JP2814751B2 - 無整流子直流電動機 - Google Patents

無整流子直流電動機

Info

Publication number
JP2814751B2
JP2814751B2 JP3000514A JP51491A JP2814751B2 JP 2814751 B2 JP2814751 B2 JP 2814751B2 JP 3000514 A JP3000514 A JP 3000514A JP 51491 A JP51491 A JP 51491A JP 2814751 B2 JP2814751 B2 JP 2814751B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
phase
shaping
gradient
generating means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3000514A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04251593A (ja
Inventor
誠 後藤
稲治  利夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP3000514A priority Critical patent/JP2814751B2/ja
Publication of JPH04251593A publication Critical patent/JPH04251593A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2814751B2 publication Critical patent/JP2814751B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無整流子直流電動機に
関するものである。さらに詳しくは、ホール素子の如き
回転位置検出用の検出素子を不要にした無整流子直流電
動機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】無整流子直流電動機は、ブラシ付の直流
電動機に比べて機械的接点を持たないため長寿命である
と同時に電気的雑音も少なく、近年、高信頼性が要求さ
れる産業用機器や映像・音響機器に広く応用されてい
る。
【0003】従来、この種の無整流子直流電動機は、ほ
とんどが固定子巻線の通電相切換えのために、ブラシに
相当する回転子位置検出素子(例えばホール素子)を使
用している。しかしながら、位置検出素子は決して安価
なものではなく、さらに、検出素子の取付け位置調整の
煩雑さや配線数の増加が生じている。そのため、無整流
子直流電動機は、ブラシ付直流電動機に比べて大幅にコ
ストが上昇する欠点がある。
【0004】また、電動機内部に位置検出素子を取り付
けなければならないため、構造上の制約が起こることが
しばしばある。近年、機器の小型化に伴って、電動機も
小型かつ薄型化され、ホール素子等の位置検出素子を取
り付ける場所的な余裕がなくなってきている。
【0005】そこで、位置検出素子を用いない無整流子
直流電動機が、従来よりいくつか提案されている。
【0006】例えば特開昭55−160980号公報に
は、固定子巻線に電流を一方向だけに供給する、いわゆ
る半波駆動方式の無整流子直流電動機が記載されてい
る。特開昭55−160980号公報では、3相の固定
子巻線のうちで休止中の2つの固定子巻線に誘起される
逆起電力を検出し、検出信号を演算処理することによっ
て次の通電相を決定し、固定子巻線に電流を一方向だけ
に順次供給している。
【0007】また、例えば特開昭62−260586号
公報には、固定子巻線に電流を両方向に供給する、いわ
ゆる全波駆動方式の無整流子直流電動機が記載されてい
る。特開昭62−260586号公報では、回転子の回
転に伴って固定子巻線に誘起される逆起電力の零クロス
点を検出し、検出信号をモノマルチで一定時間だけ遅延
させ、通電のタイミングを決定している。
【0008】次に、従来例の駆動波形について、図16
および図17を参照しながら説明する。図16は、従来
の無整流子直流電動機の固定子巻線に電力(電流)を供
給する回路であり、図17は従来例の動作を説明するた
めの信号波形である。
【0009】図16において、227は永久磁石回転
子、211,212,213は3相の固定子巻線、22
1,222,223,224,225,226は駆動ト
ランジスタであり、これらのトランジスタをオン、オフ
することにより固定子巻線211,212,213に電
流を供給する。
【0010】無整流子直流電動機の駆動は、回転子22
7の回転位置に応じて得られる6相のパルス信号d’,
f’,h’,g’,i’,e’(例えば電流信号)を駆
動トランジスタ221,222,223,224,22
5,226の各ベースに印加して行われる。上記6相の
パルス信号の波形を図17(d)〜(i)に示す。ここ
で、各トランジスタのベースへの信号は、PNP形トラ
ンジスタ221,222,223ではベースから電流が
流出する方向に、NPN形トランジスタ224,22
5,226にはベースに電流が流入する方向に加える。
例えば、トランジスタ221,225が導通した場合に
は、固定子巻線211,212に電流が流れる。次に、
トランジスタ221,226が導通すると、電流路が切
換わり、固定子巻線211,213に電流が流れる。こ
のようにして、電流路の切換え動作を順次行い、固定子
巻線211,212,213に両方向の電流Ia’,I
b’,Ic’を供給し(図17(j)〜(l))、永久
磁石回転子227を回転させる。また、回転子227の
定常回転状態では、固定子巻線211,212,213
の各電流給電端子A,B,Cと中性点Oの間に、逆起電
力a’,b’,c’が誘起される(図17(a)〜
(c))。
【0011】6相のパルス信号d’〜i’は回転子22
7の回転位置に対応した位置信号に相当し、逆起電力
a’,b’,c’の波形とは図17(a)〜(i)に示
す位相関係にある。すなわち、電気角で30度だけ位相
が異なる。ここに、電気角360度は逆起電力の1周期
分に相当する。そこで、例えば特開昭62−26058
6公報では、固定子巻線に誘起された逆起電力の零クロ
ス点を検出し、その出力信号をモノマルチを用いて一定
時間だけ遅延させ、通電のタイミングを決定している。
【0012】また、6相の位置信号d’〜i’は矩形波
状であるために、固定子巻線に流れる電流波形Ia’,
Ib’,Ic’も矩形波状となり、固定子巻線に流れる
電流は急峻にオン・オフされることになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
先行技術(特開昭55−160980号公報)の無整流
子直流電動機では、固定子巻線に一方向だけの電流を供
給する半波駆動方式であるため、その駆動構成を簡単に
できる反面、巻線に両方向に流れる電流を供給する構成
の全波駆動方式の電動機に比べると、巻線の利用率が低
くて効率が悪く、発生トルクも小さいという問題点があ
る。
【0014】また、後者の先行技術(特開昭62−26
0586号公報)の無整流子直流電動機では、固定子巻
線に誘起される逆起電力の零クロス点で発生されたパル
スをモノマルチで一定時間だけ遅延させて通電相を決定
する方式であり、その遅延時間が電動機の回転数と無関
係に一定であるため回転数を変える必要がある用途には
向かず、適用性に乏しいという問題点がある。
【0015】また、両者先行技術の無整流子直流電動機
では、巻線に流れる電流は矩形波状となる。そのため、
巻線電流が急峻にオン・オフされるため、回転時に大き
な振動や騒音を発生するという重大な欠点がある。特
に、電動機を高速回転で使用するほど振動や騒音が著し
くなる。また、電流の切換えに伴うスパイク状電圧を低
減するために、大容量の電解コンデンサを含むフィルタ
回路を固定子巻線に接続する必要がある。
【0016】本発明は、このような点を考慮し、位置検
出素子の不要な、しかも電流を両方向に流れるように構
成した全波駆動方式の無整流子直流電動機を提供するこ
とを目的としている。特に、滑らかな電流路の切換を行
い、高速回転時にも振動、騒音の極めて少ない無整流子
直流電動機を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明の無整流子直流電動機は、3相の固定子巻
線と、直流電源の一端と前記固定子巻線の電流給電端子
の間の電流路を形成する3個のトランジスタからなる第
1の駆動トランジスタ群と、前記直流電源の他端と前記
電流給電端子の間の電流路を形成する3個のトランジス
タからなる第2の駆動トランジスタ群と、前記固定子巻
線に発生する逆起電力に応動した整形信号を得る逆起電
力検出手段と、前記整形信号に応動した複数相のパルス
信号を発生する論理パルス発生手段と、前記整形信号に
応動した傾斜信号を発生する波形発生手段と、前記論理
パルス発生手段のパルス信号と前記波形発生手段の傾斜
信号より立ち上がり傾斜部分と立ち下がり傾斜部分を有
する6相の合成信号を得る信号合成手段と、前記合成信
号に応動した6相の位置信号を作成し、3相の前記位置
信号により前記第1の駆動トランジスタ群を通電制御
し、他の3相の前記位置信号により前記第2の駆動トラ
ンジスタ群を通電制御する信号作成手段を具備し、前記
信号作成手段は前記6相の位置信号の絶対値をそれぞれ
零よりも大きくする下限制限手段を含んで構成したもの
である。
【0018】さらに、上記問題点を解決するために、本
発明の無整流子直流電動機では、3相の固定子巻線と、
直流電源の一端と前記固定子巻線の電流給電端子の間の
電流路を形成する3個のトランジスタからなる第1の駆
動トランジスタ群と、前記直流電源の他端と前記電流給
電端子の間の電流路を形成する3個のトランジスタから
なる第2の駆動トランジスタ群と、前記固定子巻線に発
