JP2805153B2 - ラセミ体、エピメリ体の製造方法 - Google Patents

ラセミ体、エピメリ体の製造方法

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JP2805153B2
JP2805153B2 JP4830689A JP4830689A JP2805153B2 JP 2805153 B2 JP2805153 B2 JP 2805153B2 JP 4830689 A JP4830689 A JP 4830689A JP 4830689 A JP4830689 A JP 4830689A JP 2805153 B2 JP2805153 B2 JP 2805153B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ラセミ−スレオあるいはラセミ−エリスロ
−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)セリンの製
造方法に関するものである。
本発明の方法によって製造されるラセミ−スレオある
いはラセミ−エリスロ−3−(3,4−メチレンジオキシ
フェニル)セリンは、医薬品合成上の重要中間体であ
り、特に中枢神経系に活性を示す薬物として有用なL−
スレオ−あるいはL−エリスロ−3−(3,4−ジヒドロ
キシフェニル)セリン製造上の中間体として有用なもの
である(特開昭58−52219号公報および特開昭60−67420
号公報)。
〔従来技術・発明が解決しようとする課題〕
通常、アミノ酸を合成するとラセミ体が得られるが、
必要とされるのは一般にL体であるから、光学分割によ
りアミノ酸を合成しようとする場合、不要のD体はラセ
ミ化して、リサイクルされる。
本発明に関する光学活性な3−(3,4−メチレンジオ
キシフェニル)セリン等は、隣接する2つの不斉炭素を
有しているため通常のアミノ酸のラセミ化条件では理論
上エピメリ化するにすぎない。さらに、当該化合物は安
定性に欠けるため、これら公知の条件の適用によるエピ
メリ化は極めて困難である。
また、スレオニン、フェニルセリン誘導体において
は、オキサゾリンあるいはオキサゾリドンを経るエピメ
リ化およびラセミ化が知られている(特開昭51−33550
号公報、J.Am.Chem.Soc.,71 1101(1949)、J.Am.Chem.
Soc.,74 5459(1952)、Bull.Chem.Soc.Jap.,35 1145
(1962))。ところが、これらの方法は繁雑な操作を必
要としている。
従って、本発明の目的はラセミ−スレオまたはラセミ
−エリスロ−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)
セリンの効率的な製造方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
かかる課題を解決するために、本発明者らは光学活性
な3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)セリンのラ
セミ化あるいはラセミ化かつエピメリ化、またはラセミ
−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)セリンのエ
ピメリ化の方法について種々検討した。
その結果、後記式(I)〜(IV)で示される光学活性
なスレオあるいはエリスロ−3−(3,4−メチレンジオ
キシフェニル)セリン、またはラセミ−スレオあるいは
ラセミ−エリスロ−3−(3,4−メチレンジオキシフェ
ニル)セリンとピペロナールとを無機塩基の存在下、低
級アルコール系溶媒(またはその含水溶媒)と非プロテ
ック系溶媒からなる混合溶媒を反応溶媒として用いる
か、または低級アルコール系溶媒(またはその含水溶
媒)と反応溶媒として用いて反応させることにより、任
意の配位をもつラセミ−スレオ−3−(3,4−メチレン
ジオキシフェニル)セリンあるいはラセミ−エリスロ−
3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)セリンまたは
