JP2815013B2 - 陰極線管 - Google Patents

陰極線管

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JP2815013B2
JP2815013B2 JP9272404A JP27240497A JP2815013B2 JP 2815013 B2 JP2815013 B2 JP 2815013B2 JP 9272404 A JP9272404 A JP 9272404A JP 27240497 A JP27240497 A JP 27240497A JP 2815013 B2 JP2815013 B2 JP 2815013B2
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cathode ray
film
ray tube
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fine particles
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啓溢 河村
克美 小原
孝男 河村
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Hitachi Ltd
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は陰極線管に係り、特
にパネル表面に帯電防止膜を形成した陰極線管に関す
る。
【0002】
【従来の技術】カラーブラウン管やディスプレイ用ブラ
ウン管は、電源を投入したり切断したりする時に、ブラ
ウン管のパネル内面に蛍光体を発光させるための電子ビ
ームが当り、−(マイナス)の高電位を形成したり急激
になくなったりする。その時に内部の高電圧に対向する
ための電荷がパネルの外表面に発生し、その帯電した静
電気がいつまでも減衰しないで残るために、人体に不快
感を与えたり、ブラウン管の表面に接触した場合には、
この蓄積された電荷が人体を通して放電するために電撃
を受ける。また反対電荷に帯電した空気中の埃、汚染物
質等がパネルに吸い寄せられて付着して陰極線管の映像
の輝度劣化や不快感を招来し見ずらくなる。
【0003】そこで従来、かかる問題を解決するため
に、陰極線管のパネル表面に帯電防止を施している。陰
極線管の帯電防止法は、次の2つに大別できる。
【0004】第1は、空気中の水分を利用する方法。こ
の方法は、例えば特開昭61−118932号に示すよ
うに、エチルシリケート等のアルコキシドの分解過程
で、分解を途中で止めてSi−O−Siのシロキサン構
造の一部にSi−OHのシラノール基を一部に残して水
分の吸着を良くして帯電機能を持たせる。
【0005】第2は、膜自身が導電性を持つ透明導電膜
を形成させる方法。例えば実公昭49−24211号に
示すように、導電性溶液をスプレーコーティング後に4
50℃で焼いて透明導電膜を形成する。また真空蒸着や
スパッタリング等の方法によって形成させる。また特開
昭62−154540号及び実開昭62−116436
号に示すように、透明導電膜や極細の導線を短冊状また
は網目状に形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の空気中の水
分を利用する方法は、比較的湿度の高い地域では問題な
いが、湿度が低い地域での使用は全く帯電防止を発揮し
ない。また膜構成として、シラノール基Si−OHを一
部残すためには、膜形成温度は高く上げられず(高く上
げると全てSi−O−Siのシロキサン構造となる)せ
いぜい80℃以下である。この温度では膜強度が非常に
弱く、布などで拭くことにより次第に剥離してくる。
【0007】第2の膜や線自身に導電性を持たせる方法
の内、スプレーコーティングなどによる液コーティング
方法は、コーティング後500〜600℃の温度で焼成
しないと強靱な皮膜とならず、また450℃以上で燃成
しないと表面抵抗値が10Ω/□以下には下らない。
真空蒸着及びスパッタリングなどの方法は、これをブラ
ウン管に適用する場合には、物体が大きいために大変大
掛りな真空装置となり、価格的にもスループットアップ
的にも問題が大きい。更にこれらの透明導電膜を短冊状
に形成する方法は、一層工程が増え価格アップになる。
極細の導線を短冊状に形成することも価格的にも性能的
にも問題が多い。
【0008】本発明の目的は、200℃以下の低温でも
コーティング可能であり、それ故に実球に直接コーティ
ングできるために非常に低価格で、かつ特性的にも充分
に満足できる陰極線管を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、それ自身が
透明導電性能を有するSnO In,Sb
のうちの一種又はその混合系の微粒子を、アルキルシ
リケート=Si−(OR)(R:アルキル基)のアル
コール溶液に混合させた溶液を用いてブラウン管のパネ
ル表面に回転塗布し、その後200℃以下の温度で熱処
理し、透明導電性微粒子をSi−(OR)を熱処理し
てできたSiOにより固着して帯電防止膜を形成する
ことにより達成される。
【0010】それ自身が透明導電性能を持つ微粒子を使
用することによって、従来の有機金属の分解反応による
前記の液コーティング法で必要とした500℃程度の分
解温度を全く必要とせず200℃以下で充分である。
【0011】また微粒子(数千ナ以下)であるために、
殆ど人間の目には映らず、光散乱なども気にならないと
共に、全くの透明膜である。また微粒子をつないでいる
のがSi−(OR)4を熱処理してできた膜であり、こ
