JP2813763B2 - フォトクロミック組成物 - Google Patents
フォトクロミック組成物Info
- Publication number
- JP2813763B2 JP2813763B2 JP13988290A JP13988290A JP2813763B2 JP 2813763 B2 JP2813763 B2 JP 2813763B2 JP 13988290 A JP13988290 A JP 13988290A JP 13988290 A JP13988290 A JP 13988290A JP 2813763 B2 JP2813763 B2 JP 2813763B2
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- Japan
- Prior art keywords
- photochromic
- leuco dye
- color
- phenolphthalein
- spiropyran
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光を照射することによって種々の色に呈色
し、その後暗所に放置することによって消色する可逆性
フォトクロミック組成物、及びそれをマイクロカプセル
化して印刷インキ用ビヒクルと混合させた印刷インキに
関するものである。
し、その後暗所に放置することによって消色する可逆性
フォトクロミック組成物、及びそれをマイクロカプセル
化して印刷インキ用ビヒクルと混合させた印刷インキに
関するものである。
従来のフォトクロミック組成物は光によって変色する
化合物を単独で用いている。したがって、変色する色相
には限りがあり、また、変色後の色相が異なるォトクロ
ミック化合物を製造するためには、そのような発色をす
る化合物を合成する必要があるため、多大な時間と労力
を要する。また、呈色濃度を高めるためには高価なフォ
トクロミック化合物を多量に用いる必要がある。
化合物を単独で用いている。したがって、変色する色相
には限りがあり、また、変色後の色相が異なるォトクロ
ミック化合物を製造するためには、そのような発色をす
る化合物を合成する必要があるため、多大な時間と労力
を要する。また、呈色濃度を高めるためには高価なフォ
トクロミック化合物を多量に用いる必要がある。
上述のように、従来の技術では変色する色には限りが
あり、変色後の色相が異なり、また呈色濃度の大きい化
合物を合成するのは困難であった。本発明では少量のフ
ォトクロミック化合物を用いて種々の色に呈色し、また
呈色濃度の大きいフォトクロミック組成物及びそれをマ
イクロカプセル化して印刷インキ用ビヒクルと混合させ
た印刷インキを簡便に製造する手段を提供する。
あり、変色後の色相が異なり、また呈色濃度の大きい化
合物を合成するのは困難であった。本発明では少量のフ
ォトクロミック化合物を用いて種々の色に呈色し、また
呈色濃度の大きいフォトクロミック組成物及びそれをマ
イクロカプセル化して印刷インキ用ビヒクルと混合させ
た印刷インキを簡便に製造する手段を提供する。
本発明では光によってイオン的に開裂するスピロピラ
ン等のフォトクロミック化合物と、種々の色に呈色する
ロイコ染料を組合せて使用する。即ち、スピロピランは
光照射によってイオン的に開裂し、ロイコ染料と反応す
ることによって種々の色に呈色するが、暗所に放置する
ことによって元のスピロピランとロイコ染料に分離して
無色となる。色を変えるためにはロイコ染料の種類を変
えればよい。ロイコ染料としてはフェノールフタレイン
類、フルオレセイン類等種々の化合物を用いることがで
きる。
ン等のフォトクロミック化合物と、種々の色に呈色する
ロイコ染料を組合せて使用する。即ち、スピロピランは
光照射によってイオン的に開裂し、ロイコ染料と反応す
ることによって種々の色に呈色するが、暗所に放置する
ことによって元のスピロピランとロイコ染料に分離して
無色となる。色を変えるためにはロイコ染料の種類を変
えればよい。ロイコ染料としてはフェノールフタレイン
類、フルオレセイン類等種々の化合物を用いることがで
きる。
上記のように調製したフォトクロミック組成物はフォ
トクロミック化合物とロイコ染料とが反応することによ
って呈色する。反応式を第1図に示す。即ち、(1)ス
ピロピランとロイコ染料(フェノールフタレイン)を混
合し、溶剤に溶解したフォトクロミック組成物は無色の
液体である。しかし、(2)光照射によりスピロピラン
がイオン的に開裂し、(3)このイオン的に開裂したス
ピロピランは直ちにロイコ染料と反応して赤紫色に発色
する。なお、(3)の構造を有する化合物は暗所に放置
することにより、元のスピロピランとロイコ染料に分離
し無色となる。この際、ロイコ染料の種類を変えること
によって種々の色のフォトクロミック組成物を簡便に製
