JP2807073B2 - 紙葉類の厚み異常検知装置 - Google Patents

紙葉類の厚み異常検知装置

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JP2807073B2 JP2261256A JP26125690A JP2807073B2 JP 2807073 B2 JP2807073 B2 JP 2807073B2 JP 2261256 A JP2261256 A JP 2261256A JP 26125690 A JP26125690 A JP 26125690A JP 2807073 B2 JP2807073 B2 JP 2807073B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は紙幣等の紙葉類を処理する機器における紙葉
類の厚み異常を検知する装置に関するものである。
〔従来の技術〕
紙幣等の紙葉類の分類、投出等を行う装置においては
紙葉類の厚み異常検知が行われる。これは厚み異常は2
枚重複した紙葉類やテープが貼られた偽造券等の異常が
ある場合に発生することが多いためである。
このような厚み異常の紙葉類を検知することは従来か
ら各種の提案がなされている。
例えば、実開昭61−145748号にかかる出願当初の明細
書写しには、厚み検知ローラの間隙(ギャップ)を紙葉
類1枚分の厚みより若干広げておき、2枚重ね、角折
れ、テープ貼りの状態となった紙葉類が通過した時に厚
み検知ローラが変位を起こすようにして、これら厚み異
常を含む紙葉類を検知するようにした装置が開示されて
いる。
この装置では、ギャップ量がきわめて重要な要素であ
るため、頻繁にギャップの調整する必要があるが、この
調整は煩雑である。
このような調整作業を不要にしたものとしては、例え
ば特開平1−127540号公報に開示されたものがある。こ
の公報に開示された装置は、搬送される紙葉類自体から
厚みを推定し、その推定した厚みからしきい値を設定
し、このしきい値を超える厚みの部分があるか否かによ
り厚み異常を検知するようにしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、このような方式では、紙葉類の厚みが
全面にわたって変化しているとき、すなわち、2枚の紙
葉類が完全に重複していたり、テープが紙葉類の全面に
貼られているときには推定厚みが2枚分となるものの、
しきい値を大きく超える厚み部分がないために厚み異常
として検知されないという問題がある。
また、この装置では、推定厚み自体を予め設定された
絶対的な基準値と比較しているが、厚み検知部のギャッ
プは経年変化を起こすことがあり、例えばギャップが拡
がった状態のときに全面テープ貼り等の紙葉類が搬送さ
れてこのギャップを通過しても変位量が少ないため、推
定厚み自体は本来の厚みよりも薄くなって予め設定され
た絶対的な基準値と比較しても異常を検知できないとい
う問題がある。
さらに、特開平1−127540号公報に開示されたもので
は、搬送紙葉類の搬送速度が高く、前端部が検知ローラ
にかかったときにローラが強く蹴り上げられ飛び上がる
現象など機械的な振動のために検知信号にノイズが生ず
る。このために、前端部を除いた領域で厚み検知を行う
ことが行われるが、このために、端部での異常を検知で
きないという問題がある。端部での異常の典型例は紙幣
の一部を切り取って代わりに同じ大きさの白紙をテープ
で貼って継ぎ足し、偽造券を作るという違法行為であ
る。この場合、テープは紙幣の端部のみに貼られること
が多く、これを検知できないことは異常厚みの検知をし
ていることが無意味となっている。
本発明はこのような点に鑑みてなされたもので、厚み
が検知手段のギャップ部の経年変化等による変化があっ
ても各種の厚み異常紙葉類を確実に検知することのでき
る紙葉類の異常厚み検知装置を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明にかかる紙葉類の異常厚み検知装置によれば、
搬送される紙葉類の前端から後端までの全体にわたって
厚みを検知する検知手段と、この厚み手段の出力をサン
プリングして記憶する測定厚み記憶手段と、この測定厚
