JP2813418B2 - パレットクランプ装置 - Google Patents

パレットクランプ装置

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JP2813418B2 JP13420990A JP13420990A JP2813418B2 JP 2813418 B2 JP2813418 B2 JP 2813418B2 JP 13420990 A JP13420990 A JP 13420990A JP 13420990 A JP13420990 A JP 13420990A JP 2813418 B2 JP2813418 B2 JP 2813418B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、パレット本体上に起立させた被加工物受
け台に被加工物を装着して工作機械に搬入し、この工作
機械によって前記受け台に装着したまま前記被加工物に
加工を行う場合に用いるパレットクランプ装置に関する
ものである。
〔従来の技術〕
従来、前記のような被加工物の搬入,加工,搬出の順
序として、治具に搬送されるパレット本体上に被加工物
受け台を起立させ、この受け台に被加工物を着脱可能に
装着し、この状態でパレット本体をコンベヤに乗せて搬
送し、パレット搬入搬出装置によってターンテーブルう
えに搬入支持台、このターンテーブルに設けられた治具
に被加工物を位置決め固定し、前記受け台に被加工物を
装着したまま工作機械によって加工を行うものがあっ
た。そして、前記治具に設けた複数のノックピンを被加
工物に設けたノック孔に嵌合させるとともに、治具に設
けた複数の当て金に被加工物の基準面を当接させ、さら
に治具に設けたクランパによって被加工物をクランプ
し、工作機械の主軸に装着された工具によって被加工物
に所要の恰好を施している。加工を完了した被加工物は
治具のクランプによるクランプを解除し、治具のノック
ピンから抜き出した後、ターンテーブルからコンベヤに
搬出している。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来のクランプ装置は、前述したように、コンベヤな
どの搬送装置と工作機械との間に設けたターンテーブル
の治具にノックピンを設け、このノックピンを被加工物
に設けたノック孔に嵌合させ、前記治具に設けた当て金
に被加工物の基準面を当接させて、被加工物の位置決め
を行っているので、形状が異なった被加工物に加工を行
う場合には、被加工物に応じてノック孔や基準面の位置
を変更する必要があり、専用のパレットを用い、また、
前記治具に設けるノックピンや当て金の位置なども変更
しなければならず、このため形状が異なった被加工物の
加工が治具との関係で能率よくできないという問題点が
あった。
この発明は、前述した問題点を解決し、パレットにつ
いては、被加工物の形状によって専用であるが、治具は
被加工物およびパレットが変化しても、これらに共通し
て用いることができるようにし、加工能率を向上させる
ことができる被加工物搬送・加工用パレットを提供する
ことを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
この発明のパレットクランプ装置は、治具に搬送され
るパレット本体上に被加工物受け台を起立させ、この受
け台の正面に、被加工物の基準面に当接する複数の被加
工物当て金と、前記被加工物に設けられたノック孔に嵌
合する被加工物位置決めノックピンとを突出させ、前記
受け台に前記治具に設けられたパレット位置決めノック
ピンに嵌合するパレット位置決めノック孔を設け、前記
受け台の背面に前記治具に設けた受け台当て金に当接す
る基準面を設け、前記受け台の正面側にスプリングによ
って被加工物を前記被加工物当て金に押し付ける複数の
仮クランパを設け、これらの仮クランパを押圧してパレ
ットを前記治具にクランプする本クランパを前記治具に
配置したものである。
〔作 用〕
この発明によるパレットクランプ装置は、治具に搬送
されるパレット本体上に起立させた受け台の正面に突出
させた被加工物当て金と被加工物位置決めピンとの位
置,形状などを被加工物の形状に応じて変更すれば、前
記受け台に設けたパレット位置決めノック孔,パレット
基準面部および仮クランパの位置,形状などを変更しな
くてすむ場合が多く、この場合には治具に設けたパレッ
ト位置決めノックピン,受け台当て金および本クランパ
を変更する必要がなく、従って1種類の治具を用いて形
状などが異なる複数種類の被加工物をそれぞれのパレッ
トに装着した状態で、前記被加工物を加工することがで
きる。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例につき図を参照して説明す
る。
第1図,第2図において、1は被加工物搬送・加工用
パレットであり、このパレット1は、パレット本体2の
後部上に被加工物受け台3が直角に起立している。この
受け台3の正面下部には左右一対の被加工物支持棒4が
突出している。前記受け台3正面の上部および下部には
左,右被加工物当て金5が突出している。受け台3正面
の上部および下部の左右方向中央部には被加工物位置決
めノックピン6が突出している。受け台3正面の上部,
下部の左,右側縁部には上,下ブラケット7,8が突出
し、これらのブラケット7,8に仮クランパ9が上下方向
