JP2812624B2 - 新規含フッ素フタロシアニン化合物、その製造方法、およびそれを含んでなる近赤外線吸収材料 - Google Patents

新規含フッ素フタロシアニン化合物、その製造方法、およびそれを含んでなる近赤外線吸収材料

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JP2812624B2
JP2812624B2 JP27412592A JP27412592A JP2812624B2 JP 2812624 B2 JP2812624 B2 JP 2812624B2 JP 27412592 A JP27412592 A JP 27412592A JP 27412592 A JP27412592 A JP 27412592A JP 2812624 B2 JP2812624 B2 JP 2812624B2
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美穂 小野崎
秀記 伊東
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なフタロシアニン
化合物およびその製造方法、ならびに近赤外域に吸収を
もち溶媒への溶解性の高い近赤外線吸収材料に関するも
のである。本発明にかかる新規なフタロシアニン化合物
は、600〜1000nmの近赤外域に吸収を有し溶解性
に優れており、またフタロシアニンが元来保有している
耐光性にも優れているので、半導体レーザーを使う光記
録媒体、液晶表示装置、光学文字読取機等における書き
込みあるいは読み取りの為の近赤外線吸収色素、半導体
レーザに感度を持つ酸化亜鉛系オフセットマスター等に
用いる近赤外光増感剤、感熱転写、感熱紙・感熱孔版等
の光熱変換剤、近赤外線吸収フィルター、眼精疲労防止
剤あるいは、光導電材料等、さらに組織透過性の良い長
波長域の光に吸収を持つ腫瘍治療用感光性色素、さらに
自動車あるいは建材の熱線遮光剤として用いる際に優れ
た効果を発揮するものである。
【0002】さらに、本発明は可視に吸収をもつ可視吸
収材料として、例えば、撮像管に用いる色分解フィルタ
ー、液晶表示素子、カラーブラウン管選択吸収フィルタ
ー、カラートナー、インクジェット用インク、改ざん偽
造防止用バーコード用インク等に用いる際に優れた効果
を発揮するものである。
【0003】
【従来の技術】近年、コンパクトディスク、レーザーデ
ィスク、光メモリーディスク、光カード等の光記録媒
体、液晶表示装置、光学文字読取機等における書込みあ
るいは読み取りの為に、半導体レーザーが光源として用
いられることにより、又、光導電材料、近赤外線吸収フ
ィルター、眼精疲労防止剤、感熱転写・感熱紙、感熱孔
版等の光熱変換剤、近赤外光増感剤、組織透過性の良い
長波長域の光に吸収を持つ腫瘍治療用感光性色素あるい
は自動車あるいは建材の熱線遮光剤など近赤外線を吸収
する物質、いわゆる近赤外吸収色素への開発要求が高ま
っている。
【0004】なかでも光、熱、温度等に対して安定であ
り堅牢性に優れているフタロシアニン系化合物について
は、用途に応じて必要とする吸収波長に制御するべく、
また用途に応じて必要とする溶媒に溶解するべく数多く
検討されている。すなわち、近年デバイスの多様化に伴
い、また用途に応じて様々な吸収特性をもつ色素が要求
されているが、フタロシアニン系化合物の吸収波長を制
御することは困難であった。また実用上、蒸着あるいは
樹脂への分散といった煩雑な工程を用いないで色素を薄
膜化する方法、その際デバイスで用いる基盤を侵さない
溶媒を用いること、あるいは一緒に用いる樹脂へ溶解性
すること等を必要としている理由から各々の用途に応じ
た各種の溶媒に高濃度に溶解する色素が要求されている
が、しかしながら、フタロシアニン系化合物の大多数は
溶媒不溶性のものであった。
【0005】一方、実用上有利となる溶解性を有するフ
タロシアニン化合物も最近開示されている。例えば、
3,6−オクタアルコキシフタロシアニン(特開昭61
−223056号)があげられるが、吸収波長の制御が
低波長側に限定されるという問題点を有しており、また
製造工程が複雑で安価なフタロシアニンを得ることがで
きないという問題点も有している。
【0006】特開昭60−209583号、同昭61−
152685号、同昭63−308073号、および同
昭64−62361号にはフタロシアニン骨格にチオエ
ーテル基等を多数置換させることにより、溶解度を向上
させると同時に、吸収波長を長波長化させた化合物が開
示されている。その中で、特開昭60−209583
号、および同昭61−152685号では、フタロシア
ニン骨格特に3,6−位にチオエーテル基を導入する合
成例が開示されている。その方法は、フタロシアニン骨
格の3,6位にクロル原子を有するフタロシアニン化合
物と有機チオール化合物をキノリン溶媒中、KOH存在
下加熱して3,6−位にチオエーテル基を有するフタロ
シアニンを得ている。しかし、いずれも収率が20〜3
0%程度であり製造効率に問題を有している。しかも依
然として溶解性が不充分でありまた吸収波長の範囲が限
られている。
【0007】また、特開昭60−209583号、同昭
61−152685号および特開昭64−62361号
にはフタロシアニン骨格に8〜16個のチオエーテル基
を多数導入する合成例も開示されている。その方法は、
フタロシアニン骨格のベンゼン核に8〜16個のクロル
原子および/またはブロム原子を有するフタロシアニン
化合物と有機チオール化合物とをキノリン溶媒中、KO
H存在下加熱してフタロシアニン骨格のベンゼン核に8
〜16個のチオエーテル基を有するフタロシアニンを得
ている。
【0008】しかし、前述のものと同じくいずれも収率
が20〜30%程度であり製造効率に問題を有してい
る。すなわち、クロル原子またはブロム原子のチオエー
テル基への置換性が悪い為に低収率となり、例えば、ク
ロル原子がチオエーテル基に全く置換されていないまま
の未反応フタロシアニンあるいは一部のクロル原子がチ
オエーテル基に置換した未反応型フタロシアニンが生成
する。
【0009】これらの未反応型のフタロシアニンと目的
物質のフタロシアニンとを互いに分離するのは実際上困
難であるために、実質的には種々の組成のフタロシアニ
ンの混合物しか得られないのが実情である。事実、特開
昭64−62361号ではシリカゲルカラムで分離後で
もポリチオール置換混合縮合型フタロシアニン組成物と
して記載されており未反応型が残存しているのを物語っ
ている。なお、クロル原子が一部残存した場合それらの
溶解性は著しく低下する為、近赤外線吸収色素として、
あるいはその他の用途、例えば可視吸収フィルター等と
して溶解させて薄膜化させるには不利となる。
【0010】特開昭63−308073号では、モノブ
ロモテトラデカクロロフタロシアニンと2−アミノチオ
フェノールおよび4−メチルフェニルチオールの有機チ
オール混合物とをDMF溶媒中でKOH存在下加熱して
チオエーテル置換基を導入し、フタロシアニンを42%
の収率で得ている。しかし、この方法は異なる有機チオ
ール混合物を同時に加えて反応させているので、一種の
組み合せのチオエーテル置換基を有しているフタロシア
ニン混合物が得られることになり単一な特性が得られず
吸収波長を制御する必要のある用途、例えばシアン色イ
ンクジェット用インクあるいは近赤外線吸収色素として
使う際に用途が限定されるという問題点を有している。
また溶解性有しているが、まだ低レベルであり薄膜化あ
るいは樹脂への溶解性の点で不十分である。
【0011】特開昭64−42283号および特開平3
−62878号には、フタロシアニン核にアルコキシル
基、アルキルチオ基を導入した近赤外吸収色素が提案さ
れているが、大半が実用性の乏しい3,6位に置換基を
有している出発原料を用いており実用的には問題があ
り、また溶解性有しているが、まだ低レベルであり薄膜
化あるいは樹脂への溶解性の点で不十分である。また
4,5位へ置換基を導入するために4,5位を塩素化し
た物からフタロシアニンを誘導するためその置換性の悪
さから溶解性を落とす要因となる塩素原子が残存してい
るという問題点も有している。
【0012】一方、アルコール類に溶解するフタロシア
ニンが特開昭63−295578号に開示されている。
この公報によれば、モノブロモテトラデカクロロ銅フタ
ロシアニンと2−アミノチオフェノールおよび4−メチ
ルフェニルチオールの有機チオール混合物とを反応して
得られる、ヘプタ(4−メチルフェニルチオ)−テトラ
(1−アミノ−2−チオ−フェニ−1,2−イレン)−
銅フタロシアニン等の置換チオ銅フタロシアニン混合物
を発煙硫酸によりスルホン化して平均10個のスルホン
酸基を有するフタロシアニンを得、その後テトラブチル
アミン等の塩基性物質で処理してスルホンアミド基等に
変えることによりアルコール性溶媒に対して溶解性を有
するフタロシアニンを得ている。しかしながら、この方
法は次の様な問題点を有している。
【0013】クロル原子が一部残存し易く、クロル原子
が一部残存した場合それらの溶解性は著しく低下する。
フタロシアニンが混合物で得られており近赤外線吸収色
素として使う際単一な特性が得られず、よって用途が限
定される。非常に工程が煩雑であり、各々の工程の収率
が低い。
【0014】スルホン化反応を水系で行い、ついで生成
物を透析により精製を行っており工業的製造方法として
は問題がある。本発明者らはこれらの欠点を解決するた
めに特願平1−209599号、特願平2−12551
8号、特願平2−144292号において、オクタデカ
フルオロフタロシアニンのフッ素を選択的にアルキルチ
オ基あるいはアリールチオ基で置換することにより吸収
の長波長化および溶媒溶解性の向上を試み、効果を上げ
た。しかしながら、さらに溶解性の向上した化合物が好
ましく、また吸収波長もさらに長波長化することが好ま
しい。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記事情に鑑
みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は6
00〜1000nmの吸収波長域において目的に応じた吸
収波長制御が可能であり、また用途に応じた溶媒、例え
ば親水性溶媒;水、アルコール性溶媒、あるいは親油性
溶媒;ケトン類、芳香属炭化水素系溶媒等に対して溶解
性に優れた新規なフタロシアニン化合物を提供すること
にある。また、本発明の他の目的は該フタロシアニン化
合物を効率よく、しかも高純度で製造する方法を提供す
ることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は、下記一般式(I):
【0017】
【化11】
【0018】〔式中、Yは:
【0019】
【化12】
【0020】(式中、R1 ,R2 ,R3 およびR4 は各
々独立に、炭素原子数1〜8個のアルキル基を表し;X
は水素原子、炭素原子数1〜4個のアルキル基、炭素原
子数1〜4個のアルコキシル基またはハロゲンを表わ
し;Zは水素原子、炭素原子数1〜4個のアルキル基、
炭素原子数1〜4個のアルコキシル基、炭素原子数1〜
4個のアルコキシカルボニル基またはハロゲンを表わ
し;Wは炭素原子数1〜4個のアルコキシル基またはア
シル基を表わし;e,fおよびjは各々独立に1〜2の
整数であり;nは1〜8の整数であり;そしてpおよび
qは各々独立に1〜6の整数である)を表わし;a〜d
は0〜2の整数であり、且つa〜dの総和は1〜8であ
り;そしてMは無金属、金属、金属酸化物、金属カルボ
ニル、又は金属ハロゲン化物を表わす〕で示される含フ
ッ素フタロシアニン化合物を提供する。
【0021】本発明はさらに、下記一般式(I):
【0022】
【化13】
【0023】〔式中、Yは:
【0024】
【化14】
【0025】(式中、R1 ,R2 ,R3 およびR4 は各
々独立に、炭素原子数1〜8個のアルキル基を表し;X
は水素原子、炭素原子数1〜4個のアルキル基、炭素原
子数1〜4個のアルコキシル基またはハロゲンを表わ
し;Zは水素原子、炭素原子数1〜4個のアルキル基、
炭素原子数1〜4個のアルコキシル基、炭素原子数1〜
4個のアルコキシカルボニル基またはハロゲンを表わ
し;Wは炭素原子数1〜4個のアルコキシル基またはア
シル基を表わし;e,fおよびjは各々独立に1〜2の
整数であり;nは1〜8の整数であり;そしてpおよび
qは各々独立に1〜6の整数である)を表わし;a〜d
は0〜2の整数であり、且つa〜dの総和は4または8
であり;そしてMは金属、金属酸化物、金属カルボニ
ル、又は金属ハロゲン化物を表わす〕で示される含フッ
素フタロシアニン化合物の製造方法であって、下記一般
式(II):
【0026】
【化15】
【0027】〔式中、Yは:
【0028】
【化16】
【0029】(式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,X,
Z,W,e,f,j,n,p、およびqは前記の意味を
有し、a′は1または2の整数である)により表わされ
るフタロニトリル化合物と、下記一般式(III): M′r s (III) (式中、M′は金属を表わし、Qは酸素、カルボニル、
ハロゲンまたは有機酸基を表わし、そしてrおよびsは
1〜5の整数を表わす)で表わされる金属酸化物、金属
カルボニル、金属ハロゲン化物または有機酸金属塩とを
反応せしめることを特徴とする方法を提供する。
【0030】本発明はまた、下記一般式(I):
【0031】
【化17】
【0032】〔式中、Yは:
【0033】
【化18】
【0034】(式中、R1 ,R2 ,R3 およびR4 は各
々独立に、炭素原子数1〜8個のアルキル基を表し;X
は水素原子、炭素原子数1〜4個のアルキル基、炭素原
子数1〜4個のアルコキシル基またはハロゲンを表わ
し;Zは水素原子、炭素原子数1〜4個のアルキル基、
炭素原子数1〜4個のアルコキシル基、炭素原子数1〜
4個のアルコキシカルボニル基またはハロゲンを表わ
し;Wは炭素原子数1〜4個のアルコキシル基またはア
シル基を表わし;e,fおよびjは各々独立に1〜2の
整数であり;nは1〜8の整数であり;そしてpおよび
qは各々独立に1〜6の整数である)を表わし;a〜d
は0〜2の整数であり、且つa〜dの総和は4または8
であり;そしてMは無金属、金属、金属酸化物、金属カ
ルボニル、又は金属ハロゲン化物を表わす〕で示される
含フッ素フタロシアニン化合物の製造方法において、下
記一般式(IV):
【0035】
【化19】
【0036】(式中、Mは前記の意味を有する)で表わ
