JP2810985B2 - 4サイクル船外機の潤滑装置 - Google Patents

4サイクル船外機の潤滑装置

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JP2810985B2 JP1086716A JP8671689A JP2810985B2 JP 2810985 B2 JP2810985 B2 JP 2810985B2 JP 1086716 A JP1086716 A JP 1086716A JP 8671689 A JP8671689 A JP 8671689A JP 2810985 B2 JP2810985 B2 JP 2810985B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、4サイクル船外機の潤滑装置に関する。
[従来の技術] 従来、4サイクル船外機として、機関の潤滑必要部を
潤滑した後の潤滑油を受けるとともに貯溜するオイルパ
ンを機関本体の下方に配置し、このオイルパン内の潤滑
油をポンプにて機関の潤滑必要部に供給する、ウエット
サンプ式の潤滑方式を採用したものがある。
このウエトサンプ式において、オイルパンは、クラン
ク室やカム室と常時開口したオイル戻り路で連通してお
り、機関の潤滑必要部を潤滑した後の潤滑油を自然落下
により殆ど抵抗なく受け入れて回収し、これを貯溜し、
その後再循環して再使用することになる。そして、エン
ジン停止後カム室やクランク室に滞溜するオイル量を極
力少なくし、再始動時間潤滑油不足に陥らないよう、オ
イル戻し路を大きくかつ簡素化していた。
[発明が解決しようとする課題] 然しながら、4サイクル船外機にあっては、海上にて
一時的にチルトアップする場合があり、この場合オイル
パン内の潤滑油がオイル戻し路を通ってカム室やクラン
ク室に逆流する。この状態でチルトダウンし再始動する
と、潤滑不足となる。このオイル戻し路の問題を解決す
るには、エンジン下方に配置するオイル受けとは別体の
オイルタンクを設け、オイル受けとオイルタンクの間に
送油ポンプを配置するとともに、オイルタンクと潤滑必
要部との間に潤滑ポンプを配置することが考えられる。
この時、潤滑ポンプが圧送する潤滑油を機関の潤滑必
要部へ吐出するように外潤滑必要部に開口せしめられる
潤滑用吐出口が、オイルタンク内の油面レベルより下方
に位置する場合には、潤滑ポンプの停止後にも、サイフ
ォン現象によりポンプ側から流れ続ける油が潤滑用吐出
口を経て機関の潤滑必要部に漏出してしまう。特に、船
外機では、推進ユニットがチルトダウン〜チルトアップ
の範囲で傾動するから、この推進ユニットにオイルタン
クが搭載される機関に備えられる場合には、上述の潤滑
用吐出口がたとえチルトダウン状態下でオイルタンクの
油面レベルより上方にあっても、チルトアップ状態への
移行時に油面レベルより下方に位置するものとなると、
チルトアップ状態での潤滑ポンプ停止時に上述のサイフ
ォン現象を断ち切ることができない。
尚、オイルタンク内の潤滑油がクランク室やカム室に
漏出し、ひいては燃焼室に浸入する場合には、船外機の
再始動時に、ピストンが非圧縮性の油を高圧縮する結
果、ピストンが破損する等の不都合を招く。
本発明は、船外機のチルトダウン〜チルトアップのい
かなる傾動状態下での潤滑ポンプ停止時にも、サイフォ
ン現象によるオイルタンクから潤滑必要部への油の漏出
を確実に防止することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、船体に対し傾動可能に支持された推進ユニ
ットに機関を搭載し、この機関のクランク軸を縦置き配
置し、このクランク軸の軸受部を含む機関の各潤滑必要
部を潤滑可能としており、機関の潤滑必要部を潤滑した
