JP2723249B2 - 結晶育成方法および結晶育成用るつぼ - Google Patents

結晶育成方法および結晶育成用るつぼ

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JP2723249B2
JP2723249B2 JP63107054A JP10705488A JP2723249B2 JP 2723249 B2 JP2723249 B2 JP 2723249B2 JP 63107054 A JP63107054 A JP 63107054A JP 10705488 A JP10705488 A JP 10705488A JP 2723249 B2 JP2723249 B2 JP 2723249B2
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圭吾 千川
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、結晶育成方法および結晶育成用るつぼに係
わる。
より具体的には、垂直ブリッジマン法(垂直温度勾配
凝固法)あるいは液体封止垂直ブリッジマン法(液体封
止垂直温度勾配凝固法)などの名称で知られている、る
つぼ下部に装着された種子結晶を用いて金属あるいは半
導体(化合物半導体も含む)などの単結晶を育成する結
晶育成方法およびこの方法において用いられる結晶育成
用るつぼに関するものである。
[従来の技術] 種子結晶から単結晶を育成する結晶育成方法として代
表的な液体封止垂直ブリッジマン法によってGaAs単結晶
を育成する場合を例にとって従来の技術を以下に詳述す
る。
第6図は、液体封止垂直ブリッジマン法によるGaAs結
晶育成に用いられる炉の内部を模式的に示した模式断面
図である。第6図において、1は種子結晶、2は成長し
たGaAs結晶、3は結晶原料(例えばGaAs)融液、4は液
体封止剤(例えばB2O3)、5は一般に円形の断面形状を
有するるつぼ、6はるつぼホルダー、7はるつぼ軸、8
は単一または複数個の発熱素子の組み合わせよりなる発
熱体、9は気密容器である。
このような炉内構成において、結晶育成は通常次のよ
うに行なわれる。その手順を第6図および第7図の模式
図に基づいて説明する。
まず、るつぼ5の上方から種子結晶1をるつぼ5内部
に挿入し、るつぼ5の下部に一体に形成されている種子
結晶装着部12に種子結晶1を装着する。つぎに、原料と
なる固体状態の結晶原料(GaAs原料)10と、やはり固体
状態の液体封止剤11とをるつぼ5の内部に充填する。こ
れらを充填した後、発熱体8により炉内を高温に加熱し
て、液体封止剤11の軟化、GaAs原料10の融解を経て、種
子付けにより単結晶成長を開始して、徐々に結晶成長を
進行させ、第6図に示すごとき結晶成長状態を実現す
る。
[発明が解決しようとする課題] 上述のごとき従来の結晶育成用るつぼ5においては、
結晶への不純物の混入を少なくするなどの必要性からそ
の材質には熱分解窒化ほう素(p−BN)が多用されてい
る。
しかし、p−BNるつぼは、製造原価が非常に高いこと
に加えて、るつぼ形状に仕上がり寸法精度はその製造原
理からしても必ずしも良くないことが知られている。
一方、るつぼ5の下部に形成されている種子結晶装着
部12の寸法精度は、種子結晶1の装着・脱着作業の難易
や単結晶育成の歩留りに重要な影響を及ぼす。例えば、
種子結晶装着部12の内径が規定より小さい場合は種子結
晶の外径をエッチングなどによって小さくして種子結晶
装着部12の内径に整合させる必要が生ずる。また、ほぼ
整合していても、少しきつめの場合はその装着作業が困
難であったり、無理をして装着した場合は、結晶育成後
の脱着が困難になり、そのため育成結晶や高価なるつぼ
を破壊する結果にもつながっていた。
一方、種子結晶装着部12の内径が規定より大きい場合
は、第8図に模式的に示すように、種子結晶1が傾いて
