JP3576182B2 - 新規含フッ素フタロシアニン化合物、その製造方法、それを含む近赤外線吸収材料およびそれらを含む光記録媒体 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、新規なフタロシアニン化合物およびその製造方法、ならびに近赤外域に吸収を持ち溶媒への溶解性が高い近赤外線吸収材料およびそれを用いた光記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンパクトディスク(CD),レーザーディスク,光メモリディスク,光カード等の光記録媒体,液晶表示装置,光学文字読取機等における書込みあるいは読み取りの為に、半導体レーザーが光源として用いられるシステムの開発が活発である。特にCD,PHOTO−CDあるいはCD−ROMは、大容量、高速アクセスのデジタル記録媒体として音声、画像、コードデータなどの保存再生用に大量に利用されている。これらのシステムはいずれも半導体レーザーに感受するいわゆる近赤外線吸収色素を必要とし、それら色素に関して特性の良好なものが求められている。又、光導電材料,近赤外線吸収フィルター,眼精疲労防止剤,感熱転写,感熱紙・感熱孔版等の光熱変換剤、近赤外光増感剤、組織透過性の良い長波長域に吸収を持つ腫瘍治療用感光性色素、あるいは自動車又は建材の熱線遮光剤など近赤外線を吸収する物質、いわゆる近赤外線吸収色素への開発要求が高まっている。中でも光、熱、温度等に対して安定であり堅牢性に優れているフタロシアニン系化合物については、用途に応じて必要とする吸収波長に制御するべく、また用途に応じて必要とする溶媒に溶解するべく数多く検討されている。すなわち、近年デバイスの多様化に伴い、また用途に応じて様々な吸収特性をもつ色素が要求されているが、フタロシアニン系化合物の吸収波長を制御することは困難であった。
【0003】
また実用上、蒸着あるいは樹脂への分散といった煩雑な工程を用いないで色素を薄膜化する方法、その際デバイスで用いる基板を侵さない溶媒を用いること、あるいは一緒に用いる樹脂へ溶解すること等を必要としている理由から、各々の用途に応じた各種の溶媒に高濃度に溶解する色素が要求されているが、フタロシアニン系化合物の大多数は溶媒不溶性のものであった。
【0004】
なお、コンパクトディスク,レーザーディスク,光メモリディスク,光カードなどの追記型光記録媒体に用いる際には、前記の溶解度等の特性以外に特に色素自体の反射率が高く、また光を吸収した際に発生する熱に対してできるだけ速やかに色素が分解することが要求されているが、それらを満足するフタロシアニン化合物は全く提案されていないのが、実情である。そのために光記録媒体には通常シアニン色素が実用的に使われている。しかしながら、シアニン色素は耐光性が悪いため用途範囲が限定されている。よって、耐光性の良いフタロシアニン化合物で前記特性を満足するものが求められている。
【0005】
一方、実用上有利となる溶解性を有するフタロシアニン化合物も最近開示されている。例えば、3,6−オクタアルコキシフタロシアニン(特開昭61−223058号)があげられるが、吸収波長の制御が低波長側に限定されるという問題点を有しており、また製造工程が複雑で安価なフタロシアニンを得ることができないという問題点も有している。
【0006】
特開昭60−209583号、特開昭61−152685号、特開昭63−308073号、および特開昭64−62361号には、フタロシアニン骨格にチオエーテル基等を多数置換させることにより溶解度を向上させると同時に、吸収波長を長波長化させた化合物が開示されている。その中で、特開昭60−209583号、および特開昭61−152685号では、フタロシアニン骨格、特に3,6位にチオエーテル基を導入する合成例が開示されている。
【0007】
その方法は、フタロシアニン骨格の3,6位にクロル原子を有するフタロシアニン化合物と有機チオール化合物とをキノリン溶媒中、KOH存在下加熱して、3,6位にチオエーテル基を有するフタロシアニン化合物を得ている。しかし、いずれも収率が20〜30%程度であり製造効率に問題を有している。しかも依然として溶解性が不十分でありまた吸収波長の範囲が限られている。
【0008】
また、特開昭60−209583号、特開昭61−152685号および特開昭64−62361号には、フタロシアニン骨格に8〜16個のチオエーテル基を多数導入する合成例も開示されている。その方法は、フタロシアニン骨格のベンゼン核に8〜16個のクロル原子および/またはブロム原子を有するフタロシアニン化合物と有機チオール化合物とを、キノリン溶媒中KOH存在下加熱してフタロシアニン骨格のベンゼン核に8〜16個のチオエーテル基を有するフタロシアニンを得るものである。
【0009】
しかし、前述のものと同じくいずれも収率が20〜30%程度であり製造効率に問題を有している。すなわち、クロル原子またはブロム原子のチオエーテル基への置換性が悪い為に低収率となり、例えば、クロル原子がチオエーテル基に全く置換されていないままの未反応フタロシアニン、あるいは一部のクロル原子がチオエーテル基に置換した未反応型フタロシアニンが生成する。
【0010】
これらの未反応型のフタロシアニンと目的物質のフタロシアニンとを互いに分離するのは実際上困難であるために、実質的には種々の組成のフタロシアニンの混合物しか得られないのが実情である。事実、特開昭64−62361号ではシリカゲルカラムで分離後でもポリチオール置換混合縮合型フタロシアニン組成物として記載されており、未反応型が残存しているのを物語っている。なお、クロル原子が一部残存した場合それらの溶解性は著しく低下する為、近赤外線吸収色素として、あるいはその他の用途、例えば可視吸収フィルタ等として溶解させて薄膜化させるには不利となる。
【0011】
特開昭63−308073号では、モノブロモテトラデカクロロフタロシアニンと2−アミノチオフェノールおよび4−メチルフェニルチオールの有機チオール混合物とを、DMF溶媒中でKOH存在下加熱してチオエーテル置換基を導入し、フタロシアニンを42%の収率で得ている。しかし、この方法は異なる有機チオール混合物を同時に加えて反応させているので、一種の組み合わせのチオエーテル置換基を有しているフタロシアニン混合物が得られることになり、単一な特性が得られず吸収波長を制御する必要のある用途、例えばシアン色インクジェット用インクあるいは近赤外線吸収色素として使う際に用途が限定されるという問題点を有している。また溶解性を有しているが、まだ低レベルであり薄膜化あるいは樹脂への溶解性の点で不十分である。
