JP2810955B2 - 空気調和機の制御方法 - Google Patents

空気調和機の制御方法

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JP2810955B2 JP5255667A JP25566793A JP2810955B2 JP 2810955 B2 JP2810955 B2 JP 2810955B2 JP 5255667 A JP5255667 A JP 5255667A JP 25566793 A JP25566793 A JP 25566793A JP 2810955 B2 JP2810955 B2 JP 2810955B2
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雅巳 仁藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷水または温水が配水
されたコイルと熱交換用ファンを用いて室内を冷暖房す
る空気調和機の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、かかる空気調和機の制御方法
には、配水路中の冷水または温水(以下、冷温水とい
う)の温度を検出することにより、例えば、25℃を境
界に、それより低いときは冷房運転、それより高いとき
は暖房運転に自動的に切替わり、室内の設定温度と検出
した室内温度との差に応じて運転が行われるというよう
な、或る所定の温度を境界に、冷暖房の切替えを自動的
に行える方法が知られているが、室内の設定温度の値に
よっては、季節が春とか秋という中間期の場合、冷房運
転も暖房運転も行われず、室内機のファンが駆動されな
くて、室内の空気調和がなされないという不具合があっ
た。
【0003】これを解決するために、実公平4−484
17号公報に含まれた図5及び図6に示すような技術が
開示されている。この開示技術の方法は、冷温水温度検
出器5と室内温度検出器A9とを備え、これらの信号に
より冷暖房モードの判定、制御弁6及びファン3の制御
を行うものである。冷暖房モードの判定は、冷温水8の
温度のみにより行われる。すなわち、冷温水の二つの所
定温度を設定して、該所定温度が第1の所定温度未満の
ときは、冷房モード、第2の所定温度を超えるときは、
暖房モード、これら第1と第2の所定温度間のときは、
冷暖不明モード、としている。この場合、冷房及び暖房
モードでは、制御弁6は室内温度により開閉されるが、
冷暖不明モードでは、前記制御弁を強制的に開放させる
のが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記開
示技術の方法は、縦軸に冷温水温度を、横軸に室内温度
を設けた図6のグラフのように、冷温水温度が20℃ま
でを冷房モード、20℃から30℃を冷暖不明モード、
30℃を超えると暖房モードと設定してあり、この方法
だと、例えば、冬季に室温が10℃、室内設定温度が2
0℃となっている場合、冷温水温度検出器5により検出
されている温度は、運転開始時は、限りなく室温の10
℃に近くなっている可能性があり、その場合は、図6の
グラフのように冷房モードとして判定制御され、かつ、
設定温度より室温が低いために、制御弁が開かないとい
う不具合が発生する。
【0005】本発明の目的は、冷暖房モードの誤判定に
よる空気調和機の停止というような不具合を防止するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、配水路中の
冷水もしくは温水の温度を検出し、該温度に応じて冷暖
房運転を自動切替し、一方、室温を検出し、該温度に応
じて前記配水路中に配置された制御弁を開閉することに
より室温を制御することで、前記冷水もしくは温水が配
水されたコイルと熱交換用ファンを用いて室内を冷暖房
する空気調和機の制御方法において、前記冷水もしくは
温水の温度と前記室内温度との温度差の値が、所定の領
域内に位置する場合は、前記室温を制御する制御弁を開
放させることで達成される。
【0007】
【作用】配水路中の冷水もしくは温水の温度と室内温度
との温度差を検出して、該温度差の値が所定の領域内に
位置するときは、冷房も暖房も必要としない領域とな