装着され、その結果、結晶の成長方位がずれてしまうば
かりか、第9図に模式的に示すように、種子付け時に種
子結晶1の先端13とるつぼ5の内壁との間に接触が起こ
り、その結果、結晶粒界14が育成結晶2中に発生し、育
成結晶2は多結晶化してしまう。
以上述べたように、従来の技術におけるるつぼには、
特にその種子結晶装着部12の構造や寸法精度が悪いこと
に起因する多くの結晶育成上の問題が存在していた。
これに対して、るつぼ製造後の検査によって寸法の揃
ったるつぼのみを使用することは可能と考えられるが、
実際には、るつぼ5の種子結晶装着部12の狭い部分の高
精度な寸法測定は困難であることや、規格外れのるつぼ
を不良品として扱うことは高価なp−BNるつぼの製造原
価をさらに増大させる結果となり有効な解決策とは言え
ない。
さらに、従来のるつぼにおいては、種子結晶1を、る
つぼ5の下部に形成されている種子結晶装着部12に装着
した後に固体である結晶原料10をるつぼ5の内部に充填
するため、結晶原料10の充填時に結晶原料10が種子結晶
1の先端部等に当り、種子結晶と種子結晶装着部に若干
の間隙があるため、種子結晶が初期に測定した位置より
ずれてしまい、種子結晶の結晶方位をゆがめてしまうこ
とがあり、これに起因して育成結晶の成長方位がずれて
しまうという問題点があった。
本発明はこのような従来技術の有する課題を解決する
ためになされたものであり、新しい結晶育成方法および
結晶育成用るつぼを提供することを目的としている。
すなわち、本発明は、種子結晶の装着作業が容易で、
種子結晶の方位設定を確実に行うことができる結晶育成
用るつぼを提供することを目的とする。
また、本発明は、結晶育成後の育成結晶のるつぼから
の取り出し作業を容易かつ効率的(短時間で)に行なえ
る結晶育成用るつぼを提供することを目的とする。
さらに、本発明は、種子結晶の装着を、確実に、か
つ、るつぼ壁と接触させることなく行なうことができ、
ひいては育成単結晶の歩留りを大幅に向上できる結晶育
成用るつぼを提供することを目的とする。
本発明は、結晶原料の充填時に生じる結晶原料の種子
結晶への位置ずれを回避することができ、ひいては、結
晶の成長方位のずれの少ない単結晶の育成が可能な結晶
育成方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記課題は次に述べる本発明によって解決される。
本発明は、固体の結晶原料10と固体の液体封止剤11と
を充填し、かつ下端内部に種子結晶1を装着したるつぼ
を加熱し、前記固体の液体封止剤11及び前記固体の結晶
原料10を溶解し、前記種子結晶1から単結晶を育成する
結晶育成方法に用いられる結晶育成用るつぼにおいて、 前記るつぼは、下方に開口している種子結晶挿入部18
を有するるつぼ本体15の外側に、前記るつぼ本体15とは
別体をなし、前記種子結晶1を保持するための種子結晶
保持部品16を嵌合装着してなり、 前記種子結晶保持部品16は、前記種子結晶1を嵌合装
着する種子結晶嵌合部17を具備し、 前記種子結晶挿入部18の内壁と前記種子結晶1との間
隙を、融解した前記固体の液体封止剤4が満たし、かつ
前記固体の結晶原料10が融解した結晶原料融液3の前記
間隙への侵入を防ぐように、前記種子結晶嵌合部17の内
径が、前記種子結晶挿入部18の内径より狭められている
ことを特徴とする結晶育成用るつぼに第1の要旨が存在
する。
また、本発明は、固体の結晶原料10と固体の液体封止
剤11とを充填し、かつ下端内部に種子結晶1を装着した
るつぼを加熱し、前記固体の液体封止剤11及び前記固体
の結晶原料10を溶解し、前記種子結晶1から単結晶を育
成する結晶育成方法において; 下方に開口している種子結晶挿入部18を有するるつぼ
本体15の外側に、前記るつぼ本体15とは別体をなし、前
記種子結晶1を保持するための種子結晶保持部品16を嵌
合装着してなるるつぼを、前記るつぼとして、 前記るつぼ本体15内部に、前記固体の結晶原料10と前