【0012】
特開昭64−42283号および特開平3−62878号には、フタロシアニン核にアルコキシル基、アルキルチオ基を導入した近赤外線吸収色素が提案されているが、大半が実用性の乏しい3,6位に置換基を有している出発原料を用いており実用的には問題があり、また溶解性を有しているが、まだ低レベルであり薄膜化あるいは樹脂への溶解性の点で不十分である。また4,5位へ置換基を導入するために4,5位を塩素化したものからフタロシアニンを誘導するのであるが、その置換性の悪さから溶解性を落とす要因となる塩素原子が残存しているという問題点も有している。
【0013】
一方、アルコール類に溶解するフタロシアニンが特開昭63−295578号に開示されている。この公報によれば、モノブロモテトラデカクロロ銅フタロシアニンと2−アミノチオフェノールおよび4−メチルフェニルチオールの有機チオール混合物とを反応させて得られる、ヘプタ(4−メチルフェニルチオ)−テトラ(1−アミノ−2−チオ−フェニ−1,2−イレン)−銅フタロシアニン等の置換チオ銅フタロシアニン混合物を発煙硫酸によりスルホン化して、平均10個のスルホン酸基を有するフタロシアニンを得、その後テトラブチルアミン等の塩基性物質で処理してスルホンアミド基等に変えることにより、アルコール性溶媒に対して溶解性を有するフタロシアニンを得ている。
【0014】
しかしながら、この方法は次の様な問題点を有している。即ち、クロル原子が一部残存し易く、クロル原子が一部残存した場合それらの溶解性は著しく低下する。また、フタロシアニンが混合物で得られており、近赤外線吸収色素として使う際単一な特性が得られず用途が限定される。その上、非常に工程が煩雑であり各々の工程の収率が低い。さらにスルホン化反応を水系で行い、次いで透析により生成物の精製を行っており工業的製造方法としては問題がある。
【0015】
本発明者らはこれらの問題点を解決するために、特願平1−209599号、特願平2−125518号、特願平2−144292号において、オクタデカフルオロフタロシアニンのフッ素を選択的にアルキルチオ基あるいはアリールチオ基で置換することにより吸収の長波長化および溶媒溶解性の向上を試み、効果をあげた。しかしながら、さらに溶解性の向上した化合物が好ましく、また吸収波長もさらに長波長化することが好ましい。そこで本発明者らは、特願平4ー23541号および特願平4ー27913号において、フタロシアニン骨格の4,6位に置換基を導入することによりその解決を図り、効果をあげた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来技術の有する前記事情に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は650〜900nmの吸収波長域において目的に応じた吸収波長制御が可能であり、また用途に応じた溶媒、例えば,アルコール性溶媒等に対して溶解性に優れ、かつ耐光性に優れた新規なフタロシアニン化合物を提供することにある。
【0017】
更に本発明は、光記録媒体、特にCD対応の光記録媒体として用いる際、それらに必要な特性である溶解度、吸収波長、熱分解特性、反射率、耐光性においてすぐれた効果を発揮するものである。
【0018】
また、本発明の他の目的は該フタロシアニン化合物を効率よく、しかも高純度で製造する方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、下記一般式(I)で示される新規含フッ素フタロシアニン化合物が前記目的を満足する化合物であることを見出して本発明を完成させた。
【0020】
すなわち、本発明によれば、下記一般式(I):
【0021】
【化15】
【0022】
〔式中、X1,X2,X3,X4 およびフッ素原子はベンゼン核の3位或いは6位に位置し、またY1,Y2,Y3,Y4,W1,W2,W3 およびW4 は4位あるいは5位に位置し;X1,X2,X3,X4,Y1,Y2,Y3 およびY4 は各々独立に下記(1)〜(7)群の置換基そしてW1,W2,W3 およびW4 は各々独立に下記(1)〜(3)群の置換基
【0023】
【化16】
【0024】
【化17】
【0025】
【化18】
【0026】
(4)群 −O−Cm Hn ,
(5)群 −S−Cm Hn ,
(6)群 −O−(CH2 CH2 O) g B または
(7)群 −O−(CH2 CH2 CH2 O) h G
(式中、A,BおよびGは各々独立に炭素原子数1〜8個のアルキル基を表し、Zは水素原子,炭素原子数1〜4個のアルキル基,炭素原子数1〜4個のアルコキシル基またはフッ素原子を表し、DおよびEは炭素原子数1〜4個のアルキル基を表し、g及びhは各々独立に1〜5の整数であり、p,qおよびrは0〜2の整数であり、mは1〜12の整数であり、nはCm Hn なる直鎖あるいは分岐したアルキル基又はシクロアルキル基を飽和するのに必要な水素原子数である)
から選ばれ;X1,X2,X3,X4,Y1,Y2,Y3 およびY4 の中で少なくとも2個は(4), (5), (6)または(7)群の置換基から選ばれ;a,b,c,およびdは各々独立に0〜2の整数であり、かつa,b,cおよびdの総和は1〜4であり;Mは無金属、金属、金属酸化物または金属ハロゲン化物を表す。〕
で示される含フッ素フタロシアニン化合物が提供される。
【0027】
本発明はさらに、下記一般式(II):
【0028】
【化19】
【0029】
〔式中、Yは、
【0030】
【化20】
【0031】
【化21】
【0032】
【化22】
【0033】
(4)群 −O−Cm Hn ,
(5)群 −S−Cm Hn ,
(6)群 −O−(CH2 CH2 O) g B または
(7)群 −O−(CH2 CH2 CH2 O) h G
