JP2809366B2 - 排ガス中の有害金属の捕集方法及び捕集灰の処理方法 - Google Patents
排ガス中の有害金属の捕集方法及び捕集灰の処理方法Info
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- JP2809366B2 JP2809366B2 JP4330295A JP33029592A JP2809366B2 JP 2809366 B2 JP2809366 B2 JP 2809366B2 JP 4330295 A JP4330295 A JP 4330295A JP 33029592 A JP33029592 A JP 33029592A JP 2809366 B2 JP2809366 B2 JP 2809366B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、都市ごみ焼却炉、産業
廃棄物焼却炉、その他の有害金属を発生する焼却施設の
排ガスから有害金属を捕集する処理方法及び捕集された
有害金属を固定化処理を行う方法に関する。
廃棄物焼却炉、その他の有害金属を発生する焼却施設の
排ガスから有害金属を捕集する処理方法及び捕集された
有害金属を固定化処理を行う方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、焼却炉から発生する排ガス中の有
害金属（金属酸化物、金属塩化物、金属硫酸塩、その他
の金属塩を含む）は、サイクロン、電気集塵機、バグフ
ィルタ、湿式洗浄装置などにより捕集し、セメント固
化、溶融固化などして安定化し、埋立処分していた。
害金属（金属酸化物、金属塩化物、金属硫酸塩、その他
の金属塩を含む）は、サイクロン、電気集塵機、バグフ
ィルタ、湿式洗浄装置などにより捕集し、セメント固
化、溶融固化などして安定化し、埋立処分していた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法で
は、有害金属を有効に捕集することができず、また、安
定化処理も煩雑であった。そこで、本発明は、上記の問
題を解消し、排ガス中の有害金属を効率的に捕集する方
法及び捕集した有害金属を簡単に安定化処理する方法を
提供しようとするものである。
は、有害金属を有効に捕集することができず、また、安
定化処理も煩雑であった。そこで、本発明は、上記の問
題を解消し、排ガス中の有害金属を効率的に捕集する方
法及び捕集した有害金属を簡単に安定化処理する方法を
提供しようとするものである。
【０００４】
【問題点を解決するための手段】本発明は、(1) 焼却炉
からの排ガス中の有害金属を捕集する方法において、該
排ガス中に消石灰、炭酸カルシウム及び酸化カルシウム
の中の１種以上、反応助剤、並びに、珪酸カルシウムを
添加し、バグフィルタ装置で前記添加剤とともに有害金
属を捕集することを特徴とする有害金属の捕集方法、及
び、(2) 焼却炉から捕集される排ガス中の有害金属の処
理方法において、該排ガス中に消石灰、炭酸カルシウム
及び酸化カルシウムの中の１種以上、反応助剤、並び
に、珪酸カルシウムを添加し、バグフィルタ装置で前記
添加剤とともに有害金属を捕集し、該バグフィルタ装置
から排出された有害金属を含有する添加剤を加湿してペ
レット状若しくはブリケット状に成形し、乾燥すること
を特徴とする有害金属の処理方法である。
からの排ガス中の有害金属を捕集する方法において、該
排ガス中に消石灰、炭酸カルシウム及び酸化カルシウム
の中の１種以上、反応助剤、並びに、珪酸カルシウムを
添加し、バグフィルタ装置で前記添加剤とともに有害金
属を捕集することを特徴とする有害金属の捕集方法、及
び、(2) 焼却炉から捕集される排ガス中の有害金属の処
