JP2816725B2 - 糖類吸収抑制剤 - Google Patents
糖類吸収抑制剤Info
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- JP2816725B2 JP2816725B2 JP1285759A JP28575989A JP2816725B2 JP 2816725 B2 JP2816725 B2 JP 2816725B2 JP 1285759 A JP1285759 A JP 1285759A JP 28575989 A JP28575989 A JP 28575989A JP 2816725 B2 JP2816725 B2 JP 2816725B2
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- Japan
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- sugar
- glucopyranoside
- absorption inhibitor
- hydroxyphenyl
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [発明の属する技術分野] 本発明は、糖類の体内での吸収を抑制する糖類吸収抑
制剤に関するものである。
制剤に関するものである。
[従来技術] 近年の精製技術の進歩に伴い、純粋な白砂糖が甘味料
として利用されているが、最近、この精製白砂糖の多量
摂取によって肥満・抗脂血症等の種々の病態が引き起こ
される事が指摘されている。
として利用されているが、最近、この精製白砂糖の多量
摂取によって肥満・抗脂血症等の種々の病態が引き起こ
される事が指摘されている。
しかしながら、体内における糖類の吸収を抑制する安
全性の高い抑制剤は現在のところ得られていない。
全性の高い抑制剤は現在のところ得られていない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、体内における糖類の吸収を効果的に抑制す
ることのできる安全性の高い糖類吸収抑制剤を提供する
ことを課題としている。
ることのできる安全性の高い糖類吸収抑制剤を提供する
ことを課題としている。
[課題を解決するための手段] 本発明にかかる糖類吸収抑制剤は、粗糖、糖蜜等非精
製糖から抽出によって得られるタキオサイド((3−メ
トキシ−4−ヒドロキシフェニル)−β−D−グルコピ
ラノシド)及び/又はアルブチン(4ヒドロキシフェニ
ル−β−D−グルコピラノシド)を必須成分とする。古
くから甘味料として用いられてきた未精製の黒砂糖中に
は高インスリン血症抑制作用・糖吸収抑制作用を有する
物質が含まれていることが知られている。これらの作用
物質として3,4−ジメトキシフェニル−O−D−グルコ
ース及び3,4,6−トリメトキシフェニル−O−D−グル
コースが単離されるとともに、これら2つの化合物の他
にも上記作用を有する化合物が黒砂糖中に存在する事が
報告されている(Y.キムラ他,プランタ メディカ(Pl
anta Medica),50,469−473,1984)。
製糖から抽出によって得られるタキオサイド((3−メ
トキシ−4−ヒドロキシフェニル)−β−D−グルコピ
ラノシド)及び/又はアルブチン(4ヒドロキシフェニ
ル−β−D−グルコピラノシド)を必須成分とする。古
くから甘味料として用いられてきた未精製の黒砂糖中に
は高インスリン血症抑制作用・糖吸収抑制作用を有する
物質が含まれていることが知られている。これらの作用
物質として3,4−ジメトキシフェニル−O−D−グルコ
ース及び3,4,6−トリメトキシフェニル−O−D−グル
コースが単離されるとともに、これら2つの化合物の他
にも上記作用を有する化合物が黒砂糖中に存在する事が
報告されている(Y.キムラ他,プランタ メディカ(Pl
anta Medica),50,469−473,1984)。
本発明における糖類吸収抑制剤として、発明者等はタ
キオサイド(tachioside)[(3−メトキシ(methox
y)−4ヒドロキシフェニル(hydroxyphenyl))−β−
D−グルコピラノシド(glucopyranoside)]及びアル
ブチン(arbutin)(4ヒドロキシフェニル(hydroxyph
enyl)−β−D−グルコピラノシド(glucopyranosid