生する逆起電力に応動した整形信号を得る逆起電力検出
手段と、前記整形信号に応動した複数相のパルス信号を
発生する論理パルス発生手段と、前記整形信号に応動し
た第1の傾斜信号を発生する第1の傾斜波形発生手段
と、前記第1の傾斜信号とは異なるタイミングにおいて
前記整形信号に応動した第2の傾斜信号を発生する第2
の傾斜波形発生手段と、前記論理パルス発生手段のパル
ス信号と前記第1の傾斜波形発生手段の第1の傾斜信号
より立ち上がり傾斜部分および立ち下がり傾斜部分を有
する3相の第1の合成信号を得る第1の合成信号合成手
段と、前記論理パルス発生手段のパルス信号と前記第2
の傾斜波形発生手段の第2の傾斜信号より立ち上がり傾
斜部分および立ち下がり傾斜部分を有する3相の第2の
合成信号を得る第2の合成信号合成手段と、前記第1の
合成信号に応動した3相の第1の位置信号を作成し、前
記第1の位置信号により前記第1の駆動トランジスタ群
を通電制御する第1の位置信号作成手段と、前記第2の
合成信号に応動した3相の第2の位置信号を作成し、前
記第2の位置信号により前記第2の駆動トランジスタ群
を通電制御する第2の位置信号作成手段を具備し、前記
第1の位置信号作成手段は前記第1の位置信号の絶対値
をそれぞれ零よりも大きくする第1の下限制限手段を含
んで構成され、かつ、前記第2の位置信号作成手段は前
記第2の位置信号の絶対値をそれぞれ零よりも大きくす
る第2の下限制限手段を含んで構成したものである。
【0019】
【作用】本発明は、上記した構成により、固定子巻線に
誘起される逆起電力に応動した3相の整形信号を得て、
整形信号に応動した傾斜信号(第1の傾斜信号と第2の
傾斜信号)を発生し、この傾斜信号を使用して滑らかに
変化する6相の合成信号(第1の合成信号と第2の合成
信号)を合成し、この合成信号分に応動した6相の位置
信号(第1の回転位置信号と第2の回転位置信号)を作
成し、この位置信号によって第1の駆動トランジスタ群
と第2の駆動トランジスタ群を通電制御し、固定子巻線
に滑らかな電流を両方向に供給している。特に、下限制
限手段(第1の下限制限手段と第2の下限制限手段)に
より各位置信号の絶対値を零よりも大きくして、信号作
成手段(第1の位置信号作成手段と第2の位置信号作成
手段)や第1の駆動トランジスタ群や第2の駆動トラン
ジスタ群を構成する各トランジスタを常時活性状態で動
作するようにしているので、トランジスタのオフ状態か
ら活性状態に変わる際の応答遅れが発生しなくなり、微
少電流を固定子巻線に供給する場合にも非常に滑らかな
電流路の切換を行わせることができる。
【0020】これにより、巻線電流が従来例の如く急峻
にオン・オフされることがなく、電流路の切換えが滑ら
かに行われ、振動および騒音が著しく小さい電動機を実
現できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例の無整流子直流電動
機について、図面を参照しながら説明する。
【0022】図1は、本発明の一実施例の無整流子直流
電動機の全体構成を示すブロック図である。図1の電力
供給部5は、信号作成部6の6相の位置信号に応動して
第1の駆動トランジスタ群5aと第2の駆動トランジス
タ群5bを通電制御し、固定子巻線11,12,13に
所定の両方向の電流を分配供給する。
【0023】図2に電力供給部5の具体的な構成例を示
す。電力供給部5の第1の駆動トランジスタ群5aは、
3個のPNP形の第1の駆動トランジスタ21,22,
23からなり、各駆動トランジスタ21,22,23は
それぞれ直流電源20の正極側端子と固定子巻線11,
12,13の電流給電端子A,B,Cの間の電流路を形
成する。また、第2の駆動トランジスタ群5bは、3個
のNPN形の第2の駆動トランジスタ24,25,26
からなり、各駆動トランジスタ24,25,26はそれ
ぞれ直流電源20の負極側端子と固定子巻線11,1
2,13の電流給電端子A,B,Cの間の電流路を形成
する。
【0024】第1の駆動トランジスタ21,22,23
の各ベースには、信号作成部6の第1の位置信号作成器
6aによって作成された3相の第1の位置信号d,f,
h(電流信号)がそれぞれ供給され、第1の駆動トラン
ジスタの通電を制御する。同様に、第2の駆動トランジ
スタ24,25,26の各ベースには、第2の位置信号
作成器6bによって作成された3相の第2の位置信号
g,i,e(電流信号)がそれぞれ供給され、第2の駆
動トランジスタの通電を制御する。永久磁石回転子27
の回転に伴って、6相の位置信号d,f,h,g,i,
eが所定の順序にて変化し、固定子巻線11,12,1
3には所定の3相両方向電流Ia,Ib,Icがそれぞ
れ供給される。その結果、永久磁石回転子27は回転駆
動され、所定の回転数(高速回転もしくは低速回転)で
の回転を持続する。定常回転状態では、固定子巻線1
1,12,13に誘起される逆起電力a,b,cと3相
両方向電流Ia,Ib,Icは同位相になり、各逆起電
力a,b,cの零クロス時点において対応する巻線への
電流は零(もしくはほぼ零)になる。その具体的な動作
および各信号波形は後述する。
【0025】図1の逆起電力検出部1は、3相の固定子
巻線11,12,13の電流給電端子A,B,Cと中性
点Oが接続され、巻線11,12,13に誘起される逆
起電力a,b,cの零クロス時点のタイミングを検出す
る。すなわち、逆起電力検出部1は、3相の逆起電力
a,b,cに応動し、その零クロス時点に対応した3相
の整形信号を得て、各整形信号のエッジ時点において変
化する整形タイミング信号mを得る。
【0026】図3に逆起電力検出部1の具体的な構成例
を示し、図4にその動作説明用の信号波形を示す。定常
回転状態において、巻線11,12,13には3相の逆
起電力a,b,cが発生する(図4(a)〜(c))。
コンパレータ回路31,32,33は、それぞれ各巻線
11,12,13の両端電圧が入力され、両端電圧が零
になる時点において変化する3相の整形信号u,v,w
を得ている(図4(d)〜(f))。巻線の両端電圧
は、供給電流と巻線抵抗による電圧降下と逆起電力が合
成された電圧であるが、逆起電力が零になる時点(零ク
ロス時点)において巻線に供給される電流は零もしくは
ほぼ零なので、3相の整形信号u,v,wのエッジは各
逆起電力a,b,cの零クロス時点に対応する。整形信
号u,v,wは、アンド回路34,35,36とオア回
路37によって論理合成され、整形タイミング信号mを
得ている(図4(g))。整形タイミング信号mの各立
ち上がりエッジは各逆起電力の立ち上がり側の零クロス
点に対応し、整形タイミング信号mの各立ち下がりエッ
ジは各逆起電力の立ち下がり側の零クロス点に対応して
いる。
【0027】図1の論理パルス発生部2は、逆起電力検
出部1の整形タイミング信号mが入力され、6相の論理
パルスを作る。図5に論理パルス発生部2の具体的な構
成例を示し、図6にその動作説明用の信号波形を示す。
【0028】図5において、整形タイミング信号mは両
エッジ微分回路80に入力され、整形タイミング信号m
の両エッジのタイミングにおいて微分パルス信号naを
得る(図6(a),(b))。微分パルス信号naは、
データ入力形フリップフロップ回路81,82,83,
84,85,86とノア回路87からなる6進シフトレ
ジスタのクロックパルスになる。微分パルス信号naが
発生する毎に”H”(高電位)状態が順次シフトし、サ
イクリックな6相の論理パルス信号p1〜p6を発生す
る(図6(c)〜(h))。この論理パルス信号p1〜
p6の各エッジは、整形タイミング信号mの各エッジに
対応し、逆起電力a,b,cの各零クロス時点に対応す
る。定常回転状態の整形タイミング信号mと論理パルス
p1〜p6の位相関係を、図6(a)〜(h)に示す。
【0029】図1の波形発生部3は、第1の傾斜波形発
生器3aと第2の傾斜波形発生器3bを含んで構成さ
れ、逆起電力検出部1の整形タイミング信号mが入力さ
れ、発生タイミングの異なる第1の傾斜信号st1と第
2の傾斜信号st2を作り出す。
【0030】図7に波形発生部3の具体的な構成例を示
し、図8(A)および図8(B)にその動作説明用の信
号波形を示す。図8(A)は高速回転時(第1の回転
数)での定常回転状態の所要の信号波形を示し、図8
(B)は低速回転時(第1の回転数よりも低い第2の回
転数)での定常回転状態の所要の信号波形を示してい
る。
【0031】まず、図8(A)を参照して、高速回転時
での波形発生部3の動作を説明する。整形タイミング信
号mは両エッジ微分回路42に入力され、整形タイミン
グ信号mの各エッジのタイミングにおいて微分パルス信
号nbを作る(図8(A)の(a),(b))。微分パ
ルス信号nbは立ち下がり微分回路43に入力され、微
分パルス信号nbの立ち下がり時点において微分パルス
信号rを作る(図8(A)の(c))。カウンタ回路4
5は所要ビット数のアップ形バイナリーカウンタ(例え
ば、5ビットアップカウンタ)であり、クロックパルス
回路44の出力するクロックパルス信号cpをカウント
し、微分パルス信号rによってリセットされている。図
8(A)の(d)にカウンタ回路45の内容をアナログ
信号に変えた場合の波形ppを示す。セット・リセット
形フリップフロップ回路46は、セット端子にカウンタ
回路45の最上位ビットの出力信号が入力され、リセッ
ト端子に微分パルス信号rが入力されている。その結
果、微分パルス信号rが出力される毎にフリップフロッ
プ回路46の出力信号qaは”L”(低電位状態)にな
り、カウンタ回路45の最上位ビットが”H”(高電位
状態)になると、出力信号qaは”H”になる。高速回
転時では、微分パルス信号rのパルス間隔が狭く、カウ
ンタ回路45の最上位ビットは”L”のままである。従
って、フリップフロップ回路46の出力信号qaは”
L”の状態にある(図8(A)の(e))。データ入力
形フリップフロップ回路47は、フリップフロップ回路
46の出力信号qaを微分パルス信号nbのタイミング