後の潤滑油を受けるオイル受けを機関本体の下方に位置
するとともに、オイル受けから移送される潤滑油を貯溜
するオイルタンクを機関本体に備え、オイル受けに設け
た送油用吸い込み口とオイルタンクに設けた送油用吐出
口との間に介在されてオイル受けの潤滑油をオイルタン
クに移送する送油ポンプと、オイルタンクに設けた潤滑
用吸い込み口と機関の潤滑必要部に設けた潤滑用吐出口
との間に介在されてオイルタンクの潤滑油を機関の潤滑
必要部へ供給する潤滑ポンプとを有して構成される、4
サイクル船外機の潤滑装置であって、クランク軸の上端
軸受部に開口している最上位の潤滑用吐出口が、推進ユ
ニットのいかなる傾動状態下でも、オイルタンクの最高
油面レベルより上方に配置されてなるようにしたもので
ある。
[作用] クランク軸の上端軸受部に開口している最上位の潤滑
用吐出口が、推進ユニットのいかなる傾動状態下でも、
オイルタンクの最高油面レベルより上方に配置されてな
るようにした。これにより、船体機のチルトダウン〜チ
ルトアップの傾動状態下での潤滑ポンプ停止時に、オイ
ルタンクからの油の流出がサイフォン現象により継続し
ようとしても、クランク軸の上端軸受部に開口している
最上位の潤滑用吐出口が、オイルタンクの油面レベルよ
り上方に配置されているから、この潤滑用吐出口から導
入される空気がサイフォン現象の継続を断ち切り、その
時点以後の油の漏出を防止する。
[課題を解決するための手段] 本発明は、機関の潤滑必要部を潤滑した後の潤滑油を
受けるオイル受けを機関本体の下方に配置するととも
に、オイル受けから移送される潤滑油を貯溜するオイル
タンクを備え、オイル受けに設けた送油用吸い込み口と
オイルタンクに設けた送油用吐出口との間に介在されて
オイル受けの潤滑油をオイルタンクに移送する送油ポン
プと、オイルタンクに設けた潤滑用吸い込み口と機関の
潤滑必要部に設けた潤滑用吐出口との間に介在されてオ
イルタンクの潤滑油を機関の潤滑必要部へ供給する潤滑
ポンプとを有して構成される、4サイクル船外機の潤滑
装置であって、潤滑用吸い込み口と潤滑用吐出口とを結
ぶオイル通路の中間部を、オイルタンク内の油面レベル
より上方に配置したものである。
[作用] 本発明にあっては、機関の潤滑必要部を潤滑した後の
潤滑油を受けるオイル受けとは別に、外オイル受けから
移送される潤滑油を貯溜するオイルタンクを備えるよう
にした。従って、オイル受けはオイル戻り路の簡素化等
のために機関本体に比較的近接配置するとしても、潤滑
油の大部分を貯溜するオイルタンクは送油ポンプ及び潤
滑ポンプを介して機関本体と結ばれることになり、チル
トアップ時従来のように大きくかつ簡素化したオイル戻
し路のようにオイルタンク側より機関本体側に流れるこ
とはなくなる。
この時、潤滑用吸い込み口と潤滑用吐出口とを結ぶオ
イル通路の中間部が、オイルタンク内の油面レベルより
上方に配置されている。従って、船外機がチルトダウン
ないしチルトアップの通常の使用姿勢にあってオイルタ
ンクの油面レベルが通常レベルにある限り、潤滑ポンプ
停止時に、オイルタンク内の潤滑油が上記オイル通路の
中間部を乗越える如くにて機関の潤滑必要部へ漏出する
ことがない。このことは、船外機の再始動時におけるピ
ストンの破損等を回避できることを意味する。
[実施例] 第1図は本発明の一実施例が適用された4サイクル船
外機を模式的に示す側面図、第2図は第1図の4サイク
ル内燃機関を示す一部破断の側面図、第3図は第1図の
4サイクル内燃機関を示す断面図、第4図は第1図のポ
ンプ装置における送油ポンプ系を示す断面図、第5図は
第1図のポンプ装置における潤滑ポンプ系を示す断面
図、第6図は第1図の4サイクル内燃機関を示す要部断
面図である。