e))が効果的であることを見出した。以下、具体例を
挙げつつこの発明について詳細に説明する。
キオサイド(tachioside)[(3−メトキシ(methox
y)−4ヒドロキシフェニル(hydroxyphenyl))−β−
D−グルコピラノシド(glucopyranoside)]及びアル
ブチン(arbutin)(4ヒドロキシフェニル(hydroxyph
enyl)−β−D−グルコピラノシド(glucopyranosid
e))が効果的であることを見出した。以下、具体例を
挙げつつこの発明について詳細に説明する。
本発明において使用するタキオサイド((3−メトキ
シ−4−ヒドロキシフェニル)−β−D−グルコピラノ
シド)及び/又はアルブチン(4ヒドロキシフェニル−
β−D−グルコピラノシド)は、例えば次のようにして
得られる。
シ−4−ヒドロキシフェニル)−β−D−グルコピラノ
シド)及び/又はアルブチン(4ヒドロキシフェニル−
β−D−グルコピラノシド)は、例えば次のようにして
得られる。
まず粗糖、糖蜜等の非精製糖を通常、砂糖黍または甜
菜から準備調整する。この非精製糖を適当量の水に溶解
し、これを吸着剤に吸着させたあと吸着剤を水洗して糖
分を除去する。そのあと20〜30%の低級アルコール次い
で95〜99%の低級アルコールにより非蔗糖画分を溶出さ
せる。使用する吸着剤としては、非極性のポリスチレン
系樹脂吸着剤例えばアンバーライトXAD−1,アンバーラ
イトXAD−2(ロームアンド ハース社製)及びセルバX
AD−2(セルバ社製)が好適である。
菜から準備調整する。この非精製糖を適当量の水に溶解
し、これを吸着剤に吸着させたあと吸着剤を水洗して糖
分を除去する。そのあと20〜30%の低級アルコール次い
で95〜99%の低級アルコールにより非蔗糖画分を溶出さ
せる。使用する吸着剤としては、非極性のポリスチレン
系樹脂吸着剤例えばアンバーライトXAD−1,アンバーラ
イトXAD−2(ロームアンド ハース社製)及びセルバX
AD−2(セルバ社製)が好適である。
また、非蔗糖画分は非精製糖を適量の水に溶解し、こ
れに5倍量のエタノールを加え蔗糖を沈澱させ、その上
澄みとして得ることができる。この場合、まだ相当量の
糖分が非蔗糖画分に含まれるのでさらに活性炭カラムに
より糖分を除去する必要がある。すなわち、上記の方法
で得た非蔗糖画分を活性炭に吸着させたあと水洗いして
糖分を除去し、そのあと低級アルコールにより非蔗糖画
分を溶出させる。
れに5倍量のエタノールを加え蔗糖を沈澱させ、その上
澄みとして得ることができる。この場合、まだ相当量の
糖分が非蔗糖画分に含まれるのでさらに活性炭カラムに
より糖分を除去する必要がある。すなわち、上記の方法
で得た非蔗糖画分を活性炭に吸着させたあと水洗いして
糖分を除去し、そのあと低級アルコールにより非蔗糖画
分を溶出させる。
このようにして得られた非蔗糖画分をシリカゲルカラ
ムクロマト及び/または逆相HPLGで精製分別することに
より、糖類吸収抑制剤を得ることができるのである。
ムクロマト及び/または逆相HPLGで精製分別することに
より、糖類吸収抑制剤を得ることができるのである。
本発明において得られた糖類吸収抑制剤は、常法の定
性分析によりtachioside((3−methoxy−4−hydroxy
phenyl)−β−D−glucopyranoside)及びarbutin(4
−hydroxyphenyl−β−D−glucopyranoside)と同定さ
れた。本発明においてこれらの糖類吸収抑制剤必須成分
は、有機合成法によって化学的に合成したものであって
もよく、その合成方法としては特に限定されるものでは
ない。
性分析によりtachioside((3−methoxy−4−hydroxy
phenyl)−β−D−glucopyranoside)及びarbutin(4
−hydroxyphenyl−β−D−glucopyranoside)と同定さ
れた。本発明においてこれらの糖類吸収抑制剤必須成分
は、有機合成法によって化学的に合成したものであって
もよく、その合成方法としては特に限定されるものでは
ない。
[作用] 本発明における必須成分であるタキオサイド((3−
メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−β−D−グルコ
ピラノシド)及び/又はアルブチン(4ヒドロキシフェ