において取り込み、回転数(整形信号の周期)に応じた
保持信号saとして出力する。従って、高速回転時のフ
リップフロップ回路47の保持信号saは”L”状態を
保持する(図8(A)の(f))。
【0032】第1の遅延回路40aは、整形タイミング
信号mが直接入力され、整形タイミング信号mの立ち下
がりエッジより所定時間τaの間”H”状態を遅延させ
た第1の遅延信号maを出力する(図8(A)の
(g))。第2の遅延回路40bは、整形タイミング信
号mをインバータ回路41によって反転した信号が入力
され、整形タイミング信号mの反転信号の立ち下がりエ
ッジより所定時間τbの間”H”状態を遅延させた第2
の遅延信号mbを出力する(図8(A)の(h))。
【0033】第1の傾斜波形発生器3aは、第1の遅延
信号maと保持信号saが入力され、第1の傾斜信号s
t1を作る。保持信号saはインバータ回路55aを介
してスイッチ回路56aの開閉動作を行う。すなわち、
sa=”L”の時にスイッチを閉じ、sa=”H”の時
にスイッチを開く。同様に、遅延信号maはインバータ
回路53aを介してスイッチ回路54aの開閉動作を行
う。すなわち、ma=”L”の時にスイッチを閉じ、m
a=”H”の時にスイッチを開く。高速回転時では、s
a=”L”であるから、スイッチ回路56aは閉じ、定
電流源51aと定電流源52aの合成電流(I1+I
2)によってコンデンサ50aを充電する。遅延信号m
aが”L”になるとスイッチ回路54aが閉じ、コンデ
ンサ50aの電荷を放電する。コンデンサ50aの端子
電圧は、バッファ回路57aを介して第1の傾斜信号s
t1として出力される。その結果、第1の傾斜信号st
1は、整形タイミング信号mの立ち上がりエッジ時点
(整形信号の立ち上がりエッジ時点)から所定の傾斜で
大きくなり、遅延信号maが”L”になるとアース電位
に固定され、三角波状の信号になる(図8(A)の
(i))。なお、第1の傾斜信号maの傾斜部分の時間
幅は、整形タイミング信号mのエッジ間隔(”H”の区
間)よりも十分に広くなる。
【0034】第2の傾斜波形発生器3bは、第2の遅延
信号mbと保持信号saが入力され、第2の傾斜信号s
t2を作る。保持信号saはインバータ回路55bを介
してスイッチ回路56bの開閉動作を行う。すなわち、
sa=”L”の時にスイッチを閉じ、sa=”H”の時
にスイッチを開く。同様に、遅延信号mbはインバータ
回路53bを介してスイッチ回路54bの開閉動作を行
う。すなわち、mb=”L”の時にスイッチを閉じ、m
b=”H”の時にスイッチを開く。sa=”L”である
から、スイッチ回路56bは閉じ、定電流源51bと定
電流源52bの合成電流(I1+I2)によってコンデ
ンサ50bを充電する。遅延信号mbが”L”になると
スイッチ回路54bが閉じ、コンデンサ50bの電荷を
放電する。コンデンサ50bの端子電圧は、バッファ回
路57bを介して第2の傾斜信号st2として出力され
る。その結果、第2の傾斜信号st2は、整形タイミン
グ信号mの立ち下がりエッジ時点(整形信号の立ち下が
りエッジ時点)から所定の傾斜で大きくなり、遅延信号
mbが”L”になるとアース電位に固定され、三角波状
の信号になる(図8(A)の(j))。なお、第2の傾
斜信号mbの傾斜部分の時間幅は、整形タイミング信号
mのエッジ間隔(”L”の区間)よりも十分に広くな
る。
【0035】このように、第1の傾斜信号st1は整形
タイミング信号mの立ち上がりエッジから三角波を作
り、第2の傾斜信号st2は整形タイミング信号mの立
ち下がりエッジから三角波を作り、傾斜信号st1とs
t2は交互に異なるタイミングの傾斜信号になる(図8
(A)の(i),(j))。
【0036】次に、低速回転時(第2の回転数)での定
常回転状態における図7の波形発生部の動作を、図8
(B)を参照して説明する。両エッジ微分回路42と微
分回路43による微分パルス信号nbとrを得る動作は
同じである(図8(B)の(a)〜(c))。低速回転
時には、整形タイミング信号mのエッジ間隔(整形信号
の周期に比例)が長く、カウンタ回路45の最大カウン
ト値が大きくなり(図8(B)の(d))、最上位ビッ
トが”L”から”H”に変わる時間幅がある。そのた
め、フリップフロップ回路46がセットされ、その出力
信号qaも”H”に変わる(図8(B)の(e))。こ
のときに、整形タイミング信号mのエッジが到来して微
分パルス信号nbが発生し、フリップフロップ回路46
の出力信号qaをフリップフロップ回路47にラッチす
る。従って、フリップフロップ回路47の保持信号sa
は”H”になる(図8(B)の(f))。
【0037】第1の遅延信号maは整形タイミング信号
mの”H”の区間を遅延時間τaだけ伸ばしたものであ
り、第2の遅延信号mbは整形タイミング信号mの反転
信号の”H”の区間を遅延時間τbだけ伸ばしたもので
ある(図8(B)の(g),(h))。
【0038】第1の傾斜波形発生器3aに、保持信号s
aと第1の遅延信号maが入力される。保持信号sa
が”H”であるから、スイッチ回路56aは開く。従っ
て、コンデンサ50aの充電電流は定電流源51aの電
流I1だけになり、第1の傾斜信号st1の時間的な傾
斜は緩やかになる(図8B(i))。なお、図8(B)
の(i)の破線は合成電流(I1+I2)によってコン
デンサ50aを充電したと仮定した場合の第1の傾斜信
号を表している。
【0039】第2の傾斜波形発生器3bに、保持信号s
aと第2の遅延信号mbが入力される。保持信号sa
が”H”であるから、スイッチ回路56bは開く。従っ
て、コンデンサ50bの充電電流は定電流源51bの電
流I1だけになり、第2の傾斜信号st2の時間的な傾
斜は緩やかになる(図8(B)の(j))。なお、図8
(B)の(j)に示した破線は合成電流(I1+I2)
によってコンデンサ50bを充電したと仮定した場合の
第2の傾斜信号を表している。
【0040】このようにして、低速回転時(第2の回転
数の定常状態)において、第1の傾斜信号st1と第2
の傾斜信号st2の時間的な傾斜を緩やかにし、整形タ
イミング信号mのエッジ間隔における電位上昇値を、高
速回転時(第1の回転数の定常状態)と同じになるよう
にしている。
【0041】なお、カウンタ回路45は、オーバーフロ
ー検出時のカウント停止機能を有し、オーバーフローを
検出したときにクロックパルス信号cpのカウント動作
を停止し、そのカウント内容を保持している(図示を省
略)。
【0042】図1の信号合成部4は、第1の合成信号合
成器4aと第2の合成信号合成器4bを含んで構成さ
れ、論理パルス発生部2の論理パルス信号と波形発生部
3の傾斜信号(第1の傾斜信号と第2の傾斜信号)が入
力され、タイミングの異なるそれぞれ3相の第1の合成
信号と第2の合成信号(合計6相の合成信号)を合成・
出力する。
【0043】図9に信号合成部4の具体的な構成例を示
し、図10にその動作説明用の信号波形を示す。図9の
第1の合成信号合成器4aには、第1の傾斜信号st1
が入力される。バッファ回路63aは、定電圧源62a
の電位が入力され、その電位に応じた所定の第1の定電
位信号sf1を出力する。反転バッファ回路61aは、
第1の傾斜信号st1と第1の定電位信号sf1が入力
され、第1の定電位信号sf1を基準にして第1の傾斜
信号st1を反転した第1の反転傾斜信号sd1を得て
いる(図10(i))。
【0044】合成回路71a,72a,73aは、論理
パルス発生部2の論理パルスp1〜p6に応動して、第
1の傾斜信号st1と第1の定電位信号sf1と第1の
反転傾斜信号sd1を合成し、3相の第1の合成信号d
1,f1,h1を得ている。図10(a)〜(l)に関
係する信号波形を示す。
【0045】合成回路71aは、3個のスイッチ回路6
4,65,66と抵抗67からなり、スイッチ回路6
4,65,66を論理パルスp1,p2,p3によって
閉開し、抵抗67に合成信号d1を得ている(図10
(j))。p1が”H”の区間ではスイッチ回路64が
閉じ、第1の傾斜信号st1が抵抗67の電圧になる。
次に、p2が”H”の区間にかわるとスイッチ回路65
が閉じ、第1の定電位信号sf1が抵抗67の電圧にな
る。この切り換わり時点における第1の傾斜信号st1
の電位は、第1の定電位信号sf1の電位に等しい、も
しくはほぼ等しい。次に、p3が”H”の区間にかわる
とスイッチ回路66が閉じ、第1の反転傾斜信号sd1
が抵抗67の電圧になる。第1の反転傾斜信号sd1は
第1の定電位信号sf1を基準にした反転信号であり、
切り換わり時点において両者の電位は等しいか、もしく
はほぼ等しい。さらに、p1,p2,p3がすべて”
L”の区間になると、スイッチ回路64,65,66が
開き、抵抗67の電位はアース電位に等しくなる。従っ
て、抵抗67には整形タイミング信号mの立ち上がりエ
ッジ時点から始まる立ち上がり傾斜部分および立ち下が
り傾斜部分を有する合成信号d1が得られる(図10
(j))。
【0046】合成回路72aと73aの構成および動作
は合成回路71aと同様であり、それぞれ論理パルスp
3,p4,p5とp5,p6,p1に応動して、合成信
号f1とh1を出力する(図10(k),(l))。こ
のようにして、第1の合成信号合成器4aは、整形タイ
ミング信号mの立ち上がりエッジ時点から始まる立ち上
がり傾斜部分および立ち下がり傾斜部分を有する3相の
第1の合成信号d1,f1,h1を合成・出力する。
【0047】図9に示す第2の合成信号合成器4bに
は、第2の傾斜信号st2が入力される。バッファ回路
63bは、定電圧源62bの電位が入力され、その電位
に応じた所定の第2の定電位信号sf2が出力される。
反転バッファ回路61bは、第2の傾斜信号st2と第
2の定電位信号sf2が入力され、第2の定電位信号s
f2を基準にして第2の傾斜信号st2を反転させた第
2の反転傾斜信号sd2を得ている(図10(n))。
【0048】合成回路71b,72b,73bは、論理
パルス発生部2の論理パルスp1〜p6に応動して、第
