JP2811331B2 - 骨形成促進剤 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は骨形成促進剤に関し、さらに詳しくはL−カ
ルノシン亜鉛塩を有効成分とする骨形成促進剤に関す
る。
ルノシン亜鉛塩を有効成分とする骨形成促進剤に関す
る。
[従来の技術] 老令化に伴い骨量が減少し、若年においても先天的、
特発的に骨中カルシウムが血中へ異常吸収移行されて骨
中カルシウム減少、骨量減少を起し、骨代謝、骨形成が
不全となる。
特発的に骨中カルシウムが血中へ異常吸収移行されて骨
中カルシウム減少、骨量減少を起し、骨代謝、骨形成が
不全となる。
骨代謝、骨形成に異常が生じると骨折、骨軟化症、骨
粗鬆症、腰背痛を引き起す。近年、老令化社会を向え、
骨形成不全疾患が増加し、また、若年層においても食生
活の偏重によりカルシウム不足から生じる同様の疾患が
増加しつつある。骨形成不全に伴う疾患の薬物療法にカ
ルシトニン、活性型ビタミンD3剤が汎用されており、そ
の他ホルモン剤、カルシウム製剤が用いられている。
粗鬆症、腰背痛を引き起す。近年、老令化社会を向え、
骨形成不全疾患が増加し、また、若年層においても食生
活の偏重によりカルシウム不足から生じる同様の疾患が
増加しつつある。骨形成不全に伴う疾患の薬物療法にカ
ルシトニン、活性型ビタミンD3剤が汎用されており、そ
の他ホルモン剤、カルシウム製剤が用いられている。
骨形成、石灰化の実質的マーカーとしては骨カルシウ
ム量、アルカリ性ホスファターゼ活性、DNA含量の測定
によってなされ、骨中のこれらの含量が高いほど骨形
成、代謝が盛んであるとされる。
ム量、アルカリ性ホスファターゼ活性、DNA含量の測定
によってなされ、骨中のこれらの含量が高いほど骨形
成、代謝が盛んであるとされる。
また、亜鉛が骨形成の刺激及び石灰化の活性化因子と
して重要な役割を果たしていることがインビボ(Metabo
lism,35,1044−1047,1986、Biochem.Pharmacol.,35,773
−777,1986)及びインビトロ(Biochem.Pharmacol.,36,
4007−4012,1987、ibid.,37,4075−4080,1988)に示さ
れており、さらに亜鉛が骨タンパク合成を刺激すること
が示されている(Biochem.Pharmacol.,37,4075−4080
(1988)。
して重要な役割を果たしていることがインビボ(Metabo
lism,35,1044−1047,1986、Biochem.Pharmacol.,35,773
−777,1986)及びインビトロ(Biochem.Pharmacol.,36,
4007−4012,1987、ibid.,37,4075−4080,1988)に示さ
れており、さらに亜鉛が骨タンパク合成を刺激すること
が示されている(Biochem.Pharmacol.,37,4075−4080
(1988)。
L−カルノシン亜鉛塩は、β−アラニンとL−ヒスチ
ジンから成るL−カルノシンの亜鉛塩であり、消化性潰
瘍治療作用(特開昭59−33270号)、肝障害の予防、治
療作用(特開昭63−14728号)について知られており、
抗潰瘍作用機序にフリーラジカル反応の抑制(抗活性酸
素作用)が関与することが示唆されている(日本消化器
病学会雑誌,85巻:臨時増刊号,644頁,1987年)。
ジンから成るL−カルノシンの亜鉛塩であり、消化性潰
瘍治療作用(特開昭59−33270号)、肝障害の予防、治
療作用(特開昭63−14728号)について知られており、
抗潰瘍作用機序にフリーラジカル反応の抑制(抗活性酸
素作用)が関与することが示唆されている(日本消化器
病学会雑誌,85巻:臨時増刊号,644頁,1987年)。
しかし、L−カルノシン亜鉛塩の骨形成促進作用につ