ニル−β−D−グルコピラノシド)が体内における糖類
の吸収を抑制するメカニズムは必ずしも明確ではない
が、これら糖類吸収抑制剤は糖であるグルコースと化学
的に構造が似ているので、小腸内で糖とともに吸収され
る結果その分だけ糖の吸収を阻害するのであろうと考え
られる。
メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−β−D−グルコ
ピラノシド)及び/又はアルブチン(4ヒドロキシフェ
ニル−β−D−グルコピラノシド)が体内における糖類
の吸収を抑制するメカニズムは必ずしも明確ではない
が、これら糖類吸収抑制剤は糖であるグルコースと化学
的に構造が似ているので、小腸内で糖とともに吸収され
る結果その分だけ糖の吸収を阻害するのであろうと考え
られる。
[効果] 上記粗糖、糖蜜等非精製糖から抽出によって得られる
タキオサイド((3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニ
ル)−β−D−グルコピラノシド)及び/又はアルブチ
ン(4ヒドロキシフェニル−β−D−グルコピラノシ
ド)は、糖類吸収抑制剤としては従来全く知られていな
かった化合物である。そして本発明の糖類吸収抑制剤
は、以下の実施例でも明らかなようにすぐれた糖類吸収
抑制効果を有するものであり、しかもこの糖類吸収抑制
剤は、本来天然物から抽出されるものであるから極めて
安全性が高く、服用に適したものである。なお、上記タ
キオサイド((3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニ
ル)−β−D−グルコピラノシド)及び/又はアルブチ
ン(4ヒドロキシフェニル−β−D−グルコピラノシ
ド)は、非精製糖から抽出によって得られる他のフェニ
ルグルコシド化合物に比べて、化学構造上、親水基が多
く水溶性が高いので、食品加工に適している等の利点が
ある。
タキオサイド((3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニ
ル)−β−D−グルコピラノシド)及び/又はアルブチ
ン(4ヒドロキシフェニル−β−D−グルコピラノシ
ド)は、糖類吸収抑制剤としては従来全く知られていな
かった化合物である。そして本発明の糖類吸収抑制剤
は、以下の実施例でも明らかなようにすぐれた糖類吸収
抑制効果を有するものであり、しかもこの糖類吸収抑制
剤は、本来天然物から抽出されるものであるから極めて
安全性が高く、服用に適したものである。なお、上記タ
キオサイド((3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニ
ル)−β−D−グルコピラノシド)及び/又はアルブチ
ン(4ヒドロキシフェニル−β−D−グルコピラノシ
ド)は、非精製糖から抽出によって得られる他のフェニ
ルグルコシド化合物に比べて、化学構造上、親水基が多
く水溶性が高いので、食品加工に適している等の利点が
ある。
[実施例] つぎに、本発明の実施例及び試験例について説明す
る。
る。
(1)非蔗糖画分の抽出 黒砂糖1kgを500mlの蒸留水に溶解し、それに2.5の
エタノールを加え、蔗糖を沈澱させた。上清を16,000x
g,10分間遠心し、その上清をロータリーエバポレーター
で濃縮したもの(非蔗糖画分)を360g得た。
エタノールを加え、蔗糖を沈澱させた。上清を16,000x
g,10分間遠心し、その上清をロータリーエバポレーター
で濃縮したもの(非蔗糖画分)を360g得た。
(2)非蔗糖画分の活性炭カラムクロマト 非蔗糖画分360gを水200mlに溶解し、活性炭160gを充
填した内径4.2cmのカラムに注入し、吸着させた。次に
水1を流下させたあと、5%(2),10%(1),
20%(1),30%(1),40%(3),100%(6
)エタノールを順次流下させた。溶出液を100mlずつ
分取し、フェニル基に基づく275nm吸光度とフェノール
硫酸法による490nmの吸光度によって糖類吸収抑制剤と
蔗糖の検出を行った(第1図参照)。
填した内径4.2cmのカラムに注入し、吸着させた。次に
水1を流下させたあと、5%(2),10%(1),
20%(1),30%(1),40%(3),100%(6
)エタノールを順次流下させた。溶出液を100mlずつ
分取し、フェニル基に基づく275nm吸光度とフェノール