船外機10は、第1図に示す如く、船体11にクランプブ
ラケット12を取付け、クランプブラケット12にチルト軸
13を介してスイベルブラケット14を傾動可能に支持し、
スイベルブラケット14に不図示の転舵軸を介して推進ケ
ーシング15を転舵可能に支持している。推進ケーシング
15の上部には板状の中間部材16を介して、4サイクル内
燃機関17が搭載されている。10Aはカウリングである。
内燃機関17の出力は、推進ケーシング15内に垂設されて
いるドライブ軸18、前後進切換歯車列19を介してプロペ
ラ軸20に伝達され、プロペラ21を前進回転若しくは後進
回転可能としている。
内燃機関17は、第2図、第3図に示す如く、4サイク
ル4気筒内燃機関であり、シリンダブロック22、クラン
クケース23、シリンダヘッド24、及びヘッドカバー25に
よって機関本体を形成している。シリンダブロック22に
は、4つの気筒が横置きされ、各気筒にはピストン26が
水平方向に往復銅可能に配置されている。
シリンダブロック22、及びシリンダヘッド24がピスト
ン26の頂面側に形成する空間は燃焼室27とされている。
シリンダブロック22、及びクランクケース23がピスト
ン26の背面側に形成する空間はクランク室28とされてい
る。クランク室28には、シリンダブロック22とクランク
ケース23の全面部に形成されている軸受部に支持される
クランク軸29が立置きされ、クランク軸29の下端部には
前記ドライブ軸18の上端部が連結されている。尚、30は
ピストン26とクランク軸29とを連結する連接棒である。
シリンダヘッド24とヘッドカバー25が形成する空間は
ム室31とされている。カム室31には、カム軸32が縦置き
され、カム軸32の上下端部をシリンダヘッド24に支持し
ている。尚、第3図において、33は吸気カム、34は排気
カム、35はロッカーアームである。又、クランク軸29の
クランク室28から突出する端部に設けられる駆動車36
と、カム軸32のカム室31から突出する端部に設けられる
従動車37とには、ベルト38が巻き回され、クランク軸29
の1/2回転でカム軸32を回転し、不図示の吸気弁と排気
弁を開閉操作するように構成している。
ここで、内燃機関17はドライサンプ式の潤滑装置を構
成するため、第1図〜第3図に示す如く、シリンダブロ
ック22の下報に位置する中間部材16にオイル受け41を配
置するとともに、クランクケース23の側方ないし前方に
オイルタンク42を配置し、更にシリンダブロック22の下
部側面にポンプ装置43を配置している。
この時、オイル受け41は中間部材16における、クラン
ク軸29に近接する位置に設定されている。シリンダブロ
ック22にはクランク室28からオイル受け41に延びるオイ
ル戻り路44が形成され、シリンダヘッド24とシリンダブ
ロック22にはカム室31からオイル受け41に延びるオイル
戻り路45が形成され、両オイル戻り路44、45はオイル受
け41の上部にて相合流し、シリンダブロック22と中間部
材16との間に挟持されている濾過消泡用のスクリーン46
を介してオイル受け41に連通する。即ち、機関の各潤滑
必要部を潤滑した後の潤滑油は、自然落下によりオイル
戻り路44、45を流親し、スクリーン46を経てオイル受け
41に集まる。
オイルタンク42はオイル流入路47及びオイル流出路48
を備えるとともに、オイル流出路48の吸い込み口48Aよ
り上位のタンク内中間部に位置するスクリーン49を備え
ている。オイル流入路47の吐出口47Aはタンク内油面よ
り上方に突出するように設定されており、吸い込み口48
Aより上方に離間されているので、オイルタンク42へ流
入する潤滑油の気液分離に有効である。又、スクリーン
49は濾過消泡用であり、異物と気泡がオイル流出路48へ