理方法において、該排ガス中に消石灰、炭酸カルシウム
及び酸化カルシウムの中の１種以上、反応助剤、並び
に、珪酸カルシウムを添加し、バグフィルタ装置で前記
添加剤とともに有害金属を捕集し、該バグフィルタ装置
から排出された有害金属を含有する添加剤を加湿してペ
レット状若しくはブリケット状に成形し、乾燥すること
を特徴とする有害金属の処理方法である。
【０００５】
【作用】本発明は、排ガス中に消石灰、炭酸カルシウム
及び酸化カルシウムの中の１種以上、反応助剤、並び
に、珪酸カルシウムを添加して有害金属を固定するとと
もに、バグフィルタ装置で上記粉末と有害金属を捕集す
ることにより、捕集効率を高めることができ、さらに、
捕集した灰を加湿することにより、容易に固化すること
ができ、セメント等を用いることなく、ペレット状若し
くはブリケット状に成形し、乾燥することにより、容易
に溶出しない成形体を得ることができ、埋立等にそのま
ま使用することができるようになった。なお、反応助剤
としては、けいそう土若しくはけいそう土を主成分とす
る粉体を使用することができ、パーライトなどを併用す
ることも可能である。
及び酸化カルシウムの中の１種以上、反応助剤、並び
に、珪酸カルシウムを添加して有害金属を固定するとと
もに、バグフィルタ装置で上記粉末と有害金属を捕集す
ることにより、捕集効率を高めることができ、さらに、
捕集した灰を加湿することにより、容易に固化すること
ができ、セメント等を用いることなく、ペレット状若し
くはブリケット状に成形し、乾燥することにより、容易
に溶出しない成形体を得ることができ、埋立等にそのま
ま使用することができるようになった。なお、反応助剤
としては、けいそう土若しくはけいそう土を主成分とす
る粉体を使用することができ、パーライトなどを併用す
ることも可能である。
【０００６】図１は、本発明の方法を説明するための概
念図である。Ｇ1 は焼却炉から排出される処理前の原ガ
スであり、有害金属の他に、ＨＣｌ、ＳＯX 、ＨＦなど
の酸性ガスを含有する。排ガスダクト１には、消石灰供
給装置２、反応助剤供給装置３及び珪酸カルシウム粉末
供給装置４を設け、処理剤を順次噴射して、排ガスダク
ト１内で消石灰に酸性ガスを吸収させ、珪酸カルシウム
に有害金属を吸着させ、その後、バグフィルタ装置５で
これらを捕集し、バクフィルタ表面の上記添加剤層を形
成して該層で酸性ガス及び有害金属をさらに吸収・吸着
し、浄化された排ガスはＧ2 として放出される。次に、
バグフィルタ５に捕集された上記添加剤を含む捕集灰Ｗ
を、加湿装置６で加湿し、固化装置７でペレット状もし
くはブリケット状に成形し、乾燥装置８で水分を必要に
応じて除去し、乾燥固化された成形体Ｗ2 は系外に搬出
され、埋立等に提供される。
念図である。Ｇ1 は焼却炉から排出される処理前の原ガ
スであり、有害金属の他に、ＨＣｌ、ＳＯX 、ＨＦなど
の酸性ガスを含有する。排ガスダクト１には、消石灰供
給装置２、反応助剤供給装置３及び珪酸カルシウム粉末
供給装置４を設け、処理剤を順次噴射して、排ガスダク
ト１内で消石灰に酸性ガスを吸収させ、珪酸カルシウム
に有害金属を吸着させ、その後、バグフィルタ装置５で
これらを捕集し、バクフィルタ表面の上記添加剤層を形
成して該層で酸性ガス及び有害金属をさらに吸収・吸着
し、浄化された排ガスはＧ2 として放出される。次に、
バグフィルタ５に捕集された上記添加剤を含む捕集灰Ｗ
を、加湿装置６で加湿し、固化装置７でペレット状もし
くはブリケット状に成形し、乾燥装置８で水分を必要に
応じて除去し、乾燥固化された成形体Ｗ2 は系外に搬出
され、埋立等に提供される。
【０００７】
（実施例１）都市ごみ焼却炉からの排ガスを図１の装置
で処理した。排ガス中にはＨＣｌを５００ｐｐｍ、ＳＯ