に回動可能に枢着されている。仮クランパ9の先端部は
クランプ時に前記被加工物当て金5と対向する位置に配
置され、仮クランパ9の末端部はコイルスプリング10で
押圧子11を介して支持されている。前記スプリング10は
受け台3に設けられた収容孔12に収容され、スプリング
10の末端が受け台3の背面に固定された支持部材13に支
持され、また押圧子11が収容孔12に摺動可能に嵌合され
ている。受け台3背面の上部および下部には左,右パレ
ット当て金14が突出され、これらの先端にパレット基準
面15が形成されている。受け台3背面の上部および下部
の左右方向中央部には裏板16が固定され、裏板16に嵌合
固定されたスリーブ17内にはパレット位置決めノック孔
18が形成されている。さらに、受け台3のほぼ中央部に
はこれを厚さ方向に貫通する孔19が設けられている。ま
た受け台3の背面には、この孔19と連通する後孔19aを
もつ背面板19bが取付けられている。
また、20は被加工物であり、被加工物20には第1図右
側にフランジ21が形成され、フランジ21の右側橋面が基
準面22とされている。そして、被加工物20はフランジ21
に形成されたノック孔23に前記被加工物位置決めノック
ピン6が着脱可能に嵌合されて被加工物20が受け台3に
対し位置決めされている。また、フランジ21の基準面22
が受け台3に設けた被加工物当て金5に当接されるとと
もに、フランジ21の下部が受け台3に設けた一対の支持
棒4に支持される。さらに、フランジ21が第1図に示す
ように仮クランパ9の先端部で受け台3に設けた被加工
物当て金5に押し付けられる。前述のようにして、被加
工物20が受け台3に保持された状態で、図示省略したコ
ンベヤなどの搬送装置によってパレット1が搬送され
る。被加工物20に加工を行う工作機械の前方で、パレッ
ト搬出搬送装置24がパレット1のパレット本体2下面に
設けた係合凹部25に係合し、パレット1がターンテーブ
ル26の一側部上に搬入される。
前記ターンテーブル26は、一側部上に多数のローラ27
を並設したパレット支持部28が設けられ、この支持部28
に接して治具29が上方に直角に突出して設けられてい
る。治具29の支持部28側面からパレット位置決めノック
ピン30,受け台当て金31が設けられ、パレット搬入・搬
出用シリンダ機構32のピストン33の先端部に当接部材34
が固定され、中間部には押出部材34aが固定されてい
る。また、治具29正面の上部,下部の左,右縁部には、
第3図に示すように本クランパ35が設けられている。こ
れらの本クランパ35は中間部が治具29に固定した支持腕
36に若干傾斜した縦軸37によって軸支され、本クランパ
35の先端部が前記仮クランパ9をクランプ方向に押し付
ける位置に配置され、本クランパ35の末端部がクランパ
操作用シリンダ機構38のピストンロッド39の先端部に枢
着されている。クランパ操作用シリンダ機構38は治具29
内に設けたシリンダ40にピストン41が嵌合され、このピ
ストン41に前記ピストンロッド39が連結されている。前
記シリンダ40のピストン41両側の端部に連通する流体流
路42,43が流体供給源(図示省略)と接続されている。
そして、第3図の2点鎖線に示すように本クランパ35
が開いた状態でパレット1はパレット搬出搬入装置24に
よってターンテーブル26のローラ27上を治具29方向に移
動した後、パレット搬入・搬出用シリンダ機構32により
第2図に示すように当接部材34を所定量旋回させ、受け
台3を治具29側へ押圧する。よって、パレット1の受け
台3に設けたパレット位置決めノック孔18が治具29に設
けたパレット位置決めノックピン30に嵌合し、受け台3
に設けたパレット当て金14のパレット基準面15が治具29
の受け台当て金31の先端面に当接されて、受け台3が治
具29に位置決めされる。次に、クランパ操作用シリンダ
機構38のシリンダ40に流路42から圧力流体を供給してピ
ストン41をピストンロッド39とともに前進させる。ピス
トンロッド39の前進によって本プランパ35が第3図の鎖
線位置から実線に示すように回動し、本クランパ35の先
端部によって仮クランパ9を治具29側に押し付けること
により、被加工物20のフランジ21を協力に被加工物当て
金5に押し付け、さらに受け台3のパレット基準面15も
治具29の受け台当て金31に押し付け、被加工物20および
受け台3を治具29に保持させる。その後、ターンテーブ
ル26をこれの縦軸回りに180゜回動させ、被加工物20の
フランジ21と反対側の被加工面44を、工作機械の主軸を
前進させることでこの主軸に着脱可能に装着した工具45
によって加工する。
被加工物20の前記加工の完了後、工作機械の主軸とと
もに工具45を後退させてから、ターンテーブル26を180
゜回動させて加工前の位置に戻す。次に、クランパ操作
用シリンダ機構38のシリンダ40に流路43から圧力流体を
供給してピストン41をピストンロッド39とともに前進さ
せ、本クランパ35を第3図の鎖線位置に開き、本クラン
パ35による仮クランパ9の押し付けを解放する。その
後、パレット搬入・搬出用シリンダ機構32を作動させて
ピストン33とともに押出部材34aを前進させ、押出部材3
4の先端部を受け台3の孔19に遊び嵌めした状態で、押
部材34aにより背面板19bを治具29から離れる方向に押し