記固体の液体封止剤11とを充填し; 前記種子結晶挿入部18の内壁と前記種子結晶1との間
隙を、融解した前記固体の液体封止剤4が満たし、かつ
前記固体の結晶原料10が融解した結晶原料融液3の前記
間隙への侵入を防ぐように、 前記種子結晶保持部品16には、前記種子結晶1を、 前記るつぼ本体15の外側には、前記種子結晶保持部品
16を、 前記種子結晶挿入部18の内壁と前記種子結晶1との間
隙を開けて、それぞれ嵌合装着し; ついで、前記固体の結晶原料10を溶解結晶育成を行う
ことを特徴とする結晶育成方法に第2の要旨が存在す
る。
以下に本発明の概念を、いくつかの態様を示しつつそ
の作用とともに説明する。
(第1の態様) 第1図は本発明の第1の態様を示す模式断面図であ
る。
本態様においては、下方に開口している種子結晶挿入
部18を有するるつぼ本体15の外側に、るつぼ本体15とは
別体をなし、種子結晶1を保持するための種子結晶保持
部品16を嵌合装着してるつぼは構成されている。
第1図に示す状態は、まずるつぼ本体15に固体の結晶
原料(例えばGaAs原料)10と液体封止剤である固体のB2
O311を充填し、つぎに種子結晶保持部品16の種子結晶嵌
合部17に種子結晶1を嵌合して、種子結晶1を種子結晶
保持部品16に保持し、種子結晶1を保持した状態で種子
結晶保持部品16を、るつぼ本体15の下部に形成された種
子結晶挿入部18の外側に嵌合して実現したものである。
本態様では、このように、種子結晶保持部品16がるつ
ぼ本体15とは別体となっているため、種子結晶1の装着
を容易かつ確実に行なうことができる。
また、結晶原料10をるつぼ本体15内に充填後に種子結
晶1をるつぼ本体5に嵌合装着するため、結晶原料10の
充填時に生ずる結晶原料10と種子結晶1との位置ずれを
回避することができ、結晶方位のずれのない結晶を育成
することができる。
なお、結晶原料10を充填するに際して、小さなブロッ
クの結晶原料10は種子結晶装入部18の開口から出てしま
うが、大きなブロックの結晶原料10はいわゆるブリッジ
現象をおこし、種子結晶装入部18近傍に空間を形成して
るつぼ本体内にとどまる。そのため、固体の結晶原料10
の充填に際しては大きなブロックのものから充填してい
くことが好ましい。
第2図は、第1図の状態から周囲に配置した発熱体に
よって加熱し、B2O311の軟化、GaAs原料10の融解を経て
種子結晶1部分の温度調節によって最適な種子付け状態
を実現した模式的断面図である。
なお、第1図乃至第2図において、種子結晶1の直径
dに対して、るつぼ本体15の下部に形成された種子結晶
挿入部18の内径d′を一定の許容範囲内(ただし許容範
囲は融液の表面張力やd,d′によって決定される)でd
より大きく選択すれば、種子結晶1の周囲はB2O34によ
って被覆され、かつ種子結晶上端にはメニスカス19が形
成されるので安定な種子付けを可能にすることができ
る。
(第2の態様) 第3図は本発明の主旨を満足する他の態様に係るるつ
ぼ構造の例を示す模式断面図である。なお、本図では、
結晶原料の図示を省略してある。
本態様では、種子結晶保持部品16の内径は全長にわた
り略同一である。そのため加工が容易であり、また、よ
り高い寸法精度を得ることができる。なお、かかる場合
であっても、種子結晶1の種子付け部20の直径を、種子
結晶1の種子結晶保持部21の直径より小さくすることに
より第1図に示した例と同様な効果(メニスカスの形成
による安定な種子付け)を得ることができる。
(第3の態様) 第4図は本発明の主旨を満たす他の態様に係るるつぼ
構造の例を示す模式断面図である。
本態様は、種子結晶保持部品16を、p−BNで構成され
ているるつぼ本体15とは異なった材質、例えば、高温で
も熱化学的に安定でかつ加工性にも優れているフラファ
イトあるいは石英等で構成した場合である。
この場合、種子結晶の直径dと種子結晶挿入部18の内