み記憶手段の記憶内容に基づいて前記紙葉類の厚みを推
定する厚み推定手段と、紙葉類の平均的な厚みを基準厚
みとして記憶する基準厚み記憶手段と、この基準厚み記
憶手段に記憶された基準厚みと前記厚み推定手段によっ
て推定された厚みとを比較し、厚みが正常範囲にあるか
否かを判定する第1の比較手段と、この第1の比較手段
による比較結果が正常であるときに、前記測定厚み記憶
手段に記憶された紙葉類の前端から後端までの全範囲に
わたる測定厚みと前期推定厚みとの差をそれぞれ算出し
て実変位量を求める実変位量算出手段と、厚み異常に対
して予め定められた判定しきい値を記憶するしきい値記
憶手段と、このしきい値記憶手段に記憶された判定しき
い値と前記実変位量算出手段によって求められた実変位
量を比較し、厚み異常の有無を判定する第2の比較手段
と、紙葉類の金種、真偽を識別する識別手段と、前記第
2の比較手段による比較結果が正常で、かつ前記識別手
段の識別結果が正常である紙葉類の1回の取り込み操作
で所定枚数以上検知されたとき、それら紙葉類の推定厚
みと前記基準厚み記憶手段に記憶された基準厚みから新
たな平均厚みを求め、これを新たな基準厚みとして前記
基準厚み記憶手段へ更新記憶させる基準厚み更新手段と
備えたことを特徴としている。
〔作 用〕
本発明では厚み検知ローラに紙葉類の先端部が達した
ときに急激な厚み変化のためにローラが飛び上がるが、
厚みの異常がある場合と異常がない場合とで飛び上がり
量が異なることに注目してこれらを区別するようにして
いる。また、今回の取り引きで正常と判断された値を用
いて基準厚み値を更新するようにしているので、厚み検
知ローラのギャップの経年変化等の変動が生じても確実
な異常厚み検知が可能となる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の一実施例を詳細に説明
する。
第1図は本発明にかかる厚み異常検知装置の概要構成
を示すブロック図である。
同図によれば、搬送される紙葉類の前端から後端まで
の全体にわたって厚みを検知する厚み検知手段100、こ
の厚み検知手段100により測定された測定厚みをサンプ
リングして記憶する記憶手段200、この測定厚み記憶手
段200の記憶内容から紙葉類の厚みを推定する厚み推定
手段300、紙葉類の平均的な厚みを基準厚みとして記憶
する基準厚み記憶手段400、厚み推定手段300における推
定結果と基準厚み記憶手段400に記憶された基準厚みと
を比較して厚みが正常範囲にあるか否かについて判定す
る第1の比較手段500、この第1の比較手段による比較
結果が正常であるときに、測定厚み記憶手段200に記憶
された紙葉類の測定厚みデータと厚み推定手段300にお
ける推定厚みとの差をとって実変位量を求める実変位量
算出手段600、厚み異常に対する判定しきい値を記憶す
るしきい値記憶手段700、このしきい値と実変位量算出
手段600によって求められた実変位量を比較し、厚み異
常の有無を判定する第2の比較手段800、紙葉類の金
種、真偽を識別する識別手段900、第2の比較手段800に
よる比較結果が正常で、かつ識別手段の識別結果が正常
である紙葉類が1回の取り込み操作で所定枚数以上検知
されたとき、それら紙葉類の推定厚みと前記基準厚み記
憶手段に記憶された基準厚みから新たな平均厚みを求
め、これを新たな基準厚みとして前記基準厚み記憶手段
へ更新記憶させる基準厚み更新手段1000が設けられてい
る。
第2図は厚み検知機構を示す正面図である。
例えば紙幣である紙葉類1はプーリ11Aおよび12A間に
張設されたベルト13Aおよびプーリ11Bおよび12B間に張
設されたベルト13Bによって搬送されるようになってお
り、この搬送経路の途中には磁性インクを検出するため
の磁気ヘッド2、光透過パターンを検知するための光源
3およびイメージセンサ4よりなる識別手段10が設けら
れ、金種や正損を検出するようにしている。ベルト13
A、13Bの延長上には1対の厚み検知ローラ20A、20Bおよ
びもう1組のベルト搬送機構14A,15A,16A、14B,15B,16B
が設けられている。このもう1組のベルト搬送機構は厚
み検知センサを通り過ぎた紙葉類1を保持するためのも