X を１００ｐｍｍ、ばいじんを３．０ｇ／Ｎｍ3 、有害
金属としてＣｄを０．８ｍｇ／Ｎｍ3 、Ｐｂを３１．６
ｍｇ／Ｎｍ3 、及び、Ｈｇを０．３２ｍｇ／Ｎｍ3 含有
し、排ガス量は２００００Ｎｍ3 −Ｄｒｙ／ｈｒであっ
た。添加剤は、消石灰粉末を６０ｋｇ／ｈｒ、反応助剤
（けいそう土／パーライトの重量比＝９／１）を１５ｋ
ｇ／ｈｒ、及び珪酸カルシウム粉末（ＳｉＯ2／ＣａＯ
の重量比＝１／１）を６ｋｇ／ｈｒそれぞれの供給装置
から噴射した。
で処理した。排ガス中にはＨＣｌを５００ｐｐｍ、ＳＯ
X を１００ｐｍｍ、ばいじんを３．０ｇ／Ｎｍ3 、有害
金属としてＣｄを０．８ｍｇ／Ｎｍ3 、Ｐｂを３１．６
ｍｇ／Ｎｍ3 、及び、Ｈｇを０．３２ｍｇ／Ｎｍ3 含有
し、排ガス量は２００００Ｎｍ3 −Ｄｒｙ／ｈｒであっ
た。添加剤は、消石灰粉末を６０ｋｇ／ｈｒ、反応助剤
（けいそう土／パーライトの重量比＝９／１）を１５ｋ
ｇ／ｈｒ、及び珪酸カルシウム粉末（ＳｉＯ2／ＣａＯ
の重量比＝１／１）を６ｋｇ／ｈｒそれぞれの供給装置
から噴射した。
【０００８】その結果、処理後の排ガス中には、ＨＣｌ
が１０ｐｐｍ以下、ＳＯX が５ｐｍｍ以下、ばいじんを
１ｍｇ／Ｎｍ3 以下、Ｃｄが０．０１ｍｇ／Ｎｍ3 以
下、Ｐｂが０．０１ｍｇ／Ｎｍ3 以下、Ｈｇが０．０５
ｍｇ／Ｎｍ3 以下に浄化することができた。バグフィル
タで捕集された灰（消石灰、反応助剤、珪酸カルシウム
を含む）は約１４１ｋｇ／ｈｒであった。この捕集灰に
水分４０ｋｇ／ｈｒを加えて加湿し、その後ブリケット
マシンで固め、乾燥装置で水分を２０ｋｇ／ｈｒの乾燥
速度で蒸発した後、系外に排出することができた。
が１０ｐｐｍ以下、ＳＯX が５ｐｍｍ以下、ばいじんを
１ｍｇ／Ｎｍ3 以下、Ｃｄが０．０１ｍｇ／Ｎｍ3 以
下、Ｐｂが０．０１ｍｇ／Ｎｍ3 以下、Ｈｇが０．０５
ｍｇ／Ｎｍ3 以下に浄化することができた。バグフィル
タで捕集された灰（消石灰、反応助剤、珪酸カルシウム
を含む）は約１４１ｋｇ／ｈｒであった。この捕集灰に
水分４０ｋｇ／ｈｒを加えて加湿し、その後ブリケット
マシンで固め、乾燥装置で水分を２０ｋｇ／ｈｒの乾燥
速度で蒸発した後、系外に排出することができた。
【０００９】（比較例）実施例１の条件のうち、珪酸カ
ルシウムの供給を省略したところ、処理後の排ガスに
は、ＨＣｌが１０ｐｐｍ、ＳＯX が５ｐｍｍ、ばいじん
を１ｍｇ／Ｎｍ3、Ｃｄが０．０３ｍｇ／Ｎｍ3 、Ｐｂ
が０．０２ｍｇ／Ｎｍ3 、Ｈｇが０．０８ｍｇ／Ｎｍ3
含有されており、捕集灰は約１３５ｋｇ／ｈｒであっ
た。この捕集灰に水分４０ｋｇ／ｈｒを加えて加湿し、
その後ブリケットマシンで固化を試みたが、うまく固化
することができなかった。
ルシウムの供給を省略したところ、処理後の排ガスに
は、ＨＣｌが１０ｐｐｍ、ＳＯX が５ｐｍｍ、ばいじん
を１ｍｇ／Ｎｍ3、Ｃｄが０．０３ｍｇ／Ｎｍ3 、Ｐｂ
が０．０２ｍｇ／Ｎｍ3 、Ｈｇが０．０８ｍｇ／Ｎｍ3
含有されており、捕集灰は約１３５ｋｇ／ｈｒであっ
た。この捕集灰に水分４０ｋｇ／ｈｒを加えて加湿し、
その後ブリケットマシンで固化を試みたが、うまく固化
することができなかった。
【００１０】（実施例２）産業廃棄物焼却炉からの排ガ
スを図１の装置で処理した。排ガス中にはＨＣｌを１０
００ｐｐｍ、ＳＯX を２０ｐｍｍ、ばいじんを１０ｇ／
Ｎｍ3 、有害金属としてＣｄを０．２ｍｇ／Ｎｍ3 、Ｐ
ｂを５０ｍｇ／Ｎｍ3 、Ｈｇを０ｍｇ／Ｎｍ3 含有し、
排ガス量は１５０００Ｎｍ3 −Ｄｒｙ／ｈｒであった。
添加剤としては、消石灰粉末を６５ｋｇ／ｈｒ、反応助
剤（けいそう土／パーライトの重量比＝８／２）を６ｋ
ｇ／ｈｒ、珪酸カルシウム粉末（ＳｉＯ2 ／ＣａＯの重
量比＝１／１）を６ｋｇ／ｈｒそれぞれの供給装置から