それらの製薬上許容される塩を製造することができると
いう知見を得、さらに研究を重ねて本発明を完成したも
のである。
即ち、本発明は次の通りである。
(1) 後記式(I)あるいは後記式(II)にて示され
る光学活性なスレオあるいはエリスロ−3−(3,4−メ
チレンジオキシフェニル)セリン、あるいは後記式(II
I)にて示されるラセミ−スレオ−3−(3,4−メチレン
ジオキシフェニル)セリンとピペロナールとを、低級ア
ルコール系溶媒(またはその含水溶媒)を反応溶媒と
し、無機塩基の存在下に反応させた後、酸で処理するこ
とを特徴とする後記式(IV)で示されるラセミ−エリス
トロ−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)セリン
またはその製薬上許容される塩の製造方法。
〔式(I)は光学活性スレオ体を表し、式(II)は光学
活性エリスロ体を表す。式(I)および(II)中*は不
斉炭素を表す。式(III)はラセミレオ体を表し、式(I
V)はラセミエリスロ体を表す〕 (2) 式(I)あるいは式(II)にて示される光学活
性なスレオあるいはエリスロ−3−(3,4−メチレンジ
オキシフェニル)セリン、あるいは上記式(IV)にて示
されるラセミ−エリスロ−3−(3,4−メチレンジオキ
シフェニル)セリンとピペロナールとを、低級アルコー
ル系溶媒(またはその含水溶媒)と非プロテック系溶媒
との混合溶媒を反応溶媒とし、無機塩基の存在下に反応
させた後、酸で処理することを特徴とする式(III)で
示されるセラミ−スレオ−3−(3,4−メチレンジオキ
シフェニル)セリンまたはその製薬上許容される塩の製
造方法。
本発明で用いられる無機塩基としては、例えば水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム等のアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩
が例示され、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等のアルカリ金属水酸化物が使用される。その使用
量は式(I)、式(II)、式(III)あるいは式(IV)
にて示される光学活性あるいはラセミ−3−(3,4−メ
チレンジオキシフェニル)セリンに対し、通常1〜5倍
モルであり、好ましくは2〜4倍モルであり、当該好適
量においては収率がより改善される。
本発明における反応溶媒は、式(I)あるいは式(I
I)にて示される光学活性なスレオまたはエリスロ−3
−(3,4−メチレンジオキシフェニル)セリン、あるい
は式(IV)にて示されるラセミ−エリスロ−3−(3,4
−メチレンジオキシフェニル)セリンをラセミ化し、あ
るいはラセミ化かつエピメリ化し、あるいはエピメリ化
し式(III)にて示されるラセミ−スレオ−3−(3,4−
メチレンジオキシフェニル)セリンまたはその製薬上許
容される塩を得る場合は、低級アルコール系溶媒(ある
いは当該低級アルコール系溶媒の含水溶媒)と非プロテ
ック系溶媒との混合溶媒を用いることが好ましい。ま
た、式(I)あるいは式(II)にて示される光学活性な
スレオまたはエリスロ−3−(3,4−メチレンジオキシ
フェニル)セリン、あるいは式(III)にて示されるラ
セミ−スレオ−3−(3,4−メチレンジオキシフェニ
ル)セリンをラセミ化かつエピメリ化し、あるいはラセ
ミ化し、あるいはエピメリ化し、式(IV)にて示される
ラセミ−エリスロ−3−(3,4−メチレンジオキシフェ
ニル)セリンまたはその製薬上許容される塩を得る場合
は、低級アルコール系溶媒(あるいは低級アルコール系
溶媒の含水溶媒)を用いることが好ましい。
即ち、上記の好ましい態様を図式的に示すと次の通り
になる。
なお、 で示される変換においては、通常低級アルコール系溶媒
(またはその含水溶媒)が使用される。
また、→で示される変換においては低級アルコール系
溶媒(またはその含水溶媒)と非プロテック溶媒の混合
溶媒が使用される。
本発明において反応溶媒として使用される低級アルコ
