JP2812221B2 - Ad変換回路 - Google Patents

Ad変換回路

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JP2812221B2
JP2812221B2 JP6271783A JP27178394A JP2812221B2 JP 2812221 B2 JP2812221 B2 JP 2812221B2 JP 6271783 A JP6271783 A JP 6271783A JP 27178394 A JP27178394 A JP 27178394A JP 2812221 B2 JP2812221 B2 JP 2812221B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アナログ信号をデジ
タル信号に変換するAD変換器にかかわり、特にアナロ
グ信号を上位及び下位の2段階でデジタル信号に変換す
る直並列方式のAD変換回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アナログ信号をデジタル信号に変換する
AD変換器には各種の変換方式が提案されているが、一
般的にはアナログ信号の振幅を変換ビット数と等しくな
るように量子化し、量子化された信号を複数個のコンパ
レータに入力してデジタルコードに変換するフラッシュ
タイプ(並列型)のAD変換回路が多用されている。
【0003】このような並列型のAD変換器は原理的に
は高速動作が可能であるが、変換ビット数をnとする
と、少なくとも2n −1個のコンパレータが必要にな
り、例えば8ビットの変換コードを得るために255個
の比較器が必要になる。そのため、高分解能のデジタル
コードを得るために、数万個の能動素子をIC化によっ
て形成することが要請される。
【0004】そこで、アナログ信号をnビットのデジタ
ル信号に変換する際に、まずアナログ信号を粗い量子化
によって数値化し、MSBを含む上位のaビットの変換
コードを得ると共に、この上位の変換コードの誤差、す
なわち量子化ノイズを少なくするために、さらに上位の
量子化範囲を細分化して数値化し、LSBを含む下位b
(n−a)ビットの変換コードを得るようにしたAD変
換回路が提案されている。
【0005】図10はかかる新直並列型のAD変換回路
(以下、単に直並列型のAD変換回路という)の概要を
示すブロック図であって、アナログ信号を4ビットのデ
ジタルコードに変換する回路構成を示している。この図
で、R1 〜R16は基準電位VRT−VRB(0〜2V)の端
子に直列に接続されている基準抵抗、CU1〜CU3は一方
の入力端子に変換すべきアナログ信号Vinが供給され、
他方の入力端子に前記基準抵抗R1 〜R16で分圧された
粗い量子化レベルの基準電圧(V1 ,V2 ,V3)が入力
されている上位コンパレータ、CD1〜CD3は同じくアナ
ログ信号Vinが一方の入力端子に供給され、他方の入力
端子には前記基準抵抗R1 〜R16で細かく分圧された基
準電圧がスイッチS1 〜S12を介して供給されている下
位コンパレータである。
【0006】また、一点鎖線で囲ったE1 の部分は上位
コンパレータCU1〜CU3から出力される2値信号をエン
コードして、例えば2ビットのバイナリコード(又は2
の補数コード)に変換する第1のエンコーダ、E2 は同
じく下位コンパレータCD1〜CD2から出力される2値信
号を2ビットのバイナリコードに変換する第2のエンコ
ーダである。第1のエンコーダE1 には相補出力アンプ
CA1 〜CA3 及びアンドゲートA1 〜A4 及びROM
回路が設けられており、アンドゲートA1 から“1”レ
ベルの信号が出力されたときは前記スイッチS1 〜S3
をオンに制御し、アンドゲートA2 から“1”レベルの
信号が出力されるとスイッチS4 〜S6 がオンとなり、
以下、同様にアンドゲートA3 ,及びA4 の出力によっ
てスイッチS7 〜S9及びS10〜S12がオンとなるよう
にコントロールされる。
【0007】このような直並列型のAD変換回路は例え
ば図11に示すように、アナログ信号Vinはサンプリン
グパルスPS の立上がり点でサンプリングされ、そのサ
ンプリング電圧VS が供給されると、第1のエンコーダ
1 がクロック信号CLKの立下がり時点THA 遅れ
