JP2621464B2 - 静電浮遊炉 - Google Patents

静電浮遊炉

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JP2621464B2
JP2621464B2 JP1061902A JP6190289A JP2621464B2 JP 2621464 B2 JP2621464 B2 JP 2621464B2 JP 1061902 A JP1061902 A JP 1061902A JP 6190289 A JP6190289 A JP 6190289A JP 2621464 B2 JP2621464 B2 JP 2621464B2
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electrodes
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正明 荻原
雄二 池上
積 藤井
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石川島播磨重工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、帯電物体を静電気的な力を利用して容器
に非接触状態に保持し、加熱溶融などを行うための静電
浮遊炉に関し、主として宇宙の微小重力環境下での材料
開発や地上での材料開発などに好適なものである。
[従来の技術] 近年の新素材の開発研究の進展にともない地上はもと
より宇宙の微小重力環境を利用して新規な材料の開発を
行うことが考えられており、素材を空間の一点に非接触
状態で保持して無容器で加熱、溶融、凝固処理を行うこ
とが考えられている。
このため物体を何等かの方法で空間の一点に非接触状
態で保持する技術と保持された物体を加熱、溶融する技
術の開発が必要となっている。
物体を何等かの方法で空間の一点に非接触状態で保持
する方法の一つとして静電場を用いる方法があり、対象
とする物体が帯電物体であればこれを空間の所定の位置
に浮遊させて保持させることが可能であり、具体的な静
電浮遊装置についても提案されている。
一方、単に容器内に入れられた物体を加熱する装置は
種々の加熱炉などとして提案されているが、空間の一点
に物体を保持しながら加熱できる装置については、現在
のところ開発されていないのが現状である。
そこで、容器内の物体を加熱する加熱炉などと静電浮
遊装置とを組合わせて加熱炉内に浮遊用電極を設けた
り、逆に浮遊用電極の外側にレーザー加熱器や赤外線加
熱器などを設けることが考えられる。
[発明が解決しようとする課題] ところが、このような浮遊装置と加熱装置とを組合わ
せて装置を構成すると、静電浮遊装置とは別に加熱装置
が必要となり、装置の大型化や大重量化を招くという問
題がある。
また、浮遊用電極自体が物体とともに加熱されること
も考えられるため、浮遊用電極の熱遮蔽や冷却が必要に
なるという問題がある。
この発明は、かかる現状に鑑みてなされたもので、電
極の熱遮蔽や冷却の必要がなく、装置の簡素化を図るこ
とができる静電浮遊炉を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するためこの発明を静電浮遊炉は、帯
電物体を静電気的な力で空間に保持し加熱する静電浮遊
炉において、静電気的な閉じ込め力を発生させる浮遊用
電極と加熱用電極とを一体構造として中心部に空間を形
成して配置し、この浮遊用電極間に少なくとも交流分を
含む浮遊用電源を電流制御用負荷を介して接続する一
方、前記加熱用電極間に加熱用電源を接続したことを特
徴とするものである。
[作用] この静電浮遊炉によれば、浮遊用電極と加熱用電極と
を一体化し、しかも加熱用電流が浮遊用電流に流入しな
いように電流制御用負荷を介して浮遊用電源と浮遊用電
極とを接続するようにしており、浮遊及び加熱をひとつ
の電極で行うようにして電極の熱遮蔽や冷却を不要と
し、システムの簡素化をはかっている。
[実施例] 以下、この発明の実施例を図面に基づき詳細に説明す
る。
第1図はこの発明の静電浮遊炉にかかる一実施例の概
略構成図である。
この静電浮遊炉10は、軸方向と直交する方向に閉じ込
め力を発生する浮遊用電極11を備えており、この浮遊用
電極11が加熱用電極と兼用され、浮遊電極自体がヒータ
の特性を有している。
この浮遊用電極11は、例えば第1図に示すように、2
本1組の棒状電極11a,11aおよびもう1組の棒状電極11
b,11bの4本で構成され、空間の原点を通る中心軸から
等距離の位置に中心軸に沿うよう平行に配置され、平面
状態では各電極11a,11a,11b,11bが正方形の頂点に位置
している。
そして、これらの棒状電極11a,11a,11b,11bは通電に
よって発熱するよう抵抗体である金属ヒータまたはグラ
ファイトヒータと同一の材質で全体を構成する一体構造