造することができる。また、親和性の異なるフォトクロ
ミック化合物とロイコ染料を用いることにより、発色時
間及び消色時間の異なるものが製造できる。
トクロミック化合物とロイコ染料とが反応することによ
って呈色する。反応式を第1図に示す。即ち、(1)ス
ピロピランとロイコ染料(フェノールフタレイン)を混
合し、溶剤に溶解したフォトクロミック組成物は無色の
液体である。しかし、(2)光照射によりスピロピラン
がイオン的に開裂し、(3)このイオン的に開裂したス
ピロピランは直ちにロイコ染料と反応して赤紫色に発色
する。なお、(3)の構造を有する化合物は暗所に放置
することにより、元のスピロピランとロイコ染料に分離
し無色となる。この際、ロイコ染料の種類を変えること
によって種々の色のフォトクロミック組成物を簡便に製
造することができる。また、親和性の異なるフォトクロ
ミック化合物とロイコ染料を用いることにより、発色時
間及び消色時間の異なるものが製造できる。
実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本
発明はこの例によってなんら限定されるものではない。
発明はこの例によってなんら限定されるものではない。
東京化成製T366〔1,3,3−トリメチルインドリノ−
6′−ニトロベンゾピリロスピラン〕0.002gとフェノー
ルフタレイン20gをテトラヒドロフランに溶解して100ml
溶液とした。前記T366の単独溶液では紫外線を照射する
と青紫色に発色するが、T366とフェノールフタレインの
混合物に紫外線を照射すると赤紫色に発色する。T366の
紫外線照射前後の吸収スペクトルを第2図に示す。ま
た、T366とフェノールフタレインの混合物の紫外線照射
前後の吸収スペクトルを第3図に示す。T366単独の場合
紫外線照射後の吸収スペクトルのピークは580nmである
が、T366とフェノールフタレインの混合物の場合、吸収
スペクトルのピークは545nmに移動している。
6′−ニトロベンゾピリロスピラン〕0.002gとフェノー
ルフタレイン20gをテトラヒドロフランに溶解して100ml
溶液とした。前記T366の単独溶液では紫外線を照射する
と青紫色に発色するが、T366とフェノールフタレインの
混合物に紫外線を照射すると赤紫色に発色する。T366の
紫外線照射前後の吸収スペクトルを第2図に示す。ま
た、T366とフェノールフタレインの混合物の紫外線照射
前後の吸収スペクトルを第3図に示す。T366単独の場合
紫外線照射後の吸収スペクトルのピークは580nmである
が、T366とフェノールフタレインの混合物の場合、吸収
スペクトルのピークは545nmに移動している。
なお、このフォトクロミック組成物はフォトクロミッ
ク化合物を単独で用いたものよりも消色時間は長いが、
暗所で徐々に消色して元の無色となる。
ク化合物を単独で用いたものよりも消色時間は長いが、
暗所で徐々に消色して元の無色となる。
上述したように、フォトクロミック化合物とロイコ染
料を組合せることによって、種々の色相に発色する可逆
性フォトクロミック組成物を簡便に製造することができ
る。発色後の色相を変えるためには、ロイコ染料の種類
を変えればよい。また、この組成物はロイコ染料を用い
ているため呈色濃度は大きい。
料を組合せることによって、種々の色相に発色する可逆
性フォトクロミック組成物を簡便に製造することができ
る。発色後の色相を変えるためには、ロイコ染料の種類
を変えればよい。また、この組成物はロイコ染料を用い
ているため呈色濃度は大きい。
なお、この組成物は溶液状であるため、マイクロカプ
セル化して各種印刷インキ用ワニスに混合し、各種印刷
インキを作製することにより、種々の材料への印刷が可
能となる。例えばマイクロカプセル化した材料を用いて
印刷インキを作製し、紙、プラスチック等へ付与するこ
とにより特殊な効果を有する可逆性の光変色材料を製造
することができ、偽造防止、真偽判別等に利用できる。
また、玩具等の用途にも利用できる。
セル化して各種印刷インキ用ワニスに混合し、各種印刷
インキを作製することにより、種々の材料への印刷が可
能となる。例えばマイクロカプセル化した材料を用いて
印刷インキを作製し、紙、プラスチック等へ付与するこ
とにより特殊な効果を有する可逆性の光変色材料を製造
することができ、偽造防止、真偽判別等に利用できる。
また、玩具等の用途にも利用できる。
第1図はスピロピラン類とフェノールフタレインとの一
般的な反応式を示す図。 第2図はT366〔1,3,3−トリメチルインドリノ−6′−
ニトロベンゾピリロスピラン〕の紫外線照射前後の吸収
スペクトルを示す図。 第3図はT366とフェノールフタレインの混合物の紫外線
照射前後の吸収スペクトルを示す図。