2の傾斜信号st2と第2の定電位信号sf2と第2の
反転傾斜信号sd2を合成し、3相の第2の合成信号g
1,i1,e1を得ている。
【0049】各合成回路の構成は、前述の合成回路71
aと同様である。たとえば、合成回路71bは、論理パ
ルスp4,p5,p6によってスイッチ回路を閉開し、
抵抗に合成信号g1を得る。すなわち、p4が”H”に
なると第2の傾斜信号st2が抵抗の電圧になり、p5
が”H”にかわると第2の定電位信号sf2が抵抗の電
圧になり、p6が”H”にかわると第2の反転傾斜信号
sd2が抵抗の電圧になり、p4,p5,p6がすべ
て”L”にかわると抵抗の電位はアース電位に等しくな
る。その結果、抵抗には整形タイミング信号mの立ち下
がりエッジ時点から始まる立ち上がり傾斜部分および立
ち下がり傾斜部分を有する合成信号g1が得られる(図
10(o))。なお、第2の傾斜信号st2と第2の定
電位信号sf2の切り換わり時点における両者の電位は
等しく、もしくはほぼ等しくされ、かつ、第2の定電位
信号sf2と第2の反転傾斜信号sd2の切り換わり時
点において両者の電位は等しく、もしくはほぼ等しくさ
れている。
【0050】合成回路72bと73bの構成および動作
は、合成回路71bと同様であり、それぞれ論理パルス
p6,p1,p2とp2,p3,p4に応動して、合成
信号i1とe1を出力する(図10(p),(q))。
このようにして、第2の合成信号合成器4bは、整形タ
イミング信号mの立ち下がりエッジ時点から始まる立ち
上がり傾斜部分および立ち下がり傾斜部分を有する3相
の第2の合成信号g1,i1,e1を合成・出力する。
【0051】第1の合成信号合成器4aによる3相の第
1の合成信号d1,f1,h1は整形タイミング信号m
の立ち上がりエッジ(整形信号の立ち上がりエッジ)か
ら始まる立ち上がり傾斜部分および立ち下がり傾斜部分
を有する信号になり、第2の合成信号合成器4bによる
3相の第2の合成信号g1,i1,e1は整形タイミン
グ信号mの立ち下がりエッジ(整形信号の立ち下がりエ
ッジ)から始まる立ち上がり傾斜部分および立ち下がり
傾斜部分を有する信号になる(図10(a),(j)〜
(l),(o)〜(q))。従って、信号合成部4によ
り整形信号の各エッジから傾斜の始まる台形波状の6相
の合成信号d1,f1,h1,g1,i1,e1が得ら
れる。
【0052】図1の信号作成部6は、第1の位置信号作
成器6aと第2の位置信号作成器6bを含んで構成さ
れ、信号合成部4の6相の合成信号より台形波状の6相
の位置信号を作成している。図11に信号作成部6の具
体的な構成例を示し、図12にその動作説明用の信号波
形を示す。
【0053】図11の第1の位置信号作成器6aは、下
限設定回路80a,81a,82aと定電圧源83aと
乗算回路85a,86a,87aと帰還合成回路88a
と演算増幅回路89aと第1の指令電圧源90aと電流
変換回路91a,92a,93aを有している。
【0054】下限設定回路80a,81a,82aは、
それぞれリミット回路94a,96a,98aと加算回
路95a,97a,99aにより構成される。リミット
回路94a,96a,98aは、それぞれ第1の合成信
号d1,f1,h1の電圧がアース電位以下になった時
にアース電位にリミットした電圧信号を出力する。加算
回路95a,97a,99aは、リミット回路94a,
96a,98aの出力信号に定電圧源83aの所定電圧
Qaを加算し、第1の下限設定合成信号d2,f2,h
2として出力する。すなわち、下限設定回路80a,8
1a,82aは、入力された第1の合成信号d1,f
1,h1の最低電圧をリミットし、かつ、所定電圧Qa
分を上乗せした第1の下限設定合成信号d2,f2,h
2を得ている(図12(e)〜(g))。ここで、電圧
値Qaは第1の合成信号d1,f1,h1の振幅より十
分に小さくされている(数十分の1)。なお、図12
(e)〜(g)では理解を助けるために、Qaを大きく
して示している。
【0055】乗算回路85a,86a,87aは、第1
の下限設定合成信号d2,f2,h2と演算増幅回路8
9aの出力信号waを乗算し、乗算信号d3,f3,h
3を出力する。すなわち、 d3=d2×wa・・・・・・・・(1) f3=f2×wa・・・・・・・・(2) h3=h2×wa・・・・・・・・(3) となる。
【0056】電流変換回路91aは乗算信号d3に比例
した2つの電流信号d,d4を出力し、電流変換回路9
2aは乗算信号f3に比例した2つの電流信号f,f4
を出力し、電流変換回路93aは乗算信号h3に比例し
た2つの電流信号h,h4を出力する。3相の電流信号
d,f,hは第1の位置信号(電流を電流変換回路側に
流入させる電流信号)となり、第1の駆動トランジスタ
群5aの通電を制御する。
【0057】帰還合成回路88aは、3相の電流信号d
4,f4,h4を加算合成し、その加算値(d4+f4
+h4)に比例した第1の帰還信号Paを出力する(ア
ース電位を基準)。演算増幅回路89aは、第1の指令
電圧源90aの第1の指令電圧信号Vaと第1の帰還信
号Paを比較し、その差電圧を増幅した信号waを出力
し、乗算回路85a,86a,87aに供給する。
【0058】従って、乗算回路85a,86a,87a
と電流変換回路91a,92a,93aと帰還合成回路
88aと演算増幅回路89aは第1の負帰還ループを構
成し、3相の第1の下限設定合成信号d2,f2,h2
に応動する3相信号d4,f4,h4を合成した第1の
帰還信号Paが第1の指令電圧信号Vaに等しくなるよ
うに作用する。すなわち、 d4+f4+h4=Ka×Va・・・・(4) となる。ここに、Kaは比例定数である。
【0059】第1の位置信号d,f,hおよび電流信号
d4,f4,h4は、それぞれ乗算信号d3,f3,h
3と比例関係にあるから、(1)〜(4)式より、 d=La×d2×wa・・・・・・・・(5) f=La×f2×wa・・・・・・・・(6) h=La×h2×wa・・・・・・・・(7) d+f+h=Ma×Va・・・・・・(8) となる。ここに、LaとMaは比例定数である。
【0060】(5)〜(7)式からわかるように、第1
の位置信号d,f,hはそれぞれ第1の下限設定合成信
号d2,f2,h2に比例し、その加算合成値は第1の
指令電圧信号Vaに比例した所定の値になる。従って、
図12(e)〜(g)に示したように、第1の下限設定
合成信号d2,f2,h2が台形波状に変化してその合
成値が一定の場合には、第1の位置信号d,f,hの波
形はそれぞれ第1の下限設定合成信号d2,f2,h2
と相似な台形波状の波形になる。また、各位置信号d,
f,hの絶対値は、各下限設定合成信号d2,f2,h
2と同様に零よりも常に大きくなる(下限を制限され
る)。
【0061】図11の第2の位置信号作成器6bは、下
限設定回路80b,81b,82bと定電圧源83bと
乗算回路85b,86b,87bと帰還合成回路88b
と演算増幅回路89bと第2の指令電圧源90bと電流
変換回路91b,92b,93bを有している。
【0062】下限設定回路80b,81b,82bは、
それぞれリミット回路94b,96b,98bと加算回
路95b,97b,99bにより構成される。リミット
回路94b,96b,98bは、それぞれ第2の合成信
号g1,i1,e1の電圧がアース電位以下になった時
にアース電位にリミットした電圧信号を出力する。加算
回路95b,97b,99bは、リミット回路94b,
96b,98bの出力信号に定電圧源83bの所定電圧
Qbを加算し、第2の下限設定合成信号g2,i2,e
2として出力する。すなわち、下限設定回路80b,8
1b,82bは、入力された第2の合成信号g1,i
1,e1の最低電圧をリミットし、かつ、所定電圧Qb
分を上乗せした第2の下限設定合成信号g2,i2,e
2を得ている(図12(k)〜(m))。ここで、電圧
値Qbは第2の合成信号g1,i1,e1の振幅より十
分に小さくされている(数十分の1)。なお、図12
(k)〜(m)では理解を助けるために、Qbを大きく
して示している。
【0063】乗算回路85b,86b,87bは、第2
の下限設定合成信号g2,i2,e2と演算増幅回路8
9bの出力信号wbを乗算し、乗算信号g3,i3,e
3を出力する。すなわち、 g3=g2×wb・・・・・・・・(9) i3=i2×wb・・・・・・・・(10) e3=e2×wb・・・・・・・・(11) となる。
【0064】電流変換回路91bは乗算信号g3に比例
した2つの電流信号g,g4を出力し、電流変換回路9
2bは乗算信号i3に比例した2つの電流信号i,i4
を出力し、電流変換回路93bは乗算信号e3に比例し
た2つの電流信号e,e4を出力する。3相の電流信号
g,i,eは第2の位置信号(電流を電流変換回路側よ
り流出させる電流信号)となり、第2の駆動トランジス
タ群5bの通電を制御する。
【0065】帰還合成回路88bは、3相の電流信号g
4,i4,e4を加算合成し、その加算値(g4+i4
+e4)に比例した第2の帰還信号Pbを出力する(ア
ース電位を基準)。演算増幅回路89bは、第2の指令
電圧源90bの第2の指令電圧信号Vbと第2の帰還信
号Pbを比較し、その差電圧を増幅した信号wbを出力
し、乗算回路85b,86b,87bに供給する。
【0066】従って、乗算回路85b,86b,87b
と電流変換回路91b,92b,93bと帰還合成回路
88bと演算増幅回路89bは第2の負帰還ループを構
成し、3相の第2の下限設定合成信号g2,i2,e2
に応動する3相信号g4,i4,e4を合成した第2の
帰還信号Pbが第2の指令電圧信号Vbに等しくなるよ
うに作用する。すなわち、 g4+i4+e4=Kb×Vb・・・・(12) となる。ここに、Kbは比例定数である。
【0067】第2の位置信号g,i,eおよび電流信号
g4,i4,e4は、それぞれ乗算信号g3,i3,e
