憶するノイズ量記憶手段と、 隣り合うデジタルデータの差を検出する差分検出手段
と、 上記差分検出手段の出力が上記ノイズ量記憶手段の出
力の値を越える上記入力メモリのアドレスを境界として
各データについての平滑化標本点数を検出する標本点数
算出手段と、 上記入力メモリからの各データについて、上記算出手
段で検出された平滑化標本点数で平滑化処理を行う平滑
化処理手段と、 上記平滑化処理を行った結果と対応する入力メモリの
データとの差を求める比較手段とを有し、 上記平滑化処理手段では、この比較手段の出力が設定
された一定値以下になるまで標本点数を減らして平滑化
処理を行うとともに上記平滑化処理の結果をそのデータ
に代えて上記表示メモリ手段に書き込むようにしたデジ
タルストレージ・オシロスコープである。
【作用】
請求項(1)の発明においては、隣り合うデータの差
がノイズ量記憶手段の出力より大きいデータの入力メモ
リのアドレスを境界として区切られた区間で連続したデ
ータについて平滑化処理が行われる。 したがって、境界のデータは平滑化されずにそのまま
表示メモリ手段に書き込まれることになり、また、境界
に近いデータはそのデータを中心とする標本点数が少な
くなる。この結果、波形の立ち上がりや立ち下がりは殆
ど減衰せずにノイズのみが除去できる。 請求項(2)の発明においては、境界によって区切ら
れた区間で連続したデータの、各データについての平滑
化処理の標本点数は、平滑化処理の結果のデータと対応
する入力メモリのデータとの差を取ったとき、設定され
た一定値より小さくなるまで少なくするようにされる。
これにより、信号波形中の小振動波形も再現することが
できる。
【実施例】
以下、この発明によるデジタルストレージ・オシロス
コープの一実施例を、図を参照しながら説明しよう。 第2図は、デジタルストレージ・オシロスコープの概
略ブロック図である。 入力端子1に加えられた入力波形信号は、増幅器2に
よって適度に増幅された後、A/D変換器3に供給され
る。A/D変換器3では、データ取得コントローラ5から
のクロックによって、入力波形信号がサンプリングさ
れ、そのサンプリング値が順次デジタルデータに変換さ
れる。変換されたデジタルデータは、データ取得コント
ローラ5によりタイミングが取られて入力メモリ4に記
憶される。 また増幅器2からは、トリガ用信号が得られ、このト
リガ用信号がトリガ回路10に供給される。トリガ回路10
は、トリガ条件の成立によってデータ取得コントローラ
5を駆動する。 入力メモリ4へのデータの記憶が完了すると、波形処
理手段6によりデータは、後述のようにして表示に適し
た形に変換処理され、表示メモリ7に転送される。表示
メモリ7に書き込まれたデータは、表示コントローラ9
により読み出され、表示手段8の表示素子、例えば陰極
線管の画面にその波形が表示される。 この発明は第2図において、特に波形処理手段6の構
成に特徴がある。 この発明は、測定器ノイズの大きさは、特定の測定条
件の下では固有であることに着目する。 そして、測定器ノイズの大きさが一定値以下である
ことは、無信号のときは隣り合うデータ間の値の差は一
定値以下であり、隣り合うデータ間の差が一定値以上
であることは、そこに信号が存在することを意味してい
ると考えることができる。 そこで、この発明では以上の2つの条件から、隣り合
うデータの差が一定値以下の連続したデータにおいて平
滑化処理を行ってノイズ除去あるいは軽減し、一定値よ
り大きな変化を持っているところは、そのままのデータ
を使うという方法で全データを処理する。 第1図は、この発明による波形処理手段6の一実施例
のブロック図である。 第1図において、ノイズ量記憶手段61には、測定条件
に対応した測定器ノイズを含むノイズの最大値が記憶さ
れている。このノイズ量記憶手段61のノイズ量は、測定
条件が変われば書き替えられる。 入力メモリ4のデータは、読み出しコントローラ66か
らの読み出しコントロール信号により読み出され、読み
出されたデータは差分検出手段62に供給されるとともに
平滑化処理手段67に供給される。 読み出しコントローラ66は、入力メモリ4のあるアド
レスADnのデータDnに対し、先ず、その前後のアドレスA