(式中、A,BおよびGは各々独立に炭素原子数1〜8個のアルキル基を表し、Zは水素原子,炭素原子数1〜4個のアルキル基,炭素原子数1〜4個のアルコキシル基またはフッ素原子を表し、DおよびEは炭素原子数1〜4個のアルキル基を表し、g及びhは各々独立に1〜5の整数であり、p,qおよびrは0〜2の整数であり、mは1〜12の整数であり、nはCm Hn なる直鎖あるいは分岐したアルキル基又はシクロアルキル基を飽和するのに必要な水素原子数である)
を表し;i,j,k,およびlは各々独立に1および2の整数であり;Mは無金属、金属、金属酸化物または金属ハロゲン化物を表す。〕で示される含フッ素フタロシアニン化合物と、下記一般式(III):
XH (III)
〔式中、Xは:
【0034】
【化23】
【0035】
【化24】
【0036】
【化25】
【0037】
(4)群 −O−Cm Hn ,
(5)群 −S−Cm Hn ,
(6)群 −O−(CH2 CH2 O) g B または
(7)群 −O−(CH2 CH2 CH2 O) h G
(式中、A,BおよびGは各々独立に炭素原子数1〜8個のアルキル基を表し、Zは水素原子,炭素原子数1〜4個のアルキル基,炭素原子数1〜4個のアルコキシル基またはフッ素原子を表し、DおよびEは炭素原子数1〜4個のアルキル基を表し、g及びhは各々独立に1〜5の整数であり、p,qおよびrは0〜2の整数であり、mは1〜12の整数であり、nはCm Hn なる直鎖あるいは分岐したアルキル基又はシクロアルキル基を飽和するのに必要な水素原子数である)
を表す。〕
で示されるアルコールもしくはチオールと反応せしめることを特徴とする新規含フッ素フタロシアニン化合物の製造方法を提供する。
【0038】
また本発明者らは、これら前記一般式(I)で示される化合物において、フタロシアニン骨格の芳香族環中に適宜のフッ素原子(フタロシアニン骨格の3位あるいは6位に導入する)と適宜のオキシ化合物の置換基および場合によっては適宜のメルカプト置換基を導入することによって、650nm〜900nmに吸収をもつ近赤外線吸収材料としての従来の問題点を解決できることを見出した。特に本発明では、適宜のフッ素原子と芳香族環をもつオキシ化合物または芳香族環をもつメルカプト化合物をフタロシアニン骨格に導入することにより、従来の問題点であった耐光性が著しく改善できることを見いだし、さらにこれらの置換基のみでは溶解性が付与できないので、溶解性置換基として脂肪族系の置換基を一部導入することによって本発明を完成させた。耐光性が改善できた理由としては、芳香族環のπ系の広がりによる共鳴効果と耐光性の良いフッ素原子の相乗効果によるものと考えられる。
【0039】
前記一般式(I)、(II)、(III)、(IV)において示される(1)及び(2)群で区分けされた置換基としては具体的には例えば、フェノキシ、o−メチルフェノキシ、p−メチルフェノキシ、2,6−ジメチルフェノキシ、o−メトキシフェノキシ、p−メトキシフェノキシ、o−フルオロフェノキシ、p−フルオロフェノキシ、2,3,5,6−テトラフルオロフェノキシ、o−メトキシカルボニルフェノキシ、p−メトキシカルボニルフェノキシ、m−メトキシカルボニルフェノキシ、o−エトキシカルボニルフェノキシ、p−エトキシカルボニルフェノキシ、m−エトキシカルボニルフェノキシ、o−ブトキシカルボニルフェノキシ、p−ブトキシカルボニルフェノキシ、m−ブトキシカルボニルフェノキシ、o−メチル−p−メトキシカルボニルフェノキシ、o−メトキシ−p−メトキシカルボニルフェノキシ、o−フルオロ−p−メトキシカルボニルフェノキシ、テトラフルオロ−p−エトキシカルボニルフェノキシ、o−エトキシカルボニル−p−メチルフェノキシ、o−ブトキシカルボニル−p−メチルフェノキシ、o−ブトキシカルボニル−p−フルオロフェノキシ、p−メチル−m−ブトキシカルボニルフェノキシ、ジメチルアミノフェノキシ、ジエチルアミノフェノキシ、ジブチルアミノフェノキシ等が挙げられる。
【0040】
前記一般式(I)、(II)、(III)、(IV)において示される(3)群で区分けされた置換基としては具体的には例えば、フェニルチオ、o−メチルフェニルチオ、p−メチルフェニルチオ、2,6−ジメチルフェニルチオ、o−メトキシフェニルチオ、p−メトキシフェニルチオ、o−フルオロフェニルチオ、p−フルオロフェニルチオ、2,3,5,6−テトラフルオロフェニルチオ、o−メトキシカルボニルフェニルチオ、p−メトキシカルボニルフェニルチオ、m−メトキシカルボニルフェニルチオ、o−エトキシカルボニルフェニルチオ、p−エトキシカルボニルフェニルチオ、m−エトキシカルボニルフェニルチオ、o−ブトキシカルボニルフェニルチオ、p−ブトキシカルボニルフェニルチオ、m−ブトキシカルボニルフェニルチオ、o−メチル−p−メトキシカルボニルフェニルチオ、o−メトキシ−p−メトキシカルボニルフェニルチオ、o−フルオロ−p−メトキシカルボニルフェニルチオ、テトラフルオロ−p−エトキシカルボニルフェニルチオ、o−エトキシカルボニル−p−メチルフェニルチオ、o−ブトキシカルボニル−p−メチルフェニルチオ、o−ブトキシカルボニル−p−フルオロフェニルチオ、p−メチル−m−ブトキシカルボニルフェニルチオ等が挙げられる。
【0041】
前記一般式(I)、(II)、(III)、(IV)において示される(4)群で区分けされた置換基としては具体的には例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、tertーブトキシ、直鎖または分岐状のペンチルオキシ、直鎖または分岐状のヘキシルオキシ、直鎖または分岐状のヘプチルオキシ、直鎖または分岐状のオクチルオキシ、直鎖または分岐状のノニルオキシ、直鎖または分岐状のデシルオキシ、直鎖または分岐状のヘンデシルオキシ、直鎖または分岐状のドデシルオキシ、シクロヘキシルオキシ等が挙げられる。
【0042】
前記一般式(I)、(II)、(III)、(IV)において示される(5)群で区分けされた置換基としては具体的には例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、tertーブチルチオ、直鎖または分岐状のペンチルチオ、直鎖または分岐状のヘキシルチオ、直鎖または分岐状のヘプチルチオ、直鎖または分岐状のオクチルチオ、直鎖または分岐状のノニルチオ、直鎖または分岐状のデシルチオ、直鎖または分岐状のヘンデシルチオ、直鎖または分岐状のドデシルチオ、シクロヘキシルチオ等が挙げられる。
【0043】