硫酸法による490nmの吸光度によって糖類吸収抑制剤と
蔗糖の検出を行った(第1図参照)。
蔗糖は52本目までの画分に溶出され、53本目以降の画
分を第1図に示す溶出パターンにより53〜62,63〜69,70
〜100,101〜105,106〜154本目の5つの画分に分画し
た。この5つの分画をTLC上で比較したところ(第2図
参照)、53〜62,63〜69本目の画分は原点付近にとどま
り展開しなかったが、70〜100,101〜105,106〜154本目
の画分はいずれも3,4−ジメトキシフェニル−O−D−
グルコースを主成分とする混合物であった。第1表に示
すようにいずれの画分にも糖吸収抑制効果は認められ
た。より効果の強かった70〜100,101〜105,106〜154本
目の3つの画分を1つにまとめ、この画分から未同定の
化合物を単離するためシリカゲルカラムクロマト(クロ
ロホルム/メタノール系の溶出液使用)及び逆相HPLC
(0.1%TFAを含む水/アセトニトリル系の溶出液使用)
を行ない、tachioside(化合物1)及びarbutin(化合
物2)を精製分別した。これらの2つの化合物の同定方
法を以下に記す。
分を第1図に示す溶出パターンにより53〜62,63〜69,70
〜100,101〜105,106〜154本目の5つの画分に分画し
た。この5つの分画をTLC上で比較したところ(第2図
参照)、53〜62,63〜69本目の画分は原点付近にとどま
り展開しなかったが、70〜100,101〜105,106〜154本目
の画分はいずれも3,4−ジメトキシフェニル−O−D−
グルコースを主成分とする混合物であった。第1表に示
すようにいずれの画分にも糖吸収抑制効果は認められ
た。より効果の強かった70〜100,101〜105,106〜154本
目の3つの画分を1つにまとめ、この画分から未同定の
化合物を単離するためシリカゲルカラムクロマト(クロ
ロホルム/メタノール系の溶出液使用)及び逆相HPLC
(0.1%TFAを含む水/アセトニトリル系の溶出液使用)
を行ない、tachioside(化合物1)及びarbutin(化合
物2)を精製分別した。これらの2つの化合物の同定方
法を以下に記す。
同定方法 (1)化合物1 化合物1は1H−NMR(270MHZ,CD3OD)よりβ結合した
グルコシル基{δ3.30−3.50(4H,m),3.67(1H,dd,J=
5.19,11.9HZ),3.86(1H,dd,J=2.14,11.9HZ),4.73(1
H,d,J=7.63HZ)},1つのメトキシル基{3.82(3H,
S)},3置換ベンゼン{6.57(1H,dd,J=2.75,8.54HZ),
6.68(1H,d,J=8.54HZ),6.79(1H,d,J=2.75)}のシ
グナルが観測され、ベンゼン環プロトンのカップリング
パターン及びNOESYにおいてベンゼン環の2位のプロト
ンとメトキシル基にNOEが観測されることから(3−met
hoxy−4−hydroxyphenyl)−β−D−glucopyranoside
と推定された。この化合物は既にtachiosideとしてくろ
うめもどき科クマヤナギから単離・構造決定されており
(phytochemistry,Vol,26,No.10,pp.2811−2814,198
7)、そのスペクトルデーターが化合物1と一致したの
で化合物1をtachiosideと同定した。
グルコシル基{δ3.30−3.50(4H,m),3.67(1H,dd,J=
5.19,11.9HZ),3.86(1H,dd,J=2.14,11.9HZ),4.73(1
H,d,J=7.63HZ)},1つのメトキシル基{3.82(3H,
S)},3置換ベンゼン{6.57(1H,dd,J=2.75,8.54HZ),
6.68(1H,d,J=8.54HZ),6.79(1H,d,J=2.75)}のシ
グナルが観測され、ベンゼン環プロトンのカップリング
パターン及びNOESYにおいてベンゼン環の2位のプロト
ンとメトキシル基にNOEが観測されることから(3−met
hoxy−4−hydroxyphenyl)−β−D−glucopyranoside
と推定された。この化合物は既にtachiosideとしてくろ
うめもどき科クマヤナギから単離・構造決定されており
(phytochemistry,Vol,26,No.10,pp.2811−2814,198