Dn+1,ADn-1のデータDn+1,Dn-1を読み出す。 差分検出比較手段62では、アドレスADnのデータDnと
その前後のデータとの差の絶対値|Dn−Dn+1|,|Dn−Dn-1
|を求める。求められた差の絶対値は比較手段63に供給
される。比較手段63では、これら2つの絶対値とノイズ
量記憶手段61のノイズ量出力との大小判別を行う。そし
て、2つの絶対値が両方共にノイズ量出力より小さけれ
ば、標本点数検出手段64に標本点数を+2加算する制御
信号を供給する。 標本点数検出手段64では、標本点数の初期値は1であ
るので、標本点数は3にされる。 比較手段63で、2つの絶対値が両方共にノイズ量出力
より小さいと判別されたときは、その判別出力が読み出
しコントローラ66に供給されることにより、読み出しコ
ントローラ66は、入力メモリ4のアドレスADn+2,ADn-2
のデータDn+2,Dn-2を読み出し、差分検出手段62に送
る。差分検出手段62では、絶対|Dn+2−Dn+1|,|Dnn-2−D
n-1|を求め、これら2つの絶対値を比較手段63に供給す
る。比較手段63は、これら絶対値とノイズ量記憶手段61
のノイズ量出力との大小判別を行う。そして、2つの絶
対値が両方共にノイズ量出力より小さければ、標本点数
検出手段64に標本点数を、さらに+2加算する制御信号
を供給する。したがって、標本点検出手段64では、標本
点数が3+2=5とされる。 比較手段63及び標本点数検出手段64は、標本点数算出
手段を構成する。 以上の処理が1つのデータDnについて、2つの差の絶
対値のいずれかがノイズ量記憶手段のノイズ出力以上に
なるまで、あるいは標本点数が標本点数記憶手段65に記
憶された値SMPLになる−隣り合うデータの2つの絶対値
を求める演算回数を(SMPL−1)/2回まで行ったときで
ある−まで行う。このため、標本点数検出手段64で標本
点数が値SMPLになったことを判別したときの判別信号は
読み出しコントローラ66に供給される。 以上の動作が完了した時点の標本点数検出手段64の標
本点数出力は平滑化処理手段67に供給される。平滑化処
理手段67では、アドレスADnのデータを中心とした、そ
の標本点数分のデータを用いて平滑化処理を行う。そし
て、その平滑化処理結果のデータをアドレスADnに対応
した表示メモリ7のアドレスDADnに格納する。 以上の処理を入力メモリ4の先頭番地から最終番地ま
で繰り返す。 以上の処理をより理解し易くするため、第3図に示す
ような0番地から始まる入力データ列を、ノイズ量記憶
手段61のノイズ量が3、標本点数記憶手段65の標本点数
が5として処理する場合を例にとって説明する。 第3図において、一番上の数字は番地を示し、その下
の数値−6,−7,−6,……はデータの値である。 0番地のデータは、前のデータがないので、平滑化処
理手段67では平滑化処理は行わず、データ「−6」をそ
のまま表示メモリ7の0番地に書き込まれる。 1番地のデータは、両隣りのデータが使えるので、こ
れら隣り合ったデータの差を求め、その差の絶対値とノ
イズ量との大小判別を行う。この場合、差の絶対値は共
に3より小さいので、平滑化処理手段67では、3標本点
平滑化処理が行われる。そして、その平滑化処理結果が
表示メモリ7の1番地に記憶される。 次に、2番地のデータに対しては、前後それぞれ2デ
ータずつ取ることができる。この場合、先ず2番地のデ
ータの前後のアドレス1番地及び3番地のデータが入力
メモリ4から読み出され、2番地のデータとこれらのデ
ータとの差の絶対値を求める。これらの差の絶対値はノ
イズ量3より小さいので、さらの0番地及び4番地のデ
ータを読み出し、これらと隣り合うデータの差の絶対値
を求める。その差の絶対値はやはりノイズ量3より小さ
いので、標本点数検出手段64の平滑化標本点数は5とさ
れ、5標本点平滑化が平滑化処理手段67で行われる。 3番地のデータに対しては、前後それぞれ3データず
つ取ることができる。そして、隣り合うデータの差の絶
対値は、それぞれノイズ量より小さい。したがって、7
標本点平滑化処理が可能である。しかし、標本点数記憶
手段65の標本点数が5であるので、この3番地のデータ
はその前後2データずつ用いて5標本点平滑化処理が行