いては知られていない。
いては知られていない。
[発明が解決しようとする課題] 現在、骨形成不全に伴う疾患にはカルシトニン、活性
型ビタミンD3剤が主に使用されている。カルシトニンは
骨粗鬆症における疼痛に優れた効果を示すが、ペプチド
であるため経口投与で効果を示さず、注射剤としてのみ
使用されており、投与の不便さ、投与時の苦痛が問題で
ある。活性型ビタミンD3剤は骨形成作用、疼痛改善作用
などの効果が十分でなく、また、高カルシウム血症を引
き起すなどの短所を有する。一方、前述の文献により、
亜鉛に骨形成促進作用が示唆されているが薬剤としての
使用に至っておらず、亜鉛自体では吸収、代謝及び毒性
の点で問題があり、骨形成能においてより優れた物質が
望まれる。
型ビタミンD3剤が主に使用されている。カルシトニンは
骨粗鬆症における疼痛に優れた効果を示すが、ペプチド
であるため経口投与で効果を示さず、注射剤としてのみ
使用されており、投与の不便さ、投与時の苦痛が問題で
ある。活性型ビタミンD3剤は骨形成作用、疼痛改善作用
などの効果が十分でなく、また、高カルシウム血症を引
き起すなどの短所を有する。一方、前述の文献により、
亜鉛に骨形成促進作用が示唆されているが薬剤としての
使用に至っておらず、亜鉛自体では吸収、代謝及び毒性
の点で問題があり、骨形成能においてより優れた物質が
望まれる。
[課題を解決するための手段] 本発明は上記の欠点を克服した骨形成促進剤を提供す
る。本発明の骨形成促進剤はL−カルノシン亜鉛塩を有
効成分とするものであり、従来のカルシトニン、活性化
ビタミンD3剤と全く異なる新しいタイプの骨形成促進剤
である。
る。本発明の骨形成促進剤はL−カルノシン亜鉛塩を有
効成分とするものであり、従来のカルシトニン、活性化
ビタミンD3剤と全く異なる新しいタイプの骨形成促進剤
である。
L−カルノシン亜鉛塩は不定形または結晶性の2つの
タイプが存在するが、骨形成促進作用に差はない。
タイプが存在するが、骨形成促進作用に差はない。
結晶性L−カルノシン亜鉛塩は室温または加温下で無
水または含水極性有機溶媒中でL−カルノシン1モルに
して亜鉛塩及びアルカリ金属化合物をそれぞれ0.8〜1.2
モル及び1.6〜2.4モル使用して反応を行うことにより得
られる。極性有機溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、プロパノール等のアルコール類、アセトニトリル、
ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアルデヒ
ド、テトラヒドロフラン、アセトン等であり、約50%ま
で水を含んだものでも使用可能である。アルカリ金属化
合物としては、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸
化ナトリウム、カリウムアルコラート、ナトリウムアル
コラート等が用いられる。不定形L−カルノシン亜鉛塩
は無水または含水極性有機溶媒の代わりに水を用いるこ
とにより製造できる。
水または含水極性有機溶媒中でL−カルノシン1モルに
して亜鉛塩及びアルカリ金属化合物をそれぞれ0.8〜1.2
モル及び1.6〜2.4モル使用して反応を行うことにより得
られる。極性有機溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、プロパノール等のアルコール類、アセトニトリル、
ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアルデヒ
ド、テトラヒドロフラン、アセトン等であり、約50%ま
で水を含んだものでも使用可能である。アルカリ金属化
合物としては、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸
化ナトリウム、カリウムアルコラート、ナトリウムアル
コラート等が用いられる。不定形L−カルノシン亜鉛塩
は無水または含水極性有機溶媒の代わりに水を用いるこ
とにより製造できる。
本発明の骨形成促進作用の薬理試験には結晶性のL−
カルノシン亜鉛塩を用いた。結晶性L−カルノシン亜鉛
塩の具体的な製造法を次の参考例に示す。
カルノシン亜鉛塩を用いた。結晶性L−カルノシン亜鉛
塩の具体的な製造法を次の参考例に示す。
参考例 メタノール100mlに3.51gの水酸化ナトリウムを溶解
し、L−カルノシン9.96gを加えて均一な溶媒とした。
これに、酢酸亜鉛二水和物9.67gをメタノール145mlに溶
解した溶液を、撹拌下30分を要して滴下したところ次第
に白色沈澱が生じた。滴下終了後、2時間撹拌し一夜放
置後、濾過し140mlの水で洗い80℃にて5時間風乾して
白色粉末状結晶12.4gを得た。
し、L−カルノシン9.96gを加えて均一な溶媒とした。
これに、酢酸亜鉛二水和物9.67gをメタノール145mlに溶
解した溶液を、撹拌下30分を要して滴下したところ次第
に白色沈澱が生じた。滴下終了後、2時間撹拌し一夜放
置後、濾過し140mlの水で洗い80℃にて5時間風乾して
白色粉末状結晶12.4gを得た。
IR(KBr)cm-1:3292,1626,1563,1389,1262,1230,111
7,1060,1030,999,982,883,787 元素分析値(C9H12N4O3Znとして): C H N Zn 理論値(%) 37.33 4.18 19.35 22.53 測定値(%) 37.07 4.27 19.06 22.50 [作 用] L−カルノシン亜鉛塩の骨形成促進作用について、幼
若ラットを用い、大腿部骨幹におけるカルシウム含量、
亜鉛含量、アルカリ性ホスファターデ活性及びDNA含量
の上昇効果によって確認した。比較化合物として硫酸亜
鉛を用いた。
7,1060,1030,999,982,883,787 元素分析値(C9H12N4O3Znとして): C H N Zn 理論値(%) 37.33 4.18 19.35 22.53 測定値(%) 37.07 4.27 19.06 22.50 [作 用] L−カルノシン亜鉛塩の骨形成促進作用について、幼
若ラットを用い、大腿部骨幹におけるカルシウム含量、
亜鉛含量、アルカリ性ホスファターデ活性及びDNA含量
の上昇効果によって確認した。比較化合物として硫酸亜
鉛を用いた。
(材料及び方法) 幼若な雄性ウィスター系ラット5匹を1群として用い
た。被験薬はL−カルノシン亜鉛塩を1N塩酸に溶解し、
1N水酸化ナトリウムでpH7に調整した溶液を、対照化合
物として硫酸亜鉛を精製水に溶解した溶液を、それぞれ
経口投与した。コントロール群は溶媒のみ経口投与し
た。
た。被験薬はL−カルノシン亜鉛塩を1N塩酸に溶解し、
1N水酸化ナトリウムでpH7に調整した溶液を、対照化合
物として硫酸亜鉛を精製水に溶解した溶液を、それぞれ
経口投与した。コントロール群は溶媒のみ経口投与し
た。
被験薬を亜鉛に換算して5.5mg/kgに相当する量を1日
1回、3日間経口投与した。最終投与24時間後に屠殺
し、ラットをエーテル軽麻酔下にて大腿部をとり出し、
軟組織と骨髄を取り除き、骨幹と骨端(骨幹端組織を含
む)を分離して大腿部骨幹断片を作成した。
1回、3日間経口投与した。最終投与24時間後に屠殺
し、ラットをエーテル軽麻酔下にて大腿部をとり出し、
軟組織と骨髄を取り除き、骨幹と骨端(骨幹端組織を含
む)を分離して大腿部骨幹断片を作成した。
骨カルシウム含量の測定 大腿部骨幹組織を640℃で24時間灰化し、重量を測
り、その後6N塩酸に溶解してカルシウム量を原子吸光光
度にて測定した。骨カルシウムはmg/g骨灰として表わし
た。
り、その後6N塩酸に溶解してカルシウム量を原子吸光光
度にて測定した。骨カルシウムはmg/g骨灰として表わし
た。
アルカリ性ホスファターゼ活性の測定 大腿部骨幹組織を氷冷した6.5mMバルビタール緩衝液
(pH7.4)3mlに浸し、小片に切りテフロン乳棒のついた
Potter−Elvehjemホモジナイザーにて均質とし超音波装
置にて60秒間かけて破壊した。600回転/分にて5分間
遠心分離し、得られた上清を酵素活性の測定に使用し
た。アルカリ性ホスファターゼ活性はWalterとSchuttの
方法(Bergmeyer HU(ed)Methods of enzymatic analy
sis,Vol.1−2,Academic Press,New York,PP856−860,19
65)に準じて測定した。酵素活性は遊離したp−ニトロ
フェノールのμmol/分/タンパク質(mg)で表わした。
タンパク質の濃度はLowryらの方法(J.Biol.Chem.,193,
265−273,1951)に準じて測定した。
(pH7.4)3mlに浸し、小片に切りテフロン乳棒のついた
Potter−Elvehjemホモジナイザーにて均質とし超音波装
置にて60秒間かけて破壊した。600回転/分にて5分間
遠心分離し、得られた上清を酵素活性の測定に使用し
た。アルカリ性ホスファターゼ活性はWalterとSchuttの
方法(Bergmeyer HU(ed)Methods of enzymatic analy
sis,Vol.1−2,Academic Press,New York,PP856−860,19
65)に準じて測定した。酵素活性は遊離したp−ニトロ
フェノールのμmol/分/タンパク質(mg)で表わした。
タンパク質の濃度はLowryらの方法(J.Biol.Chem.,193,
265−273,1951)に準じて測定した。
デオキシリボ核酸(DNA)含量の測定 大腿部骨幹小片を、骨組織ホモジネート後、氷冷した
0.1N水酸化ナトリウム溶液4.0mlにて24時間振り混ぜ
た。アルカリ抽出後、試料を10,000回転で5分間遠心分
離し、上清をCeriottiの方法(J.Biol.Chem.,214,39−7
7,1955)に準じて測定した。DNA含量は、総DNA量(mg)
/g骨湿重量として表わした。
0.1N水酸化ナトリウム溶液4.0mlにて24時間振り混ぜ
た。アルカリ抽出後、試料を10,000回転で5分間遠心分
離し、上清をCeriottiの方法(J.Biol.Chem.,214,39−7
7,1955)に準じて測定した。DNA含量は、総DNA量(mg)
/g骨湿重量として表わした。
亜鉛含量の測定 大腿部骨幹断片を硝酸で消化させ(Biochem.Pharmaco
l.,36,4007−4012,1986)、亜鉛を原子吸光光度法に測
定した。亜鉛含量はμg亜鉛/g骨湿重量で表わした。結
果を表1に示した。
l.,36,4007−4012,1986)、亜鉛を原子吸光光度法に測
定した。亜鉛含量はμg亜鉛/g骨湿重量で表わした。結
果を表1に示した。
データは平均値±標準誤差として表わした。有意差は
Studentのt−検定を用いて求め、P値が0.05以下であ
れば統計学的に有意差ありとした。
Studentのt−検定を用いて求め、P値が0.05以下であ
れば統計学的に有意差ありとした。
表1から明らかなように、硫酸亜鉛は大腿部骨幹の亜
鉛量、カルシウム量、アルカリ性ホスファターゼ活性を
増加させるが、DNA量に関しては有意な変動をきたさな
かった。一方、L−カルノシン亜鉛塩は亜鉛量、カルシ
ウム量、アルカリ性ホスファターゼ活性の増加、さらに
それに加えてDNA量を増加させた。このように、亜鉛と
して同量(5.5mg/kg)の投与量にて、骨形成促進作用に
おいてL−カルノシン亜鉛塩は硫酸亜鉛より強いことが
確認された。
鉛量、カルシウム量、アルカリ性ホスファターゼ活性を
増加させるが、DNA量に関しては有意な変動をきたさな
かった。一方、L−カルノシン亜鉛塩は亜鉛量、カルシ
ウム量、アルカリ性ホスファターゼ活性の増加、さらに
それに加えてDNA量を増加させた。このように、亜鉛と
して同量(5.5mg/kg)の投与量にて、骨形成促進作用に
おいてL−カルノシン亜鉛塩は硫酸亜鉛より強いことが
確認された。
(毒性試験) 体重150−200gのWistar系雌雄ラットを各1群10匹と
して、結晶性L−カルノシン亜鉛塩を各10g/kgずつ経口
投与し、7日間観察したがいずれも死亡例は認められな
かった。また、いずれのラットにおいても下痢の症状は
認められなかった。一方、硫酸亜鉛のラットの経口投与
によるLD50値は1374mg/Kg[化学物質の安全性評価(I
I)、化学工業日報社、(昭和58年)]であり、また、
硫酸亜鉛には嘔吐、悪心、下痢などの副作用が知られて
いる。従って、L−カルノシン亜鉛塩の法が硫酸亜鉛よ
り安全性が高い。
して、結晶性L−カルノシン亜鉛塩を各10g/kgずつ経口
投与し、7日間観察したがいずれも死亡例は認められな
かった。また、いずれのラットにおいても下痢の症状は
認められなかった。一方、硫酸亜鉛のラットの経口投与
によるLD50値は1374mg/Kg[化学物質の安全性評価(I
I)、化学工業日報社、(昭和58年)]であり、また、
硫酸亜鉛には嘔吐、悪心、下痢などの副作用が知られて
いる。従って、L−カルノシン亜鉛塩の法が硫酸亜鉛よ
り安全性が高い。
L−カルノシン亜鉛塩は、製薬上許容される補助剤を
配合して、経口投与あるいは非経口投与用製剤とするこ
とができるが、特に経口投与が好ましい。経口投与用の
製剤としては、上記化合物を適当な添加剤、たとえば乳
糖、マンニット、トウモロコシデンプン、結晶セルロー
ス等の賦形剤、セルロース誘導体、アラビアゴム、ゼラ
チン等の結合剤、カルボキシメチルセルロースカルシウ
ム等の崩壊剤、タルク、ステアリン酸マグネシウム等の
滑沢剤等々と適当に組み合わせることにより錠剤、散
在、顆粒剤、カプセル剤とすることができる。また、こ
れらの固形製剤をヒドロキシプロピルメチルセルロース
フタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセ
テートサクシナート、セルロースアセテートフタレー
ト、メタアクリレートコーポリマーなどの被覆用基剤を
用いて腸溶性製剤とすることができる。さらに、中鎖脂
肪酸トリグリセライド、サフラワー油、大豆油あるいは
ポリエチレングリコール400等に溶解し、軟カプセル剤
とすることもできる。非経口投与用の製剤としては、例
えば水、エタノール、グリセリン、慣用な界面活性剤等
を組み合わせることにより注射用液剤とし、また、坐剤
用基剤を用いて坐剤とすることができる。
配合して、経口投与あるいは非経口投与用製剤とするこ
とができるが、特に経口投与が好ましい。経口投与用の
製剤としては、上記化合物を適当な添加剤、たとえば乳
糖、マンニット、トウモロコシデンプン、結晶セルロー
ス等の賦形剤、セルロース誘導体、アラビアゴム、ゼラ
チン等の結合剤、カルボキシメチルセルロースカルシウ
ム等の崩壊剤、タルク、ステアリン酸マグネシウム等の
滑沢剤等々と適当に組み合わせることにより錠剤、散
在、顆粒剤、カプセル剤とすることができる。また、こ
れらの固形製剤をヒドロキシプロピルメチルセルロース
フタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセ
テートサクシナート、セルロースアセテートフタレー
ト、メタアクリレートコーポリマーなどの被覆用基剤を
用いて腸溶性製剤とすることができる。さらに、中鎖脂
肪酸トリグリセライド、サフラワー油、大豆油あるいは
ポリエチレングリコール400等に溶解し、軟カプセル剤
とすることもできる。非経口投与用の製剤としては、例
えば水、エタノール、グリセリン、慣用な界面活性剤等
を組み合わせることにより注射用液剤とし、また、坐剤
用基剤を用いて坐剤とすることができる。
投与量は年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、投
与期間により異なるが、通常、経口投与の場合には1−
2000mg/日、好ましくは10−200mg/日の投与範囲で1日
1〜3回の範囲で投与する。
与期間により異なるが、通常、経口投与の場合には1−
2000mg/日、好ましくは10−200mg/日の投与範囲で1日
1〜3回の範囲で投与する。
製剤例1 結晶性L−カルノシン亜鉛塩 50g 乳糖 315g トウモロコシデンプン 125g 結晶セルロース 25g 上記成分を均一に混合し、7.5%ヒドロキシプロピル
セルロース水溶液200mlを加え、押出し造粒機により、
直径0.5mmスクリーンを用いて顆粒とし、直ちにマルメ
ライザーにより丸めた後、乾燥し顆粒剤とした。
セルロース水溶液200mlを加え、押出し造粒機により、
直径0.5mmスクリーンを用いて顆粒とし、直ちにマルメ
ライザーにより丸めた後、乾燥し顆粒剤とした。
製剤例2 結晶性L−カルノシン亜鉛塩 20g 乳糖 100g トウモロコシデンプン 36g 結晶セルロース 30g カルボキシメチルセルロースカルシウム 10g ステアリン酸マグネシウム 4g 上記組成の成分を均一に混合し、単発打錠機にて直径
7.5mmの杵で1錠200mgの錠剤とした。
7.5mmの杵で1錠200mgの錠剤とした。
次いで、この錠剤に下記組成のコーティング液をスプ
レーコーティングし、1錠当り10mgの被覆を施し、腸溶
性フィルムコーティング錠剤とした。
レーコーティングし、1錠当り10mgの被覆を施し、腸溶
性フィルムコーティング錠剤とした。
コーティング液組成: ヒドロキシプロピルメチルセルロース フタレート 8.0(W/W)% グリセリン脂肪酸エステル 0.4(W/W)% 塩化メチレン 50.0(W/W)% サラシミツロウ 0.1(W/W)% イソプロパノール 41.5(W/W)% [発明の効果] L−カルノシン亜鉛塩を有効成分とする本発明の骨形
成促進剤は、骨中のカルシウム濃度、亜鉛濃度、DNA濃
度、アルカリ性ホスファターゼ活性の増加作用に優れて
おり、毒性、副作用が極めて低いので骨形成、骨代謝異
常によって生じる骨折、骨軟化症、骨粗鬆症、腰背痛の
治療薬として有用である。特に、経口投与にてこれらの
効果を示すことも本発明の特徴である。
成促進剤は、骨中のカルシウム濃度、亜鉛濃度、DNA濃
度、アルカリ性ホスファターゼ活性の増加作用に優れて
おり、毒性、副作用が極めて低いので骨形成、骨代謝異
常によって生じる骨折、骨軟化症、骨粗鬆症、腰背痛の
治療薬として有用である。特に、経口投与にてこれらの
効果を示すことも本発明の特徴である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−42471(JP,A) 特開 昭63−14728(JP,A) 特開 昭60−4172(JP,A) 特開 昭59−33270(JP,A) 国際公開91/4737(WO,A1) Res.Exp.Med.,190 (2),105−110(1990) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 31/415 CA(STN)
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- 【請求項1】L−カルノシン亜鉛塩を有効成分とする骨
形成促進剤
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