り、前記配水路中に配置された制御弁が開放されて、コ
イル内を前記冷水もしくは温水が配水され送風運転のみ
となる。この方法を用いれば、例えば、季節が冬で、室
内温度が10℃で室内温度設定値が20℃とすると、冷
水もしくは温水の温度が限りなく10℃に近い場合で
も、冷水もしくは温水の温度と室内温度との温度差の値
が、前記所定の領域内にあるので、制御弁が強制開放さ
れ、温度の低い冷水がしばらく配水され、時間の経過と
ともに冷水から温水に変わり、暖房運転ができるように
なる。
【0008】
【実施例】本発明の実施例について図1から図4を参照
して説明する。空気調和機1の制御方法に用いる装置
は、空気調和機1を制御する制御装置7と、該制御装置
7と信号の授受を行い、制御装置7を介して空気調和機
1を遠隔操作する操作器10とを含んで構成されてい
る。
【0009】前記制御装置7は、前記空気調和機1を駆
動制御する電源12を電源回路15を介して接続し前記
制御装置7の動作を演算処理するマイコン内蔵の中央演
算処理部A11と、該中央演算処理部A11に接続され
室内に配置された室温検出器A9から室温を検出する室
温検出回路A13と、前記中央演算処理部A11に接続
され冷水または温水(以下、冷温水という)管17に装
備された冷温水温度検出器5から冷温水の温度を検出す
る冷温水温度検出回路14と、前記空気調和機1に内装
されたコイルユニット2を室内空気と熱交換するファン
3を駆動する前記中央演算処理部A11に接続されたフ
ァン駆動回路16と、前記中央演算処理部A11に接続
され前記冷温水管17に装備された制御弁6を開閉する
弁駆動回路19と、前記中央演算処理部A11に接続さ
れ前記操作器10と信号の授受をする通信回路A20と
を含んで構成されている。
【0010】前記操作器10は、該操作器10の動作を
演算処理するマイコン内蔵の中央演算処理部B22と、
該中央演算処理部B22に接続され前記空気調和機1の
運転状態切替を選定するスイッチ入力回路23及び前記
運転状態切替を表示する表示部24と、前記中央演算処
理部B22に接続され室内に配置された室温検出器B1
8から室温を検出する室温検出回路B25と、前記中央
演算処理部B22に接続され前記制御装置7と信号の授
受をする通信回路B21とを含んで構成されている。
【0011】本実施例では、運転状態切替のモードを、
前記冷温水温度検出器5で検出された温度と室温検出器
A9もしくは室温検出器B18で検出された温度との温
度差の値が、所定の領域内に位置するときは冷房も暖房
も必要としない冷暖不明モードとし、前記配水路中に配
置された制御弁が開放されて、コイル内を前記冷温水が
配水され送風運転のみとなり、前記温度差の値が、前記
所定の領域を超えるときは暖房モードとし、この時は暖
房運転となり、逆に、前記温度差の値が、前記所定の領
域に達しないときは冷房モードとし、この時は冷房運転
となる。
【0012】このことを、グラフで表すと図3のように
なる。縦軸に冷温水温度を、横軸に室内温度をとると、
冷温水温度と室内温度の温度差の値が10℃、すなわ
ち、所定の領域が10℃となるように前記冷暖不明モー
ド領域の幅を設定して、該領域の位置が室内温度の上昇
につれて比例して上昇するようにしてあり、この領域を
超えれば暖房モード、この領域に達しなければ冷房モー
ドの領域となる。
【0013】上記構成による冷房もしくは暖房の方法
を、以下に説明する。例えば、冷温水温度を冷温水温度
検出器5で25℃を検出し、室内温度が10℃で、室内
温度設定値が20℃とすると、操作器10の運転状態切
替を選定するスイッチ入力回路23で暖房モードを選択
したら、これにより中央演算処理部B22で制御装置7
で検出した冷温水温度と室内温度の差を演算し、通信回
路B21にて制御装置7に信号を送る。この信号を中央
演算処理部A11が受け、制御弁駆動回路19に指令
し、制御弁6を駆動させて開放し、25℃の冷温水がコ
イルユニットに配水され、同時に、ファン駆動回路16
にも指令し、ファン3が駆動されコイルユニットを介し
て室内空気と熱交換され、室内の暖房が開始される。そ
して、室内温度が20℃になれば、室内温度検出器A9
からの信号を中央演算処理部A11が受け、制御弁駆動
回路19に指令し制御弁を閉止し、ファン3のみ作動さ
せている。
【0014】冷房も、上記方法に倣って行うことができ