径d′の差を一定値より小さく選ぶことにより軟化した
液体封止剤(B2O3)4の種子結晶挿入部18への侵入さら
に種子結晶保持部品16との接触を防止することも可能で
ある。これによりるつぼ本体15とは異なった材質より構
成した種子結晶保持部品16からの不純物の混入の問題も
ない。
一方、上述の例のごとくるつぼ本体15とは異なった材
質で種子結晶保持部品16を構成する場合は、種子結晶保
持部品16の加工精度が向上できるという利点があり、ま
た、熱伝導率の異なった材質を選択することにより種子
結晶部の熱設計の自由度が増加する等の利点がある。
(第4の態様) 第5図は本発明の他の態様を示す模式断面図である。
本態様では、るつぼホルダー22が種子結晶保持部品を
も兼用している。すなわち、本態様においては、第6図
に示するつぼホルダー6が、るつぼを保持するという本
来の機能と、本発明に係わる種子結晶保持部品の機能を
合わせ有することを特徴としている。
本態様においては、るつぼ本体15内に結晶原料10を充
填後、るつぼ本体15の下端の種子結晶挿入部18へ種子結
晶1を挿入し、つぎに、るつぼ本体15全体を、種子結晶
保持部品22となるるつぼホルダー22内に嵌合装着する。
これにより、るつぼホルダー(種子結晶保持部品)22
は、その下部の種子結晶支持部23で種子結晶1を保持す
るとともにるつぼ本体15をも保持し第5図の状態が実現
する。
以上説明した本発明により、結晶育成作業に関して従
来問題となっていたるつぼへに種子結晶の装着・脱着作
業が容易になり、また高価なるつぼの効果的使用が可能
になるばかりでなく単結晶育成の歩留り向上が図れたこ
とを以下の実施例によって説明する。なお、当然のこと
ではあるが本発明範囲は以下の実施例に限定されるもの
ではない。
[実施例] (第1実施例) 本実施例では第1図に示するつぼを使用し、以下の手
順により結晶の育成を行なった。
直径が80mmであるp−BN製るつぼ本体15の内部に、約
2000gのGaAs原料10および約200gのB2O311を充填した。
つぎに、p−BN製の種子結晶保持部品16に、直径dが7m
mで、成長方位が<100>の種子結晶1を嵌合した後、種
子結晶保持部品16をるつぼ本体15の下部に形成された種
子結晶挿入部18の嵌合装着した。
一方、本例では、種子結晶挿入部18の内径d′をd′
=8.5mmとしたため種子結晶1のるつぼ本体15への装着
作業は極めて容易であった。
以後、第6図に示すごとき通常の垂直ブリジマン炉に
おいて、結晶原料10の融解、種子付け工程を経て結晶育
成を行った。
その結果、第2図においてGaAs融液3がすべて固化し
た状態の単結晶が得られた。るつぼからの結晶取りだし
は、本実施例では、第2図に示す種子結晶保持部品16お
よび種子結晶1を2点鎖線AA′部分で切断した後、内部
に育成結晶を有するるつぼ本体15の全体を温水中に浸
し、固化したB2O3を溶解除去することにより短時間でか
つ種子付け部を含む成長結晶を破壊することなく容易に
行うことができた。
なお、結晶の成長方位をX線回折法で検査した結果、
測定誤差を含めて±0.5度以下であり、実用上の要求
(±1度以下)を十分満足するものであった。
また、上記説明の方法で多数本の結晶育成を行った結
果、従来30%のものが80%以上の高い歩留りで所定の方
位の単結晶が得られた。
さらに、結晶取りだし時においてもるつぼ本体15に破
損はまったく生じなかった。また、るつぼ本体15は20回
以上もの再使用が可能であることも確かめられた。
なお、本実施例では成長結晶の取り出し作業を効率的
に行うため、種子結晶保持部品16および種子結晶1を切
断する方法を採用したが、この方法は必ずしも必要では
なく、種子結晶保持部品16を破壊しないで結晶を取り出
すことも可能であり、この場合種子結晶保持部品16はる
つぼ本体15同様多数回の再使用が可能である。ただ、種
子結晶保持部品16は、るつぼ本体15に比較して小さい部