前記一般式(I)、(II)、(III)、(IV)において示される(6)及び(7)群で区分けされた置換基としては具体的には例えば、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、3´,6´−オキサヘプチルオキシ、3´,6´−オキサオクチルオキシ、3´,6´,9´−オキサデシルオキシ、3´,6´,9´−オキサヘンデシルオキシ、3´,6´,9´,12−オキサトリデシルオキシ、メトキシブトキシ、エトキシブトキシ、4´,8´−オキサノニルオキシ、4´,8´−オキサデニルオキシ、4´,8´,12´−オキサトリデシルオキシ、4´,8´,12´,16−オキサヘプタデシルオキシ等が挙げられる。
【0044】
前記一般式(I)、(II)および(IV)におけるMで示されるフタロシアニン化合物の中心金属としては具体的には例えば、Cu、Zn、Pb、Fe、Ni、Co、Pd、AlCl、AlI、InCl,InI、GaCl、GaI、TiCl2 、TiO、VCl2 、VO、SnCl2 及びGeCl2 等が挙げられる。
【0045】
本発明のフタロシアニン骨格に導入される各種置換基のベンゼン環中の位置とその位置での配位の数としては例えば、下記表1および表2の色素骨格No.1〜No.32のものが挙げられる。なお表のX1 〜X4 ,Y1 〜Y4 ,W1 〜W4 は前記一般式(I)と同じである。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
本発明において前記一般式(II)および前記一般式(III) より製造される前記一般式(I)の新規なフタロシアニン化合物の製造方法においては、使用する有機溶剤は出発原料に対し反応性を示さない不活性溶媒であればいずれでもよく、例えばピリジン,N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミド,N−メチル−2−ピロリジノン,トリエチルアミン,トリ−n−ブチルアミン,キノリンなどの塩基性溶媒、アセトニトリル,ベンゾニトリルなどのニトリル類、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類、イソプロピルアルコール,n−ブチルアルコールなどのアルコール類、ベンゼン,トルエンなどの炭化水素類、クロロホルム,1,2−ジクロロエタン,1,1,2,2−テトラクロロエタンなどのハロゲン系溶媒などを用いることができ、好ましくは、塩基性溶媒、ニトリル類である。特に好ましくは、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、トリエチルアミン、アセトニトリルである。また場合によれば、特別の有機溶媒を使用せず反応試剤を溶媒を兼ねて使用することもできる。特に脂肪族系のアルコキシ基を導入する際は、特別の有機溶媒を使用せずに、例えばn−ブトキシを導入するのにはブタノール中で行うのが好ましい。
【0049】
本発明はアルカリ性物質の存在下で反応させることが好ましい。使用するアルカリ性物質としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム等が挙げられ、これらは単独もしくは混合物で使用することができる。
【0050】
本発明では、有機溶媒100部に対して一般式(II)で示される含フッ素フタロシアニンは2〜30部の範囲で仕込むことが好ましく、一般式(II)で示される含フッ素フタロシアニン1モルに対して、一般式(III) で表されるアルコール類あるいはチオール類は8.8〜120部の範囲で仕込むことが好ましく、特に好ましくは12部〜36部の範囲である。また、アルカリ性物質は、アルコール類又はチオール類1モルに対し0.9〜3.0モルの範囲内で用いることが好ましく、特に好ましくは1モル〜1.5モルの間である。
【0051】
本発明における好ましい反応温度としては、30〜250℃の範囲が好ましく、特に80〜180℃の範囲が好ましい。
【0052】
本発明において、出発原料である含フッ素フタロシアニンは例えば下記のスキームの第一法または第二法のそれぞれの第一ステップおよび第二ステップに従って合成できる。
【0053】
なお、本発明者らは下記スキームの第一ステップおよび第二ステップの製造方法については特願昭61−173710号、特願昭61−288671、特願昭63−65806、特願昭63−213830、特願平1−103554、特願平1−103554、特願平2−144292、特願平4ー23846、特願平4ー28185、特願平4ー274125などに開示している。
【0054】
下記スキームにおけるX,Yおよびi〜lは一般式(II)および(III) におけるX,Yおよびi〜lと同じである。なお第一法の第二ステップには、第一ステップで得られたフタロニトリル以外にテトラフルオロフタロニトリルを50%以下の比率で一緒に出発原料として用いることもできる。これらによって、通常前記に示すYなる置換基の導入数をフタロシアニンのベンゼン環中に2個〜4個の範囲内で制御したものができる。
【0055】
<第一法>
[第一ステップ]
【0056】
【化26】
【0057】
[第二ステップ]
【0058】
【化27】
【0059】
<第二法>
[第一ステップ]
【0060】
【化28】
【0061】
[第二ステップ]
【0062】
【化29】
【0063】
本発明では、フタロシアニン骨格中のベンゼン環に前記一般式(I)の(4)群、(5)群、(6)群または(7)群の置換基より選ばれた脂肪族系オキシ化合物またはメルカプト化合物が導入されるが、それらの置換基は主に溶解性に寄与するので、溶解性を付与させるのに必要な数だけ導入できる。従って、通常2〜4個の範囲内で導入するのが好ましく、多すぎると耐光性が悪くなるので好ましくない。
【0064】
また本発明では、フッ素原子がフタロシアニン骨格のベンゼン環中の3,6位に4〜7個導入されるが、特に4〜6個導入するのが好ましい。少なすぎると耐光性が悪くなり、多すぎると吸収波長スペクトルの制御に悪影響を及ぼす。
【0065】
また本発明では、フタロシアニン骨格のベンゼン環に前記一般式(I)の(1)群、(2)群または(3)群の置換基より選ばれた芳香族系オキシ化合物またはメルカプト化合物が導入されるが、その際4,5位は少なくとも4個導入され、また全体では通常5〜9個導入するのが好ましい。少ないと吸収波長スペクトルに悪影響を及ぼし、多すぎると相対的にフッ素原子が減少するので耐光性が悪くなる。