7)、そのスペクトルデーターが化合物1と一致したの
で化合物1をtachiosideと同定した。
(2)化合物2 化合物2は1H−NMR(270MHZ,CD3OD)よりβ結合した
グルコシル基{δ3.30−3.50(4H,m),3.68(1H,m,,3.8
7(1H,J=11.30HZ),4.72(d,J=7.63)},パラ2置換
ベンゼン{6.67(2H,d−like,J=8.85HZ),6.95(2H,d
−like,J=8.85)}のシグナルが観測され、ベンゼン環
プロトンのカップリングパターンから、4−hydroxyphe
nyl−β−D−gulcopyranosideと推定された。この化合
物は既にarbutinとして知られており東京化成工業社のa
rbutinと化合物2のスペクトルデーターを比較したとこ
ろ一致したので化合物2をarbutinと同定した。
グルコシル基{δ3.30−3.50(4H,m),3.68(1H,m,,3.8
7(1H,J=11.30HZ),4.72(d,J=7.63)},パラ2置換
ベンゼン{6.67(2H,d−like,J=8.85HZ),6.95(2H,d
−like,J=8.85)}のシグナルが観測され、ベンゼン環
プロトンのカップリングパターンから、4−hydroxyphe
nyl−β−D−gulcopyranosideと推定された。この化合
物は既にarbutinとして知られており東京化成工業社のa
rbutinと化合物2のスペクトルデーターを比較したとこ
ろ一致したので化合物2をarbutinと同定した。
これら2つの化合物の糖吸収に対する作用はこてまで
に報告がなく、今回、試験したところ第2表に示すよう
にグルコース吸収の抑制効果を示した。
に報告がなく、今回、試験したところ第2表に示すよう
にグルコース吸収の抑制効果を示した。
試験例 糖吸収の抑制効果は以下に示すラットの空腸刷子縁膜
より調整した小胞体におけるグルコース輸送阻害活性に
よって調べた。
より調整した小胞体におけるグルコース輸送阻害活性に
よって調べた。
(1)空腸刷子縁膜の調整 以下の操作はすべて0〜4℃で行なった。200g前後の
ラットから死後直ちに空腸を取り出し、管空内を生理食
塩水で洗浄して残留物を洗い流した。さらに、腸管をひ
っくり返し粘液をペーパータオルで拭き取った後、粘膜
細胞をスライドグラスで擦取した。擦取した粘膜細胞に
1匹当り10〜20mlの50mMマンニトール−20mMトリス/塩
酸緩衝液(pH7.1)を加え、テフロンホモジナイザーで
5ストークのホモジネーションを行なった。ホモジネー
トに粉末CaCl2を10mMになるように加え、ときどき軽く
かきまぜた。15分後に、3000Xg、15分間遠心し、さら
に、その上清を27000Xg、30分間遠心した。この沈澱を5
0mMマンニトール−10mMヘペス/トリス緩衝液(pH7.5)
に懸濁し、テフロンホモジナイザーでホモジナイズし
た。ホモジネートをさらに、27000Xg、30分間遠心した
後、沈澱を100mMマンニトール−10mMトリス/ヘペス(p
H7.5)に懸濁し(2〜3mg protein/ml)、刷子縁膜小胞
体を調製した。
ラットから死後直ちに空腸を取り出し、管空内を生理食
塩水で洗浄して残留物を洗い流した。さらに、腸管をひ
っくり返し粘液をペーパータオルで拭き取った後、粘膜
細胞をスライドグラスで擦取した。擦取した粘膜細胞に
1匹当り10〜20mlの50mMマンニトール−20mMトリス/塩
酸緩衝液(pH7.1)を加え、テフロンホモジナイザーで
5ストークのホモジネーションを行なった。ホモジネー
トに粉末CaCl2を10mMになるように加え、ときどき軽く
かきまぜた。15分後に、3000Xg、15分間遠心し、さら
に、その上清を27000Xg、30分間遠心した。この沈澱を5
0mMマンニトール−10mMヘペス/トリス緩衝液(pH7.5)
に懸濁し、テフロンホモジナイザーでホモジナイズし
た。ホモジネートをさらに、27000Xg、30分間遠心した
後、沈澱を100mMマンニトール−10mMトリス/ヘペス(p
H7.5)に懸濁し(2〜3mg protein/ml)、刷子縁膜小胞
体を調製した。
(2)グルコース輸送阻害活性の測定 刷子縁膜小胞体懸濁液を20μ試験管に取り、100mM
マンニトール−10mMトリス/ヘペス(pH7.5)に溶解し
た各農度の試料を10μ加え、20℃で3分間プレインキ
