JP2811010B2 - 食肉加工用液 - Google Patents
食肉加工用液Info
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- JP2811010B2 JP2811010B2 JP1237743A JP23774389A JP2811010B2 JP 2811010 B2 JP2811010 B2 JP 2811010B2 JP 1237743 A JP1237743 A JP 1237743A JP 23774389 A JP23774389 A JP 23774389A JP 2811010 B2 JP2811010 B2 JP 2811010B2
- Authority
- JP
- Japan
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- meat
- glutaminase
- glutamine
- salt
- liquid
- Prior art date
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、改良された食肉加工用漬込み液に関する。
従来の技術 食肉加工用漬込み液は、塩漬け液乃至ピックルとも呼
ばれ、食肉に貯蔵性を与えると共に、肉の風味、色調等
をととのえ、肉質の向上をはかり、品質を固定化させる
目的で用いられ、ハム、ソーセージ、ベーコン等の肉加
工品の製造には欠くことのできないものである。該液は
基本的には食塩と亜硝酸塩等の発色剤とからなり、他に
目的に応じて発色助剤、結着剤、保存料、香辛料、着色
料、調味料、結着補強剤等の各種の成分が任意に配合さ
れ、また従来より該液の組成の改良や該液を用いた肉加
工工程の改善等が種々検討されてきている(例えば特開
昭62−118841号公報、特開昭62−29953号公報等参
照)。
ばれ、食肉に貯蔵性を与えると共に、肉の風味、色調等
をととのえ、肉質の向上をはかり、品質を固定化させる
目的で用いられ、ハム、ソーセージ、ベーコン等の肉加
工品の製造には欠くことのできないものである。該液は
基本的には食塩と亜硝酸塩等の発色剤とからなり、他に
目的に応じて発色助剤、結着剤、保存料、香辛料、着色
料、調味料、結着補強剤等の各種の成分が任意に配合さ
れ、また従来より該液の組成の改良や該液を用いた肉加
工工程の改善等が種々検討されてきている(例えば特開
昭62−118841号公報、特開昭62−29953号公報等参
照)。
一方、畜肉資源の有効利用の一策として、例えば肉の
軟化にパパイン等の酵素を用いた処理が行われている
が、かかる酵素処理と上記食肉加工用漬込み液とを結び
付ける研究は現在皆無である。これは酵素自体の特異性
に起因している。即ち、酵素は基質特異的であり、作用
温度、作用pHに制限があり、各種物質により活性が阻害
されたり失活し、その耐塩性も弱く、従って上記漬込み
液のように比較的食塩濃度が高くしかも各種の配合成分
を含有する液中で、充分な活性を保持し且つ食肉に所望
の作用を発揮することは非常に困難であることが予想さ
れる。
軟化にパパイン等の酵素を用いた処理が行われている
が、かかる酵素処理と上記食肉加工用漬込み液とを結び
付ける研究は現在皆無である。これは酵素自体の特異性
に起因している。即ち、酵素は基質特異的であり、作用
温度、作用pHに制限があり、各種物質により活性が阻害
されたり失活し、その耐塩性も弱く、従って上記漬込み
液のように比較的食塩濃度が高くしかも各種の配合成分
を含有する液中で、充分な活性を保持し且つ食肉に所望
の作用を発揮することは非常に困難であることが予想さ
れる。
発明が解決しようとする課題 本発明者らは、上記食肉加工用漬込み液につき、単な
る調味料、香辛料等による味付け技術の改良にとどまら
ず、原料肉そのものの品質改善を目的とし、また最近の
傾向である健康嗜好に基づく低カロリー化、低塩化、天
然物嗜好、高級化等の要求をも満たし得る新しい漬込み
液の開発を目的として鋭意研究を重ねた。その過程にお
いて、肉の旨味や肉様の味(Brothy taste)の発現に
は、肉中に含まれる5′−イノシン酸(IMP)や遊離ア
ミノ酸(特にグルタミン酸)が大きく寄与するといわれ
ていることに着目し、之等肉本来の有する旨味、風味を
引き出すことが肉質改善の一つの方法になり得ると考
え、この着想から更に研究を重ねた。そして原料肉にグ
ルタミナーゼを作用させるという新しい観点から、該グ
ルタミナーゼを配合した食肉加工用漬込み液を作成し、
該液による肉の塩漬け加工を行なった所、実に驚くべき
ことに、この加工工程において上記液中のグルタミナー
ゼは非常に安定して優れた活性を発現し、しかも原料肉
中のグルタミンにのみ特異的に作用してこれをグルタミ
ン酸に転換させ、かくしてグルタミン酸の増量により肉
の呈味、風味を著しく増強させ得るという事実を発見し
た。
る調味料、香辛料等による味付け技術の改良にとどまら
ず、原料肉そのものの品質改善を目的とし、また最近の
傾向である健康嗜好に基づく低カロリー化、低塩化、天
然物嗜好、高級化等の要求をも満たし得る新しい漬込み
液の開発を目的として鋭意研究を重ねた。その過程にお
いて、肉の旨味や肉様の味(Brothy taste)の発現に
は、肉中に含まれる5′−イノシン酸(IMP)や遊離ア
ミノ酸(特にグルタミン酸)が大きく寄与するといわれ
ていることに着目し、之等肉本来の有する旨味、風味を
引き出すことが肉質改善の一つの方法になり得ると考
え、この着想から更に研究を重ねた。そして原料肉にグ
ルタミナーゼを作用させるという新しい観点から、該グ
ルタミナーゼを配合した食肉加工用漬込み液を作成し、
該液による肉の塩漬け加工を行なった所、実に驚くべき
ことに、この加工工程において上記液中のグルタミナー
ゼは非常に安定して優れた活性を発現し、しかも原料肉
中のグルタミンにのみ特異的に作用してこれをグルタミ
ン酸に転換させ、かくしてグルタミン酸の増量により肉
の呈味、風味を著しく増強させ得るという事実を発見し
た。
本発明はこの新しい知見に基づいて完成されたもので
ある。
ある。
課題を解決するための手段 即ち、本発明は食肉加工用漬込み液において、グルタ
ミナーゼを配合したことを特徴とする食肉加工用液に係
わる。
ミナーゼを配合したことを特徴とする食肉加工用液に係
わる。
本発明の食肉加工用漬込み液は、グルタミナーゼを配
合することを除いて、従来公知の各種組成のものである
ことができる。該液の代表的なものとしては、食塩及び
発色剤と共に発色助剤、結着剤、保存料、調味料、香辛
料及び結着補強剤から選ばれる少なくとも1種を含有す
るものを例示できる。上記において発色剤としては例え
ば亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム等の亜硝酸塩を、
発色助剤としては例えばL−アスコルビン酸又はそのナ
トリウム塩等の塩類、エリソルビン酸又はそのナトリウ
ム塩等の塩類、ニコチン酸アミド等を、結着剤としては
例えばピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウ
ム、メタリン酸ナトリウム等の重合リン酸塩等を、保存
料としては例えばソルビン酸又はそのカリウム塩等の塩
類等を、調味料としてはコハク酸ナトリウム、5′−イ
ノシン酸ナトリウム、5′−リボヌクレオチドナトリウ
ム等の核酸系呈味物質、砂糖等の糖類、ソルビット等の
糖アルコール類、デキストリン等の糖類等を、香辛料と
しては、例えばコショウ、コリアンダー、ローレル、オ
ールスパイス、ニクズク、トウガラシ、ウィキョウ、コ
ズイシ、セージ、タイム、月桂樹葉、丁香、ショウガ、
タマネギ、ニンニク、ケイ皮等を、また結着補強剤とし
ては例えば卵白蛋白質、乳蛋白質、カゼイン類、ゼラチ
ン、小麦蛋白質、大豆蛋白質等の動植物蛋白質、その部
分分解物や澱粉等を、それぞれ例示できる。また上記食
肉加工用液には必要に応じてタール系合成色素や植物性
天然色素、食用赤色3号、食用赤色4号等の着色料等や
食用油脂等を配合することも可能である。
合することを除いて、従来公知の各種組成のものである
ことができる。該液の代表的なものとしては、食塩及び
発色剤と共に発色助剤、結着剤、保存料、調味料、香辛
料及び結着補強剤から選ばれる少なくとも1種を含有す
るものを例示できる。上記において発色剤としては例え
ば亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム等の亜硝酸塩を、
発色助剤としては例えばL−アスコルビン酸又はそのナ
トリウム塩等の塩類、エリソルビン酸又はそのナトリウ
ム塩等の塩類、ニコチン酸アミド等を、結着剤としては
例えばピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウ
ム、メタリン酸ナトリウム等の重合リン酸塩等を、保存
料としては例えばソルビン酸又はそのカリウム塩等の塩
類等を、調味料としてはコハク酸ナトリウム、5′−イ
ノシン酸ナトリウム、5′−リボヌクレオチドナトリウ
ム等の核酸系呈味物質、砂糖等の糖類、ソルビット等の
糖アルコール類、デキストリン等の糖類等を、香辛料と
しては、例えばコショウ、コリアンダー、ローレル、オ
ールスパイス、ニクズク、トウガラシ、ウィキョウ、コ
ズイシ、セージ、タイム、月桂樹葉、丁香、ショウガ、
タマネギ、ニンニク、ケイ皮等を、また結着補強剤とし
ては例えば卵白蛋白質、乳蛋白質、カゼイン類、ゼラチ
ン、小麦蛋白質、大豆蛋白質等の動植物蛋白質、その部
分分解物や澱粉等を、それぞれ例示できる。また上記食
肉加工用液には必要に応じてタール系合成色素や植物性
天然色素、食用赤色3号、食用赤色4号等の着色料等や
食用油脂等を配合することも可能である。
上記各成分の配合量は、特に限定されるものではな
く、原料肉の種類や目的に応じて適宜決定されるが、通
常食塩では約5〜20%(原料肉に対する重量%、以下同
じ)、好ましくは10%前後、発色剤としてのNaNO2では
約0.01〜0.025%、NaNO3では約0.1〜0.2%、発色助剤と
してのL−アスコルビン酸では約0.02〜0.07%、そのナ
トリウム塩では約0.05〜0.07%、エリソルビン酸では約
0.02〜0.07%、そのナトリウム塩では約0.05〜0.07%、
ニコチン酸アミドでは約0.03〜0.05%、結着剤では約0.
1〜0.5%、通常約0.3%前後以下、保存料では約0.2%以
下の範囲から選択されるのが適当である。また他の成分
は適宜添加配合できるものであり、例えば結着補強剤は
約3%まで、香辛料は約0.3%まで、調味料としてのア
ミノ酸類は約0.5%まで、糖類は約1.0%までの量で用い
られるのが適当である。尚、上記各成分の利用は、原料
肉の品質を向上させることを考慮して決定されるべきで
あり、特に肉そのものの風味、香り等を醸し出すために
は、上記核酸系呈味物質、香辛料等の利用はできだけ最
小限度にとどめるべきであり、之等の添加なしでも本発
明では、必須成分とするグルタミナーゼの特有の作用に
よって、肉中のグルタミン酸を増強して、肉の呈色味、
風味等を顕著に向上でき、また肉の不快臭も軽減させる
ことができる。
く、原料肉の種類や目的に応じて適宜決定されるが、通
常食塩では約5〜20%(原料肉に対する重量%、以下同
じ)、好ましくは10%前後、発色剤としてのNaNO2では
約0.01〜0.025%、NaNO3では約0.1〜0.2%、発色助剤と
してのL−アスコルビン酸では約0.02〜0.07%、そのナ
トリウム塩では約0.05〜0.07%、エリソルビン酸では約
0.02〜0.07%、そのナトリウム塩では約0.05〜0.07%、
ニコチン酸アミドでは約0.03〜0.05%、結着剤では約0.
1〜0.5%、通常約0.3%前後以下、保存料では約0.2%以
下の範囲から選択されるのが適当である。また他の成分
は適宜添加配合できるものであり、例えば結着補強剤は
約3%まで、香辛料は約0.3%まで、調味料としてのア
ミノ酸類は約0.5%まで、糖類は約1.0%までの量で用い
られるのが適当である。尚、上記各成分の利用は、原料
肉の品質を向上させることを考慮して決定されるべきで
あり、特に肉そのものの風味、香り等を醸し出すために
は、上記核酸系呈味物質、香辛料等の利用はできだけ最
小限度にとどめるべきであり、之等の添加なしでも本発
明では、必須成分とするグルタミナーゼの特有の作用に
よって、肉中のグルタミン酸を増強して、肉の呈色味、
風味等を顕著に向上でき、また肉の不快臭も軽減させる
ことができる。
本発明食肉加工用液の必須成分としてのグルタミナー
ゼは、L−グルタミンをL−グルタミン酸に転換できる
作用を有するものから選択され、特にこれを配合して調
製される食肉加工用漬込み液中において安定して優れた
酵素活性を維持、発揮できるものが好ましい。該酵素に
は例えばバチルス属、エシェリヒア属等に属する微生物
起源の各種のものが包含される。上記酵素の具体例とし
ては、本願人の先の出願に係わる耐塩性グルタミナーゼ
(特願平1−82444号)を例示できる。該耐塩性グルタ
ミナーゼはバチルス属起源であり、例えば市販の酵素剤
から後記実施例に示す方法により得られ、以下の理化学
的性質を有している。
ゼは、L−グルタミンをL−グルタミン酸に転換できる
作用を有するものから選択され、特にこれを配合して調
製される食肉加工用漬込み液中において安定して優れた
酵素活性を維持、発揮できるものが好ましい。該酵素に
は例えばバチルス属、エシェリヒア属等に属する微生物
起源の各種のものが包含される。上記酵素の具体例とし
ては、本願人の先の出願に係わる耐塩性グルタミナーゼ
(特願平1−82444号)を例示できる。該耐塩性グルタ
ミナーゼはバチルス属起源であり、例えば市販の酵素剤
から後記実施例に示す方法により得られ、以下の理化学
的性質を有している。
a)作用: L−グルタミンを加水分解してL−グルタミン酸とア
ンモニアとを生成する。
ンモニアとを生成する。
b)基質特異性: L−グルタミンに対するKm値は37℃、pH6.0(酢酸緩
衝液)で0.64mMであり、該L−グルタミン及びD−グル
タミンは分解するが、D−及びL−アスパラギン、Z−
グルタミン、Dnp−Pro−Gln−Gly及びDnp−Gln−Ile−A
la−Gly−D−Argは分解しない。
衝液)で0.64mMであり、該L−グルタミン及びD−グル
タミンは分解するが、D−及びL−アスパラギン、Z−
グルタミン、Dnp−Pro−Gln−Gly及びDnp−Gln−Ile−A
la−Gly−D−Argは分解しない。
c)至適pH及び安定pH範囲: 至適pHはL−グルタミンを基質として6であり、安定
pH域は5〜8である。
pH域は5〜8である。
d)耐塩性: 37℃、pH5.5の条件において、18%(w/v)食塩存在下
で、非存在の場合の約90%以上の相対活性を示す。
で、非存在の場合の約90%以上の相対活性を示す。
上記本出願人の先の出願に係わる耐塩性グルタミナー
ゼは、これを本発明に利用することによって、殊に優れ
た食肉品質向上効果を奏し得る食肉加工用液を提供し得
る。即ち、該酵素は他のグルタミナーゼに比べても、食
肉加工用漬込み液成分のいずれに対しても優れた耐性を
示し且つ非常に高い耐塩性を示し、しかもL,D−グルタ
ミンに対してのみ特異的に作用し、従って処理肉に優れ
た呈味、風味等を付与してその品質を顕著に向上させ得
ると共に、該肉のテクスチャーには何等の悪影響をも与
えない利点がある。
ゼは、これを本発明に利用することによって、殊に優れ
た食肉品質向上効果を奏し得る食肉加工用液を提供し得
る。即ち、該酵素は他のグルタミナーゼに比べても、食
肉加工用漬込み液成分のいずれに対しても優れた耐性を
示し且つ非常に高い耐塩性を示し、しかもL,D−グルタ
ミンに対してのみ特異的に作用し、従って処理肉に優れ
た呈味、風味等を付与してその品質を顕著に向上させ得
ると共に、該肉のテクスチャーには何等の悪影響をも与
えない利点がある。
上記耐塩性グルタミナーゼを始めとする各種グルタミ
ナーゼの本発明食肉加工用液中への添加配合量は、原料
肉に対して通常約0.001単位/g、好ましくは約0.005〜0.
05単位/gの範囲から選択されるのが望ましい。
ナーゼの本発明食肉加工用液中への添加配合量は、原料
肉に対して通常約0.001単位/g、好ましくは約0.005〜0.
05単位/gの範囲から選択されるのが望ましい。
本発明食肉加工用液は、単に上記グルタミナーゼの所
定量を水に添加溶解させたものであってもよく、これは
通常従来公知の各種食肉加工用漬込み液(ピックル液)
と併用して食肉加工に利用できる。この併用は同時であ
る必要はなく、いずれか一方を先に食肉に適用した後、
他方を適用したり、両方を順次繰り返して食肉に適用す
る方法によることも可能である。また本発明の加工用液
は、通常より好ましくは予め所定量の各種漬込み液成分
と共にグルタミナーゼの所定量を水中に添加混合して一
剤に調製されて食肉加工に利用される。
定量を水に添加溶解させたものであってもよく、これは
通常従来公知の各種食肉加工用漬込み液(ピックル液)
と併用して食肉加工に利用できる。この併用は同時であ
る必要はなく、いずれか一方を先に食肉に適用した後、
他方を適用したり、両方を順次繰り返して食肉に適用す
る方法によることも可能である。また本発明の加工用液
は、通常より好ましくは予め所定量の各種漬込み液成分
と共にグルタミナーゼの所定量を水中に添加混合して一
剤に調製されて食肉加工に利用される。
かくして調製される本発明食肉加工用液のpHは、特に
調製する必要はなく、各種の成分を含有する場合でも通
常約4.5〜8の範囲にありそのまま食肉に適用して、該
液中のグルタミナーゼの作用を充分に期待できる。勿論
一般的なpH調節剤を用いて調節してもよい。特に好まし
いpHは約5〜6の範囲である。
調製する必要はなく、各種の成分を含有する場合でも通
常約4.5〜8の範囲にありそのまま食肉に適用して、該
液中のグルタミナーゼの作用を充分に期待できる。勿論
一般的なpH調節剤を用いて調節してもよい。特に好まし
いpHは約5〜6の範囲である。
本発明食肉加工用液は、従来のこの種漬込み液(塩漬
け液乃至ピックル)と同様にして、原料食肉に適用でき
る。ここで原料とされる食肉としては、通常のハム、ソ
ーセージ、ベーコン等に加工できる各種のもの、例えば
豚肉、牛肉、鶏肉、馬肉、羊肉等のいずれでもよく、之
等はミンチ、薄切り、角切り、ステーキ等の各種の形態
で、本発明加工用液を適用できる。その適用の代表例と
しては、原料肉を上記ピックル中に浸漬する所謂湿塩法
(pickle curing)とインジェクターを用いて原料肉内
に上記ピックルを注入する所謂ピックル注入法(pickle
pumping)とがあり、本発明ではいずれの方法をも採用
することができる。之等各方法における操作及び条件
は、一般的なそれらと特に異ならない。
け液乃至ピックル)と同様にして、原料食肉に適用でき
る。ここで原料とされる食肉としては、通常のハム、ソ
ーセージ、ベーコン等に加工できる各種のもの、例えば
豚肉、牛肉、鶏肉、馬肉、羊肉等のいずれでもよく、之
等はミンチ、薄切り、角切り、ステーキ等の各種の形態
で、本発明加工用液を適用できる。その適用の代表例と
しては、原料肉を上記ピックル中に浸漬する所謂湿塩法
(pickle curing)とインジェクターを用いて原料肉内
に上記ピックルを注入する所謂ピックル注入法(pickle
pumping)とがあり、本発明ではいずれの方法をも採用
することができる。之等各方法における操作及び条件
は、一般的なそれらと特に異ならない。
発明の効果 本発明の食肉加工用液の利用によれば、グルタミン酸
の増強によって、肉の呈味を顕著に向上させて、風味の
良好な肉質に変換できる。特に、本発明加工用液は牛肉
のように呈色味性の完成が熟成の完了より早い肉に対し
て塩漬け工程として、これを利用することによって、熟
成期間中に肉中のグルタミンをグルタミン酸に転換して
上記風味の良好な肉質に変換させることができ、肉加工
製品の製造における天然化、高級化に大きく貢献するも
のである。加えて本発明食肉加工用液はその利用によっ
て肉の不快臭を弱めることもできる。
の増強によって、肉の呈味を顕著に向上させて、風味の
良好な肉質に変換できる。特に、本発明加工用液は牛肉
のように呈色味性の完成が熟成の完了より早い肉に対し
て塩漬け工程として、これを利用することによって、熟
成期間中に肉中のグルタミンをグルタミン酸に転換して
上記風味の良好な肉質に変換させることができ、肉加工
製品の製造における天然化、高級化に大きく貢献するも
のである。加えて本発明食肉加工用液はその利用によっ
て肉の不快臭を弱めることもできる。
実施例 以下、本発明を更に詳しく説明するため実施例を挙げ
る。
る。
尚、各例におけるグルタミナーゼの活性測定は次の方
法によった。
法によった。
<グルタミナーゼ活性測定法> 1%(w/v%)L−グルタミン0.5ml、1M酢酸緩衝液
(pH6.0)0.1ml,供試酵素液0.1ml及び水0.3mlからなる
液を37℃で所定時間反応させた後、100℃5分の熱処理
により反応を停止させ、反応液を氷水中で冷却した後、
反応混合物中に生成するL−グルタミン酸を、Fキット
L−グルタミン酸(ベーリンガー・マンハイム・山之内
社製)を用いて定量する。
(pH6.0)0.1ml,供試酵素液0.1ml及び水0.3mlからなる
液を37℃で所定時間反応させた後、100℃5分の熱処理
により反応を停止させ、反応液を氷水中で冷却した後、
反応混合物中に生成するL−グルタミン酸を、Fキット
L−グルタミン酸(ベーリンガー・マンハイム・山之内
社製)を用いて定量する。
本酵素1単位(U)は、上記37℃で1分間に1μモル
のグルタミン酸を生成する酵素量とする。
のグルタミン酸を生成する酵素量とする。
実施例 1 食塩4.5g、亜硝酸ナトリウム0.018g、トリポリリン酸
ナトリウム0.68g、L−アスコルビン酸ナトリウム0.09g
及びソルビン酸カリウム0.09gを含む45mlの水溶液(塩
漬け液)に所定のグルタミナーゼを加えてよく混合し
て、本発明の食肉加工用液を調製した。
ナトリウム0.68g、L−アスコルビン酸ナトリウム0.09g
及びソルビン酸カリウム0.09gを含む45mlの水溶液(塩
漬け液)に所定のグルタミナーゼを加えてよく混合し
て、本発明の食肉加工用液を調製した。
ミンチ牛肉100gに上記で調製した食肉加工用液を加え
混合後、4℃で保存した。一定期間経過後、肉と同量の
水を加え、100℃で15分間処理した後、水冷し、3500rpm
で10分間の遠心分離を行ない、得られた上清のL−グル
タミン酸量を測定した。
混合後、4℃で保存した。一定期間経過後、肉と同量の
水を加え、100℃で15分間処理した後、水冷し、3500rpm
で10分間の遠心分離を行ない、得られた上清のL−グル
タミン酸量を測定した。
尚、グルタミナーゼとしては下記A〜Cのものを用
い、之等各グルタミナーゼを添加して調製した塩漬け液
は同一符号により表記した。
い、之等各グルタミナーゼを添加して調製した塩漬け液
は同一符号により表記した。
A…バチルス(Bacillus)属由来耐塩性グルタミナーゼ B…バチルス(Bacillus)属由来グルタミナーゼ(プロ
レザー由来) C…エシェリヒアコリー(Escherichia coli)由来グル
タミナーゼ(シグマ社製、グレードV) 上記Aのバチルス属由来耐塩性グルタミナーゼは、下
記方法により得られたものである。
レザー由来) C…エシェリヒアコリー(Escherichia coli)由来グル
タミナーゼ(シグマ社製、グレードV) 上記Aのバチルス属由来耐塩性グルタミナーゼは、下
記方法により得られたものである。
即ち、市販酵素製剤「プロチンM3X」(大和化成社
製)1300gを20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)に溶解し、
同緩衝液に対して充分に透析後、遠心分離(12,000rpm
×15分)により不溶物を除き、この透明液を予め20mMト
リス塩酸緩衝液(pH7.5)で平衡化したDEAE−セルロー
スカラム(5.6×27cm、和光純薬社製)に吸着させ、20m
Mトリス塩酸緩衝液(pH7.5、0.1M NaClを含む)で洗浄
後、20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5、0.3M NaClを含
む)でグルタミナーゼを溶出させた。次いで得られたグ
ルタミナーゼを含む0.3M NaCl溶出画分に硫安を0.8飽
和の濃度で加えて一晩、4℃で放置後、遠心分離(12,0
00rpm×15分)してグルタミナーゼ活性画分を回収し
た。
製)1300gを20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)に溶解し、
同緩衝液に対して充分に透析後、遠心分離(12,000rpm
×15分)により不溶物を除き、この透明液を予め20mMト
リス塩酸緩衝液(pH7.5)で平衡化したDEAE−セルロー
スカラム(5.6×27cm、和光純薬社製)に吸着させ、20m
Mトリス塩酸緩衝液(pH7.5、0.1M NaClを含む)で洗浄
後、20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5、0.3M NaClを含
む)でグルタミナーゼを溶出させた。次いで得られたグ
ルタミナーゼを含む0.3M NaCl溶出画分に硫安を0.8飽
和の濃度で加えて一晩、4℃で放置後、遠心分離(12,0
00rpm×15分)してグルタミナーゼ活性画分を回収し
た。
得られた硫安沈澱物を再度20mMリン酸緩衝液(pH7.
4)に溶解させ、同緩衝液に対して透析後、予め同緩衝
液で平衡化したヒドロキシルアパタイト(2.8×20cm、
ナカライテスク(Nacalai tesque)社製、100〜350メッ
シュ)に吸着させ、同緩衝液で洗浄後、20mMリン酸緩衝
液(pH7.4)から400mMリン酸緩衝液(pH7.4)に緩衝液
濃度を連続的に高めつつ溶出させ、緩衝液濃度350mMに
溶出されたグルタミナーゼ活性画分を次に10mMトリス塩
酸緩衝液(pH7.5)に対して透析し、透析内液を同緩衝
液で平衡化したDEAE−トヨパール(1.6×7.5cm、東ソー
社製)に吸着させ、同緩衝液で洗浄後、0.05〜0.25MのN
aClを含む10mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)で段階的に溶
出し0.15M NaClの溶出画分を更に20mMトリス塩酸緩衝
液(pH7.5、0.2M NaClを含む)で平衡化したセファク
リルS−200カラム(2.8×41cm、ファルマシア社製)に
のせ、12ml/時間の速度で2mlずつ分取した。
4)に溶解させ、同緩衝液に対して透析後、予め同緩衝
液で平衡化したヒドロキシルアパタイト(2.8×20cm、
ナカライテスク(Nacalai tesque)社製、100〜350メッ
シュ)に吸着させ、同緩衝液で洗浄後、20mMリン酸緩衝
液(pH7.4)から400mMリン酸緩衝液(pH7.4)に緩衝液
濃度を連続的に高めつつ溶出させ、緩衝液濃度350mMに
溶出されたグルタミナーゼ活性画分を次に10mMトリス塩
酸緩衝液(pH7.5)に対して透析し、透析内液を同緩衝
液で平衡化したDEAE−トヨパール(1.6×7.5cm、東ソー
社製)に吸着させ、同緩衝液で洗浄後、0.05〜0.25MのN
aClを含む10mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)で段階的に溶
出し0.15M NaClの溶出画分を更に20mMトリス塩酸緩衝
液(pH7.5、0.2M NaClを含む)で平衡化したセファク
リルS−200カラム(2.8×41cm、ファルマシア社製)に
のせ、12ml/時間の速度で2mlずつ分取した。
最後に、活性画分を集め25%硫酸アンモニウムを含む
10mMリン酸緩衝液(pH6.0)に対して透析し、同緩衝液
で予め平衡化したフェニル−セファロースCL−4B(1.6
×5cm、ファルマシア社製)に吸着させ、同緩衝液で洗
浄後、硫酸アンモニウム濃度を25%から15%(W/V)に
下げる一方エチレングライコールを0から20%(W/V)
に上げて、グルタミナーゼを溶出させて、所望の耐塩性
グルタミナーゼを得た。
10mMリン酸緩衝液(pH6.0)に対して透析し、同緩衝液
で予め平衡化したフェニル−セファロースCL−4B(1.6
×5cm、ファルマシア社製)に吸着させ、同緩衝液で洗
浄後、硫酸アンモニウム濃度を25%から15%(W/V)に
下げる一方エチレングライコールを0から20%(W/V)
に上げて、グルタミナーゼを溶出させて、所望の耐塩性
グルタミナーゼを得た。
これはpH8.0、7%ゲルを用いたディスク電気泳動の
結果単一であることが明らかとなり、その比活性は17単
位/mgであった。
結果単一であることが明らかとなり、その比活性は17単
位/mgであった。
また、上記Bのグルタミナーゼは予め10mMトリス−塩
酸緩衝液(pH7.2)に対して充分に透析した市販のプロ
レザー(天野製薬社製)溶液を、同緩衝液で平衡化した
DEAEトヨーパール(東ソー社製)に通過させてグルタミ
ナーゼを吸着させ、引き続き同緩衝液で不純蛋白を洗浄
除去後、0.3M NaClを含む同緩衝液でグルタミナーゼを
溶出させ、活性画分を0.8飽和の硫安により塩析回収
し、次いでこれを10mMリン酸緩衝液(pH7.2)で平衡化
したセファクリールS−200カラム(ファルマシア社
製)を用いたゲル過にかけて得たものである。上記操
作によれば、プロテアーゼを含まず、比活性が274倍に
上昇した標品が得られる。
酸緩衝液(pH7.2)に対して充分に透析した市販のプロ
レザー(天野製薬社製)溶液を、同緩衝液で平衡化した
DEAEトヨーパール(東ソー社製)に通過させてグルタミ
ナーゼを吸着させ、引き続き同緩衝液で不純蛋白を洗浄
除去後、0.3M NaClを含む同緩衝液でグルタミナーゼを
溶出させ、活性画分を0.8飽和の硫安により塩析回収
し、次いでこれを10mMリン酸緩衝液(pH7.2)で平衡化
したセファクリールS−200カラム(ファルマシア社
製)を用いたゲル過にかけて得たものである。上記操
作によれば、プロテアーゼを含まず、比活性が274倍に
上昇した標品が得られる。
また、対照(コントロール)として、何等のグルタミ
ナーゼも添加配合しない上記塩漬け液を用いて同一試験
を実施した。
ナーゼも添加配合しない上記塩漬け液を用いて同一試験
を実施した。
上記試験をそれぞれ2度づつ繰り返した結果を、下記
第1表に示す。
第1表に示す。
上記第1表より、本発明のグルタミナーゼを添加した
食肉加工用液の利用によれば、L−グルタミン酸量が顕
著に増加することが明らかである。このL−グルタミン
酸量の増量効果は、特にAとして示したバチルス属由来
のグルタミナーゼの場合に顕著であり、この酵素は本発
明食肉加工用液中で非常に安定して所望の酵素活性を発
揮し得ることが判る。
食肉加工用液の利用によれば、L−グルタミン酸量が顕
著に増加することが明らかである。このL−グルタミン
酸量の増量効果は、特にAとして示したバチルス属由来
のグルタミナーゼの場合に顕著であり、この酵素は本発
明食肉加工用液中で非常に安定して所望の酵素活性を発
揮し得ることが判る。
実施例 2 肉重量に対して食塩5%(w/v%、以下同じ)、亜硝
酸ナトリウム0.04%、トリポリリン酸ナトリウム1%、
L−アスコルビン酸ナトリウム0.05%及びソルビン酸カ
リウム0.2%からなる塩漬け液に、実施例1においてA
として示したバチルス属由来耐塩性グルタミナーゼの0.
004U/g肉を混合して、本発明の食肉加工用液を調製し
た。
酸ナトリウム0.04%、トリポリリン酸ナトリウム1%、
L−アスコルビン酸ナトリウム0.05%及びソルビン酸カ
リウム0.2%からなる塩漬け液に、実施例1においてA
として示したバチルス属由来耐塩性グルタミナーゼの0.
004U/g肉を混合して、本発明の食肉加工用液を調製し
た。
牛肉ブロック5gに上記で調製した食肉加工用液0.75ml
を注射器を用いて肉中に注入し、4℃で5日間放置処理
した。次いで処理肉に同量の水を加え、100℃で15分熱
処理後、水冷し、3500rpmで10分間の遠心分離を行な
い、得られた上清のL−グルタミン酸量を測定した。
を注射器を用いて肉中に注入し、4℃で5日間放置処理
した。次いで処理肉に同量の水を加え、100℃で15分熱
処理後、水冷し、3500rpmで10分間の遠心分離を行な
い、得られた上清のL−グルタミン酸量を測定した。
また、対照(コントロール)として、グルタミナーゼ
を添加配合しない上記塩漬け液を用いて同一試験を実施
した。
を添加配合しない上記塩漬け液を用いて同一試験を実施
した。
上記試験を各液につき3回繰り返して得られた結果
を、第1表と同様にして第2表に示す。
を、第1表と同様にして第2表に示す。
上記第2表に示すように、本発明によればL−グルタ
ミン酸量が対照に比べて約4倍に増加することが明らか
である。
ミン酸量が対照に比べて約4倍に増加することが明らか
である。
実施例 3 薄切りの豚肉、鶏肉及び牛肉のそれぞれ20gに、水32m
l及び27mM NaN32mlを加え、更にグルタミナーゼ(実施
例1に記載の酵素A)を肉1g当たり0.01Uとなる量で加
え、4℃で5日間放置処理した。次いで処理肉液を100
℃で15分間熱処理し、水冷し、3500rpmで15分間の遠心
分離を行ない、得られた上清のL−グルタミン酸量を測
定した。
l及び27mM NaN32mlを加え、更にグルタミナーゼ(実施
例1に記載の酵素A)を肉1g当たり0.01Uとなる量で加
え、4℃で5日間放置処理した。次いで処理肉液を100
℃で15分間熱処理し、水冷し、3500rpmで15分間の遠心
分離を行ない、得られた上清のL−グルタミン酸量を測
定した。
また、対照(コントロール)としてグルタミナーゼを
用いない以外は上記と同一処理を行なった。
用いない以外は上記と同一処理を行なった。
上記試験の結果を第3表に示す。
上記第3表より、すべての肉において、本発明のグル
タミナーゼ利用の効果が認められる。
タミナーゼ利用の効果が認められる。
実施例 4 食塩15%(w/v%、以下同じ)、亜硝酸ナトリウム0.0
4%、L−アスコルビン酸ナトリウム0.15%、ポリリン
酸ナトリウム0.25%、ピロリン酸ナトリウム0.1%、酸
性ピロリン酸ナトリウム0.06%、ソルビン酸カリウム0.
3%、カゼインナトリウム1%、卵白粉末1%、砂糖1
%、ホワイトペッパー0.4%からなる組成のピックル50m
lに、実施例1においてAとして示したバチルス属由来
のグルタミナーゼの1Uを混合して本発明の食肉加工用液
を調製した。
4%、L−アスコルビン酸ナトリウム0.15%、ポリリン
酸ナトリウム0.25%、ピロリン酸ナトリウム0.1%、酸
性ピロリン酸ナトリウム0.06%、ソルビン酸カリウム0.
3%、カゼインナトリウム1%、卵白粉末1%、砂糖1
%、ホワイトペッパー0.4%からなる組成のピックル50m
lに、実施例1においてAとして示したバチルス属由来
のグルタミナーゼの1Uを混合して本発明の食肉加工用液
を調製した。
豚モモ肉100gに上記で調製したピックルの50ml(グル
タミナーゼ0.01U/g肉)を注入後、タンブリングを行な
い、4℃で5日間塩漬け処理した。
タミナーゼ0.01U/g肉)を注入後、タンブリングを行な
い、4℃で5日間塩漬け処理した。
次いで処理肉と同量の水を加え、100℃で30分間熱処
理後、水冷し、引き続きスープ部分を3500rpmで10分間
の遠心分離にかけ、得られた上清のL−グルタミン酸量
を測定した。
理後、水冷し、引き続きスープ部分を3500rpmで10分間
の遠心分離にかけ、得られた上清のL−グルタミン酸量
を測定した。
また、対照(コントロール)として、グルタミナーゼ
を添加する以外は上記と同一組成のピックルを用いて同
一処理を行なった。
を添加する以外は上記と同一組成のピックルを用いて同
一処理を行なった。
上記試験を2回繰り返して得られた結果を第4表に示
す。
す。
上記第4表より、本発明ピックルの利用によれば顕著
なグルタミン酸の増量をはかり得ることが明らかであ
る。
なグルタミン酸の増量をはかり得ることが明らかであ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】食肉加工用漬込み液において、グルタミナ
ーゼを配合したことを特徴とする食肉加工用液。 - 【請求項2】グルタミナーゼが以下の理化学的性質を有
する耐塩性グルタミナーゼである請求項に記載の食肉
加工用液。 a)作用: L−グルタミンを加水分解してL−グルタミン酸とアン
モニアとを生成する。 b)基質特異性: L−グルタミンに対するKm値は37℃、pH6.0(酢酸緩衝
液)で0.64mMであり、該L−グルタミン及びD−グルタ
ミンは分解するが、D−及びL−アスパラギン、Z−グ
ルタミン、Dnp−Pro−Gln−Gly及びDnp−Gln−Ile−Ala
−Gly−D−Argは分解しない。 c)至適pH及び安定pH範囲: 至適pHはL−グルタミンを基質として6であり、安定pH
域は5〜8である。 d)耐塩性: 37℃、pH5.5の条件において、18%(w/v)食塩存在下
で、非存在の場合の約90%以上の相対活性を示す。 - 【請求項3】食肉加工用漬込み液が食塩及び発色剤と共
に発色助剤、結着剤、保存料、調味料、香辛料及び結着
補強剤から選ばれる少なくとも1種を含有するものであ
る請求項又はに記載の食肉加工用液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1237743A JP2811010B2 (ja) | 1989-09-13 | 1989-09-13 | 食肉加工用液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1237743A JP2811010B2 (ja) | 1989-09-13 | 1989-09-13 | 食肉加工用液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0398552A JPH0398552A (ja) | 1991-04-24 |
JP2811010B2 true JP2811010B2 (ja) | 1998-10-15 |
Family
ID=17019814
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1237743A Expired - Lifetime JP2811010B2 (ja) | 1989-09-13 | 1989-09-13 | 食肉加工用液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2811010B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2003032747A1 (ja) * | 2001-10-15 | 2006-03-02 | 片山 浩 | 動物性蛋白質からなる食品及び同動物性蛋白質の軟化方法及び動物性蛋白質の軟化処理に用いる軟化剤 |
KR20070104528A (ko) | 2005-01-13 | 2007-10-26 | 아지노모토 가부시키가이샤 | 식육 가공품 또는 수산연 제품 및 이의 제조방법 |
JP2012080789A (ja) * | 2010-10-07 | 2012-04-26 | Itoham Foods Inc | 香気が付与された食肉加工食品の製造方法 |
-
1989
- 1989-09-13 JP JP1237743A patent/JP2811010B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0398552A (ja) | 1991-04-24 |
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