JP2809966B2 - 二軸配向ポリエステルフイルム - Google Patents
二軸配向ポリエステルフイルムInfo
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- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Description
イルムに関し、さらに詳しくは変性ポリエチレン―2,
6―ナフタレートからなり、電気絶縁用フイルムとして
特に有用な二軸配向ポリエステルフイルムに関する。
エチレンテレフタレートフイルムが主として用いられて
いるが、近年、二軸配向ポリエチレン―2,6―ナフタ
レートフイルムが注目されている。これらフイルムに
は、その特性として、高温度に長時間さらされても機
械特性が劣化して脆くなったり、絶縁性能が悪くなって
絶縁破壊特性が悪くならないこと、フイルムの使用時
にデラミネーション(層間剥離)を起こさぬこと、フ
イルム表面及びフイルム中に存在する低分子量物(オリ
ゴマー)が少ないこと、などが要求される。
少なくする方法としては、延伸倍率を上げて分子配向を
向上させる方法が有効であり、現実にこの方法が採用さ
れている。しかし、この方法では面配向性が向上する結
果としてフイルムがデラミネーションを起こし易くなる
という新たな問題が生じ、延伸倍率を上げるにも限界が
ある。
るためには上記とは逆に面配向を低下させる方法がある
が、これはまた上記とは逆に耐熱劣化性の低下とオリゴ
マー発生量の増大をもたらす。
時に満足するフイルムの製造には、解決すべき種々の問
題がある。
る問題を解消し、耐熱劣化性及び耐デラミネーションに
優れ、しかもオリゴマー量の少ない、特に電気絶縁用と
して有用な二軸配向ポリエステルフイルムを提供するこ
とにある。
達成するために、次の構成からなる。
が4,4′―ジフェニルジカルボン酸成分を共重合させ
た変性ポリエチレン―2,6―ナフタレートからなり、
その結晶融解熱が10〜24ジュール(J)/gである
ことを特徴とする二軸配向ポリエステルフイルム。
ステルは、4,4′―ジフェニルジカルボン酸成分を共
重合させた変性ポリエチレン―2,6―ナフタレートで
ある。この変性ポリエチレン―2,6―ナフタレート
は、前記から理解できるように2,6―ナフタレンジカ
ルボン酸を主たる酸成分とし、かつ該酸成分の一部が
4,4′―ジフェニルジカルボン酸からなるものであ
る。4,4′―ジフェニルジカルボン酸の共重合割合
は、全酸成分当り、1〜5モル%であることが好まし
い。この変性ポリエチレン―2,6―ナフタレートは
2,6―ナフタレンジカルボン酸及び4,4′―ジフェ
ニルジカルボン酸以外に少量の他のジカルボン酸成分を
共重合しても良い。かかる他のジカルボン酸としては、
例えば、1,5―ナフタレンジカルボン酸、2,7―ナ
フタレンジカルボン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ベンゾフ
ェノンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、コハク
酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸な
どの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、
1,3―アダマンタンジカルボン酸などの脂環族ジカル
ボン酸を挙げることができる。
ートは、また、エチレングリコールを主たるグリコール
成分とするが、少量の他のグリコール成分を共重合して
もよい。エチレングリコール以外のグリコール成分とし
ては、例えば1,3―プロパンジオール、1,4―ブタ
ンジオール、1,6―ヘキサンジオール、1,4―シク
ロヘキサンジメタノール、p―キシリレングリコールな
どを挙げることができる。
―ナフタレートは、また、ポリマー中に安定剤、着色
剤、帯電防止剤等の添加剤を配合したものでもよい。特
に、フイルム表面を粗にして滑り性を改良するために、
ポリマー中に各種の不活性な固体微粒子を配合すること
は好ましいことである。かかる不活性な固体微粒子とし
ては、好ましくは(1)二酸化ケイ素(水和物、ケイソ
ウ土、ケイ砂、石英等を含む);(2)アルミナ;
(3)SiO2 成分を30重量%以上含有するケイ酸塩
(例えば非晶質あるいは結晶質の粘土鉱物、アルミノシ
リケート(焼成物や水和物を含む)、温石綿、ジルコ
ン、フライアッシュ等);(4)Mg、Zn、Zr、及
びTiの酸化物;(5)Ca,及びBaの硫化物;
(6)Li、Na、及びCaのリン酸塩(1水素塩や2
水素塩を含む);(7)Li、Na、及びKの安息香酸
塩;(8)Ca、Ba、Zn、及びMnのテレフタル酸