噴射した。
スを図１の装置で処理した。排ガス中にはＨＣｌを１０
００ｐｐｍ、ＳＯX を２０ｐｍｍ、ばいじんを１０ｇ／
Ｎｍ3 、有害金属としてＣｄを０．２ｍｇ／Ｎｍ3 、Ｐ
ｂを５０ｍｇ／Ｎｍ3 、Ｈｇを０ｍｇ／Ｎｍ3 含有し、
排ガス量は１５０００Ｎｍ3 −Ｄｒｙ／ｈｒであった。
添加剤としては、消石灰粉末を６５ｋｇ／ｈｒ、反応助
剤（けいそう土／パーライトの重量比＝８／２）を６ｋ
ｇ／ｈｒ、珪酸カルシウム粉末（ＳｉＯ2 ／ＣａＯの重
量比＝１／１）を６ｋｇ／ｈｒそれぞれの供給装置から
噴射した。
【００１１】その結果、処理後の排ガスは、ＨＣｌが２
０ｐｐｍ以下、ＳＯX が１ｐｍｍ以下、ばいじんを５ｍ
ｇ／Ｎｍ3 以下、Ｃｄが０．０１ｍｇ／Ｎｍ3 以下、Ｐ
ｂが０．０１ｍｇ／Ｎｍ3 以下まで浄化することができ
た。バグフィルタで捕集された灰は約２２７ｋｇ／ｈｒ
であった。この捕集灰に水分７０ｋｇ／ｈｒを加えて加
湿し、その後ペレットマシンで固化し、乾燥装置で水分
を３５ｋｇ／ｈｒの乾燥速度で蒸発した後、系外に排出
することができた。
０ｐｐｍ以下、ＳＯX が１ｐｍｍ以下、ばいじんを５ｍ
ｇ／Ｎｍ3 以下、Ｃｄが０．０１ｍｇ／Ｎｍ3 以下、Ｐ
ｂが０．０１ｍｇ／Ｎｍ3 以下まで浄化することができ
た。バグフィルタで捕集された灰は約２２７ｋｇ／ｈｒ
であった。この捕集灰に水分７０ｋｇ／ｈｒを加えて加
湿し、その後ペレットマシンで固化し、乾燥装置で水分
を３５ｋｇ／ｈｒの乾燥速度で蒸発した後、系外に排出
することができた。
【００１２】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、都市ごみ焼却炉や産業廃棄物焼却炉などから排出
される排ガスから、有害金属及び酸性ガスを効果的に除
去することができ、かつ、捕集された有害金属を容易に
固化することができ、無害の埋立材料として供給するこ
とが可能になった。
より、都市ごみ焼却炉や産業廃棄物焼却炉などから排出
される排ガスから、有害金属及び酸性ガスを効果的に除
去することができ、かつ、捕集された有害金属を容易に
固化することができ、無害の埋立材料として供給するこ
とが可能になった。
【図１】本発明の１実施例である焼却炉からの排ガスの
処理方法を説明するための図である。
処理方法を説明するための図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B01D 53/64 B01D 53/34 ZAB
Claims (2)
- 【請求項１】 焼却炉からの排ガス中の有害金属を捕集
する方法において、該排ガス中に消石灰、炭酸カルシウ
ム及び酸化カルシウムの中の１種以上、反応助剤、並び
に、珪酸カルシウムを添加し、バグフィルタ装置で前記
添加剤とともに有害金属を捕集することを特徴とする有
害金属の捕集方法。 - 【請求項２】 焼却炉から捕集される排ガス中の有害金
属の処理方法において、該排ガス中に消石灰、炭酸カル
シウム及び酸化カルシウムの中の１種以上、反応助剤、
並びに、珪酸カルシウムを添加し、バグフィルタ装置で
前記添加剤とともに有害金属を捕集し、該バグフィルタ
装置から排出された有害金属を含有する添加剤を加湿し
てペレット状若しくはブリケット状に成形し、乾燥する
ことを特徴とする有害金属の処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4330295A JP2809366B2 (ja) | 1992-12-10 | 1992-12-10 | 排ガス中の有害金属の捕集方法及び捕集灰の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4330295A JP2809366B2 (ja) | 1992-12-10 | 1992-12-10 | 排ガス中の有害金属の捕集方法及び捕集灰の処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06170162A JPH06170162A (ja) | 1994-06-21 |