のであり、異常がないときには図中の右方向にさらに搬
送し、異常があるときには逆転して左側へ搬送させるも
のである。また、厚み検知ローラ20A、20Bとイメージセ
ンサ4の中間位置であるプーリ12A,12Bの近傍にはフォ
トインタラプタでなるセンサ5が搬送路の両側にそれぞ
れ1個設けられており、このセンサ5は厚み検知のため
のタイミング信号を発生する。
第3図(a)および第3図(b)は厚み検知ロ13Bに
よって搬送されるようになっており、この搬送経路の途
中には磁性インクを検出するための磁気ヘッド2、光透
過パターンを検知するための光源3およびイメージセン
サ4よりなる識別手段10が設けられ、金種や正損を検出
するようにしている。ベルト13A、13Bの延長上には1対
の厚み検知ローラ20A、20Bおよびもう1組のベルト搬送
機構14A,15A,16A、14B,15B,16Bが設けられている。この
もう1組のベルト搬送機構は厚み検知センサを通り過ぎ
た紙葉類1を保持するためのものであり、異常がないと
きには図中の右方向にさらに搬送し、異常があるときに
は逆転して左側へ搬送させるものである。また、厚み検
知ローラ20A、20Bとイメージセンサ4の中間位置である
プーリ12A,12Bの近傍にはフォトインタラプタでなるセ
ンサ5が搬送路の両側にそれぞれ1個設けられており、
このセンサ5は厚み検知のためのタイミング信号を発生
する。
第3図(a)および第3図(b)は厚み検知ローラに
関連する厚み検知機構の詳細を示す拡大説明図である。
第3図(a)に示されるように厚み検知ローラ20A,20
Bが通常の紙葉類1枚の厚みよりも少し狭いギャップα
をもって対向するようになっている。すなわち、通常の
紙幣の厚みは85μmを標準として75〜100μmの範囲に
あるが、ギャップαは例えば60μmに設定される。な
お、紙葉類に貼られることの多いテープの厚みは商品名
セロテープの場合50μm、商品名スコッチテープの場合
55〜60μmである。
上側の検知ローラ20Bの端面にはこれよりも径の小さ
い円筒部分21が設けられており、この円筒部分21の表面
には小円筒状の従動体22が接している。この従動体22は
回動軸23に取り付けられ、この回動軸から見て従動体22
とほぼ直角をなす方向に延びるとともにばね27で従動体
22を円筒部分21に付勢するようにされたアーム24の先端
には押圧体25が取り付けられ、この押圧体25の動きはこ
れに追随するポテンショメータよりなる回転センサ26に
より角度信号として取り出されるようになっている。
このような厚み検知機構は搬送路の両側の2か所に設
けられている。
次にこの実施例における動作を説明する。
第4図は動作の概略を示すフローチャートである。
まず図示しないホッパに一括して装填された1取引き
分の複数枚の紙葉類を1枚ずつ取込みローラ(図示せ
ず)の回転により取り込む(ステップS11)。
このようにして取り込まれた紙葉類について搬送途中
に設けられた磁気ヘッド2やイメージセンサ4により紙
葉類のデータを採取し、金種および真偽を識別する(ス
テップS12)。
次に紙葉類の先端がフォトセンサ5に達すると、紙葉
類の搬送に同期して例えば紙葉類が2mm移動するごとに
ポテンショメータ26の出力値のサンプリングが開始され
る。前述したように厚み検知ローラ20A,20Bのギャップ
は紙葉類1枚分の厚みより小さくなっているので、初期
状態ではポテンショメータ26の出力値は0近傍の値とな
っており、紙葉類が厚み検知ローラ20A,20Bに達する
と、移動2mmごとにポテンショメータ26の出力値がサン
プリングされ、A/D変換されて測定厚み記憶手段200に相
当するメモリに記憶される(ステップS13)。この際、
ポテンショメータ26は搬送路の両側に設けられているた
め、右チャネルおよび左チャネルを交互に切換えて紙葉
類が厚み検知ローラ20A,20Bを抜けるまで記憶する。例
えば紙葉類がフォトセンサ5にかかってから厚み検知ロ
ーラを抜けるまで64回のサンプリングが行われたとする
と、両チャネル分の128個のサンプリングデータが記憶
されることになる。
なお、ここではCPUは機差による増幅器のオフセット
の影響を除去するため、この記憶されたサンプリングデ
ータから紙葉類か厚み検知ローラに達するまでの値(0