もしくは低抗体を挿入して構成される複合構造で作られ
ている。
また、4本の棒状電極11a,11a,11b,11bを物体の静電
浮遊を行う浮遊用電極11とするため、これら浮遊用電極
11に電圧を印加する浮遊用電源12は、少なくとも交流分
を含む電源が使用され、例えば交流のみの交流電源や直
流を重畳した交流電源が使用される。
そして、浮遊用電極11a,11a,11b,11bと浮遊用電源12
との間に加熱用電源13の電流が流入して、その電流容量
を越えてしまい高電圧が印加できなくなることを防止す
るため、電流制御用負荷14としてインピーダンスが介挿
されている。
この場合の浮遊用電源12の交流分の周波数は、低周波
から商用周波数を含む高周波までの広い範囲のものの適
用が可能である。
さらに、4本の棒状電極11a,11a,11b,11bを物体の加
熱を行う加熱用電極とするため、これら浮遊用電極11に
電圧を印加する加熱用電源13は、交流電源または直流電
源のいずれでも使用することができ、例えば図示例のよ
うにそれぞれの組の同極性の棒状電極11a,11bと棒状電
極11a,11bに対応して二つの交流電源が使用されたり、
個々の棒状電極11a,11a,11b,11bに一つづつ独立した電
源が接続される。
次に、このように構成された静電浮遊炉10の作用につ
いて説明する。
加熱用電極を兼ねる浮遊用電極11である棒状電極11a,
11aと棒状電極11b,11bとの間に浮遊用電源12から交流電
圧を印加するとともに、加熱用電源13から交流電圧を印
加し、空間の中心部に帯電物体15を位置させる。
すると、浮遊用電極11である棒状電極11a,11aと棒状
電極11b,11bとの間に左右方向の閉じ込め力が発生し、
帯電物体15を空間の中心部に浮遊状態で保持する。
すなわち、4本の棒状電極11a,11a,11b,11bによる電
解によって、帯電物体15は電気力線に沿って運動し、浮
遊用電極11の中心部に向かって閉じ込め力が作用し散逸
が防止されるのである。
これと同時に浮遊用電極11自体が加熱用電源13からの
電流によって抵抗発熱し、そのジュール熱がガス雰囲気
下であれば対流及び輻射によって帯電物体15に伝えら
れ、宇宙空間のような真空下では主として輻射によって
帯電物体15に伝えられ、帯電物体15を加熱し、溶融す
る。
このとき、溶融用電源12に加熱用電源13の種類に応じ
たインピーダンスとなる電流制御用負荷14が介挿してあ
るので、加熱用電源13からの電流の流入による影響を無
くすことができる。
したがって、加熱原が浮遊用電極11と一体化されてい
るため、装置が簡素化できるとともに、浮遊用電極11の
熱遮蔽または冷却が不要となる。
次に、この発明の静電浮遊炉の他の一実施例について
第2図により説明する。
第2図はこの発明の静電浮遊炉にかかる一実施例の概
略構成図である。
この静電浮遊炉20では、帯電物体15を静電浮遊させる
浮遊用電極21が、軸方向と直行する方向(左右方向)の
閉じ込め力を発生する4本の棒状電極で構成される第1
浮遊用電極11と、これと直行する軸方向(上下方向)の
閉じ込め力を発生する第2浮遊用電極22とで構成されて
おり、他の構成は既に説明した静電浮遊炉10と同一であ
る。
浮遊用電極21の内、軸方向と直行する方向(左右方
向)の閉じ込め力を発生する第1浮遊用電極11は、第1
図の静電浮遊炉10の場合と同様に4本の棒状電極11a,11
a,11b,11bで構成され、ヒータの機能も有しており、空
間の原点を通る中心軸から等距離の位置に中心軸に沿う
よう平行に配置され、平面状態では各電極11a,11a,11b,
11bが正方形の頂点に配置されることや使用材料なども
同一となっている。
また、この第1浮遊用電極11に接続される第1浮遊用
電源12も同様に少なくとも交流分を含む電源が使用さ
れ、例えば交流のみの交流電源や直流を重畳した交流電
源が使用される一方、浮遊用電極11a,11a,11b,11bと浮
遊用電源12との間に加熱用電源13の電流が流入して、そ
の電流容量を越えてしまい高電圧が印加できなくなるこ
とを防止するため、同様に電流制御用負荷14としてイン
ピーダンスが介挿されている。
さらに、4本の棒状電極11a,11a,11b,11bを物体の加
熱を行う加熱用電極とするため、交流電源または直流電
源で構成された加熱用電源13が接続されるのも同様であ
る。
次に、空間の上下方向の閉じ込め力を発生させる第2
浮遊用電極22は、2個1組の球形電極または平板電極
(第2図では、球状としてある。)22a,22aで構成さ
れ、空間の原点を挟む中心軸上の上下の等距離の位置に
配置されている。
そして、これら第2浮遊用電極22には、電圧を印加す
るため第2浮遊用電源23が接続されており、この第2浮
遊用電源23としては、直流電源が使用される。
このように構成された静電浮遊炉20の作用について説
明する。
加熱用電極を兼ねる第1浮遊用電極11である棒状電極