ュベートした。これに20μの2mM D−[14C]−glucos
e(10μCi/ml)−100mMNaSCN−100mMマンニトール−10m
Mトリス/ヘペス(pH7.5)を加え、20℃で15秒間インキ
ュベートした後、氷冷した反応停止液(150mMNaCl−0.2
mMフロリジン−1mMトリス/塩酸,pH7.5)を1ml加え、直
ちにメンブレーンフィルター(ポアサイズ;0.2μm)で
濾過した。さらに、上記反応停止液4mlで洗浄した後、
メンブレーンフィルター上にトラップされた膜小胞体の
放射活性をフィルターごと測定した。阻害活性は、以下
の式により算出した。
マンニトール−10mMトリス/ヘペス(pH7.5)に溶解し
た各農度の試料を10μ加え、20℃で3分間プレインキ
ュベートした。これに20μの2mM D−[14C]−glucos
e(10μCi/ml)−100mMNaSCN−100mMマンニトール−10m
Mトリス/ヘペス(pH7.5)を加え、20℃で15秒間インキ
ュベートした後、氷冷した反応停止液(150mMNaCl−0.2
mMフロリジン−1mMトリス/塩酸,pH7.5)を1ml加え、直
ちにメンブレーンフィルター(ポアサイズ;0.2μm)で
濾過した。さらに、上記反応停止液4mlで洗浄した後、
メンブレーンフィルター上にトラップされた膜小胞体の
放射活性をフィルターごと測定した。阻害活性は、以下
の式により算出した。
バックグラウンド;刷子縁膜小胞体懸濁液を試料を含ま
ない緩衝液とプレインキュベートし、反応停止液を加え
たあと放射性グルコースを加えインキュベートしたとき
の放射活性。
ない緩衝液とプレインキュベートし、反応停止液を加え
たあと放射性グルコースを加えインキュベートしたとき
の放射活性。
対照群放射活性;刷子縁膜小胞体懸濁液を試料を含まな
い緩衝液とプレインキュベートしたあと、放射性グルコ
ースを加えインキュベートしたときの放射活性。
い緩衝液とプレインキュベートしたあと、放射性グルコ
ースを加えインキュベートしたときの放射活性。
試験群放射活性;刷子縁膜小胞体懸濁液を試料を含む緩
衝液とプレインキュベートしあと、放射性グルコースを
加えインキュベートしたときの放射活性。
衝液とプレインキュベートしあと、放射性グルコースを
加えインキュベートしたときの放射活性。
第1表および第2表からわかるように、本発明におい
て必須成分として用いられるタキオサイドとアルブチン
の阻害活性は高く、体内における糖類の吸収を抑制する
効果が充分に得られるものである。
て必須成分として用いられるタキオサイドとアルブチン
の阻害活性は高く、体内における糖類の吸収を抑制する
効果が充分に得られるものである。
第1図は非蔗糖画分の活性炭カラムクロマトグラフ、第
2図は活性炭カラム溶出画分のTLCをあらわす。
2図は活性炭カラム溶出画分のTLCをあらわす。
Claims (1)
- 【請求項1】非精製糖から抽出によって得られるタキオ
サイド((3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−
β−D−グルコピラノシド)及び/又はアルブチン(4
ヒドロキシフェニル−β−D−グルコピラノシド)を必
須成分とする糖類吸収抑制剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1285759A JP2816725B2 (ja) | 1989-10-31 | 1989-10-31 | 糖類吸収抑制剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1285759A JP2816725B2 (ja) | 1989-10-31 | 1989-10-31 | 糖類吸収抑制剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03145424A JPH03145424A (ja) | 1991-06-20 |
JP2816725B2 true JP2816725B2 (ja) | 1998-10-27 |
Family
ID=17695686
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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