の吸い込み口側に流れ込むのを防止する。尚、オイルタ
ンク42はオイル注入口キャップ兼オイルレベルゲージ50
を備えている。更に、オイルタンク42はタンク内油面或
いはタンク内圧の上昇時にタンク内空気をカム室31の上
部空間へ逃がすためのエアブリード管51を付帯して備
え、オイルタンク42に対するエアブリード管51の接続部
に、推進ケーシング15の傾動によるオイルタンク42の転
倒時等におけるオイル漏出を防止するため逆止弁52を備
えている(第2図(B)参照)。逆止弁52の開弁圧はば
ねにて設定される。
ポンプ装置43は、第4図、第5図に示す如く、クラン
ク軸29の下端部まわりに設置され、送油ポンプ53と潤滑
ポンプ54をポンプ本体43A内に2段重ね状態で備え、両
者に共通となるポンプ軸55をクランク軸29の回転力によ
り駆動せしめる。即ち、ポンプ軸55にはポンプ軸駆動軸
56が結合され、ポンプ軸駆動軸56にはドリブン歯車57が
固定され、ドリブン歯車57はクランク軸29に設けられて
いるドライブ歯車58と噛合いされている。
送油ポンプ53は、第5図に示す如く、ポンプ本体43
A、及びシリンダブロック22に設けた吸い込み路59が連
なる吸い込み口60をオイル受け41に開口するとともに、
ポンプ本体43Aに設けた吐出路61Aを、シリンダブロック
22に設けた吐出路61Bに連通し、吐出路61Bをオイルタン
ク42のオイル流入路47に連通し、ポンプに軸55に固定さ
れたローター62の回転によりオイル受け41の潤滑油を圧
送してオイルタンク42に供給する。この時、ポンプ本体
43A内の吐出路61Aには逆止弁63が設けられ、船外機10の
横置き時等にオイルタンク42内の潤滑油がオイル受け41
側へ逆流するのを防止している。逆止弁63の開弁圧はば
ねにて設定される。
潤滑ポンプ54は、第4図に示す如く、ポンプ本体43A
及びシリンダブロック22に設けた吸い込み路64をオイル
タンク42のオイル流出路48に連通するとともに、ポンプ
本体43Aに設けた吐出路65をシリンダブロック22、及び
シリンダヘッド24に設けた送油路66に連通し、ポンプ軸
55に固定されたローター67の回転によりオイルタンク42
の潤滑油を上記送油路66へ圧送して機関の潤滑必要部
(クランク軸29軸受、カム軸32の軸受等)へ供給する。
この時、ポンプ本体43A内の吐出路65には逆止弁68が設
けられ、送油路66に送油された潤滑油がローター67の側
に逆流するのを防止するとともに、ばねにて設定された
該逆止弁68の閉弁圧により、機関停止に伴う潤滑ポンプ
54停止状態での船外機10の横置き時等にオイルタンク42
から送油路66の側への順方向の潤滑油の流れを防止す
る。
ここで、送油路66は、第2図に示す如く、シリンダブ
ロック22の下部に位置する潤滑ポンプ54の吐出路65に接
続されて該接続点から上方に延びるポンプ側送油路6A
と、ポンプ側送油路66Aの上端部にオイルフィルタ69を
介して接続されて該オイルフィルタ69から上下に延びる
分配側送油路66Bとを有し、更に分配側送油路6Bの各部
から分岐して機関の各潤滑必要部へ向けて延びる分岐送
油路66Cを有する。クランク軸上端の軸受部とカム軸32
の油穴32Aの間には、転送用送油路66Dが配置される。最
上位の分岐送油路66Cの潤滑油はクランク軸上端軸受
部、カム軸上端軸受部、カム面及びカム軸下端軸受部等
を潤滑する。オイルフィルタ69へのポンプ側送油路66A
には調圧用のリリーフ弁70が設けられており、リリーフ
弁70はポンプ側送油路66Aの高圧をクランク室28へ逃が
すことにてオイルフィルタ69を保護する。
この時、ポンプ側送油路66Aの上端部は、オイルタン
ク42に開口する潤滑用吸い込み口48Aと、送油路66の各
分岐送油路66Cが潤滑必要部に開口する潤滑用吐出口と