てパレット1を後退させる。パレット1の後退によっ
て、受け台3に設けたパレット位置決めノック孔18から
具治具29に設けたパレット位置決めノックピン30が抜き
出され、また受け台3に設けたパレット基準面15が治具
29の受け台当て金31から離れるなど、受け台3が治具29
と干渉しない状態となる。当接部材34を所定量旋回さ
せ、当接部材34と押出部材34aが背面板19bに干渉しない
状態でパレット搬出搬入装置24によってターンテーブル
26上から搬送装置上に戻して、パレット1を被加工物20
とともに次工程に搬送する。なお、パレット1が搬出さ
れたターンテーブル26は、パレット搬入・搬出用シリン
ダ機構32を作動させてピストン33,押出部材34を後退復
帰させた後、前述した操作を繰り返す。
また、被加工物20をパレット1から取り外すには、仮
クランパ9を第1図の実線位置から鎖線位置に回動させ
て開き、被加工物20を受け台3から離れる方向に移動さ
せ、被加工物20のフランジ21に形成したノック孔23を受
け台3に設けた被加工物位置決めノックピン6から抜き
出せば、その後は上方に持ち上げてパレット1から取り
外すことができる。なお、この実施例の仮クランパ9
は、第1図の実線に示す閉位置および鎖線に示す開位置
を保持するように、スプリング10により押圧子11を介し
て押圧されている。
前記実施例では、受け台に支持棒を設けて被加工物を
支持させたが、この発明はパレット本体の一部に被加工
物を支持させることで支持棒を省略してもよい。また、
前記実施例ではターンテーブルに治具を設けたが、この
発明は適宜のパレットチャンジャに治具を設けてもよ
い。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明のパレットクランプ装
置は治具に搬送されるパレット本体上に被加工物受け台
を起立させ、この受け台の正面に、被加工物の基準面に
当接する複数の被加工物当て金と、前記被加工物に設け
られたノック孔に嵌合する被加工物位置決めノックピン
とを突出させ、前記受け台に前記治具に設けられたパレ
ット位置決めノックピンに嵌合するパレット位置決めノ
ック孔を設け、前記受け台の背面に前記治具に設けた受
け台当て金に当接する基準面を設け、前記受け台の正面
側にスプリングによって被加工物を前記被加工物当て金
に押し付ける複数の仮クランパを設け、これらの仮クラ
ンパを押圧してパレットを前記治具にクランプする前記
治具に設けられた本クランパを前記治具に配置したの
で、次の効果が得られる。
すなわち、この発明による被加工物搬送・加工用パレ
ットは、パレット本体上に起立させた受け台の正面に突
出させた被加工物当て金と被加工物位置決めピンとの位
置,形状などを被加工物の形状に応じて変更すれば、前
記受け台に設けたパレット位置決めノック孔,パレット
基準面部および仮クランパの位置,形状などを変更しな
くてすむ場合が多く、この場合には治具に設けたパレッ
ト位置決めノックピン,受け台当て金および本クランパ
を変更する必要がなく、従って1種類の治具を用いて形
状などが異なる複数種類の被加工物をそれぞれのパレッ
トに装着した状態で、前記被加工物を加工することがで
きる、つまり、パレットは被加工物の形状によって専用
であるが、治具は被加工物およびパレットが変化して
も、これらに共通して用いることができ、従って被加工
物の加工能率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による被加工物搬送・加工
用パレットを示す使用状態の一部を断面した側面図、第
2図は同一部を断面した側面図、第3図は第2図のIII
−III線に沿った拡大断面図である。 1……パレット、2……パレット本体、3……受け台、
5……被加工物当て金、6……被加工物位置決めノック
ピン、9……仮クランパ、10……スプリング、14……パ
レット当て金、15……基準面、18……パレット位置決め
ノック孔、26……ターンテーブル、29……治具、30……
パレット位置決めノックピン、31……受け台当て金、35
……本クランパ、35……クランパ操作用シリンダ機構。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23Q 3/00 B23Q 7/00 B23Q 39/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】治具に搬送されるパレット本体上に被加工
    物受け台を起立させ、この受け台の正面に、被加工物の
    基準面に当接する複数の被加工物当て金と、前記被加工
    物に設けられたノック孔に嵌合する被加工物位置決めノ
    ックピンとを突出させ、前記受け台に前記治具に設けら
    れたパレット位置決めノックピンに嵌合するパレット位
    置決めノック孔を設け、前記受け台の背面に前記治具に
    設けた受け台当て金に当接する基準面を設け、前記受け
    台の正面側にスプリングによって被加工物を前記被加工
    物当て金に押し付ける複数の仮クランパを設け、これら
    の仮クランパを押圧してパレットを前記治具にクランプ
    する本クランパを前記治具に配置したことを特徴とする
    パレットクランプ装置。
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