JP3158464B2 - 静電浮遊装置 - Google Patents

静電浮遊装置

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JP3158464B2
JP3158464B2 JP04565291A JP4565291A JP3158464B2 JP 3158464 B2 JP3158464 B2 JP 3158464B2 JP 04565291 A JP04565291 A JP 04565291A JP 4565291 A JP4565291 A JP 4565291A JP 3158464 B2 JP3158464 B2 JP 3158464B2
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electrode
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正明 荻原
積 藤井
道夫 青山
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石川島播磨重工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は浮遊用試料である帯電物
体を静電気的な力を利用して容器に非接触状態で空間に
静止、浮上保持させるためのもので、主として宇宙材料
実験用の無容器処理装置として用いる静電浮遊装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の新素材の開発研究の進展に伴い地
上はもとより宇宙の微小重力環境を利用して新規な材料
の開発を行うことが考えられており、素材を空間の一点
に非接触状態で保持して無容器で加熱、溶融、凝固等の
処理を行わせることが考えられている。そのため、物体
を何等かの方法で空間の一点に非接触状態で保持する技
術と、該保持された物体を加熱、溶融等する技術の開発
が必要となっている。
【0003】前者の物体を空間の一点に非接触状態で保
持する技術の1つとしては、静電場を用いる方法があ
り、対象とする物体が帯電物体であれば、これを空間の
所定の位置に浮遊させて保持させることが可能であるた
め、具体的な静電浮遊装置が提案されるようになってい
る。
【0004】図5はこれまでに提案されている静電浮遊
装置の一例として、対向電極を有する二次元四重極方式
の浮遊装置について示すもので、軸方向と直交する方向
に閉じ込め力を発生する第1浮遊用電極として、4本の
金属製の円柱状電極を平行に且つ平面状態で正方形の頂
点に位置するように配置してなる二次元四重極電極a,
b,c,dを用い、該二次元四重極電極a,b,c,d
を浮遊用電源としての交流電源eに接続して、各電極に
交流電圧を印加し電極間に電気力線を生じさせることに
より物体fを電極間中心部に向わせるようにしてある。
又、電極間中心部の上下位置に、物体fに上下方向の反
発力としての閉じ込め力を生じさせる第2浮遊用電極と
して、直流電極g,hを配置して、浮遊用電源としての
直流電源iに接続し、直流電極g,hに物体fの極性と
同一極性の直流電圧を印加させることにより物体fを上
下方向に閉じ込めて静止浮上させ、物体fを空間の一点
に保持させるようにしてある。
【0005】上記従来例の場合、電極a,b,c,dに
交流電圧を印加し水平方向(X−Y平面)の安定性を与
える特長を有しているが、上記二次元四重極方式の浮遊
装置では、2つの直流電極g,hを用い、直流電圧を印
加させるようにしてあるため、交流電源以外に直流電源
を必要とする問題がある。
【0006】かかる点に着目して、電源系統を一系統に
して操作を簡単にすると共に浮遊している物体を無制御
で安定に保持できるようにしたものとして、図6に示す
如きものが提案されている。すなわち、内周面を曲面状
としてリング状に成形した電極11aと、該リング状の
電極11aの中心部の上下両位置に相対向させて配置し
且つ相対向する側の面を球面状にしてなる2つの椀状の
電極11b,11cとを組み合わせてなる回転四重極電
極11を浮遊用電極として配置し、該回転四重極電極1
1を構成する電極11bと11cを共通にして電極11
aとの間に交流電圧を印加するように交流電源12に接
続し、又、上記交流電源12の周波数は、物体の質量、
荷電量、直径、等に応じて、1Hz程度の低周波数から数
百Hz程度の高周波の範囲で変化させることができるよう
にし、更に、電極11bと11cには直流電圧を印加さ