塩;(9)Mg、Ca、Ba、Zn、Cd、Pb、S
r、Mn、Fe、Co、及びNiのチタン酸塩;(1
0)Ba、及びPbのクロム酸塩;(11)炭素(例え
ばカーボンブラック、グラファイト等);(12)ガラ
ス(例えばガラス粉、ガラスビーズ等);(13)C
a、及びMgの炭酸塩;(14)ホタル石及び(15)
ZnSが例示される。更に好ましくは、二酸化ケイ素、
無水ケイ酸、含水ケイ酸、酸化アルミニウム、ケイ酸ア
ルミニウム(焼成物、水和物等を含む)、燐酸1リチウ
ム、燐酸3リチウム、燐酸ナトリウム、燐酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、酸化チタン、安息香酸リチウム、こ
れらの化合物の複塩(水和物を含む)、ガラス粉、粘土
(カオリン、ベントナイト、白土等を含む)、タルク、
ケイソウ土、炭酸カルシウム等が例示される。特に好ま
しくは、二酸化ケイ素、酸化チタン、炭酸カルシウムが
挙げられる。不活性な固体微粒子は平均粒径が0.5〜
3μmであることが好ましく、またこの配合量は0.0
1〜0.3重量%であることが好ましい。
―ナフタレートは通常溶融重合法によって公告の方法で
製造することができる。例えば、2,6―ナフタレンジ
カルボン酸、4,4′―ジフェニルジカルボン酸及びエ
チレングリコールを所定量混合し、常圧もしくは加圧下
で直接エステル化反応させ、さらに減圧下で溶融重縮合
反応させて変性ポリエチレン―2,6―ナフタレートを
製造することができる。その際、触媒等の添加剤を必要
に応じて使用することができる。得られる変性ポリエチ
レン―2,6―ナフタレートの固有粘度は0.45〜
0.90の範囲にあることが好ましい。
的には公知の或は従来から蓄積された製膜方法で製造す
ることができる。例えば十分に乾燥させた変性ポリエチ
レン―2,6―ナフタレートを融点〜(融点+70)℃
の温度で溶融押出し、キャスティンクドラム上で急冷し
て未延伸フイルムとし、次いで該未延伸フイルムを逐次
または同時二軸延伸し、熱固定する方法で製造すること
ができる。二軸延伸は逐次二軸延伸が好ましく、その際
未延伸フイルムを縦方向に130〜170℃で2.5〜
5.0倍延伸し、次いでステンターにて横方向に130
〜150℃で2.5〜5.5倍延伸し、その後190〜
250℃の温度で緊張下又は制限収縮下で熱固定するの
が好ましい。熱固定時間は10〜30秒が好ましい。ま
た縦方向及び横方向の延伸条件は得られる二軸配向フイ
ルムの物性が両方向にほぼ等しくなるような条件を選択
するのが好ましい。また同時二軸延伸の場合、上記の延
伸温度、延伸倍率、熱固定温度等を適用することができ
る。
ジュール(J)/gの二軸配向フイルムを得ることがで
きる。この結晶融解熱が10J/g未満であると、配向
が不十分で耐熱劣化性は向上しないし、オリゴマー量が
多くなるので、好ましくない。一方、この結晶融解熱が
24J/gを超えると、耐熱劣化性の向上作用がほぼ飽
和に達してそれ以上の効果は期待できず、デラミネーシ
ョンも起り易くなるので好ましくない。結晶融解熱の好
ましい範囲は15〜24J/gである。
が40〜350μmであり、好ましくは40〜250μ
mである。
にすぐれ、さらに耐デラミ性にすぐれ、かつ低抽出オリ
ゴマー量の特性を有していることから、電気絶縁フイル
ムとして、例えばモーター用絶縁材、コンデンサー用誘
電体、フレキシブル回路用基板、メンブレンスイッチ用
フイルム等として有用である。
る。なお、本発明における種々の物性値及び特性は以下
の如くして測定したものであり、かつ定義される。
入れ、セイコー電子工業(株)製SSC/580熱分析
装置を用い、昇温速度10℃/min で昇温して結晶融解
の吸熱曲線を求め、その吸熱曲線の面積から結晶融解熱
(ジュール/g)を求めた。
り、200℃に設定したエアーオーブン中で所定時間熱
劣化させた。この後サンプルをとり出し、その機械特性
(破断強、伸度)を測定した。このようにして破断強度
が初期値の50%になるまでの時間を求めた。
0ccに1時間浸漬し、そののちフイルムを取出して該ク
ロロホルム中のオリゴマー量を測定波長240nmの吸
光度より求めた。オリゴマーの濃度と吸光度との関係は
予め検量線を作成して用いた。
VIS―NIR自記分光々度計UV―3101PCを用
いた。
Co.製)のミシン針で室温下100穴打ち抜いた。打ち
抜いた穴は、フイルムがデラミネーションを起こさない
時はきれいにほぼ針の太さに打ち抜かれるが、デラミを
起こす場合には打抜かれた穴の周辺が厚み方向で層状に
割れて損傷部が広がる。打抜き穴を含んだ傷部の面積を
求めてデラミネーション良否の尺度とした。
同等〜1.5倍のときは1級、それが1.5以上〜2.