る。ただし、冷温水温度と室内温度の差の値が、前記冷
暖不明モードの領域に位置するときは、中央演算処理部
A11からは制御弁駆動回路19に、制御弁6を強制開
放するような指令がだされている。
【0015】ここで、冬季に室内温度が10℃で室内温
度設定値が20℃とすると、冷温水8温度が限りなく1
0℃に近くても、図3から冷温水8温度と室内温度の差
の値が冷暖不明モードの領域にあるので、制御弁6が強
制開放され、温度の低い冷温水8が冷温水管17に配水
され、時間が経過すれば冷温水管17の冷温水8の温度
が上昇し、暖房運転となる。逆に、夏季に室内温度が3
3℃で室内温度設定値が20℃とすると、冷温水8温度
が限りなく33℃に近くても、図3から冷温水8温度と
室内温度の差の値が冷暖不明モードの領域にあるので、
制御弁6が強制開放され、温度の高い冷温水8が冷温水
管17に配水され、時間が経過すれば冷温水管17の冷
温水8の温度が下降し、冷房運転となる。
【0016】図示しない冷温水発生器自体からみると、
冷温水温度が30℃以上での冷房運転や、30℃以下で
の暖房運転はありえないので、縦軸に冷温水温度を、横
軸に室内温度をとった図4のグラフに示すように、冷温
水温度のみの信号を用いた従来技術の判定方法を本実施
例の方法に加え、従来技術の判定方法のしきい値が30
℃とすれば、しきい値以上で、冷温水と室温の温度差の
所定領域内では冷暖不明モード、領域外では暖房モード
とし、しきい値以下で、冷温水と室温の温度差の所定領
域内では冷暖不明モード、領域外では冷房モードに限定
すれば、より一層の冷、暖房モードの誤判定による空気
調和機の不具合を防止できる。
【0017】
【発明の効果】本発明の方法によれば、冷房モードある
いは暖房モードの誤判定による空気調和機の停止という
ような不具合が解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の空気調和機のブロック図であ
る。
【図2】本発明の実施例の空気調和機の制御方法に用い
られる制御装置のブロック図である。
【図3】本発明の実施例の空気調和機の制御方法に用い
られる運転状態切替モードの領域を示すグラフである。
【図4】本発明の実施例の空気調和機の制御方法に用い
られる運転状態切替モードの領域を示す他の例のグラフ
である。
【図5】従来の空気調和機のブロック図である。
【図6】従来の空気調和機の制御方法に用いられる運転
状態切替モードの領域を示すグラフである。
【符号の説明】
1 空気調和機 2 コイルユニット 3 ファン 4 モータ 5 冷温水温度検出器 6 制御弁 7 制御装置 8 冷温水 9 室内温度検出器A 10 操作器 11 中央演算処理部A 12 電源 13 室内温度検出回路A 14 冷温水温度検出回路 15 電源回路 16 ファン駆動回路 17 冷温水管 18 室内温度検出器B 19 弁駆動回路 20 通信回路A 21 通信回路B 22 中央演算処理部B 23 スイッチ入力回路 24 表示回路 25 室内温度検出回路B
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−193943(JP,A) 特開 昭61−240052(JP,A) 特開 平5−223320(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24F 11/02 102

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配水路中の冷水もしくは温水の温度を検
    出し、該温度に応じて冷暖房運転を自動切替し、一方、
    室温を検出し、該温度に応じて前記配水路中に配置され
    た制御弁を開閉することにより室温を制御することで、
    前記冷水もしくは温水が配水されたコイルと熱交換用フ
    ァンを用いて室内を冷暖房する空気調和機の制御方法に
    おいて、前記冷水もしくは温水の温度と前記室内温度と
    の温度差の値が、所定の領域内に位置する場合は、前記
    室温を制御する制御弁を開放させることを特徴とする空
    気調和機の制御方法。
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