品であり、また、材質もるつぼ本体15と同一である必要
はないなどから安価に製造できるため毎回破壊使用して
も支障ないことも大きな利点となる。
(第2実施例) 本例では、結晶保持部品として第3図に示す結晶保持
部品16を用いた。
すなわち、本例における結晶保持部品は全長にわたり
略同一の内径を有するものとした。種子結晶装入部18の
内径d′は第1実施例と同様に8.5mmとした。
一方、種子結晶1の種子付け部20の外径dは、種子結
晶保持部21の外径より小さくし、7mmとした。
他の点は第1実施例と同様にして結晶育成を行なっ
た。
本例でも第1実施例と同様にメニスカスが形成され、
安定な種子付けが可能であった。
また、得られた育成結果の成長方位のずれは第1実施
例と同様に極めて少なく、歩留りも第1実施例と同様に
高かった。
なお、本例では、種子結晶保持部16の寸法精度が特に
良好であり、種子結晶1の装着を極めて容易かつ確実に
行なうことができた。
(第3実施例) 本例では、第4図に示するつぼを使用した。るつぼ本
体15はp−BN製とし、一方、種子結晶保持部品16はグラ
ファイト製とした。すなわち、本例では、るつぼ本体15
と種子結晶保持部品16との材質を異ならしめた。
また、本例では、種子結晶装入部18の内径d′を8mm
とし、一方、種子結晶1には、外径が7.5mmのものを使
用した。すなわち、本例では、種子結晶装入部18と種子
結晶1とのすきまを他の実施例より小さくした。
他の点は第1実施例と同様にして結晶育成を行なっ
た。
本例により得られた育成結晶の品質を調査した。ま
ず、不純物濃度を測定したところ、第1実施例と何ら変
りはなかった。また、結晶方位のずれ等に関する品質に
ついても第1実施例と同様に良好であった。
なお、結晶育成後に、種子結晶装入部18の内壁を観察
したところ、そこにはB2O3の付着は認められなかった。
(第4実施例) 本例では、第5図に示す結晶保持部品を使用した。す
なわち、るつぼホルダーに結晶保持部品の機能をもを兼
用せしめた。
本例では、結晶原料10をるつぼ本体15内に充填後、種
子結晶装入部18に種子結晶1を挿入し、ついで、結晶保
持部品22をるつぼ本体15全体に嵌合装着した。
他の点は第1実施例と同様にして結晶育成を行なっ
た。
得られた育成結晶の品質を調べたところ第1実施例と
同様の品質を有していた。
[発明の効果] 本発明は、以上説明したように構成されているので次
に記載する効果を奏する。
(請求項1の効果) 結晶育成作業上従来問題となっていたるつぼへの種子
結晶の装着作業が容易となり、かつ、種子結晶の方位設
定等が確実に行える。
結晶育成後の結晶取りだし作業が容易にかつ効率的
(短時間で)に行える。
種子結晶の装着が確実に行なえ、るつぼ壁との接触を
確実に防止できることから単結晶育成の歩留りを大幅に
向上できる。
るつぼを、るつぼ本体と種子結晶保持部品とに分離し
たことにより、高価なるつぼ本体の再使用回数を増加で
きるばかりでなく、種子結晶保持部品の材質の選択が自
由になり、単結晶育成に重要な種子結晶部の熱設計の自
由度を広げることができる。
(請求項2の効果) 結晶原料充填後に種子結晶を装着するため、従来技術
において生じていた結晶原料の種子結晶への位置ずれを
回避することができ、結晶方位のずれのない育成結晶を
得ることができる。
なお、以上の説明では、GaAs結晶を液体封止垂直ブリ
ッジマン法で育成する場合を例に説明したが、本発明の
主旨は他の結晶、他の育成方法にも適用でき同様の効果
が期待できることは説明するまでもない。
また、るつぼ本体の材質としてもp−BNを主に述べた
が、これに限らず他の材質についても適用可能であるこ
とはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の第1の態様に係るるつぼ
の構造およびるつぼ内の様子を模式的に示した断面図で
ある。第3図は本発明の第2の態様に係るるつぼの構造