た点)で動作して上位コンパレータCU1〜CU3の2値信
号出力を上位2ビットのコード信号D1 ,D2 に変換し
て出力し、同じサンプリング電圧VS の値をクロック信
号CLKの立上がり時点TLB 遅れた点)で動作する
第2のエンコーダE2 によって下位のコード信号D3,D
4 に変換するように駆動される。すなわち、まず基準電
圧VRT〜VRBを分圧した基準電圧V1 ,V2 ,V3 とサ
ンプリング電圧VS が上位コンパレータCU1〜CU3によ
って比較され、例えばV3 <VS <V2 であれば上位コ
ンパレータCU3の出力が高電位(H)となり、CU1,C
U2は低電位(L)レベルになる。すると、アンドゲート
3 の出力のみが“1”となり、他のアンドゲート
1,A2 ,A4 は“0”値を示す。その結果、第1の
エンコーダE1 から上位2ビットの変換コードとして
〔01〕が出力される。
【0008】次に、この上位2ビットの変換コードをラ
ッチした状態でアンドゲートA3 からコントロール信号
が出力され、スイッチS7 〜S9 をオンにする。する
と、V3 <VS <V2 のレベルにあるサンプリングされ
たアナログ信号が、さらに抵抗R9 〜R12によって分圧
された基準信号V23-1,V23-2,V23-3と下位コンパレ
ータCD1〜CD3によって比較され、例えばV23-1>VS
>V23-2であるときは第2のエンコーダE2 から下位2
ビットの変換コード〔10〕が出力される。その結果、
第1及び第2のエンコーダE1 ,E2 からアナログ信号
inの4ビット変換コード〔0110〕が出力されるこ
とになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この直並列型AD変換
回路は、変換コードを上位及び下位の2ビットに分けて
出力するため、4ビットのAD変換を行う際に必要とさ
れるコンパレータの数を6個に低減することができ、例
えば8ビットのAD変換を行う際は、並列型のAD変換
器では255個のコンパレータが必要であるが、この方
式の場合は上位及び下位をそれぞれ4ビットにすること
により(24 −1)×2=30個ですむという利点があ
る。
【0010】しかしながら、変換コードが2段階で行わ
れるため、特にサンプリング周波数を高くしたときに次
に説明するような問題点が発生する。アナログ信号を早
い周期でサンプリングしたときは、一般的に図12に示
すようにサンプリング回路の応答性によってサンプリン
グ時点t0 から直ちに一定のサンプリング電圧VS が得
られることはなく、初期の段階ではオーバーシュートが
発生したり、セトリングタイムが長くなる場合が生じ
る。
【0011】また、AD変換回路を駆動するクロック信
号の影響(キックバック)もサンプリング電圧VS の変
動を引き起す。すると、上位変換コードを出力する時点
H と、下位変換コードを出力する時点TL のサンプリ
ング電圧が異なることになる。この場合、前述した4ビ
ットのAD変換回路で説明したように、アナログ信号V
inが上位2ビットの量子化レベルの中間にある場合はと
もかくも、この量子化レベルの近傍、例えば基準電圧V
1 ,V2 ,V3 のレベルに極めて近い場合は問題があ
る。例えば、アナログ信号の変換コードの真値が〔01
11〕の場合は、上位の変換時点TH で1LSBの誤差
が生じると上位2ビットが〔10〕になり、この〔1
0〕の変換コードによって下位のコンパレータが選択さ
れることにより〔1000〕に変化することになる。し
たがって、前記したようにサンプリング回路のセトリン
グ特性が悪い場合は、上記コードの場合では比較的早い
タイミングで変換される上位2ビットの変換コードが
〔01〕から〔10〕に変化しやすくなり、一般的に上
位の量子化レベル近傍の変換リニアリティが悪いという
問題点がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる問題点を
解消し、かつAD変換回路の駆動電圧に対して余裕のあ
るコンパレータ出力が得られるようにしたもので、マト
リックス状に配列されているスイッチングブロックと、
このスイッチングブロックの行方向に配置されている上
位コンパレータによって、アナログ信号を先ず上位の変
換ビットによって数値化し、次に前記マトリックス状に
配列されたスイッチングブロックと、このスイッチング