れはSi−(OR)4を200℃,30分で焼成するこ
とで充分に強固にガラスに付着すると共に、これがバイ
ンダーの作用をして前記透明導電性微粒子がっちり固
めるために、強度が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1に
より説明する。ブラウン管1のパネル表面には帯電防止
膜2が形成されている。帯電防止膜2は、アース接続し
ている補強バンド3に接触しており、全面にわたり0電
位に保たれている。
【0013】前記帯電防止膜2は次のようにして形成す
る。それ自身が透明導電機能を持つ例えばSnO
,Sbの一種又はそれらの混合系の金属
酸化物微粒子すなわち、SnO単独、In
独、SnO+In,SnO+In+S
、SnO+Sb及びIn+Sb
のいずれかの微粒子を、エチルシリケートSi−
(O−Cのアルコール溶液に充分良く分散混
合させた溶液を準備する。この溶液には、適当な分散剤
や、分解を促進するための触媒を少量添加する。なお、
ブラウン管1が20インチの大きさの場合は、前記溶液
を約10ml消費する。
【0014】次にパネル面を上にした状態で100rpm
で回転しているブラウン管1のパネル面上に前記溶液を
滴下し、全体に行き渡ったところで500rpmに回転数
を上げて溶液を薄く均一にコーティングする。このスピ
ンコントロールは、合計1分間で完了する。
【0015】その後、105℃で10分間加熱して乾燥
し、次いで160℃で30分間加熱して燃成する。10
5℃約10分間の加熱の代わりに自然乾燥、蒸発により
溶媒を消失させてもよい。これにより、透明導電性能を
有する金属酸化物微粒子は、Si−(O−C
が熱処理されてできたSiOによりパネル面に固着さ
れ、帯電防止膜2が形成される。
【0016】図2は20インチのカラーディスプレイ管
の帯電の減衰特性を示す。図中、4は本発明による帯電
防止膜を形成したものを、5は全く何も処理をしない表
面を持つものを、6はエチルシリケートのアルコール溶
液のみを表面にコーティングして、160℃30分間燃
成して一部にシラノール基を残し、水分の収着による帯
電防止膜を持つものをそれぞれ示す。同図より明らかな
ように、本発明の帯電防止膜を持つカラーディスプレイ
管は、約10秒以下で電圧は0KVになるのに対し、他
のものは、5分後も20KV以上の電圧を保っており、
減衰特性が非常に悪いことが判る。
【0017】次に本発明の帯電防止膜を持つブラウン管
の表面抵抗値変化について調べた結果について述べる。
帯電防止膜を株式会社ライオン事務器のNO.50−5
0の消しゴムで1kgの荷重で250回往復でこすった前
後の表面抵抗値の変化は1桁以下であった。またジョン
ソン株式会社のガラスクルー(商品名)で1000回こ
すった前後の表面抵抗値変化は0.5桁以下であった。
PH=12の荷性ソーダ液に室温で1昼夜浸積した前後
の表面抵抗値の変化も1桁以内であった。また120℃
の乾燥炉に96時間置いた場合の表面抵抗値の変化は全
くなかった。
【0018】このように、帯電防止機能に全く支障がな
く、如何なる環境下においても充分に帯電防止機能が発
揮される。
【0019】ここで、Inは、SnOに比べ抵
抗が低くなる特徴を有している。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、200℃以下でコーテ
ィングできるので、実球に直接コーティングが可能であ
り、容易に、安価で、かつ耐久性の高い膜が形成でき
る。またブラウン管のパネル表面の高電位の帯電を瞬時
に除去することができるので、大気中の塵埃による汚染
が排除されて画像等の表示鮮明度が正常に保持されると
共に、表示面に近接する人体に対する放電等も回避され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略外観図である。
【図2】ブラウン管の帯電の減衰特性を示す特性図であ
る。
【符号の説明】
1・・・・ブラウン管、2・・・・帯電防止膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 29/88 H01J 9/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パネル面上に帯電防止膜を形成した陰極線
    管において、前記帯電防止膜は透明導電性の金属酸化物
    微粒子とSiO2膜とにより形成され、前記透明導電性
    の金属酸化物微粒子は前記SiO 2 膜のバインダーによ
    りパネル面上に固着して帯電防止膜を形成したことを特
    徴とする陰極線管。
  2. 【請求項2】前記透明導電性の金属酸化物微粒子は、S
    nO2,In23,Sb23のうちの一種又はその混合物
    であることを特徴とする請求項1記載の陰極線管。
  3. 【請求項3】前記導電膜は、補強バンドと電気的に導通
    していることを特徴とする請求項1及び2記載の陰極線
    管。
  4. 【請求項4】前記バインダーとしての役割を有するSi
    2膜は、Si−(OR)4(R:アルキル基)のアルコ
    ール溶液を加熱処理して形成されていることを特徴とす
    る請求項1乃至3記載の陰極線管。
  5. 【請求項5】前記バインダーとしての役割を有するSi
    2 膜は、Si−(OR) 4 (R:アルキル基)のアルコ
    ール溶液を200℃以下の熱処理して形成されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至3記載の陰極線管。
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