【0066】
かくなる本発明の上記一般式(I)の化合物は、溶解性が高く、反射率、熱分解特性、耐光性に優れているので、特にそれらの特性を必要としているCDまたはCD−ROMのプレーヤに対して互換性、共用性を有する追記型光記録媒体あるいは光ディスク、レーザーディスク、光カード等の光記録媒体に用いる際に優れた効果が発揮できるものである。
【0067】
特に本発明の一般式(I)で示されるフタロシアニン化合物において、下記一般式(IV):
【0068】
【化30】
【0069】
〔式中、X1,X2,X3,X4 およびフッ素原子はベンゼン核の3位あるいは6位に位置し、またY1,Y2,Y3,Y4,W1,W2,W3,およびW4 は4位あるいは5位に位置し;X1,X2,X3,X4,Y1,Y2,Y3 およびY4 は各々独立に下記(1),(2),(4),(6),(7)群の置換基、W1,W2,W3 およびW4 は各々独立に下記(1),(2)群の置換基
【0070】
【化31】
【0071】
【化32】
【0072】
(4)群 −O−Cm Hn ,
(6)群 −O−(CH2 CH2 O) g B または
(7)群 −O−(CH2 CH2 CH2 O) h G
(式中、A,BおよびGは各々独立に炭素原子数1〜8個のアルキル基を表し、Zは水素原子,炭素原子数1〜4個のアルキル基,炭素原子数1〜4個のアルコキシル基またはフッ素原子を表し、DおよびEは炭素原子数1〜4個のアルキル基を表し、g及びhは各々独立に1〜5の整数であり、pおよびrは0〜2の整数であり、mは1〜12の整数であり、nはCm Hn なる直鎖あるいは分岐したアルキル基又はシクロアルキル基を飽和するのに必要な水素原子数である)
から選ばれ;X1,X2,X3,X4,Y1,Y2,Y3 およびY4 の中で少なくとも2個は(4), (6)または(7)群の置換基から選ばれ;a,b,c,およびdは各々独立に0〜2の整数であり、かつa,b,cおよびdの総和は1〜4であり;Mは無金属、金属、金属酸化物または金属ハロゲン化物を表す。〕
で示される含フッ素フタロシアニン化合物を用いることにより、透明な樹脂性基板、該基板状に設けられた記録層及び金属の反射層からなるコンパクトデイスク対応の追記型光記録媒体として、例えばオーディオ等の音楽再生用のCD、写真保存用のPHOTO−CDまたはコンピュータ用のCD−ROMのプレーヤに対して互換性、共用性を有する追記型光記録媒体として効果を発揮できる。
【0073】
この際に用いるディスク基板としては、信号の記録、または読みだしを行うための光が透過するものが好ましい。光の透過率としては85%以上であってかつ光学異方性の小さいものが望ましい。例えば、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニール樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂などからなる基板が挙げられる。これらの中で光学特性成形のしやすさ又は機械的強度などからポリカーボネート樹脂が好ましい。
【0074】
この基板上に前記した色素がまず形成されて、その上に金属の反射膜層が形成される。反射層として使用する金属はAl,Ag,Au,Cu,Ptなどが挙げられ、この反射層は通常、真空蒸着、スパッター法などの方法により形成される。
【0075】
この発明の光記録媒体において前記色素を含む記録層を基板上に成膜させるためには、通常塗布法を用いるのが良い。方法としてはスピンコート法、ディップ法あるいはロールコート法によって可能である。とくにスピンコート法が好ましい。その際使用する有機溶剤は、基板を侵さないものを用いる。例えば、ヘキサン、オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族、脂環式炭化水素系あるいはメチルアルコール、イソプロピルアルコール、アリルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのアルコール系の溶媒が好ましい。本発明の前記色素はアルコール系に特に良く溶解するのでこれらの溶媒を用いるのが良い。
【0076】
この発明のCDは、プレーヤに対しての互換性の観点から、基板を通しての読み出しレーザー光に対する反射率は60%以上であることが必要とされる。これらはそれぞれの色素にあわせて膜厚を最適化することによって可能である。通常50nm〜300nmが良い。
【0077】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。
【0078】
【実施例】
〔実施例1〕
色素骨格No.1 亜鉛フタロシアニンの製法
100mlの四ツ口フラスコに、3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(n−ブトキシ)亜鉛フタロシアニン1.08g(1ミリモル)、フェノール5.64g(60ミリモル)、水酸化カリウム2.02g(36ミリモル)およびピリジン20mlを仕込み、110℃で2時間反応させた。反応終了後、反応混合物を水酸化カリウム水溶液中に投入し、生成した固形分を水で洗浄することにより、目的物の緑色ケーキ1.12gを得た。分析の結果、この化合物はフッ素原子を4個含有していることが判明した。(収率67.1%)
可視吸収スペクトル
最大吸収波長 メチルセルソルブ中 704.5nm(ε=2.80×105 )
この化合物の赤外吸収スペクトルを図1に示す。
【0079】
〔実施例2〕
色素骨格No.2 亜鉛フタロシアニンの製法
実施例1において反応時間を1時間にした以外、実施例1と同様に操作し、目的物の緑色ケーキ1.05gを得た。分析の結果、この化合物はフッ素原子を6個含有していることが判明した。(収率68.5%)
可視吸収スペクトル
最大吸収波長 メチルセルソルブ中 700.0nm(ε=2.46×105 )
この化合物の赤外吸収スペクトルを図2に示す。
【0080】
〔実施例3〕
色素骨格No.2 コバルトフタロシアニンの製法
実施例1において、3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(n−ブトキシ)亜鉛フタロシアニンの代わりに3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(n−ブトキシ)コバルトフタロシアニン1.08g(1ミリモル)を用い、反応時間を1時間にした以外、実施例1と同様に操作し、目的物の青色ケーキ0.92gを得た。分析の結果、この化合物はフッ素原子を6個含有していることが判明した。(収率60.6%)
可視吸収スペクトル
最大吸収波長 メチルセルソルブ中 690.5nm(ε=1.23×105 )
この化合物の赤外吸収スペクトルを図3に示す。
【0081】
〔実施例4〕
色素骨格No.8 亜鉛フタロシアニンの製法
実施例1において、3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(n−ブトキシ)亜鉛フタロシアニンの代わりに、3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(n−オクチルオキシ)亜鉛フタロシアニン1.31g(1ミリモル)を用いた以外、実施例1と同様に行ない、目的物の緑色ケーキ1.24gを得た。
【0082】
分析の結果、この化合物はフッ素原子を4個含有していることが判明した。(収率65.0%)
可視吸収スペクトル
最大吸収波長 メチルセルソルブ中 697.0nm(ε=1.47×105 )
この化合物の赤外吸収スペクトルを図4に示す。
【0083】
〔実施例5〕
色素骨格No.9 亜鉛フタロシアニンの製法
実施例1において、3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(n−ブトキシ)亜鉛フタロシアニンの代わりに3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(2−メトキシエトキシ)亜鉛フタロシアニン1.09g(1ミリモル)を用い、フェノールの代わりにp−フルオロフェノール6.72g(60ミリモル)を用いた以外実施例1と行ない、目的物の緑色ケーキ1.31gを得た。分析の結果、この化合物はフッ素原子を12個含有していることが判明した。(収率68.2%)
可視吸収スペクトル
最大吸収波長 メチルセルソルブ中 707.0nm(ε=3.55×105 )
この化合物の赤外吸収スペクトルを図5に示す。
【0084】
〔実施例6〕
色素骨格No.10 亜鉛フタロシアニンの製法
実施例1において、3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(n−ブトキシ)亜鉛フタロシアニンの代わりに、テトラデカフルオロビス(3´,6´,9´−オキサデシルオキシ)亜鉛フタロシアニン1.15g(1ミリモル)を用いた以外、実施例1と同様に行ない、目的物の緑色ケーキ1.09gを得た。分析の結果、この化合物はフッ素原子を6個含有していることが判明した。(収率62.2%)
可視吸収スペクトル
最大吸収波長 メチルセルソルブ中 712.5nm(ε=2.09×105 )
この化合物の赤外吸収スペクトルを図6に示す。
【0085】
〔実施例7〕
色素骨格No.6 亜鉛フタロシアニンの製法
実施例1において、フェノールの代わりにp−ヒドロキシ安息香酸エチル9.97g(60ミリモル)を用いた以外は実施例1と同様に行ない、目的物の青色ケーキ1.12gを得た。分析の結果、この化合物はフッ素原子を6個含有していることが判明した。(収率57.4%)
可視吸収スペクトル
最大吸収波長 メチルセルソルブ中 695.5nm(ε=1.57×105 )
この化合物の赤外吸収スペクトルを図7に示す。
【0086】
〔実施例8〕
色素骨格No.29 オキシバナジウムフタロシアニンの製法
実施例1において、3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(n−ブトキシ)亜鉛フタロシアニンの代わりに、3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(n−ブチルチオ)オキシバナジウムフタロシアニン1.15g(1ミリモル)を用いた以外は実施例1と同様に行ない、目的物の茶色ケーキ1.05gを得た。分析の結果、この化合物はフッ素原子を4個含有していることが判明した。(収率60.5%)
可視吸収スペクトル
最大吸収波長 メチルセルソルブ中 755.0nm(ε=2.51×105 )
この化合物の赤外吸収スペクトルを図8に示す。
【0087】
〔実施例9〕
色素骨格No.15 銅フタロシアニンの製法
3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(p−メトキシフェノキシ)銅フタロシアニン1.70g(1ミリモル)、tert−ブチルアルコール20ml、水酸化カリウム0.67g(12ミリモル)を仕込み、還流温度で2時間反応させた。反応終了後、反応混合物を水に投入し生成した固形分を水で洗浄することにより、目的物の緑色ケーキ1.18gを得た。分析の結果、この化合物はフッ素原子を4個含有していることが判明した。(収率61.8%)
可視吸収スペクトル
最大吸収波長 メチルセルソルブ中 710.0nm(ε=2.88×105 )
次に、本発明の効果を明確にするために下記に示す方法によって、参考例1から参考例5に示す5つの化合物を合成した。なお参考例1〜5における色素骨格は表3に示した。
【0088】
〔参考例1〕
色素骨格No.A 亜鉛フタロシアニンの製法
実施例1において、反応時間を24時間にした以外、実施例1と同様に行ない、目的物の緑色ケーキ0.99gを得た。分析の結果、この化合物はフッ素原子を1個含有していることが判明した。(収率52.4%)
可視吸収スペクトル
最大吸収波長 メチルセルソルブ中 715.5nm(ε=1.69×105 )
〔参考例2〕
色素骨格No.B 亜鉛フタロシアニンの製法
100mlの四ツ口フラスコに、3,6−ジフルオロ−4,5−ジフェノキシフタロニトリル3.48g(10ミリモル)、ヨウ化亜鉛0.96g(3ミリモル)およびベンゾニトリル20mlを仕込み、175℃で4時間反応させた。反応終了後、溶媒を流去し固形分をアセトンで洗浄することにより、目的物の緑色ケーキ3.17gを得た。分析の結果、この化合物はフッ素原子を8個含有していることが判明した。(収率87.0%)
可視吸収スペクトル
最大吸収波長 DMF中 696.5nm(ε=3.45×105 )
〔参考例3〕
色素骨格No.C 亜鉛フタロシアニンの製法
3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(フェノキシ)亜鉛フタロシアニン1.16g(1ミリモル)、n−ブチルアルコール20ml、水酸化カリウム0.67g(12ミリモル)を仕込み、還流温度で6時間反応させた。反応終了後、反応混合物を水に投入し生成した固形分を水で洗浄することにより、目的物の緑色ケーキ1.41gを得た。分析の結果、この化合物はフッ素原子を1個含有していることが判明した。(収率80.5%)
可視吸収スペクトル
最大吸収波長 メチルセルソルブ中 723.0nm(ε=2.26×105 )
〔参考例4〕
色素骨格No.D 銅フタロシアニンの製法
参考例3において、3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(フェノキシ)亜鉛フタロシアニンの代わりに、3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(ブトキシ)銅フタロシアニン1.08g(1ミリモル)を用いた以外、参考例3と同様に操作することにより目的物の緑色ケーキ1.26gを得た。分析の結果この化合物はフッ素原子を1個含有していることが判明した。(収率75.1%)
可視吸収スペクトル
最大吸収波長 メチルセルソルブ中 719.0nm(ε=2.15×105 )
〔参考例5〕
色素骨格No.E オキシバナジウムフタロシアニンの製法
実施例1において、3,5,6−ドデカフルオロ−4−テトラキス(n−ブトキシ)亜鉛フタロシアニンの代わりに、3,6−オクタフルオロ−4,5−オクタキス(ブチルチオ)オキシバナジウムフタロシアニン1.43g(1ミリモル)を用い、反応時間を24時間にした以外は実施例1と同様に行ない、目的物の茶色ケーキ1.14gを得た。(収率56.2%)
可視吸収スペクトル
最大吸収波長 DMF中 805.0nm(ε=1.88×105 )
【0089】
【表3】
【0090】
実施例1〜8および参考例1〜5により得られたフタロシアニン化合物を、近赤外線吸収材料として使用するのに必要な特性である吸収波長、溶解度および耐光性を測定し、その結果を下記表4に示した。
【0091】
なお、耐光性の評価は以下の方法により行った。
【0092】
色素1gをメチルエチルケトン20gに溶解させ、ガラス基板上にスピンコート法により色素薄膜を作成し試料とした。この試料をキセノン耐光性試験機(照射光量10万Lux)にセットし、経時での吸光度の減少を測定した。そして、100時間経過後の吸光度の残存率により次の三段階の評価を行った。
【0093】
○ : 100時間経過後の吸光度の残存率 80%以上
△ : 100時間経過後の吸光度の残存率 30%〜80%
× : 100時間経過後の吸光度の残存率 30%未満
またメチルセロソルブ中での溶解度を測定し、次の三段階の評価を行った。
○ : 5%以上の溶解度
△ : 2%〜5%の溶解度
× : 2%未満
【0094】
【表4】
【0095】
〔実施例10〕
深さ、80nm、ピッチ1.6μmの螺旋状の案内溝を有する厚さ1.2mm、外径120mm、内径15mmのポリカーボネート樹脂基板上に、実施例6で得られた化合物をメトキシセロソルブに6%の濃度で溶解した塗液を、スピンコーターを用いて120nmに成膜した。次に、このようにして得られた塗布膜の上に金を膜厚70nmで真空蒸着により成膜した。さらに、この上に紫外線硬化型の樹脂からなる保護コート膜を設けて、光記録媒体を作成した。
【0096】
このようにして得られた光記録媒体の770nm〜800nmの波長域での反射率を測定したところ、71%であり安定した光学特性が得られていた。
【0097】
この光記録媒体を用いて、波長780nmの半導体レーザーを使用し、6.5mWの出力で線速1.3m/sにおいてEMF信号を記録したところ、記録が可能であった。得られた信号を解析した結果、市販のCDプレーヤで再生できるレベルであった。
【0098】
〔実施例11〕
実施例10において、実施例6で得られた化合物の代わりに実施例9の化合物を用いた以外は、実施例10と同じように操作して光記録媒体を作成し、実施例10と同様の評価を行った。その結果、作成反射率は74%であり安定した光学特性が得られた。
【0099】
この光記録媒体を用いて、波長780nmの半導体レーザーを使用し、7.5mWの出力で線速1.4m/sにおいてEMF信号を記録したところ、記録が可能であった。得られた信号を解析した結果、市販のCDプレーヤで再生できるレベルであった。
【0100】
【発明の効果】
本発明の新規含フッ素フタロシアニン化合物は、フタロシアニン骨格の芳香族環中に適宜のフッ素原子(フタロシアニン骨格の3位あるいは6位に導入する)と適宜のオキシ化合物の置換基および場合によっては適宜のメルカプト置換基を導入することによって、650nm〜900nmに吸収をもつ近赤外線吸収材料としての従来の問題点を解決できることを見出したものである。すなわち、本発明では、フタロシアニン骨格中のベンゼン環に通常2〜4個の範囲内で、脂肪族系オキシ化合物またはメルカプト化合物を導入し溶解性を付与させ、フッ素原子をフタロシアニン骨格のベンゼン環中の3,6位に3〜7個(好ましくは4〜7個)導入し、更にフタロシアニン骨格のベンゼン環に芳香族系オキシ化合物またはメルカプト化合物を導入することによって、従来技術の問題点であった溶解性フタロシアニンの耐光性を著しく改善できたものである。参考例1〜5のものは、前記の置換基の範囲を外れたものであるが、たとえ溶解性が良好でも耐光性がなかったり、あるいは耐光性があっても溶解性が乏しいなど近赤外線吸収材料として使用する範囲が限定されるのに対して、本発明のフタロシアニン化合物は耐光性、溶解性共に優れている。
【0101】
それゆえ、各種の近赤外線吸収色素を必要としている、例えば半導体レーザーを使う光記録媒体、液晶表示装置、光学文字読取機等における書き込みあるいは読み取りの為の近赤外線吸収色素、近赤外光増感剤、感熱転写,感熱紙・感熱孔版等の光熱変換剤、近赤外線吸収フィルター、眼精疲労防止剤あるいは光導電材料等、さらに組織透過性の良い長波長域に吸収を持つ腫瘍治療用感光性色素、さらに自動車あるいは建材の熱線遮光剤などに効果的に用いることができる。