されるフタロシアニン化合物と、下記一般式: YH (V) 〔式中、Yは:
【0037】
【化20】
【0038】(式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,X,
Z,W,e,f,j,n,pおよびqは前記の意味を有
する)で表わされる化合物とを、有機溶剤中で反応せし
めることを特徴とする方法を提供する。
【0039】
【具体的な説明】これら前記一般式(I),(II)及び
(V)で示される化合物中、フタロニトリル骨格の芳香
族環中にYで示される置換基とフッ素原子を適宜含有さ
せることによって近赤外吸収材料として従来の材料の問
題点を解決できる。本発明において、炭素原子数1〜4
個のアルキル基とは、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、
及びtert−ブチル基を意味する。炭素原子数1〜8
個のアルキル基とは、前記のアルキル基のほかに、直鎖
又は分枝鎖のペンチル基、直鎖又は分枝鎖のヘキシル
基、直鎖又は分枝鎖のヘプチル基、及び直鎖又は分枝鎖
のオクチル基を含む。
【0040】炭素原子数1〜4個のアルコキシル基はメ
トキシル基、エトキシル基、n−プロポキシル基、イソ
プロポキシル基、n−ブトキシル基、イソブトキシル基
及びtert−ブトキシル基である。炭素原子数1〜4
個のアルコキシカルボニル基は、メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル
基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボ
ニル基、イソブトキシカルボニル基及びtert−ブト
キシカルボニル基である。炭素原子数1〜4個のアシル
基はホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリ
ル基、イソブチリル基である。
【0041】金属は、例えば銅、亜鉛、コバルト、ニッ
ケル、鉄等であり、金属のハロゲン化物は例えばフッ化
物、塩化物、臭化物等である。Mが無金属とは、Mが金
属以外の原子、例えば2個の水素原子であることを意味
する。本発明で用いられるYで示される置換基として
は、下記の(A)〜(D)タイプに分けられる。
【0042】(A)タイプ Yが炭素数1〜8(好ましくは炭素数1〜4)のアルコ
キシカルボニル基で一部置換されているフェノキシ基及
びフェニルチオ基で、場合によればこのフェノキシ基お
よびフェニルチオ基に炭素数1〜4のアルキル基、炭素
数1〜4のアルコキシル基、ハロゲン(好ましくはフッ
素原子)が一部置換されていてもよい。
【0043】Yの置換基数としては、フタロニトリル核
中では1個あるいは2個であり、フタロシアニン核中で
は好ましくは1〜4個若しくは8個である。Yとしては
具体的には例えばo−メトキシカルボニルフェノキシ、
P−メトキシカルボニルフェノキシ、m−メトキシカル
ボニルフェノキシ、o−エトキシカルボニルフェノキ
シ、p−エトキシカルボニルフェノキシ、m−エトキシ
カルボニルフェノキシ、o−ブトキシカルボニルフェノ
キシ、p−ブトキシカルボニルフェノキシ、m−ブトキ
シカルボニルフェノキシ、o−メチル−p−メトキシカ
ルボニルフェノキシ、o−メトキシ−p−メトキシカル
ボニルフェノキシ、o−フルオロ−p−メトキシカルボ
ニルフェノキシ、テトラフルオロ−p−エトキシカルボ
ニルフェノキシ、o−エトキシカルボニル−p−メチル
フェノキシ、o−ブトキシカルボニル−p−メチルフェ
ノキシ、o−ブトキシカルボニル−p−フルオロフェノ
キシ、p−メチル−m−ブトキシカルボニルフェノキ
シ、
【0044】o−メトキシカルボニルフェニルチオ、p
−メトキシカルボニルフェニルチオ、m−メトキシカル
ボニルフェニルチオ、o−エトキシカルボニルフェニル
チオ、p−エトキシカルボニルフェニルチオ、m−エト
キシカルボニルフェニルチオ、o−ブトキシカルボニル
フェニルチオ、
【0045】p−ブトキシカルボニルフェニルチオ、m
−ブトキシカルボニルフェニルチオ、o−メチル−p−
メトキシカルボニルフェニルチオ、o−メトキシ−p−
メトキシカルボニルフェニルチオ、o−フルオロ−p−
メトキシカルボニルフェニルチオ、テトラフルオロ−p
−エトキシカルボニルフェニルチオ、o−エトキシカル
ボニル−p−メチルフェニルチオ、o−ブトキシカルボ
ニル−p−メチルフェニルチオ、o−ブトキシカルボニ
ル−p−フルオロフェニルチオ、p−メチル−m−ブト
キシカルボニルフェニルチオが挙げられる。
【0046】(B)タイプ Yが炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコ
キシ基、ハロゲン(好ましくはフッ素原子)もしくは炭
素数1〜4のアルコキシカルボニル基で置換されていて
も良いアニリノ基および炭素数1〜8(好ましくは1〜
5)のアルキルアミノ基である。
【0047】Yの置換基数としては、フタロニトリル核
中では1個あるいは2個であり、フタロシアニン核中で
は好ましくは1個〜4個若しくは8個である。具体的に
は例えばアニリノ、o−トルイジノ、p−トルイジノ、
m−トルイジノ、2,4−キシリジノ、2,6−キシリ
ジノ、o−メトキシアニリノ、p−メトキシアニリノ、
m−メトキシアニリノ、o−フルオロアニリノ、p−フ
ルオロアニリノ、テトラフルオロアニリノ、p−エトキ
シカルボニルアニリノ、メチルアミノ、エチルアミノ、
ブチルアミノ等が挙げられる。
【0048】(C)タイプ Yは、片側がアルコキシル基あるいはアシル基で置換さ
れているポリエチレンジオキシ基であり、その場合ポリ
エチレンジオキシ鎖における炭素数としては1〜6(好
ましくは1〜4)である。また片側がアルコキシの場
合、そのアルコキシ基の炭素数は1〜4(好ましくは1
〜2)である。エチレンジオキシ鎖の数としては1〜6
(好ましくは1〜4)である。
【0049】Yの置換基数としては、フタロニトリル核
中では1個あるいは2個であり好ましくは1個であり、
フタロシアニン核中では好ましくは4個若しくは8個で
あり特に好ましくは4個である。具体的には例えば、メ
トキシエトキシ、3′,6′−オキサヘプチルオキシ、
3′,6′,9′−オキサデシルオキシ、3′,6′,
9′,12′−オキサトリデシルオキシ、アセチルエト
キシ、5′−アセチル−3′−オキサペンチルオキシ、
8′−アセチル−3′,6′−オキサオクチルオキシ等
が挙げられる。
【0050】(D)タイプ Yが炭素数1〜8(好ましくは1〜4)のアルキルアミ
ノで置換されている炭素数1〜6(好ましくは1〜4)
のアルコキシ基またはアルキルチオ基である。Yの置換
基数としては、フタロニトリル核中では1個または2個
であり、フタロシアニン核中では好ましくは4個もしく
は8個である。
【0051】具体的にはジメチルアミノエトキシ、ジエ
チルアミノエトキシ、ジエチルアミノブトキシ、ジメチ
ルアミノエトキシ、ジエチルアミノエトキシ、ジエチル
アミノブトキシ、ジメチルアミノエチルチオ、ジエチル
アミノエチルチオ、ジブチルアミノブチルチオ等が挙げ
られる。前記一般式(I)および(IV)のフタロシアニ
ン化合物において、中心金属として好ましくは、銅、亜
鉛、コバルト、ニッケル、鉄、バナジル、チタニル、ク
ロロインジウム、クロロアルミニウム、ジクロロ錫、塩
化ガリウム、ジクロロゲルマニウム、ヨウ化インジウ
ム、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化ガリウム、コバルトカ
ルボニル、鉄カルボニルを用いるのが良い。特に銅、亜
鉛、コバルト、バナジル、ジクロロ錫を用いるのが好ま
しい。
【0052】前記一般式(I)のフタロシアニン骨格を
具体的に挙げると、 A)タイプ ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(o−
メトキシカルボニルフェノキシ)フタロシアニン 略称;PcF12(o−mcPhO)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(p−
メトキシカルボニルフェノキシ)フタロシアニン 略称;PcF12(p−mcPhO)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(m−
メトキシカルボニルフェノキシ)フタロシアニン 略称;PcF12(m−mcPhO)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(o−
エトキシカルボニルフェノキシ)フタロシアニン 略称;PcF12(o−ecPhO)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(p−
エトキシカルボニルフェノキシ)フタロシアニン 略称;PcF12(p−ecPhO)4
【0053】・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テト
ラキス(m−エトキシカルボニルフェノキシ)フタロシ
アニン 略称;PcF12(m−ecPhO)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(o−
ブトキシカルボニルフェノキシ)フタロシアニン 略称;PcF12(o−bcPhO)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(p−
ブトキシカルボニルフェノキシ)フタロシアニン 略称;PcF12(p−bcPhO)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(m−
ブトキシカルボニルフェノキシ)フタロシアニン 略称;PcF12(m−bcPhO)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(o−
メチル−p−メトキシカルボニルフェノキシ)フタロシ
アニン 略称;PcF12(o−Me−p−mcPhO)4
【0054】・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テト
ラキス(o−フルオロ−p−メトキシカルボニルフェノ
キシ)フタロシアニン 略称;PcF12(o−F−p−mcPhO)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(o−
メトキシ−p−エトキシカルボニルフェノキシ)フタロ
シアニン 略称;PcF12(o−MeO−p−ecPhO)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(テト
ラフルオロ−p−エトキシカルボニルフェノキシ)フタ
ロシアニン 略称;PcF12(F4−ecPhO)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(p−
メチル−o−エトキシカルボニルフェノキシ)フタロシ
アニン 略称;PcF12(p−Me−o−ecPhO)4 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(o−
メトキシカルボニルフェノキシ)フタロシアニン 略称;PcF8(o−mcPhO)8
【0055】・3,6−オクタフルオロ−4,5−オク
タキス(p−メトキシカルボニルフェノキシ)フタロシ
アニン 略称;PcF8(p−mcPhO)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(m−
メトキシカルボニルフェノキシ)フタロシアニン 略称;PcF8(m−mcPhO)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(o−
エトキシカルボニルフェノキシ)フタロシアニン 略称;PcF8(o−eCPhO)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(p−
エトキシカルボニルフェノキシ)フタロシアニン 略称;PcF8(p−ecPhO)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(o−
ブトキシカルボニルフェノキシ)フタロシアニン 略称;PcF8(o−bcPhO)8
【0056】・3,6−オクタフルオロ−4,5−オク
タキス(p−ブトキシカルボニルフェノキシ)フタロシ
アニン 略称;PcF8(p−bcPhO)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(m−
ブトキシカルボニルフェノキシ)フタロシアニン 略称;PcF8(m−bcPhO)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(o−
メチル−p−メトキシカルボニルフェノキシ)フタロシ
アニン 略称;PcF8(o−Me−p−mcPhO)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(o−
フルオロ−p−メトキシカルボニルフェノキシ)フタロ
シアニン 略称;PcF8(o−F−p−mcPhO)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(o−
メトキシ−p−エトキシカルボニルフェノキシ)フタロ
シアニン 略称;PcF8(o−Me−p−ecPhO)8
【0057】・3,6−オクタフルオロ−4,5−オク
タキス(p−メチル−o−エトキシカルボニルフェノキ
シ)フタロシアニン 略称;PcF8(p−Me−o−ecPhO)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(o−
メトキシ−p−エトキシカルボニルフェノキシ)フタロ
シアニン 略称;PcF8(o−Me−p−ecPhO)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(テト
ラフルオロ−p−エトキシカルボニルフェノキシ)フタ
ロシアニン 略称;PcF8(F4−p−ecPhO)8 ・ペンタデカフルオロ−4−モノメトキシカルボニルフ
ェノキシフタロシアニン 略称;PcF15(mcPhO) ・ペンタデカフルオロ−4−モノエトキシカルボニルフ
ェノキシフタロシアニン 略称;PcF15(ecPhO) ・ペンタデカフルオロ−4−モノブトキシカルボニルフ
ェノキシフタロシアニン
【0058】略称;PcF15(bcPhO) ・ペンタフルオロ−4−(テトラフルオロ−p−エトキ
シカルボニルフェノキシ)フタロシアニン 略称;PcF8(F4−p−ecPhO)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(o−
メトキシカルボニルフェニルチオ)フタロシアニン 略称;PcF8(o−mcPhS)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(p−
メトキシカルボニルフェニルチオ)フタロシアニン 略称;PcF8(p−mcPhS)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(m−
メトキシカルボニルフェニルチオ)フタロシアニン 略称;PcF8(m−mcPhS)8
【0059】・3,6−オクタフルオロ−4,5−オク
タキス(o−エトキシカルボニルフェニルチオ)フタロ
シアニン 略称;PcF8(o−ecPhS)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(p−
エトキシカルボニルフェニルチオ)フタロシアニン 略称;PcF8(p−eCPhS)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(m−
エトキシカルボニルフェニルチオ)フタロシアニン 略称;PcF8(m−ecPhS)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(o−
ブトキシカルボニルフェニルチオ)フタロシアニン 略称;PcF8(o−bcPhS)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(p−
ブトキシカルボニルフェニルチオ)フタロシアニン 略称;PcF8(p−bCPhS)8
【0060】・3,6−オクタフルオロ−4,5−オク
タキス(m−ブトキシカルボニルフェニルチオ)フタロ
シアニン 略称;PcF8(m−bcPhS)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(o−
メチル−p−メトキシカルボニルフェニルチオ)フタロ
シアニン 略称;PcF8(o−Me−p−mcPhS)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(o−
フルオロ−p−メトキシカルボニルフェニルチオ)フタ
ロシアニン 略称;PcF8(o−F−p−mcPhS)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(o−
メトキシ−p−エトキシカルボニルフェニルチオ)フタ
ロシアニン 略称;PcF8(o−Me−p−ecPhS)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(p−
メチル−o−エトキシカルボニルフェニルチオ)フタロ
シアニン 略称;PcF8(p−Me−o−ecPhS)8
【0061】・3,6−オクタフルオロ−4,5−オク
タキス(o−メトキシ−p−エトキシカルボニルフェニ
ルチオ)フタロシアニン 略称;PcF8(o−Me−p−ecPhS)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(テト
ラフルオロ−p−エトキシカルボニルフェニルチオ)フ
タロシアニン 略称;PcF8(F4−p−ecPhS)8 ・ペンタデカフルオロ−4−モノメトキシカルボニルフ
ェニルチオフタロシアニン 略称;PcF15(mcPhS) ・ペンタデカフルオロ−4−モノエトキシカルボニルフ
ェニルチオフタロシアニン 略称;PcF15(ecPhS) ・ペンタデカフルオロ−4−モノブトキシカルボニルフ
ェニルチオフタロシアニン 略称;PcF15(bcPhS)
【0062】・ペンタデカフルオロ−4−(テトラフル
オロ−p−エトキシカルボニルフェニルチオ)フタロシ
アニン 略称;PcF8(F4−p−ecPhS)8 B)タイプ ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(アニ
リノ)フタロシアニン 略称;PcF12(PhNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(o−
トルイジノ)フタロシアニン 略称;PcF12(o−MePhNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(p−
トルイジノ)フタロシアニン 略称;PcF12(p−MePhNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(m−
トルイジノ)フタロシアニン 略称;PcF12(m−MePhNH)4
【0063】・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テト
ラキス(2,4−キシリジノ)フタロシアニン 略称;PcF12(2,4−MePhNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(2,
6−キシリジノ)フタロシアニン 略称;PcF12(2,6−MePhNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(o−
メトキシアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF12(o−MeOPhNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(p−
メトキシアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF12(p−MeOPhNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(p−
メトキシアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF12(p−MeOPhNH)4
【0064】・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テト
ラキス(m−メトキシアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF12(m−MeOPhNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(o−
フルオロアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF12(o−FPhNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(p−
フルオロアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF12(p−FPhNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(テト
ラフルオロアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF12(F4PhNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(o−
メトキシカルボニルアニリノフェノキシ)フタロシアニ
ン 略称;PcF12(o−mcPhNH)4
【0065】・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テト
ラキス(p−メトキシカルボニルアニリノ)フタロシア
ニン 略称;PcF12(p−mcPhNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(m−
メトキシカルボニルアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF12(m−mcPhNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(o−
エトキシカルボニルアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF12(o−ecPhNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(p−
エトキシカルボニルアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF12(p−ecPhNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(m−
エトキシカルボニルアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF12(m−ecPhNH)4
【0066】・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テト
ラキス(m−エトキシカルボニルアニリノ)フタロシア
ニン 略称;PcF12(m−ecPhNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(メチ
ルアミノ)フタロシアニン 略称;PcF12(MeNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(エチ
ルアミノ)フタロシアニン 略称;PcF12(EtNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(ブチ
ルアミノ)フタロシアニン 略称;PcF12(BuNH)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(オク
チルアミノ)フタロシアニン 略称;PcF12(OxNH)4
【0067】・3,6−オクタフルオロ−4,5−オク
タキス(アニリノ)フタロシアニン 略称;PcF8(PhNH)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(o−
トルジノ)フタロシアニン 略称;PcF8(o−MePhNH)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(p−
トルジノ)フタロシアニン 略称;PcF8(p−MePhNH)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(m−
トルジノ)フタロシアニン 略称;PcF8(m−MePhNH)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(2,
4−キシリジノ)フタロシアニン 略称;PcF8(2,4−MePhNH)8
【0068】・3,6−オクタフルオロ−4,5−オク
タキス(2,6−キシリジノ)フタロシアニン 略称;PcF8(2,6−MePhNH)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(o−
メトキシアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF8(o−MeOPhNH)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(p−
メトキシアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF8(p−MeOPhNH)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(m−
メトキシアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF8(m−MeOPhNH)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(o−
フルオロアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF8(o−FPhNH)8
【0069】・3,6−オクタフルオロ−4,5−オク
タキス(p−フルオロアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF8(p−FPhNH)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(テト
ラフルオロアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF8(F4PhNH)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(o−
エトキシカルボニルアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF8(o−eCPhNH)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(p−
エトキシカルボニルアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF8(p−eCPhNH)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(m−
エトキシカルボニルアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF8(m−eCPhNH)8
【0070】・3,6−オクタフルオロ−4,5−オク
タキス(メチルアミノ)フタロシアニン 略称;PcF8(MeNH)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(エチ
ルアミノ)フタロシアニン 略称;PcF8(EtNH)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(ブチ
ルアミノ)フタロシアニン 略称;PcF8(BuNH)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(オク
チルアミノ)フタロシアニン 略称;PcF8(OxNH)8 ・ペンタデカフルオロ−4−モノアニリノフタロシアニ
ン 略称;PcF15(PhNH)
【0071】・ペンタデカフルオロ−4−モノ(o−ト
ルジノ)フタロシアニン 略称;PcF15(o−MePhNH) ・ペンタデカフルオロ−4−モノ(p−トルジノ)フタ
ロシアニン 略称;PcF15(p−MePhNH) ・ペンタデカフルオロ−4−モノ(m−トルジノ)フタ
ロシアニン 略称;PcF158(m−MePhNH) ・ペンタデカフルオロ−4−モノ(2,4−キシリジ
ノ)フタロシアニン 略称;PcF15(2,4−MePhNH) ・ペンタデカフルオロ−4−モノ(2,6−キシリジ
ノ)フタロシアニン 略称;PcF15(2,6−MePhNH)
【0072】・ペンタデカフルオロ−4−モノ(o−メ
トキシアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF15(o−MeOPhNH) ・ペンタデカフルオロ−4−モノ(p−メトキシアニリ
ノ)フタロシアニン 略称;PcF15(p−MeOPhNH) ・ペンタデカフルオロ−4−モノ(m−メトキシアニリ
ノ)フタロシアニン 略称;PcF15(m−MeOPhNH) ・ペンタデカフルオロ−4−モノ(o−フルオロアニリ
ノ)フタロシアニン 略称;PcF15(o−FPhNH) ・ペンタデカフルオロ−4−モノ(p−フルオロアニリ
ノ)フタロシアニン 略称;PcF15(p−FPhNH)
【0073】・ペンタデカフルオロ−4−モノ(テトラ
フルオロアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF15(F4PhNH) ・ペンタデカフルオロ−4−モノ(o−エトキシカルボ
ニルアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF15(o−eCPhNH) ・ペンタデカフルオロ−4−モノ(p−エトキシカルボ
ニルアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF15(p−eCPhNH) ・ペンタデカフルオロ−4−モノ(m−エトキシカルボ
ニルアニリノ)フタロシアニン 略称;PcF15(m−eCPhNH) ・ペンタデカフルオロ−4−モノ(メチルアミノ)フタ
ロシアニン 略称;PcF15(MeNH)
【0074】・ペンタデカフルオロ−4−モノ(エチル
アミノ)フタロシアニン 略称;PcF15(EtNH) ・ペンタデカフルオロ−4−モノ(ブチルアミノ)フタ
ロシアニン 略称;PcF15(BuNH) ・ペンタデカフルオロ−4−モノ(オクチルアミノ)フ
タロシアニン 略称;PcF15(OxNH) C)タイプ ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(メト
キシエトキシ)フタロシアニン 略称;PcF12(CH3OC2H4O)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(エト
キシエトキシ)フタロシアニン 略称;PcF12(C2H5OC2H4O)4
【0075】・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テト
ラキス(3′,6′−オキサヘプチルオキシ)フタロシ
アニン 略称;PcF12(CH3OC2H4OC2H4O)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス
(3′,6′,9′−オキサデシルオキシ)フタロシア
ニン 略称;PcF12(CH3OC2H4OC2H4OC2
H4O)4 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(メト
キシエトキシ)フタロシアニン 略称;PcF8(CH3OC2H4O)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(エト
キシエトキシ)フタロシアニン 略称;PcF8(C2H5OC2H4O)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス
(3′,6′−オキサヘプチルオキシ)フタロシアニン 略称;PcF8(CH3OC2H4OC2H4O)8
【0076】・3,6−オクタフルオロ−4,5−オク
タキス(3′,6′,9′−オキサデシルオキシ)フタ
ロシアニン 略称;PcF8(CH3OC2H4OC2H4OC2H
4O)8 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(アセ
チルエトキシ)フタロシアニン 略称;PcF12(CH3COC2H4O)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(5′
−アセチル−3′−オキサペンチルオキシ)フタロシア
ニン 略称;PcF12(CH3COC2H4OC2H4O)
4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(8′
−アセチル−3′,6′−オキサオクチルオキシ)フタ
ロシアニン 略称;PcF12(CH3COC2H4OC2H4OC
2H4O)4 D)タイプ ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(ジメ
チルアミノエトキシ)フタロシアニン 略称;PcF12(maEtO)4
【0077】・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テト
ラキス(ジエチルアミノエトキシ)フタロシアニン 略称;PcF12(eaEtO)4 ・3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(ジエ
チルアミノブトキシ)フタロシアニン 略称;PcF12(eaBuO)4 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(ジメ
チルアミノエトキシ)フタロシアニン 略称;PcF8(maEtO)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(ジエ
チルアミノエトキシ)フタロシアニン 略称;PcF8(eaEtO)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(ジエ
チルアミノブトキシ)フタロシアニン 略称;PcF8(eaBuO)8
【0078】・3,6−オクタフルオロ−4,5−オク
タキス(ジメチルアミノエチルチオ)フタロシアニン 略称;PcF8(maEtS)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(ジエ
チルアミノエチルチオ)フタロシアニン 略称;PcF8(eaEtS)8 ・3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(ジエ
チルアミノブチルチオ)フタロシアニン 略称;PcF8(eaBuS)8 等が挙げられる。
【0079】本発明の新規フタロシアニンの製造方法1
において、それらの出発原料である含フッ素フタロニト
リルは、好ましくは下記のスキーム(1)あるいは
(2)のルートに従って合成できる。なお下記の各々の
スキームにおいて合成する際の溶媒としてはニトロベン
ゼン、アセトニトリル、ベンゾニトリル等の不活性溶
媒、あるいはピリジン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N−メチル−2−ピロリジノン、トリエチルアミ
ン、トリ−n−ブチルアミン、ジメチルスルホン、スル
ホランなどの非プロトン性極性溶媒などを用いることが
できる。
【0080】また縮合剤としてトリエチルアミン、トリ
−n−ブチルアミンなどの有機塩基類やフッ化カリウム
を用いるのが好ましい。またアニリン、トルイジン、ア
ニシジン、n−ブチルアミン、n−オチクルアミンなど
の求核置換試薬を縮合剤として用いることも可能であ
る。この合成方法については、本発明者らは既に特願昭
63−65806号、特願平1−103554号、特願
平1−103555号および特願平1−209599号
等に開示している。
【0081】
【化21】
【0082】(式中、Yは一般式(II)の場合と同じ意
味を有する。)本発明の新規フタロシアニンを製造する
(1)の方法において使用する有機溶剤は出発原料と反
応性のない不活性な溶媒であればいずれでもよく、例え
ばベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、モ
ノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベン
ゼン、クロロナフタレン、メチルナフタレン、エチレン
グリコール、ベンゾニトリル等の不活性溶媒、あるいは
ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリジノン、
トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ジメチル
スルホン、スルホランなどの非プロトン性極性溶媒など
を用いることができ、好ましくは、クロロナフタレン、
トリクロロベンゼン、ベンゾニトリル、N−メチル−2
−ピロリジノンである。
【0083】本発明の新規フタロシアニンの製造方法
(1)においては有機溶媒100部に対して一般式(I
I)で示されるフタロニトリルは2〜30部の範囲で仕
込むことが好ましく、一般式(II)で示されるフタロニ
トリル1モルに対して一般式(III)で表される金属化合
物は0.20〜0.35の範囲で仕込むことが好まし
く、特に好ましくは0.25〜0.30の範囲である。
【0084】好ましい反応温度としては、100〜25
0℃の範囲が好ましく、特に120〜200℃の範囲が
好ましい。本発明の新規フタロシアニンを製造する
(2)の方法において用いる反応溶媒としては、ニトロ
ベンゼン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ト
リクロロベンゼン、クロロナフタレン、ベンゾニトリル
等の不活性溶媒、あるいはピリジン、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリジノン、トリエ
チルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ジメチルスルホ
ン、スルホランなどの非プロトン性極性溶媒を用いるこ
とができる。好ましくは、ベンゾニトリル、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリジノン、
トリエチルアミン及び、トリ−n−ブチルアミンであ
る。
【0085】本発明の新規フタロシアニンの製造方法
(2)においては有機溶媒100部に対して一般式(I
V)で示されるフタロシアニンは2〜30部の範囲で仕
込むことが好ましく、一般式(IV)で示されるフタロシ
アニン1モル部に対して一般式(V)で表される求核置
換化合物は1モル部〜1000モル部の範囲で仕込むこ
とが好ましく、特に好ましくは2部〜300部の範囲で
ある。なおこれらの求核置換化合物が使用条件において
液体の場合、前記の有機溶媒で希釈せずにそのまま原料
を溶媒として使うこともできる。
【0086】好ましい反応温度としては、40〜250
℃の範囲が好ましく、特に80〜200℃の範囲が好ま
しい。本発明の上記一般式(I)のフタロシアニン化合
物中においてアルキルカルボニル基で置換されているフ
ェニル基を有するフタロシアニンは、例えば硫酸水溶液
中で加熱する方法等に従って加水分解する事によってカ
ルボキシル基にかえることもできる。
【0087】
【発明の効果】かくなる方法によって製造した上記一般
式(I)のフタロシアニン化合物中の上記具体例の
A),B)タイプおよびC)タイプのフタロシアニン
は、有機溶媒、特にアルコール系溶媒、ケトン系溶媒例
えばメタノール、エタノール、プロパノール等の炭素数
1〜12の直鎖もしくは分岐状アルコール類;エチルセ
ロソルブ等のセロソロルブ類;モノエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール等のグリコール類;ジアセト
ンアルコール;テトラフルオロプロパノール等のハロゲ
ン化アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等に
極めてよく溶解する。これはフタロシアニン核に置換さ
れているフッ素原子と官能基との相乗効果に起因するも
のである。しかも、フッ素原子の数、置換基の種類、中
心金属を選択することによって種々の吸収波長を幅広く
制御できる。
【0088】上記具体例のD)タイプのフタロシアニン
は、有機溶媒、特に炭化水素系溶媒、例えばベンゼン、
トルエン、キシレン等に極めてよく溶解する。これはフ
タロシアニン核に置換されているフッ素原子と官能基と
の相乗効果に起因するものである。しかも、フッ素原子
の数、置換基の種類、中心金属を選択することによって
種々の吸収波長を幅広く制御できる。
【0089】本発明の製造方法に拠れば、用途に応じた
近赤外線の吸収波長域または溶解性を変えた化合物の分
子設計が可能となり、その際、複雑な製造工程を経る必
要もなく工業的に有利である。即ち本発明ではフタロシ
アニン環に目的に応じた置換基を導入でき、しかも純度
のよいフタロシアニンを収率良く製造できる。また特開
昭63−295578号の如く、溶解性を悪くさせるク
ロル原子、ブロム原子を含有しておらず、本発明の新規
化合物中のフッ素原子はむしろ溶解性を高める効果を有
している。
【0090】以上述べた如く、本発明の新規化合物は、
600〜1000nmの吸収波長域において目的に応じた
吸収波長制御が可能であり、また用途に応じた溶媒、親
水性溶媒にも親油性溶媒に対しても溶解性が高く、しか
もフタロシアニンが元来保有している耐光性にも優れて
いるので、近赤外線吸収色素として従来の技術では実用
化できなかった分野にも使用できる。以下、本発明を実
施例により更に具体的に説明する。
【0091】
【実施例】実施例1. オクタフルオロ−オクタキスアニリノオキ
シバナジウムフタロシアニンの製造 100mlの四ツ口フラスコ中にヘキサデカフルオロオキ
シバナジウムフタロシアニン5.19g(6ミリモ
ル)、アニリン26.82g(288ミリモル)を仕込
み還流温度で4時間反応させた。反応終了後、不溶分を
濾別したのちアニリンを留去し得られた固形分をn−ヘ
キサン300mlで洗浄することにより目的物の黒色ケー
キ6.72gを得た(収率77.1%)。分析の結果こ
の化合物は8個の置換基を有していることがわかった。
【0092】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルエチルケトン中 844.0nm(ε=5.
52×104 ) 薄膜 867.0nm 溶解度 メチルエチルケトンに対して 27wt% 元素分析 H C N F 理論値 3.33% 66.16% 15.43% 10.47% 分析値 3.15% 65.97% 15.21% 10.97% この化合物の赤外吸収スペクトルを図1に示す。
【0093】実施例2. オクタフルオロ−オクタキス
(n−ブチルアミノ)オキシバナジウムフタロシアニン
の製造 実施例1において、アニリンのかわりにn−ブチルアミ
ン21.10g(288ミリモル)を用いた以外実施例
1と同様に操作することにより目的物の黒色ケーキ7.
02gを得た(収率90.5%)。分析の結果この化合
物は1分子中に8個の置換基を有していることが判明し
た。
【0094】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルエチルケトン中 822.0nm(ε=5.
00×104 ) 薄膜 850.5nm 溶解度 メチルエチルケトンに対して 12wt% 元素分析 H C N F 理論値 6.24% 59.48% 17.34% 11.76% 分析値 6.18% 59.79% 17.38% 11.34% この化合物の赤外吸収スペクトルを図2に示す。
【0095】実施例3. ヘキサデカフルオロ−モノア
ニリノオキシバナジウムフタロシアニンの製造 100mlの四ツ口フラスコ中にヘキサデカフルオロオキ
シバナジウムフタロシアニン5.19g(6ミリモ
ル)、アニリン11.18g(120ミリモル)、トリ
−n−ブチルアミン22.20g(120ミリモル)を
仕込み150℃で4時間反応させた。反応終了後、不溶
分を濾別したのちアニリン、トリ−n−ブチルアミンを
留去し得られた固形分をn−ヘキサン300mlで洗浄す
ることにより目的物の暗青色ケーキ5.56gを得た
(収率92.7%)。分析の結果この化合物は1個の置
換基を有していることがわかった。
【0096】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルエチルケトン中 682.5nm(ε=2.
01×104 ) 薄膜 693.0nm 溶解度 メチルエチルケトンに対して 16wt% エチルセロソルブに対して 9wt% 元素分析 H C N F 理論値 0.64% 48.53% 13.40% 30.30% 分析値 0.78% 48.34% 13.21% 29.97% この化合物の赤外吸収スペクトルを図3に示す。
【0097】実施例4. ヘキサデカフルオロ−モノア
ニリノコバルトフタロシアニンの製造 実施例3において、ヘキサデカフルオロオキシバナジウ
ムフタロシアニンのかわりにヘキサデカフルオロコバル
トフタロシアニン5.25g(6ミリモル)を用いた以
外実施例3と同様に操作して目的物の暗青色ケーキ4.
81gを得た(収率86.0%)。分析の結果この化合
物は1個の置換基を有していることが判明した。
【0098】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルエチルケトン中 663.5nm(ε=8.
61×104 ) 薄膜 629.0nm 溶解度 メチルエチルケトンに対して 3wt% 元素分析 H C N F 理論値 0.65% 48.95% 13.52% 30.56% 分析値 0.81% 49.20% 13.45% 30.74% この化合物の赤外吸収スペクトルを図4に示す。
【0099】実施例5. ヘキサデカフルオロ−モノア
ニリノ亜鉛フタロシアニンの製造 実施例3において、ヘキサデカフルオロオキシバナジウ
ムフタロシアニンのかわりにヘキサデカフルオロ亜鉛フ
タロシアニン5.63g(6ミリモル)を用いた以外実
施例3と同様に操作して目的物の暗青色ケーキ4.97
gを得た(収率88.2%)。分析の結果この化合物は
1個の置換基を有していることが判明した。
【0100】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルエチルケトン中 663.5nm(ε=8.
61×104 ) 薄膜 665.0nm 溶解度 メチルエチルケトンに対して 4wt% 元素分析 H C N F 理論値 0.65% 48.95% 13.52% 30.56% 分析値 0.81% 49.20% 13.45% 30.74% この化合物の赤外吸収スペクトルを図5に示す。
【0101】実施例6. 3,5,6−ドデカフルオロ
−4−テトラキスアニリノコバルトフタロシアニンの製
100mlの四ツ口フラスコに、4−アニリノ−3,5,
6−トリフルオロフタロニトリル5.46g(20ミリ
モル)、無水塩化コバルト(II)0.78g(6ミリモ
ル)およびベンゾニトリル25mlを仕込み175℃で6
時間反応させた。反応終了後、反応混合物をn−ヘキサ
ン中に投入し生成した固形分をn−ヘキサン、ついで水
で洗浄することにより目的物の暗緑色ケーキ5.25g
を得た(収率91.2%)。
【0102】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルエチルケトン中 699.0nm(ε=3.
14×104 ) 薄膜 671.5nm 溶解度 メチルエチルケトンに対して 7wt% エチルセロソルブに対して 13wt% 元素分析 H C N F 理論値 2.10% 58.40% 14.59% 19.79% 分析値 1.98% 58.17% 14.35% 20.03% この化合物の赤外吸収スペクトルを図6に示す。
【0103】実施例7. 3,5,6−ドデカフルオロ
−4−(テトラキスアニリノ)亜鉛フタロシアニンの製
実施例6において、無水塩化コバルトのかわりにヨウ化
亜鉛1.92g(6ミリモル)を用いた以外実施例6と
同様に操作して目的物の暗青色ケーキ5.01gを得た
(収率86.5%)。 可視吸収スペクトル
【0104】最大吸収波長 メチルエチルケトン中 71
1.5nm(ε=3.98×104 ) 薄膜 689.5nm 溶解度 メチルエチルケトンに対して 15wt% 元素分析 H C N F 理論値 2.09% 58.07% 14.51% 19.79% 分析値 1.97% 57.89% 14.33% 19.87% この化合物の赤外吸収スペクトルを図7に示す。
【0105】実施例8. 3,5,6−ドデカフルオロ
−4−テトラキス(アニリノ)クロロインジウムフタロ
シアニンの製造 実施例6において、無水塩化コバルトのかわりに三塩化
インジウム1.33g(6ミリモル)を用いた以外実施
例6と同様に操作して目的物の暗緑色ケーキ5.82g
を得た(収率93.6%)。
【0106】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルセロソルブ中 737.5nm(ε=3.33
×104 ) 薄膜 759.0nm 溶解度 メチルセロソルブに対して 4.6wt% 元素分析 H C N F 理論値 1.95% 54.11% 13.52% 18.34% 分析値 1.78% 53.69% 13.27% 18.76% この化合物の赤外吸収スペクトルを図8に示す。
【0107】実施例9. 3,5,6−ドデカフルオロ
−4−(テトラキスアニリノ)オキシバナジウムフタロ
シアニンの製造 実施例6において、無水塩化コバルトのかわりに三塩化
バナジウム0.94g(6ミリモル)を用いた以外実施
例6と同様に操作して目的物の暗青色ケーキ4.91g
を得た(収率84.7%)。
【0108】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルエチルケトン中 759.0nm(ε=4.
48×104 ) 薄膜 765.0nm 溶解度 エチルセロソルブに対して 8wt% 元素分析 H C N F 理論値 2.09% 58.07% 14.49% 19.66% 分析値 2.01% 57.84% 14.29% 19.98% この化合物の赤外吸収スペクトルを図9に示す。
【0109】実施例10. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(アニリノ)ジクロロ錫フタロシア
ニンの製造 実施例6において、無水塩化コバルトのかわりに無水塩
化第一錫1.14g(6ミリモル)を用いた以外実施例
6と同様に操作して目的物の暗緑色ケーキ5.66gを
得た(収率88.2%)。
【0110】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルセロソルブ中 801.5nm(ε=6.03
×104 ) 薄膜 830.0nm 溶解度 メチルエチルケトンに対して 12.0wt
% 元素分析 H C N F 理論値 1.89% 52.45% 13.11% 17.78% 分析値 1.77% 52.14% 12.98% 17.50% この化合物の赤外吸収スペクトルを図10に示す。
【0111】実施例11. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(p−エトキシアニリノ)亜鉛フタ
ロシアニンの製造 実施例6において、4−アニリノ−3,5,6−トリフ
ルオロフタロニトリルのかわりに4−(p−エトキシア
ニリノ)−3,5,6−トリフルオロフタロニトリル
6.03g(20ミリモル)を、無水塩化コバルトのか
わりにヨウ化亜鉛1.92g(6ミリモル)を用いた以
外実施例6と同様に操作して目的物の暗青色ケーキ5.
49gを得た(収率86.4%)。
【0112】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルエチルケトン中 729.0nm(ε=6.
97×104 ) 薄膜 728.0nm 溶解度 メチルエチルケトンに対して 12.5wt
% 元素分析 H C N F 理論値 3.17% 60.51% 13.23% 17.94% 分析値 2.98% 60.26% 12.97% 18.05% この化合物の赤外吸収スペクトルを図11に示す。
【0113】実施例12. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(p−エトキシアニリノ)オキシバ
ナジウムフタロシアニンの製造 実施例6において、4−アニリノ−3,5,6−トリフ
ルオロフタロニトリルのかわりに4−(p−エトキシア
ニリノ)−3,5,6−トリフルオロフタロニトリル
5.46g(20ミリモル)を、無水塩化コバルトのか
わりに三塩化バナジウム0.94g(6ミリモル)を用
いた以外実施例6と同様に操作して目的物の暗青色ケー
キ4.37gを得た(収率68.7%)。
【0114】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルエチルケトン中 759.5nm(ε=2.
81×104 ) 薄膜 696.0nm(max),762.5nm 溶解度 エチルセロソルブに対して 7.0wt% 元素分析 H C N F 理論値 3.17% 60.43% 13.21% 17.92% 分析値 3.36% 60.07% 13.04% 18.13% この化合物の赤外吸収スペクトルを図12に示す。
【0115】実施例13. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−(2−エトキシエトキシ)銅フタロシアニンの
製造 100mlの四ツ口フラスコに4−(2−エトキシエトキ
シ)−3,5,6−トリフルオロフタロニトリル8.6
5g(32ミリモル)、無水塩化第一銅0.96g
(9.67ミリモル)およびN−メチル−2−ピロリジ
ノン40mlを仕込み、175℃で6時間反応させた。反
応終了後、反応混合物をメタノール中に投入し、生成し
た固形分をメタノール、次に水で洗浄することにより目
的物の暗青色ケーキ7.84gを得た(収率85.6
%)。
【0116】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 エチルセロソルブ中 626.5nm(ε=1.65
×104 ) 薄膜 630.5nm 溶解度 メチルエチルケトンに対して 2.5wt
% 元素分析 H C N F 理論値 3.17% 50.38% 9.79% 19.92% 分析値 3.45% 50.97% 9.57% 20.10% この化合物の赤外吸収スペクトルを図13に示す。
【0117】実施例14. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(3′,6′−オキサヘプチルオキ
シ)銅フタロシアニンの製造 実施例13において、4−(2−エトキシエトキシ)−
3,5,6−トリフルオロフタロニトリルのかわりに4
−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エ
トキシ)−3,5,6−トリフルオロフタロニトリル1
1.01g(32ミリモル)を用いた以外実施例9と同
様に操作して目的物の暗青色ケーキ8.56gを得た
(収率74.3%)。
【0118】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 エチルセロソルブ中 627.0nm(ε=3.39
×104 ) 薄膜 631.5nm 溶解度 エチルセロソルブに対して 2.5wt% 元素分析 H C N F 理論値 4.20% 50.02% 7.78% 15.82% 分析値 4.28% 50.14% 8.01% 15.97% この化合物の赤外吸収スペクトルを図14に示す。
【0119】実施例15. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(3′,6′,9′−オキサデシル
オキシ)銅フタロシアニンの製造 実施例13において、4−(2−エトキシエトキシ)−
3,5,6−トリフルオロフタロニトリルのかわりに4
−(3′,6′,9′−オキサデシルオキシ)−3,
5,6−トリフルオロフタロニトリル12.42g(3
2ミリモル)を用いた以外実施例9と同様に操作して目
的物の暗青色ケーキ9.92gを得た(収率76.7
%)。
【0120】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 エチルセロソルブ中 618.5nm(ε=3.57
×104 ) 薄膜 638.5nm 溶解度 エチルセロソルブに対して 6wt% 元素分析 H C N F 理論値 4.20% 50.02% 7.78% 15.82% 分析値 4.28% 50.14% 8.01% 15.97% この化合物の赤外吸収スペクトルを図15に示す。
【0121】実施例16. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(3′,6′,9′,12′−オキ
サトリデシルオキシ)銅フタロシアニンの製造 実施例13において、4−(2−エトキシエトキシ)−
3,5,6−トリフルオロフタロニトリルのかわりに4
−(3′,6′,9′,12′−オキサトリデシルオキ
シ)−3,5,6−トリフルオロフタロニトリル12.
42g(32ミリモル)を用いた以外実施例9と同様に
操作して目的物の暗青色ケーキ9.92gを得た(収率
76.7%)。
【0122】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 エチルセロソルブ中 624.5nm(ε=2.88
×104 ) 薄膜 627.5nm 溶解度 エチルセロソルブに対して 17wt% 元素分析 H C N F 理論値 4.74% 52.58% 7.21% 14.68% 分析値 4.65% 52.30% 7.02% 14.96% この化合物の赤外吸収スペクトルを図16に示す。
【0123】実施例17. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(3′,6′,9′−オキサデシル
オキシ)クロロインジウムフタロシアニンの製造 実施例13において、無水塩化第一銅のかわりに三塩化
インジウム2.14g(9.67ミリモル)を用いた以
外実施例13と同様に操作して目的物の緑色ケーキ1
0.94gを得た(収率89.5%)。
【0124】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルセロソルブ中 703.5nm(ε=2.57
×104 ) 薄膜 667.0nm 溶解度 メチルセロソルブに対して 8.1wt% 元素分析 H C N F 理論値 3.96% 47.18% 7.34% 14.93% 分析値 3.85% 47.21% 7.52% 14.69% この化合物の赤外吸収スペクトルを図17に示す。
【0125】実施例18. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(3′,6′,9′−オキサデシル
オキシ)ヨウ化ガリウムフタロシアニンの製造 実施例15において、無水塩化第一銅のかわりに三ヨウ
化ガリウム4.36g(9.67ミリモル)を用いた以
外実施例15と同様に操作して目的物の緑色ケーキ8.
91gを得た(収率70.8%)。
【0126】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルセロソルブ中 650.5nm(ε=2.26
×104 ) 薄膜 653.5nm 溶解度 メチルセロソルブに対して 8.5wt% 元素分析 H C N F 理論値 3.84% 45.79% 7.12% 14.49% 分析値 4.02% 46.07% 6.95% 14.26% この化合物の赤外吸収スペクトルを図18に示す。
【0127】実施例19. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(3′,6′,9′−オキサデシル
オキシ)オキシバナジウムフタロシアニンの製造 実施例13において、4−(2−エトキシエトキシ)−
3,5,6−トリフルオロフタロニトリルのかわりに4
−(3′,6′,9′−オキサデシルオキシ)−3,
5,6−トリフルオロフタロニトリル3.33g(9.
67ミリモル)を使用し、無水塩化第一銅のかわりに三
塩化バナジウム1.52g(9.67ミリモル)を用い
た以外実施例9と同様に操作して目的物の暗青色ケーキ
9.42gを得た(収率81.5%)。
【0128】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 エチルセロソルブ中 648.5nm(ε=4.14
×104 ) 薄膜 659.5nm 溶解度 エチルセロソルブに対して 18wt% 元素分析 H C N F 理論値 4.19% 49.90% 7.76% 15.79% 分析値 4.07% 50.11% 7.58% 15.64% この化合物の赤外吸収スペクトルを図19に示す。
【0129】実施例20. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(3′,6′,9′−オキサデシル
オキシ)ジクロロ錫フタロシアニンの製造 実施例13において、無水塩化第一銅のかわりに無水塩
化第一錫1.82g(9.67ミリモル)を用いた以外
実施例13と同様に操作して目的物の緑色ケーキ10.
25gを得た(収率81.8%)。
【0130】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルセロソルブ中 732.0nm(ε=3.57
×104 ) 薄膜 662.0nm 溶解度 メチルセロソルブに対して 17.5wt% 元素分析 H C N F 理論値 3.86% 47.18% 7.34% 14.93% 分析値 3.96% 47.33% 7.25% 14.78% この化合物の赤外吸収スペクトルを図20に示す。
【0131】実施例21. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(3′,6′,9′−オキサデシル
オキシ)ジクロロゲルマニウムフタロシアニンの製造 実施例15において、無水塩化第一銅のかわりに三塩化
ゲルマニウム1.73g(9.67ミリモル)を用いた
以外実施例15と同様に操作して目的物の緑色ケーキ
8.69gを得た(収率71.4%)。
【0132】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルセロソルブ中 713.5nm(ε=5.78
×104 ) 薄膜 729.0nm 溶解度 メチルセロソルブに対して 9.0wt% 元素分析 H C N F 理論値 3.98% 47.39% 7.34% 14.99% 分析値 3.75% 47.47% 7.02% 15.16% この化合物の赤外吸収スペクトルを図21に示す。
【0133】実施例22. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(3′,6′,9′−オキサデシル
オキシ)亜鉛フタロシアニンの製造 実施例15において、無水塩化第一銅のかわりにヨウ化
亜鉛3.09g(9.67ミリモル)を用いた以外実施
例15と同様に操作して目的物の緑色ケーキ10.03
gを得た(収率86.9%)。
【0134】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルセロソルブ中 658.0nm(ε=5.15
×104 ) 薄膜 652.5nm 溶解度 メチルセロソルブに対して 15.0wt% 元素分析 H C N F 理論値 4.19% 49.96% 7.77% 14.93% 分析値 4.20% 49.75% 7.59% 14.71% この化合物の赤外吸収スペクトルを図22に示す。
【0135】実施例23. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(2−(N,N−ジエチルアミノ)
エトキシ)クロロインジウムフタロシアニンの製造 実施例13において、4−(2−エトキシエトキシ)
3,5,6−トリフルオロフタロニトリルのかわりに、
3,5,6−トリフルオロ−4−テトラキス(2−
(N,N−ジエチルアミノ)エトキシ)フタロニトリル
9.51g(32ミリモル)を、また、無水塩化第一銅
のかわりに三塩化インジウム2.14g(9.67ミリ
モル)を用いた以外実施例9と同様に操作して目的物の
暗青色ケーキ9.22gを得た(収率87.3%)。
【0136】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 トルエン中 639.5nm(ε=3.68×104 ) 薄膜 651.0nm 溶解度 トルエンに対して 11wt% 元素分析 H C N F 理論値 4.28% 50.96% 12.78% 17.28% 分析値 4.11% 51.07% 12.54% 16.92%
【0137】実施例24. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(p−エトキシカルボニルフェノキ
シ)オキシバナジウムフタロシアニンの製造 100mlの四ツ口フラスコに、4−(p−エトキシカル
ボニルフェノキシ)−3,5,6−トリフルオロフタロ
ニトリル6.92g(20ミリモル)、三塩化バナジウ
ム0.94g(6ミリモル)およびベンゾニトリル20
mlを仕込み175℃で12時間反応させた。反応終了
後、反応混合物をメタノール中に投入し生成した固形分
をメタノール、ついで水で洗浄することにより目的物の
暗緑色ケーキ6.08gを得た(収率83.8%)。
【0138】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルエチルケトン中 654.5nm(ε=3.
38×104 ) 薄膜 664.0nm 溶解度 メチルエチルケトンに対して 8wt% 元素分析 H C N F 理論値 2.50% 56.25% 7.72% 15.70% 分析値 2.74% 56.48% 7.61% 15.52% この化合物の赤外吸収スペクトルを図23に示す。
【0139】実施例25. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(p−エトキシカルボニルフェノキ
シ)亜鉛フタロシアニンの製造 実施例24において、三塩化バナジウムのかわりにヨウ
化亜鉛1.92g(6ミリモル)を用いた以外実施例2
4と同様に操作して目的物の青色ケーキ6.93gを得
た(収率95.6%)。
【0140】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルセロソルブ中 651.0nm(ε=1.13
×105 ) 薄膜 663.5nm 溶解度 メチルセロソルブに対して 15wt% 元素分析 H C N F 理論値 2.50% 56.31% 7.73% 15.72% 分析値 2.62% 56.41% 7.62% 15.57% この化合物の赤外吸収スペクトルを図24に示す。
【0141】実施例26. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(p−エトキシカルボニルフェノキ
シ)銅フタロシアニンの製造 実施例24において、三塩化バナジウムのかわりに無水
塩化第一銅0.59g(6ミリモル)を用いた以外実施
例24と同様に操作して目的物の青色ケーキ6.04g
を得た(収率83.4%)。
【0142】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルセロソルブ中 632.0nm(ε=6.08
×104 ) 薄膜 643.5nm 溶解度 メチルセロソルブに対して 18wt% 元素分析 H C N F 理論値 2.50% 56.38% 7.74% 15.74% 分析値 2.59% 56.44% 7.82% 15.93% この化合物の赤外吸収スペクトルを図25に示す。
【0143】実施例27. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(p−エトキシカルボニルフェノキ
シ)ジクロロ錫フタロシアニンの製造 実施例24において、三塩化バナジウムのかわりに無水
塩化第一銅1.14g(6ミリモル)を用いた以外実施
例24と同様に操作して目的物の青色ケーキ6.21g
を得た(収率81.5%)。
【0144】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルセロソルブ中 727.5nm(ε=2.36
×104 ) 薄膜 733.0nm 溶解度 メチルセロソルブに対して 10wt% 元素分析 H C N F 理論値 3.71% 53.63% 11.04% 14.97% 分析値 3.58% 53.15% 10.87% 15.03% この化合物の赤外吸収スペクトルを図26に示す。
【0145】実施例28. 3,6−オクタフルオロ−
4−オクタキス(p−エトキシカルボニルフェノキシ)
オキシバナジウムフタロシアニンの製造 実施例24において、4−(p−エトキシカルボニルフ
ェノキシ)−3,5,6−トリフルオロフタロニトリル
のかわりに4,5−ジフルオロ−ビス−(p−エトキシ
カルボニルフェノキシ)フタロニトリル9.84g(2
0ミリモル)を用いた以外実施例15と同様に操作して
目的物の暗青色ケーキ8.89gを得た(収率87.3
%)。
【0146】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルエチルケトン中 670.5nm(ε=4.
98×104 ) 薄膜 674.5nm 溶解度 エチルセロソルブに対して 12wt% 元素分析 H C N F 理論値 3.56% 61.33% 5.50% 7.46% 分析値 3.70% 61.42% 5.38% 7.37% この化合物の赤外吸収スペクトルを図27に示す。
【0147】実施例29. 3,6−オクタフルオロ−
4,5−オクタキス(p−エトキシカルボニルフェニル
チオ)オキシチタニウムフタロシアニンの製造 実施例24において、4−(p−エトキシカルボニルフ
ェノキシ)−3,5,6−トリフルオロフタロニトリル
のかわりに、4,5−ジフルオロ−ビス−(p−エトキ
シカルボニルフェニルチオ)フタロニトリル10.49
g(20ミリモル)を、また、三塩化バナジウムのかわ
りに四塩化チタン1.14g(6ミリモル)を用いた以
外実施例15と同様に操作して目的物の暗青色ケーキ
9.89gを得た(収率91.5%)。
【0148】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルエチルケトン中 743.5nm(ε=8.
16×104 ) 薄膜 754.0nm 溶解度 エチルセロソルブに対して 13wt% 元素分析 H C N F 理論値 3.36% 57.77% 5.18% 7.03% 分析値 3.50% 57.92% 5.44% 6.88%
【0149】実施例30. 3,6−オクタフルオロ−
4,5−オクタキス(p−エトキシカルボニルフェノキ
シ)亜鉛フタロシアニンの製造 実施例24において、3,5,6−トリフルオロ−4−
(p−エトキシカルボニルフェノキシ)フタロニトリル
のかわりに3,6−ジフルオロ−4,5−ビス(p−エ
トキシカルボニルフェノキシ)フタロニトリル9.84
g(20ミリモル)を、また三塩化バナジウムのかわり
にヨウ化亜鉛1.92g(6ミリモル)を用いた以外実
施例24と同様に操作して目的物の緑色ケーキ8.62
gを得た(収率84.7%)。
【0150】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 エチルセロソルブ中 664.0nm(ε=1.18
×105 ) 薄膜 671.5nm 溶解度 エチルセロソルブに対して 9wt% 元素分析 H C N F 理論値 3.57% 61.38% 5.51% 7.47% 分析値 3.41% 61.12% 5.34% 7.36% この化合物の赤外吸収スペクトルを図28に示す。
【0151】実施例31. 3,6−オクタフルオロ−
4,5−オクタキス(p−エトキシカルボニルフェノキ
シ)銅フタロシアニンの製造 実施例24において、3,5,6−トリフルオロ−4−
(p−エトキシカルボニルフェノキシ)フタロニトリル
のかわりに3,6−ジフルオロ−4,5−ビス(p−エ
トキシカルボニルフェノキシ)フタロニトリル9.84
g(20ミリモル)を、また三塩化バナジウムのかわり
に無水塩化第一銅0.59g(6ミリモル)を用いた以
外実施例24と同様に操作して目的物の緑色ケーキ7.
99gを得た(収率78.6%)。
【0152】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 エチルセロソルブ中 661.0nm(ε=1.72
×104 ) 薄膜 646.5nm 溶解度 エチルセロソルブに対して 3wt% 元素分析 H C N F 理論値 3.57% 61.43% 5.51% 7.47% 分析値 3.38% 60.97% 5.44% 7.28% この化合物の赤外吸収スペクトルを図29に示す。
【0153】実施例32. 3,6−オクタフルオロ−
4,5−オクタキス(p−エトキシカルボニルフェノキ
シ)鉄カルボニルフタロシアニンの製造 実施例24において、3,5,6−トリフルオロ−4−
(p−エトキシカルボニルフェノキシ)フタロニトリル
のかわりに3,6−ジフルオロ−4,5−ビス(p−エ
トキシカルボニルフェノキシ)フタロニトリル9.84
g(20ミリモル)を、また三塩化バナジウムのかわり
に鉄ペンタカルボニル1.18g(6ミリモル)を用い
た以外実施例24と同様に操作して目的物の緑色ケーキ
7.01gを得た(収率68.3%)。
【0154】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 エチルセロソルブ中 651.5nm(ε=7.50
×104 ) 薄膜 658.5nm 溶解度 エチルセロソルブに対して 9wt% 元素分析 H C N F 理論値 3.53% 61.41% 5.46% 7.40% 分析値 3.38% 60.97% 5.44% 7.28% この化合物の赤外吸収スペクトルを図30に示す。
【0155】実施例33. 3,6−オクタフルオロ−
4,5−オクタキス(p−エトキシカルボニルフェノキ
シ)ジクロロ錫フタロシアニンの製造 実施例24において、3,5,6−トリフルオロ−4−
(p−エトキシカルボニルフェノキシ)フタロニトリル
のかわりに3,6−ジフルオロ−4,5−ビス(p−エ
トキシカルボニルフェノキシ)フタロニトリル9.84
g(20ミリモル)を、また三塩化バナジウムのかわり
に無水塩化第一錫1.14g(6ミリモル)を用いた以
外実施例24と同様に操作して目的物の緑色ケーキ8.
77gを得た(収率80.6%)。
【0156】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 エチルセロソルブ中 734.0nm(ε=4.53
×104 ) 薄膜 743.5nm 溶解度 エチルセロソルブに対して 22wt% 元素分析 H C N F 理論値 3.34% 57.42% 5.15% 6.99% 分析値 3.42% 57.89% 5.12% 6.81% この化合物の赤外吸収スペクトルを図31に示す。
【0157】実施例34. 3,5,6−ドデカフルオ
ロ−4−テトラキス(o−エトキシカルボニルフェノキ
シ)オキシバナジウムフタロシアニンの製造 実施例24において、3,5,6−トリフルオロ−4−
(p−エトキシカルボニルフェノキシ)フタロニトリル
のかわりに3,5,6−トリフルオロ−4−(p−エト
キシカルボニルフェノキシ)フタロニトリル9.84g
(20ミリモル)により目的物の暗緑色ケーキ5.84
gを得た(収率80.4%)。
【0158】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルエチルケトン中 652.0nm(ε=6.
13×104 ) 薄膜 685.5nm 溶解度 メチルエチルケトンに対して 9.0wt
% 元素分析 H C N F 理論値 2.50% 56.25% 7.72% 15.70% 分析値 2.68% 56.31% 7.56% 15.79% この化合物の赤外吸収スペクトルを図32に示す。
【0159】実施例35. ヘキサデカフルオロ−モノ
−(p−カルボキシルフェノキシ)オキシバナジウムフ
タロシアニンの製造 100mlの四ツ口フラスコ中にヘキサデカフルオロオキ
シバナジウムフタロシアニン5.19g(6ミリモ
ル)、p−ヒドロキシ安息香酸8.28g(60ミリモ
ル)、トリ−n−ブチルアミン11.10g(60ミリ
モル)を仕込み150℃で3時間反応させた。反応終了
後、不溶分を濾別したのち、トリ−n−ブチルアミンを
留去し得られた固形分をメタノール200mlで洗浄する
ことにより目的物の暗青色ケーキ5.01gを得た(収
率84.7%)。分析の結果この化合物は1個の置換基
を有していることがわかった。
【0160】可視吸収スペクトル 最大吸収波長 メチルエチルケトン中 638.5nm(ε=5.
51×104 ) 薄膜 643.5nm 溶解度 エチルセロソルブに対して 11wt% 元素分析 H C N F 理論値 0.52% 48.32% 11.56% 29.40% 分析値 0.65% 48.63% 11.48% 29.12% この化合物の赤外吸収スペクトルを図33に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1で製造したオクタフルオロ−
オクタキスアニリノオキシバナジウムフタロシアニンの
赤外線吸収スペクトルを示す。
【図2】図2は、実施例2で製造したオクタフルオロ−
オクタキス(m−ブチルアミノ)オキシバナジウムフタ
ロシアニンの赤外線吸収スペクトルを示す。
【図3】図3は、実施例3で製造したヘキサデカフルオ
ロ−モノアニリノオキシバナジウムフタロシアニンの赤
外線吸収スペクトルを示す。
【図4】図4は、実施例4で製造したヘキサデカフルオ
ロ−モノアニリノコバルトフタロシアニンの赤外線吸収
スペクトルを示す。
【図5】図5は、実施例5で製造したヘキサデカフルオ
ロ−モノアニリノ亜鉛フタロシアニンの赤外線吸収スペ
クトルを示す。
【図6】図6は、実施例6で製造した3,5,6−ドデ
カフルオロ−4−テトラキスアニリノコバルトフタロシ
アニンの赤外線吸収スペクトルを示す。
【図7】図7は、実施例7で製造した3,5,6−ドデ
カフルオロ−4−(テトラキスアニリノ)亜鉛フタロシ
アニンの赤外線吸収スペクトルを示す。
【図8】図8は、実施例8で製造した3,5,6−ドデ
カフルオロ−4−テトラキス(アニリノ)クロロインジ
ウムフタロシアニンの赤外線吸収スペクトルを示す。
【図9】図9は、実施例9で製造した3,5,6−ドデ
カフルオロ−4−(テトラキスアニリノ)オキシバナジ
ウムフタロシアニンの赤外線吸収スペクトルを示す。
【図10】図10は、実施例10で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−テトラキス(アニリノ)ジクロ
ロ錫フタロシアニンの赤外線吸収スペクトルを示す。
【図11】図11は、実施例11で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−テトラキス(p−エトキシアニ
リノ)亜鉛フタロシアニンの赤外線吸収スペクトルを示
す。
【図12】図12は、実施例12で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−(テトラキス(p−エトキシア
ニリノ)オキシバナジウムフタロシアニンの赤外線吸収
スペクトルを示す。
【図13】図13は、実施例13で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−(2−エトキシエトキシ)銅フ
タロシアニンの赤外線吸収スペクトルを示す。
【図14】図14は、実施例14で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−テトラキス(3′,6′−オキ
サヘプチルオキシ)銅フタロシアニンの赤外線吸収スペ
クトルを示す。
【図15】図15は、実施例15で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−テトラキス(3′,6′,9′
−オキサデシルオキシ)銅フタロシアニンの赤外線吸収
スペクトルを示す。
【図16】図16は、実施例16で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−テトラキス(3′,6′,
9′,12′−オキサドデシル)銅フタロシアニンの赤
外線吸収スペクトルを示す。
【図17】図17は、実施例17で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−テトラキス(3′,6′,9′
−オキサデシルオキシ)クロロインジウムフタロシアニ
ンの赤外線吸収スペクトルを示す。
【図18】図18は、実施例18で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−テトラキス(3′,6′,9′
−オキサデシルオキシ)ヨウ化ガリウムフタロシアニン
の赤外線吸収スペクトルを示す。
【図19】図19は、実施例19で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−テトラキス(3′,6′,9−
オキサデシルオキシ)オキシバナジウムフタロシアニン
の赤外線吸収スペクトルを示す。
【図20】図20は、実施例20で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−テトラキス(3′,6′,9′
−オキサデシルオキシ)ジクロロ錫フタロシアニンの赤
外線吸収スペクトルを示す。
【図21】図21は、実施例21で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−テトラキス(3′,6′,9′
−オキサデシルオキシ)ジクロロゲルマニウムフタロシ
アニンの赤外線吸収スペクトルを示す。
【図22】図22は、実施例22で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−テトラキス(3′,6′,9′
−オキサデシルオキシ)亜鉛フタロシアニンの赤外線吸
収スペクトルを示す。
【図23】図23は、実施例24で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−テトラキス(p−エトキシカル
ボニルフェノキシ)−オキシバナジウムフタロシアニン
の赤外線吸収スペクトルを示す。
【図24】図24は、実施例25で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−テトラキス(p−エトキシカル
ボニルフェノキシ)亜鉛フタロシアニンの赤外線吸収ス
ペクトルを示す。
【図25】図25は、実施例26で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−テトラキス(p−エトキシカル
ボニルフェノキシ)銅フタロシアニンの赤外線吸収スペ
クトルを示す。
【図26】図26は、実施例27で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−テトラキス(p−エトキシカル
ボニルフェノキシ)ジクロロ錫フタロシアニンの赤外線
吸収スペクトルを示す。
【図27】図27は、実施例28で製造した3,6−オ
クタフルオロ−4−オクタキス(p−エトキシカルボニ
ルフェノキシ)オキシバナジウムフタロシアニンの赤外
線吸収スペクトルを示す。
【図28】図28は、実施例30で製造した3,6−オ
クタフルオロ−4,5−オクタキス(p−エトキシカル
ボニルフェノキシ)亜鉛フタロシアニンの赤外線吸収ス
ペクトルを示す。
【図29】図29は、実施例31で製造した3,6−オ
クタフルオロ−4,5−オクタキス(p−エトキシカル
ボニルフェノキシ)銅フタロシアニンの赤外線吸収スペ
クトルを示す。
【図30】図30は、実施例32で製造した3,6−オ
クタフルオロ−4,5−オクタキス(p−エトキシカル
ボニルフェノキシ)鉄カルボニルフタロシアニンの赤外
線吸収スペクトルを示す。
【図31】図31は、実施例33で製造した3,6−オ
クタフルオロ−4,5−オクタキス(p−エトキシカル
ボニルフェノキシ)ジクロロ錫フタロシアニンの赤外線
吸収スペクトルを示す。
【図32】図32は、実施例34で製造した3,5,6
−ドデカフルオロ−4−テトラキス(o−エトキシカル
ボニルフェノキシ)オキシバナジウムフタロシアニンの
赤外線吸収スペクトルを示す。
【図33】図33は、実施例35で製造したヘキサデカ
フルオロ−モノ−(p−カルボキシルフェノキシ)オキ
シバナジウムフタロシアニンの赤外線吸収スペクトルを
示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09K 3/00 105 C09K 3/00 105 (72)発明者 伊東 秀記 茨城県つくば市観音台1丁目25番地12 株式会社日本触媒筑波研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09B 47/04 - 47/32 CA(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I): 【化1】 〔式中、Yは: 【化2】 (式中、R1 ,R2 ,R3 およびR4 は各々独立に、炭
    素原子数1〜8個のアルキル基を表し;Xは水素原子、
    炭素原子数1〜4個のアルキル基、炭素原子数1〜4個
    のアルコキシル基またはハロゲンを表わし;Zは水素原
    子、炭素原子数1〜4個のアルキル基、炭素原子数1〜
    4個のアルコキシル基、炭素原子数1〜4個のアルコキ
    シカルボニル基またはハロゲンを表わし;Wは炭素原子
    数1〜4個のアルコキシル基またはアシル基を表わし;
    e,fおよびjは各々独立に1〜2の整数であり;nは
    1〜8の整数であり;そしてpおよびqは各々独立に1
    〜6の整数である)を表わし;a〜dは0〜2の整数で
    あり、且つa〜dの総和は1〜8であり;そしてMは無
    金属、金属、金属酸化物、金属カルボニル、又は金属ハ
    ロゲン化物を表わす〕で示される含フッ素フタロシアニ
    ン化合物。
  2. 【請求項2】 下記一般式(I): 【化3】 〔式中、Yは: 【化4】 (式中、R1 ,R2 ,R3 およびR4 は各々独立に、炭
    素原子数1〜8個のアルキル基を表し;Xは水素原子、
    炭素原子数1〜4個のアルキル基、炭素原子数1〜4個
    のアルコキシル基またはハロゲンを表わし;Zは水素原
    子、炭素原子数1〜4個のアルキル基、炭素原子数1〜
    4個のアルコキシル基、炭素原子数1〜4個のアルコキ
    シカルボニル基またはハロゲンを表わし;Wは炭素原子
    数1〜4個のアルコキシル基またはアシル基を表わし;
    e,fおよびjは各々独立に1〜2の整数であり;nは
    1〜8の整数であり;そしてpおよびqは各々独立に1
    〜6の整数である)を表わし;a〜dは0〜2の整数で
    あり、且つa〜dの総和は4または8であり;そしてM
    は金属、金属酸化物、金属カルボニル、又は金属ハロゲ
    ン化物を表わす〕で示される含フッ素フタロシアニン化
    合物の製造方法であって、下記一般式(II): 【化5】 〔式中、Yは: 【化6】 (式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,X,Z,W,e,
    f,j,n,p、およびqは前記の意味を有し、a′は
    1または2の整数である)により表わされるフタロニト
    リル化合物と、下記一般式(III): M′r s (III) (式中、M′は金属を表わし、Qは酸素、カルボニル、
    ハロゲンまたは有機酸基を表わし、そしてrおよびsは
    1〜5の整数を表わす)で表わされる金属酸化物、金属
    カルボニル、金属ハロゲン化物または有機酸金属塩とを
    反応せしめることを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 下記一般式(I): 【化7】 〔式中、Yは: 【化8】 (式中、R1 ,R2 ,R3 およびR4 は各々独立に、炭
    素原子数1〜8個のアルキル基を表し;Xは水素原子、
    炭素原子数1〜4個のアルキル基、炭素原子数1〜4個
    のアルコキシル基またはハロゲンを表わし;Zは水素原
    子、炭素原子数1〜4個のアルキル基、炭素原子数1〜
    4個のアルコキシル基、炭素原子数1〜4個のアルコキ
    シカルボニル基またはハロゲンを表わし;Wは炭素原子
    数1〜4個のアルコキシル基またはアシル基を表わし;
    e,fおよびjは各々独立に1〜2の整数であり;nは
    1〜8の整数であり;そしてpおよびqは各々独立に1
    〜6の整数である)を表わし;a〜dは0〜2の整数で
    あり、且つa〜dの総和は4または8であり;そしてM
    は無金属、金属、金属酸化物、金属カルボニル、又は金
    属ハロゲン化物を表わす〕で示される含フッ素フタロシ
    アニン化合物の製造方法において、下記一般式(IV): 【化9】 (式中、Mは前記の意味を有する)で表わされるフタロ
    シアニン化合物と、下記一般式: YH (V) 〔式中、Yは: 【化10】 (式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,X,Z,W,e,
    f,j,n,pおよびqは前記の意味を有する)で表わ
    される化合物とを、有機溶剤中で反応せしめることを特
    徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の600〜1000nmの範
    囲に吸収を有する新規含フッ素フタロシアニン化合物を
    含有してなる近赤外線吸収材料。
JP27412592A 1992-04-14 1992-10-13 新規含フッ素フタロシアニン化合物、その製造方法、およびそれを含んでなる近赤外線吸収材料 Expired - Fee Related JP2812624B2 (ja)

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