11a,11aと棒状電極11b,11bとの間に第1浮遊用電源12か
ら交流電圧を印加するとともに、第2浮遊用電極22であ
る球形電極22a,22aに第2浮遊用電源23から帯電物体15
の極性と同一の直流電圧を印加する。
さらに、加熱用電極を兼ねる第1浮遊用電極11である
4本の棒状電流11a,11a,11b,11bに加熱用電源13から交
流電圧を印加し、空間の中心部に帯電物体15を位置させ
る。
すると、第1浮遊用電極11である棒状電極11a,11aと
棒状電極11b,11bとの間に左右方向の閉じ込め力が発生
するとともに、第2浮遊用電極22である球形電極22a,22
aによって上下方向の反発力としての閉じ込め力が発生
し、帯電物体15を空間の中心部に浮遊状態で保持する。
すなわち、4本の棒状電極11a,11a,11b,11bによる電
界によって、帯電物体15は電気力線に沿って運動し、第
1浮遊用電極11の中心部に向かって閉じ込め力が作用し
散逸が防止されるとともに、上下方向については、上下
の球状電極22a,22aの極性と(強制的に同じ極性になる
ように荷電された)同極性の帯電物体15が、第2浮遊用
電極22間の反発力(閉じ込め力)によって重力に逆らっ
て浮上されることとなり、帯電物体15は左右方向及び上
下方向の閉じ込め力で第1,第2浮遊用電極11,22の中央
部で安定した状態で浮上される。
これと同時に第1浮遊用電極11自体が加熱用電源13か
らの電流によって抵抗発熱し、そのジュール熱がガス雰
囲気下であれば対流及び輻射によって帯電物体15に伝え
られ、宇宙空間のような真空下では主として輻射によっ
て帯電物体15に伝えられ、帯電物体15を加熱し、溶融す
る。
このとき、第1浮遊用電源12に加熱用電源13の種類に
応じたインピーダンスとなる電流制御用負荷14が介挿し
てあるので、加熱用電源13からの電流の流入による影響
を無くすことができる。
したがって、加熱源が浮遊用電極21と一体化されてい
るため、装置が簡素化できるとともに、第1浮遊用電極
11の熱遮蔽または冷却が不要となる。
したがって、このような静電浮遊炉10,20を用いるこ
とで、宇宙の微小重力環境下での材料開発や地上での材
料開発などを効率的に行うことができる。
なお、上記実施例では、浮遊用電極として球形電源や
2本1組の棒状電極を2組用いる場合で説明したが、電
極形状はこれに限らず他の形状であっても良く、さらに
電極の個数や組数を増大するようにしても良い。
また、この発明の範囲を逸脱しない範囲で各構成要素
を変更しても良いことは言うまでもない。
[発明の効果] 以上、実施例とともに具体的に説明したようにこの発
明の静電浮遊炉によれば、浮遊用電極と加熱用電極とを
一体化し、しかも加熱用電極が浮遊用電流に流入しない
ように電流制御用負荷を介して浮遊用電源と浮遊用電極
とを接続するようにしたので、浮遊及び加熱をひとつの
電極で行うことができ、電極の熱遮蔽や冷却を不要と
し、システムの簡素化をはかることができる。
したがって、宇宙空間への打上げなどに適した小型軽
量の静電浮遊炉とすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はそれぞれこの発明の静電浮遊炉の
一実施例にかかる概略構成図である。 10:静電浮遊炉、11:浮遊用電極、11a,11a11b,11b:棒状
電極、12:浮遊用電源、13:加熱用電源、14:電流制御用
負荷、15:帯電物体、 20:静電浮遊炉、11:第1浮遊用電極、21:浮遊用電極、2
2:第2浮遊用電極、22a,22a:球状電極、23:第2浮遊用
電源。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯電物体を静電気的な力で空間に保持し加
    熱する静電浮遊炉において、静電気的な閉じ込め力を発
    生させる浮遊用電極と加熱用電極とを一体構造として中
    心部に空間を形成して配置し、この浮遊用電極間に少な
    くとも交流分を含む浮遊用電源を電流制御用負荷を介し
    て接続する一方、前記加熱用電極間に加熱用電源を接続
    したことを特徴とする静電浮遊炉。
JP1061902A 1989-02-23 1989-03-14 静電浮遊炉 Expired - Lifetime JP2621464B2 (ja)

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DE1990623522 DE69023522T2 (de) 1989-02-23 1990-02-22 Elektrostatische Haltevorrichtung.
EP19900301900 EP0384751B1 (en) 1989-02-23 1990-02-22 Electrostatic locating apparatus
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