0倍のときは2級とし、2.0倍以上のときは3級と評
価した。
ルジカルボン酸成分を表1に示す割合で共重合し、かつ
滑剤として平均粒径0.3μmの球状シリカ微粒子を
0.1重量%含有した、固有粘度0.63の変性ポリエ
チレン―2,6―ナフタレートを、170℃で乾燥した
後300℃で溶融押出し、40℃に保持したキャスティ
ングドラム上で急冷固化せしめて未延伸フイルムを得
た。
加熱し、次いで赤外線ヒーターで加熱して130℃とし
て縦方向に3.5倍延伸し、更にテンターによって14
8℃で横方向に3.6倍延伸した。次いで230℃で3
0秒間熱処理をした。このようにして厚み50μmの二
軸配向変性ポリエチレン―2,6―ナフタレートフイル
ムを作成した。
分を共重合しない以外は実施例1と同様にして二軸配向
ポリエチレン―2,6―ナフタレートフイルムを作成し
た。
ムは耐デラミネーション、耐熱劣化性及びオリゴマー抽
出量が少なく、電気絶縁用フイルムとして極めてすぐれ
ていることがわかる。
ネーションにすぐれ、かつ抽出オリゴマーの少ない、特
に電気絶縁用フイルムとして有用な二軸配向ポリエステ
ルフイルムを提供することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 厚み40〜350μmの二軸配向フイル
ムが4,4′―ジフェニルジカルボン酸成分を共重合さ
せた変性ポリエチレン―2,6―ナフタレートからな
り、その結晶融解熱が10〜24J/gであることを特
徴とする二軸配向ポリエステルフイルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5701493A JP2809966B2 (ja) | 1992-03-19 | 1993-03-17 | 二軸配向ポリエステルフイルム |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6344592 | 1992-03-19 | ||
JP4-63445 | 1992-03-19 | ||
JP5701493A JP2809966B2 (ja) | 1992-03-19 | 1993-03-17 | 二軸配向ポリエステルフイルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0625441A JPH0625441A (ja) | 1994-02-01 |
JP2809966B2 true JP2809966B2 (ja) | 1998-10-15 |
Family
ID=26398026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5701493A Expired - Lifetime JP2809966B2 (ja) | 1992-03-19 | 1993-03-17 | 二軸配向ポリエステルフイルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2809966B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3545435B2 (ja) * | 1992-03-27 | 2004-07-21 | 帝人株式会社 | 磁気記録テープ用ベースフイルム |
JP2007314717A (ja) * | 2006-05-29 | 2007-12-06 | Teijin Dupont Films Japan Ltd | 電気絶縁用二軸配向ポリエステルフィルム |
JP5569641B1 (ja) | 2013-10-28 | 2014-08-13 | 東洋紡株式会社 | 静粛性と軽量性に優れた弾性網状構造体 |
TWI639549B (zh) | 2013-10-29 | 2018-11-01 | 東洋紡股份有限公司 | 壓縮耐久性優異之網狀構造物 |
-
1993
- 1993-03-17 JP JP5701493A patent/JP2809966B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0625441A (ja) | 1994-02-01 |
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