およびるつぼ内の様子を模式的に示した断面図である。
第4図は本発明の第3の態様に係るるつぼの構造および
るつぼ内の様子を模式的に示した断面図である。第5図
は本発明の第4の態様に係るるつぼの構造およびるつぼ
内の様子を模式的に示した断面図である。第6図は従来
の液体封止垂直ブリッジマン法によるGaAs結晶の育成を
示す炉内の模式的断面図である。第7図乃至第9図は第
1図に示するつぼの内部状態の変化を示す模式的断面図
である。 (符号の説明) 1…種子結晶 2…成長したGaAs結晶 3…結晶原料融液(GaAs原料融液) 4…液体封止剤(B2O3) 5…るつぼ 6…るつぼホルダー 7…るつぼ軸 8…発熱体 9…気密容器 10…固体の結晶原料(GaAs原料) 11…固体の液体封止剤(B2O3) 12…種子結晶装着部 13…種子結晶先端部 14…成長結晶中の結晶粒界 15…るつぼ本体 16…種子結晶保持部品 17…種子結晶嵌合部 18…種子結晶挿入部 19…メニスカス 20…種子付け部 21…種子結晶保持部 22…るつぼホルダー(種子結晶保持部品) 23…種子結晶支持部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体の結晶原料(10)と固体の液体封止剤
    (11)とを充填し、かつ下端内部に種子結晶(1)を装
    着したるつぼを加熱し、前記固体の液体封止剤(11)及
    び前記固体の結晶原料(10)を溶解し、前記種子結晶
    (1)から単結晶を育成する結晶育成方法に用いられる
    結晶育成用るつぼにおいて、 前記るつぼは、下方に開口している種子結晶挿入部(1
    8)を有するるつぼ本体(15)の外側に、前記るつぼ本
    体(15)とは別体をなし、前記種子結晶(1)を保持す
    るための種子結晶保持部品(16)を嵌合装着してなり、 前記種子結晶保持部品(16)は、前記種子結晶(1)を
    嵌合装着する種子結晶嵌合部(17)を具備し、 前記種子結晶挿入部(18)の内壁と前記種子結晶(1)
    との間隙を、融解した前記固体の液体封止剤(4)が満
    たし、かつ前記固体の結晶原料(10)が融解した結晶原
    料融液(3)の前記間隙への侵入を防ぐように、前記種
    子結晶嵌合部(17)の内径が、前記種子結晶挿入部(1
    8)の内径より狭められていることを特徴とする結晶育
    成用るつぼ。
  2. 【請求項2】固体の結晶原料(10)と固体の液体封止剤
    (11)とを充填し、かつ下端内部に種子結晶(1)を装
    着したるつぼを加熱し、前記固体の液体封止剤(11)及
    び前記固体の結晶原料(10)を溶解し、前記種子結晶
    (1)から単結晶を育成する結晶育成方法において; 下方に開口している種子結晶挿入部(18)を有するるつ
    ぼ本体(15)の外側に、前記るつぼ本体(15)とは別体
    をなし、前記種子結晶(1)を保持するための種子結晶
    保持部品(16)を嵌合装着してなるるつぼを、前記るつ
    ぼとして、 前記るつぼ本体(15)内部に、前記固体の結晶原料(1
    0)と前記固体の液体封止剤(11)とを充填し; 前記種子結晶挿入部(18)の内壁と前記種子結晶(1)
    との間隙を、融解した前記固体の液体封止剤(4)が満
    たし、かつ前記固体の結晶原料(10)が融解した結晶原
    料融液(3)の前記間隙への侵入を防ぐように、 前記種子結晶保持部品(16)には、前記種子結晶(1)
    を、 前記るつぼ本体(15)の外側には、前記種子結晶保持部
    品(16)を、 前記種子結晶挿入部(18)の内壁と前記種子結晶(1)
    との間隙を開けて、それぞれ嵌合装着し; ついで、前記固体の結晶原料(10)を溶解後結晶育成を
    行うことを特徴とする結晶育成方法。
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