3と比例関係にあるから、(9)〜(12)式より、 g=Lb×g2×wb・・・・・・・・(13) i=Lb×i2×wb・・・・・・・・(14) e=Lb×e2×wb・・・・・・・・(15) g+i+e=Mb×Vb・・・・・・(16) となる。ここに、LbとMbは比例定数である。
【0068】(13)〜(15)式からわかるように、
第2の位置信号g,i,eはそれぞれ第2の下限設定合
成信号g2,i2,e2に比例し、その加算合成値は第
2の指令電圧信号Vbに比例した所定の値になる。従っ
て、図12(k)〜(m)に示したように、第2の下限
設定合成信号g2,i2,e2が台形波状に変化してそ
の合成値が一定の場合には、第2の位置信号g,i,e
の波形はそれぞれ第2の下限設定合成信号g2,i2,
e2と相似な台形波状の波形になる。また、各位置信号
g,i,eの絶対値は、各下限設定合成信号g2,i
2,e2と同様に零よりも常に大きくなる(下限を制限
される)。
【0069】図1の電力供給部5は第1の駆動トランジ
スタ群5aと第2の駆動トランジスタ群5bを含んで構
成され、信号作成部6の位置信号(第1の位置信号と第
2の位置信号)に応動して、所定の両方向の電流を固定
子巻線11,12,13に分配供給する。すでに説明し
た図2の電力供給部5の動作説明用の信号波形を図13
に示す。
【0070】第1の駆動トランジスタ21,22,23
の各ベースには、信号作成部6の第1の位置信号作成器
6aによって作成された台形波状の3相の第1の位置信
号d,f,h(ベースから電流を流出させる電流信号)
がそれぞれ供給され、第1の駆動トランジスタの通電を
制御する。同様に、第2の駆動トランジスタ24,2
5,26の各ベースには、第2の位置信号作成器6bに
よって作成された台形波状の3相の第2の位置信号g,
i,e(ベースに電流を流入する電流信号)がそれぞれ
供給され、第2の駆動トランジスタの通電を制御する。
永久磁石回転子27の回転に伴って、6相の位置信号
d,f,h,g,i,eが図13(e)〜(j)のよう
に変化し、固定子巻線11,12,13にはそれぞれ図
13(k),(l),(m)に示した台形波状の3相の
電流Ia,Ib,Icが両方向に供給される。その結
果、永久磁石回転子27は回転駆動され、所定の回転数
(高速回転もしくは低速回転)での回転を持続する。図
13(a)〜(c)に固定子巻線11,12,13に誘
起される逆起電力a,b,cを示す。定常回転状態で
は、逆起電力a,b,cと電流Ia,Ib,Icは同位
相になる。また、電流Ia,Ib,Icが台形波状にな
るように駆動トランジスタの通電を制御しているので、
各固定子巻線11,12,13の逆起電力a,b,cの
零クロス時点においてその固定子巻線に供給される各電
流Ia,Ib,Icは零(もしくはほぼ零)になる。従
って、逆起電力検出部1により正確な逆起電力の零クロ
ス時点の検出が可能になる。
【0071】次に、図1から図13に示した本発明の実
施例の全体的な動作を説明する。逆起電力検出部1は、
固定子巻線11,12,13の両端電圧を整形すること
により、巻線11,12,13に誘起される逆起電力
a,b,cに応動した3相の整形信号u,v,wを得
て、整形信号の各エッジに対応して変化する整形タイミ
ング信号mを作る。論理パルス発生部2は、整形タイミ
ング信号mの各エッジにおいてシフトする6相の論理パ
ルスp1〜p6を作る。波形発生部3は、整形タイミン
グ信号mの立ち上がりエッジ時点から傾斜を始める第1
の傾斜信号st1と整形タイミング信号mの立ち下がり
エッジ時点から傾斜を始める第2の傾斜信号st2を作
る。信号合成部4は、論理パルスp1〜p6と第1の傾
斜信号st1から整形タイミング信号mの立ち上がりエ
ッジ時点から始まる立ち上がり傾斜部分および立ち下が
り傾斜部分を有する3相の第1の合成信号d1,f1,
h1を合成し、論理パルスp1〜p6と第2の傾斜信号
st2から整形タイミング信号mの立ち下がりエッジ時
点から始まる立ち上がり傾斜部分および立ち下がり傾斜
部分を有する3相の第2の合成信号g1,i1,e1を
合成する。信号作成部6は、3相の第1の合成信号d
1,f1,h1から台形波状の3相の第1の位置信号
d,f,hを作成し、3相の第2の合成信号g1,i
1,e1から台形波状の3相の第2の位置信号g,i,
eを作成する。第1の位置信号d,h,fと第2の位置
信号g,i,eの位相は異なっており、信号合成部4と
信号作成部6は合計6相の台形波状の位置信号を作り出
している。電力供給部5の第1の駆動トランジスタ群5
aは第1の位置信号によって通電を制御され、第2の駆
動トランジスタ群5bは第2の位置信号によって通電を
制御されている。従って、第1の駆動トランジスタ群5
aと第2の駆動トランジスタ群5bによって、固定子巻
線11,12,13には台形波状の3相の両方向の電流
Ia,Ib,Icが供給される(図13(k)〜
(m))。定常回転状態においては、固定子巻線11,
12,13の逆起電力a,b,cと電流Ia,Ib,I
cは同位相になる(図13参照)。
【0072】このように、本発明の実施例では、位置検
出素子が全く不要な無整流子直流電動機を実現してお
り、非常に簡素な構造になっている。
【0073】また、本実施例の位置信号は、滑らかな立
ち上がり傾斜および立ち下がり傾斜を持った台形波状に
なされている。その結果、電流も非常に滑らかな台形波
状になり、固定子巻線の電流の切り換わりも滑らかであ
り、振動や騒音の著しく小さな電動機を実現している。
特に、本実施例の第1の位置信号d,f,hと第2の位
置信号g,i,eは、それぞれ電気角で60度(整形タ
イミング信号mのエッジ間隔)の立ち上がり傾斜部と6
0度の平坦部と60度の立ち下がり傾斜部を有し、極め
て滑らかな台形波状に変化する(逆起電力の1周期が電
気角の360度)。従って、図13(k)〜(m)に示
すように固定子巻線への電流も非常に傾斜の滑らかな台
形波状の電流になる。その結果、本実施例の電動機の振
動・騒音は極めて小さくなる。
【0074】また、本実施例に示したように、3相の第
1の位置信号の絶対値の下限値を制限して、それぞれの
絶対値を常に零よりも大きくするならば、信号作成部6
の第1の位置信号作成器6aの乗算回路や電流変換回路
および第1の駆動トランジスタ群5aを構成するトラン
ジスタが常に活性状態で動作し、トランジスタのオフ状
態から活性状態にかわる際の応答遅れが生じない。その
結果、第1の位置信号を極めて滑らかな台形波状にする
ことができる。さらに、3相の第2の位置信号の絶対値
の下限値を制限して、それぞれの絶対値を常に零よりも
大きくするならば、第2の位置信号作成器6bの乗算回
路や電流変換回路および第2の駆動トランジスタ群5b
を構成するトランジスタが常に活性状態で動作し、トラ
ンジスタのオフ状態から活性状態にかわる際の応答遅れ
が生じない。その結果、第2の位置信号を極めて滑らか
な台形波状にすることができる。このように、6相の位
置信号の下限値を制限して、それぞれの絶対値を常に零
よりも大きくするならば、微少電流を固定子巻線に供給
する場合でも、非常に滑らかな台形波状の電流を固定子
巻線に供給でき、電流路の切換に伴う電流脈動を零にで
きる。
【0075】また、本実施例に示したように、信号作成
部6の第1の位置信号作成器6aに第1の負帰還ループ
を設けるならば、3相の第1の位置信号の加算値を一定
にでき、第1の駆動トランジスタ群5aが固定子巻線に
供給する合成電流を一定にできる。さらに、第2の位置
信号作成器6bに第2の負帰還ループを設けるならば、
3相の第2の位置信号の加算値を一定にでき、第2の駆
動トランジスタ群が固定子巻線に供給する合成電流を一
定にできる。その結果、固定子巻線への合成供給電流の
脈動がなくなり、均一なトルクを発生させることができ
る。
【0076】なお、信号作成部6の第1の指令電圧源9
0aの第1の指令電圧信号Vaと第2の指令電圧源90
bの第2の指令電圧信号Vbは所定の関係があり、第1
の駆動トランジスタ群5aによる合成供給電流と第2の
駆動トランジスタ群5bによる合成供給電流は等しくさ
れている。また、信号作成部6の第1の位置信号作成器
6aの第1の負帰還ループは、3相の第1の合成信号に
応動した3相信号から得られる第1の帰還信号を第1の
指令電圧信号に一致させるように構成すればよく、たと
えば、第1の駆動トランジスタ群5aによる合成供給電
流を検出して第1の帰還信号にし、その合成供給電流を
第1の指令電圧信号に対応した一定値にしても良い。さ
らに、第2の位置信号作成器6bの第2の負帰還ループ
は、3相の第2の合成信号に応動した3相信号から得ら
れる第2の帰還信号を第2の指令電圧信号に一致させる
ように構成すればよく、たとえば、第2の駆動トランジ
スタ群5bによる合成供給電流を検出して第2の帰還信
号にし、その合成供給電流を第2の指令電圧信号に対応
した一定値にしても良い。
【0077】さらに、本実施例に示したように、整形信
号の周期(整形タイミング信号の半周期)に応じて波形
発生部の傾斜信号(第1の傾斜信号と第2の傾斜信号)
の傾斜を変えるようにするならば、回転数を変化させた
場合でも、上述の滑らかな台形波状の位置信号を簡単に
得ることができる。その結果、本実施例の無整流子直流
電動機は、回転数を変えた場合でも振動・騒音が極めて
小さくなる。
【0078】次に、波形発生部3の他の具体的な構成例
を図14に示し、その動作を説明する。動作説明用の信
号波形は図8(A)および図8(B)と同様であり、同
じ信号については同一の信号名としている。整形タイミ
ング信号mは両エッジ微分回路103に入力され、整形
タイミング信号mの両エッジタイミングにおいてパルス
を発生する微分パルス信号nbを作る(図8(A)の
(a),(b))。微分パルス信号nbは立ち下がり微
分回路104に入力され、微分パルス信号nbの立ち下
がり時点において微分パルス信号rを作る(図8(A)
の(c))。カウンタ回路102は所要ビット数のアッ
プ形バイナリーカウンタ(例えば、5ビットアップカウ
ンタ)であり、クロックパルス回路101の出力するク