般的な反応式を示す図。 第2図はT366〔1,3,3−トリメチルインドリノ−6′−
ニトロベンゾピリロスピラン〕の紫外線照射前後の吸収
スペクトルを示す図。 第3図はT366とフェノールフタレインの混合物の紫外線
照射前後の吸収スペクトルを示す図。
Claims (2)
- 【請求項1】スピロピラン等光によってイオン的に開裂
するフォトクロミック化合物とフェノールフタレイン、
フルオレセイン等のイオンによって発色するロイコ染料
を組合せ、溶剤を用いて溶解した可逆性を有することを
特徴とするフォトクロミック組成物。 - 【請求項2】上記組成物をマイクロカプセル化し、印刷
インキ用ビヒクルと混合させた印刷インキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13988290A JP2813763B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | フォトクロミック組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13988290A JP2813763B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | フォトクロミック組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0436381A JPH0436381A (ja) | 1992-02-06 |
JP2813763B2 true JP2813763B2 (ja) | 1998-10-22 |
Family
ID=15255778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13988290A Expired - Fee Related JP2813763B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | フォトクロミック組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2813763B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1406890A4 (en) * | 2001-07-13 | 2004-11-24 | Trustees Boston College | PHTHALIDE COMPOUNDS SUITABLE FOR OPTICAL IMAGES |
JP2008120861A (ja) * | 2006-11-09 | 2008-05-29 | Pilot Ink Co Ltd | フォトクロミック材料及びそれを用いたフォトクロミック樹脂組成物 |
JP5164365B2 (ja) * | 2006-11-09 | 2013-03-21 | パイロットインキ株式会社 | フォトクロミックマイクロカプセル |
ES2400585T3 (es) * | 2008-10-02 | 2013-04-10 | Basf Se | Composiciones de color cambiante, multicolor, fotoactivas, y dosímetros de UV |
WO2011060152A2 (en) * | 2009-11-16 | 2011-05-19 | Basf Se | Multi color, photoactive, color changing compositions |
CN114685832B (zh) * | 2022-03-04 | 2023-04-18 | 湖北宜美特全息科技有限公司 | 具有光致变色功能的荧光防伪膜及其制备方法和应用 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3602215A1 (de) * | 1986-01-25 | 1987-07-30 | Hoechst Ag | Photopolymerisierbares gemisch und dieses enthaltendes photopolymerisierbares aufzeichnungsmaterial |
-
1990
- 1990-05-31 JP JP13988290A patent/JP2813763B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0436381A (ja) | 1992-02-06 |
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Legal Events
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |