JP2812284B2 - スジ模様塗工材の製造方法 - Google Patents

スジ模様塗工材の製造方法

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JP2812284B2
JP2812284B2 JP3120096A JP3120096A JP2812284B2 JP 2812284 B2 JP2812284 B2 JP 2812284B2 JP 3120096 A JP3120096 A JP 3120096A JP 3120096 A JP3120096 A JP 3120096A JP 2812284 B2 JP2812284 B2 JP 2812284B2
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法義 梅田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、美麗なスジ模様を
有する塗工材、特に印刷適性の良好なスジ模様塗工紙に
関するもので、たとえば、アニオン性塗工液をカチオン
性塗工層を持つ基材にグラビアコーターもしくはマイヤ
ーバーコーターで塗工後、カチオン性塗工層との境界で
凝固させ表面に凹凸状のスジ模様を発現させる塗工紙の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】紙を加工することにより模様付けして意
匠性を高めることは、従来より様々の手法がとられ工業
的にも盛んに行われてきた。中でも金属ロールにより紙
表面に凹凸状の型を付けるエンボスが多く用いられ、塗
工紙にもエンボスが行われている。
【0003】エンボスロールはロール表面に凹凸状に模
様が彫刻されており、基材をエンボスロールでプレスす
ることにより、基材状に凹凸状の模様を発現させる手法
であり、塗工紙は非塗工紙に比べ印刷適正が優れている
が、平滑なため意匠性には乏しくこの為エンボスによる
意匠性アップが図られてきた。
【0004】しかし塗工紙にエンボス加工を施すと凹が
深くなり、凹部内底に角部が形成され易く、エンボス紙
に印刷を行うと凹部内底にインクが十分に付着せず、印
刷濃度が上がらない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】よって意匠性に優れ且
つ印刷適性の良い塗工紙の開発が望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意研究の結果、基材となる塗工原紙の
表面をカチオン化処理し、この上層にアニオン性塗工液
を塗布することにより境界で塗工液を凝固させることに
より表面に凹凸のスジ模様を発現させる製造方法を見い
だし、本発明を完成させた。
【0007】即ち本発明の塗工模様紙はカチオン化処理
された基材とアニオン性塗工液を用いることを特徴とす
る。
【0008】以下本発明について説明する。
【0009】本発明にはカチオン性塗工液が用いられ
る。
【0010】カチオン性塗工液は、通常の紙又はその他
の基材の塗工に用いられる種類のものが使用でき、代表
的にはカチオン性ポリマー、その他のポリマー、溶媒又
は分散媒、添加剤などからなる。カチオン性ポリマーに
代え、又はカチオン性ポリマーと共にカチオン性界面活
性剤などの添加剤を用いてもよい。
【0011】カチオン性ポリマー及びその他のポリマー
としては、たとえば、アミノ樹脂、アクリル系樹脂、ス
チレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、ポリアミド樹脂、エ
ポキシ樹脂などが挙げられ、カチオン化は4級アンモニ
ウム塩化、マンニッヒ反応などによって得られる。
【0012】カチオン性澱粉、カチオン性PVA、カチ
オン性ラテックスなどもカチオン性ポリマーとして用い
られる。
【0013】その他のポリマーとしては、ノニオン系の
ものが好ましい。
【0014】この際アニオン性バインダーを用いるとそ
の添加量もしくはその相溶性によりカチオン性樹脂と反
応して増粘もしくはゲル化が起こる可能性があるので好
ましくない。
【0015】繊維材料の染色時に用いられるカチオン性
の繊維反応性化合物も使用できる。
【0016】前記カチオン性ポリマー以外にも水を分散
媒としたアルミナ水和物をカチオン性添加剤としての利
用も可能である。これは5〜200mμのアルミナコロ
イドでアルミナ自体がカチオンに強く帯電しているため
アニオン性塗工液との反応性も高い。
【0017】前記カチオン性樹脂を溶媒又は分散媒と混
合してカチオン性塗工液を作成する。
【0018】塗工液を調製する際填料を併用することも
出来る。併用される塗工填料は特に限定されるものでは
なく、カオリンクレー、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸
カルシウム、サチンホワイト、タルク、硫酸バリウム、
水酸化アルミニウム、酸化チタン、プラスティクピグメ
ント等一般の塗工印刷用紙に用いられる填料が使用でき
る。
【0019】本発明のカチオン性塗工層に用いられる塗
工液は前記カチオン性ポリマー、溶媒、塗工填料などを
混合して調製する。この時、カチオンポリマーは塗工液
100重量部中5〜50重量部、好ましくは10〜30
重量部とする。
【0020】これは5重量部未満では塗工層のカチオン
性が不十分でありアニオン性塗工液を凝固させることが
出来ず、50重量部超ではその効果も飽和して経済的に
好ましくない為である。
【0021】架橋剤、消泡剤、増粘剤、耐水化剤等塗工
用助剤は、適宜使用できる。塗工液の調製には各種ミキ
サー、ニーダー、ボールミル等の攪拌機を塗工液の組成
に合わせて適宜使用できる。
【0022】本発明に用いられる基材としては、紙の
他、プラスチックなどでもよく、限定するものではな
い。
【0023】紙の原料についても特に限定されるもので
なく各種の木材パルプ、非木材パルプ、合成パルプを単
独または混合して抄紙した紙を用いることができ、本発
明の塗工紙は基材となる塗工原紙の両面もしくは片面に
塗工する。
【0024】カチオン性塗工液はエアーナイフコータ
ー、ロールコーター、バーコーター、ロッドコーターな
どで公知の各種塗工装置を適宜使用することにより塗工
できる。
【0025】また塗工量は片面塗工量が乾燥重量で3〜
20g/m2、好ましくは5〜10g/m2の範囲であ
る。20g/m2超では塗工の効果も飽和し過剰な塗工
は経済的にも好ましくなく、3g/m2未満では塗工の
効果が得られないためである。
【0026】カチオン性塗工液を塗工後100〜130
℃で1〜5秒間乾燥する。
【0027】次に上記方法で得られたカチオン性塗工層
を持つ基材の上層にアニオン性塗工液を塗工する。
【0028】アニオン性塗工液は、通常の紙又はその他
の基材の塗工に用いられる種類のものが使用でき、代表
的にはアニオン性ポリマー、その他のポリマー、溶媒又
は分散媒、添加剤などからなる。アニオン性ポリマーに
代え、又はアニオン性ポリマーと共にアニオン性界面活
性剤などの添加剤を用いてもよい。
【0029】アニオン性ポリマー及びその他のポリマー
としては、たとえば、アミノ樹脂、アクリル系樹脂、ス
チレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、ポリアミド樹脂、エ
ポキシ樹脂などが挙げられ、アニオン化はカルボキシル
基を導入したものが代表的である。
【0030】その他のポリマーとしては、ノニオン系の
ものが好ましい。
【0031】アニオン性塗工液にはカオリンクレー、軽
質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、サチンホワイ
ト、タルク、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸化
チタン、プラスティクピグメント等一般の塗工紙に用い
られる填料が使用できる。
【0032】架橋剤、消泡剤、増粘剤、耐水化剤等塗工
用助剤の使用は可能であり、適宜使用できる。塗工液の
調製には各種ミキサー、ニーダー、ボールミル等の攪拌
機を塗工液の組成に合わせて適宜使用できる。
【0033】アニオン性塗工液はアニオン性が高いほど
カチオン性塗工層との境界で凝固しやすい為、水酸化ナ
トリウム等のアルカリ塩を添加するとよりアニオン性塗
工液の凝固が効果的に進む。
【0034】予め、カチオン性塗工液にアニオン性塗工
液を混じ、容易に凝固の目安を定めることができる。
【0035】アニオン性塗工液をカチオン性塗工層に積
層する場合、塗工装置はより意匠性の高いスジ模様を発
現させる為グラビアコーターもしくはマイヤーバーコー
ターの使用が好ましい。
【0036】グラビアコーターはロールにグラビアセル
を彫刻したグラビアロールを用い塗工する塗工装置であ
る。通常のグラビア塗工では塗工液の粘度、保水性、流
動性を制御することにより塗工液を平坦化させ塗工膜の
不均一を解消しているが、グラビアコーターはグラビア
パターンが発生しやすく、これがスジ状になり易い。
【0037】グラビアコーターで原紙1に直接塗工して
スジ模様を発現させると、基材に用いられている原紙の
サイズ効果のため塗工液2の濡れ性が悪く、塗工液と原
紙の接触角が大きくなるため凹部内底に角部3が生じ易
くインク受理性が悪い。また塗工されている凸部と塗工
されていない凹部4が混在しているため印刷時の仕上が
りにムラが生じる(図1)。
【0038】一般のアニオン性塗工液を塗工した塗工紙
を基材として用いると、基材と塗工液の濡れ性が良い為
塗工後の塗工液が平坦化5してスジ模様が発現しない
(図2)。
【0039】しかし、本発明の塗工紙は基材にカチオン
性塗工液を塗工することにより、この上層に塗工された
アニオン性塗工液が凝固し急速に不動化させるために塗
工液が平坦化せずスジ模様が発現する。
【0040】またカチオン性塗工層とアニオン性塗工液
6の濡れ性も良く接触角も大きくないため凹部内底に角
部を形成せずインク受理性も良く、基材は表面全体に塗
工されているため印刷ムラはなく、印刷仕上がりにも問
題ない(図3)。
【0041】グラビアコーターと同様にマイヤーバーコ
ータも使用できる。マイヤーバーは小径のシリンダーに
連続した細線を螺旋状に巻いたものでバーを塗工面上に
ある一定の距離を置き隙間設定法を使って塗工された余
剰分を計量するものである。
【0042】基材に残る塗工液はワイヤーの山と谷に対
応した輪郭を持っており、塗工液の流動性を持ってそれ
を軽減する。しかし流動性を持たせると凹凸状のスジ模
様は発現せず、塗工液の流動性を悪くすると塗工適性が
落ち作業性が低下する。
【0043】しかし、グラビアコーターを用いた場合と
同様に本発明の塗工紙は基材にカチオン性塗工液を塗工
することによりこの上層に塗工されたアニオン性塗工液
を凝固し急速に不動化させるために流動性に影響を受け
ずスジ模様が発現し、作業性も問題ない。
【0044】凹部内底に角部のない凹凸状のスジ模様を
発現させるためには、基材のカチオン性塗工層とアニオ
ン性塗工液の濡れ性が重要である。スジ模様を塗工面に
発現させるにはアニオン性塗工液の濡れが進まず、塗工
液が平坦化しない方が良い。
【0045】これは基材のカチオン性塗工層とアニオン
性塗工液の濡れ性が低いことを意味し、このときアニオ
ン性塗工液がカチオン性塗工層上で形成する接触角
(θ)は大きく、撥水性が高い傾向になる。
【0046】しかし接触角が大きく、撥水度が高いとス
ジ模様の凹部内底に角部が形成されやすく、塗工時にハ
ジキを生じて連続したスジ模様を発現し難く同時に塗工
適性が低下する。
【0047】逆に濡れ性が良く塗工液の平坦化が進む
と、塗工時に形成された塗工膜の凹凸は乾燥される間に
軽減され凹凸模様は発現しない。
【0048】この為塗工に問題がなく、克つ塗工液の平
坦化を制御して凹凸状の塗工層を形成するには、接触角
は80〜110°とすることが好ましい。
【0049】接触角が80°未満では平坦化が進み凹凸
模様が形成できず、110°超では凹部内底に角部が形
成されやすく、印刷適性に劣る。
【0050】前記条件を満たすためにはアニオン性塗工
液の表面張力(γ)が重要である。表面張力が高いとス
ジが発生し易いが塗工適性が悪く、逆にこれらが低いと
レベリングし易くスジが発生しない。
【0051】より意匠性の高いスジ模様を形成するため
にアニオン性塗工液の表面張力は40〜60dyne/
cmの範囲が好ましい。
【0052】ここでアニオン性塗工液の接触角(θ)及
び表面張力(γ)によって規定される湿潤張力(F=γ
cosθ)が本発明の場合0〜16が好ましい。
【0053】アニオン性塗工液が塗工されるとカチオン
性塗工層との境界で凝固し不動化するため塗工液の平坦
化が著しく低下し、塗工時に形成されるスジを残したま
ま塗工層が形成される。このとき形成される凹凸模様は
凹部内底に角部が形成されにくく、印刷時のインク濃度
も高く、印刷適性に優れている。
【0054】
【実施例1】 <カチオン層塗工液の調製>カチオン性樹脂(一方社、
UX―101、第4級ポリアンモニウムを有するアクリ
ル系樹脂)100重量部に対し、カチオン性PVA(ク
ラレ、CM―318)75重量部、ポリアミド系樹脂
(住友化学、スミレーズレジン636、耐水化剤)7.
5重量部から成る塗工液を調製し、固形分7.3%の水
溶液を造った。
【0055】<アニオン層塗工液の調製>軽質炭酸カル
シウム(奥多摩工業、タマパールTP―121)80重
量部、プラスティックプグメント(ローム&ハース、ロ
ーペイクHP―91)20重量部、エステル化澱粉(敷
島スターチ、マーメイドMC3000)5.3重量部、
スチレン・ブタジエンラテックス(住友ダウ、SN―3
07)19.4重量部、ポリアミド系樹脂(住友化学、
スミレーズレジン636)1重量部、ポリカルボン酸ソ
ーダ(三洋化成、キャリボンL400)1重量部、苛性
ソーダ20%溶液10重量部から成る塗工液を調製し、
固形分38.1%の水溶液を造った。
【0056】まずカチオン層塗工液を坪量127.9g
/m2、ベック平滑度が8.1秒、密度0.722g/
3の原紙に片面18g/m2(ウェット)を塗工乾燥
し、塗工紙を作成した。
【0057】更にこの塗工紙にアニオン層塗工液をマイ
ヤーバーを用いカチオン層の上に積層する様に片面25
g/m2(ウェット)を塗工乾燥し、多層構造の塗工紙
を作成した。
【0058】
【実施例2】 <カチオン層塗工液の調製>軽質炭酸カルシウム(白石
工業、白艶華PZ)100重量部に対し、第4級ポリア
ンモニウム化合物(バイエル、レボゲンFWN)150
重量部、ポリビニルアルコール(クラレ、CM318)
15重量部、ポリアミド系樹脂(住友化学、スミレーズ
レジン636)1重量部から成る塗工液を調製し、固形
分28.3%の水溶液を造った。
【0059】<アニオン層塗工液の調製>軽質炭酸カル
シウム(奥多摩工業、タマパールTP―121)80重
量部、プラスティックプグメント(ローム&ハース、ロ
ーペイクHP―91)20重量部、エステル化澱粉(敷
島スターチ、マーメイドMC3000)5.3重量部、
スチレン・ブタジエンラテックス(住友ダウ、SN―3
07)19.4重量部、ポリアミド系樹脂(住友化学、
スミレーズレジン636)1重量部、ポリカルボン酸ソ
ーダ(三洋化成、キャリボンL400)1重量部、苛性
ソーダ20%溶液10重量部から成る塗工液を調製し、
固形分38.1%の水溶液を造った。
【0060】まずカチオン層塗工液を坪量127.9g
/m2、ベック平滑度が8.1秒、密度0.722g/
3の原紙に片面18g/m2(ウェット)を塗工乾燥
し、塗工紙を作成した。
【0061】更にこの塗工紙にアニオン層塗工液をマイ
ヤーバーを用いカチオン層の上に積層する様に片面15
g/m2(ウェット)を塗工乾燥し、多層構造の塗工紙
を作成した。
【0062】
【実施例3】 <カチオン層塗工液の調製>軽質炭酸カルシウム(奥多
摩工業、タマパールTP―121)100重量部に対
し、カチオン性樹脂(第一工業製薬、シャロールDC―
902P)25重量部、カチオン性PVA(クラレ、C
M―318)15重量部、ポリアミド系樹脂(住友化
学、スミレーズレジン636)1重量部から成る塗工液
を調製し、固形分28.3%の水溶液を造った。
【0063】<アニオン層塗工液の調製>軽質炭酸カル
シウム(奥多摩工業、タマパールTP―121)80重
量部、プラスティックプグメント(ローム&ハース、ロ
ーペイクHP―91)20重量部、エステル化澱粉(敷
島スターチ、マーメイドMC3000)5.3重量部、
スチレン・ブタジエンラテックス(住友ダウ、SN―3
07)19.4重量部、ポリアミド系樹脂(住友化学、
スミレーズレジン636)1重量部、ポリカルボン酸ソ
ーダ(三洋化成、キャリボンL400)1重量部、苛性
ソーダ20%溶液10重量部から成る塗工液を調製し、
固形分38.1%の水溶液を造った。
【0064】まずカチオン層塗工液を坪量127.9g
/m2、ベック平滑度が8.1秒、密度0.722g/
3の原紙に片面18g/m2(ウェット)を塗工乾燥
し、塗工紙を作成した。
【0065】更にこの塗工紙にアニオン層塗工液をマイ
ヤーバーを用いカチオン層の上に積層する様に片面15
g/m2(ウェット)を塗工乾燥し、多層構造の塗工紙
を作成した。
【0066】
【実施例4】 <カチオン層塗工液の調製>重質炭酸カルシウム(ファ
イマテックFMT―90C)100重量部,アルミナコ
ロイド(日産化学、アルミナゾル200)5重量部、カ
チオン性PVA(クラレ、117H)12.5重量都、
ポリアミド系樹脂(住友化学、スミレーズレジン63
6)1.5重量部から成る塗工液を調製し、固形分2
3.8%の水溶液を造った。
【0067】<アニオン層塗工液の調製>軽質炭酸カル
シウム(奥多摩工業、タマパールTP―121)80重
量部、プラスティックプグメント(ローム&ハース、ロ
ーペイクHP―91)20重量部、エステル化澱紛(敷
島スターチ、マーメイドMC3000)5.3重量部、
スチレン・ブタジエンラテックス(住友ダウ、SN―3
07)19.4重量部、ポリアミド系樹脂(住友化学、
スミレーズレジン636)1重量部、ポリカルボン酸ソ
ーダ(三洋化成、キャリボンL400)1重量部、苛性
ソーダ20%溶液10重量部から成る塗工液を調製し、
固形分49.1%の水溶液を造った。
【0068】まずカチオン層塗工液を坪量127.9g
/m2、ベック平滑度が8.1秒、密度0.722g/
3 の原紙に片面18g/m2(ウェット)を塗工乾燥
し、塗工紙を作成した。
【0069】更にこの塗工紙にアニオン層塗工液をマイ
ヤーバーを用いカチオン層の上に積層する様に片面15
g/m2(ウェット)を塗工乾燥し、多層構造の塗工紙
を作成した。
【0070】
【実施例5】 <カチオン層塗工液の調製>軽質炭酸カルシウム(奥多
摩工業、タマパールTP―121)100重量部、カチ
オン性樹脂(一方社、UX―101)100重量部、カ
チオン性樹脂(第一工業製薬、シャロールDC―902
P)100重量部、PVA(クラレ、CM―318)1
5重量部、ポリアミド系樹脂(住友化学、スミレーズレ
ジン636)1重量部から成る塗工液を調製し、固形分
28.3%の水溶液を造った。
【0071】<アニオン層塗工液の調製>軽質炭酸カル
シウム(白石工業、白艶華PZ)100重量部、エステ
ル化澱粉(敷島スターチ、マーメイドMC3000)4
重量部、スチレン・ブタジエンラテックス(住友ダウ、
SN―307)19.6重量部、ポリアミド系樹脂(住
友化学、スミレーズレジン636)1重量部、ポリカル
ボン酸ソーダ(三洋化成、キャリボンL400)1重量
部、贈粘剤(ヘキスト合成、ビスカレックスVG―2)
1.5重量部から成る塗工液を調製し、固形分48.0
%の水溶液を造った。
【0072】まずカチオン層塗工液を坪量127.9g
/m2、ベック平滑度が8.1秒、密度0.722g/
3の原紙に片面18g/m2(ウェット)を塗工乾燥
し、塗工紙を作成した。
【0073】更にこの塗工紙にアニオン層塗工液をマイ
ヤーバーを用いカチオン層の上に積層する様に片面15
g/m2(ウェット)を塗工乾燥し、多層構造の塗工紙
を作成した。
【0074】
【比較例1】軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業、タマパ
ールTP―121)80重量部、プラスティックプグメ
ント(ローム&ハース、ローペイクHP―91)20重
量部、エステル化澱粉(敷島スターチ、マーメイドMC
3000)5.3重量部、スチレン・ブタジエンラテッ
クス(住友ダウ、SN―307)19.4重量部、ポリ
アミド系樹脂(住友化学、スミレーズレジン636)1
重量部、ポリカルボン酸ソーダ(三洋化成、キャリボン
L400)1重量部、苛性ソーダ20%溶液10重量部
から成る塗工液を調製し、固形分38.1%の水溶液を
造った。
【0075】塗工液を坪量127.9g/m2、ベック
平滑度が8.1秒、密度0.722g/m3 の原紙に片
面18g/m2(ウェット)をマイヤーバーで塗工乾燥
し、塗工紙を作成した。
【0076】
【比較例2】 <カチオン層塗工液の調製>軽質炭酸カルシウム(奥多
摩工業、タマパールTP―121)100重量部に対
し、カチオン性樹脂(一方社、UX―101)20重量
部、カチオン性樹脂(バイエル、レボゲンFWN)5重
量部、PVA(クラレ、CM―318)15重量部、ポ
リアミド系樹脂(住友化学、スミレーズレジン636)
1重量部から成る塗工液を調製し、固形分28.3%の
水溶液を造った。
【0077】<アニオン層塗工液の調製>軽質炭酸カル
シウム(奥多摩工業、タマパールTP―121)80重
量部、プラスティックプグメント(ローム&ハース、ロ
ーペイクHP―91)20重量部、エステル化澱粉(敷
島スターチ、マーメイドMC3000)5.3重量部、
スチレン・ブタジエンラテックス(住友ダウ、SN―3
07)19.4重量部、ポリアミド系樹脂(住友化学、
スミレーズレジン636)1重量部、ポリカルボン酸ソ
ーダ(三洋化成、キャリボンL400)1重量部、苛性
ソーダ20%溶液10重量部から成る塗工液を調製し、
固形分26.7%の水溶液を造った。
【0078】まずカチオン層塗工液を坪量127.9g
/m2 、ベック平滑度が8.1秒、密度0.722g/
3の原紙に片面18g/m2(ウェット)を塗工乾燥
し、塗工紙を作成した。
【0079】更にこの塗工紙にアニオン層塗工液をマイ
ヤーバーを用いカチオン層の上に積層する様に片面15
g/m2 (ウェット)を塗工乾燥し、多層構造の塗工紙
を作成した。
【0080】
【比較例3】軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業、タマパ
ールTP―121)80重量部、プラスティックプグメ
ント(ローム&ハース、ローペイクHP―91)20重
量部、エステル化澱粉(敷島スターチ、マーメイドMC
3000)5.3重量部、スチレン・ブタジエンラテッ
クス(住友ダウ、SN―307)19.4重量部、ポリ
アミド系樹脂(住友化学、スミレーズレジン636)1
重量部、ポリカルボン酸ソーダ(三洋化成、キャリボン
L400)1重量部、苛性ソーダ20%溶液10重量部
から成る塗工液を調製し、固形分49.1%の水溶液を
造った。
【0081】塗工液を坪量127.9g/m2、ベック
平滑度が8.1秒、密度0.722g/m3の原紙に片
面20g/m2(ウェット)を塗工乾燥し、塗工紙を作
成した。
【0082】更にこの塗工紙に同一の塗工液を積層する
様に片面20g/m2(ウェット)をマイヤーバーで塗
工乾燥し、多層構造の塗工紙を作成した。
【0083】実施例及び比較例で得られた塗工紙につい
て品質試験を行った。スジ模様、印刷適性について得ら
れた結果を表1に示す。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】印刷適性については明制作所RIテスター
を用いてベタ印刷をして評価、表面張力及び接触角はレ
スカ社WET―6000を用い測定、スジ模様について
は目視で判断評価した。
【0087】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明の塗工紙は凹凸
状のスジ模様を有し、凹部に角部が形成されないためイ
ンク受理性に富み、風合に優れている。
【0088】従って本発明により、印刷適性の優れた紙
質の極めて良好な模様塗工紙の提供が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】原紙に直接塗工した場合の説明図。
【図2】アニオン性塗工液を塗工した塗工紙にアニオン
性塗工液を塗工した場合の説明図。
【図3】カチオン性塗工液を塗工した塗工紙にアニオン
性塗工液を塗工した場合の説明図。
【符号の説明】
1 基材 2 アニオン性塗工液 3 角部 4 非塗工部 5 平坦化部分 6 カチオン性塗工液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−7666(JP,A) 特開 昭53−19362(JP,A) 特開 昭55−116468(JP,A) 特公 昭47−7153(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05D 5/06 104 B05D 1/28 B05D 7/00 B05D 7/02 B05D 7/24 B05C 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材に、下層としてカチオン性塗工液を
    塗工し、100〜130℃で1〜5秒間乾燥させた後、
    その上に、グラビアコーター又はマイヤーバーコーター
    で湿潤張力が0〜16dyne/cmのアニオン性塗工
    液を塗布し、上下の塗工層の境界面で急速にゲル化させ
    ることにより、塗工面に凹凸状のスジ模様を発現させる
    ことを特徴とする塗工材の製造方法。
  2. 【請求項2】 基材が紙、又はプラスチックである請求
    項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 カチオン性の塗工液がカチオン性ポリマ
    ー及び/又はカチオン性添加剤を含有し、アニオン性の
    塗工液がアニオン性ポリマー及び/又はアニオン性添加
    剤を含有するものである請求項1又は2記載の製造方
    法。
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