ロックパルス信号cp1をカウントし、微分パルス信号
rによってリセットされている。図8(A)の(d)に
カウンタ回路102の内容をアナログ的にみた波形pp
を示す。リセットセット形フリップフロップ回路105
は、セット端子にカウンタ回路102の最上位ビットの
出力信号が入力され、リセット端子に微分パルス信号r
が入力されている。その結果、微分パルス信号rが出力
される毎にフリップフロップ回路105の出力信号qa
は”L”(低電位状態)になり、カウンタ回路102の
最上位ビットが”H”になると、出力信号qaは”H”
(高電位状態)になる。高速回転時(第1の回転数)で
は、微分パルス信号rのパルス間隔が狭く、カウンタ回
路102は十分にカウントアップする時間がなく、その
最上位ビットは”L”のままである。従って、フリップ
フロップ回路105の出力信号qaは”L”の状態を保
持する。データ入力形フリップフロップ回路106は、
フリップフロップ回路105の出力信号qaを微分パル
ス信号nbのタイミングにおいて取り込み、回転数(整
形信号の周期)に応じた保持信号saとして出力する。
その結果、フリップフロップ回路106の保持信号sa
は高速回転時では”L”状態を保持する(図8(A)の
(e),(f))。
【0079】第1の遅延回路108aは、整形タイミン
グ信号mが直接入力され、整形タイミング信号mの立ち
下がりエッジより所定時間τaの間”H”状態を遅延さ
せた遅延信号maを出力する(図8(A)の(g))。
第2の遅延回路108bは、整形タイミング信号mをイ
ンバータ回路109によって反転された信号が入力さ
れ、整形タイミング信号mの反転信号の立ち下がりエッ
ジより所定時間τbの間”H”状態を遅延させた遅延信
号mbを出力する(図8(A)の(h))。
【0080】分周回路107は、クロックパルス信号c
p1が入力され、所定の分周を行った分周クロックパル
ス信号cp2を出力する。
【0081】第1の傾斜波形発生器3aは、第1の遅延
信号maと保持信号saとクロックパルス信号cp1と
分周クロックパルス信号cp2が入力され、第1の傾斜
信号st1を作る。選択回路121aは、保持信号sa
の状態に応じてクロックパルス信号cp1と分周クロッ
クパルス信号cp2を選択して、第1のクロック信号c
aとしている。すなわち、sa=”L”の時にca=c
p1とし、sa=”H”の時にca=cp2(分周信
号)としている。高速回転時(第1の回転数)では、s
a=”L”であり、クロック信号caはcp1になる。
選択回路121aのクロック信号caはアンド回路12
2aを介してアップ形のカウンタ回路124aのクロッ
ク端子に入力され、カウンタ回路124aはクロック信
号caをカウントする。第1の遅延信号maはインバー
タ回路123aを介してカウンタ回路124aのリセッ
ト端子に入力され、ma=”L”の時にカウンタ回路1
24aをリセットする。カウンタ回路124aの内容は
DA変換回路125a(ディジタル−アナログ変換回
路)に入力され、その内容に応じたアナログ電圧に変換
し、第1の傾斜信号st1を得ている(図8(A)の
(i))。なお、カウンタ回路124aは最上位ビット
の反転信号をオーバーフロー信号(OVF)としてアン
ド回路122aに出力し、オーバーフロー時にクロック
の入力を禁止するようにし、カウンタ回路124aの内
容を所定値でリミット・保持するようにしている。
【0082】第2の傾斜波形発生器3bは、第2の遅延
信号mbと保持信号saとクロックパルス信号cp1と
分周クロックパルス信号cp2が入力され、第2の傾斜
信号st2を作る。選択回路121bは、保持信号sa
の状態に応じてクロックパルス信号cp1と分周クロッ
クパルス信号cp2を選択して第2のクロック信号cb
となしている。すなわち、sa=”L”の時にcb=c
p1とし、sa=”H”の時にcb=cp2(分周信
号)としている。高速回転時(第1の回転数)では、s
a=”L”であり、クロック信号cbはcp1になる。
選択回路121bのクロック信号cbはアンド回路12
2bを介してアップ形のカウンタ回路124bのクロッ
ク端子に入力され、カウンタ回路124bはクロック信
号cbをカウントする。第2の遅延信号mbはインバー
タ回路123bを介してカウンタ回路124bのリセッ
ト端子に入力され、mb=”L”の時にカウンタ回路1
24bをリセットする。カウンタ回路124bの内容は
DA変換回路125b(ディジタル−アナログ変換回
路)に入力され、その内容に応じたアナログ電圧に変換
し、第2の傾斜信号st2を得ている(図8(A)の
(j))。なお、カウンタ回路124bは最上位ビット
の反転信号をオーバーフロー信号としてアンド回路12
2bに出力し、オーバーフロー時にクロックの入力を禁
止するようにし、カウンタ回路124bの内容を所定値
でリミット・保持するようにしている。
【0083】このように、第1の傾斜信号st1は整形
タイミング信号mの立ち上がりエッジから始まる傾斜信
号であり、第2の傾斜信号st2は整形タイミング信号
mの立ち下がりエッジから始まる傾斜信号であり、傾斜
信号st1とst2は交互に異なるタイミングの傾斜信
号になる(図8(A)の(i),(j))。
【0084】次に、低速回転時(第2の回転数)での定
常回転状態における図14の波形発生部の動作を説明す
る(図8(B)を参照)。両エッジ微分回路103と微
分回路104による微分パルス信号nbとrを得る動作
は同じである(図8(B)の(a)〜(c))。低速回
転時には、整形タイミング信号mのエッジ間隔(整形信
号の周期に比例)が長く、カウンタ回路102の最大カ
ウント値が大きくなり(図8(B)の(d))、最上位
ビットが”L”から”H”に変わる時間幅がある。その
ため、フリップフロップ回路105がセットされ、その
出力信号qaも”H”に変わる(図8(B)の
(e))。このときに、整形タイミング信号mのエッジ
が到来して微分パルス信号nbが発生し、フリップフロ
ップ回路105の出力信号qaをフリップフロップ回路
106にラッチし、フリップフロップ回路106の保持
信号saは”H”になる(図8(B)の(f))。
【0085】第1の遅延信号maは整形タイミング信号
mの”H”の区間を遅延時間τaだけ伸ばしたものであ
り、第2の遅延信号mbは整形タイミング信号mの反転
信号の”H”の区間を遅延時間τbだけ伸ばしたもので
ある(図8(B)の(g),(h))。
【0086】第1の傾斜波形発生器3aに、第1の遅延
信号maと保持信号saとクロックパルス信号cp1と
分周クロックパルス信号cp2が入力される。保持信号
saが”H”であるから、選択回路121aは分周クロ
ックパルス信号cp2をクロック信号caとして出力す
る。すなわち、低速回転時(第2の回転数)でのクロッ
ク信号ca=cp2の周波数は、高速回転時のクロック
信号ca=cp1の周波数よりも回転数比に対応して小
さくされる(回転数比に対応した所定の分周値分の
1)。従って、カウンタ回路124aは時間的に緩やか
にカウントアップしてゆき、カウンタ回路124aの内
容をDA変換回路125aによりアナログ値に変換した
第1の傾斜信号st1の時間的な傾斜も緩やかになる
(図8(B)の(i))。なお、図8(B)の(i)の
破線はクロック信号cp1でカウントしたと仮定した場
合の第1の傾斜信号を表している。
【0087】第2の傾斜波形発生器3bに、第2の遅延
信号mbと保持信号saとクロックパルス信号cp1と
分周クロックパルス信号cp2が入力される。保持信号
saが”H”であるから、選択回路121bは分周クロ
ックパルス信号cp2をクロック信号cbとして出力す
る。すなわち、低速回転時(第2の回転数)でのクロッ
ク信号cb=cp2の周波数は、高速回転時のクロック
信号cb=cp1の周波数よりも小さくされ、所定分周
値分の1になる。従って、カウンタ回路124bは時間
的に緩やかにカウントアップしてゆき、カウンタ回路1
24bの内容をDA変換回路125bによりアナログ値
に変換した第2の傾斜信号st2の時間的な傾斜も緩や
かになる(図8(B)の(j))。なお、図8(B)の
(j)の破線はクロック信号cp1でカウントしたと仮
定した場合の第2の傾斜信号を表している。
【0088】このようにして、低速回転時(第2の回転
数の定常回転状態)において、第1の傾斜信号st1と
第2の傾斜信号st2の時間的な傾斜を緩やかにし、整
形タイミング信号mのエッジ間隔における電位上昇値
を、高速回転時(第1の回転数の定常回転状態)と同じ
になるようにしている。その結果、低速回転時でも高速
回転時と同様な、立ち上がり傾斜および立ち下がり傾斜
が滑らかな台形波状の位置信号が合成され、固定子巻線
への供給電流も滑らかな台形波状になる。
【0089】本実施例に示すように、第1の傾斜信号発
生器3aおよび第2の傾斜信号発生器3bを、カウンタ
回路やDA変換回路を使ってディジタル的に構成するな
らば、簡単な構成で精度の良い傾斜信号st1やst2
を得ることができる。すなわち、水晶発振器等を使用す
ることによりクロック信号を高精度に作り出せ、R−2
Rラダー抵抗型のDA変換回路により精度良くアナログ
信号に変換できるので、傾斜信号の時間的な傾斜を高精
度に作り出すことができる。その結果、台形波状の位置
信号の立ち上がり傾斜部分および立ち下がり傾斜部分の
精度が良くなり、固定子巻線への電流波形を図13
(k)〜(m)もしくは図13(k)〜(m)に示した
ような好ましい台形波状の両方向の電流にすることが容
易にできる。特に、量産時のバラツキや経年変化が著し
く少なくなる。
【0090】また、高速回転や低速回転に回転数を切り
換えるときにも、第1の傾斜信号発生器3aおよび第2
の傾斜信号発生器3bのカウンタ回路へのクロック信号
caとcbの周波数を変えることにより、簡単に傾斜信
号st1やst2の時間的な傾斜を変えることができ
る。すなわち、回転数を切換える用途に対して極めて容
易に対応できる。
【0091】なお、カウンタ回路102は、オーバーフ