われ、その結果が表示メモリ7の3番地に記憶される。 同様にして、4〜6番地のデータは、5標本点平滑化
処理が行われ、その平滑化処理の結果が表示メモリ7の
対応するアドレスに記憶される。 次に7番地のデータに着目する。この7番地データと
その前後の6,8番地のデータとの差の絶対値は、ノイズ
量3より小さいが、8番地と9番地のデータの差の絶対
値は9となり、ノイズ量より大きい。したがって、この
7番地のデータに対しては、標本点数は3となり、3標
本点平滑化処理がなされ、その結果が表示メモリ7の7
番地に記憶される。 8番地は、そのデータと後の9番地のデータとの差の
絶対値がノイズ量より大きいので、隣り合う他の差の絶
対値がノイズ量3より小さい連続データの境界となる。
この場合、標本点数は1となるので、8番地のデータは
そのまま表示メモリ7の8番地に記憶される。 同様にして、隣り合うデータ間の差の絶対値がノイズ
量より大きくなる入力メモリ4のアドレス14番地を境界
として、隣り合うデータ間の差の絶対値がノイズ量より
小さい9番地〜14番地までの連続データが処理される。 15番地のデータは、両隣りのデータが大きく異なった
値となっているため、そのまま表示メモリ7に書き込ま
れる。 以下、さらに同様の処理が行われる。 こうして、隣り合うデータの差の絶対値がノイズ量よ
り大きい入力メモリ4のアドレスを境界として区切られ
た区間ごとに、その区間の連続データが平滑化処理され
る。 第1図は、各手段をディスクリート回路で構成した場
合の例であるが、デジタルストレージ・オシロスコープ
に、セット全体の制御や波形データの処理あるいは測定
に必要な計算を行わせるための搭載されているマイクロ
コンピュータを用い、ソフトウエア処理によって同様に
結果を得ることができる。 第4図は、その場合のマイクロコンピュータで実行す
るためのフローチャートの一例図である。 先ず、入力メモリ4から読み出した入力データ列の隣
り合うデータの差の絶対値がノイズより大きい番地を求
めることにより、平滑化処理の連続データの境界の入力
メモリ4の番地を求める(ステップ101)。 次に、着目したデータに対して、平滑化標本点数を決
定する(ステップ102)。決定の仕方は、着目データの
前後で入力データの先頭番地や最終番地あるいは急激変
化点(隣り合うデータの差の絶対値がノイズ量よりも大
きくなる点)を含まないで、何個ずつのデータが取れる
かを調べることにより行う。但し、データの前後の片側
最大(SMPL−1)/2個までとする。求めた個数を片側m
とする。 次に、着目データの前後それぞれm個ずつの合計2m+
1個のデータを用いて平滑化処理を行う。(ステップ10
3)。 平滑化処理の結果を、着目データの入力メモリアドレ
スに対応する表示メモリのアドレスに記憶する(ステッ
プ104)。 次に、着目データが入力メモリの最後のアドレスのデ
ータか否か判別する(ステップ105)。判別の結果、最
後のアドレスのデータでなければステップ102に戻り、
最後のアドレスのデータであればプログラム終了とな
る。 以上の例のプログラムでは、全データにわたって、急
激変化点を予め求めて平滑処理する連続データの境界を
予め知って、平滑化標本点数を各着目データについて求
めるようにしたが、第1図例と同様に、入力メモリ4の
先頭番地から順に急激変化点をチェックしながら平滑化
標本点数を算出するようにするプログラムとすることも
勿論できる。 また、入力メモリ4の先頭番地と最終番地も標本点数
算出の条件としたが、必ずしもその必要はない。例え
ば、先頭番地の前や最終番地の後に、それぞれ先頭番地
のデータや最終番地のデータと同一のデータがあると仮
定して平滑化処理を行うようにしてもよい。 以上のような平滑化処理を施すことにより、例えば第
5図に示すような速い立ち上がりや細いグリッチがある
波形も、第6図に示すように、立ち上がりの早さやグリ
ッチの振幅を損なうことなく、高周波ノイズを減らした
波形を表示波形として得ることができる。なお、第6図
の例では、標本点数記憶手段65の標本点数を5としてい
る。 ところで、第13図に示したように、平滑化標本点数を
多くすればノイズは、より低い周波数成分まで減らすこ
とができる。ところが、平滑化標本点数を多くすると、
例えば第7図のように方形液に小振動の振動波形が含ま