を結ぶオイル通路の中間部であって、オイルタンク42の
通常使用状態下での最高油面レベルより上方に配置され
ている。また、クランク軸29の上端軸受部に開口してい
る最上位の分岐送油路66Cに吐出口は、推進ユニット15
のチルトダウン〜チルトアップのいかなる傾動状態下で
も、オイルタンク42の最高油面レベルより上方に位置す
るように配置される。
尚、オイル受け41に潤滑油を滞溜する量を少なくし、
その分オイルタンク42内の潤滑油量を多くすることによ
り、チルトアップ後ダウン時の再始動時の潤滑不良を防
止することができる。このためには潤滑油をオイルタン
ク42からオイル受け41へ循環させるための循環ポンプの
ポンプ性能より、オイル受け41よりオイルタンク42へ潤
滑油を戻す送油ポンプのポンプ性能を高める必要があ
る。又オイル受け41側の潤滑油の方がオイルタンク42側
より空気を多く含む分、よりポンプ性能を高める必要が
ある。このため、送油ポンプ53のローター厚さ(容量)
を潤滑ポンプ54のローター厚さ(容量)より大きくして
いる。尚送油ポンプ53によってオイルタンク42へ送られ
る空気はタンク内圧を高め、空気は既述のエアブリード
管51へ排出される。
尚、船外機10は、第1図に示す如く、ドライブ軸18に
より駆動される水ポンプ71を推進ケーシング15に内蔵
し、内燃機関17に連動して駆動されるこの水ポンプ71に
より、水取入口72から取り入れた外水を水供給管73によ
り内燃機関17の水ジャケット74に供給し、内燃機関17を
水冷する。
又、第6図において、75は排気通路である。
次に、上記第1実施例の作用について説明する。
上記第1実施例にあっては、機関の潤滑必要部を潤滑
した後の潤滑油を受けるオイル受け41とは別に、該オイ
ル受け41から移送される潤滑油を貯溜するオイルタンク
42を備えるようにした。従って、オイル受け41はオイル
戻り路44、45の簡素化等のために機関本体に比較的近接
配置するとしても、オイルタンク42は機関本体及び排気
膨張室が配置される推進ケーシングから離間して配置で
きる。これにより、オイルタンク42は機関の燃焼熱及び
排気熱による昇温化を抑制され、このオイルタンク42に
貯溜される潤滑油の油温上昇を可及的に抑制できる。
更に、本願発明の目的の1つであるチルトアップダウ
ン後の再始動後における潤滑不良を防止することができ
る。
チルトアップ時のみでなくチルトダウン時において
も、潤滑用吸い込み口48Aと潤滑用吐出口とを結ぶオイ
ル通路の中間部としての、ポンプ側送油路66Aの上端部
が、オイルタンク42内の油面レベルより上方に配置され
ている。従って、船外機10がチルトダウンないしチルト
アップの通常の使用姿勢にあってオイルタンク42の油面
レベルが通常レベルにある限り、潤滑ポンプ54の停止時
に、オイルタンク42内の潤滑油が上記オイル通路の中間
部を乗越える如くにて機関の潤滑必要部へ漏出すること
はない。このことは、船外機10がチルトアップ保持後チ
ルトダウンして直ちの再始動時或いは逆止弁68が故障し
た時でチルトダウン放置後の再始動時におけるピストン
26の破損等を回避できることを意味する。
又、上記実施例にあっては、上述の潤滑用扱い込み口
48Aと潤滑用吐出口とを結ぶオイル通路の中間部として
のポンプ側送油路66Aの上端部に、オイルフィルタ69を
介して下方のみでなく上方にも延びる分配側送油路66B
を連結している。これにより、潤滑ポンプ54の停止時点
からチルトアップ及びチルトダウン放置時、サイホン現
象によりポンプ側送油路66Aから分配側送油路66Bへの油
の流れが継続しようとしても、上方に延びる分配側送油
路66Bに連通している最上位の分岐送油路66Cの潤滑用吐
出口が推進ユニットのいかなる傾動状態下でも、タンク