近傍の値であるが、厳密に0となっていないことが多
い。)を減算して正確な変位信号として記憶させてい
る。
次に、得られたサンプリングデータを紙葉類搬送方向
にいくつかの領域に分割し、紙葉類の端部を除く領域内
の平均値を求め、得られた平均値のうちの最小のものを
その紙葉類の厚みと推定する(ステップS14)。この様
子は第6図にその一例が示されている。この例は紙葉類
の先端部と後端部にテープが貼られたものの例を示して
おり、サンプリング点1〜21までは振動によるノイズで
ある。そしてここでは紙葉類が厚み検知ローラと実際に
係合している22番目から53番目までの時点を4つのデー
タごとに8等分している。しかし、22番目の時点で紙葉
類の先端が厚み検知ローラ20A,20Bに達するが衝撃的に
当たるために検知ローラの飛び上がり量は大きい。27番
目の点では反動で落ち、30番目の点ではその反射で再び
飛び上がり、33番目の点で再び落ちる。したがって、22
番目から33番目までの点を含む3つの領域については除
外して5つの領域のみを観察するようにする。この結
果、50番目から53番目までの点を含む領域の値が最小値
となっているため、これを推定厚みとする。
次にこの推定厚みを基準厚みを比較し(ステップS1
5)、所定範囲にあるかどうかを見る(ステップS16)。
すなわち、推定厚みが所定範囲にあるときは正常であ
り、範囲外ならば2枚重ねか全面テープ貼りであるとみ
なしてリジェクトする(ステップS18)。前述したよう
にテープの厚みは紙葉類の厚みよりも薄いので、2枚重
ね検知用の基準値(TH2)と、これよりも低い全面テー
プ貼り検知用の基準値(TH1)を設けることができ、こ
の様子は第6図に示されている。なお、このテープ貼り
識別基準値は基準厚みにテープ厚みに相当する所定値を
加えたものであり、2枚重ね基準値は基準厚みにもう1
枚の紙葉類厚みに相当する所定値を加えたものである。
次にオフセットが除去された変位信号から推定厚みを
減算して実変位量を求める(ステップS17)。このよう
にして求めた実変位量が第7図に示されており、この値
もメモリに記憶される。
そしてこのようにして求められた実変位量の紙葉類の
全範囲のデータをしきい値と比較し(ステップS20)、
紙葉類の厚み異常が存在するかを調べ(ステップS2
1)、異常がある場合はリジェクトする(ステップS1
8)。
次に、この時点ではステップS12における真偽識別結
果が既に得られているので、その良否を見て(ステップ
S22)、異常がある場合はリジェクトする(ステップS1
8)。
以上のステップは装填された紙葉類のすべての取込み
が終了するまでは継続して繰繰り返される(ステップS2
3)。
次に、基準厚みの更新手続きに移行する。このため、
今回の取引きが所定枚数例えば16枚以上であるかどうか
を調べる(ステップS24)。なお、取引き枚数が少ない
ときには十分な平均値が得られていないため、直ちに終
了する。
所定の枚数以上であるときには、基準厚み更新演算を
行う(ステップS25)。この演算は正常紙葉類の推定厚
みの平均演算である。このため、得られた正常紙葉類の
推定厚みを合計し、その枚数で除算を行う。そして前回
までの基準厚みと今回の基準厚みを合計して2で除算す
る(平均する)ことにより更新値を得る。
次に、このようにして得られた基準厚みの更新値が所
定範囲内にあるかを調べ(ステップS26)、所定範囲外
であるときにはエラーとしてシステムを停止させる(ス
テップS28)。ただし取引き自体は無効とはしない。こ
れは基準値があまりに多く変動したときには装置側にギ
ャップの変動等の何等かの問題が発生していることが考
えられるためである。一方、更新値が所定範囲内にある
ときには、これを新たな基準厚みとして更新記憶する
(ステップS27)。
第5図はステップS20の厚み異常検知ステップの詳細
を示すフローチャートである。
まず、実変位量データをメモリから読出し(ステップ
S201)、この各値を高いしきい値THonと比較して(ステ
ップS202)、この高いしきい値THonの値を超えたときに
カウンタをスタートさせる(ステップS203)。そして低
いしきい値THoffの値と比較して(ステップS204)、こ
れを下回ったらカウンタを停止させる(ステップS20
5)。このように2つのしきい値を用いるのは機械的振
動によるノイズを吸収するためである。
次にカウンタスタート後に低いしきい値THoffに達す
るまでの連続カウント値を求め(ステップS206)、この
連続カウントが所定数、例えば5以上となっている部分
を検出する(ステップS207)。そして立ち上がり部分が
所定数以上となっているかを調べ(ステップS208)、な
っていないときは角折れの可能性はないため、ステップ
S212へ飛ぶ。尚、カウントは1枚の紙葉類の全体のデー
タ全てに対して行っている。
一方、所定値以上であるときには角折れの可能性があ
るため、その検知を行う。
まず、第3領域までに実変位が0となった箇所がある
かどうかを調べ(ステップS209)、あるときは角折れフ
ラグをオンとする(ステップS210)。これは、角折れの
ために厚み検知ローラが高く飛び上がり、そのため深く
まで落下して紙葉類の厚み以下の部分が発生したと考え
られるためである。この様子は第8図および第9図に詳
しく説明されている。搬送方向の右側の先端部のみに角
折れがあったとするとオフセット値を減算した厚みデー
タは第8図のようになり、第2領域に厚みデータが0と
なっている箇所が見られる。これは推定厚みを減算した
実変位量のデータを示す第9図ではさらにはっきり現わ
れている。したがって、THonを超えた後の第2領域R2の
範囲で実変位が0となった箇所があるか否かにより角折
れを検知するようにすればよい。ただし、角折れかつ斜
行がある場合には実変位が0の箇所がずれるため、実変
位が0になったことを観察する範囲を第9図のように広
げR2′の範囲で見るようにすれば良い。
次に角折れ以外の欠陥がないかを調べるために、立ち
上がり部分のデータを無視する(ステップS211)。一
方、第3領域までに実変位が0となった箇所がないとき
にはテープ貼りと判断してテープ貼りフラグをオンとす
る(ステップS230)。
次に、立上がり以外の部分でカウント値が所定以上と
なっているときには(ステップS212)、やはりテープ貼
りフラグをオンとし(ステップS230)、もし所定数未満
ならば、区分領域ごとの平均値のうち、安定なものすな
わち、不安定な最初のキック部分の3領域を除く残りの
5領域について読出し(ステップS213)、これらをテー
プ貼り識別基準値と比較する(ステップS214)。そして
このテープ貼り識別基準値(第6図におけるTH1)より
も大きなものが所定数例えば3個以上であるかどうかを
調べ(ステップS215)、3個以上であるときにはテープ
貼りと判断してテープ貼りフラグをオンとする(ステッ
プS230)。
所定数(3個)未満であるときには、オフセット値減
算後の変位信号のデータを読出し(ステップS216)、2
枚重ね基準値(第6図におけるTH2)よりも大きい連続
データ個数を求める(ステップS217)。
そしてその個数が所定数例えば20個以上であるかどう
かを調べ(ステップS218)、20個以上であるときには2
枚重ねと判断して2枚重ねフラグをオンする(ステップ
S240)。20個未満であるときにはオフセット値減算後の
変位信号のデータを再度読出し(ステップS219)、別途
予め設定された厚み過小基準値より小さい連続データの
個数を求める(ステップS220)。
そしてその個数が所定数例えば20個以上であるかどう
かを調べ(ステップS221)、20個以上であるときには厚
み過小と判断して厚み過小フラグをオンする(ステップ
S250)。これは紙葉類の厚み自身が薄い場合(例えば2
枚にはがした紙葉類)か、または検知ローラのギャップ
が何らかの原因により大きく変動して広がった場合であ
る。
このような異常判定は左右両チャネルについて行わ
れ、その結果をもとに次のような判定基準に基づいて最
終判定が行われる。
厚み過小をDS、テープ貼りをTP、2枚重ねをDOとする
と、左右の判定結果は表のようになる。
以上の実施例では、各チャネルについてそれぞれ独立
に連続5個以上をテープ貼りと判断するようにしている
が、例えばほぼ同じ箇所(10mm以内の近接した位置)で
より少ない数、例えば連続4個が検出されたときには細
いテープが搬送方向に対して直角方向に貼られたものと
してテープ貼りを検知するようにしても良い。
なお、この実施例においては、紙葉類の斜行も検知で
きる。
第10図は正常紙葉類の例で右チャネル、左チャネルが
ほぼ同じような波形を示している。
第11図はこのような正常紙葉類が斜行した例を示すも
のであり、右チャネルと左チャネルではその波形が極端
に異なっている。そして、斜行の特徴として正常紙葉類
の場合よりも早い時点で波形の立上がりが見られる点で
ある。したがって、前述したように正常紙葉類では22番
目のサンプリング点では出力は立ち上がっていないが、
第11図に示すように斜行紙葉類の場合はその点で出力が
立ち上がっている。そこでテープ貼りとの誤検出を防止
するため、22番目から24番目までのサンプリング点につ
いてはデータを削除するようにしている。
なお、このようにすることにより、THonを超えてから
THoffを下回るまでのデータ個数は所定数よりも少なく
なるため、テープ貼りと混同を起こすことはない。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、紙葉類に厚み異常があ
るときとないときで厚み検知ローラの飛び上がり量が異
なることを利用して厚み異常を検知するとともに、現在
の正常厚み値で基準厚みの修正更新を行うようにしてい
るので、確実な厚み異常検知を経年変化等の影響を受け
ることなく行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる装置の概要構成を示すブロック
図、第2図は厚み検知手段を説明する正面図、第3図は
厚み検知手段の詳細構成と動作を示す説明図、第4図は
本発明にかかる装置の動作を説明するフローチャート、
第5図は第4図中の厚み異常検知動作の詳細を説明する
フローチャート、第6図ないし第11図は各種の状態にあ
る紙幣の厚み検知波形の例を示す波形図である。 1……紙葉類、2……磁気ヘッド、4……イメージセン
サ、5……フォトセンサ、20A,20B……厚み検知ロー
ラ、100……厚み検知手段、200……測定厚み記憶手段、
300……厚み推定手段、400……基準厚み記憶手段、500
……第1の比較手段、600……実変位量算出手段、700…
…しきい値記憶手段、800……第2の比較手段、900……
識別手段、1000……基準厚み更新手段。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】搬送される紙葉類の前端から後端までの全
    体にわたって厚みを検知する厚み検知手段と、 この厚み検知手段の出力をサンプリングして記憶する測
    定厚み記憶手段と、 この測定厚み記憶手段の記憶内容に基づいて前記紙葉類
    の厚みを推定する厚み推定手段と、 紙葉類の平均的な厚みを基準厚みとして記憶する基準厚
    み記憶手段と、 この基準厚み記憶手段に記憶された基準厚みと前記厚み
    推定手段によって推定された厚みとを比較し、厚みが正
    常範囲にあるか否かを判定する第1の比較手段と、 この第1の比較手段による比較結果が正常であるとき
    に、前記測定厚み記憶手段に記憶された紙葉類の前端か
    ら後端までの全範囲にわたる測定厚みと前記推定厚みと
    の差をそれぞれ算出して実変位量を求める実変位量算出
    手段と、 厚み異常に対して予め定められた判定しきい値を記憶す
    るしきい値記憶手段と、 このしきい値記憶手段に記憶された判定しきい値と前記
    実変位量算出手段によって求められた実変位量を比較
    し、厚み異常の有無を判定する第2の比較手段と、 紙葉類の金種、真偽を識別する識別手段と、 前記第2の比較手段による比較結果が正常で、かつ前記
    識別手段の識別結果が正常である紙葉類が1回の取り込
    み操作で所定枚数以上検知されたとき、それら紙葉類の
    推定厚みと前記基準厚み記憶手段に記憶された基準厚み
    から新たな平均厚みを求め、これを新たな基準厚みとし
    て前記基準厚み記憶手段へ更新記憶させる基準厚み更新
    手段とを備えた紙葉類の厚み異常検知装置。
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