れているような波形の場合、第8図に示すように、波形
のベース部のノイズは良く減衰されているものの、方形
波上の振動波形部分が乱れてしまう。第8図の例は、平
滑化標本点数が20の場合である。 これは、標本点数の中に含まれる小振動は、隣り合う
データの差が小さいために平滑化処理の境界にもならな
いし、平滑化処理を行うと平均化されて振動波形が減衰
してしまうことによる。 上述の例では、標本点数を多くせず、例えば5程度に
することにより、上記の欠点が生じるのを回避し、方形
波上の小振動も再現できるようにしている。 しかし、標本点数を多くとって低い周波数成分までノ
イズを軽減できれば、より効果的である。 そこで、この発明においては、次のようにすることに
より、標本点数を多くとっても前述のような小振動波な
ども再現できるようにしている。 第9図は、この場合の一実施例のブロック図で、第1
図例と同様の部分には、同一符号を付してある。 この例では、第1図例に対して比較手段68が追加され
ている。そして、この例の場合、標本点数記憶手段65に
記憶されている標本点数は、例えば20とされている。 比較手段68では、ある着目アドレスの入力メモリ4の
データと、そのデータについて平滑化処理手段67で求め
られた平滑化データとの差を求める。そして、その差を
ノイズ量記憶手段61のノイズ量出力と比較する。差がノ
イズ量より大きければ、標本点数検出手段64の標本点数
を2個ずつ減らす。 平滑化処理手段67は、この2個(前後1個ずつ)減ら
された標本点数で再度平滑化処理を行う。比較手段68
は、この再度の平滑化処理の結果と入力メモリ4の着目
データと比較する。 以上の動作を、比較手段68で、入力メモリ4の着目デ
ータと、平滑化処理結果データとの差がノイズ量より小
さくなるまで繰り返す。そして、差がノイズ量より小さ
くなったときの標本点数で行った平滑化処理の結果を表
示メモリ7の対応するアドレスに記憶する。 以上の動作を入力メモリ4の先頭番地から最終番地ま
で行う。 第9図例によって、前述した第7図のような波形を処
理した場合の表示波形を第10図に示す。この第10図から
明らかなように、波形のベース部のノイズの減衰と、方
形波のトップの部分の小振動部の再現の両方の作用効果
が得られている。 なお、比較手段68で求める入力メモリ4の着目データ
と、平滑化処理結果データとの差の臨界値は、ノイズ量
記憶手段61の出力、そのままではなく、このノイズ量を
一定値で除算した、例えばノイズ量の1/2としてもよ
い。また、ノイズ量記憶手段61のノイズ量とは別個に設
定しても勿論よい。 この例の場合にも、第1図例と同様にマイクロコンピ
ュータを用いてプログラム処理することも可能である。 第11図にそのフローチャートを示す。 すなわち、この例では、第9図のプログラムのステッ
プ103とステップ104との間に、ステップ201〜203を加入
する。 ステップ201では、ステップ102で求めた標本点数で、
ステップ103で行った平滑化処理結果と、着目データと
の差の絶対値を求める。 ステップ202では、その差の絶対値が(ノイズ量/2)
より小さいか否か判別する。損判別の結果、差が大きけ
ればステップ203に進む。 ステップ203では、標本点数を2個減らして再度、平
滑化処理する。その後、ステップ201に戻って以上の動
作を繰り返す。 ステップ202での判別の結果、差が小さければステッ
プ104に進み、平滑化処理結果を表示メモリに格納す
る。そして、以上を最終データまで繰り返す。
【発明の効果】
この発明によれば、測定器ノイズよりも大きな変化が
隣り合うデータ間に存在するところを境界として、その
境界で区切られた区間ごとに、その区間の連続データに
ついて平滑化処理を施すようにしたので、境界に近付く
にしたがって平滑化の標本点数が少なくなる。したがっ
て、信号の変化が緩やかな部分では平滑化処理によって
ノイズが軽減され、しかも、グリッチや立ち上がりなど
の信号変化の急激な部分ではそのままデータが残ること
になる。すなわち、ノイズよりも大きな急激な変化があ
る信号近辺では、周波数特性の劣化が起きず、高周波特
性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例のブロック図、第2図はデ