ール系溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プ
ロパノール、イソプロパノール等C1〜C5のアルコールを
あげることができ、好ましくはメタノールあるいはエタ
ノールが使用され、特に好ましくはメタノールが使用さ
れる。また、これら低級アルコール系溶媒の含水溶媒も
使用できる。なお、ラセミスレオ体を得る場合は、収
率、異性体比の点から水を含まない方が好ましく、ラセ
ミエリスロ体を得る場合は、特に収率の点から水を含ま
ない方が好ましい。
低級アルコール系溶媒は、式(I)、式(II)、式
(III)あるいは式(IV)にて示される光学活性あるい
はラセミ−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)セ
リンに対し、通常1〜20倍重量用いられる。しかして、
ラセミスレオ体を得る場合は、収率、異性体比の点から
1〜10倍重量が好ましい。また、ラセミエリスロ体を得
る場合は、収率の点から1〜10倍重量が好ましく、かつ
非プロテック系溶媒は用いないことが好ましい。
非プロテック系溶媒は、通多ラセミスレオ体を得る場
合に前記低級アルコール系溶媒と混合して反応溶媒とし
て使用される。非プロテック系溶媒としては、トルエ
ン、ジエチルエーテル、n−ヘプタン、1,2−ジクロル
エタン通が好適に用いられるが、操作性の点でトルエン
が好ましく、その使用量は、通常式(I)、式(II)あ
るいは式(IV)にて示される光学活性あるいはラセミ−
3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)セリンに対し
1〜20倍重量である。これら低級アルコール系溶媒と非
プロテック系溶媒とは任意の組合せにより反応に用いる
ことができるが、収率、異性体比あるいは操作性の点か
ら、メタノール−トルエン系、メタノール−n−ヘプタ
ン系、エタノール−トルエン系、エタノール−n−ヘプ
タン系、メタノール−1,2−ジクロルエタン系あるいは
エタノール−1,2−ジクロルエタン系が好ましく、特に
好ましくはメタノール−トルエン系がよい。また、これ
らの混合溶媒の含水溶媒も使用できるが、収率、異性体
比の点から水を含まない方が好ましい。これらの混合溶
媒の低級アルコール系溶媒と非プロテック系溶媒の混合
割合は、重量比で低級アルコール系溶媒が10に対し、非
プロテック系溶媒が1〜100の範囲で用いられ、好まし
くは低級アルコール系溶媒が重量比で10に対し、非プロ
テック系溶媒が5〜30の範囲である。
本発明で用いられるピペロナールの量は、前記式
(I)、式(II)、式(III)あるいは式(IV)で示さ
れる光学活性あるいはラセミ−3−(3,4−メチレンジ
オキシフェニル)セリンに対し、通常1〜10倍モル、好
ましくは1〜4倍モルである。
本発明においては、ラセミスレオ体を得る場合には反
応の開始時に式(V) 〔式中、Mはアルカリ金属(好適にはナトリウム、カリ
ウム)を示す〕 で示されるラセミスレオ体のシッフ塩基塩を添加するこ
とが好ましい。一般的に当該シッフ塩基塩の添加によっ
て、当該反応が加速される。
また、ラセミエリスロ体を得る場合には式(VI) 〔式中、Mはアルカリ金属(好適にはナトリウム、カリ
ウム)を示す〕 で示されるラセミエリスロ体のシッフ塩基塩を、好適に
は反応の開始時に添加することが好ましい。一般的に当
該シッフ塩基塩の添加によって、反応が加速される。
シッフ塩基塩の添加量は式(I)、式(II)、式(II
I)あるいは式(IV)で示される光学活性あるいはラセ
ミ−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)セリンに
対し1/1000〜1/20倍重量が好ましく、その添加の時期
は、通常反応開始直後あるいは反応開始後から10時間後
までの時間であり、操作性の点より反応開始直後に添加
することが好ましい。
反応温度は、−20〜80℃が好適である。温度が低い場
合には反応速度が遅く、温度が高い場合には副反応が多
くなることから、反応温度は−10〜60℃が特に好適であ
る。特に、ラセミスレオ体を得る場合は、0〜40℃が好