【0102】
また本発明の新規含フッ素フタロシアニン化合物は、溶解性、耐光性以外に反射率、熱分解特性にも優れているので、特にそれらの特性を必要としている、コンパクトディスク,レーザーディスク,光メモリーディスク,光カード等の光記録媒体、その中でも特にレーザー光による情報の記録、再生を行うCD、PHOTO−CDまたはCD−ROMを用いるプレーヤに対して互換性、共用性を有する追記型光記録媒体に用いる際に、優れた効果が発揮できる。
【0103】
更に、本発明は可視領域に吸収をもつ可視吸収材料として、例えば、撮像管に用いる色分解フィルター、液晶表示素子、カラーブラウン管選択吸収フィルター、カラートナー、インクジェット用インク、改ざん偽造防止用バーコード用インク等に用いる際に優れた効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の含フッ素フタロシアニン化合物の赤外吸収スペクトルである。
【図2】本発明の含フッ素フタロシアニン化合物の赤外吸収スペクトルである。
【図3】本発明の含フッ素フタロシアニン化合物の赤外吸収スペクトルである。
【図4】本発明の含フッ素フタロシアニン化合物の赤外吸収スペクトルである。
【図5】本発明の含フッ素フタロシアニン化合物の赤外吸収スペクトルである。
【図6】本発明の含フッ素フタロシアニン化合物の赤外吸収スペクトルである。
【図7】本発明の含フッ素フタロシアニン化合物の赤外吸収スペクトルである。
【図8】本発明の含フッ素フタロシアニン化合物の赤外吸収スペクトルである。
Claims (5)
- 下記一般式(I):
(5)群 −S−Cm Hn ,
(6)群 −O−(CH2 CH2 O) g B または
(7)群 −O−(CH2 CH2 CH2 O) h G
(式中、A,BおよびGは各々独立に炭素原子数1〜8個のアルキル基を表し、Zは水素原子,炭素原子数1〜4個のアルキル基,炭素原子数1〜4個のアルコキシル基またはフッ素原子を表し、DおよびEは炭素原子数1〜4個のアルキル基を表し、g及びhは各々独立に1〜5の整数であり、p,qおよびrは0〜2の整数であり、mは1〜12の整数であり、nはCm Hn なる直鎖あるいは分岐したアルキル基又はシクロアルキル基を飽和するのに必要な水素原子数である)
から選ばれ;X1,X2,X3,X4,Y1,Y2,Y3 およびY4 の中で少なくとも2個は(4), (5), (6)または(7)群の置換基から選ばれ;a,b,c,およびdは各々独立に0〜2の整数であり、かつa,b,cおよびdの総和は1〜4であり;Mは無金属、金属、金属酸化物または金属ハロゲン化物を表す。〕
で示されることを特徴とする含フッ素フタロシアニン化合物。 - 下記一般式(II):
(5)群 −S−Cm Hn ,
(6)群 −O−(CH2 CH2 O) g B または
(7)群 −O−(CH2 CH2 CH2 O) h G
(式中、A,BおよびGは各々独立に炭素原子数1〜8個のアルキル基を表し、Zは水素原子,炭素原子数1〜4個のアルキル基,炭素原子数1〜4個のアルコキシル基またはフッ素原子を表し、DおよびEは炭素原子数1〜4個のアルキル基を表し、g及びhは各々独立に1〜5の整数であり、p,qおよびrは0〜2の整数であり、mは1〜12の整数であり、nはCm Hn なる直鎖あるいは分岐したアルキル基又はシクロアルキル基を飽和するのに必要な水素原子数である)
を表し;i,j,k,およびlは各々独立に1および2の整数であり;Mは無金属、金属、金属酸化物または金属ハロゲン化物を表す。〕で示される含フッ素フタロシアニン化合物と、下記一般式(III):
XH (III)
〔式中、Xは:
(5)群 −S−Cm Hn ,
(6)群 −O−(CH2 CH2 O) g B または
(7)群 −O−(CH2 CH2 CH2 O) h G
(式中、A,BおよびGは各々独立に炭素原子数1〜8個のアルキル基を表し、Zは水素原子,炭素原子数1〜4個のアルキル基,炭素原子数1〜4個のアルコキシル基またはフッ素原子を表し、DおよびEは炭素原子数1〜4個のアルキル基を表し、g及びhは各々独立に1〜5の整数であり、p,qおよびrは0〜2の整数であり、mは1〜12の整数であり、nはCm Hn なる直鎖あるいは分岐したアルキル基又はシクロアルキル基を飽和するのに必要な水素原子数である)
を表す。〕
で示されるアルコールもしくはチオールと反応せしめることを特徴とする請求項1記載の含フッ素フタロシアニン化合物の製造方法。 - 請求項1記載の含フッ素フタロシアニン化合物を有し、650nm〜900nmの範囲に吸収を有する近赤外線吸収材料。
- 請求項1記載の含フッ素フタロシアニン化合物を記録層中に含有することを特徴とする光記録媒体。
- 透明な樹脂性基板上に、近赤外線吸収剤を含有する記録層および、金属の反射層がこの順に設けられたコンパクトディスク対応の追記型光記録媒体において、該近赤外線吸収剤が下記一般式(IV) :
(6)群 −O−(CH2 CH2 O) g B または
(7)群 −O−(CH2 CH2 CH2 O) h G
(式中、A,BおよびGは各々独立に炭素原子数1〜8個のアルキル基を表し、Zは水素原子,炭素原子数1〜4個のアルキル基,炭素原子数1〜4個のアルコキシル基またはフッ素原子を表し、DおよびEは炭素原子数1〜4個のアルキル基を表し、g及びhは各々独立に1〜5の整数であり、pおよびrは0〜2の整数であり、mは1〜12の整数であり、nはCm Hn なる直鎖あるいは分岐したアルキル基又はシクロアルキル基を飽和するのに必要な水素原子数である)
から選ばれ;X1,X2,X3,X4,Y1,Y2,Y3 およびY4 の中で少なくとも2個は(4), (6)または(7)群の置換基から選ばれ;a,b,c,およびdは各々独立に0〜2の整数であり、かつa,b,cおよびdの総和は1〜4であり;Mは無金属、金属、金属酸化物または金属ハロゲン化物を表す。〕
で示される含フッ素フタロシアニン化合物であることを特徴とする光記録媒体。
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