ブロックの列方向に配置されている下位コンパレータに
よって下位の変換ビットに数値化するような直並列型の
AD変換回路において、各スイッチングブロックを一方
の電源ラインに接続されている一対の差動トランジスタ
と、この差動トランジスタの共通エミッタに接続されて
いるスイッチングトランジスタにより構成し、該スイッ
チングトランジスタはブロックの列単位で他方の電源ラ
インにバイアス抵抗を介して接続し、そのエミッタには
前記上位コンパレータのコントロール信号ラインから出
力される所定の電圧特性を有する信号レベルが供給さ
れ、行単位でスイッチングブロックが能動化されるよう
に構成したものである。
【0013】
【作用】各スイッチングブロックのスイッチングトラン
ジスタには、差動トランジスタの動作パラメータが常に
一定となるような定電流機能と、スイッチング機能が付
加されているため、各スイッチングブロックに供給する
ための定電流源を省略することができ、回路構成を簡易
化すると共に下位コンパレータとスイッチングブロック
の駆動電圧を等しくすることが容易にできる。
【0014】
【実施例】図1、及び図2は本出願人が先に提案した冗
長ビットにより修正可能な直並列型のAD変換回路を分
図で示す回路図であって、図中a、b、c、d、eの部
分を相互に接続することによってアナログ信号Vinを4
ビットのデジタルコードに変換する回路構成となる。こ
の図で、11〜17,21〜27,3〜37,及び4
1〜47はマトリックス状に構成されているスイッチン
グブロックを示しており、この実施例では各スイッチン
グブロックは4行−7列のマトリックス回路10とされ
ている。
【0015】各スイッチングブロックには差動型のアン
プ構成とされているトランジスタQ1 ,Q2 及びスイッ
チングトランジスタQ3 を備えており、一部分を除くと
一方のトランジスタQ1 側には基準電圧VRT−VRBを基
準抵抗R1 〜R16で分圧した基準電圧が供給され、他方
のトランジスタQ2 側にはデジタルコードに変換すべき
アナログ信号Vinがそれぞれ供給されている。そして共
通エミッタは、後述するコントロール信号によってスイ
ッチングされるスイッチングトランジスタQ3 を介し
て、それぞれ電流源Iに共通して接続される。
【0016】また、トランジスタQ1 ,Q2 のコレクタ
には抵抗rを介して電源VDDが供給され、その出力端子
は7個の下位コンパレータ51〜57の比較器CD1〜C
D7にそれぞれ入力され、下位コンパレータ51〜57の
初段アンプを兼用している。各スイッチングブロック内
のトランジスタQ1 ,Q2 は、それぞれのベースエミッ
タ間電圧VBEのバラツキが極めて小さくなるように、I
C基板上でそのエミッタ領域が他のトランジスタ素子よ
り広くなるように設定され、VBEのバラツキが少なくと
も変換ビットのLSBの量子化レベル幅よりも、さらに
小さくなるように設定されている。そのため、このマト
リックス状に配置されたスイッチングブロックの領域
は、IC化に際して最も大きな領域を占めることにな
る。
【0017】斜線を引いたスイッチングブロック11,
12,16,17,21,22,26,27,31,3
2,36,37,41,42,46,47は2ビットの
下位変換コードに対して、さらに2ビットの冗長ビット
を出力するものであり、特にこの中で、11,12,4
6,47はコントロール信号によって能動化されたとき
に、常に一定の2値信号“H”又は“L”が出力される
ように固定した入力信号が与えられている。また、特に
スイッチングブロックの第2行と第4行のトランジスタ
1 ,Q2のコレクタは、スイッチングブロックの第1
行、第3行のトランジスタQ1 ,Q2 のコレクタ出力と
反対方向のラインに接続され、基準電位VRT−VRBが印
加される直列基準抵抗R1 〜R16のラインが折り返しで
作れるように工夫されている。
【0018】61,62,63は3個の上位コンパレー
タを示し、それぞれ比較器CU1〜CU3,相補型の出力ア
ンプCA及びアンドゲートAU1〜AU4を備えている。上
位コンパレータ61〜63の各比較器CU の一方の入力
にはアナログ信号Vinが供給され、他方の入力には前述
したように基準電位VRT−VRBを粗い量子化で分圧した
基準電圧V1 ,V2 ,V3 が供給される。そして、上位
コンパレータ61,62,63の各比較器CU の出力