せて物体の浮上位置を変化させるようにするために直流
電源13とコンデンサ14を組み込んだ構成のものが、
近年提案されている(特願平1−289913号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した図6に示す構
成のものでは、電極11aがリング状であるため、物体
を常に電極中心部へ向ける力(保持力)が強く、物体を
安定に電極中心部へ保持することができること、物体の
保持力が強いことから物体が電極中心部で静止し浮上す
ると、無制御で物体を浮遊状態に保持できること、物体
の浮上位置を変化させる場合を除き、安定静止浮上のた
めの電源系統は交流電源のみで済むため、構成が簡単と
なり、操作も簡単であること、等の利点があるが、電極
11aがリング状であり、全体の重量が大となることか
ら、宇宙空間へロケット等を用いて打ち上げる際の負担
となる問題が考えられると共に、リング状の電極11a
と上下にある2つの椀状の電極11b,11cとの間隔
が狭となることから、浮上物体の外部からの観察の点に
問題が考えられる。
【0008】そこで、本発明は、帯電物体を安定静止浮
上させるための電源系統を交流電源のみとした構成の静
電浮遊装置とした上で、全体の重量軽減、浮上物体の外
部からの観察が容易にできるようにしようとするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、上下方向に相対向させて配置した1組の
電極と、該1組の電極間中心部を側方から取り囲むよう
に該1組の電極を中心とする円周上に複数本平行に位置
させた円柱状の電極群を結合してなる格子状の電極とか
ら浮遊用電極を構成し、且つ上記浮遊用電極を構成する
上記1組の電極と格子状の電極との間に交流電圧を印加
するよう該1組の電極と格子状の電極を1つの交流電源
に接続してなる構成とし、又、格子状の電極の各円柱状
の電極群に代えて、上下方向の中間部を、上下方向に配
置した1組の電極間中心部の方向へ突出するように円弧
状に屈曲させた円弧状の電極群を用いるようにする。
【0010】
【作用】浮遊用電極に交流電圧を印加し、帯電物体を電
極間に導入すると、物体はその極性と反対の極性の電極
に引張られて移動させられるが、電極の極性を変化させ
ると、物体の運動の方向が反転する。このように格子状
の電極と上下1組の電極間の極性を交互に変化させて物
体の反転運動を繰り返すことにより物体は次第に安定領
域に入り込み、静止浮上する。格子状の電極はリング状
に形成した場合に比して重量は軽減され、又、浮上物体
の観察も外部から容易にできる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0012】図1は本発明の一実施例を示すもので、上
下方向に帯電物体を浮上制御するよう上下に相対向させ
て配置し且つ相対向する側の面を球面状にしてなる1組
の椀状の電極1aと、該1組の椀状の電極1aを取り囲
むよう該電極1aを中心とした円周上に位置するよう平
行に配置した複数本の細径円柱状の電極群を結合してな
る格子状の電極1bとから上記物体に静電気的な閉じ込
め力を発生させる浮遊用電極1を構成し、且つ該浮遊用
電極1を構成する上記格子状の電極1bと上下1組の電
極1aとの間に交流電圧を印加するように交流電源2に
両電極1a,1bを接続する。又、上記交流電源2は、
周波数可変であり、上記帯電物体の質量、荷電量、直
径、等に応じて、1Hz程度の周波数から数百Hz程度の高
周波の範囲で変化させることができるようにしてある。
【0013】上下1組の電極1aと、該電極1aを取り
囲むように配置してある格子状の電極1bとの間に交流
電圧を印加すると、電極間中心近傍には、電気的な安定
領域Aができる。図2は、或る瞬間における電気力線3
の安定領域のイメージを示すもので、格子状の電極1b
の極性を正、1組の電極1aの極性を負にしたときのも
のである。なお、図2において、括弧内は極性の反転時
を示す。
【0014】正又は負の極性とした帯電物体4(図3で
は極性が負の場合を示す)を浮遊用電極1内に導入する
と、導入された物体4は、帯電された極性とは反対の極
性の電極に引張られるため移動し、又、交流のため電極
1aと1bの極性が変化することにより上記物体4の運
動の方向が反転する。電極1aと1b間に生じている電
気力線3は、これら電極1a,1b間の中心部Oに向っ
ており、電界に中心に向う成分が常に存在しているた
め、物体4が上記の如き反転運動を繰り返しながら中心
方向へ向い、図3に示す如く、次第に物体4は安定領域
