JP2814622B2 - 静電浮遊装置 - Google Patents

静電浮遊装置

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JP2814622B2 JP30075289A JP30075289A JP2814622B2 JP 2814622 B2 JP2814622 B2 JP 2814622B2 JP 30075289 A JP30075289 A JP 30075289A JP 30075289 A JP30075289 A JP 30075289A JP 2814622 B2 JP2814622 B2 JP 2814622B2
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正明 荻原
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は静電気力を利用して物体を容器に非接触状態
に静止浮上して保持させるために用いる静電浮遊装置に
関するものである。
[従来の技術] 近年の新素材の開発研究の進展に伴い地上はもとより
宇宙の微小重力環境を利用して新規な材料の開発を行う
ことが考えられており、素材を空間の一点に非接触状態
で保持して無容器で加熱、溶融、凝固等の処理を行わせ
ることが提案されている。そのため、物体を何等かの方
法で空間の一点に非接触状態で保持する技術と、該保持
された物体を加熱、溶融する技術の開発が必要となって
いる。
前者の物体を空間の一点に非接触状態で保持する技術
の1つとしては、静電場を用いる方法があり、対象とす
る物体が帯電物体であれば、これを空間の所定の位置に
浮遊させて保持させることが可能であることから、具体
的な静電浮遊装置が提案されるようになっている。
第5図及び第6図はこれまでに提案されている静電浮
遊装置として、二次元四重極方式の静電浮遊装置の一例
を示すもので、軸方向と直交する方向の閉じ込め力を発
生する第1浮遊用電極として、2本1組として2組の円
柱状電極からなる二次元四重極電極1a,1b,1c,1dを、空
間の原点Oを通る中心軸から等距離の位置に該中心軸と
平行に配置して、平面状態で各電極1a,1b,1c,1dが正方
形の頂点に位置しているようにし、且つ上記中心軸の軸
線上の上下位置に、上下方向の閉じ込め力を発生する第
2浮遊用電極としての2つの球状電極からなる直流電極
2a,2bを所定間隔で配置し、上記二次元四重極電極1a,1b
と1c,1dは第1浮遊用電源としての交流電源3に接続
し、又、上記直流電極2a,2bは第2浮遊用電源としての
直流電源4に接続し、物体5を電極間中心部6に浮遊状
態に保持させるようにしてある。
[発明が解決しようとする課題] ところが、宇宙空間で用いる装置としては、占有空
間、重量共に小さいことが有利であるが、上記従来の静
電浮遊装置では、第1浮遊用電極としての二次元四重極
電極1a,1b,1c,1dが円柱状の中実体であるため、その重
量が大であると共に占有領域も大であり、そのため宇宙
空間への打ち上げの際の負荷が大きくなるという問題が
ある。又、4本の電極1a,1b,1c,1dはいずれも枠に固定
されていることから、大粒径物体の浮上に対し妨げにな
るおそれがあると共に、電極間に放電が生じた場合に電
極間を拡げることができないので、放電を防止するため
には印加電圧を下げることになるが、印加電圧を下げる
と安定浮上に必要な電気力も小さくなる、という問題も
ある。
そこで、本発明は、物体の浮遊に必要な空間は二次元
四重極電極の内側であって、外側の部分は不要であるこ
とに着目して、四重極電極の重量を軽減させると共に占
有空間を小さくするようにし、又、四重極電極の間隔を
可変にして印加電圧を下げることなく火花放電を防止で
きるようにした静電浮遊装置を提供しようとするもので
ある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記課題を解決するために、静電気的な閉
じ込め力を発生する浮遊用電極として、4本の棒状電極
を平行に配して平面状態で正方形の頂点に各電極が位置
するようにした二次元四重極電極を配置し、該二次元四
重極電極と、各電極間の中心部の上下に配した直流電極
とを組み合わせ、上記二次元四重極電極は交流電源に接
続し且つ上記直流電源を直流電源に接続してなる静電浮
遊装置において、上記二次元四重極電極となる4本の棒
状電極の断面形状を、電極間中心部に面する内側を円弧
状の凸部として外側を平面状若しくは凹部にして半月状
若しくは三日月状にしてなり、又、上記半月状若しくは