| JP2809366B2 true JP2809366B2 (ja) | 1998-10-08 |
Family
ID=18231058
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4330295A Expired - Fee Related JP2809366B2 (ja) | 1992-12-10 | 1992-12-10 | 排ガス中の有害金属の捕集方法及び捕集灰の処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2809366B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| NL1017206C2 (nl) * | 2001-01-26 | 2002-07-29 | Cdem Holland Bv | Werkwijze voor het verwijderen van kwik uit een gasstroom. |
| ITMI20062524A1 (it) * | 2006-12-28 | 2008-06-29 | Itea Spa | Processo per la purificazione di fumi di combustione |
| JP5094468B2 (ja) * | 2007-03-01 | 2012-12-12 | 日本エンバイロケミカルズ株式会社 | ガス中の水銀蒸気除去法 |
| WO2008137647A1 (en) * | 2007-05-03 | 2008-11-13 | Cbl Industrial Services, Inc. | Process for treating particulate material containing heavy metal and an additive for use in such process |
| US8075666B2 (en) | 2007-05-03 | 2011-12-13 | Cbl Industrial Services, Inc. | Process for treating particulate material containing heavy metal and an additive for use in such process |
| NL2001813C2 (nl) * | 2008-07-16 | 2010-01-19 | Minplus Holland B V | Werkwijze voor het verwijderen van kwik uit een gasstroom en werkwijze voor het vervaardigen van een precursor ten gebruike bij die werkwijze. |
-
1992
- 1992-12-10 JP JP4330295A patent/JP2809366B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06170162A (ja) | 1994-06-21 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980623 |
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