内油面レベルの上方にあって、機関の潤滑必要部に開口
していることから、この分岐送油路66Cを経て送油路66
に導入される空気が上記サイホン現象の継続を断ち切
り、その時点以後の油の漏出を防止する。
又、上記実施例にあっては、リリーフ弁70が、タンク
内油面レベルより上方のポンプ側送油路66Aの上端部に
設けられており、そのリリーフ弁70に異物を噛み込んだ
状態で放置しても、オイルタンク42の潤滑油が機関の潤
滑必要部へ漏出するのを防止できる。
更に、チルト軸13のより近くにオイルタンク42を配置
すれば、潤滑用吐出口をチルト軸13より後方に配置して
いるので、チルトアップにより潤滑用吐出口全てをチル
トアップ時における油面より上方に位置することが可能
となる。この場合には中間部がオイルレベルより上位に
なくても良い。この場合チルトアップ荷重が軽減される
効果もある。
又、船外機10を船体11より外し地面に横置きした時、
潤滑吸い込み口48Aと潤滑用吐出口とを結ぶオイル通路
の中間部を、船外機横置き時のオイルタンク内の油面レ
ベルより上方に配置するようにすれば、横置き後直ちに
船外機10を船体11に取付け再始動するとしても、潤滑不
足となること或いはピストン破損等の不都合を防ぐこと
ができる。
[発明の効果] 以上のように本発明によれば、船外機のチルトダウン
〜チルトアップのいかなる傾動状態下での潤滑ポンプ停
止時にも、サイフォン現象によるオイルタンクから潤滑
必要部への油の漏出を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例が適用された4サイクル船外
機を模式的に示す側面図、第2図は第1図の4サイクル
内燃機関を示す一部破断の側面図、第3図は第1図の4
サイクル内燃機関を示す断面図、第4図は第1図のポン
プ装置における送油ポンプ系を示す断面図、第5図は第
1図のポンプ装置における潤滑ポンプ系を示す断面図、
第6図は第1図の4サイクル内燃機関を示す要部断面図
である。 10……船外機、 15……推進ユニット、 17……内燃機関、 29……クランク軸、 41……オイル受け、 42……オイルタンク、 48A……潤滑用吸い込み口、 53……送油ポンプ、 54……潤滑ポンプ、 66A……ポンプ側送油路、 66B……分配側送油路、 66C……分岐送油路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】船体に対し傾動可能に支持された推進ユニ
    ットに機関を搭載し、この機関のクランク軸を縦置き配
    置し、このクランク軸の軸受部を含む機関の各潤滑必要
    部を潤滑可能としており、 機関の潤滑必要部を潤滑した後の潤滑油を受けるオイル
    受けを機関本体の下方に配置するとともに、オイル受け
    から移送される潤滑油を貯溜するオイルタンクを機関本
    体に備え、オイル受けに設けた送油用吸い込み口とオイ
    ルタンクに設けた送油用吐出口との間に介在されてオイ
    ル受けの潤滑油をオイルタンクに移送する送油ポンプ
    と、オイルタンクに設けた潤滑用吸い込み口と機関の潤
    滑必要部に設けた潤滑用吐出口との間に介在されてオイ
    ルタンクの潤滑油を機関の潤滑必要部へ供給する潤滑ポ
    ンプとを有して構成される、4サイクル船外機の潤滑装
    置であって、 クランク軸の上端軸受部に開口している最上位の潤滑用
    吐出口が、推進ユニットのいかなる傾動状態下でも、オ
    イルタンクの最高油面レベルより上方に配置されてなる
    ことを特徴とする4サイクル船外機の潤滑装置。
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