三日月状の断面形状を有する二次元四重極電極の少なく
とも2本が独立して移動できるようにしてある構成とす
る。
[作用] 二次元四重極電極を交流電源に接続すると、各電極間
に電気力線が発生し、この電気力線は電極間中心部へ向
って常に凸状になるので、電極間に投入された物体は、
電気力線により電極間中心部へ向い、該中心部で静止さ
せられる。静止させられた物体は、直流電極に印加され
た直流電圧により重力方向の落下が防止されて安定に浮
上保持される。上記二次元四重極電極は、電気力線の存
在する内側が円弧で、外側は平面若しくは凹部としてあ
るので、電極自体の重量は軽くなると共に占有空間も小
さくできて、宇宙空間に打ち上げる際の打ち上げ装置の
負荷を軽減させることができる。又、二次元四重極電極
の少なくとも2本を各々独立して移動できるようにする
と、電極間隔を容易に調整できて浮遊対象物体の径が大
きくなっても対応できると共に電極間隔を拡げることに
より高電圧を安定に印加できる。
[実 施 例] 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図乃至第4図は本発明の一実施例を示すもので、
第5図、第6図に示した従来の静電浮遊装置と同様に、
物体5を静電気的に電極間中心部6に閉じ込めるための
閉じ込め力を発生する第1浮遊用装置として、2本を1
組とする2組の円柱状電極からなる二次元四重極電極1
a,1b,1c,1dを平行に且つ平面状態で各電極が正方形の頂
点に位置するように配置し、又、上記電極間中心部6の
上下位置に、物体5を上下方向に閉じ込める閉じ込め力
を発生させる第2浮遊用電極として球状電極からなる直
流電極2a,2bを配置し、上記2組の二次元四重極電極1a,
1bと1c,1dを交流電源3に接続し、又、上記直流電極2a,
2bを直流電源4に接続して、物体5を電極間中心部6に
静止させるようにしてある構成において、上記4本の円
柱状の電極を使用した従来方式の二次元四重極電極1a,1
b,1c,1dに代えて、図示の如く内側のみに円弧状凸部を
有する断面積の小さい半円柱状電極を用いてなる二次元
四重極電極7a,7b,7c,7dとし、且つ上記二次元四重極電
極7a,7b,7c,7dの各々が独立して移動できるようにした
構成とする。
詳述すると、物体5の長手方向に対して直角方向に閉
じ込める閉じ込め力を発生させる第1浮遊用電極として
の二次元四重極電極7a,7b,7c,7dを構成する4本の電極
を、電極間中心部6に面する内側を円弧状の凸部とし、
外側を平面状にして断面形状が半月状をなすようにする
か、又は第2図に示す方向に空間の原点Oを通るr、z
軸をとし、電極間隔の1/2をRとしたときに、r2−z2
±R2を満足する直角双曲線の一部とし、断面積を小さく
して空間を占有する領域を小さくし且つ重量の軽減を図
るようにする。又、上記4本の半円柱状電極とした二次
元四重極電極7a,7b,7c,7dを、各々独立に内外方向、す
なわち、電極間中心部6を挟んで相対向する方向へ移動
できるように枠8に取り付け、電極間隔を任意に拡縮で
きるようにし、二次元四重極電極7a,7b,7c,7d間に発生
する電気力線9により物体5が電極間中心部6に向けら
れ、最終的に電極間中心部6で静止浮上させられるよう
にし、更に、上記二次元四重極電極7a,7b,7c,7dに交流
電圧を印加する交流電源3の周波数は、物体5の質量、
帯電量、直径、等に応じて1Hz程度の低周波から数100Hz
程度の高周波までの範囲で変化させられるようにしてあ
る。
今、半円柱状とした4本の電極からなる二次元四重極
電極7a,7b,7c,7dに交流電源3より交流電圧を印加させ
ると、第3図に示す如く、各電極7a,7b,7c,7d間に電気
力線9が生じる。この電気力線9は、電極間中心部6に
向って凸状となるため、物体5は電気力線9に沿って図
示の如き振動(交流電源3の周波数にほぼ一致する振
動)をしながら電極間中心部6に向って動かされ、最終
的に電極間中心部6に静止させられる。一方、直流電極
2a,2bには直流電源4より物体5の帯電極性と同じ極性
を有する直流電圧が印加されるので、上記電極間中心部
6に静止した物体5は、上記直流電極2a,2bに印加され
た直流電圧によって生じるクーロン反発力(電気的な反
発力)のために物体質量とつり合って重力方向に静止さ
せられ、重力方向の落下が防止されて一定位置に静止さ
れて安定浮上させられる。
上記の静電気力を利用して物体5を静止、浮上させる
場合において、本発明では、電気力線9の存在しない部
分、すなわち、静電気力に対し不要の部分である各電極
7a,7b,7c,7dの外側の部分をカットして、各電極の断面