は、サンプリングされたアナログ信号のレベルに対応し
て“H”又は“L”レベルとなり、各アンドゲートAU
のいずれか1個のみが“1”レベルを出力するように構
成されている。
【0019】各アンドゲートAU の出力信号はワイヤー
ドオア接続され第1のエンコーダ80を介してバイナリ
コードに変換され、後述する選択ゲート93において上
位の2ビットのコードD1,D2 に修正が加えられる。
【0020】下位コンパレータ51〜57も上位コンパ
レータと同様に構成されており、特に下位コンパレータ
53,54,55は上位コンパレータによって選択され
た量子化レベル内をさらに細かく数値化して下位の2ビ
ットのコードD3,D4 を第2のエンコーダ70を介して
出力する。しかし、このAD変換回路では、この下位コ
ンパレータの左右に2ビットの冗長コードを生じるコン
パレータ51,52及び56,57が設けられ、上位コ
ンパレータの変換範囲外のアナログ信号Vinに対しても
コード変換動作が行われるようになされている。
【0021】以下、上記した実施例の動作をアナログ信
号Vinのサンプリング電圧がVS の場合について説明す
る。例えば、サンプリングされたアナログ信号のサンプ
リング電圧VS がVRB<VS <V3 であれば、上位コン
パレータ61,62,63の比較器CU の出力がすべて
“L”となり、そのアンドゲートAU は上から〔000
1〕の2値信号を出力する。そして、この信号〔000
1〕が第1のエンコーダ80に入力されると、ワイヤー
ドオア回路によって最初の2列のライン〔I〕には〔0
0〕、次の2列のライン〔II〕も
〔00〕、次の2列の
ライン〔III 〕には〔01〕が出力される。また、サン
プリング電圧VS がV3 <VS <V2 のときは同様に上
位コンパレータのアンドゲートAU1,AU2,AU3,AU4
から〔0010〕となる信号が出力され、これが第1の
エンコーダ80に入力されるとライン〔I〕から〔0
0〕、ライン〔II〕からは〔01〕、ライン〔III 〕か
らは〔10〕が出力されるように構成されている。
【0022】以下、V2 <VS <V1 ,V1 <VS <V
RTの場合を含めて第1のエンコーダ80の入力と出力の
関係を図3に示す。そして、各アンドゲートAU(1,2,3,
4)の中で2値出力信号がHとなっているコントロールラ
イン(x1 ,x2 ,x3 ,x4)に接続されている各スイ
ッチングブロックのスイッチングトランジスタQ3 がオ
ンに制御され、さらに量子化レベルの細かな数値化が実
行される。例えば、アンドゲートAU3のみが“H”レベ
ルになるとスイッチングブロック31〜37のスイッチ
ングトランジスタQ3 がオンとなり、基準抵抗R7 〜R
13で分圧された基準電圧とサンプリング電圧VS がスイ
ッチングブロック31〜37で差動的に増幅され、下位
のコンパレータ51〜57によって比較されることにな
る。同様に、アンドゲートAU2がHレベルのときはスイ
ッチングブロック21〜27が能動化される。
【0023】このように、下位の変換コードはスイッチ
ングブロックの行単位で、サンプリングされた電圧VS
とその行の基準抵抗で分圧された基準電圧が比較され、
下位コンパレータ51〜57のアンドゲートAD1〜AD8
から図4に示すように2値信号が出力され、この2値信
号がエンコードされることにより、下位コードライン
〔IV〕からは下位2ビットの変換コードD3,D4 が出力
される。又、同時に修正ラインV,VI,VII の出力レベ
ルも図4に示すように変化する。
【0024】そして、以下、、で示すように、こ
の修正ラインV,VI,VII のいずれかに1レベルの信号
が出力されたときに、前記第1のエンコーダ80のライ
ンI,II,III からの上位2ビットのコードD1 ,D2
がオアゲートOR1 ,OR2を介して選択的に出力され
ることになる。
【0025】 修正ラインVI(0ライン)に1が生じ
る変換コード、すなわち下位2ビットの変換コードD
3 ,D4 が上位の変換コードに対応して
〔00〕〔0
1〕〔10〕〔11〕となるときは、禁止ゲート92を
構成するアンドゲートA1 ,A2 の出力が0になるた
め、選択ゲート93内にあるアンドゲートA1 ,A3
4 ,A6 の出力は0になり、第1のエンコーダ80か
ら出力されるライン〔II〕の上位D1 ,D2 のコードが
選択ゲート93のアンドゲートA2 ,A5 及びオアゲー
トOR1 ,OR2 を介してそのまま出力される。この
のケースは、上位2ビットの変換コードを出力するアナ
ログ信号のレベルが下位2ビットの変換コードを出力す
るときのアナログ信号と変化していない場合を示してお
り修正が行われない。
【0026】 修正ラインV(−1ライン)に1が生
じる変換コードのときは、禁止ゲート92を構成するア
ンドゲートA1 の出力が1となり、選択ゲート93のア
ンドゲートA1 ,A4 が開く。その結果、このアンドゲ
ートA1 ,A4 に入力されているラインIの上位2ビッ
トのコードD1 ,D2 がオアゲートOR1 ,OR2 を介
して出力される。こののケースは、上位2ビットD
1 ,D2 を数値化したときのアナログ信号のレベルが、
下位2ビットD3 ,D4 を数値化したときのアナログ信
号より高い場合に修正を行うものであり、例えば図5で
示すように、アナログ信号のサンプリング値VS の真値
がVA であるときに、上位2ビットの変換コードが誤っ
て〔11〕を出力し、下位コンパレータが正しい下位2
ビットの変換コード〔11〕を出力した時に、上位2ビ
ットの変換コード〔11〕から1を引いて〔10〕に修
正して正しいコード出力〔1011〕を得るものであ
る。すなわち、この場合はコントロールラインが間違っ
てスイッチングブロックのラインを選択したことになる
が、冗長ビットを検出する右側の下位コンパレータ57
が〔11〕を出力するために、上位2ビットの変換コー
ドが修正されることになる。
【0027】 修正ラインVII (+1ライン)に1が
生じる変換コードのときは、禁止ゲート92を構成する
アンドゲートA2 の出力が1となり、選択ゲート93の
アンドゲートA3 ,A6 が開かれる。その結果、このア
ンドゲートA3 ,A6 に入力されているラインIII の上
位2ビットのコードD1 ,D2 がオアゲートOR1 ,O
2 を介して出力され、上位2ビットのコードに+1を
加えることになる。すなわち、こののケースは、上位
2ビットD1 ,D2 を数値化したときのアナログ信号の
サンプルレベルがそのときの量子化レベル範囲より低か
った場合に修正を加えるものであって、例えばアナログ
信号の真値が図5のVB 点にあるときに、上位2ビット
〔00〕となったとき、下位2ビットの数値化が〔0
0〕を出力すると、上位2ビット
〔00〕に+1を加え
て〔01〕とし、正しいアナログ信号のサンプル電圧V
B に対応する〔0100〕を出力するようにしたもので
ある。
【0028】このAD変換回路は上記したように下位コ
ンパレータに冗長ビットを検出するコンパレータを加
え、上位の変換コードの範囲外の下位変換コードが出力
されたときは(図5の斜線で示す領域)、修正ラインV
又はVII にHレベルの信号が出力され上位変換コードの
修正を行うので、高速のサンプリングによってサンプリ
ング回路のセトリング特性が悪いときでも、下位の時点
で検出した正確な変換コードを得ることができる。
【0029】なお、スイッチングブロックの第2行及び
第4行では、回路構成の制約から基準電圧の印加方向が
第1行及び第3行と逆になっている。そのため、この第
2行及び第4行がコントロール信号によって選択された
ときは、インバータ100から“1”レベルの信号が反
転ゲート91及びex−OR(1,2)に供給され、修
正ラインV及びVII の信号を反転すると共に、下位2ビ
ットの変換コードD3,D4 のコードを反転するように
している点に注意が必要である。しかし、この反転制御
は基準抵抗R1 〜R16の順序が各スイッチングブロック
に対して左から右方向に順序高い基準電圧を印加するよ
うな回路構成とすることにより省略することも可能であ
る。
【0030】ところで、上記したようなAD変換回路の
場合は、各スイッチングブロックがECL回路で構成さ
れ、そのスイッチングトランジスタ(Q3 )が列毎に共
通して電流源Iに接続される。そして、下位コンパレー
タ51〜57がTTLレベルで動作するときは、スイッ
チングブロックと下位コンパレータの信号レベルを合わ
せることが困難になり、信号レベルを合わせるためにレ
ベルシフト回路を入れると高速性が低下することにな
る。そこで、例えば電流源Iの電源ラインの電圧VEE
−5Vとしたときに、デジタル信号に変換するアナログ
信号のレベル範囲を例えば−1〜−3Vにすればよい
が、この場合は、2Vの電位差の間にスイッチングトラ
ンジスタ(Q3 )と電流源Iのトランジスタが直列に接
続されることになり、安定した定電流源を形成すること
が困難になる。
【0031】図6、図7は、この点を改良した本発明の
AD変換回路を分図として示したもので、それぞれa、
b、c、d、eのラインが相互に接続される。この実施
例によると、定電流Iはバイアス抵抗RS に置き換え
られている。さらに上位コンパレータ61A,62B,
63Cは、後述するように所定の出力電圧を発生する定
電源(バンドギャップレファレンス回路)60から供給
される電圧によって駆動されることにより、上位のアン
ドゲートAU1〜AU4からコントロールラインx1 ,x
2 ,x3 ,x4 に出力される信号レベルを所定の値に規
制するような回路構成とし、各スイッチングトランジス
タ(Q3 )に定電流特性をもたせるように構成してい
る。なお、他の部分は図1、図2と同一記号とされてお
り、その動作説明を省略する。
【0032】本発明のAD変換回路は、上述したように
上位コンパレータからコントロールライン(x1 〜x4)
に出力される信号レベルを所定の値にすることにより、
定電流源Iを省略することを特徴とするものである。図
8は上位コンパレータ62B(61A,63Cも同様で
ある)の回路例を示したもので、例えば上位コンパレー
タ62B(61A,63C)は基準電圧とアナログ信号
が入力される入力端子C1 ,C2 、クロック入力端子C
3 ,C4 、定電源60の電圧入力端子C5 、アンド出力
信号の出力端子C6 ,C7 が設けられている。
【0033】比較信号の入力端子C1 ,C2 に供給され
た信号は差動増幅器COMに入力され、その出力は次の
クロック信号によってラッチ回路FFにラッチされる。
ラッチ回路FFの出力はレベルシフト回路LSを介し
て、アンド回路を形成する差動回路DAに入力される。
この差動回路DAの一方の出力は、図7のアンドゲート
U1〜AU4の出力と同様に出力端子C6 から上位のエン
コーダ80に供給され、他方の出力は出力端子C7 から
下段の上位コンパレータの出力端子C6 に接続されてい
る。各上位コンパレータの出力端子C6 の信号は、前述
したようにアナログ信号が高くなると順次“H”レベル
に反転し、エンコーダ80より上位2ビットのデジタル
信号を出力する。上位コンパレータ62Bの出力端子x
B の出力信号はコントロールラインx2を介して、スイ
ッチングブロックのスイッチングトランジスタ(Q3
を制御する。
【0034】ところで、端子C5 に入力されている定電
源60の出力が後述する電源回路によって、例えば一定
の出力電圧ER(0.8V)+3Vf (Vf はPN接合電
圧)を出力しているものとすると、スイッチングトラン
ジスタ(Q3 )のエミッタに加わる電圧ES は、トラン
ジスタT1 のベース・エミッタ間電圧をVBE(T1 )、
ダルオードD1 の順方向電圧降下をVDf,スイッチング
トランジスタQ3 のベース・エミッタ間電圧をVBE(Q
3 )とすると、 ES =ER +3Vf −eD −VBE(T1 )−VDf−VBE(Q3 ) となる。(但し、eD は抵抗RL の電圧降下で約0.3
Vである)
【0035】ここで、Vf =VBE(T1)=VDf=V
BE(Q3 )とすると、 ES =ER −0.3V となり、温度や電源電圧によって変動しない一定の電圧
を与えることができる。
【0036】差動回路DAのトランジスタT2 がオフ
(C6 の出力が“1”)のときは、ES =ER となり、
マトリックス構成の或る行のスイッチングトランジスタ
3 が定電源と動作するが、他の上位コンパレータの端
子C6 の出力は0.3Vだけ低下するため、マトリック
ス構成の他の行のスイッチングトランジスタ(Q3 )は
オフになる。したがって、上位コンパレータから“1”
レベルの信号が出力されるときに、この上位コンパレー
タのコントロールラインxに接続されているスイッチン
グブロックのみが定電源で駆動されることになり、図
1、図2の定電流源Iを省略することができる。その結
果、アナログ信号の変換レベルを−1V〜−3Vに設定
することが可能になり、このレベル範囲で比較したスイ
ッチングブロックの出力は、そのまま0〜−5Vの電圧
が印加されているTTLレベルの下位コンパレータ(5
1〜57)の入力レベルとすることができる。
【0037】図9は定電源60の一実施例を示したもの
で、この回路はバンドギャップレファレンス回路として
よく知られている。すなわち、温度に対して電圧が−2
mVの割合で下降するVBEと、温度に対して電圧が上昇
する接合電圧VT の変化を利用して、常に一定の定電圧
R と+3Vf の電圧を得るものである。この回路は本
発明の要旨に直接関係しないので、その詳細な説明を省
略する。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本考案のAD変換
回路はスイッチングブロックを能動化するスイッチング
トランジスタに対して、上位コンパレータから直接定電
流特性が得られるような所定の電圧をロジックレベルと
して供給するようにしているから、スイッチングブロッ
クに接続される定電流トランジスタを省略することがで
き、IC化の際に回路構成を簡易化すると共に、スピー
ドアップをはかることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基礎となるAD変換回路の一実施例を
示す回路の分図である。
【図2】本発明の基礎となるAD変換回路の一実施例を
示す回路の分図である。
【図3】上位変換コードを示すパターン図である。
【図4】下位変換コードを示すパターン図である。
【図5】量子化レベルの変換コードの関係を示す図であ
る。
【図6】本発明の一実施例を示すAD変換回路の分図で
ある。
【図7】本発明の一実施例を示すAD変換回路の分図で
ある。
【図8】上位コンパレータの一例を示す回路図である。
【図9】定電源の一例を示す回路図である。
【図10】直並列型AD変換回路のブロック図である。
【図11】サンプリングのタイミング波形図である。
【図12】(a),(b)はサンプリング波形図である。
【符号の説明】
11〜17,21〜27,31〜37,41〜47 ス
イッチングブロック 51〜57 下位コンパレータ 61A〜63C 上位コンパレータ 80 第1のエンコーダ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03M 1/14 H03M 1/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準電位を直列接続したn個の抵抗からな
    る複数の抵抗群によって分圧した各基準電圧と、被変換
    入力信号を比較するマトリックス状に配列されたスイッ
    チングブロックと、 行方向に配置されている前記スイッチングブロックの特
    定の位置に供給されている前記分圧された基準電圧と、
    前記被変換入力信号の比較結果に基づいて上位ビットの
    変換コードを得る上位コンパレータと、 列方向に配置されている前記スイッチングブロックに対
    して供給されている前記分圧された各基準電圧と、前記
    被変換入力信号の比較結果に基づいて下位ビットの変換
    コードを得る下位コンパレータを備えたAD変換回路に
    おいて、 前記各スイッチングブロックは、それぞれの出力が列方
    向で第1の電源ラインに接続されている一対の差動トラ
    ンジスタと、前記差動トランジスタの共通電流源として
    第2の電源ラインにバイアス抵抗を介して接続された
    イッチングトランジスタにより構成し、 前記各スイッチングトランジスタの制御電極を、前記ス
    イッチングブロックの行方向で共通接続すると共に、
    記上位コンパレータの出力結果に応じて出力されるコン
    トロール信号ラインに接続し、該コントロール信号ライ
    ンの信号により前記スイッチングブロックを選択すると
    共に、該コントロール信号ラインから出力される信号の
    レベルを定電圧化することによって前記一対の差動トラ
    ンジスタの動作電流を一定化するようにしたことを特徴
    とするAD変換回路。
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JPS61120530A (ja) * 1984-11-15 1986-06-07 Toshiba Corp アナログ・デジタル変換器
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