Aに入り込む。
【0015】物体4が一度安定領域Aに入り込むと、空
気又は他の気体の粘性抵抗のため物体4の運動が妨げら
れ、物体4は中心を外れることなく無制御で静止浮上す
る。この際、地上では電気力と重力とバランスした位置
で浮上するが、宇宙では中心部に浮上する。
【0016】なお、本発明は上記実施例のみに限定され
るものではなく、たとえば、上下1組の電極1aは椀状
にしたものを示したが、網目、球状、格子のいずれの形
状のものでもよく、又、格子状に組んだ電極1bは細い
径の円柱状(ロッド状)のものを例示したが、図4の如
く、いずれも電極間中心部Oの方向へ円弧状に屈曲させ
た円弧状の電極1b´としてもよいこと、格子状の電極
1bの数は図示以外でもよいこと、等は勿論である。
【0017】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の静電浮遊装置
によれば、上下方向に相対向させて配置した1組の電極
と、該1組の電極間中心部を側方から取り囲むように該
1組の電極を中心とする円周上に複数本平行に位置させ
た円柱状の電極群を結合してなる格子状の電極とから浮
遊用電極を構成し、且つ上記浮遊用電極を構成する上記
1組の電極と格子状の電極との間に交流電圧を印加する
よう該1組の電極と格子状の電極を1つの交流電源に接
続してなる構成とし、又、格子状の電極の各円柱状の電
極群に代えて、上下方向の中間部を、上下方向に配置し
た1組の電極間中心部の方向へ突出するように円弧状に
屈曲させた円弧状の電極群を用いるようにするので、次
の如き優れた効果を奏し得る。 (i) 上記1組の電極と格子状の電極との間に交流電圧を
印加することにより浮遊用電極の中心部近傍に電気的な
安定領域を作ることができ、正又は負の極性に帯電させ
た物体に対して上記1組の電極の極性と格子状電極の極
性を変化させて、物体の反転運動を繰り返させることに
より、物体を上記安定領域に閉じ込めて静止浮上させる
ことができる。 (ii)格子状の電極は、細径の棒状電極を平行にして円弧
状に配置してなる構成で、リング状の一体構造の電極に
比し軽量にできて、装置全体の重量を軽減でき、宇宙空
間への打ち上げの際の負荷を小さく抑えることができ
る。 (iii) 格子状にした電極は、個々の電極間の隙間が大で
あるため、外部からの帯電物体の観察領域が拡大し、物
体の外部からの観察が容易にできる。 (iv)電源は交流電源のみで済むため、構成が簡単とな
り、且つコスト軽減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静電浮遊装置の一実施例を示す斜視図
である。
【図2】電気力線のイメージを示す図である。
【図3】電気力線により帯電物体が運動する軌跡のイメ
ージを示す図である。
【図4】格子状の電極の他の例を示す概略斜視図であ
る。
【図5】従来の静電浮遊装置の一例を示す概略斜視図で
ある。
【図6】近年提案されている静電浮遊装置の切断側面図
である。
【符号の説明】
1 浮遊用電極 1a 1組の電極 1b,1b´ 格子状の電極 2 交流電源 3 電気力線 4 帯電物体 O 電極間中心部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−241372(JP,A) 特開 平2−228263(JP,A) 特開 平2−146973(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 13/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向に相対向させて配置した1組の
    電極と、該1組の電極間中心部を側方から取り囲むよう
    に該1組の電極を中心とする円周上に複数本平行に位置
    させた円柱状の電極群を結合してなる格子状の電極とか
    ら浮遊用電極を構成し、且つ上記浮遊用電極を構成する
    上記1組の電極と格子状の電極との間に交流電圧を印加
    するよう該1組の電極と格子状の電極を1つの交流電源
    に接続してなることを特徴とする静電浮遊装置。
  2. 【請求項2】 格子状の電極の各円柱状の電極群に代え
    て、上下方向の中間部を、上下方向に配置した1組の電
    極間中心部の方向へ突出するように円弧状に屈曲させた
    円弧状の電極群を用いるようにする請求項1記載の静電
    浮遊装置。
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