形状が半月状となるようにしてあるので、上述の如き物
体5の静止、安定浮上を図りながら空間での占有領域を
小さくして且つ装置重量を軽減することができて、装置
全体の小型化を図ることができる。
又、本発明では、二次元四重極電極7a,7b,7c,7dを個
々に独立して動かすことができるようにしてあるので、
第4図に示す如く、電極間中心部6の方向へ接近させた
り、逆に離したりして電気力線を生じさせることができ
る。したがって、浮遊用試料としての物体5の径が大き
くなったときは、各電極間隔を拡げることにより容易に
対応させることができ、又、電極間隔を拡げることによ
り各電極に高電圧を安定に印加できることになるので、
電気力を増大できて、大粒径の物体であってもその浮上
を容易に行わせることが可能となる。又、電極間に放電
が生じた場合は、放電を防止するために電極への印加電
圧を下げる必要があるが、上記のように電極間隔を拡げ
ることにより印加電圧を下げる必要がなくなり、印加電
圧を下げることにより物体の安定浮上に必要な電気力も
小さくなる、という問題を解消できる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、たとえば、4本の半円柱状電極からなる二次元四重
極電極7a,7b,7c,7dすべてを可変にした場合を示した
が、2本1組とした電極7a,7bと7c,7dにおいて少なくと
も各組の1本の電極が動けるようになっていてもよいこ
と、各電極7a,7b,7c,7dは断面形状が三日月状となる、
ほぼ半円筒状のものとしてもよく、このようにすれば、
より軽量化できて有利であること、その他本発明の要旨
を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論で
ある。
[発明の効果] 以上述べた如く、本発明の静電浮遊装置によれば、二
次元四重極電極とする4本の電極に、内側のみに円弧状
の凸部を有して外側を平面状あるいは凹部状にした扁平
形状の電極を使用し、又、4本の電極のうち、少なくと
も2本の電極を可変式としてあるので、次の如き優れた
効果を奏し得る。
(i)二次元四重極電極の断面形状が半月状若しくは三
日月状の如き扁平形状としてあるため、空間での占有領
域を小さくできると共に装置の重量を従来の円柱状のも
のに比して大幅に軽減できて、宇宙空間への打ち上げに
際して打ち上げ装置の負荷を軽減させることができる。
(ii)二次元四重極電極の電極間隔の調整ができるの
で、電極間に放電が生じた場合にも電極間隔を拡げるこ
とにより電極への印加電圧を下げることなく火花放電の
防止対策が図れ、浮遊用試料としての物体の安定浮上に
支障を来たすことがない。
(iii)上記(ii)の如く電極間隔を調整できることか
ら、電極間隔を拡げて電極に印加できる電圧を大きくす
ることができるので、電気力も増えることから、物体が
大粒径のものでも浮上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の静電浮遊装置の概略を示す斜視図、第
2図は第1図の平面図、第3図は電気力線により物体が
動かされる状態を示す平面図、第4図は二次元四重極電
極を可変にした例を示す平面図、第5図は従来の静電浮
遊装置の概略を示す斜視図、第6図は第5図の平面図で
ある。 1a,1b,1c,1d,7a,7b,7c,7d……二次元四重極電極(棒状
電極)、2a,2b……直流電極、3……交流電源、4……
直流電源、5……物体、6……電極間中心部、O……原
点。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02N 11/00 H02N 13/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長手方向と直交する方向に閉じ込め力を発
    生する4本の棒状電極からなる二次元四重極電極と、上
    記閉じ込め方向と直交する方向の閉じ込め力を発生する
    直流電極とを組み合わせ、上記二次元四重極電極を交流
    電源に接続すると共に、上記直流電極を直流電源に接続
    してなる静電浮遊装置において、上記二次元四重極電極
    となる4本の棒状電極を、電極間中心部に面する内側の
    みに円弧状凸部を有して断面形状が半月状の如き扁平状
    をなす構成とし、且つ該扁平断面の4本の電極のうち、
    少なくとも2本を独立して移動できるようにしてなるこ
    とを特徴とする静電浮遊装置。
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