ロー時のカウント停止機能を有し、オーバーフローを検
出したときにクロックパルス信号cp1のカウント動作
を停止し、そのカウント内容を保持している(図示を省
略)。また、選択回路121aと121bを1個にし
て、クロック信号caとcbを同一の信号にしてもよ
い。
【0092】次に、逆起電力検出部1の他の具体的な構
成例を図15に示し、その動作について説明する。な
お、動作説明用の信号波形は図4と同様であり、同じ信
号については同一の信号名としている。本例では、中性
点Oを接続しないで、電流給電端子A,B,Cのみの接
続によって、3相の整形信号u,v,wを得ている。
【0093】コンパレータ回路131は、正極入力端子
に給電端子Aが接続され、負極入力端子に給電端子B,
Cが抵抗141,142を介して接続されている。抵抗
141と142の抵抗値は等しい、もしくは抵抗141
の方が抵抗142よりも少し大きい。抵抗141と14
2による合成電圧は、中性点Oからみると固定子巻線1
1の両端電圧の反転電圧に等しく、もしくはほぼ等しく
なる。従って、コンパレータ回路131の整形信号u
は、固定子巻線11の逆起電力aの零クロス時点におい
て変化する信号になる(図4(d))。
【0094】同様に、コンパレータ回路132は、正極
入力端子に給電端子Bが接続され、負極入力端子に給電
端子C,Aが抵抗143,144を介して接続されてい
る。抵抗143と144の抵抗値は等しい、もしくは抵
抗143の方が抵抗144よりも少し大きい。抵抗14
3と144による合成電圧は、中性点Oからみると固定
子巻線12の両端電圧の反転電圧に等しく、もしくはほ
ぼ等しくなる。従って、コンパレータ回路132の整形
信号vは、固定子巻線12の逆起電力bの零クロス時点
において変化する信号になる(図4(e))。
【0095】同様に、コンパレータ回路133は、正極
入力端子に給電端子Cが接続され、負極入力端子に給電
端子A,Bが抵抗145,146を介して接続されてい
る。抵抗145と146の抵抗値は等しい、もしくは抵
抗145の方が抵抗146よりも少し大きい。抵抗14
5と146による合成電圧は、中性点Oからみると固定
子巻線13の両端電圧の反転電圧に等しく、もしくはほ
ぼ等しくなる。従って、コンパレータ回路133の整形
信号wは、固定子巻線13の逆起電力cの零クロス時点
において変化する信号になる(図4(f))。
【0096】3相の整形信号u,v,wはアンド回路1
34,135,136とオア回路137によって論理合
成され、各整形信号のエッジ時点において変化する整形
タイミング信号mを得ている。整形タイミング信号mの
立ち上がりエッジは各逆起電力の立ち上がり側の零クロ
ス点に対応し、整形タイミング信号mの立ち下がりエッ
ジは各逆起電力の立ち下がり側の零クロス点に対応して
いる。
【0097】本実施例では、電流給電端子だけを接続し
ていながらも、正確な逆起電力の零クロス時点の検出が
可能である。また、抵抗141〜146の抵抗値を適当
に選定することにより、その検出位相を少しシフトさせ
ることも可能である。特に、本実施例の電動機のように
逆起電力を検出して通電のタイミングを制御し、その検
出信号から台形波状の電流を固定子巻線に両方向に供給
する場合には、抵抗141,143,145の抵抗値を
それぞれ抵抗142,144,146の抵抗値よりも大
きめ(10%程度)にしたほうが、検出位相(整形信号
が変化するタイミング)を逆起電力の正確な零クロス時
点よりも早めに設定でき、好ましい効果を得ることがで
きる。
【0098】以上説明したように、本発明の無整流子直
流電動機は、ホール素子の如き回転子位置検出素子を設
けることなく、固定子巻線に両方向の電流を供給する全
波駆動方式の電動機を実現できるものである。
【0099】なお、前述の実施例では、Y結線された3
相の固定子巻線を有する電動機について説明したが、本
発明はそのような場合に限らず、固定子巻線がΔ結線さ
れた電動機に適用することも可能である。
【0100】また、前述の実施例の波形発生部では、整
形信号の周期(整形タイミング信号mの半周期)に応じ
て傾斜信号の時間的な傾斜を2段階に切換えるように構
成したが、本発明はそのような場合に限らず、3段階も
しくはそれ以上に増やしてもよい。さらに、整形信号の
周期に応じて、傾斜信号の時間的な傾斜を連続的に変化
するように構成してもよいことは言うまでもない。
【0101】また、前述の実施例の論理パルス発生部で
は、整形タイミング信号を利用して6相の論理パルス信
号を作ったが、本発明はそのような場合に限らず、例え
ば、3相の整形信号を直接利用して論理パルス信号を作
ることも可能である。さらに、6相の論理パルス信号に
限らず、必要に応じて複数相の論理パルス信号を作るこ
とができる。
【0102】また、前述の実施例の信号合成部では、傾
斜信号と所定電位信号を使って電圧信号として合成信号
を合成したが、本発明はそのような場合に限らず、傾斜
信号を電流信号に変換し、その変換電流信号と所定電流
信号を使って電流信号として合成信号を合成するように
しても良い。また、合成信号が完全な台形波状にならな
い場合でも、信号作成部の動作によって台形波状の位置
信号を作成することが可能である。
【0103】また、前述の実施例の信号作成部では、負
帰還ループを設けて、3相の第1の合成信号もしくは第
2の合成信号に応動した3相信号から得られる帰還信号
を一定になすことにより、均一な台形波状の第1の位置
信号もしくは第2の位置信号を作成した。しかしなが
ら、本発明はそのような場合に限らず、3相の第1の合
成信号もしくは第2の合成信号が台形波状の信号になっ
ている場合には(図10(j)〜(l),(o)〜
(q)参照)、3相の第1の合成信号もしくは第2の合
成信号にそれぞれ所定電圧を加算した、たとえば第1の
下限設定合成信号もしくは第2の下限設定合成信号(図
12(e)〜(g),(k)〜(m))を、電流変換回
路により直接電流信号に変換して台形波状の第1の位置
信号もしくは第2の位置信号を得ることも可能である。
【0104】これらの変更・変形をおこなった場合に
も、本発明に含まれることは言うまでもない。その他、
本発明の主旨を変えずして種々の変更・変形が可能であ
る。
【0105】
【発明の効果】以上のように、本発明は、固定子巻線に
誘起される逆起電力を利用して、固定子巻線に滑らかな
両方向の電流を供給する全波駆動方式の無整流子直流電
動機を実現したものである。従って、ホール素子の如き
位置検出素子が不要となり、半波駆動方式に比べて高効
率で、発生トルクの大きい無整流子直流電動機を実現で
きる。さらに、本発明の無整流子直流電動機は、巻線電
流を滑らかな台形波状にしているので、高速回転時の振
動・騒音が極めて小さい。また、スパイク状電圧を低減
するための大容量の電解コンデンサを含むフィルタ回路
も不要になり(大幅に小さくでき)、回路構成も簡素化
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無整流子直流電動機の一実施例の全体
構成を示すブロック図である。
【図2】電力供給部の具体的な構成例を示す回路構成図
である。
【図3】逆起電力検出部の具体的な構成例を示す回路構
成図である。
【図4】逆起電力検出部の動作を説明するための信号波
形図である。
【図5】論理パルス発生部の具体的な構成例を示す回路
構成図である。
【図6】論理パルス発生部の動作を説明するための信号
波形図である。
【図7】波形発生部の具体的な構成例を示す回路構成図
である。
【図8】波形発生部の動作を説明するための信号波形図
である。
【図9】信号合成部の具体的な構成例を示す回路構成図
である。
【図10】信号合成部の動作を説明するための信号波形
図である。
【図11】信号作成部の具体的な構成例を示す回路構成
図である。
【図12】信号作成部の動作を説明するための信号波形
図である。
【図13】本発明の実施例の動作を説明するための信号
波形図である。
【図14】波形発生部の他の具体的な構成例を示す回路
構成図である。
【図15】逆起電力検出部の他の具体的な構成例を示す
回路構成図である。
【図16】従来の無整流子直流電動機の回路構成図であ
る。
【図17】従来の無整流子直流電動機の動作を説明する
ための信号波形図である。
【符号の説明】
1 逆起電力検出部 2 論理パルス発生部 3 波形発生部 3a 第1の傾斜波形発生器 3b 第2の傾斜波形発生器 4 信号合成部 4a 第1の合成信号合成器 4b 第2の合成信号合成器 5 電力供給部 5a 第1の駆動トランジスタ群 5b 第2の駆動トランジスタ群 6 信号作成部 6a 第1の位置信号作成器 6b 第2の位置信号作成器 11,12,13 固定子巻線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02P 6/00 - 6/18 H02P 7/63 H02M 7/48

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3相の固定子巻線と、直流電源の一端と
    前記固定子巻線の電流給電端子の間の電流路を形成する
    3個のトランジスタからなる第1の駆動トランジスタ群
    と、前記直流電源の他端と前記電流給電端子の間の電流
    路を形成する3個のトランジスタからなる第2の駆動ト
    ランジスタ群と、前記固定子巻線に発生する逆起電力に
    応動した整形信号を得る逆起電力検出手段と、前記整形
    信号に応動した複数相のパルス信号を発生する論理パル
    ス発生手段と、前記整形信号に応動した傾斜信号を発生
    する波形発生手段と、前記論理パルス発生手段のパルス
    信号と前記波形発生手段の傾斜信号より立ち上がり傾斜
    部分と立ち下がり傾斜部分を有する6相の合成信号を得
    る信号合成手段と、前記合成信号に応動した6相の位置
    信号を作成し、3相の前記位置信号により前記第1の駆
    動トランジスタ群を通電制御し、他の3相の前記位置信