ましく、ラセミエリスロ体を得る場合は30〜50℃が好ま
しい。
本発明における反応時間は、一般的に1〜50時間であ
り、特にラセミスレオ体を得る場合は通常4〜20時間で
あり、ラセミエリスロ体を得る場合は通常4〜40時間で
ある。反応の進行と共に、ラセミスレオ体を得る場合
は、式(V)にて示されるラセミスレオ体のシッフ塩基
塩から成る生成物が生じてくる。また、ラセミエリスロ
体を得る場合は、式(VI)にて示されるラセミエリスロ
体のシッフ塩基塩から成る生成物が生じてくる。
反応終了後、反後液を酸で処理することにより当該シ
ッフ塩基塩を分解し、目的化合物を塩または遊離アミノ
酸として単離することができる。ここに使用される酸と
しては、塩酸、硫酸等の鉱酸、あるいは、酢酸、シュウ
酸等の有機酸が例示され、操作性の点から酢酸、塩酸が
好ましい。用いる酸の量は、反応に使用した無機塩基に
対して通常1〜20倍モル、好ましくは、操作性の点から
2〜10倍モルである。これらの酸はそのままかあるいは
水溶液として使用され、加える時の温度は−10〜60℃、
好ましくは0〜40℃である。
前記式(III)あるいは(IV)にて示されるラセミ−
スレオあるいはラセミ−エリスロ−3−(3,4−メチレ
ンジオキシフェニル)セリンの単離は下記(i)または
(ii)の方法にて実施することができる。
(i)反応液に酢酸水等を加え、式(V)あるいは(V
I)にて示されるシッフ塩基塩を分解し、必要に応じト
ルエン、酢酸エチル、エーテル、ジクロロメタン等の有
機溶媒を加え、分解により生じたピペロナールを有機層
に移行させ、前記式(III)あるいは式(IV)にて示さ
れるラセミ−スレオあるいはラセミ−エリスロ−3−
(3,4−メチレンジオキシフェニル)セリンを酢酸塩等
として析出させ、これを濾別して単離することができ
る。
(ii)反応液に塩酸水を加え、式(V)あるいは式(V
I)にて示されるシッフ塩基塩を分解し、必要に応じト
ルエン、酢酸エチル、エーテル、ジクロルメタン等の有
機溶媒を加え、分解により生じたピペロナールを有機層
に移行させ、分液した後、塩酸水層を無機塩基あるい
は、ジエチルアミン等の有機塩基にて中和し、pHを5〜
7とすることにより、前記式(III)あるいは式(IV)
にて示されるラセミ−スレオあるいはラセミ−エリスロ
−3−(3、4−メチレンジオキシフェニル)セリンを
遊離アミノ酸として析出せしめて単離することができ
る。
式(V)あるいは式(VI)にて示されるラセミ−スレ
オあるいはラセミ−エリスロ−3−(3,4−メチレンジ
オキシフェニル)セリンアルカリ金属塩のピペロナール
とのシッフ塩基塩は、前記式(III)あるいは式(IV)
にて示されるラセミ−スレオあるいはラセミエリスロ−
3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)セリンに無機
塩基の存在下、低級アルコール系溶媒(または、その含
水溶媒)と非プロテック系溶媒との混合溶媒中あるいは
低級アルコール系溶媒中、ピペロナールを0〜60℃にて
混合、反応せしめ、析出物を濾取することによって得る
ことができる。ここで用いる無機塩基および低級アルコ
ール系溶媒、非プロテック系溶媒としては、前述の本発
明縮合反応と同様のものを例示することができる。
〔作用・効果〕
本発明によれば、隣接する2つの不斉炭素を有してい
るため通常のアミノ酸のラセミ化条件では理論上エピメ
リ化するにすぎず、かつ安定性に欠けるため、公知の条
件の適用によるエピメリ化が極めて困難な3−(3,4−
メチレンジオキシフェニル)セリン類を、ラセミ化し、
あるいはラセミ化かつエピメリ化し、あるいはエピメリ
化して効率的にラセミ−スレオまたはラセミ−エリスロ
−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)セリンを製
造することができる。
〔実施例〕 以下に、参考例、実施例をあげて本発明を具体的に説
明するが、本発明はもとよりこれに限定されるものでは
ない。
参考例(シッフ塩基塩の製造法) メタノール100gに水酸化カリウム7.5gを溶解後、氷水
冷却下、エリスロ−3−(3,4−メチレンジオキシフェ
ニル)セリン20gおよびピペロナール13.4gを加え同温度
で2時間撹拌した。析出晶を濾取し、ラセミ−エリスロ
−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)セリンカリ
ウム塩のピペロナールとのシッフ塩基(以下エリスロ体
シッフ塩基と略称する)18.9gを得た。
ラセミ−スレオ−3−(3,4−メチレンジオキシフェ
ニル)セリンを用いて上記と同様の反応を行ってラセミ
−スレオ−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)セ
リンカリウム塩のピペロナールとのシッフ塩基(以下ス
レオ体シッフ塩基と略称する)を得た。
実施例1 メタノール21gに水酸化カリウム8.2gを溶解した後、
L−スレオ−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)
セリン(▲〔α〕20 D▼=−37.5゜(c=1、N−HC
l)、m.p.177℃(分解))11.26gを加えた。この中にピ
ペロナール9.31gをトルエン28.6gに溶解した溶液を25〜
30℃で注入した後、35〜40℃で1時間、20〜25℃で15時
間反応した。この反応物の中に90%酢酸水58gを20〜30
℃で滴下した後、同温度で2時間撹拌した。析出晶を濾
取し、トルエンで洗浄し、ラセミ−スレオ−3−(3,4
−メチレンジオキシフェニル)セリン酢酸塩12.74g、m.
p.162〜163℃(分解、▲〔α〕20 D▼=0゜(c=1、
N−HCl))を得た。
HPLC分析結果:エリスロ/スレオ=0.5/99.5 HPLC分析条件 カラム:リクロモソルブ RP−18(メルク社製)、10
μ、4mm×30cm 移動相溶媒:0.005Mヘプタンスルホン酸水溶液:アセ
トニトリル=9:1 流量 :1ml/min. 検出 :UV(254nm) 溶出時間:エリスロ体(7.5分) スレオ体 (8.5分) 実施例2 メタノール21gに水酸化カリウム8.2gを溶解した後、
D−スレオ−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)
セリン(▲〔α〕20 D▼=+30.3゜(c=1、N−HC
l)、m.p.177℃(分解))11.26gを加えた。この中にピ
ペロナール9.31gをトルエン28.6gに溶解した溶液を25〜
30℃で注入した後、参考例で得たスレオ体シッフ塩基を
0.02gを添加し、35〜40℃で1時間、20〜25℃で15時間
反応した。この反応物の中に90%酢酸水58gを20〜30℃
で滴下した後、同温度で2時間撹拌した。析出晶を濾取
し、トルエンで洗浄し、ラセミ−スレオ−3−(3,4−
6メチレンジオキシフェニル)セリン酢酸塩13.11g、m.
p.162〜163℃(分解、▲〔α〕20 D▼=0゜(c=1、
N−HCl))を得た。
HPLC分析結果:エリスロ/スレオ=0.5/99.5 実施例3 メタノール12.6gに水酸化カリウム4.92gを溶解した
後、D−スレオ−3−(3,4−メチレンジオキシフェニ
ル)セリン(▲〔α〕20 D▼=+37.9゜(c=1、N−H
Cl)、m.p.173℃(分解))6.76gを加えた。この中にピ
ペロナール5.58gをトルエン17.2gに溶解した溶液25〜30
℃で注入した後、35〜40℃で1時間、20〜25℃で15時間
反応した。この反応物の中に90%酢酸水34.8gを20〜30
℃で滴下した後、同温度で2時間撹拌した。析出晶を濾
取し、トルエンで洗浄し、ラセミ−スレオ−3−(3,4
−メチレンジオキシフェニル)セリン酢酸塩7.66g、m.
p.162〜163℃(分解、▲〔α〕20 D▼=0゜(c=1、
N−HCl))を得た。
HPLC分析結果:エリスロ/スレオ=0.6/99.4 実施例4 メタノール33.3gに水酸化カリウム14.53gを溶解し、
この中にラセミ−ペリスロ/スレオ−3−(3,4−メチ
レンジオキシフェニル)セリン酢酸塩(エリスロ/スレ
オ=75/25)31.53gを加えた。この中にピペロナール21.
02gをメタノール34.3gに溶解した溶液を35〜40℃で注入
した後、参考例で得たエリスロ等シップ塩基0.03gを添
加し、35〜40℃で24時間反応した。この反応物の中に90
%酢酸水81.2gを30〜40℃で滴下した後、同温度で2時
間撹拌した。析出晶を濾取し、トルエン洗浄し、ラセミ
−エリスロ−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)
セリン酢酸塩21.32g、m.p.133〜135℃(分解)を得た。
HPLC分析結果:エリスロ/スレオ=98.9/1.1 実施例5 メタノール41.9gに水酸化カリウム16.37gを溶解した
後、ラセミ−エリスロ/スレオ−3−(3,4−メチレン
ジオキシフェニル)セリン(エリスロ/スレオ=75/2
5)22.52gを加えた。この中にピペロナール18.62gをト
ルエン57.2gに溶解した溶液を25〜30℃で注入した後、3
5〜40℃で1時間、20〜25℃で16時間反応した。この反
応物の中に90%酢酸水116gを20〜35℃で滴下した後、20
〜25℃で3時間撹拌した。析出晶を濾取し、トルエン洗
浄し、ラセミ−スレオ−3−(3,4−メチレンジオキシ
フェニル)セリン酢酸塩25.9g、m.p.162〜163℃(分
解)を得た。
HPLC分析結果:エリスロ/スレオ=0/100
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−172975(JP,A) 特開 昭58−216146(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 317/60 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下式(I)あるいは下式(II)にて示され
    る光学活性なスレオあるいはエリスロ−3−(3,4−メ
    チレンジオキシフェニル)セリン、あるいは下式(II
    I)にて示されるラセミ−スレオ−3−(3,4−メチレン
    ジオキシフェニル)セリンとピペロナールとを、低級ア
    ルコール系溶媒(またはその含水溶媒)を反応溶媒と
    し、無機塩基の存在下に反応させた後、酸で処理するこ
    とを特徴とする下式(IV)で示されるラセミ−エリスロ
    −3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)セリンまた
    はその製薬上許容される塩の製造方法。 〔式(I)は光学活性スレオ体を表し、式(II)は光学
    活性エリスロ体を表す。式(I)および(II)中*は不
    斉炭素を表す。式(III)はラセミスレオ体を表し、式
    (IV)はラセミエリスロ体を表す〕
  2. 【請求項2】上記式(I)あるいは上記式(II)にて示
    される光学活性なスレオあるいはエリスロ−3−(3,4
    −メチレンジオキシフェニル)セリン、あるいは上記式
    (IV)にて示されるラセミ−エリスロ−3−(3,4−メ
    チレンジオキシフェニル)セリンとピペロナールとを、
    低級アルコール系溶媒(またはその含水溶媒)と非プロ
    テック系溶媒との混合溶媒を反応溶媒とし、無機塩基の
    存在下に反応させた後、酸で処理することを特徴とする
    上記式(III)で示されるラセミ−スレオ−3−(3,4−
    メチレンジオキシフェニル)セリンまたはその製薬上許
    容される塩の製造方法。
  3. 【請求項3】低級アルコール系溶媒(またはその含水溶
    媒)を反応溶媒として用いることを特徴とする請求項
    (1)記載の製造方法。
  4. 【請求項4】低級アルコール系溶媒(またはその含水溶
    媒)と非プロテック系溶媒との混合溶媒を反応溶媒とし
    て用いることを特徴とする請求項(2)記載の製造方
    法。
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