JP2811007B2 - 着色ジルコニア質焼結体 - Google Patents

着色ジルコニア質焼結体

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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の利用分野) 本発明は、ZrO2(酸化ジルコニウム)を主成分とし、
特に装飾用として好適な着色ジルコニア質焼結体に関す
る。
(従来技術) 従来、ZrO2(酸化ジルコニウム)を主成分とする焼結
体はその機械的特性に優れることから、各種産業機器の
部品として用いられる。一方、その表面が光沢性に優
れ、かつ高硬度であることから、焼結体中に顔料やNi,C
r,Co等を固溶させて着色し、これを装飾用として用いて
いる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、従来の着色ZrO2質焼結体では、顔料等
の添加により、ZrO2質焼結体の有する優れた特性を劣化
させる傾向にあり、特に硬度等の低下は表面の光沢性を
失わせる結果となるため好ましくない。
また、ZrO2に対し、ある種の原料を固溶させる手段で
は色調に深味がなく、高級感がなかった。
(発明の目的) よって、本発明の目的は深味のある紫色や真珠のよう
な光沢が発揮でき、しかも硬度が高く、傷に対する抵抗
があり、美しい光揮を長期に亘って保持することがで
き、かつ高強度の着色ZrO2質焼結体を提供するにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、上記点に対し検討を重ねた結果、ZrO2
を主成分としてなる焼結体中にLaB6(ホウ化ランタン)
を適量添加することにより、ZrO2自体の硬度をさらに高
めるとともに紫色系の深味のある着色ZrO2焼結体が得ら
れることを知見した。
即ち、本発明の着色ジルコニア質焼結体は、LaB6(ホ
ウ化ランタン)を0.1乃至45体積%と、残部として実質
的にZrO2のみ、あるいはZrO2とAl2O3、および不可避不
純物から成り、前記LaB6と前記ZrO2がそれぞれ粒子とし
て存在することを特徴とするもので、さらに上記系に対
し、Y2O3および希土類酸化物をZrO2に対し、1乃至5モ
ル%の割合で配合することによりさらに強度を高めるこ
とができる。
以下、本発明を詳述する。
本発明によれば、添加物であるLaB6の添加量が0.1体
積%未満になると色が淡白くなるとともに硬度の向上効
果もない。一方、45体積%を越えると黒色化するため、
装飾用としては望ましくない。特に色調の点からは、3
乃至10体積%で最もあざやかな紫色を呈し、真珠状光沢
を発揮する。
また、前記組成に対し、Y2O3あるいは希土類酸化物、
MgO,CaOから選ばれる少なくとも1種、特にY2O3,CeO2
を添加すると、これら酸化物はZrO2に対し、安定化剤と
して作用し、焼結体の強度を更に高めることができる。
なお、これら安定化剤の添加により、ZrO2は、正方晶Zr
O2(t−ZrO2)あるいは立方晶ZrO2(c−ZrO2)となる
が、全量ZrO2中t−ZrO2,c−ZrO2は50体積%の割合で存
在することが望ましく、またZrO2結晶粒径は0.5乃至3.0
μmの範囲が表面の緻密性並びに光沢性の点で望まし
い。
さらに、本発明の焼結体には、Al2O3等の酸化物を10
乃至30体積%の割合で添加することによっても強度の改
善を図ることができる。
本発明の着色ZrO2質焼結体の製造にあたっては前述の
所定比の原料混合後に、所望の形状に任意の成形手段、
例えばプレス成形等によって成形した後、1200乃至1800
℃のArガス等の不活性雰囲気で焼成する。この時の焼成
温度が1200℃未満では緻密な焼結体が得られず、1800℃
を越える温度ではZrO2の粒子が粗大となり、機械的特
性、特に硬度及び抗折強度が低下する。
焼成手段としては、真空焼成あるいはホットプレス焼
成等が採用されるが、特に上記の焼成方法によって得ら
れた焼結体を500〜2000atmの圧力で熱間静水圧プレス焼
成することによって、より気孔ボイドのない表面滑性お
よび光沢に優れた焼結体を得ることができる。
なお、添加するLaB6の粒径は、0.1μm未満では焼結
が難しく、100μmを越えるとZrO2にクラックが発生し
易くなるため、0.1乃至100μm、特に0.5乃至10μmが
望ましく、また、LaB6は薄片状のもの程真珠状の光沢が
あざやかとなる。
(作用) 本発明の着色性は、添加物であるZrO2による発色作用
ではなく、ZrO2とLaB6との界面において発色していると
考えられ、焼結体に入射した光はZrO2とLaB6との界面で
乱反射し、深味のある紫色に発色する。またLaB6は発色
と同時に焼結中のZrO2の結晶粒子の成長を抑制するた
め、焼結体の抗折強度や硬度を高める作用を有する。
以下、本発明を次の例で説明する。
(実施例) 第1表のNo.2〜7,9および10に示すように、Y2O3を3
モル%の割合で配合した平均粒径0.5μmのZrO2に平均
粒径1.0μmのLaB6およびその他の添加物を所定量調合
し、ボールミルで24時間混合した。
得られた原料を乾燥し、さらに溶剤と、バインダーを
添加してよく混合する。このバインダーは脱バインダー
工程後カーボンが残らないものを選択する。混合後よく
乾燥させ、プレス用原料とした。
この原料をホットプレス装置でホットプレス(1680℃
×1h,300kg/cm2)を行った。
または、アルゴンガス雰囲気中、1650℃で焼成を行っ
た。
上記条件で、ボイドが残留している試料については、
再び1650℃,2000kg/cm2のアルゴンガス中で熱間静水圧
プレスを行った。
試料は上記工程でφ20mm,厚さ5mmのダブレットを作っ
た。
この試料は表面を研磨した後、6μmのダイヤモンド
砥粒でラッピングし、さらに1μmのダイヤモンド砥粒
でポリッシングした。
得られた試料は、目視で色調を検査し、ビッカース硬
度計で硬度を測定した。また、抗折強度はJISR1601に従
い、4点曲げ法により試験した。
結果は第1表に示した。
上記の第1表から明らかなように、本発明品は紫色系
統の色調を有し、従来品に比べ硬度も向上していること
がわかる。
(発明の効果) 以上のように、本発明のアルミナ質装飾材料は、添加
物によりZrO2を発色させたのではなく、ZrO2とLaB6の界
面の発色を利用しているので、装飾材料に入射した光
は、ZrO2とLaB6の界面で乱反射し、深味のある紫色に発
色し、LaB6の添加量を適切に選択することによって真珠
のような光沢を得ることができ、しかもLaB6は高い硬度
を有し、装飾材料自体はスクラッチに対する抵抗が高く
なり、美しい光沢を長期に亘って保持することができ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】LaB6(ホウ化ランタン)を0.1乃至45体積
    %と、残部として実質的にZrO2のみ、あるいはZrO2とAl
    2O3、および不可避不純物から成り、前記LaB6と前記ZrO
    2がそれぞれ粒子として存在することを特徴とする着色
    ジルコニア質焼結体。
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