    号により前記第2の駆動トランジスタ群を通電制御する
    信号作成手段を具備し、前記信号作成手段は前記6相の
    位置信号の絶対値をそれぞれ零よりも大きくする下限制
    限手段を含んで構成された無整流子直流電動機。
  2. 【請求項2】 波形発生手段は、逆起電力検出手段の整
    形信号の周期に応じて傾斜信号の時間的な傾斜を変化さ
    せる手段を含んで構成されたことを特徴とする請求項1
    記載の無整流子直流電動機。
  3. 【請求項3】 波形発生手段は、逆起電力検出手段の整
    形信号に応動してクロック信号をカウントする動作とリ
    セットする動作を繰り返すカウント手段と、前記カウン
    ト手段の内容をアナログ量に変換するディジタル−アナ
    ログ変換手段を含んで構成されたことを特徴とする請求
    項1記載の無整流子電動機。
  4. 【請求項4】 波形発生手段は、逆起電力検出手段の整
    形信号の周期に応じてクロック信号の周波数を変化させ
    る手段を含んで構成されたことを特徴とする請求項3記
    載の無整流子直流電動機。
  5. 【請求項5】 信号作成手段は、信号合成手段の3相の
    合成信号に応動した3相信号から得られる第1の帰還信
    号を第1の指令信号に一致させる第1の帰還手段と、前
    記信号合成手段の他の3相の合成信号に応動した3相信
    号から得られる第2の帰還信号を第2の指令信号に一致
    させる第2の帰還手段をさらに含んで構成されたことを
    特徴とする請求項1記載の無整流子直流電動機。
  6. 【請求項6】 3相の固定子巻線と、直流電源の一端と
    前記固定子巻線の電流給電端子の間の電流路を形成する
    3個のトランジスタからなる第1の駆動トランジスタ群
    と、前記直流電源の他端と前記電流給電端子の間の電流
    路を形成する3個のトランジスタからなる第2の駆動ト
    ランジスタ群と、前記固定子巻線に発生する逆起電力に
    応動した整形信号を得る逆起電力検出手段と、前記整形
    信号に応動した複数相のパルス信号を発生する論理パル
    ス発生手段と、前記整形信号に応動した第1の傾斜信号
    を発生する第1の傾斜波形発生手段と、前記第1の傾斜
    信号とは異なるタイミングにおいて前記整形信号に応動
    した第2の傾斜信号を発生する第2の傾斜波形発生手段
    と、前記論理パルス発生手段のパルス信号と前記第1の
    傾斜波形発生手段の第1の傾斜信号より立ち上がり傾斜
    部分および立ち下がり傾斜部分を有する3相の第1の合
    成信号を得る第1の合成信号合成手段と、前記論理パル
    ス発生手段のパルス信号と前記第2の傾斜波形発生手段
    の第2の傾斜信号より立ち上がり傾斜部分および立ち下
    がり傾斜部分を有する3相の第2の合成信号を得る第2
    の合成信号合成手段と、前記第1の合成信号に応動した
    3相の第1の位置信号を作成し、前記第1の位置信号に
    より前記第1の駆動トランジスタ群を通電制御する第1
    の位置信号作成手段と、前記第2の合成信号に応動した
    3相の第2の位置信号を作成し、前記第2の位置信号に
    より前記第2の駆動トランジスタ群を通電制御する第2
    の位置信号作成手段を具備し、前記第1の位置信号作成
    手段は前記第1の位置信号の絶対値をそれぞれ零よりも
    大きくする第1の下限制限手段を含んで構成され、か
    つ、前記第2の位置信号作成手段は前記第2の位置信号
    の絶対値をそれぞれ零よりも大きくする第2の下限制限
    手段を含んで構成された無整流子直流電動機。
  7. 【請求項7】 第1の傾斜波形発生手段もしくは第2の
    傾斜波形発生手段は、逆起電力検出手段の整形信号の周
    期に応じて第1の傾斜信号もしくは第2の傾斜信号の時
    間的な傾斜を変化させる手段を含んで構成されたことを
    特徴とする請求項6記載の無整流子直流電動機。
  8. 【請求項8】 第1の傾斜波形発生手段もしくは第2の
    傾斜波形発生手段は、逆起電力検出手段の整形信号に応
    動してクロック信号をカウントする動作とリセットする
    動作を繰り返すカウント手段と、前記カウント手段の内
    容をアナログ量に変換するディジタル−アナログ変換手
    段を含んで構成されたことを特徴とする請求項6記載の
    無整流子電動機。
  9. 【請求項9】 第1の傾斜波形発生手段もしくは第2の
    傾斜波形発生手段は、逆起電力検出手段の整形信号の周
    期に応じてクロック信号の周波数を変化させる手段を含
    んで構成されたことを特徴とする請求項8記載の無整流
    子直流電動機。
  10. 【請求項10】 第1の位置信号作成手段は、第1の合
    成信号合成手段の第1の合成信号に応動した3相信号か
    ら得られる第1の帰還信号を第1の指令信号に一致させ
    る第1の帰還手段をさらに含んで構成され、かつ、第2
    の位置信号作成手段は、第2の合成信号合成手段の第2
    の合成信号に応動した3相信号から得られる第2の帰還
    信号を第2の指令信号に一致させる第2の帰還手段をさ
    らに含んで構成されたことを特徴とする請求項6記載の
    無整流子直流電動機。
JP3000514A 1991-01-08 1991-01-08 無整流子直流電動機 Expired - Fee Related JP2814751B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3000514A JP2814751B2 (ja) 1991-01-08 1991-01-08 無整流子直流電動機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3000514A JP2814751B2 (ja) 1991-01-08 1991-01-08 無整流子直流電動機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04251593A JPH04251593A (ja) 1992-09-07
JP2814751B2 true JP2814751B2 (ja) 1998-10-27

Family

ID=11475889

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3000514A Expired - Fee Related JP2814751B2 (ja) 1991-01-08 1991-01-08 無整流子直流電動機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2814751B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04251593A (ja) 1992-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR940009212B1 (ko) 무정류자 직류전동기
KR940009208B1 (ko) 무정류자 직류전동기
EP0557811A1 (en) Digital-analog driver for brushless D.C. spindle motor
JPH07114556B2 (ja) 電動機、電動機等に供される電流制御装置あるいはこれらに使用される演算装置、あるいはこれらの装置を具備する装置
JP2814751B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP3079617B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP2502806B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP2502804B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP3578698B2 (ja) ブラシレス直流モータ駆動装置
JP2751607B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP2910229B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP3355792B2 (ja) ブラシレスモータの駆動装置
JP2751608B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP2770559B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP2751579B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP3119863B2 (ja) 無整流子直流電動機
JPH09182486A (ja) モータ駆動装置
JP2502781B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP2731647B2 (ja) ブラシレスモータの駆動回路
JP3301756B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP2661369B2 (ja) ブラシレスモータの駆動装置
JP3148601B2 (ja) ステッピングモータの駆動回路
JPH0767378A (ja) 無整流子直流電動機
JPH0731180A (ja) ブラシレスモータ駆動回路
JPS61189189A (ja) 無整流子モ−タ駆動回路

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees