JP2806624B2 - 貴金属ルツボおよび結晶製造方法 - Google Patents

貴金属ルツボおよび結晶製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は貴金属ルツボ、特には光アイソレーターや光
スイッチなどの磁気光学素子およびMSW(静磁波)素子
に用いられる酸化物ガーネットエピタキシャル厚膜の製
造に有用とされる貴金属ルツボおよびこの貴金属ルツボ
を用いた結晶製造方法に関するものである。
[従来の技術] 光アイソレーターや光スイッチなどの磁気光学素子お
よびMSW(静磁波)素子に用いられている酸化物ガーネ
ットエピタキシャル膜は貴金属ルツボ中での液相エピタ
キシャル法で作られているが、ここで使用される貴金属
ルツボは例えば2.5mm厚で0.2mm程度の精度で仕上げられ
ているものとされている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、この貴金属ルツボもここに使用される融液が
ルツボ材である貴金属、例えば白金と反応する元素であ
るビスマス元素などを含有するものであると、その内面
がこの融液で著しく溶かされて厚みが薄くなり、最終的
には穴があいてルツボとして使用し得なくなり、ビスマ
ス含有ガーネット膜の育成に用いた白金ルツボは肉厚2.
5mmのものが約1.5ケ月でルツボに穴があいてしまうため
に結晶製造を中止せざるを得ないという不利がある。
なお、この穴のあいたルツボは穴のあいてない側壁部
の厚さが使用前と殆んど変化が認められないので、これ
は修理したり、改鋳することによって再使用することも
試みられているが、これは却って不経済となるという欠
点もある。
[課題を解決するための手段] 本発明はこのような不利を解決した貴金属ルツボおよ
びこれを使用した結晶製造方法に関するもので、これは
貴金属ルツボの側壁部の厚さを部分的に他の側壁部より
厚くしてなることを特徴とする貴金属ルツボ、およびビ
スマス元素を含む融液組成から上記した貴金属ルツボを
使用して液相エピタキシャル法またはフラックス法で結
晶を製造することを特徴とする結晶製造方法を要旨とす
るものである。
すなわち、本発明者らは貴金属ルツボの融液との反応
による穴明き防止策について種々検討した結果、貴金属
ルツボの側壁部の厚さを均一なものとせず、穴明きの危
険性のある部分の側壁部を他の側壁部より厚くすればそ
の穴明きが防止されることを見出し、このようにした貴
金属ルツボを使用すれば貴金属と反応性のある融液を使
用して結晶成長させても穴明きによる操業停止などの不
利を廻避することができることを確認して本発明を完成
させた。
以下にこれをさらに詳述する。
[作用] 本発明は穴明きなどの事故を防止し得る貴金属ルツ
ボ、およびこのルツボを使用した結晶製造方法に関する
ものである。
本発明の貴金属ルツボは白金、白金ロジウム合金、ジ
ルコニア、イットリアを添加した強化白金などのような
貴金属製のものとされるが、これは側壁部の一部の厚さ
が他の側壁部より厚くしたものとされる。
これは貴金属ルツボの側壁部に穴があけられるのはこ
こに使用される融液中に貴金属ルツボを構成する貴金
属、例えば白金と反応するような金属元素、例えばビス
マス元素が含まれていると、白金族とビスマスが反応す
るためにこの側壁部が徐々に溶かされるために長期間使
用していると穴があくということになるのであるが、こ
の穴のあいたルツボをしらべてみるとこの穴明きの部位
は通常融液の最高端部に特定されており、融液と貴金属
ルツボとの反応がこの部位で最も激しいものと推定され
るので、本発明の貴金属ルツボについてはここに収容さ
れる融液の最高部位近傍の側壁部を他の側壁部より厚く
することが最も効果的である。
これを添付の図面について説明すると、第8図は従来
公知のもので、これは全部が厚さ均一のものであるが、
本発明のものは第1図に示したように融液の最高部位に
当る部分が台状に盛り上げられてこの部分が他の側壁部
にくらべて約2倍の厚さとなるようにされている。した
がって、この貴金属ルツボを使用してこの厚みの大きく
なったところまで融液を充填して液相エピタキシャル法
で結晶の成長を行なわせるとこの融液が高温に保持され
ていることから、この融液中に含まれている金属成分と
ルツボを構成する貴金属との反応によってルツボ側壁部
が徐々に溶解されてしまうのであるが、ある期間使用し
たのちにこのルツボの側壁部の損耗状況をしらべたとこ
ろ、第2図に示したように厚みを増加させた側壁部は部
分的に損耗していることが確認されたが、それでもこの
部分は他の側壁部より厚くしてあり、全体の側壁部厚さ
までは損耗が進んでいないのでまだ有効に使用できると
いうことが判った。
なお、この側壁部の厚さを増加させる方法はどのよう
な方法で行なってもよいが、これは例えばルツボ形成用
金型の一部に凹部を設けて貴金属を鋳造し、このルツボ
に第3図に示したような角形部、第4図の示したような
台形部、または第5図に示したような円形台形部を設け
ればよいが、これは例えば第6図、第7図に示したよう
に既製の白金ルツボの側壁部に白金ロジウム合金、ジル
コニアもしくはイットリアを添加した強化白金などの他
の貴金属を溶接などにより設けたものとしてもよい。
[実施例] つぎに本発明の実施例、比較例をあげる。
実施例、比較例 内径150mm、高さ200mm、側壁部の厚さが2.5mmである
白金ルツボを作成し、ルツボ底から130mm上方の位置に
幅15mm、厚さ2mmの白金材をバーナーで白金材がルツボ
側壁部が融解するまで加熱して、この部分の側壁部の肉
厚を4.5mmとしたルツボを作製した。
ついで、このルツボに酸化物ガーネットエピタキシャ
ル膜を形成させる金属酸化物としてのBi2O3 9,773.8g,E
u2O3 14.89g,Tb4O7 139.29g,Fe2O3 1,228.6gおよびGa2O
3 52.73gとフラックス成分としてのPbO9,363.6gとB2O3
417.2gとを仕込み、1,100℃に加熱してこれらを融解さ
せたところ、高さ130mmの融液が得られたので、これを
育成温度である750℃まで温度を下げ、この融液にNOGウ
エーハを液面下20mmの位置まで浸漬し、50時間にわたっ
て回転させてこの基板結晶の両面に膜厚550μmの酸化
物ガーネットエピタキシャル厚膜を成長させ、その後基
板結晶に析出した組成に対応するガーネット結晶成分を
この融液に添加し、1,100℃に加熱してこれを融解した
のち育成温度である750℃まで温度を下げ、この溶液か
ら上記と同じ方法でこの基板結晶の両面に膜厚550μm
の酸化物ガーネットエピタキシャル厚膜を成長させた。
このような結晶成長と析出結晶成分の添加とをくり返
しながら、ビスマス含有ガーネット結晶の育成を続け、
2ケ月後に融液を取り出し、ルツボ側壁部の白金の厚さ
を測定したところ、上記において厚さを4.5mmとした部
分は白金とビスマスとの反応で可成り溶損しており、他
の側壁部と同程度の厚さ(2.5mm)となっていたが、穴
明きには到らなかったので、このルツボについてはルツ
ボ底から136mm上方の位置に幅15mm、厚さ2mmの白金板を
バーナーで白金材がルツボに融着するまで加熱して、こ
の部分の側壁部の厚さを4.5mmとしたところ、このもの
は再度上記した結晶成長に再使用することができた。
しかし、比較のために上記したように側壁部の一部を
肉厚としない、側壁部全体が厚さ2.5mmのものである白
金ルツボを使用して上記した酸化物ガーネットエピタキ
シャル厚膜の成長を行なったところ、この白金ルツボは
1.5ケ月後に液面上部と接する部位に直径5mmの穴があい
て使用できなくなってしまった。
[発明の効果] 本発明は貴金属ルツボおよび結晶製造方法に関するも
ので、これは前記したように側壁部の厚さを部分的に他
の側壁部より厚くした貴金属ルツボ、およびこのルツボ
を使用して液相エピタキシャル法またはフラックス法で
結晶を製造する結晶成長方法を要旨とするものである
が、これによれば、予じめ穴明きの危険性のある側壁部
が他の側壁部より厚くしてあるので、このルツボを使用
して液相エピタキシャル法またはフラックス法で結晶を
成長させても、この融液中に含まれる金属元素と貴金属
ルツボを構成する貴金属元素との反応によって側壁部が
溶け出してもこれがその厚みを増した部分とされるの
で、このルツボは長期間使用することができるという有
利性が与えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の貴金属ルツボの縦断面図、第2図はこ
れを2ケ月使用した後の縦断面図、第3図〜第7図は本
発明の貴金属ルツボにおける側壁部の厚み増加部分の縦
断面図、第8図は従来公知の貴金属ルツボの縦断面図を
示したものである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】貴金属ルツボの側壁部の厚さを部分的に他
    の側壁部より厚くしてなることを特徴とする貴金属ルツ
    ボ。
  2. 【請求項2】貴金属が白金元素を主成分とするものであ
    る請求項1に記載した貴金属ルツボ。
  3. 【請求項3】ビスマス元素を含む融液組成から請求項1
    に記載した貴金属ルツボを使用して液相エピタキシャル
    法またはフラックス法で結晶を製造することを特徴とす
    る結晶製造方法。
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