ジタルストレージ・オシロスコープの概略のブロック
図、第3図はこの発明の動作の説明のための図、第4図
はこの発明の他の実施例の説明のためのフローチャー
ト、第5図は高速の立ち上がり,立ち下がりとグリッチ
を含む波形の例を示す図、第6図は第5図の波形に対し
この発明による平滑化を施した結果を表示した例を示す
図、第7図は入力データ波形の一例を示す図、第8図及
び第10図は第7図の波形に対しこの発明を適用した結果
の一例を示す図、第9図はこの発明の一実施例のブロッ
ク図、第11図はこの発明の他の実施例の説明のためのフ
ローチャート、第12図は入力データ波形をそのまま表示
した例を示す図、第13図は平滑化処理によるフィルタ特
性を示す図、第14図は入力データ波形の一例を示す図、
第15図は第14図の波形に対し、従来技術による平滑化処
理を施した結果を表示した例を示す図、第16図は高周波
の入力データ波形の一例を示す図、第17図は第16図の高
周波入力波形に対し従来技術による平滑化処理を施した
結果を表示した例を示すである。 3;A/D変換器 4;入力メモリ 6;波形処理手段 7;表示メモリ 8;表示素子 61;ノイズ量記憶手段 62;差分検出手段 64;標本点数検出手段 65;標本点数記憶手段 67;平滑化処理手段 68;比較手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力アナログ信号をデジタル信号に変換す
    るA/D変換器と、 このA/D変換器からのデジタル信号を記憶する入力メモ
    リ手段と、 この入力メモリ手段から記憶内容を読み出して表示に適
    した処理を施す波形処理手段と、 この波形処理手段の処理結果を記憶する表示メモリ手段
    と、 表示メモリ手段の記憶内容を読み出して波形表示を行う
    表示手段とを有するデジタルストレージ・オシロスコー
    プにおいて、 上記波形処理手段が、 設定されたノイズ量を記憶するノイズ量記憶手段と、 隣り合うデジタルデータの差を検出する差分検出手段
    と、 上記差分検出手段の出力が上記ノイズ量記憶手段の出力
    の値を越える上記入力メモリのアドレスを境界として各
    データについての平滑化標本点数を検出する標本点数算
    出手段と、 上記入力メモリからの各データについて、上記算出手段
    で検出された平滑化標本点数で平滑化処理を行う平滑化
    処理手段とを有し、 上記平滑化処理の結果を上記各データに代えて上記表示
    メモリ手段に書き込むようにしたデジタルストレージ・
    オシロスコープ。
  2. 【請求項2】入力アナログ信号をデジタル信号に変換す
    るA/D変換器と、 このA/D変換器からのデジタル信号を記憶する入力メモ
    リ手段と、 この入力メモリ手段から記憶内容を読み出して表示に適
    した処理を施す波形処理手段と、 この波形処理手段の処理結果を記憶する表示メモリ手段
    と、 表示メモリ手段の記憶内容を読み出して波形表示を行う
    表示手段とを有するデジタルストレージ・オシロスコー
    プにおいて、 上記波形処理手段が、 設定されたノイズ量を記憶するノイズ量記憶手段と、 隣り合うデジタルデータの差を検出する差分検出手段
    と、 上記差分検出手段の出力が上記ノイズ量記憶手段の出力
    の値を越える上記入力メモリのアドレスを境界として各
    データについての平滑化標本点数を検出する標本点数算
    出手段と、 上記入力メモリからの各データについて、上記算出手段
    で検出された平滑化標本点数で平滑化処理を行う平滑化
    処理手段と、 上記平滑化処理を行った結果と対応する入力メモリのデ
    ータとの差を求める比較手段とを有し、 上記平滑化処理手段では、この比較手段の出力が設定さ
    れた一定値以下になるまで標本点数を減らして平滑化処
    理を行うとともに、上記平滑化処理の結果をそのデータ
    に代えて上記表示メモリ手段に書き込むようにしたデジ
    タルストレージ・オシロスコープ。
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